JP2009050437A - 二酸化塩素系消臭剤の貯蔵期間延長方法及び二酸化塩素系消臭剤 - Google Patents
二酸化塩素系消臭剤の貯蔵期間延長方法及び二酸化塩素系消臭剤 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 密閉容器中での二酸化塩素ガスの発生を抑え、製品としての消臭剤の貯蔵期間を延長し、可使用時間も長くする方法およびその方法によって、貯蔵期間の延長されたゲル状二酸化塩素系消臭剤を提供する。
【解決手段】 ゲル化剤としてジェランガムを用いること、さらにはゲル状二酸化塩素系消臭剤を白色化することにより、二酸化塩素ガスの発生を抑え、製品としての消臭剤のシェルフライフを延長し、かつ可使用時間も長くする方法とし、この方法によりそれらの優れた特性を有するゲル状二酸化塩素系消臭剤とする。
【選択図】 なし
【解決手段】 ゲル化剤としてジェランガムを用いること、さらにはゲル状二酸化塩素系消臭剤を白色化することにより、二酸化塩素ガスの発生を抑え、製品としての消臭剤のシェルフライフを延長し、かつ可使用時間も長くする方法とし、この方法によりそれらの優れた特性を有するゲル状二酸化塩素系消臭剤とする。
【選択図】 なし
Description
この発明は、消臭剤、特に二酸化塩素系消臭剤の貯蔵期間延長方法およびその消臭剤に関するもので、屋内外の環境における消臭技術に関するものである。
生活様式の向上に伴い、生活空間の快適性、特に生活環境における異臭や悪臭の除去が強く望まれ、各種の芳香剤、消臭剤、防臭剤が求められ、開発されてきている。
例えば、ゴミ容器、シューズボックス、車内、たばこの吸殻入れなど、空気中の硫化水素、アンモニア、トリメチルアミン、アセトアルデヒド、酢酸などの5大悪臭と呼ばれている悪臭を、効率良く取り除き、臭いのない快適な空間を作ることのできる消臭剤が求められている。
これら消臭剤の中でも、二酸化塩素ガス(ClO2 )を有効成分とするものは、その強力な酸化機能を利用して悪臭成分を分解するため、消臭剤の主成分として有望視され、広く開発されてきている。
その開発に際し、二酸化塩素ガスは、そのままでは取扱い難い不安定な危険物であるため、その取扱い方法に関して、種々の提案がなされている。
例えば、特開昭57−22102号公報(特許文献1)においては、寒天、ゼラチンからなるゲル化剤と、水と、二酸化塩素発生溶液とを含むゲルよりなる二酸化塩素発生組成物が開示されている。
そして、この二酸化塩素発生組成物は、二酸化塩素ガスの単位時間当たりの発生量がほぼ均一となる。
また、ゲル化剤等の組成を変えることにより、発生量を所望値に容易にコントロールすることができ、かつ、可使用時間を長期間保つことができるとしている。
そして、この二酸化塩素発生組成物は、二酸化塩素ガスの単位時間当たりの発生量がほぼ均一となる。
また、ゲル化剤等の組成を変えることにより、発生量を所望値に容易にコントロールすることができ、かつ、可使用時間を長期間保つことができるとしている。
また、特開昭61−181532号公報(特許文献2)には、上記寒天やゼラチンによるゲル化法では、温度を上昇させねばならないので、消臭剤製造時に、製造温度により二酸化塩素が分解散逸する欠点があるとし、その代わりに、カルボキシル基を含有する吸水性樹脂を使用することを提案している。
そして、この組成物は、二酸化塩素を長期間、しかも一定量で発生させることができるとしている。
そして、この組成物は、二酸化塩素を長期間、しかも一定量で発生させることができるとしている。
一方、ゲル状組成物を得るためのゲル化剤として、ジェランガムを用いることも種々提案されている。
例えば、特許第2562913号公報(特許文献3)には、透明ゲル状組成物を得るために、ジェランガムを用いることが提案されている。
その調製法として、ジェランガムを温度90℃以上に加熱して溶解し、温度約50℃で機能性成分(香料など)を加えることを開示している。
例えば、特許第2562913号公報(特許文献3)には、透明ゲル状組成物を得るために、ジェランガムを用いることが提案されている。
その調製法として、ジェランガムを温度90℃以上に加熱して溶解し、温度約50℃で機能性成分(香料など)を加えることを開示している。
