JP2009048165A - 光学結晶の温度制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】汎用の温度制御素子をそのまま用いることができ、単一の温度センサで制御可能で、加えて複雑な温度分布を生じるパターンにおいても適用可能な、光学結晶の温度制御装置を提供すること。
【解決手段】温度制御装置は、内部にビームを透過させる光学結晶100と、発熱/吸熱を行う温度制御素子(図示せず)と、温度制御素子と光学結晶100との間に配置され、温度制御素子と光学結晶100との間で熱伝導を行う熱伝導素子101とを備え、熱伝導素子101は、場所によって異なる量の熱を伝導し、光学結晶100の内部の温度差を低減させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学結晶の温度制御装置に関する。
従来の光学結晶の温度制御装置には、例えば複数の温度センサと温度制御素子を有する、特許文献1に記載されているようなものがあった。
図29は、特許文献1に記載された従来の温度制御装置を示している。図29において、温度制御装置である第2高調波発生装置は、カバー1000、ベース板1001、熱電冷却素子1002、1003、1004、SHG素子1005、光導波路1005a、SHG素子支持体1006、溝1006a、および細溝1006bを備えている。SHG素子1005は、入射されたレーザ光の第2高調波を生成する素子である。熱電冷却素子1002、1003、1004は、SHG素子1005の温度を調整する素子である。熱電冷却素子1002、1003、1004は、SHG素子1005における光伝播方向の両端部分と中間部分とで、加熱または冷却の程度を異ならせるように構成されている。これによって、特許文献1記載の温度制御装置は、SHG素子の光路長がそれほど長くない場合でも、光伝播方向における温度分布を、第2高調波への変換効率を高効率に維持可能な温度に可及的に均一化することができる。
従来の温度制御装置には、このような方式の他に、場所によって発熱量の異なる発熱体を用いた、例えば特許文献2に記載されているようなものがあった。
図30は、特許文献2に記載された従来の温度制御装置を示している。図30において、温度制御装置は、電気配線1100、光学素子1101、線接触ヒータ1102a、1102b、ペルチェ素子1103a、1103b、レーザ光入射部1104、およびヒータ電源1105を備えている。光学素子1101は、レーザ光を制御する素子である。線接触ヒータ1102a、1102bは、光学素子の面のうちレーザ光の通過しない面に、レーザ光の光軸と平行な方向に線状に加熱する手段として設けている素子である。この加熱手段の線幅は、レーザ光のビーム直径よりも小さくなっている。さらに、この温度制御装置は、光学素子のレーザ光の通過しない面のうち、加熱手段を設けていない面に、冷却手段を設けている。また、この温度制御装置は、光学素子の加熱手段として、くさび型のヒータまたは光学素子に密着させた電熱線を用い、単位長さあたりの発熱量を、光学素子のレーザ光入射面近傍に比べてレーザ光出射面近傍で小さくする構成としている。
特開2004−53781号公報 特開平11−125800号公報
しかしながら、複数の温度センサと温度制御素子を備える特許文献1記載の技術には、以下の問題がある。まず、温度センサと温度制御素子が複数個必要なため、煩雑である。また、各温度センサと温度制御素子の組には独立した温度制御回路が必要であり、さらなる消費電力、装置の規模、コストの増大に拍車をかける。加えて、光学結晶中にレーザ光を直線的に一度だけ通すようなパターン以外では、温度分布が複雑になるため、これに対応することが難しい。さらには、温度制御素子の幅長の物理的限界により、光学結晶の長さによっては複数個の温度制御素子を並べることができないことがある。
一方、発熱量を場所によって変更させる特許文献2記載の技術には、以下の問題がある。まず、発熱体の線幅をレーザ光のビーム直系よりも小さくした上でレーザ光と平行に配置する必要がある場合において、その位置調整などが大変である。加えて、光学結晶中にレーザ光を直線的に一度だけ通すようなパターン以外では温度分布が複雑になるため、これに対応することが難しい。また、汎用の加熱手段などが使用することができず、加熱手段自体を光学結晶ごとにオーダーメイドする必要がある。
