JP2009001526A - ゲル状薬剤及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゼラチンのような優れた弾力性を備え、薬剤の使用終点が明確に判別でき、さらに離水が生じることもなく、細菌の繁殖によるゲルの破壊が起きにくいゲル状薬剤の提供。
【解決手段】次の成分(a)ないし(c);(a)κ−カラギーナン及びι−カラギーナンの混合比率が45:55〜35:65であるカラギーナン、(b)揮散性薬剤及び(c)水を含有するゲル状薬剤であり、さらには界面活性剤及びゲル化促進剤を含有することができる。
【選択図】なし
【解決手段】次の成分(a)ないし(c);(a)κ−カラギーナン及びι−カラギーナンの混合比率が45:55〜35:65であるカラギーナン、(b)揮散性薬剤及び(c)水を含有するゲル状薬剤であり、さらには界面活性剤及びゲル化促進剤を含有することができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、ゲル状薬剤に関し、詳しくは、ゼラチン様の弾力性を有し、また薬剤の使用終点を明確に表示することができ、さらに離水が少ないゲル状薬剤に関する。
従来より、ゲル状である芳香剤や消臭剤等の薬剤が提案されている。このようなゲル状の薬剤に使用されるゲル化剤としては、安価であり、入手の容易性および取り扱いやすさから特にカラギーナンが多く用いられている(特許文献1ないし3参照)。
このカラギーナンには、κ型、λ型、ι型など様々なタイプがあるが、このうちκ型がゲル状薬剤に最も利用されている。しかしながら、通常ゲル状の薬剤は終点を視認するために透明容器に収納するが、κ−カラギーナンのみをゲル化剤として用いた場合は、ゲルが揮散性薬剤の揮散に伴い容器の形状と相似形に収縮していくため、容器外部からゲル体積の減少程度を正確に視認し難く、薬剤の使用終点が不明確になるという問題があった。さらに、κ−カラギーナンのみを用いたゲルは離水が発生しやすい問題もあった。
一方、最近では、ゼラチンをゲル化剤としたゲル状の薬剤が提案されている。(特許文献4)。このようなゼラチンを用いたゲルは、透明性が高く、ゼラチン特有の優れた弾力性を有するため、商品価値が高いものである。しかしながら、このゲルは、揮散に伴いゲルの表面にゼラチンの皮膜ができてしまうため芳香効果や消臭効果が低下したり、また離水が生じやすいという問題があった。更にはプロテアーゼを有する細菌が繁殖すると、ゼラチンの架橋構造を壊し、ゲルが溶けてしまう恐れがあった。
このような問題を解決するために、κ型とι型のカラギーナンの混合物を用いた技術が報告されており、例えば、疎水変性ポリエーテルと、κ型およびι型のカラギーナンの混合物を併用したゲル状芳香剤組成物が開示されている(特許文献5および6)。しかしながら、この技術では疎水変性ポリエーテルを用いているため、ゼラチン様の弾力性が得られず、また、高さ方向に水平に収縮しないため薬剤の使用終点が明確でないという問題があった。
また、κ型カラギーナンが50重量%以上で、特定のカルシウム含有率のカラギーナンを用いた水性ゲル状組成物が開示されている(特許文献7)。しかしながら、この技術では、透明性やゲルの弾力性において十分なものが得られなかった。
したがって、ゼラチンのような優れた弾力性を備え、薬剤の使用終点が明確に判別でき、さらに離水が生じることもなく、細菌の繁殖によるゲルの破壊が起きにくいゲル状薬剤の開発が望まれていた。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、ゲル化剤としてκ―カラギーナンとι−カラギーナンを特定の混合割合で用いた水性ゲルは、ゼラチンに非常に近い弾力性を有し、かつ離水も少ないものであり、さらにこのゲルは揮散性薬剤の揮散に伴って収縮する際に、幅方向の体積変化が小さく、主に高さ方向に収縮するため容器外部からでもゲルの収縮程度を正確に視認でき、これにより使用終点が明確になることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、次の成分(a)ないし(c);
(a)κ−カラギーナン及びι−カラギーナンの混合比率が45:55〜35:65で
あるカラギーナン
(b)揮散性薬剤
(c)水
を含有することを特徴とするゲル状薬剤である。
(a)κ−カラギーナン及びι−カラギーナンの混合比率が45:55〜35:65で
あるカラギーナン
(b)揮散性薬剤