さらに、特開2005−73926号公報(特許文献4)には、実質的に水に不溶の機能性成分を、2種類のゲル化剤を用いることによって、ゲル中に均一に分散させた状態で固化させることができ、使い始めから終わりまで均一な芳香性、消臭性等の機能を発揮させることができるゲル状製品が開示されている。
特開昭57−22102号公報(特許請求の範囲第1項および第2項,第2頁左下欄〜同右下欄)
特開昭61−181532号公報(特許請求の範囲第1項,問題を解決するための手段および第3頁右下欄)
特許第2562913号公報(請求項1,実施例1)
特開2005−73926号公報(特許請求の範囲,発明の効果)
前記の特許文献1,2に示されるように、二酸化塩素ガスを消臭成分とし、ゲル化剤を用いてゲル状にした消臭剤が開発されている。
しかしながら、ゲル状消臭剤を密閉容器に収納し、製品として貯蔵し販売するに当たって、ゲル状二酸化塩素系消臭剤には、密閉容器中でも二酸化塩素ガスを発生するという問題点が存在している。
しかしながら、ゲル状消臭剤を密閉容器に収納し、製品として貯蔵し販売するに当たって、ゲル状二酸化塩素系消臭剤には、密閉容器中でも二酸化塩素ガスを発生するという問題点が存在している。
すなわち、ゲル状二酸化塩素系消臭剤は、製品化され販売される前にも、二酸化塩素ガスの発生があるので、製品としての特性低下をもたらすだけでなく、製品形状に変化を及ぼすおそれがあるため、その両面から、製品としての価値の低下を招き易いという問題を有している。
さらに、ゲル化剤は、二酸化塩素の存在で酸化反応を受け易く、ゲル構造を維持することができなくなり、製品性能の劣化を招き易いという問題も有している。
それらの問題の一部は、紫外線により引き起こされる。
その対策として、容器を、紫外線を透過しない着色容器とすることが考えられるが、それだけで、すべての問題が解決するわけではなく、長期安定性のよい、すなわち、製品寿命の長い、シェルフライフ(shelflife;貯蔵期間)に優れたゲル状二酸化塩素系消臭剤が求められている。
その対策として、容器を、紫外線を透過しない着色容器とすることが考えられるが、それだけで、すべての問題が解決するわけではなく、長期安定性のよい、すなわち、製品寿命の長い、シェルフライフ(shelflife;貯蔵期間)に優れたゲル状二酸化塩素系消臭剤が求められている。
発明者は、ゲル化剤としてのジェランガムが、ゲル状二酸化塩素系消臭剤の密閉容器中での二酸化塩素ガスの発生を抑え、製品としての消臭剤のシェルフライフを延長し、かつ可使用時間も長くすることを見出した。
また、その消臭剤を白色化することにより、さらに、それらの効果が強化されることを見出して、この発明を完成させたものである。
また、その消臭剤を白色化することにより、さらに、それらの効果が強化されることを見出して、この発明を完成させたものである。
すなわち、この発明の請求項1に記載の発明は、
ゲル化剤として、ジェランガムを用いること
を特徴とするの二酸化塩素系消臭剤の貯蔵期間延長方法である。
ゲル化剤として、ジェランガムを用いること
を特徴とするの二酸化塩素系消臭剤の貯蔵期間延長方法である。
また、この発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の、消臭剤の貯蔵期間延長方法において、
前記ゲル状二酸化塩素系消臭剤は、
白色化されていること
を特徴とするものである。
請求項1に記載の、消臭剤の貯蔵期間延長方法において、
前記ゲル状二酸化塩素系消臭剤は、
白色化されていること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項3に記載の発明は、
請求項2に記載の二酸化塩素系消臭剤の貯蔵期間延長方法において、
前記白色化は、
合成ゴムラテックス又は合成樹脂エマルションにより行われていること
を特徴とするものである。
請求項2に記載の二酸化塩素系消臭剤の貯蔵期間延長方法において、
前記白色化は、
合成ゴムラテックス又は合成樹脂エマルションにより行われていること
を特徴とするものである。
さらに、この発明の請求項4に記載の発明は、
ジェランガムによりゲル状にされていることを
特徴とするゲル状二酸化塩素系消臭剤である。
ジェランガムによりゲル状にされていることを