本発明は、上記課題を解決するために、汎用の温度制御素子(手段)をそのまま用いることができ、単一の温度センサで制御可能で、加えて複雑な温度分布を生じるパターンにおいても適用可能な、光学結晶の温度制御装置を提供することを目的とする。
本発明の光学結晶の温度制御装置は、内部にビームを透過させる光学結晶と、発熱/吸熱を行う温度制御素子と、前記温度制御素子と前記光学結晶との間に配置され、前記温度制御素子と前記光学結晶との間で熱伝導を行う熱伝導素子とを備え、前記熱伝導素子は、場所によって異なる量の熱を伝導し、前記光学結晶の内部の温度差を低減させる。
以上のように、本発明の温度制御装置によれば、汎用の温度制御素子(手段)をそのまま用いることができ、単一の温度センサで制御可能で、加えて複雑な温度分布を生じるパターンにおいても適用可能な、光学結晶の温度制御装置を実現することができる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1、図2は、本発明の実施の形態1における温度制御装置の透過図である。図3は、本発明の実施の形態1における温度制御装置の斜視図である。また、図4、図5、および図6は、本発明の実施の形態1における温度制御装置に用いる熱伝導素子の斜視図である。
なお、以下の各実施の形態で説明する各図において、光学結晶の内部におけるレーザ光の進行方向をx軸方向とし、光学結晶の温度制御装置が配置される側の面に平行であってx軸方向に直交する方向をz軸方向とし、x軸方向およびz軸方向に直交する方向をy方向とする。また、適宜、x軸方向と逆の方向側、つまりレーザ光の入射側を、「手前」といい、x軸方向側、つまりレーザ光の出射側を、「奥」という。また、適宜、レーザ光の光路を基準として、紙面上で右を「右」といい、紙面上で左を「左」という。さらに、適宜、温度制御素子および温度センサの図示を省略する。
図1は、全体が同じ材質でできた楔型の熱伝導素子(形態A)101と、波長変換作用のある光学結晶100とを備えた温度制御装置とを表している。ここで、熱伝導素子(形態A)101は、場所により、y−z平面で切断した断面形状が異なっている。より具体的には、熱伝導素子(形態A)101は、手前から奥に行くほどその厚みが増していくようになっている。そのため、熱伝導素子(形態A)101のy軸方向の熱抵抗(以下単に「熱抵抗」という)は、手前から奥に行くほど大きくなっている。
図2は、図1の温度制御装置に、熱伝導性のある素材で作られたカバー(形態A)102を取り付けた、温度制御装置である。
図3は、図1の温度制御装置において温度制御素子103も合わせて図示した構成を示している。図3の温度制御装置は、光学結晶100にレーザ光104を透過させる構成となっている。
まず、外温よりも高い温度に光学結晶100の温度を保つ場合について説明する。この場合には、光学結晶端面100aから100bに向かってレーザ光104を透過させ、温度制御素子103としてヒータやペルチェ素子などの加熱手段を用いる。以降、光学結晶100は、第2高調波発生素子などの、高調波発生素子であるとして説明を行う。レーザ光104は、光学結晶端面100aから入射すると、光学結晶100を透過する際に、その一部が高調波に変換される。そして、光学結晶端面100bから、入射光と同じ波長の光と入射光の高調波との合成光が、出射光として出力される。入射光は、光学結晶100を透過しながら高調波に変換されていくため、光学結晶端面100a側に比べ、光学結晶端面100b側の方で、高調波成分を多く含むことになる。
一般に、光学結晶は、高調波に対してより光吸収特性を持ち、光吸収に伴い発熱する特徴を持つ。したがって、光学結晶100には、光学結晶端面100a側から光学結晶端面100b側に向かって、低温から高温へと変化する温度分布(勾配)が発生する。波長変換作用のある光学結晶の変換効率は、その光学結晶の温度がある一定の温度にあるときに最大となる。よって、効率の良い波長変換を行うためには、光学結晶100の温度分布の不均一さを低減し、結晶温度をある一定の温度に保つ必要がある。
