JP6177032B2 - 負圧倍力装置及びこれを用いたブレーキシステム - Google Patents

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Description

本発明は、負圧によって入力を所定のサーボ比で倍力して大きな出力を発生する負圧倍力装置及びこれを用いたブレーキシステムの技術分野に関し、特に、パワーピストンのダイヤフラムを気密に貫通してフロントシェルとリヤシェルとを連結するタイロッドを有する負圧倍力装置及びこれを用いたブレーキシステムの技術分野に関するものである。
乗用車等の自動車のブレーキシステムにおいては、負圧を利用した負圧倍力装置が多々用いられている(例えば、特許文献1参照)。
図8は、従来の負圧倍力装置の一部を拡大した図である。
近年、車両の設計に際して、軽量化をはかることは、燃費向上等の観点から重要な事項となっている。そのためには、個々の車両部品を軽量化する必要がある。そこで、図8に示した負圧倍力装置1のリヤシェル3の板厚を薄くして軽量化することを試みた。
特開2011−168084号公報
しかしながら、リヤシェル3の板厚を薄くしたことで、リヤシェル3の円筒部3aの内側を通過する空気の音が、かすかな騒音として外側に漏れてしまう可能性があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、軽量化を達成すると共に、騒音を抑制する負圧倍力装置及びこれを用いたブレーキシステムを提供することである。
前述の課題を解決するために、本実施形態にかかる負圧倍力装置は、フロントシェルと、前記フロントシェルに連結されるリヤシェルと、入力が加えられる入力軸と、前記リヤシェルに対して進退自在に配設されたバルブボディと、前記バルブボディに設けられて、前記フロントシェルと前記リヤシェルとの空間を負圧が導入される定圧室と作動時に大気が導入される変圧室とに区画するパワーピストンと、前記バルブボディに連結されて、前記パワーピストンにより発生されて前記入力を倍力した出力を出力する出力軸と、前記入力軸に連結されかつ前記バルブボディ内に摺動自在に配設された弁プランジャと、前記弁プランジャの作動により前記定圧室と前記変圧室との間の連通または遮断を制御する負圧弁と、前記変圧室と少なくとも大気との間を遮断または連通を制御する大気弁と、前記リヤシェルのうち前記バルブボディを覆う円筒部の外周の少なくとも一部に取り付けられるカバー部材と、を備えることを特徴とする。
また、本実施形態にかかる負圧倍力装置では、前記カバー部材は、前記リヤシェルの前記円筒部を覆う本体部と、前記本体部に形成され前記リヤシェルに当接する当接部と、を有することを特徴とする。
また、本実施形態にかかる負圧倍力装置では、前記リヤシェルの前記円筒部と前記カバー部材の前記本体部との間に空間が形成されることを特徴とする。
また、本実施形態にかかる負圧倍力装置では、前記カバー部材は、前記本体部の前記フロントシェル側の端部に形成され、前記端部に向かうにつれて前記リヤシェルの前記円筒部から径方向に離間する内周側表面を有する拡径部と、を有することを特徴とする。
また、本実施形態にかかる負圧倍力装置では、前記リヤシェルは、前記円筒部の前記フロントシェルとは反対側に、前記円筒部から径方向の内側に突出する肩部を有し、前記カバー部材は、前記本体部の前記フロントシェルとは反対側の端部に形成され、前記肩部に当接する位置決め部と、を有することを特徴とする。
さらに、本実施形態にかかるブレーキシステムは、ブレーキペダルと、前記ブレーキペダルのペダル踏力を倍力して出力するブレーキ倍力装置と、前記ブレーキ倍力装置の出力で作動して液圧を発生するマスタシリンダと、前記マスタシリンダで発生した液圧でブレーキ力を発生して車輪にブレーキをかけるブレーキシリンダと、を少なくとも備えるブレーキシステムにおいて、前記ブレーキ倍力装置は前記負圧倍力装置であることを特徴とする。