(c)水
を含有することを特徴とするゲル状薬剤である。
本発明のゲル状薬剤は、ゼラチンのような優れた弾力性を有し、また離水が生じにくいものである。さらに、揮散性薬剤の揮散に伴って、主に高さ方向にゲルの体積が収縮するため、ゲルの使用終点を明確に判別することができる。更にプロテアーゼを有する細菌の繁殖により、ゼラチンの架橋構造が破壊され、ゲルが溶けてしまう恐れがないものである。
本発明のゲル状薬剤は、ゲル化剤としてκ−カラギーナンとι−カラギーナンの2種類のカラギーナンを併用する。このうち、κ―カラギーナンは、従来公知の方法で得ることができ、例えば、原料海藻の紅藻類としてミリン科(Solieriaceae)キリンサイ属(Eucheuma)のE.cottonii、またはスギノリ科(Gigartinaceae)ツノマタ属(Chondrus)のC.crispusを用いてゲルプレス法やアルコール沈殿法により得ることができる。
このκ―カラギーナンの窒素含有率やカルシウム含有率は特に限定されるものではないが、乾燥物での窒素含有率が0.01質量%以下、100g当たりのカルシウム含量が25mg以下のκ−カラギーナン(以下、「精製κ−カラギーナン」という)を用いることが、透明性が高いゲルを形成できるために好ましい。このような精製κ―カラギーナンを得る方法としては、例えば、原料海藻を水洗いし、90℃水酸化カリウム水溶液で抽出後、パーライト、珪藻土等のろ過助剤を用いてフィルターをプリコートし、ボディーフィードにパーライト、珪藻土を用いて圧力5barで濾過により精製し、次いでウルトラフィルターで圧力2barで濾過し、70質量%(以下、単に「%」と表す)のイソプロピルアルコール中に噴出して析出させ分離、乾燥する方法により製造することができる。
また、本発明で使用されるι−カラギーナンも従来公知の方法で得ることができ、例えば、原料海藻の紅藻類としてミリン科(Solieriaceae)キリンサイ属(Eucheuma)のE.spinosumを用いて、アルコール沈殿法により得ることができる。
このι−カラギーナンの窒素含有率やカルシウム含有率も特に限定されるものではないが、乾燥物での窒素含有率が0.04質量%以下、100g当たりのカルシウム含量が35mg以下のι−カラギーナン(以下、「精製ι−カラギーナン」という)を用いることが、透明性が高いゲルを形成できるために好ましい。このような精製ι―カラギーナンを得る方法としては、例えば、原料海藻を水洗いし、90℃水酸化カリウム水溶液で抽出後、パーライト、珪藻土等のろ過助剤を用いてフィルターをプリコートし、ボディーフィードにパーライト、珪藻土を用いて圧力5barで濾過により精製し、次いでウルトラフィルターで圧力2barで濾過し、70%のイソプロピルアルコール中に噴出して析出させ分離、乾燥する方法により製造することができる。
上記κ−カラギーナンとι−カラギーナンの混合割合は、45:55〜35:65の範囲である。45:55よりもκ−カラギーナンの配合割合が多くなると形成されたゲルが硬くなりゼラチン様の弾力性が得られない。また、使用によりゲルが相似形に収縮する為、使用終点が不明確になる。一方35:65よりκ−カラギーナンの配合割合が少ないとゲルが柔らかくなりすぎてゼラチン様の弾力性が得られない。
κ―カラギーナンとι−カラギーナンの混合割合が45:55〜35:65である混合物を得る方法としては、上記方法によって個別に得られたκ−カラギーナンとι−カラギーナンとを、この割合で常法に従って混合してもよく、また、κ−カラギーナン及びι−カラギーナンの双方を含む紅藻類、例えばGigartina stellataやChondrus crispus等を原料海藻として用いて上記方法に従って製造し、得られた混合物に、前記混合割合となるようにκ−カラギーナンまたはι−カラギーナンを添加することによって得ることができる。
なお、本発明のゲル状薬剤には、本発明の効果を妨げない範囲で、他のタイプのカラギーナン、例えばλ−カラギーナン、μ−カラギーナン、θ−カラギーナン、ν−カラギーナン、ξ−カラギーナン、π−カラギーナン等を含有していてもよい。
成分(a)のカラギーナンのゲル状薬剤中の配合量は、通常0.1〜10%であり、好ましくは0.5〜5%、さらに好ましくは1〜3%である。0.1%より少ない場合はゲル化せずゾル状となる場合があり、10%よりも多い場合は使用後の残渣量が多い為、使用終点が不明確になり、また水系溶媒への加熱溶解時の粘度が高くなり生産が困難となる場合がある。