図3において、熱伝導素子(形態A)101の厚みが薄い光学結晶端面100aに近いほど、加熱手段の熱が良く伝わる。即ち、光学結晶端面100aに近いほど、より多くの熱量が伝導する。これは、熱伝導素子(形態A)101の厚みが薄いほど、熱伝導素子(形態A)101の熱抵抗が小さいためである。光学結晶端面100aに近いほど、光吸収による発熱が小さいことは、既に述べた通りである。
一方で、熱伝導素子(形態A)101の厚みが厚い光学結晶端面100bに近いほど、加熱手段の熱が伝わりにくくなる。即ち、光学結晶端面100bに近いほど、より少ない熱量が伝導する。これは、熱伝導素子(形態A)101の厚みが厚いほど、熱伝導素子(形態A)101の熱抵抗が大きいためである。光学結晶端面100bに近いほど、光吸収による発熱が大きいことは、既に述べたとおりである。
結果として、波長変換に伴う温度分布の不均一さと、熱伝導素子(形態A)101の熱抵抗分布による温度分布の不均一さとが、互いにキャンセルしあうことにより、光学結晶100に生じる温度分布の不均一さを解消することができる。
次に、外温よりも低い温度に光学結晶100の温度を保つ場合について説明する。この場合には、光学結晶端面100bから光学結晶端面100aに向かってレーザ光104を透過させ、温度制御素子103としてペルチェ素子などの冷却手段を用いる。そうすれば、光吸収による結晶の発熱が少ない光学結晶端面100b側では、熱伝導素子の熱抵抗が大きいために吸熱が行われ難い。逆に、光吸収による発熱の大きい光学結晶端面100a側では、熱伝導素子のy軸方向の熱抵抗が小さいために吸熱が行われ易くなる。結果として、光学結晶100全体の温度分布の不均一さを解消することができる。
なお、図2のカバー(形態A)102付きの温度制御装置によれば、図3の温度制御装置に比べて、カバーを用意する手間はあるものの、光学結晶100全体の温度は均一化されやすい。
さらには、楔型の熱伝導素子(形態A)101の代わりに、図4、図5、および図6に示す熱伝導素子を使用することができる。
図4の熱伝導素子(形態B)105は、熱抵抗率の異なる2種類の材質(各材質は少なくとも1種類の元素からなる)から構成される。これら材質の含有率が、熱伝導素子(形態B)105の場所により異なるように配置することによって、熱伝導素子(形態B)105の場所により異なるような熱抵抗の分布を形成する。これにより、レーザ光104を光学結晶100に透過させた場合に生じる、光学結晶100の温度分布の不均一さをキャンセルさせる。なお、1種類の材質の密度を変化させることは、その材質と、空気という別の材質の割合を変化させていることから、2種類の材質の含有率を変えていることになる。
具体例として、光学結晶100の温度を外温よりも高い温度に保つ場合において、熱伝導素子(形態A)101を熱伝導素子(形態B)105に置き換える場合について述べる。このとき、レーザ光を、光学結晶端面100aから光学結晶端面100bに向かって進行するように、光学結晶100に入射する。この場合、光吸収に起因する光学結晶100の発熱量は、光学結晶端面100b側に行くほど大きい。したがって、熱伝導素子(形態B)は、光学結晶端面100aから光学結晶端面100bに向かうにつれ、熱抵抗率が大きい材質の含有率が上がるように構成すれば良い。
なお、熱伝導素子(形態B)105は、2種類以上の材質から構成されても良い。
図5の熱伝導素子(形態C)108は、熱抵抗率の均一な基台107上に、少なくとも2つの構成素子106をx軸方向に並べたものである。ここで、構成素子106は、各々熱抵抗率の異なる材質で構成されている。また、構成素子106は、x軸方向の座標位置(以下「x軸座標位置」という)が大きくなる方向へ、あるいは小さくなる方向へ熱抵抗が段階的に大きくなるように並べられる。
熱伝導素子(形態C)108は、熱抵抗の変化が連続的ではないので、光学結晶における温度分布の不均一さの解消度合いは、図4の熱伝導素子(形態B)105よりは落ちる。ただし、熱伝導素子(形態C)108は、熱伝導素子(形態B)105よりも製造上の誤差が出難く、また作りやすいという点で有用である。なお、熱伝導素子(形態C)108の光学結晶との接着面は、構成素子106側であり、熱伝導素子(形態C)108の温度制御素子との接着面は、熱伝導素子(形態C)の基台107側である。