本実施形態の負圧倍力装置によれば、フロントシェルと、前記フロントシェルに連結されるリヤシェルと、入力が加えられる入力軸と、前記リヤシェルに対して進退自在に配設されたバルブボディと、前記バルブボディに設けられて、前記フロントシェルと前記リヤシェルとの空間を負圧が導入される定圧室と作動時に大気が導入される変圧室とに区画するパワーピストンと、前記バルブボディに連結されて、前記パワーピストンにより発生されて前記入力を倍力した出力を出力する出力軸と、前記入力軸に連結されかつ前記バルブボディ内に摺動自在に配設された弁プランジャと、前記弁プランジャの作動により前記定圧室と前記変圧室との間の連通または遮断を制御する負圧弁と、前記変圧室と少なくとも大気との間を遮断または連通を制御する大気弁と、を少なくとも備え、前記リヤシェルのうち前記バルブボディを覆う円筒部の外周の少なくとも一部に取り付けられるカバー部材と、を備えるので、軽量化を達成すると共に、騒音を抑制することが可能となる。
また、本実施形態にかかる負圧倍力装置では、前記カバー部材は、前記リヤシェルの前記円筒部を覆う本体部と、前記本体部に形成され前記リヤシェルに当接する当接部と、を有するので、カバー部材をリヤシェルに対して、的確に取り付けることが可能となる。
また、本実施形態にかかる負圧倍力装置では、前記リヤシェルの前記円筒部と前記カバー部材の前記本体部との間に空間が形成されるので、空間の空気層によって、リヤシェルの内側の騒音は、カバー部材の外側にさらに伝わりにくくなる。
また、本実施形態にかかる負圧倍力装置では、前記カバー部材は、前記本体部の前記フロントシェル側の端部に形成され、前記端部に向かうにつれて前記リヤシェルの前記円筒部から径方向に離間する内周側表面を有する拡径部と、を有するので、カバー部材がリヤシェルに取り付けられる際に、拡径部がリヤシェルに当接したとしても引っ掛かることがなく、カバー部材を円滑に取り付けることが可能である。
また、本実施形態にかかる負圧倍力装置では、前記リヤシェルは、前記円筒部の前記フロントシェルとは反対側に、前記円筒部から径方向の内側に突出する肩部を有し、前記カバー部材は、前記本体部の前記フロントシェルとは反対側の端部に形成され、前記肩部に当接する位置決め部と、を有するので、カバー部材がリヤシェルに取り付けられる際に、リヤシェルの円筒部の後側に形成された肩部に位置決め部が当接して的確に位置決めすることが可能である。
さらに、本実施形態にかかるブレーキシステムは、ブレーキペダルと、前記ブレーキペダルのペダル踏力を倍力して出力するブレーキ倍力装置と、前記ブレーキ倍力装置の出力で作動して液圧を発生するマスタシリンダと、前記マスタシリンダで発生した液圧でブレーキ力を発生して車輪にブレーキをかけるブレーキシリンダと、を少なくとも備えるブレーキシステムにおいて、前記ブレーキ倍力装置は前記負圧倍力装置なので、軽量化を達成すると共に、騒音を抑制することができるブレーキシステムを提供することが可能となる。
本実施形態の負圧倍力装置を用いたブレーキ装置の一例である。 第1実施形態のカバー部材30を示す。 第1実施形態のカバー部材30をリヤシェル3に取り付けた状態を示す。 第2実施形態のカバー部材30をリヤシェル3に取り付けた状態を示す。 第3実施形態のカバー部材30を示す。 第3実施形態のカバー部材30をリヤシェル3に取り付けた状態を示す。 本実施形態の負圧倍力装置が用いられる一例としてのブレーキシステムを模式的に示す。 従来の負圧倍力装置の一部を拡大した図である。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の明細書の記載において、前後方向の関係は、負圧倍力装置の作動時に入力軸が移動する方向を「前」、作動解除時に入力軸が戻る方向を「後」とする。また、以下の説明において、「前」および「後」はそれぞれ各図において「左」および「右」を示す。
図1は、本実施形態の負圧倍力装置を用いたブレーキ装置の一例である。