一方本発明のゲル状薬剤に含有せしめることのできる揮散性薬剤(成分(b))としては、防虫剤、香料、消臭剤等を挙げることができる。
このうち防虫剤としては、エンペントリン、トランスフルスリン、アレスリン、フェノトリン、メトフルトリン、プロフルトリン等のピレスロイド系防虫剤、パラジクロロベンゼン、ナフタリン、樟脳、2−フェノキシエタノール等が例示でき、これらの1種又は2種以上を混合して用いることができる。
また香料としては、例えば、麝香、霊猫香、竜延香等の動物性香料、アビエス油、アクジョン油、アルモンド油、アンゲリカルート油、ページル油、ベルガモット油、パーチ油、ボアバローズ油、カヤブチ油、ガナンガ油、カプシカム油、キャラウェー油、カルダモン油、カシア油、セロリー油、シナモン油、シトロネラ油、コニャック油、コリアンダー油、クミン油、樟脳油、ジル油、エストゴラン油、ユーカリ油、フェンネル油、ガーリック油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、ホップ油、レモン油、レモングラス油、ナツメグ油、マンダリン油、ハッカ油、オレンジ油、セージ油、スターアニス油、テレピン油等の植物性香料を挙げることができる。この香料として、合成香料又は抽出香料等の人工香料を用いることもでき、例えば、ピネン、リモネン等の炭化水素系香料、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール、メントール、ボルネオール、ベンジルアルコール、アニスアルコール、βフェネチルアルコール等のアルコール系香料、アネトール、オイゲノール等のフェノール系香料、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、シトラール、シトロネラール、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド等のアルデヒド系香料、カルボン、メントン、樟脳、アセトフェノン、イオノン等のケトン系香料、γ―ブチルラクトン、クマリン、シネオール等のラクトン系香料、オクチルアセテート、ベンジルアセテート、シンナミルアセテート、プロピオン酸ブチル、安息香酸メチル等のエステル系香料等が挙げられる。さらに、上記香料の2種以上を混合した調合香料も使用することができる。
更に、消臭剤としては、硫酸アルミニウム、塩化アンモニウム、ミョウバン、硫酸銅、硫化亜鉛等の無機酸の金属塩や、ステアリン酸亜鉛やステアリン酸アルミニウム等の有機酸の金属塩、酸化チタンや酸化亜鉛等の金属酸化物、フラボノイド化合物や、カテキン、ポリフェノール等の植物抽出物またはその誘導体、シクロデキストリンまたはその誘導体、ゼオライト、活性炭等を挙げることができる。
成分(b)である揮散性薬剤のゲル状薬剤中の配合量は、特に限定されるものではないが、通常0.01〜30%であり、好ましくは0.1〜10%、さらに好ましくは1〜10%である。揮散性薬剤の配合量が0.01%よりも少ないと薬剤の充分な効果を得られない場合があり、30%よりも多いと着色したり、透明性が劣ったり、またゲルを形成しなくなる場合がある。
また本発明のゲル状薬剤は水を含有する(成分(c))。ゲル状薬剤中の水の含有量は、通常71.7〜96.9%であり、好ましくは、75〜90%である。
本発明のゲル状薬剤には、さらに必要により界面活性剤(成分(d))を配合することもできる。前記成分(b)である揮散性薬剤は、水性、油性のいずれであっても良いが、特に油性の薬剤を用いる場合は、この界面活性剤を用いることが好ましい。界面活性剤としては、従来公知の、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤又は両性界面活性剤のいずれをも用いることができ、これらの1種又は2種以上を混合して用いることができる。
界面活性剤のうち、アニオン系界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸石けん、石けん用素地、金属石けん、N−アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム(N−ココイル−N−メチルタウリンナトリウム)、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルβ−アラニンナトリウム液、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等の1種若しくは2種以上を混合して用いることができる。
