JP2009049168A - 温度調整構造及びステージ装置並びに露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外乱による悪影響を排除しつつレチクル等の平板状部材の温度調整を行う。
【解決手段】機能面Maを有する平板状部材Mを温度調整する。平板状部材Mを保持する保持部51と、保持部51で保持された平板状部材Mの機能面Maとは反対側の面Mbを輻射により温度調整する温度調整部材53とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】機能面Maを有する平板状部材Mを温度調整する。平板状部材Mを保持する保持部51と、保持部51で保持された平板状部材Mの機能面Maとは反対側の面Mbを輻射により温度調整する温度調整部材53とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、温度調整構造及びステージ装置並びに露光装置に関するものである。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、例えば下記特許文献1に開示されているような、露光光として極端紫外(EUV:Extreme Ultra-Violet)光を用いるEUV露光装置が案出されている。
特開2005−32510号公報
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。
露光する際に用いられるレチクルは、露光光が照射され蓄熱するため、高精度化を図るためにはレチクルの温度調整(冷却)を行う必要がある。ところが、EUV露光装置においては、露光光が進行する所定空間、すなわちレチクルの周辺が真空状態に調整されるため、レチクル周辺の空気との間の熱交換(熱伝導)でレチクルの温度を調整することは期待できない。そこで、レチクルを保持するホルダに冷媒を循環させることにより、ホルダとの間の熱交換でレチクルの温度調整を行うことが考えられる。ところが、ホルダに冷媒循環用の配管を接続した場合、配管を介してホルダに伝わる振動や力が外乱となり、精度低下を招く可能性がある。
露光する際に用いられるレチクルは、露光光が照射され蓄熱するため、高精度化を図るためにはレチクルの温度調整(冷却)を行う必要がある。ところが、EUV露光装置においては、露光光が進行する所定空間、すなわちレチクルの周辺が真空状態に調整されるため、レチクル周辺の空気との間の熱交換(熱伝導)でレチクルの温度を調整することは期待できない。そこで、レチクルを保持するホルダに冷媒を循環させることにより、ホルダとの間の熱交換でレチクルの温度調整を行うことが考えられる。ところが、ホルダに冷媒循環用の配管を接続した場合、配管を介してホルダに伝わる振動や力が外乱となり、精度低下を招く可能性がある。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、真空状態でもレチクル等の平板状部材の温度調整が可能な温度調整構造及びステージ装置並びに露光装置を提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は、外乱による悪影響を排除しつつ平板状部材の温度調整が可能な温度調整構造及びステージ装置並びに露光装置を提供することである。
上記の目的を達成するために本発明は、実施の形態を示す図1ないし図4に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の温度調整構造は、機能面(Ma)を有する平板状部材(M)を温度調整する温度調整構造であって、平板状部材を保持する保持部(51)と、保持部で保持された平板状部材の機能面とは反対側の面(Mb)を輻射により温度調整する温度調整部材(53)とを備えたを特徴とするものである。
従って、本発明の温度調整構造では、平板状部材の機能面とは反対側の面(Mb)を輻射により非接触で温度調整するため、平板状部材に接触した場合のように外乱要因となることを防止できる。また、本発明では、機能面とは反対側の面を温度調整することにより、機能面を用いた各種処理に支障を来してしまうことを回避できる。
本発明の温度調整構造は、機能面(Ma)を有する平板状部材(M)を温度調整する温度調整構造であって、平板状部材を保持する保持部(51)と、保持部で保持された平板状部材の機能面とは反対側の面(Mb)を輻射により温度調整する温度調整部材(53)とを備えたを特徴とするものである。
従って、本発明の温度調整構造では、平板状部材の機能面とは反対側の面(Mb)を輻射により非接触で温度調整するため、平板状部材に接触した場合のように外乱要因となることを防止できる。また、本発明では、機能面とは反対側の面を温度調整することにより、機能面を用いた各種処理に支障を来してしまうことを回避できる。
また、本発明のステージ装置は、基板(M)を保持して移動するステージ装置(1)であって、先に記載の温度調整構造を有し、この温度調整構造により基板の温度調整を行うを特徴とするものである。
従って、本発明のステージ装置では、基板(M)を用いた各種処理に支障を来すことなく、また外乱の悪影響を受けることなく基板の温度調整を行うことが可能になる。
従って、本発明のステージ装置では、基板(M)を用いた各種処理に支障を来すことなく、また外乱の悪影響を受けることなく基板の温度調整を行うことが可能になる。
そして、本発明の露光装置は、先に記載のステージ装置(1)を備えるを特徴とするものである。
従って、本発明の露光装置では、外乱の悪影響を受けることなく温度調整された基板を用いることで、高精度の露光処理を実施することが可能になる。
従って、本発明の露光装置では、外乱の悪影響を受けることなく温度調整された基板を用いることで、高精度の露光処理を実施することが可能になる。