図1において、1は負圧倍力装置、2はフロントシェル、3はリヤシェル、4はバルブボディ、5はバルブボディ4に取り付けられアルミニウム系の金属等の材料で形成されたパワーピストン部材6とバルブボディ4および両シェル2,3間に設けられ弾性変形の富む部材で形成されたダイヤフラム7とからなるパワーピストン、8は両シェル2,3内の空間をパワーピストン5で気密に区画された2つの室の一方で、通常時負圧が導入される定圧室、9は前述の2つの室の他方で、負圧倍力装置1の作動時大気圧が導入される変圧室、10は弁プランジャ、11は図示しない作動部材であるブレーキペダルに連結され、かつ弁プランジャ10を作動制御する入力軸、12はバルブボディ4に設けられた弁体、13はバルブボディ4と弁体12とで構成される負圧弁、14は弁プランジャ10と弁体12とで構成される大気弁、15はバルブボディ4内に形成された大気流入通路、16は定圧室8と変圧室9とを連通する負圧導入通路、17はバルブボディ4に対する弁プランジャ10の相対移動を、バルブボディ4に形成されたキー孔の軸方向幅により規定される所定量に規制し、かつバルブボディ4および弁プランジャ10の各後退限を規定するキー部材、18は反力手段の一部を構成する間隔部材、19は反力手段の他部を構成するリアクションディスク、20は出力軸、21はパワーピストン5およびバルブボディ4を非作動位置に戻すリターンスプリング、22はフロントシェル2とリヤシェル3とを連結して補強するタイロッド、23は負圧導入口、30はカバー部材である。
本実施形態の負圧倍力装置1は、フロントシェル2と、フロントシェル2に連結されるリヤシェル3と、入力が加えられる入力軸11と、リヤシェル3に対して進退自在に配設されたバルブボディ4と、バルブボディ4に設けられて、フロントシェル2とリヤシェル3との空間を負圧が導入される定圧室8と作動時に大気が導入される変圧室9とに区画するパワーピストン5と、バルブボディ4に連結されて、パワーピストン5により発生されて入力を倍力した出力を出力する出力軸20と、入力軸11に連結されかつバルブボディ4内に摺動自在に配設された弁プランジャ10と、弁プランジャ10の作動により定圧室8と変圧室9との間の連通または遮断を制御する負圧弁13と、変圧室8と少なくとも大気との間を遮断または連通を制御する大気弁14と、リヤシェル3のうちバルブボディ4を覆う円筒部3aの外周の少なくとも一部に取り付けられるカバー部材30と、を少なくとも備える。
リヤシェル3は、少なくともバルブボディ4を覆う円筒部3aと、円筒部3aのフロントシェル2とは反対側に、円筒部3aから径方向の内側に突出する肩部3bを有する。
図2は、第1実施形態のカバー部材30を示す。
第1実施形態のカバー部材30は、スチール等の金属からなる。カバー部材30は、筒形状の本体部31と、本体部31の曲面部分に形成されたスリット部32と、本体部31の前側端部に形成された返し部33と、本体部31の後側端部に形成された屈曲部34と、を有する。なお、スリット部32は当接部、返し部33は拡径部、屈曲部34は位置決め部をそれぞれ構成する。
第1実施形態の本体部31は、リヤシェル3の円筒部3aを覆うように筒形状に形成された湾曲面を有する。本体部31には、リヤシェル3に当接するスリット部32が形成される。また、本体部31のフロントシェル2側の端部には、端部に向かうにつれてリヤシェル3の円筒部3aから径方向に離間する内周側表面を有する返し部33が形成される。さらに、本体部31のフロントシェル2とは反対側の端部には、径方向の内側に突出してリヤシェル3の肩部3bに当接する屈曲部34が形成される。
スリット部32は、本体部31の湾曲面部分に、後側に略凸形状を向けたスリット状の切り込みを入れて、切り込みの端部を結ぶ線で内側に折り曲げた部分である。すなわち、スリット部32は、多少湾曲している略長方形又は台形の平面板状に形成される。また、スリット部32の角は所定の曲率で丸みを帯びて切り込まれることが好ましい。第1実施形態では、4つのスリット部32が本体部31の周方向に一定の間隔で設けられているが、4つに限らず、複数のスリット部32を設けてもよい。