また、カチオン系界面活性剤としては、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等の1種又は2種以上を混合して用いることができる。
更にノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、脂肪酸アルカノールアミド、第3級アミンオキサイド等が挙げられる。このポリオキシエチレンアルキルエーテルはポリオキシエチレン鎖が3から18好ましくは7から12であり、アルキル鎖は直鎖または分岐のどちらでも良く、アルキル鎖長は8〜22好ましくは12〜14である。また、前記脂肪酸アルカノールアミドは、椰子油脂肪酸、ステアリン酸、ラウリン酸、のモノエタノールアミド、ジエタノールアミド等が挙げられ、第3級アミンオキサイドとしては、ラウリルジメチルアミンオキサイド、椰子油脂肪酸ジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。
更にまた、両性界面活性剤としては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等の1又は2種以上を混合して用いることができる。
上記した成分(d)のうち、乳化・可溶化能が高く、ゲル強度の低下が少なく、離水の発生も少ない点でノニオン系界面活性剤を用いることが好ましい。ノニオン系界面活性剤の中でも特に脂肪酸アルカノールアミド、第3級アミンオキサイド等のアミン系界面活性剤が、特に好ましい。
成分(d)である界面活性剤のゲル状薬剤中の配合量は、配合される油性成分の種類、量により適宜設定することができるが、通常0.01〜30%であり、好ましくは0.1〜20%、さらに好ましくは1〜15%である。界面活性剤の配合量が0.01%より少ないと油性成分を分散もしくは可溶化できず、ゲルの安定性に影響を与える場合がある。また、30%より多いとゲル強度が低下ないしゲルを形成しなくなる場合がある。
本発明のゲル状薬剤には、さらにゲル化促進剤(成分(e))を配合することができる。この成分(e)を用いることによって、ゲル強度を向上させ、またゲル融点を高くすることができるため、商品の保存状態や使用状態で高温になった場合でもゲルが溶けるのを防止できる。この成分(e)としては、たとえば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩の1種若しくは2種以上を混合して用いることができる。これらのうち、特に揮散時の透明性維持と使用時のゲル融点が最適となる点で塩化カリウム、塩化ナトリウム等の1価のアルカリ金属塩が好ましく、特に、透明性を維持しつつゲル融点を高める効果が高いため、塩化カリウムが好ましい。
成分(e)であるゲル化促進剤の配合量は、特に限定されるものではないが、通常0.01%〜0.5%、好ましくは0.1%〜0.3%である。0.01%より少ない場合は、ゲル融点の向上効果がなく、比較的高温の場所や夏季にゲルが溶けてしまう場合があり、0.5%より多い場合は急激にゲル化し、均一なゲル生産が困難であり、更に離水が発生してしまう場合がある。
さらにまた、本発明のゲル状薬剤は、本発明の効果を損なわない範囲内において、必要に応じて任意成分を配合することができる。このような任意成分としては、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール系溶剤、プロピレングリコール、エチレングリコール等のグリコール系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等のグリコールエーテル系溶剤等の溶媒、ジェランガム等の他のゲル化剤、ローカストビーンガム等の増粘剤、防カビ剤、防菌剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、色素、効力増強剤、脱臭剤等が例示できる。
本発明のゲル状薬剤を製造する方法は、従来公知の方法により製造することができるが、特に次のような製造方法が、攪拌しやすく効率的に製造できるため好ましい。
70℃以上、好ましくは80℃以上に加熱した水中に、必要により溶媒に分散させた成分(a)のカラギーナン及び必要により成分(e)を加え攪拌する。この液に予め成分(c)に成分(b)および必要により成分(d)や、溶媒を加えて攪拌したものを添加、混合し十分攪拌した後適当な容器に充填、冷却して本発明のゲル状薬剤を得ることができる。