なお、本発明をわかりやすく説明するために、一実施例を示す図面の符号に対応付けて説明したが、本発明が実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明では、平板状部材が真空状態の環境下に置かれ周囲の気体との熱交換が行われない場合であっても、容易に平板状部材の温度を調整することが可能になる。
以下、本発明の温度調整構造及びステージ装置並びに露光装置の実施の形態を、図1ないし図4を参照して説明する。
本実施形態では、マスクのパターンを基板に露光装置において、マスクの温度を調整する場合の例を用いて説明する。
なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
本実施形態では、マスクのパターンを基板に露光装置において、マスクの温度を調整する場合の例を用いて説明する。
なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
図1は、本実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。本実施形態においては、露光装置EXが、極端紫外(EUV:Extreme Ultra-Violet)光で基板Pを露光するEUV露光装置である場合を例にして説明する。極端紫外光は、例えば波長5〜50nm程度の軟X線領域の電磁波である。以下の説明において、極端紫外光を適宜、EUV光、と称する。一例として、本実施形態では、波長13.5nmのEUV光を露光光ELとして用いる。
まず、本実施形態に係る露光装置EXの概略について説明する。
図1において、露光装置EXは、パターンが形成された平板状部材としてのマスクMを保持しながら移動可能なマスクステージ(ステージ装置)1と、基板Pを保持しながら移動可能な基板ステージ2と、露光光ELを発生する光源装置3と、光源装置3からの露光光ELでマスクMを照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置4とを備えている。基板Pは、半導体ウエハ等の基材の表面に感光材(レジスト)等の膜が形成されたものを含む。マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。
図1において、露光装置EXは、パターンが形成された平板状部材としてのマスクMを保持しながら移動可能なマスクステージ(ステージ装置)1と、基板Pを保持しながら移動可能な基板ステージ2と、露光光ELを発生する光源装置3と、光源装置3からの露光光ELでマスクMを照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置4とを備えている。基板Pは、半導体ウエハ等の基材の表面に感光材(レジスト)等の膜が形成されたものを含む。マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含む。
本実施形態において、マスクMは、EUV光を反射可能な多層膜を有する反射型マスクである。露光装置EXは、多層膜でパターンが形成されたマスクMの表面(反射面、機能面)Maを露光光EL(EUV光)で照明し、そのマスクMで反射した露光光ELで感光性を有する基板Pを露光する。
本実施形態の露光装置EXは、露光光ELが進行する第1空間5を所定状態の環境に設定可能なチャンバ装置6を備えている。チャンバ装置6は、露光光ELが進行する第1空間5を形成する第1部材7と、第1空間5の環境を調整する第1調整装置8とを備える。
本実施形態において、第1調整装置8は、真空システムを含み、第1空間5を真空状態に調整する。制御装置4は、第1調整装置8を用いて、露光光ELが進行する第1空間5をほぼ真空状態に調整する。一例として、本実施形態においては、第1空間5の圧力は、1×10−4〔Pa〕程度の減圧雰囲気に調整される。
本実施形態において、第1調整装置8は、真空システムを含み、第1空間5を真空状態に調整する。制御装置4は、第1調整装置8を用いて、露光光ELが進行する第1空間5をほぼ真空状態に調整する。一例として、本実施形態においては、第1空間5の圧力は、1×10−4〔Pa〕程度の減圧雰囲気に調整される。
光源装置3から射出された露光光ELは、第1空間5を進行する。本実施形態においては、第1空間5に、照明光学系ILの少なくとも一部、及び投影光学系PLが配置される。光源装置3から射出された露光光ELは、第1空間5に配置されている照明光学系IL及び投影光学系PLを通る。また、本実施形態においては、第1空間5に基板ステージ2が配置される。
本実施形態において、第1部材7は、第1開口9と、第1開口9の周囲に設けられた第1面11とを有する。第1開口9は、第1空間5を進行した露光光ELが入射可能な位置に形成されている。本実施形態においては、第1開口9は、照明光学系ILから射出された露光光ELが入射可能な位置に形成されている。
マスクステージ1は、第1開口9を覆うように配置される。マスクステージ1は、第1面11と対向する第2面12を有し、第1面11にガイドされつつ第1開口9との間で相対運動が可能である。本実施形態において、第1部材7の第1面11とマスクステージ1の第2面12との間にガスシール機構10が形成される。本実施形態においては、第1面11と第2面12との間に所定のギャップG1が形成される。ギャップG1は、所定量(例えば0.1〜1μm程度)に調整されており、ギャップG1を介して第1空間5の内側にガスが流入することが抑制されている。本実施形態においては、第1開口9がマスクステージ1によって覆われ、第1部材7の第1面11とマスクステージ1の第2面12との間にガスシール機構10が形成されることによって、第1空間5は、ほぼ密閉された状態となる。これにより、チャンバ装置6は、第1空間5を所定状態(真空状態)に制御可能である。
マスクステージ1は、第1開口9を介して、マスクMが第1空間5に配置されるように、そのマスクMを保持する。本実施形態においては、マスクステージ1は、第1空間5の+Z側に配置され、マスクMの反射面Maが−Z側(第1空間5側)を向くように、マスクMを保持する。また、本実施形態においては、マスクステージ1は、マスクMの反射面とXY平面とがほぼ平行となるように、マスクMを保持する。照明光学系ILから射出された露光光ELは、マスクステージ1に保持されているマスクMの反射面Maに照射される。