返し部33は、本体部31の前側端部に形成され外側に折り曲げられた部分である。屈曲部34は、本体部31の後側端部に形成され内側に屈曲された部分である。
図3は、第1実施形態のカバー部材30をリヤシェル3に取り付けた状態を示す。
カバー部材30は、リヤシェル3の円筒部3aに、円筒部3aを覆うように、後側から圧入して取り付けられる。カバー部材30を取り付けることで、従来よりもリヤシェル3を薄肉に形成した場合であっても、リヤシェル3の内側の騒音は、カバー部材30の外側に伝わりにくくなる。すなわち、リヤシェル3の内側からの騒音を低減することが可能となる。
カバー部材30は、返し部33が外側に折り曲げられているので、リヤシェル3に取り付けられる際に、返し部33の折り曲げ部分がリヤシェル3に当接したとしても引っ掛かることがなく、円滑に取り付けることが可能である。また、カバー部材30は、屈曲部34が内側に屈曲されているので、リヤシェル3に取り付けられる際に、リヤシェル3の円筒部3aの後側に形成された肩部3bに屈曲部34が当接して的確に位置決めすることが可能である。
さらに、カバー部材30は、スリット部32が本体部31の湾曲面部分に、後側に略凸形状を向けたスリット状の切り込みを入れて、切り込みの端部を結ぶ線で内側に折り曲げられているので、カバー部材30をリヤシェル3に対して、的確に取り付けることが可能となる。また、カバー部材30がリヤシェル3に取り付けられる際には、スリット部32がリヤシェル3に引っ掛かることなく円滑に取り付けることが可能である。また、カバー部材30をリヤシェル3から引き抜こうとすると、スリット部32がリヤシェル3に引っ掛かり、抜けにくい構造となっている。
また、カバー部材30とリヤシェル3は、カバー部材30をリヤシェル3に取り付けた状態において、カバー部材30の本体31とリヤシェル3の円筒部3aとの間に空間40が形成されるように構成されることが好ましい。カバー部材30とリヤシェル3との間に空間40が形成され、空間40の空気層によって、リヤシェル3の内側の騒音は、カバー部材30の外側に伝わりにくくなる。すなわち、カバー部材30とリヤシェル3との間の空間40は、リヤシェル3の内側の騒音を低減する作用を有する。
図4は、第2実施形態のカバー部材30をリヤシェル3に取り付けた状態を示す。
第2実施形態のカバー部材30は、第1実施形態と比較して、スリット部32を設けず、返し部33付近の構造を変更したものである。第2実施形態のカバー部材30は、本体部31の前側端部に形成された返し部33に隣接して、内側に突出した突状部35が形成されている。なお、第2実施形態では、突状部35は当接部を構成する。
カバー部材30は、突状部35が形成されているので、リヤシェル3に取り付けられる際に、リヤシェル3の円筒部3aに突状部35が当接して本体部31の弾性力により強固に取り付けられることが可能となる。
また、第1実施形態と同様に、カバー部材30とリヤシェル3との間に空間40が形成され、空間40の空気層によって、リヤシェル3の内側の騒音は、カバー部材30の外側に伝わりにくくなる。すなわち、カバー部材30とリヤシェル3との間の空間40は、リヤシェル3の内側の騒音を低減する作用を有する。
図5は、第3実施形態のカバー部材30を示す。
第3実施形態のカバー部材30は、ゴム又は合成樹脂等からなる。カバー部材30は、略円筒形状の本体部31と、本体部31の曲面部分に形成されたリブ部36と、本体部31の前側端部に形成された面取部37と、本体部31の後側端部に形成された押さえ部38と、を有する。なお、リブ部36は当接部、面取部37は拡径部、押さえ部38は位置決め部をそれぞれ構成する。
