JP2009049029A - 薄膜太陽電池の製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガイドロールによる搬送シワの発生を防止し、作業性の向上を図りうる薄膜太陽電池の製造装置を提供する。
【解決手段】 巻き出しロールに巻かれた帯状可撓性のフィルム基板を略真空状態に維持された複数の成膜室に送り、前記成膜室に互いに対向して配置された接地電極と、ターゲット材を有する印加電極との間で放電させて、フィルム基板の面上に電極となる金属薄膜を、設定された加熱下で形成し、金属薄膜が形成されたフィルム基板を巻取りロールで巻き取るようにした薄膜太陽電池の製造装置において、金属薄膜を形成する前記複数の成膜室61,62,63の加熱手段111,112,113,114,115,116の温度を、金属薄膜の成膜が可能な温度に設定された上流側の成膜室61の加熱手段111,112の温度に対して下流側の成膜室62,63の加熱手段113,114,115,116の温度を低く設定した装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、帯状可撓性のフィルム基板の面上に電極となる金属薄膜を形成する薄膜太陽電池の製造装置に関し、詳しくは、高温に設定された成膜室によるフィルム基板のシワの発生を防止した薄膜太陽電池の製造装置に関する。
現在、環境保護の立場から、クリーンなエネルギーの研究開発が進められている。中でも、太陽電池はその資源(太陽光)が無限であること、無公害であることから注目を集めている。
薄膜太陽電池は、薄型で軽量、製造コストの安さ、大面積化が容易であることなどから、今後の太陽電池の主流となると考えられる。
従来の薄膜太陽電池はガラス基板を用いていたが、軽量化、施工性、量産性においてプラスチックフィルムおよび金属フィルムを用いたフレキシブルタイプの太陽電池の研究開発がすすめられている。このフレキシブル性を生かし、ロールツーロール方式またはステッピングロール方式の製造方法により大量生産が可能となった。
上記の薄膜太陽電池は、フレキシブルな電気絶縁性フィルム基板上に金属電極層、薄膜半導体層からなる光電変換層および透明電極層が積層されてなる光電変換素子(またはセル)が複数形成されている。ある光電変換素子の金属電極と隣接する光電変換素子の透明電極を電気的に接続することを繰り返すことにより、最初の光電変換素子の金属電極と最後の光電変換素子の透明電極とに必要な電圧を出力させることができる。
このような光電変換素子とその直列接続は、電極層と光電変換層の成膜と各層のパターニングおよびそれらの組み合わせ手順により形成される。上記太陽電池の構成および製造方法は、例えば(特許文献1、特許文献2)に記載されている。
前記特許文献2に記載された薄膜太陽電池の構成概念図を、図2は、プラスチックフィルムを基板とした可撓性薄膜太陽電池の斜視図を示す。基板61の表面に形成した単位光電変換素子62および基板61の裏面に形成した接続電極層63はそれぞれ複数の単位ユニットに完全に分離され、それぞれの分離位置をずらして形成されている。
このため、素子62のアモルファス半導体部分である光電変換層65で発生した電流は、まず透明電極層66に集められ、次に該透明電極層領域に形成された集電孔67を介して背面の接続電極層63に通じ、さらに該接続電極層領域で素子の透明電極層領域の外側に形成された直列接続用の接続孔68を介して上記素子と隣り合う素子の透明電極層領域の外側に延びている下電極層64に達し、両素子の直列接続が行われている。
上記薄膜太陽電池の簡略化した製造工程を図3(a)から(g)に示す。プラスチックフィルム71を基板として(工程(a))、これに接続孔78を形成し(工程(b))、基板の両面に第1電極層(下電極)74および第3電極層(接続電極の一部)73を形成(工程(c))した後、接続孔78と所定の距離離れた位置に集電孔77を形成する(工程(d))。上記工程(c)における第1電極層74と第3電極層73の形成は、後述する成膜装置において、基板71を反転させて2段階に分けて形成を行い、接続孔78の部分は、前記両電極層74と73とを成長形成することにより形成する。これにより、前記両電極層の電気的な接続を得る。