図6の熱伝導素子(形態D)111は、熱抵抗率の均一な基台110上に、少なくとも2つの構成素子109をx軸方向に並べたものである。図6では、例として3つの構成素子109により構成されている。3つの構成素子109うちの2つは、さらに、熱抵抗率が異なるまたは等しい複数の材質を、y軸方向に重ねて構成される。
熱抵抗率が等しい材質からなる物質を重ねた場合においても、現実には、y軸方向の結合面において熱抵抗が生じる。これは、実際には、結合面の一部あるいは全面に、空気、接着剤、あるいはシリコンペーストなどの熱伝導材を挟むこと、つまり、熱抵抗率の異なる層(材質)が存在することに起因する。したがって、y軸方向の厚みが同じであっても、結合面の数を増減させることによって、構成素子109ごとに、厚み全体の熱抵抗に変化を持たせることが可能である。即ち、熱伝導素子(形態D)111は、図5の熱伝導素子(形態C)108と同様に、x軸方向の位置に応じて熱抵抗が異なる構成となっている。
このように、図6の熱伝導素子(形態D)111は、各構成素子109が複数個に分かれた材質を結合させたものであるという点で、熱伝導素子(形態C)108とは異なっている。
なお、熱伝導素子(形態D)111は、図6の最も手前側の構成素子109のように、少なくとも1つの構成素子109は、厚み全体において同じ材質で構成された単体でも良い。
ここで、構成素子109は、x軸座標位置が大きくなる方向へ、あるいは小さくなる方向へ、熱抵抗が段階的に大きくなるように並べる。熱伝導素子(形態D)111は、図4の熱伝導素子(形態B)105と比較して、熱抵抗の変化が連続的ではないので、光学結晶における温度分布の不均一さの解消度合いは、熱伝導素子(形態B)105よりは落ちる。ただし、熱伝導素子(形態D)111は、熱伝導素子(形態B)105よりも製造上の誤差が出難く、また作りやすいという点で有用である。なお、熱伝導素子(形態D)111の光学結晶との接着面は、構成素子109側であり、熱伝導素子(形態D)111の温度制御素子との接着面は、熱伝導素子(形態D)の基台110側である。
さらに、ここまでで述べた熱伝導素子を組み合わせて用いることが可能である。また、熱抵抗は場所により異なるが、熱時定数がどの場所でも同じであるように調整することで、過渡的な温度分布を改善することができる可能性がある。
具体的には、上記調整は、場所ごとに熱抵抗と熱容量を変化させ、それらの積である熱時定数を一定値にする作業となる。例えば、熱伝導素子(形態A)101を単一の材質から構成した場合には、熱抵抗と、y軸方向の熱容量(以下単に「熱容量」という)は、その厚みに比例して大きくなる。したがって、その熱時定数も、厚みに従って大きくなる。ところが、例えば、熱伝導素子(形態B)105を、ある熱抵抗率と比熱を持つ材質と、その材質と同じ熱抵抗率を持つが比熱は異なる(あるいは比熱は同じであるが、比重は異なる)材質とを、組み合わせて構成することで、熱抵抗と熱容量とを場所によって変化させることができる。このような手法によって、熱伝導素子(形態A)101を、熱抵抗は場所によって異なるが、熱時定数は一定となるような構成とすることができる。この手法は、以降で述べる各熱伝導素子に対しても適用することができる。
これら全ての場合において、温度センサは、光学結晶100のどこか1点の温度を測るように設置すれば良い。例えば、熱伝導素子に穴をあけ、その穴に温度センサを埋め込んでも良い。そして、温度制御素子が、その点の温度を所望の温度に保つように発熱または吸熱の制御を行うことによって、光学結晶100の他の部分の温度も、熱伝導素子の形状により、所望の温度に保たれるように制御される。
また、熱伝導素子の、光学結晶に対する接着面と温度制御素子に対する接着面とを、入れ替えることができる。
加えて、熱伝導素子と温度制御素子との接着面は平面であり、また、汎用の加熱/冷却手段は、一般にその接着面が直線的、あるいは平面であることから、汎用の過熱/冷却手段を温度制御素子として簡単に流用することができる。
(実施の形態2)
図7、図8は、本発明の実施の形態2における温度制御装置の透過図であり、図9は本発明の実施の形態2における温度制御装置の斜視図である。