第3実施形態の本体部31は、リヤシェル3の円筒部3aを覆うように筒形状に形成された湾曲面を有する。本体部31には、リヤシェル3に当接するリブ部36が形成される。また、本体部31のフロントシェル2側の端部には、端部に向かうにつれてリヤシェル3の円筒部3aから径方向に離間する内周側表面を有する面取部37が形成される。さらに、本体部31のフロントシェル2とは反対側の端部には、径方向の内側に突出してリヤシェル3の肩部3bに当接する押さえ部38が形成される。
リブ部36は、本体部31の湾曲面部分の前後方向に、内側に突出したリブを設けた部分である。第3実施形態では、2つのリブが1組となり、本体部31の周方向に一定の間隔で3組設けられているが、3組に限らず、複数のリブ部36を設けてもよい。また、リブ部36は、2つのリブを1組としているが、1つのリブを単独で設けてもよい。
面取部37は、本体部31の前側端部の内側を面取りした部分である。押さえ部38は、本体部31の後側端部の内側に突出した部分である。
図6は、第3実施形態のカバー部材30をリヤシェル3に取り付けた状態を示す。
カバー部材30は、リヤシェル3の円筒部3aに、円筒部3aを覆うように、後側から圧入して取り付けられる。カバー部材30を取り付けることで、従来よりもリヤシェル3を薄肉に形成した場合であっても、リヤシェル3の内側の騒音は、カバー部材30の外側に伝わりにくくなる。すなわち、リヤシェル3の内側からの騒音を低減することが可能となる。
カバー部材30は、面取部37の内側が面取りされているので、リヤシェル3に取り付けられる際に、リヤシェル3に当接しても引っ掛かることがなく、円滑に取り付けることが可能である。また、カバー部材30は、押さえ部38が内側に突出されているので、リヤシェル3に取り付けられる際に、リヤシェル3の円筒部3aの後側に形成された肩部3bに押さえ部38が当接して位置決めすることが可能である。さらに、カバー部材30は、リブ部36が本体部31の湾曲面部分の内側に突出されているので、リヤシェル3から抜けにくい構造となっている。
また、カバー部材30とリヤシェル3は、カバー部材30をリヤシェル3に取り付けた状態において、カバー部材30の本体31とリヤシェル3の円筒部3aとの間にリブ部36の高さ分の空間40が形成されるように構成されることが好ましい。カバー部材30とリヤシェル3との間に空間40が形成され、空間40の空気層によって、リヤシェル3の内側の騒音は、カバー部材30の外側に伝わりにくくなる。すなわち、カバー部材30とリヤシェル3との間の空間40は、リヤシェル3の内側の騒音を低減する作用を有する。
次に、この例の負圧倍力装置をブレーキシステムのブレーキ倍力装置として用いた場合の作動について説明する。
図7は、本実施形態の負圧倍力装置が用いられる一例としてのブレーキシステムを模式的に示す。
ブレーキ非作動時には、負圧倍力装置1は、入力軸11が後退限位置となっている。また、通常時定圧室18には負圧導入口23を通して所定の負圧が導入されている。そして、負圧倍力装置1の非作動状態では、負圧弁13が開いているとともに大気弁14が閉じている。したがって、定圧室8と変圧室9とが負圧導入通路16を介して連通しているとともに、変圧室9は大気と遮断されている。これにより、変圧室9にも負圧が導入されている。
ブレーキペダル25が踏み込まれると、入力軸11が前進するとともに弁プランジャ10が前進する。すると、負圧弁13が閉じるとともに大気弁14が開く。これにより、定圧室8と変圧室9とが遮断されるとともに、変圧室9は大気導入通路15を介して連通する。したがって、大気(空気)が変圧室9に導入され、変圧室9と定圧室8とに圧力差が生じる。この圧力差により、パワーピストン5がリターンスプリング21の付勢力に抗して前進し、バルブボディ4、リアクションディスク19、およびプッシュロッド20が前進し、負圧倍力装置1が作動する。プッシュロッド20の前進により、マスタシリンダ26の図示しないピストンが作動して液圧を発生し、この液圧によりブレーキシリンダ27がブレーキ力を発生して、各車輪28にブレーキがかけられる。