特徴とするゲル状二酸化塩素系消臭剤である。
また、この発明の請求項5に記載の発明は、
ジェランガムによりゲル状にされ、合成ゴムラテックス又は合成樹脂エマルションにより白色化されていること
を特徴とするゲル状二酸化塩素系消臭剤である。
ジェランガムによりゲル状にされ、合成ゴムラテックス又は合成樹脂エマルションにより白色化されていること
を特徴とするゲル状二酸化塩素系消臭剤である。
また、この発明の請求項6に記載の発明は、
請求項4又は5に記載のゲル状二酸化塩素系消臭剤において、
前記ゲル状二酸化塩素系消臭剤は、
二酸化塩素安定化水溶液として、亜塩素酸塩水溶液を用いたものであること
を特徴とするものである。
請求項4又は5に記載のゲル状二酸化塩素系消臭剤において、
前記ゲル状二酸化塩素系消臭剤は、
二酸化塩素安定化水溶液として、亜塩素酸塩水溶液を用いたものであること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項7に記載の発明は、
請求項4〜6のいずれかに記載のゲル状二酸化塩素系消臭剤において、
前記ゲル状二酸化塩素系消臭剤は、
相溶化剤および架橋剤を含有するものであること
を特徴とするものである。
請求項4〜6のいずれかに記載のゲル状二酸化塩素系消臭剤において、
前記ゲル状二酸化塩素系消臭剤は、
相溶化剤および架橋剤を含有するものであること
を特徴とするものである。
また、この発明の請求項8に記載の発明は、
下記成分からなること、を特徴とするゲル状二酸化塩素系消臭剤である。
(A)亜塩素酸ナトリム水溶液(NaClO2濃度:37,000ppm)
消臭剤100質量部当り(以下同じ) 3 〜40質量部
(B)ジェランガム 0.5〜 4質量部
(C)架橋剤 1 〜 5質量部
(D)白色化剤 0.1〜10質量部
(E)相溶化剤 1 〜10質量部
(F)水 50 〜90質量部
下記成分からなること、を特徴とするゲル状二酸化塩素系消臭剤である。
(A)亜塩素酸ナトリム水溶液(NaClO2濃度:37,000ppm)
消臭剤100質量部当り(以下同じ) 3 〜40質量部
(B)ジェランガム 0.5〜 4質量部
(C)架橋剤 1 〜 5質量部
(D)白色化剤 0.1〜10質量部
(E)相溶化剤 1 〜10質量部
(F)水 50 〜90質量部
この発明によれば、ゲル状二酸化塩素系消臭剤の密閉容器中での分解を抑え、消臭剤製品としてのシェルフライフを延長することができ、かつ製品としての可使用時間も長くすることができる。
特に、合成ゴムラテックスなどにより、消臭剤を白色化することにより、それらの効果が強化されるという優れた効果が奏される。
特に、合成ゴムラテックスなどにより、消臭剤を白色化することにより、それらの効果が強化されるという優れた効果が奏される。
この発明においては、ゲル化剤としてジェランガムを用いるのである。
このジェランガムは、特許文献3,4に示されるように、公知の化合物で、微生物が産出する多糖類であって、グルコース、グルクロン酸、グルコース、ラムノースの4糖の繰返し単位から構成されているもので、1−3結合したグルコースにアセチル基とグリセリル基を有するネイティブ型と、それらを除去した脱アシル型の2種類存在する。
この発明では、いずれのジェランガムも用いることができるが、好ましいのは耐熱性、耐酸性に優れているとされる脱アシル型ジェランガムである。
このジェランガムは、特許文献3,4に示されるように、公知の化合物で、微生物が産出する多糖類であって、グルコース、グルクロン酸、グルコース、ラムノースの4糖の繰返し単位から構成されているもので、1−3結合したグルコースにアセチル基とグリセリル基を有するネイティブ型と、それらを除去した脱アシル型の2種類存在する。
この発明では、いずれのジェランガムも用いることができるが、好ましいのは耐熱性、耐酸性に優れているとされる脱アシル型ジェランガムである。
ゲル化剤としてのジェランガムは、消臭剤100質量部に対し、0.5〜4質量部用いるのが好ましく、より好ましくは1〜3質量部用いる。
使用量が0.5質量部未満では、ゲルの耐熱性が悪くなるおそれがあり、真夏の自動車内で発生する温度60℃以上という高温では、分解を生じさせ易い。
また、4質量部を超えて使用すると、ゲルが硬くなり、消臭剤の製造に支障をきたすおそれが生じる。