本実施形態において、マスクステージ1は、第1開口9より大きく、第2面12が形成された第1ステージ(第2移動体)13と、第1開口9より小さく、マスクMを保持しながら第1ステージ13に対して移動可能な第2ステージ(移動体)14とを含む。第1ステージ13は、第1開口9を覆うように配置され、その第1ステージ13の第2面12と第1部材7の第1面11との間にガスシール機構10が形成される。第1ステージ13は、第1面11にガイドされつつ、第1開口9に対して移動可能である。第2ステージ14は、第1ステージ13の−Z側(第1空間5側)に配置されている。第2ステージ14に保持されたマスクMは、第1開口9を介して第1空間5に配置される。第2ステージ14は、マスクMを保持した状態で、第1ステージ13に対して移動可能である。
また、本実施形態においては、チャンバ装置6は、第1部材7の外面との間で、マスクステージ1を収容する第2空間15を形成する第2部材16と、第2空間15の環境を調整する第2調整装置17とを備えている。本実施形態において、第1空間5及び第2空間15の外側は、大気空間であり、第1空間5及び第2空間15の外側の空間の圧力は、大気圧である。第2調整装置17は、第2空間15を、第1空間5の圧力よりも高く、大気圧よりも低い圧力に調整する。一例として、本実施形態においては、第2空間15の圧力は、1×10−1〔Pa〕程度に調整される。
すなわち、本実施形態において、マスクステージ1の少なくとも一部は第2空間15に配置され、マスクステージ1に保持されたマスクMは、第1空間5に配置される。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、マスクMの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、基板Pの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。露光装置EXは、基板Pのショット領域を投影光学系PLの投影領域に対してY軸方向に移動するとともに、その基板Pのショット領域のY軸方向への移動と同期して、照明光学系ILの照明領域に対してマスクMのパターン形成領域をY軸方向に移動しつつ、マスクMを露光光ELで照明し、そのマスクMからの露光光ELを基板Pに照射して、その基板Pを露光する。
マスクステージ1は、第1開口9を介して、マスクMが第1空間5に配置されるようにマスクMを保持しながら移動可能である。本実施形態において、第1ステージ13は、第1面11にガイドされつつ、少なくともY軸方向に移動可能である。
第1ステージ13は、基板P上の1つのショット領域の走査露光中に、マスクMのパターン形成領域全体が照明光学系ILの照明領域を通過するように、Y軸方向(走査方向)に、比較的大きなストロークを有している。第1ステージ13がY軸方向に移動することによって、第1ステージ13に支持されている第2ステージ14も、第1ステージ13とともにY軸方向に移動する。したがって、第1ステージ13がY軸方向に移動することによって、第2ステージ14に保持されているマスクMも、第1ステージ13とともにY軸方向に移動する。第2ステージ14は、第1ステージ13に対して、微かに移動可能である(これについては後述する)。
第1ステージ13は、基板P上の1つのショット領域の走査露光中に、マスクMのパターン形成領域全体が照明光学系ILの照明領域を通過するように、Y軸方向(走査方向)に、比較的大きなストロークを有している。第1ステージ13がY軸方向に移動することによって、第1ステージ13に支持されている第2ステージ14も、第1ステージ13とともにY軸方向に移動する。したがって、第1ステージ13がY軸方向に移動することによって、第2ステージ14に保持されているマスクMも、第1ステージ13とともにY軸方向に移動する。第2ステージ14は、第1ステージ13に対して、微かに移動可能である(これについては後述する)。
また、本実施形態においては、第1部材7の第1面11と第1ステージ13の第2面12との間にガスシール機構10が形成されており、第1部材7に対して第1ステージ13を移動した場合においても、第1空間5の内側にガスが流入することが抑制される。また、本実施形態においては、第1面11と第2面12とのギャップG1を調整するギャップ調整機構が設けられており、第1部材7に対して第1ステージ13を移動している状態においても、第1面11と第2面12とのギャップG1は所定量に維持される。
これにより、第1部材7に対して第1ステージ13を移動した場合においても、第1空間5の内側にガスが流入することが抑制される。
これにより、第1部材7に対して第1ステージ13を移動した場合においても、第1空間5の内側にガスが流入することが抑制される。
次に、図1を参照しながら、上述した各要素のそれぞれについて説明する。
本実施形態において、第1部材7は、第1面11が形成されたガイド部材18と、ガイド部材18の少なくとも一部と対向するチャンバ部材19とを含む。ガイド部材18は、マスクステージ1の移動をガイドする。マスクステージ1は、ガイド部材18の第1面11にガイドされつつ、第1開口9に対して移動する。
本実施形態において、第1部材7は、第1面11が形成されたガイド部材18と、ガイド部材18の少なくとも一部と対向するチャンバ部材19とを含む。ガイド部材18は、マスクステージ1の移動をガイドする。マスクステージ1は、ガイド部材18の第1面11にガイドされつつ、第1開口9に対して移動する。
また、チャンバ装置6は、ガイド部材18とチャンバ部材19とを接続するベローズ部材20を有する。べロース部材20は、可撓性を有し、弾性変形可能である。本実施形態において、ベローズ部材20は、金属製である。一例として、本実施形態のベローズ部材20は、ステンレス製である。ステンレスは、脱ガス(アウトガス)が少ない。そのため、ベローズ部材20が第1空間5に与える影響を抑制することができる。