図7は、全体が同じ材質でできた楔型の熱伝導素子(形態A)101、200と、波長変換作用のある光学結晶100とを備えた温度制御装置の透過図を表している。ここで、熱伝導素子(形態A)101、200は、手前から奥に行くほどその厚みが増していくようになっている。そのため、熱伝導素子(形態A)101、200の熱抵抗は、手前から奥に行くほど大きくなっている。また、熱伝導素子(形態A)101と200の形状は同一のもので、光学結晶100を挟んで、上下対称に設置されている。
図8の温度制御装置は、図7の温度制御装置に、熱伝導性のある素材で作られたカバー(形態B)201a、201bを取り付けた温度制御装置である。
図9は、図7の温度制御装置において温度制御素子103、202を合わせて図示した構成を示している。図9の温度制御装置は、光学結晶100にレーザ光104を透過させる構成となっている。
外温よりも高い温度に光学結晶100の温度を保つ場合には、光学結晶端面100aから100bに向かってレーザ光104を透過させ、温度制御素子103、202としてヒータやペルチェ素子などの加熱手段を用いる。
他方、外温よりも低い温度に光学結晶100の温度を保つ場合には、光学結晶端面100bから光学結晶端面100aに向かってレーザ光104を透過させ、温度制御素子103、202としてペルチェ素子などの冷却手段を用いる。
本実施の形態に係る温度制御装置の動作原理は、実施の形態1に係る温度制御装置の動作原理と同様である。実施の形態1の図3に示す温度制御装置においては、光学結晶100の片面に対してのみ、熱伝導素子(形態A)101を介して温度制御素子を接着している。そのため、図3の温度制御装置では、光学結晶100のy軸方向に不均一な温度分布が生じる。これを緩和するために、実施の形態1の図2に示す温度制御装置のようにカバー(形態A)102を取り付けた形態がある。
実施の形態1よりもコストは増すものの、光学結晶100のy軸方向における温度分布の不均一さを更に緩和することができる手段が、本実施の形態に係る温度制御装置である。
本実施の形態に係る温度制御装置は、光学結晶100に対して、図2のカバー(形態A)102の代わりに、もう1つ同じ熱伝導素子と温度制御素子との組を、上下対称となるように備えさせた構成となっている。ここで2つの温度制御素子は、ヒータとペルチェ、特性の異なるペルチェ同士といった組み合わせでなく、同一の素子を用いると良い。そうするならば、新たに付け加える温度調整素子は、単純に、温度制御回路に接続された既存の温度制御素子に対して、直列、あるいは並列に接続すれば良く、新たに温度制御回路を用意する必要がない。
なお、図8のカバー(形態B)201a、201b付きの温度制御装置によれば、図9の温度制御装置に比べ、カバーを用意する手間はあるものの、光学結晶100全体の温度は均一化されやすい。
さらには、楔型の熱伝導素子(形態A)101、200の代わりに、図4、図5、および図6に示す熱伝導素子を使用することができる。
これら全ての場合において、温度センサは光学結晶100のどこか1点の温度を測るように設置すれば良い。例えば、熱伝導素子に穴をあけ、その穴に温度センサを埋め込んでも良い。そして、その点の温度を所望の温度に保つように発熱または吸熱の制御を行うことによって、光学結晶100の他の部分の温度も、熱伝導素子の形状により、所望の温度に保たれるように制御される。
また、熱伝導素子の、光学結晶に対する接着面と温度制御素子に対する接着面とを、入れ替えることができる。
加えて、熱伝導素子と温度制御素子との接着面は平面であり、また、汎用の加熱/冷却手段は、一般にその接着面が直線的、あるいは平面であることから、汎用の過熱/冷却手段を温度制御素子として簡単に流用することができる。
(実施の形態3)
図10、図11は、本発明の実施の形態3における温度制御装置の透過図であり、図12は本発明の実施の形態3における温度制御装置の斜視図である。
図10は、全体が同じ材質でできた楔型の熱伝導素子(形態A)101、300と、波長変換作用のある光学結晶100とを備えた温度制御装置の透過図を表している。ここで、熱伝導素子(形態A)101は、手前から奥に行くほどその厚みが増していくようになっている。そのため、熱伝導素子(形態A)101の熱抵抗は、手前から奥に行くほど大きくなっている。熱伝導素子(形態A)300は、熱伝導素子(形態A)101と同一の形状のもので、図10に示すように光学結晶100を挟んで、z軸方向周りに180度回転させて設置されている。