使用量が0.5質量部未満では、ゲルの耐熱性が悪くなるおそれがあり、真夏の自動車内で発生する温度60℃以上という高温では、分解を生じさせ易い。
また、4質量部を超えて使用すると、ゲルが硬くなり、消臭剤の製造に支障をきたすおそれが生じる。
この発明においては、二酸化塩素系消臭剤における二酸化塩素発生源としては、公知の各種安定化二酸化塩素発生水溶液が用いられるが、この発明に好ましいものは亜塩素酸塩水溶液である。
より具体的には、リチウム、カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属塩水溶液、カルシウム、バリウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩水溶液が挙げられ、この発明にとり、特に好ましいものは、亜塩素酸ナトリウム塩水溶液である。
より具体的には、リチウム、カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属塩水溶液、カルシウム、バリウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩水溶液が挙げられ、この発明にとり、特に好ましいものは、亜塩素酸ナトリウム塩水溶液である。
これら水溶液の使用量は、それぞれの水溶液の、二酸化塩素の発生量に基づいて決定されるもので、亜塩素酸ナトリム水溶液の場合であれば、亜塩素酸ナトリムの濃度が1,000〜15,000ppmになるように用いられる。
その際、1,000未満の添加量では、消臭効果が小さくなり、15,000ppmを超えても、その量に応じた消臭効果が認められない。
より具体的には、37,000ppm濃度の市販亜塩素酸ナトリム水溶液を用いる場合は、消臭剤100質量部当り3〜40質量部が好ましい。
その際、1,000未満の添加量では、消臭効果が小さくなり、15,000ppmを超えても、その量に応じた消臭効果が認められない。
より具体的には、37,000ppm濃度の市販亜塩素酸ナトリム水溶液を用いる場合は、消臭剤100質量部当り3〜40質量部が好ましい。
この発明においては、ゲル化剤としてのジェランガムを水に溶解して、ゲルを生じさせるものである。
ジェランガムを水に溶解する際に、継粉などが生じて、均一に溶解させることが困難なことが多いので、均質に溶解させゲルを生じさせるためには、プロピレングリコールなどの相溶化剤を消臭剤100質量部当り1〜10質量部併用することが好ましく、2〜5質量部の併用がより好ましい。
使用量が1質量部未満の添加では、ゲル化剤を水に溶解する場合、分散し辛く、団子状となって、性能、外観に支障が生じ易い。
また、10質量部を超えて併用した場合、ゲルが柔らかくなり、高温になる自動車内で使用された場合、液だれを起こす可能性がある。
ジェランガムを水に溶解する際に、継粉などが生じて、均一に溶解させることが困難なことが多いので、均質に溶解させゲルを生じさせるためには、プロピレングリコールなどの相溶化剤を消臭剤100質量部当り1〜10質量部併用することが好ましく、2〜5質量部の併用がより好ましい。
使用量が1質量部未満の添加では、ゲル化剤を水に溶解する場合、分散し辛く、団子状となって、性能、外観に支障が生じ易い。
また、10質量部を超えて併用した場合、ゲルが柔らかくなり、高温になる自動車内で使用された場合、液だれを起こす可能性がある。
また、ゲルの調製に際して、必要に応じて、ゲル化助剤としての架橋剤を添加することも好ましい。
かかる架橋剤としては、塩化カルシウムが多く用いられるが、これに限定されるものではなく、乳酸、コハク酸、無水コハク酸、クエン酸、グルタミン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、フタル酸およびアスパラギン酸などの有機酸、塩酸、硫酸、及び硝酸などの金属塩、すなわち、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、アルミニウム塩などが用いられる。
この架橋剤の使用量は、消臭剤100質量部当り1〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜5質量部である。