本実施形態においては、第1部材7は、ガイド部材18、チャンバ部材19、及びベローズ部材20を含む。ガイド部材18、チャンバ部材19、ベローズ部材20、及びマスクステージ1によって、ほぼ密閉された第1空間5が形成される。
本実施形態において、露光装置EXは、ベース部材21と、ベース部材21上に第1防振システム22を介して支持された第1支持部材23とを備えている。チャンバ部材19は、第1支持部材23に支持されている。また、ベース部材21上には、第1フレーム部材24が配置されている。第1フレーム部材24は、支柱部25と、支柱部25の上端に接続された支持部26とを含む。支持部26上には、ガイド部材18の下面を支持する第2支持部材27が接続されている。チャンバ部材19と第2支持部材27とは離れている。また、チャンバ部材19と第1フレーム部材24とは離れており、チャンバ部材19と第1フレーム部材24との間に、ベローズ部材等の可撓性(弾性)を有するシール機構が配置される。チャンバ部材19は、第2支持部材27に支持されたガイド部材18の下面18Bと対向する上面19Aを有する。ベローズ部材20は、ガイド部材18の下面18Bとチャンバ部材19の上面19Aとを接続するように配置されている。
光源装置3は、露光光ELを発生する。本実施形態の光源装置3は、例えばキセノン(Xe)等のターゲット材料にレーザー光を照射して、そのターゲット材料をプラズマ化し、EUV光を発生させるレーザ生成プラズマ光源装置、所謂LPP(Laser Produced Prasma)方式の光源装置である。なお、光源装置3としては、所定ガス中で放電を発生させて、その所定ガスをプラズマ化し、EUV光を発生させる放電生成プラズマ光源装置、所謂DPP(Discharge Produced Prasma)方式の光源装置であってもよい。光源装置3で発生したEUV光(露光光EL)は、照明光学系ILに入射する。
照明光学系ILは、光源装置3からの露光光ELでマスクMを照明する。照明光学系ILは、複数の光学素子を含み、マスクM上の所定の照明領域を均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明光学系ILの光学素子は、EUV光を反射可能な多層膜を備えた多層膜反射鏡を含む。光学素子の多層膜は、例えばMo/Si多層膜を含む。
マスクステージ1の第1ステージ13は、第2ステージ14を介してマスクMを保持した状態で、不図示の駆動機構によりX軸、Y軸、及びθZ方向の3つの方向に移動可能である。マスクステージ1の第2ステージ14は、マスクM保持した状態で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動可能である。
具体的には、図2に示すように、このマスクステージ1には、第2ステージ14を第1ステージ13に対してZ軸方向に駆動するZ駆動装置32と、第2ステージ14を第1ステージ13に対してY軸方向に駆動するY駆動装置33と、第2ステージ14を第1ステージ13に対してX軸方向に駆動するX駆動装置(不図示)とが設けられている。
Z駆動装置32は、第1ステージ13に設けられた固定子32Aと、第2ステージ14に設けられ、固定子32Aに対してZ軸方向に駆動される可動子32Bとから構成される。これらZ軸駆動装置32は、例えば三角形の頂点をなす位置に配置され、可動子32Bの駆動量を同一量とすることにより、第2ステージ14を第1ステージ13に対してZ軸方向に変位させ、可動子32Bの駆動量を異ならせることにより、第2ステージ14を第1ステージ13に対してθX方向及びθY方向に変位させる。
Y駆動装置33は、第1ステージ13に垂設された固定子33Aと、第2ステージ14のY軸方向両側にそれぞれ設けられ、固定子33Aに対してY軸方向に駆動される可動子33Bとから構成される。これらY駆動装置33は、X方向の位置を変えて二つ配設され、同一方向に同一量で可動子33Bを駆動することにより、第2ステージ14をY軸方向に変位させ、駆動量を異ならせることにより、第2ステージ14を第1ステージ13に対してθZ方向に変位させる。
X駆動装置は、Y駆動装置33と同様に、第1ステージ13に垂設された固定子と、第2ステージ14のX軸方向両側にそれぞれ設けられ、固定子に対してX軸方向に駆動される可動子とから構成され、可動子を駆動することにより、第2ステージ14を第1ステージ13に対してX方向に変位させる。
これらZ駆動装置32、Y駆動装置33、X駆動装置は、例えばボイスコイルモータ等で構成される。
従って、Z駆動装置32、Y駆動装置33、X駆動装置において、可動子の駆動量を適宜調整することにより、第2ステージ14(すなわちマスクM)を第1ステージ13に対してX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に非接触で移動させることが可能である。
これらZ駆動装置32、Y駆動装置33、X駆動装置は、例えばボイスコイルモータ等で構成される。
従って、Z駆動装置32、Y駆動装置33、X駆動装置において、可動子の駆動量を適宜調整することにより、第2ステージ14(すなわちマスクM)を第1ステージ13に対してX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に非接触で移動させることが可能である。
また、本実施形態においては、第1ステージ13と第2ステージ14との間に、第2ステージ14のZ軸方向に作用する自重をキャンセルする自重キャンセル機構34が配置されている。自重キャンセル機構34としては、例えばベローズ部材を含む。
続いて、マスクステージ1に設けられたマスクMに対する温度調整構造について説明する。