次に、第1電極層74の上に、光電変換層となる半導体層75および第2電極層である透明電極層76を順次形成するとともに(工程(e))および工程(f))、第3電極層73の上に第4電極層(接続電極層)79を形成する(工程(g))。この後、レーザビームを用いて、基板71の両側の薄膜を分離加工して図2に示すような直列接続構造を形成する。
前記図3の工程において、工程(a),(b)および(d)においては、大気中で基板に対して加工が行われるが、その他の工程は、後述する真空成膜装置において処理される。従って、上記工程の場合、工程(b)および(d)の後工程においては、基板は大気中で加工後、真空成膜装置の真空容器内に導入されることになる。また、上記工程(c)における第1電極層74と第3電極層73の形成は、前述のように、基板71を反転させて2段階に分けて形成を行うので、反転させる際に、基板を一旦大気中に出し、再度真空容器内に導入されることになる。
前記薄膜太陽電池の薄膜の製造方法としては、前述のように、ロールツーロール方式またはステッピングロール方式がある。両方式共に、複数のロールによる基板搬送手段を備え、前者は各成膜室内を連続的に移動する基板上に連続的に成膜する方式であり、後者は各成膜室内で同時に停止させた基板上に成膜し,成膜の終わった基板部分を次の成膜室へ送り出す方式を採用している。
ステッピングロール方式の成膜装置は、隣接する成膜室間のガス相互拡散を防止できることから各薄膜の特性が安定して得られるなどの点で優れており、その装置の構成は、例えば、特許文献3、特許文献4に記載されている。
図4に、共通真空室内に成膜室を複数有するステッピングロール成膜方式の真空成膜装置の構成の一例を示す。図4に示す装置は、可撓性基板の巻出し用アンワインダー室90と、金属電極層,光電変換層および透明電極層などを形成するための複数個の独立した処理空間としてなる成膜室80と、巻取り用ワインダー室91とを備え、基板92はコア82から捲き出されコア83にまきとられる間に、複数の成膜室80で成膜されるように構成されている。共通室81は複数の成膜室80を内部に収めている。
成膜室ではスパッタ成膜またはプラズマ化学気相成長法(以下プラズマCVD法と記す)などにより成膜が行われる。例えば、プラズマCVD法により成膜するステッピングロール方式では、成膜室開放−基板フレーム移動−成膜室封止−原料ガス導入−圧力制御−放電開始−放電終了−原料ガス停止−ガス引き−成膜室開放からなる操作が繰り返される。
図5に、前記特許文献4に記載された成膜室の概略構造の一例を示す。図5(a)、(b)はそれぞれ、成膜室の開放時および封止時の概略断面図を示す。断続的に搬送されてくる可撓性基板100の上下に函状の下部成膜室壁体121と上部成膜室壁体122とを対向配置し、成膜室の封止時には、下部成膜室と上部成膜室からなる独立した処理空間を構成するようになっている。この例においては、下部成膜室は電源140に接続された高電圧電極131を備え、上部成膜室は、ヒータ133を内蔵した接地電極132を備える。
成膜時には、図5(b)に示すように、上部成膜室壁体122が下降し、接地電極132が基板100を抑えて下部成膜室壁体121の開口側端面に取付けられたシール材141に接触させる。これにより、下部成膜室壁体121と基板100とから、排気管142に連通する気密に密閉された成膜空間143を形成する。上記のような成膜室において、高電圧電極131へ高周波電圧を印加することにより、プラズマを成膜空間143に発生させ、図示しない導入管から導入された原料ガスを分解して基板100上に、例えば、光電変換層を膜形成することができる。
一方、ロールツーロール方式は、水平方向に設けたロール間もしくは鉛直方向に段違いに設けたロール間に基板を連続的に移動させ、複数の成膜作業を連続的に行うので、量産性に優れている。その装置の構成は、鉛直方向に段違いに設けたロールに基板を連続的に移動させるものとしては、例えば、特許文献5に記載されている。
水平方向に設けたロール間に基板を連続的に移動させるロールツーロール方式の装置の構成については、スパッタリングによる成膜装置に関し、その概略構成を図6に示す。真空室としての反応室や、真空排気系や、スパッタガスの供給系などは図示を省略している。