1質量部未満の使用量では、ゲルが柔らかくなるおそれがあるともに、自動車内で使用された場合に液だれを起こす可能性がある。
また、5質量部を超えての使用は、効果において増量の意義が認められない。
かかる架橋剤としては、塩化カルシウムが多く用いられるが、これに限定されるものではなく、乳酸、コハク酸、無水コハク酸、クエン酸、グルタミン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、フタル酸およびアスパラギン酸などの有機酸、塩酸、硫酸、及び硝酸などの金属塩、すなわち、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、アルミニウム塩などが用いられる。
この架橋剤の使用量は、消臭剤100質量部当り1〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜5質量部である。
1質量部未満の使用量では、ゲルが柔らかくなるおそれがあるともに、自動車内で使用された場合に液だれを起こす可能性がある。
また、5質量部を超えての使用は、効果において増量の意義が認められない。
さらに、この発明においては、ゲル状の消臭剤を白色化することにより、容器中での分解を抑え、消臭剤製品としてのシェルフライフを延長することができ、また、製品としての可使用時間も長くする。
この白色化は、合成ゴムラテックス又は合成樹脂エマルション、さらには、脂肪酸エステル、例えば、エチレングリコール脂肪酸エステルなど、ゲルに添加されて、ゲルを白色ないし白濁させ得るものであれば、特に制限がないが、合成ゴムラテックス、例えば、スチレン/ブタジエン系ラテックスが良好に使用される。
白色化剤の使用量は、用いられるものにより異なるが、添加後の外観からも判断されるもので、通常、消臭剤100質量部当り0.1〜10質量部であることが好ましい。
より好ましくは0.5〜1.0質量部である。0.1質量部未満の使用量では、二酸化塩素分解抑制効果が乏しく、10質量部を超えての使用は、効果において増量の意義が認められない。
この白色化は、合成ゴムラテックス又は合成樹脂エマルション、さらには、脂肪酸エステル、例えば、エチレングリコール脂肪酸エステルなど、ゲルに添加されて、ゲルを白色ないし白濁させ得るものであれば、特に制限がないが、合成ゴムラテックス、例えば、スチレン/ブタジエン系ラテックスが良好に使用される。
白色化剤の使用量は、用いられるものにより異なるが、添加後の外観からも判断されるもので、通常、消臭剤100質量部当り0.1〜10質量部であることが好ましい。
より好ましくは0.5〜1.0質量部である。0.1質量部未満の使用量では、二酸化塩素分解抑制効果が乏しく、10質量部を超えての使用は、効果において増量の意義が認められない。
この発明の消臭剤は、以下の手順で容易に調製することができる。
まず、ジェランガムと相溶化剤(プロピレングリコール)を混合し、均一になるまで攪拌する。
均一になった混合物に、予め加温しておいた水(イオン交換水)を注ぎ、混合物が溶け残らないように攪拌する。
つづいて、白色化剤(スチレン/ブタジエン系ラテックス)を注ぎ、均一になるまで攪拌する。
得られたゲル状物の温度が低下した後、安定化二酸化塩素溶液(亜塩素酸ナトリウム水溶液)を添加し、均一になるまで攪拌し、架橋剤(塩化カルシウム水溶液)を添加し、予め用意した型枠に流し込んで製品とするものである。
まず、ジェランガムと相溶化剤(プロピレングリコール)を混合し、均一になるまで攪拌する。
均一になった混合物に、予め加温しておいた水(イオン交換水)を注ぎ、混合物が溶け残らないように攪拌する。
つづいて、白色化剤(スチレン/ブタジエン系ラテックス)を注ぎ、均一になるまで攪拌する。
得られたゲル状物の温度が低下した後、安定化二酸化塩素溶液(亜塩素酸ナトリウム水溶液)を添加し、均一になるまで攪拌し、架橋剤(塩化カルシウム水溶液)を添加し、予め用意した型枠に流し込んで製品とするものである。
<二酸化塩素量の経時変化測定>
まず、各ゲル化剤を表1に記載とおりに計量し、それに二酸化塩素水溶液100mlを注ぎ、温度23℃でゲル化剤を溶解する。
なお、ゲル化剤として「ケルコゲル」を使用した場合には、溶解に際し、二酸化塩素水溶液を温度70℃に加熱する。