図2に示すように、第2ステージ14は、−Z側に開口する開口部50と、開口部50の周囲に配置され、マスクMの裏面(表面Maとは反対側の面)Mbの周辺部を吸着保持する保持部51とを有している。また、第2ステージ14の内部には、開口部50と連通する空間52が形成されている。この空間52には、マスクMの裏面Mbと微小隙間(例えば10〜20μm)をあけて電熱変換素子であるペルチェ素子(温度調整部材)53が第2ステージ14に対して非接触状態で対向配置されている。
図2に示すように、第2ステージ14は、−Z側に開口する開口部50と、開口部50の周囲に配置され、マスクMの裏面(表面Maとは反対側の面)Mbの周辺部を吸着保持する保持部51とを有している。また、第2ステージ14の内部には、開口部50と連通する空間52が形成されている。この空間52には、マスクMの裏面Mbと微小隙間(例えば10〜20μm)をあけて電熱変換素子であるペルチェ素子(温度調整部材)53が第2ステージ14に対して非接触状態で対向配置されている。
このペルチェ素子53は、第1ステージ13から垂設され第2ステージ14に形成された貫通孔54に非接触で挿通された一対の管状部材55に+Z側の面(上面)で支持される。一方(図2中、右側)の管状部材55の内部には、ペルチェ素子53の温度を調整する(ここでは冷却する)媒体として窒素ガスが所定の温度に温度調整されて供給されている。ペルチェ素子53と熱交換した後の窒素ガスは、他方(図2中、左側)の管状部材55の内部を介して排出される。
また、ペルチェ素子53のマスクMと対向する面(下面)には、当該下面の温度を計測する温度センサ(計測装置)56が設けられている。温度センサ56の計測結果は、温度制御装置(制御装置)57に出力される。温度制御装置57は、ペルチェ素子53の下面温度とマスクMの温度との相関関係を保持しており、温度センサ56の計測結果に応じてペルチェ素子53への通電量及び通電する電流の極性を制御する構成となっている。
図1に戻り、投影光学系PLは、複数の光学素子を含み、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で基板Pに投影する。投影光学系PLの光学素子は、EUV光を反射可能な多層膜を備えた多層膜反射鏡を含む。光学素子の多層膜は、例えばMo/Si多層膜を含む。
投影光学系PLの複数の光学素子は、鏡筒28に保持されている。鏡筒28は、フランジ29を有する。フランジ29には、第2フレーム部材30の下端が接続されている。第2フレーム部材30の上端は、第2防振システム31を介して、第1フレーム部材24の支持部26と接続されている。鏡筒28(フランジ29)は、第2フレーム部材30に吊り下げられている。
基板ステージ2は、基板Pの表面(露光面)とXY平面とがほぼ平行となるように、基板Pを保持する。また、本実施形態においては、基板ステージ2は、基板Pの表面が+Z方向を向くように、基板Pを保持する。投影光学系PLから射出された露光光ELは、基板ステージ2に保持されている基板Pに照射される。
基板ステージ2は、基板Pを保持した状態で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つ方向に移動可能である。本実施形態においては、基板ステージ2(基板P)の位置情報を計測可能なレーザ干渉計(不図示)、及び基板Pの表面の面位置情報を検出可能なフォーカス・レベリング検出システム(不図示)が設けられており、制御装置4は、レーザ干渉計の計測結果及びフォーカス・レベリング検出システムの検出結果に基づいて、基板ステージ2に保持されている基板Pの位置を制御する。
次に、上述の構成を有する露光装置EXの動作の一例について説明する。
第1空間5が、第1調整装置8によって、真空状態に調整される。また、第2空間15が、第2調整装置17によって、第1空間5の圧力とほぼ同じか、または第1空間5の圧力より高く、かつ大気圧よりも低い圧力に調整される。あるいは、第2空間15が第1空間5よりも低い圧力に設定されるようにしてもよい。第1面11と第2面12とのギャップG1は、ギャップ調整機構35によって所定量に調整されており、第1面11と第2面12との間に形成されたガスシール機構10によって、第1空間5の内側にガスが流入することが抑制されている。これにより、第1空間5の真空状態、環境が維持される。
第1空間5が、第1調整装置8によって、真空状態に調整される。また、第2空間15が、第2調整装置17によって、第1空間5の圧力とほぼ同じか、または第1空間5の圧力より高く、かつ大気圧よりも低い圧力に調整される。あるいは、第2空間15が第1空間5よりも低い圧力に設定されるようにしてもよい。第1面11と第2面12とのギャップG1は、ギャップ調整機構35によって所定量に調整されており、第1面11と第2面12との間に形成されたガスシール機構10によって、第1空間5の内側にガスが流入することが抑制されている。これにより、第1空間5の真空状態、環境が維持される。
マスクMがマスクステージ1に保持されるとともに、基板Pが基板ステージ2に保持された後、制御装置4は、基板Pの露光処理を開始する。マスクMを露光光ELで照明するために、制御装置4は、光源装置3の発光動作を開始する。
光源装置3の発光動作により光源装置3から射出された露光光ELは、照明光学系ILに入射する。照明光学系ILに入射した露光光ELは、その照明光学系ILを進行した後、第1開口9に供給される。第1開口9に供給された露光光ELは、第1開口9を介してマスクステージ1に保持されているマスクMに入射する。マスクステージ1に保持されているマスクMは、光源装置3より射出され、照明光学系ILを介した露光光EL(EUV光)で照明される。マスクMの反射面に照射され、その反射面で反射した露光光ELは、第1空間5に配置されている投影光学系PLに入射する。投影光学系PLに入射した露光光ELは、その投影光学系PLを進行した後、基板ステージ2に保持されている基板Pに照射される。
制御装置4は、マスクMのY軸方向への移動と同期して、基板PをY軸方向に移動しつつ、マスクMを露光光ELで照明する。これにより、基板Pは露光光ELで露光され、マスクMのパターンの像が基板Pに投影される。