図6に示した電極形成装置は、ともにフィルム基板を水平搬送するタイプであり、フィルム基板の巻出しロール151および巻取りロール152も、水平に配置されている。図7に示した装置では、接地電極を兼用したヒータ154とターゲットを有する印加電極155の間を、フィルム基板153が搬送される。フィルム基板153は、裏面側からヒータにより非接触で加熱されながら、スパッタリングにより電極形成が行われる。
なお、図6に示した電極形成装置においては、ターゲットを複数(3個)設けた例を示すが、これは、電極層が複数の材料の積層膜として形成される例であり、例えば、銀などの単一の金属で形成する場合には、ターゲットは一つでよい。
図6に示した装置によれば、ともに1回のフィルム基板搬送で、フィルム基板の片面の電極形成が可能である。両面に電極形成を行う場合には、片面の電極形成終了後、装置を大気開放状態として、フィルム基板を反転させてセットし、再び真空排気を行った後、フィルム基板の脱ガス処理を行ってから、電極形成を行う。
ところで、このようなフィルム基板を搬送する際、フィルム基板の幅がかなりの幅であることから搬送時に弛みあるいはシワ等が発生することからフィルム基板の巻き出しロールおよび巻取りロールの軸を縦置きにして、フィルム基板を縦置きの状態で搬送する方式が採用されている。この場合、接地電極を兼用したヒータとターゲットを有する印加電極の間をフィルム基板が搬送され電極形成が行われる。
このような、電極層の成膜を施す成膜室は、真空ポンプにより真空引きされた状態で、ヒータにより約300°Cまで加熱された状態で、成膜が施されている(特許文献6)。
特開平10−233517号公報 特開2000−223727号公報 特開平6−292349号公報 特開平8−250431号公報 特公平7−38378号公報 特開2000−307139号公報
この電極層を形成するための成膜室は、複数の成膜室に分けられ、フィルム基板を一定の速度で搬送している。各成膜室には、接地電極を兼用したヒータとターゲットを有する印加電極が配置され、ヒータによりフィルム基板を約300°Cに加熱した状態で、スパッタリングにより電極形成が行われている。このヒータ温度が形成電極の膜質に与える影響として、フィルム基板の両面にてフィルムと電極との付着力がある。発電層を形成する側(裏面とも呼ぶ)では、光路長を稼ぐために、電極表面のモフォロジーがある。
一方で、フィルム温度が高温になると、それに伴い、中間室や巻取室のガイドロールにて、高温フィルムとガイドロールが接触する際に搬送シワが発生し易くなる傾向がある。
従来、フィルム幅0.5m、搬送速度1.0m/分においては、各ヒータの設定温度は300°Cとしており、充分な付着力と、太陽電池特性に効果的な表面粗さが得られていた。
ところが、量産性を高めるため、フィルム幅1.0mで電極形成を行ったが、一般的に幅方向長さが長くなると、搬送シワが発生し易くなる傾向があり、中間室や巻取室のガイドロールにて搬送シワが発生するという課題が発生している。
とくに、フィルム基板の片面に、発電層側(裏面とも呼ぶ)となる電極が設けられている場合には、反対側(背面とも呼ぶ)に電極を形成する製膜時に、フィルム面に比べて電極が設けられた電極面は放射率が低いことから、裏面製膜時と比較して背面製膜時はフィルムの温度履歴が大きく異なり、フィルム温度が冷めづらくなる。そして、フィルム温度が高い状態で中間室あるいは巻取室のガイドロールと接触することによって搬送シワが発生し易くなる傾向が生じていた。
本発明は、上記課題を解決し、ガイドロールによる搬送シワの発生を防止し、作業性の向上を図りうる薄膜太陽電池の製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、巻き出しロールに巻かれた帯状可撓性のフィルム基板を略真空状態に維持された複数の成膜室に送り、前記成膜室に互いに対向して配置された接地電極と、ターゲット材を有する印加電極との間で放電させて、フィルム基板の面上に電極となる金属薄膜を、設定された加熱下で形成し、前記金属薄膜が形成されたフィルム基板を巻取りロールで巻き取るようにした薄膜太陽電池の製造装置において、金属薄膜を形成する前記複数の成膜室の温度を、金属薄膜の成膜が可能な温度に設定された上流側の成膜室の温度に対して下流側の成膜室の温度を低く設定したことにある。