また、表1において、ゲル化剤の試料量がばらついているのは、二酸化塩素100mlに対するゲルの飽和量が異なるためで、ジェランガムが最も水溶液を吸収することを示している。
ポリエチレン製の100ml広口容器(直径約40mm、高さ約90mm)に、溶解したゲル化剤を注ぎ、ゲル化させる。
そのゲルを、約5g〜10g採取し、初期二酸化塩素量を下記方法により測定する。
広口容器に中蓋、外蓋を施し、それにフィルムを巻くことで密閉状態とする。
室温約23℃、湿度約50%の恒温室に30日間静置する。
30日経過後、フィルム、外蓋、中蓋を取り、ゲルを約5g〜10g採取し、最終二酸化塩素量を測定する。
測定した初期、最終二酸化塩素量より減少率を計算し、表1に示す。
まず、各ゲル化剤を表1に記載とおりに計量し、それに二酸化塩素水溶液100mlを注ぎ、温度23℃でゲル化剤を溶解する。
なお、ゲル化剤として「ケルコゲル」を使用した場合には、溶解に際し、二酸化塩素水溶液を温度70℃に加熱する。
また、表1において、ゲル化剤の試料量がばらついているのは、二酸化塩素100mlに対するゲルの飽和量が異なるためで、ジェランガムが最も水溶液を吸収することを示している。
ポリエチレン製の100ml広口容器(直径約40mm、高さ約90mm)に、溶解したゲル化剤を注ぎ、ゲル化させる。
そのゲルを、約5g〜10g採取し、初期二酸化塩素量を下記方法により測定する。
広口容器に中蓋、外蓋を施し、それにフィルムを巻くことで密閉状態とする。
室温約23℃、湿度約50%の恒温室に30日間静置する。
30日経過後、フィルム、外蓋、中蓋を取り、ゲルを約5g〜10g採取し、最終二酸化塩素量を測定する。
測定した初期、最終二酸化塩素量より減少率を計算し、表1に示す。
<二酸化塩素量の測定方法>
測定するゲルを、目開き75μmの篩上ですり潰し、篩を通過した部分から約5g(下3桁まで質量を記録)を、100mlのメスフラスコに採取する。
純水を標線まで注ぎ、よく振り混ぜた後、5分間放置後、バイオサイドジャパン社製BCI−キッドを使用し、その手順書に従って、有効二酸化塩素量を測定した。
測定するゲルを、目開き75μmの篩上ですり潰し、篩を通過した部分から約5g(下3桁まで質量を記録)を、100mlのメスフラスコに採取する。
純水を標線まで注ぎ、よく振り混ぜた後、5分間放置後、バイオサイドジャパン社製BCI−キッドを使用し、その手順書に従って、有効二酸化塩素量を測定した。
表1の測定結果から明らかなように、ジェランガムをゲル化剤とするものは、他のものと異なり、二酸化塩素水溶液を温度70℃に加熱するにもかかわらず、二酸化塩素の減少率が著しく少なく、二酸化塩素による分解反応が起こっていない、つまり安定であることが示されている。
<消臭剤の調製>
表2,表3に示される配合比を用い、消臭剤を以下の手順で調製した。
イオン交換水を、温度90℃まで加熱する。
ゲル化剤とプロピレングリコールを所定の割合で混合し、均一になるまで攪拌する。
温度90℃のイオン交換水を上記で得たジェランガムとプロピレングリコールの混合物に注ぎ、混合物が溶け残らないように攪拌する。
つづいて、スチレン/ブタジエン系ラテックス(JSR−0696)を注ぎ、均一になるまで攪拌する。
攪拌終了後、放冷し、温度70℃になるまで放置する。
温度70℃に到達後、亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加し、均一になるまで攪拌する。
塩化カルシウム1%水溶液を添加し、予め用意した型枠へ流し込む。
表2,表3に示される配合比を用い、消臭剤を以下の手順で調製した。
イオン交換水を、温度90℃まで加熱する。
ゲル化剤とプロピレングリコールを所定の割合で混合し、均一になるまで攪拌する。
温度90℃のイオン交換水を上記で得たジェランガムとプロピレングリコールの混合物に注ぎ、混合物が溶け残らないように攪拌する。
つづいて、スチレン/ブタジエン系ラテックス(JSR−0696)を注ぎ、均一になるまで攪拌する。
攪拌終了後、放冷し、温度70℃になるまで放置する。
温度70℃に到達後、亜塩素酸ナトリウム水溶液を添加し、均一になるまで攪拌する。
塩化カルシウム1%水溶液を添加し、予め用意した型枠へ流し込む。
<消臭剤の評価>