図11の温度制御装置は、図10の温度制御装置に、熱伝導性のある素材で作られたカバー(形態B)301a、301bを取り付けた温度制御装置である。
図12は、図10の温度制御装置において温度制御素子103、301を合わせて図示した構成を示している。図12の温度制御装置は、光学結晶100にレーザ光104を透過させる構成となっている。
実施の形態1および実施の形態2では、温度制御素子として、加熱手段、あるいは冷却手段のどちらか一方のみを用いていた。本実施の形態では、温度制御素子として加熱手段と冷却手段の両方を用いて、光学結晶100の温度制御を行う。また、外温よりも高い温度に光学結晶100の温度を保つ場合と、外温よりも低い温度に光学結晶100の温度を保つ場合とのいずれの場合においても、レーザ光104の入射方向(光学結晶端面100a、100bどちらから入射するか)は変更せず、固定である。
図12において、光学結晶端面100aから光学結晶端面100bに向かってレーザ光104を透過させる場合について述べる。このとき、温度制御素子103として加熱手段を用い、温度制御素子301として冷却手段を用いる。
重要なのは、加熱手段と接着する熱伝導素子101の熱抵抗が、光学結晶端面100aから光学結晶端面100bに向かって大きくなっている点である。また、冷却手段と接着する熱伝導素子300の熱抵抗が、光学結晶端面100aから光学結晶端面100bに向かって小さくなっている点である。さらに、光学結晶の光吸収に起因する発熱量が、光学結晶端面100aから光学結晶端面100bに向かって大きくなっている点である。これら3点を温度制御装置の構成に適用することによって、先述の原理により、光学結晶100の温度分布の不均一さが解消されて、均一化される。
加熱手段はヒータで、冷却手段はペルチェ素子、というように別々の種類の素子を用いることや、また、加熱手段と冷却手段が同時に動作するような制御を行うことができる。ただし、加熱手段と冷却手段の両方に特性の同じペルチェ素子を用い、常にどちらか一方のペルチェ素子しか動作しないように制御を行うことが、効率的である。
以下、具体的に説明する。一般的なペルチェ素子を用いた温度制御回路は、制御信号が、温度−電気変換回路から、制御回路および電流ドライバを順に経て、ペルチェ素子に至る構成になっている。そして、最終の電流ドライバからペルチェ素子に流れる電流の向きによって、ペルチェ素子の加熱と冷却(吸熱)とを切り替えて、単一のペルチェ素子で温度調整を行っている。
今、電流ドライバ出力に、ダイオード等を利用した電気回路を付加し、温度制御素子103、301としてのペルチェ素子の電流端子を並列に接続する。そして、温度制御素子103としてのペルチェ素子には、熱伝導素子101を加熱する方向にしか電流が流れないようにする。他方、温度制御素子301としてのペルチェ素子には、熱伝導素子300を冷却する方向にしか電流が流れないようにする。これにより、温度制御装置は、光学結晶100の温度を上げるときには温度制御素子103にのみ電流が流れ、光学結晶100の温度を下げるときには温度制御素子301にのみ電流が流れるような構成となる。
加熱手段と冷却手段の両方に特性の同じペルチェ素子を用いた場合には、結果として、ペルチェ素子は2個必要であるものの、次のような利点を得ることができる。常にどちらか1個のペルチェ素子にしか電流が流れないため、消費電力はそのままで、かつ一般的なペルチェ素子を用いた温度制御回路をそのまま流用することができる。また、冷却用と加熱用とで、ペルチェを空間的に分離することができる。
なお、図11のカバー(形態B)301a、301b付きの温度制御装置によれば、図12の温度制御装置に比べ、カバーを用意する手間はあるものの、光学結晶100全体の温度は均一化されやすい。
さらには、楔型の熱伝導素子(形態A)101、300の代わりに、図4、図5、および図6に示す熱伝導素子を使用することができる。