このようにして作成した本発明のゲル状薬剤は、芳香剤、消臭剤、防虫剤等として、部屋、トイレ、押入れ、下駄箱、たんす、クローゼット、衣装ケース、車内等に設置し、空間に薬効を付与することができる。
次に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
製 造 例 1
精製κ−カラギーナンの製造:
原料紅藻類としてミリン科(Solieriaceae)キリンサイ属(Eucheuma)のE.cottoniiの原藻を天日で乾燥したもの5.5tを用い、これを10%水酸化カリウム水溶液25t中に入れ、85〜90℃で90分間抽出した。その後、得られた抽出溶液に、イオン交換水20tおよびボディーフィードとしてパーライト300kgを添加し、これをパーライトでプリコートしたフィルターを用いて圧力5barで濾過した。得られたろ液(50t)を、ウルトラフィルター(Advanced Membrane Technology社製)を用い、圧力2barでろ過、濃縮した。得られた濃縮物(25t)を70質量%のイソプロピルアルコール(25t)中に噴出して析出させ、分離した後、85℃で乾燥して精製κ−カラギーナン1tを得た。この精製κ−カラギーナンについて、下記方法により窒素含有量およびカルシウム含量を測定した。
精製κ−カラギーナンの製造:
原料紅藻類としてミリン科(Solieriaceae)キリンサイ属(Eucheuma)のE.cottoniiの原藻を天日で乾燥したもの5.5tを用い、これを10%水酸化カリウム水溶液25t中に入れ、85〜90℃で90分間抽出した。その後、得られた抽出溶液に、イオン交換水20tおよびボディーフィードとしてパーライト300kgを添加し、これをパーライトでプリコートしたフィルターを用いて圧力5barで濾過した。得られたろ液(50t)を、ウルトラフィルター(Advanced Membrane Technology社製)を用い、圧力2barでろ過、濃縮した。得られた濃縮物(25t)を70質量%のイソプロピルアルコール(25t)中に噴出して析出させ、分離した後、85℃で乾燥して精製κ−カラギーナン1tを得た。この精製κ−カラギーナンについて、下記方法により窒素含有量およびカルシウム含量を測定した。
窒素含有量の測定:
窒素含有量は、ケルダール法により測定した窒素含有量を元に算出した。すなわち、試料Sgをケルダール分解フラスコに採取し、分解促進剤として硫酸銅と硫酸カリウムの混合物(1:9)を10gと濃硫酸15mlを入れ、透明になるまで加熱分解した。透明になってからもさらに60分間加熱した後放冷し、イオン交換水100mlおよび30%水酸化ナトリウム80mlを加え、過剰アルカリ下で加熱蒸留し、留液150mlを採取した。採取した留液を、ブロムクレゾールグリーン・メチルレッド混合試薬を指示薬として用い、0.005mol/L硫酸標準溶液で滴定した〈Vml〉。以下の計算式により窒素含有量を求めた。
窒素含有量は、ケルダール法により測定した窒素含有量を元に算出した。すなわち、試料Sgをケルダール分解フラスコに採取し、分解促進剤として硫酸銅と硫酸カリウムの混合物(1:9)を10gと濃硫酸15mlを入れ、透明になるまで加熱分解した。透明になってからもさらに60分間加熱した後放冷し、イオン交換水100mlおよび30%水酸化ナトリウム80mlを加え、過剰アルカリ下で加熱蒸留し、留液150mlを採取した。採取した留液を、ブロムクレゾールグリーン・メチルレッド混合試薬を指示薬として用い、0.005mol/L硫酸標準溶液で滴定した〈Vml〉。以下の計算式により窒素含有量を求めた。
カルシウム含量の測定:
試料2〜6gをビーカーに採取し電気炉で5〜6時間500℃で灰化した。それに20%塩酸を加えた物を、ホットプレート上で蒸発固化させた。さらにこれに、20%塩酸を加えホットプレートで加温し、ろ紙NO.5Aでろ過し、メスフラスコで定容した。IPC発光分析装置(分光光度計UV2450;島津製作所社製)を用いて波長317.933nmで測定しカルシウム含量を求めた。この結果窒素含有率は0.01%未満であり、100g当たりのカルシウム含量は、21.1mgであった。