ブレーキペダル25の踏み込みを解除すると、入力軸11が後退して、負圧弁13が開くとともに大気弁14が閉じた状態となる。すると、変圧室9に導入された空気が負圧弁13および負圧導入通路16を介して定圧室8に流動し、更に定圧室8に流動した空気は負圧導入口22を通して定圧室8から流出する。これにより、変圧室9の圧力が低下し、パワーピストン5、プッシュロッド20、バルブボディ4、リアクションディスク19、間隔部材18、および弁プランジャ10がリターンスプリング21の付勢力で後退する。すると、マスタシリンダ26のピストンも後退し、マスタシリンダ26の液圧が次第に低下して消滅する。そして、キー部材17により、バルブボディ4および弁プランジャ10がそれ後退限位置に規制され、負圧倍力装置1は非作動状態となり、各車輪28のブレーキが解除する。
なお、本発明にかかる負圧倍力装置1は、ブレーキ装置に限定されることはなく、クラッチ装置を始め、ピストンの前進で液圧室に液圧を発生するものであれば、どのような液圧装置にも適用することができる。
以上、説明したように、本実施形態の負圧倍力装置によれば、フロントシェル2と、フロントシェル2に連結されるリヤシェル3と、入力が加えられる入力軸11と、リヤシェル3に対して進退自在に配設されたバルブボディ4と、バルブボディ4に設けられて、フロントシェル2とリヤシェル3との空間を負圧が導入される定圧室8と作動時に大気が導入される変圧室9とに区画するパワーピストン5と、バルブボディ4に連結されて、パワーピストン5により発生されて入力を倍力した出力を出力する出力軸20と、入力軸11に連結されかつバルブボディ4内に摺動自在に配設された弁プランジャ10と、弁プランジャ10の作動により定圧室8と変圧室9との間の連通または遮断を制御する負圧弁13と、変圧室8と少なくとも大気との間を遮断または連通を制御する大気弁14と、リヤシェル3のうちバルブボディ4を覆う円筒部3aの外周の少なくとも一部に取り付けられるカバー部材30と、を備えるので、軽量化を達成すると共に、騒音を抑制することが可能となる。
また、本実施形態にかかる負圧倍力装置1では、カバー部材30は、リヤシェル3の円筒部3aを覆う本体部31と、本体部31に形成されリヤシェル3に当接する当接部32,35,36と、を有するので、カバー部材30をリヤシェル3に対して、的確に取り付けることが可能となる。
また、本実施形態にかかる負圧倍力装置1では、リヤシェル3の円筒部3aとカバー部材30の本体部31との間に空間40が形成されるので、空間40の空気層によって、リヤシェル3の内側の騒音は、カバー部材30の外側にさらに伝わりにくくなる。
また、本実施形態にかかる負圧倍力装置1では、カバー部材30は、本体部31のフロントシェル3側の端部に形成され、端部に向かうにつれてリヤシェル3の円筒部3aから径方向に離間する内周側表面を有する拡径部33,37と、を有するので、カバー部材30がリヤシェル3に取り付けられる際に、拡径部33,37がリヤシェル3に当接したとしても引っ掛かることがなく、カバー部材30を円滑に取り付けることが可能である。
また、本実施形態にかかる負圧倍力装置1では、リヤシェル3は、円筒部3aのフロントシェル2とは反対側に、円筒部3aから径方向の内側に突出する肩部3bを有し、カバー部材30は、本体部3あのフロントシェル2とは反対側の端部に形成され、肩部3bに当接する位置決め部34,38と、を有するので、カバー部材30がリヤシェル3に取り付けられる際に、リヤシェル3の円筒部3aの後側に形成された肩部3bに位置決め部34,38が当接して的確に位置決めすることが可能である。
さらに、本実施形態にかかるブレーキシステムは、ブレーキペダル25と、ブレーキペダル25のペダル踏力を倍力して出力するブレーキ倍力装置1と、ブレーキ倍力装置1の出力で作動して液圧を発生するマスタシリンダ26と、マスタシリンダ26で発生した液圧でブレーキ力を発生して車輪28にブレーキをかけるブレーキシリンダ27と、を少なくとも備えるブレーキシステムにおいて、ブレーキ倍力装置1は本実施形態の負圧倍力装置1なので、軽量化を達成すると共に、騒音を抑制することができるブレーキシステムを提供することが可能となる。