また、巻き出しロールに巻かれた帯状可撓性のフィルム基板を略真空状態に維持された複数の成膜室に送り、前記成膜室に互いに対向して配置された接地電極と、ターゲット材を有する印加電極との間で放電させて、フィルム基板の面上に電極となる金属薄膜を、設定された加熱下で形成し、前記金属薄膜が形成されたフィルム基板を巻取りロールで巻き取るようにした薄膜太陽電池の製造装置において、前記複数の成膜室の間にガイドロールを備えた中間室を設け、該中間室の上流側に少なくとも2以上の成膜室を設け、これら2以上の成膜室に内蔵された過熱手段の温度を上流側の成膜室の加熱手段の温度に対して下流側の成膜室の加熱手段の温度を低く設定したことにある。
請求項1によれば、金属薄膜の成膜に伴ってフィルム基板に生じる搬送シワの発生を防止することができる。片面に電極が形成された背面製膜時に際してもフィルム基板に生じる搬送シワの発生を防止することができる。
請求項2によれば、中間室の手前の成膜室の加熱手段の温度をさげているので、ガイドロ−ルによるフィルム基板に生じる搬送シワの発生を防ぐことができる。
以下、図示の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、太陽電池の製造装置における薄膜電極層形成の基本的構成部分のみを概念的に図示している。反応室、スパッタガス供給系、排気系あるいはフィルム基板搬送手段などは省略して説明する。
図1において、薄膜電極層の形成装置は、いわゆるロールツーロール方式と呼ばれるもので、帯状可撓性のフィルム基板1をロール状に巻いた巻き出しロール2を収納した送り室3と、電極層となる金属の薄膜を形成したフィルム基板1を巻き取る巻取りロール4を収納した巻取り室5と、前記送り室3と巻取り室5相互間に並設され、前記フィルム基板1に金属の薄膜を形成する複数の成膜室61,62,63(図示例では、第1の成膜室61、第2の成膜室62、第3の成膜室63の3つの成膜室から構成されている。)と、前記複数の成膜室61,62,63の略中間位置(第1の成膜室61および第2の成膜室62と、第3の成膜室63の間、)に配設され、前記フィルム基板1を搬送するガイドロール7が設けられた中間室8を備えている。
前記巻き出しロール2および巻取りロール4は鉛直方向に配置され、フィルム基板1を立てた状態で、複数の成膜室61,62,63および中間室8を搬送するもので、各成膜室61,62,63には、フィルム基板1を通過させる開口(図示せず)が形成されている。前記送り室3と巻取り室5には、フィルム基板1に一定の張力をかける機構(図示せず)が内蔵されている。駆動機構は、例えば、巻取り室5にモータおよび減速機を内蔵し、一定の速度で巻取りロール4を回転させることで行うことができる。また、前記送り室3には、前記フィルム基板1が一定の張力を保持した状態で引き出されるように一定の制動を加える機構を備えても良い。前記送り室3と巻取り室5には、それぞれ補助ロール(ガイドロール)9,駆動ロール10が設けられ、駆動ロール10によりフィルム基板1の搬送が最適状態で維持されるように制御されている。前記送り室3と巻取り室5の制御は図示しない制御機構によって一定の速度を維持するように制御されている。
前記複数の成膜室61,62,63および中間室8には、図示しない真空装置が接続されて、少なくとも大気圧以下の一定の真空度を維持するように真空引きされている。また、前記複数の成膜室61,62,63には、それぞれ搬送されるフィルム基板1を挟んで、一方には加熱手段としてのヒータ111,112,113,114,115,116を内蔵した接地電極121,122,123,124,125,126が配置され、他方には、直流電源Vに接続された高電圧電極131,132,133,134,135,136が対向して配置されている。前記ヒータ111,112,113,114,115,116は、それぞれ図示しないヒータ用電源に接続されており、前記ヒータ111,112は約300°C程度の温度に設定され、約300°C程度の温度でフィルム基板1を加熱し、前記ヒータ113,114は約200°C程度の温度に設定され、約200°C程度の温度でフィルム基板1を加熱し、前記ヒータ115,116は約100°C程度の温度に設定され、約100°C程度の温度でフィルム基板1を加熱するものである。