上記露光処理においてマスクMは、露光光ELで照射されることにより熱が加えられることになるが、マスクMの裏面Mbと対向配置されたペルチェ素子53が当該裏面Mbを輻射により温度調整することにより、マスクMの温度が一定に保持される。
より詳細には、温度制御装置57は、ペルチェ素子53のマスクMの裏面Mbと対向する面が冷却側(低温側)となるように、通電する電流の極性を制御し、また、マスクMが所定温度になるように、ペルチェ素子53への通電量を制御する。
より詳細には、温度制御装置57は、ペルチェ素子53のマスクMの裏面Mbと対向する面が冷却側(低温側)となるように、通電する電流の極性を制御し、また、マスクMが所定温度になるように、ペルチェ素子53への通電量を制御する。
すなわち、マスクMの温度が上昇した場合、マスクMからの輻射熱でペルチェ素子53の表面温度が上昇するため、温度制御装置57は、温度センサ56により計測されたペルチェ素子53の下面温度から、保持している相関関係に基づきマスクMの表面温度(この場合、裏面Mbの温度)を算出し、マスクMが所定温度となるペルチェ素子53の温度になるように、ペルチェ素子53への通電量を調整する。これにより、マスクMの所定温度に対応する温度にペルチェ素子53の下面が設定され、この下面からの輻射熱でマスクMの裏面Mbが冷却される。
一方、ペルチェ素子53の下面を低温側(冷却側)に通電することにより、上面側が温度上昇することになるが、ペルチェ素子53に対して供給される冷媒の窒素ガスとの熱交換により、ペルチェ素子53の上面側は温度調整されるため、ペルチェ素子53の温度上昇に起因する不都合が生じることを防止できる。
以上説明したように、本実施形態では、マスクMに対してペルチェ素子53が輻射により温度調整(冷却)するため、マスクMが真空状態の環境下に置かれ周囲の気体との熱交換(熱伝導)が行われない場合であっても、容易にマスクMの温度を調整することが可能になる。特に、本実施形態では、マスクMにおけるパターン面Maとは反対側の裏面Mbの温度を調整しているため、通常、パターン面Maが臨む側に多く配置される投影光学系PL等の各種機器の設置にスペース的な制約を生じさせることを防止でき、露光装置設計における自由度を向上させることが可能になる。
また、本実施形態では、マスクMが微動ステージである第2ステージ14に保持され、ペルチェ素子53が粗動ステージである第1ステージ13に、第2ステージ14とは非接触状態で支持されているため、ペルチェ素子53に接続されている管状部材55や給電用配線、温度センサ56に接続された信号配線、給電配線等の用力供給用配線を介して、マスクMに振動等の外乱が加わることを防止できる。
そのため、本実施形態では、マスクMに加わる外乱に起因する精度低下を防止して、高精度の露光処理を実現することが可能になる。
そのため、本実施形態では、マスクMに加わる外乱に起因する精度低下を防止して、高精度の露光処理を実現することが可能になる。
また、本実施形態では、温度センサ56によりペルチェ素子53を介してマスクMの温度を計測しつつ温度調整を行っているため、マスクMに対してより高精度の温度制御が可能になる。
加えて、本実施形態では、ペルチェ素子53を支持する管状部材55の内部に、温度調整用媒体(窒素ガス)を流しているため、温度調整用媒体のための配管を別途設ける必要がなくなり、装置の小型化及び低価格化に寄与できる。
加えて、本実施形態では、ペルチェ素子53を支持する管状部材55の内部に、温度調整用媒体(窒素ガス)を流しているため、温度調整用媒体のための配管を別途設ける必要がなくなり、装置の小型化及び低価格化に寄与できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、マスクMを冷却する構成としたが、これに限定されるものではなく、マスクMの温度がペルチェ素子53による温度調整で所定温度よりも低くなってしまった場合等には、ペルチェ素子53に通電する電流の極性を反転させて加熱する構成としてもよい。また、上記実施形態では、温度調整部材としての電熱変換素子としてペルチェ素子53を用いる構成としたが、これ以外にも、トムソン効果を発現する素子を用いてもよい。
また、上記実施形態では、ペルチェ素子53の温度調整用媒体として窒素ガスを用いる構成としたが、これに限定されるものではなく、ヘリウム等の他の気体や水等の液体を用いてもよい。
また、上記実施形態では、ペルチェ素子53の温度調整用媒体として窒素ガスを用いる構成としたが、これに限定されるものではなく、ヘリウム等の他の気体や水等の液体を用いてもよい。
さらに、上記実施形態では、平板状部材としてマスクMを例示したが、マスクM以外にも、基板Pに適用する構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態では、本発明に係るステージ装置として、マスクステージ1に本発明を適用する構成としたが、基板ステージ2に適用する構成としてもよい。
さらに、上記実施の形態では、本発明の温度調整構造及びステージ装置を露光装置EXに適用する構成としたが、これに限定されるものではなく、露光装置EX以外にも、保持した平板状部材の温度を調整する各種工作装置、転写マスクの描画装置、マスクパターンの位置座標測定装置等の精密測定機器、基板に感光剤を塗布するとともに、観光した感光剤を現像する塗布・現像装置(コータ・デベロッパー)にも適用可能である。
すなわち、上記実施形態では、本発明に係るステージ装置として、マスクステージ1に本発明を適用する構成としたが、基板ステージ2に適用する構成としてもよい。
さらに、上記実施の形態では、本発明の温度調整構造及びステージ装置を露光装置EXに適用する構成としたが、これに限定されるものではなく、露光装置EX以外にも、保持した平板状部材の温度を調整する各種工作装置、転写マスクの描画装置、マスクパターンの位置座標測定装置等の精密測定機器、基板に感光剤を塗布するとともに、観光した感光剤を現像する塗布・現像装置(コータ・デベロッパー)にも適用可能である。