試料2〜6gをビーカーに採取し電気炉で5〜6時間500℃で灰化した。それに20%塩酸を加えた物を、ホットプレート上で蒸発固化させた。さらにこれに、20%塩酸を加えホットプレートで加温し、ろ紙NO.5Aでろ過し、メスフラスコで定容した。IPC発光分析装置(分光光度計UV2450;島津製作所社製)を用いて波長317.933nmで測定しカルシウム含量を求めた。この結果窒素含有率は0.01%未満であり、100g当たりのカルシウム含量は、21.1mgであった。
製 造 例 2
精製ι−カラギーナンの製造:
原料紅藻類として、ミリン科(Solieriaceae)キリンサイ属(Eucheuma)のE.spinosumの原藻を天日で乾燥させたもの5.5tを用い、これを10%水酸化カリウム水溶液25t中に入れ、85〜90℃で90分間抽出した。その後、得られた抽出溶液に、イオン交換水20tおよびボディーフィードとしてパーライト300kgを添加し、これをパーライトでプリコートしたフィルターを用い、圧力5barでろ過した。得られたろ液(50t)を、ウルトラフィルター(Advanced Membrane Technology社製)を用い、圧力2barでろ過、濃縮した。得られた濃縮物(25t)を70質量%のイソプロピルアルコール(25t)中に噴出して析出させ、分離した後、85℃で乾燥して精製ι―カラギーナン1tを得た。
精製ι−カラギーナンの製造:
原料紅藻類として、ミリン科(Solieriaceae)キリンサイ属(Eucheuma)のE.spinosumの原藻を天日で乾燥させたもの5.5tを用い、これを10%水酸化カリウム水溶液25t中に入れ、85〜90℃で90分間抽出した。その後、得られた抽出溶液に、イオン交換水20tおよびボディーフィードとしてパーライト300kgを添加し、これをパーライトでプリコートしたフィルターを用い、圧力5barでろ過した。得られたろ液(50t)を、ウルトラフィルター(Advanced Membrane Technology社製)を用い、圧力2barでろ過、濃縮した。得られた濃縮物(25t)を70質量%のイソプロピルアルコール(25t)中に噴出して析出させ、分離した後、85℃で乾燥して精製ι―カラギーナン1tを得た。
製造した精製ι−カラギーナンについて、上記と同様の方法で窒素含有率カルシウム含有量を測定したところ、窒素含有率は、0.04%であり、100g当たりのカルシウム含量は31.2gであった。
実 施 例 1
製造例1で製造した精製κ−カラギーナンと製造例2で製造した精製ι−カラギーナン、通常のアルコール沈殿法で精製したκ―カラギーナン及びι−カラギーナン、また通常のゲルプレス法で精製したκ―カラギーナンBK20P(タカラゲン社製)を用いて、下記表1の処方によりゲル状芳香剤を調製した(本発明品1ないし5)。これらについて透明度および弾力性を下記方法により評価した。なお通常のκ−カラギーナン及びι−カラギーナンの窒素含有率、カルシウム含量はそれぞれ下記表2のとおりである。透明度および弾力性の結果を表3に示す。
製造例1で製造した精製κ−カラギーナンと製造例2で製造した精製ι−カラギーナン、通常のアルコール沈殿法で精製したκ―カラギーナン及びι−カラギーナン、また通常のゲルプレス法で精製したκ―カラギーナンBK20P(タカラゲン社製)を用いて、下記表1の処方によりゲル状芳香剤を調製した(本発明品1ないし5)。これらについて透明度および弾力性を下記方法により評価した。なお通常のκ−カラギーナン及びι−カラギーナンの窒素含有率、カルシウム含量はそれぞれ下記表2のとおりである。透明度および弾力性の結果を表3に示す。
透明度の評価方法:
得られたゲル1kgを縦10cm×横10cm×高さ10cmの直方体のガラス容器にいれた。モニター10名により目視でゲル全体を見て下記基準により透明度を評価し、その平均値を求めた。
(基 準)
完全に透明 5
ほぼ透明 4
僅かに濁りがある 3
やや濁っている 2
濁っている 1
得られたゲル1kgを縦10cm×横10cm×高さ10cmの直方体のガラス容器にいれた。モニター10名により目視でゲル全体を見て下記基準により透明度を評価し、その平均値を求めた。
(基 準)
完全に透明 5
ほぼ透明 4
僅かに濁りがある 3
やや濁っている 2
濁っている 1
弾力性の評価方法:
得られたゲル状芳香剤について、特開平1−297484号公報実施例1に記載の方法に従って製造したゼラチンを用いたゲル状芳香剤を対照として、10名のパネラーに指で触ってもらいその弾力性について下記の基準で評価しその平均値を求めた。
(基 準)
対照ゲルと同様の弾力性を有する 3
対照ゲルよりわずかに硬い/わずかにやわらかい 2