各成膜室61,62,63の接地電極121,122,123,124,125,126と高電圧電極131,132,133,134,135,136には、それぞれ直流電源Vが接続され、接地電極121,122,123,124,125,126と高電圧電極131,132,133,134,135,136との間に高電圧を印加するものである。
前記高電圧電極131,132,133,134,135,136は、接地電極121,122,123,124,125,126との間の放電によって導入ガスがイオン化され、銀、アルミニウム、酸化亜鉛などのターゲットをスパッタすることによってフィルム基板1の表面に、電極となる金属の薄膜を形成するものである。前記高電圧電極131,132,133,134,135,136は、電極となる金属を取付けても良く、あるいは薄膜を形成する金属そのもので電極を構成しても良い。
前記中間室8は、前記第1の成膜室61および第2の成膜室62と、第3の成膜室63の間に配置されており、前段の成膜室61,62の出口から一定の距離Lにフィルム基板1を安定して搬送するためのガイドロール7が配置されている。ガイドロール7は複数のローラ7a,7b,7d(図示例では3個)で構成されており、フィルム基板1に張力を保持した状態で搬送するものである。ローラ7bは、7cの位置まで移動自在に支持されており、フィルム基板1に押圧されることにより、フィルム基板1にテンションを加えるものである。
前記第1の成膜室61を出たフィルム基板1の温度は通常、177°Cに達しており、この温度を、第2の成膜室62でシワが発生する境界温度170°C、あるいはそれ以下の温度まで下げるために、前記第1の成膜室61で約300°Cの加熱手段であるヒータ111,112の温度を第2の成膜室62では約200°Cのヒータ113,114温度に設定している。
そして、中間室8の下流側の第3の成膜室63では約100°Cのヒータ115,116温度に設定されている。
上記実施の形態によると、まず、真空装置を作動させて複数の成膜室61,62,63および中間室8を真空状態に保持する。前記第1の成膜室61はヒータ111,112を内蔵した接地電極121によって約300°Cで加熱され、高温度の真空状態に保たれて金属箔膜が形成される。そして、駆動装置の作動によって巻き出しロール2および巻取りロール4を回転させてフィルム基板1をフィルム搬送速度、約1m/分で搬送する。巻き出しロール2から引き出されたフィルム基板1は第2の成膜室62で約200°Cのヒータ113,114温度で加熱されながら金属箔膜が形成される。第2の成膜室62で温度がさげられてからフィルム基板1はガイドロール7が設けられた中間室8に入り、ガイドロール7によって張力を保たれながら、第3の成膜室63に送られる。第3の成膜室63では約100°Cに設定されたヒータ115,116によって加熱されながら金属箔膜が形成される。
複数の成膜室61,62,63を通過するフィルム基板1は接地電極121,122,123,124,125,126と高電圧電極131,132,133,134,135,136の間を、鉛直方向に立てられた状態で通過し、接地電極121,122,123,124,125,126と高電圧電極131,132,133,134,135,136の放電によってフィルム基板1の片面に真空蒸着され、金属箔膜が形成される。そして、複数の成膜室61,62,63および中間室8を経て巻取りロール4に巻き取られる。こうして、フィルム基板1は、フィルム温度を下げられてからガイドロール7等によって引かれるので、搬送シワの発生を阻止することができる。
特に片面(裏面)にすでに金属箔膜を形成したフィルム基板1の反対面(背面)製膜時に際しても、搬送シワの発生を防止することができる。こうして、両面に金属箔膜を形成したフィルム基板1は、半導体層を形成する次の工程に移る。