これら全ての場合において、温度センサは、光学結晶100のどこか1点の温度を測るように設置すれば良い。例えば、熱伝導素子に穴をあけ、その穴に温度センサを埋め込んでも良い。そして、その点の温度を所望の温度に保つように発熱または吸熱の制御を行うことによって、光学結晶100の他の部分の温度も、熱伝導素子の形状により、所望の温度に保たれるように制御される。また、熱伝導素子の、光学結晶に対する接着面と温度制御素子に対する接着面とを、入れ替えることができる。
加えて、熱伝導素子と温度制御素子との接着面は平面であり、また、汎用の加熱/冷却手段は、一般にその接着面が直線的、あるい平面であることから、汎用の過熱/冷却手段を温度制御素子として簡単に流用することができる。
(実施の形態4)
図13、図14は、本発明の実施の形態4における温度制御装置の透過図であり、図15は、本発明の実施の形態4における温度制御装置の斜視図である。図16から図19は、本発明の実施の形態4における温度制御装置に用いる熱伝導素子の斜視図である。
図13は、全体が同じ材質でできた楔型の熱伝導素子(形態E)400と、波長変換作用のある光学結晶100とを備えた温度制御装置の透過図を表している。ここで、熱伝導素子(形態E)400は、手前から奥、また左から右に行くほどその厚みが増していくようになっている。そのため、熱伝導素子(形態E)400の熱抵抗は、手前から奥に行くほど、また、左から右に行くほど、大きくなっている。
図14は、図13の温度制御装置に、熱伝導性のある素材で作られたカバー(形態A)401を取り付けた温度制御装置の透過図である。
図15は、図13の温度制御装置において温度制御素子103を合わせて図示した構成を示している。そして、図15の温度制御装置は、光学結晶100に複数のレーザ光104を透過させる構成となっている。ここで、複数のレーザ光104は、光学結晶100の異なる位置に、平行に、同じ方向で、入射している。また、入射するレーザ光の強度は、右から左に行くほど、あるいは左から右に行くほど、弱くなっている。これは、複数の入射強度の異なるレーザ光を光学結晶に入射させる波長変換方式のための温度調整を想定したものである。
まず、外温よりも高い温度に光学結晶100の温度を保つ場合について説明する。この場合には、光学結晶端面100aから光学結晶端面100bに向かってレーザ光104を透過させるとともに、z軸方向の座標位置(以下「z軸座標位置」という)が大きくなるほどその入射強度が大きくなるようにする。そして、温度制御素子103として、ヒータやペルチェ素子などの加熱手段を用いる。
前述のように、入射したレーザ光104は、x軸方向に不均一な温度分布を生じさせるが、本実施の形態の温度制御装置は、熱伝導素子(形態E)400のx軸方向における熱抵抗の傾斜により、この温度分布の不均一さを解消することができる。この原理は、実施の形態1で述べた原理と同様である。また、レーザ光104は、z軸方向にも不均一な温度分布を生じさせる。それは、z軸方向に値のより大きい位置のレーザ光ほど光強度がより強く、当然、光学結晶100の光吸収による発熱量も、z軸方向に値のより大きい位置ほどより大きくなるためである。したがって、光学結晶100には、z軸座標位置が大きくなる方向に、低温から高温へと変化する温度分布が生じる。
そこで、z軸座標位置が大きくなるほど、熱伝導素子(形態E)の厚みが大きくなり、かつ、熱抵抗が大きくなるようにする。これにより、加熱手段からの熱が、z軸座標位置が小さいほど伝わりやすく、z軸座標位置が大きいほど伝わり難くなる。結果として、z軸方向の温度分布の不均一さを解消することができる。
次に、外温よりも低い温度に光学結晶100の温度を保つ場合について説明する。この場合には、光学結晶端面100bから光学結晶端面100aに向かってレーザ光104を透過させるとともに、z軸座標位置が大きくなるほど、その入射強度が小さくなるようにする。そして温度制御素子103として、ペルチェ素子などの冷却手段を用いる。x軸方向における温度分布の不均一さの解消の原理は、実施の形態1で述べた原理と同様である。