対照ゲルに比べ硬い/やわらかい 1
ゲルにならない 0
得られたゲル状芳香剤について、特開平1−297484号公報実施例1に記載の方法に従って製造したゼラチンを用いたゲル状芳香剤を対照として、10名のパネラーに指で触ってもらいその弾力性について下記の基準で評価しその平均値を求めた。
(基 準)
対照ゲルと同様の弾力性を有する 3
対照ゲルよりわずかに硬い/わずかにやわらかい 2
対照ゲルに比べ硬い/やわらかい 1
ゲルにならない 0
比 較 例 1
下記表1の処方(比較品1ないし3)によりゲル状芳香剤を調製し、実施例1と同様にして透明度および弾力性を評価した。結果を表3に併せて示す。
下記表1の処方(比較品1ないし3)によりゲル状芳香剤を調製し、実施例1と同様にして透明度および弾力性を評価した。結果を表3に併せて示す。
実 施 例 2
80℃以上に加熱した水75g中に、カラギーナン(製造例1の精製κ−カラギーナン1.0gと製造例2の精製ι−カラギーナン1.5g混合物)の分散液(溶媒:エタノール3.0g、プロピレングリコール1.0g及び水4.0g)と、ゲル化促進剤として下記表4に示す配合量のアルカリ金属塩を添加し攪拌した。この溶液に、水に揮散性薬剤としてシトラス香料※13.0gと、界面活性剤としてポリオキシエチレン(15)アルキル(C18)エーテル4.5g及びラウリルジメチルアミンオキサイド1.5gを加えた混合液を添加、攪拌し更に水を加えて全量を100gとした。このものを縦50mm×横50mm×高さ80mmの上面開口のガラス製容器に充填し、冷却してゲル状芳香剤を得た。このゲル状芳香剤について、実施例1と同様の方法により透明度と弾力性を評価し、さらに下記方法によりゲル融点およびゲル強度について測定した。結果を表5に示す。
80℃以上に加熱した水75g中に、カラギーナン(製造例1の精製κ−カラギーナン1.0gと製造例2の精製ι−カラギーナン1.5g混合物)の分散液(溶媒:エタノール3.0g、プロピレングリコール1.0g及び水4.0g)と、ゲル化促進剤として下記表4に示す配合量のアルカリ金属塩を添加し攪拌した。この溶液に、水に揮散性薬剤としてシトラス香料※13.0gと、界面活性剤としてポリオキシエチレン(15)アルキル(C18)エーテル4.5g及びラウリルジメチルアミンオキサイド1.5gを加えた混合液を添加、攪拌し更に水を加えて全量を100gとした。このものを縦50mm×横50mm×高さ80mmの上面開口のガラス製容器に充填し、冷却してゲル状芳香剤を得た。このゲル状芳香剤について、実施例1と同様の方法により透明度と弾力性を評価し、さらに下記方法によりゲル融点およびゲル強度について測定した。結果を表5に示す。
ゲル融点の測定:
溶解したゲル10gを、φ12mmの試験管に取り、これを斜めに寝かせて斜面状に固化させる。これを湯煎中に立て、上部のゲルが融解し始める温度をゲル融点として測定した。
溶解したゲル10gを、φ12mmの試験管に取り、これを斜めに寝かせて斜面状に固化させる。これを湯煎中に立て、上部のゲルが融解し始める温度をゲル融点として測定した。
ゲル強度の測定:
溶解したゲル40gを、φ30mm、深さ70mmのガラス容器に入れて蓋をし、室温まで冷却して固化させた。レオメーター(サン科学社製)によりゲルの破断強度を測定した。破断強度はφ10mmの円柱状の冶具を用い、試料台の移動スピード30mm/min、室温25℃の条件で行った。
溶解したゲル40gを、φ30mm、深さ70mmのガラス容器に入れて蓋をし、室温まで冷却して固化させた。レオメーター(サン科学社製)によりゲルの破断強度を測定した。破断強度はφ10mmの円柱状の冶具を用い、試料台の移動スピード30mm/min、室温25℃の条件で行った。
以上の結果より本発明品はいずれもゲル融点が40℃以上で、強度も十分なものであった。またゼラチンに非常に近い弾力性を有し透明度も高いため、視覚性が良好であった。さらに、このゲルは使用に伴い高さ方向に収縮するため、使用終点も明確なものである。
実 施 例 3
ゲル状忌避剤
エタノール10g及びプロピレングリコール1.0gに分散させた精製カラギーナン(製造例1で製造した精製κ−カラギーナン1.0gと製造例2で製造した精製ι−カラギーナン1.5gを混合した物)2.5gをゲル化促進剤としてのNaCl0.1gとともに80℃以上に加熱した水86.4g中に加え攪拌した。
ゲル状忌避剤