上記実施の形態によれば、中間室8に設けられたガイドロール7、および巻取り室5に設けられたガイドロール10によって引かれる前の段階で、ヒータ113,114,115,116の温度を順次下げながら、薄膜加工を施しているので、フィルム基板1の搬送シワの発生を防止することができる。特に片面(裏面)にすでに金属箔膜を形成したフィルム基板1の反対面(背面)の製膜時に際しては、特に搬送シワの発生を防止することができる。背面製膜時には、ヒータ111,112温度を約300°Cに設定し、ヒータ113,114,115,116の温度を約100°Cに設定することにより、搬送シワの発生を抑制することができる。
本発明は、上記実施の形態のみに限定されるものではなく、例えば、上記実施の形態では、第1の成膜室61では、ヒータ111,112の温度を約300°Cに設定し、第2の成膜室62ではヒータ113,114温度を約200°Cに設定し、そして、中間室8の下流側の第3の成膜室63ではヒータ115,116温度を約100°Cに設定したが、上流側から下流側に向けてヒータ温度を段階的に下げていれば、ヒータ温度は、任意に設定することができ、ガイドロール7,10による搬送シワの発生を阻止することができる。
さらに、上記実施の形態では、片面に金属箔膜を形成する薄膜電極層の形成装置に適用したが、両面に金属箔膜を形成する薄膜電極層の形成装置に適用することもできる。また、フィルム基板1を水平状態で搬送する薄膜電極層の形成装置に適用することもできるなど、その他、本発明の要旨を変更しない範囲内で適宜、変形して実施し得ることはいうまでもない。
本発明の薄膜太陽電池の製造装置の実施の形態による薄膜電極層の形成装置を示す構成図である。 従来の薄膜太陽電池の構成概念図を示す斜視図である。 従来の薄膜太陽電池の簡略化した製造工程を示し、(a)〜(g)は各工程を示す概念断面図である。 従来のステッピングロール成膜方式の真空成膜装置の構成を示す概念断面図である。 従来の成膜室の概略構造の一例を示し、(a)、(b)はそれぞれ、成膜室の開放時および封止時の概略断面図である。 従来のスパッタリングによる成膜装置を示す概念図である。
符号の説明
1 フィルム基板
2 巻き出しロール
3 送り室
4 巻取りロール
5 巻取り室
1,62,63 成膜室
7 ガイドロール
8 中間室
9 補助ロール(ガイドロール)
10 駆動ロール
111,112,113,114,115,116 ヒータ(加熱手段)
121,122,123,124,125,126 接地電極
131,132,133,134,135,136 高電圧電極

Claims (2)

  1. 巻き出しロールに巻かれた帯状可撓性のフィルム基板を略真空状態に維持された複数の成膜室に送り、前記成膜室に互いに対向して配置された接地電極と、ターゲット材を有する印加電極との間で放電させて、フィルム基板の面上に電極となる金属薄膜を、設定された加熱下で形成し、前記金属薄膜が形成されたフィルム基板を巻取りロールで巻き取るようにした薄膜太陽電池の製造装置において、金属薄膜を形成する前記複数の成膜室の加熱手段の温度を、金属薄膜の成膜が可能な温度に設定された上流側の成膜室の加熱手段の温度に対して下流側の成膜室の加熱手段の温度を低く設定したことを特徴とする薄膜太陽電池の製造装置。
  2. 巻き出しロールに巻かれた帯状可撓性のフィルム基板を略真空状態に維持された複数の成膜室に送り、前記成膜室に互いに対向して配置された接地電極と、ターゲット材を有する印加電極との間で放電させて、フィルム基板の面上に電極となる金属薄膜を、設定された加熱下で形成し、前記金属薄膜が形成されたフィルム基板を巻取りロールで巻き取るようにした薄膜太陽電池の製造装置において、前記複数の成膜室の間にガイドロールを備えた中間室を設け、該中間室の上流側に少なくとも2以上の成膜室を設け、これら2以上の成膜室に内蔵された過熱手段の温度を上流側の成膜室の加熱手段の温度に対して下流側の成膜室の加熱手段の温度を低く設定したことを特徴とする薄膜太陽電池の製造装置。
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