なお、上記各実施形態の基板(物体)としては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。また、本発明は基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、例えば米国特許第6,611,316号に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
また、本実施形態においては、露光光ELがEUV光である場合を例にして説明したが、露光光ELとして、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等を用いることもできる。その場合、第1空間5は必ずしも真空状態に調整される必要はなく、例えば第1空間5を第1のガスで満たすことができる。第1空間5を第1のガスで満たす場合、第1のガスが満たされた第1空間5の環境を維持するために、本実施形態のガスシール機構10を用いることができる。また、第2部材16で形成される第2空間15を第2のガスで満たすことができる。
また、本発明は、基板ステージ(ウエハステージ)が複数設けられるツインステージ型の露光装置にも適用できる。ツインステージ型の露光装置の構造及び露光動作は、例えば特開平10−163099号公報及び特開平10−214783号公報(対応米国特許6,341,007号、6,400,441号、6,549,269号及び6,590,634号)、特表2000−505958号(対応米国特許5,969,441号)或いは米国特許6,208,407号に開示されている。更に、本発明を本願出願人が先に出願した特願2004−168481号のウエハステージに適用してもよい。
また、本発明が適用される露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
次に、本発明の実施形態による露光装置及び露光方法をリソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方法の実施形態について説明する。図3は、マイクロデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。
まず、ステップS10(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS11(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップS12(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップS13(ウエハ処理ステップ)において、ステップS10〜ステップS12で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS14(デバイス組立ステップ)において、ステップS13で処理されたウエハを用いてデバイス組立を行う。このステップS14には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS15(検査ステップ)において、ステップS14で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
まず、ステップS10(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS11(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップS12(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップS13(ウエハ処理ステップ)において、ステップS10〜ステップS12で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS14(デバイス組立ステップ)において、ステップS13で処理されたウエハを用いてデバイス組立を行う。このステップS14には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS15(検査ステップ)において、ステップS14で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
図4は、半導体デバイスの場合におけるステップS13の詳細工程の一例を示す図である。
ステップS21(酸化ステップ)おいては、ウエハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においては、ウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においては、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においては、ウエハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS25(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS26(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置)及び露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップS27(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、ステップS28(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS29(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