調製された消臭剤について、ゲルの状態およびゲルの長期保存性(室温23℃、30日間保管)について、以下の基準で評価してその結果を表2,表3に示した。
ゲルの状態
◎:良好
○:ゲルがやや固い、または柔らかい状態であるが、使用上支障がない
×:ゲルが固い、または柔らか過ぎるため、使用上支障がでる
ゲルの長期保存性
○:室温23℃、30日間保管した場合における二酸化塩素の減少率が3%未満
×:室温23℃、30日間保管した場合における二酸化塩素の減少率が3%以上
調製された消臭剤について、ゲルの状態およびゲルの長期保存性(室温23℃、30日間保管)について、以下の基準で評価してその結果を表2,表3に示した。
ゲルの状態
◎:良好
○:ゲルがやや固い、または柔らかい状態であるが、使用上支障がない
×:ゲルが固い、または柔らか過ぎるため、使用上支障がでる
ゲルの長期保存性
○:室温23℃、30日間保管した場合における二酸化塩素の減少率が3%未満
×:室温23℃、30日間保管した場合における二酸化塩素の減少率が3%以上
この発明は、ゲル状二酸化塩素系消臭剤の貯蔵期間の延長方法であって、また、性能に優れたゲル状二酸化塩素系消臭剤、すなわち、密閉容器中での二酸化塩素ガスの発生が抑えられ、製品としての消臭剤の貯蔵期間が延長し、長い可使用時間を有する消臭剤に関するものであるから、化学品製造業において幅広く利用可能なものである。
Claims (8)
- ゲル化剤として、ジェランガムを用いること
を特徴とするゲル状二酸化塩素系消臭剤の貯蔵期間延長方法。 - 前記ゲル状二酸化塩素系消臭剤は、
白色化されていること
を特徴とする請求項1に記載のゲル状二酸化塩素系消臭剤の貯蔵期間延長方法。 - 前記白色化は、
合成ゴムラテックス又は合成樹脂エマルションにより行われていること
を特徴とする請求項2に記載のゲル状二酸化塩素系消臭剤の貯蔵期間延長方法。 - ジェランガムによりゲル状にされていること
を特徴とするゲル状二酸化塩素系消臭剤。 - ジェランガムによりゲル状にされ、合成ゴムラテックス又は合成樹脂エマルションにより白色化されていることを特徴とするゲル状二酸化塩素系消臭剤。
- 前記ゲル状二酸化塩素系消臭剤は、
二酸化塩素安定化水溶液として亜塩素酸塩水溶液を用いたものであること
を特徴とする請求項4又は5に記載のゲル状二酸化塩素系消臭剤。 - 前記ゲル状二酸化塩素系消臭剤は、
相溶化剤および架橋剤を含有するものであること
を特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のゲル状二酸化塩素系消臭剤。 - 下記成分からなること、を特徴とするゲル状二酸化塩素系消臭剤。
(A)亜塩素酸ナトリム水溶液(NaClO2濃度:37,000ppm)
消臭剤100質量部当り(以下同じ) 3 〜40質量部
(B)ジェランガム 0.5〜 4質量部
(C)架橋剤 1 〜 5質量部
(D)白色化剤 0.1〜10質量部
(E)相溶化剤 1 〜10質量部
(F)水 50 〜90質量部
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JP2007219528A JP2009050437A (ja) | 2007-08-27 | 2007-08-27 | 二酸化塩素系消臭剤の貯蔵期間延長方法及び二酸化塩素系消臭剤 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015066164A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 株式会社日本触媒 | 徐放剤用吸水性剤及びその製造方法 |
JP2017093520A (ja) * | 2015-11-18 | 2017-06-01 | アース製薬株式会社 | 水中油型ゲル状組成物および水中油型ゲル状組成物の悪臭の除去性を向上させる方法 |
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2007
- 2007-08-27 JP JP2007219528A patent/JP2009050437A/ja active Pending
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