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、発明の範囲を超えない限り、それぞれの実施形態の構成を適宜変更した構成及びそれぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせた構成の実施形態も本発明の範疇となるものである。
1…負圧倍力装置、2…フロントシェル、3…リヤシェル、4…バルブボディ、5…パワーピストン、6…パワーピストン部材、7…ダイヤフラム、8…定圧室、9…変圧室、10…弁プランジャ、11…入力軸、12…弁体、13…負圧弁、14…大気弁、20…出力軸、22…タイロッド、24…ブレーキシステム、25…ブレーキペダル、26…タンデムマスタシリンダ、27…ブレーキシリンダ、28…車輪、30…カバー部材、31…本体部、32…スリット部(当接部)、33…返し部(拡径部)、34…屈曲部(位置決め部)、35…突状部(当接部)、36…リブ部(当接部)、37…面取部(拡径部)、38…押さえ部(位置決め部)、40…空間

Claims (4)

  1. フロントシェルと、
    前記フロントシェルに連結されるリヤシェルと、
    入力が加えられる入力軸と、
    前記リヤシェルに対して進退自在に配設されたバルブボディと、
    前記バルブボディに設けられて、前記フロントシェルと前記リヤシェルとの空間を負圧が導入される定圧室と作動時に大気が導入される変圧室とに区画するパワーピストンと、
    前記バルブボディに連結されて、前記パワーピストンにより発生されて前記入力を倍力した出力を出力する出力軸と、
    前記入力軸に連結されかつ前記バルブボディ内に摺動自在に配設された弁プランジャと、
    前記弁プランジャの作動により前記定圧室と前記変圧室との間の連通または遮断を制御する負圧弁と、
    前記変圧室と少なくとも大気との間を遮断または連通を制御する大気弁と、
    前記リヤシェルのうち前記バルブボディを覆う円筒部の外周の少なくとも一部に取り付けられるカバー部材とを備え
    前記カバー部材は、
    前記リヤシェルの前記円筒部を覆う本体部と、
    前記本体部に形成され前記リヤシェルに当接する当接部とを有し、
    前記リヤシェルの前記円筒部と前記カバー部材の前記本体部との間に空間が形成される
    ことを特徴とする負圧倍力装置。
  2. 前記カバー部材は、
    前記本体部の前記フロントシェル側の端部に形成され、前記端部に向かうにつれて前記リヤシェルの前記円筒部から径方向に離間する内周側表面を有する拡径部を有する
    ことを特徴とする請求項に記載の負圧倍力装置。
  3. 前記リヤシェルは、
    前記円筒部の前記フロントシェルとは反対側に、前記円筒部から径方向の内側に突出する肩部を有し、
    前記カバー部材は、
    前記本体部の前記フロントシェルとは反対側の端部に形成され、前記肩部に当接する位置決め部を有する
    ことを特徴とする請求項に記載の負圧倍力装置。
  4. ブレーキペダルと、
    前記ブレーキペダルのペダル踏力を倍力して出力するブレーキ倍力装置と、
    前記ブレーキ倍力装置の出力で作動して液圧を発生するマスタシリンダと、
    前記マスタシリンダで発生した液圧でブレーキ力を発生して車輪にブレーキをかけるブレーキシリンダとを少なくとも備えるブレーキシステムにおいて、
    前記ブレーキ倍力装置は
    請求項1〜3のいずれか1つに記載の負圧倍力装置である
    ことを特徴とするブレーキシステム。
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