エタノール10g及びプロピレングリコール1.0gに分散させた精製カラギーナン(製造例1で製造した精製κ−カラギーナン1.0gと製造例2で製造した精製ι−カラギーナン1.5gを混合した物)2.5gをゲル化促進剤としてのNaCl0.1gとともに80℃以上に加熱した水86.4g中に加え攪拌した。
この液に、揮散性薬剤としての忌避剤(リナロール1g、シトロネロール0.5g、シトロネラール0.5gの混合液)2.0gと、界面活性剤(ポリオキシエチレン(n=15)アルキル(C18)エーテル2.0g及びラウリルジメチルアミンオキサイド1.5g)3.5gとエタノール3.0gの混合液を加え、攪拌した。このものを、縦50mm×横50mm×高さ80mmの上面開口のポリプロピレン製容器に充填し、冷却してゲル状忌避剤を得た。
得られたゲル状忌避剤は、透明であり、約2ヶ月間ユスリカ及びチョウバエに対し、忌避効果が認められた。また、使用期間中離水はなく2ヵ月後には明確な終点を示した。
実 施 例 4
ゲル状防虫剤
エタノール10g及びプロピレングリコール1.0gに分散させた精製カラギーナン(製造例1で製造した精製κ−カラギーナン1.0gと製造例2で製造した精製ι−カラギーナン1.5gを混合した物)2.5gをゲル化促進剤としてのKCl0.1gとともに80℃以上に加熱した水86.4g中に加え攪拌した。
ゲル状防虫剤
エタノール10g及びプロピレングリコール1.0gに分散させた精製カラギーナン(製造例1で製造した精製κ−カラギーナン1.0gと製造例2で製造した精製ι−カラギーナン1.5gを混合した物)2.5gをゲル化促進剤としてのKCl0.1gとともに80℃以上に加熱した水86.4g中に加え攪拌した。
この液に、水に揮散性薬剤としてのフェノキシエタノール2.0gと、界面活性剤(ポリオキシエチレン(n=15)アルキル(C18)エーテル1.8g及びジオクチルスルホこはく酸ナトリウム1.2g)3gとエタノール3.0gの混合液を加え、攪拌した。このものを、縦50mm×横50mm×高さ80mmの上面開口のポリプロピレン製容器に充填し、冷却してゲル状防虫剤を得た。
本発明のゲル状薬剤のゲルは、ゼラチンよりも安価なカラギーナンをゲル化剤として用いながら、ゼラチンのような優れた透明性と弾力性を有する視覚性に優れたものである。また、このゲルは高さ方向にゲルが収縮するため、使用終点を明確に判別することができる。
したがって、本発明のゲル状薬剤は、防虫剤、芳香剤、忌避剤、消臭剤等の揮散性薬剤を揮散させる薬剤として有利に利用し得るものである。
Claims (10)
- 次の成分(a)ないし(c)
(a)κ−カラギーナン及びι−カラギーナンの混合比率が45:55〜35:65で
あるカラギーナン
(b)揮散性薬剤
(c)水
を含有することを特徴とするゲル状薬剤。 - 成分(a)のゲル化剤の含有量が1〜3質量%、成分(b)の揮発性薬剤の含有量が1〜10質量%である請求項1記載のゲル状薬剤。
- さらに次の成分(d)
(d)界面活性剤 1〜15質量%
を含有してなる請求項1または2に記載のゲル状薬剤。 - 成分(d)の界面活性剤が、脂肪酸アルカノールアミドおよび/または第3級アミンオキサイドである請求項3に記載のゲル状薬剤。
- さらに次の成分(e)
(e)ゲル化促進剤 0.01〜0.5質量%
を含有してなる請求項1ないし4のいずれかの項に記載のゲル状薬剤。 - 成分(e)のゲル化促進剤がアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩である請求項5に記載のゲル状薬剤。
- アルカリ金属塩が塩化カリウムである請求項6に記載のゲル状薬剤。
- 成分(a)中のκ−カラギーナンが、乾燥物での窒素含有率が0.01質量%以下、100g当たりのカルシウム含量が25mg以下の精製κ―カラギーナンである請求項1ないし7のいずれかの項に記載のゲル状薬剤。
- 成分(a)中のι−カラギーナンが、乾燥物での窒素含有率が0.04質量%以下、100g当たりのカルシウム含量が35mg以下の精製ι−カラギーナンであることを特徴とする請求項1ないし8項のいずれかの項に記載のゲル状薬剤。
- 70℃以上に加熱した水中に、成分(a)のカラギーナンを溶媒に分散させた分散液を添加し、次いで予め成分(b)の揮散性薬剤を溶解ないし分散させた水を添加して混合した後、この混合液を容器に充填し、冷却することを特徴とするゲル状薬剤の製造方法。
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