ステップS21(酸化ステップ)おいては、ウエハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においては、ウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においては、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においては、ウエハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS25(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS26(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置)及び露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップS27(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、ステップS28(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS29(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
また、半導体素子等のマイクロデバイスだけではなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置等で使用されるレチクル又はマスクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板やシリコンウエハ等ヘ回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(深紫外)やVUV(真空紫外)光等を用いる露光装置では、一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、又は水晶等が用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置や電子線露光装置等では、透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハ等が用いられる。なお、このような露光装置は、WO99/34255号、WO99/50712号、WO99/66370号、特開平11−194479号、特開2000−12453号、特開2000−29202号等に開示されている。
EX…露光装置、 M…マスク(平板状部材)、 Ma…表面(反射面、機能面)、 Mb…裏面(反対側の面)、 1…マスクステージ(ステージ装置)、 13…第1ステージ(第2移動体)、 14…第2ステージ(移動体)、 51…保持部、 53…ペルチェ素子(温度調整部材、電熱変換素子)、 55…管状部材、 56…温度センサ(計測装置)、 57…温度制御装置(制御装置)
Claims (12)
- 機能面を有する平板状部材を温度調整する温度調整構造であって、
前記平板状部材を保持する保持部と、
前記保持部で保持された前記平板状部材の前記機能面とは反対側の面を輻射により温度調整する温度調整部材とを備えた温度調整構造。 - 請求項1記載の温度調整構造において、
前記保持部が設けられて移動可能な移動体を備えた温度調整構造。 - 請求項2記載の温度調整構造において、
前記移動体と所定の位置関係で移動可能な第2移動体を備え、
前記温度調整部材は、前記第2移動体に設けられる温度調整構造。 - 請求項3記載の温度調整構造において、
前記移動体と前記第2移動体とは非接触で、かつ、前記移動体を駆動する駆動装置の一部が前記第2移動体に設置されている温度調整構造。 - 請求項3または4記載の温度調整構造において、
前記温度調整部材は、管状部材を介して前記第2移動体に支持され、
前記管状部材の内部には、前記温度調整用部材の温度を調整する媒体が流れる温度調整構造。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の温度調整構造において、
前記温度調整部材は、電熱変換素子を有する温度調整構造。 - 請求項6記載の温度調整構造において、
前記電熱変換素子はペルチェ素子である温度調整構造。 - 請求項6または7記載の温度調整構造において、
前記平板状部材の温度に関する情報を計測する計測装置と、
前記計測装置の計測結果に基づいて、前記電熱変換素子を制御する制御装置とを有する温度調整構造。 - 請求項8記載の温度調整構造において、
前記計測装置は、前記温度調整部材の前記平板状部材と対向する部分に設けられている温度調整構造。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載の温度調整構造において、
前記平板状部材は、パターンを有するマスクである温度調整構造。 - 基板を保持して移動するステージ装置であって、
請求項1から10のいずれか一項に記載の温度調整構造を有し、該温度調整構造により前記基板の温度調整を行うステージ装置。 - 請求項11記載のステージ装置を備える露光装置。
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JP2010219274A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-09-30 | Dainippon Printing Co Ltd | 基板固定装置 |
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-
2007
- 2007-08-20 JP JP2007213513A patent/JP2009049168A/ja active Pending
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