z軸方向における温度分布の不均一さについてであるが、この場合は、z軸座標位置が大きくほど高温から低温へと変化する温度分布が生じる。そこで、熱伝導素子(形態E)を、z軸座標位置が大きくなるほど厚みが大きくなり、かつ、熱抵抗が大きくなるようにする。これにより、冷却手段による吸熱が、z軸座標位置が小さいほど行われ易く、他方、座標位置が大きいほど行われ難くなる。結果として、光学結晶100の、z軸方向における温度分布の不均一さを、解消することができる。
なお、図14のカバー(形態A)401付きの温度制御装置によれば、図15の温度制御装置に比べ、カバーを用意する手間はあるものの、光学結晶100全体の温度は均一化されやすい。
さらには、楔型の熱伝導素子(形態E)400の代わりに、図16から図19に示す熱伝導素子を使用することができる。
図16の熱伝導素子(形態F)404は、熱抵抗率の均一な基台403上に、少なくとも2つの構成素子402をz軸方向に並べたものである。ここで、構成素子402は、各々熱抵抗率の異なる材質で構成されている。また、構成素子402は、x軸方向において、y軸方向の厚みの傾斜を持っている。
x軸方向における光学結晶の温度分布の不均一さに対しては、熱伝導素子(形態F)404のy軸方向の厚みをx軸方向において変化させることによって、熱伝導素子(形態F)404の熱抵抗をx軸方向において変化させて、対処する。そして、z軸方向における光学水晶の温度分布の不均一さに対しては、材質の違いにより熱抵抗率の異なる構成素子402をz軸方向に並べて、対処する。
したがって、この熱伝導素子(形態F)404の熱抵抗は、x軸方では連続的に、z軸方向では段階的に変化する。具体的な構成としては、x軸座標位置が大きくなるほど、熱伝導素子(形態F)404の厚みを増すことにより、熱伝導素子(形態F)404の熱抵抗が増すようにする。また、z軸座標位置が大きくなるほど、熱伝導素子(形態F)404の熱抵抗が小さくなるように、構成素子402の材質を選択する。
そして、光学結晶100との接着面を構成素子402側とし、温度制御素子103との接着面を熱伝導素子(形態F)の基台403側とすることで、熱伝導素子(形態F)404を、図15の熱伝導素子(形態E)400と置き換えることができる。この場合、図16に示す熱伝導素子(形態F)404を、x軸方向周りに180回転させて、図15の熱伝導素子(形態E)400と置き換えることになる。
図17の熱伝導素子(形態G)407は、熱抵抗率の均一な基台406上に、少なくとも2つの構成素子405をx軸方向に並べたものである。ここで、構成素子405は、各々熱抵抗率の異なる材質で構成されている。また、構成素子405は、z軸方向において、y軸方向の厚みの傾斜を持っている。
x軸方向における光学結晶の温度分布の不均一さに対しては、材質の違いにより熱抵抗率の異なる構成素子405をx軸方向に並べて、対処する。z軸方向における光学結晶の温度分布の不均一さに対しては、熱伝導素子(形態G)407のy軸方向の厚みをz軸方向において変化させることによって、熱伝導素子(形態G)407の熱抵抗をz軸方向において変化させて、対処する。
したがって、この熱伝導素子(形態G)407の熱抵抗は、x軸方向には連続的に、z軸方向には段階的に変化する。具体的な構成としては、z軸座標位置が小さくなるほど厚みを増すことにより、熱伝導素子(形態G)407の熱抵抗が増すようにする。また、x軸座標位置が大きくなるほど、熱伝導素子(形態G)407の熱抵抗が大きくなるように、構成素子405の材質を選択する。
そして、光学結晶100との接着面を構成素子405側とし、温度制御素子との接着面を熱伝導素子(形態G)の基台406側とすることで、図15の熱伝導素子(形態E)400と置き換えることができる。この場合、図17に示す熱伝導素子(形態G)407を、x軸方向周りに180回転させて、図15の熱伝導素子(形態E)400と置き換えることになる。
図18の熱伝導素子(形態H)410は、熱抵抗率の均一な基台409上に、構成素子408を、z軸方向に少なくとも2つ、x軸方向に少なくとも2つ、それぞれ並べたものである。ここで、構成素子408は、z軸方向およびy軸方向において熱抵抗の異なる材質で各々構成されている。
各構成素子408の熱抵抗の差異は、図5の熱伝導素子(形態C)108と同様に、構成素子408ごとに抵抵抗率の異なる材質を用いて実現する。また、熱伝導素子(形態D)111と同様に、熱伝導素子(形態H)410は、構成素子408ごとに、熱抵抗率の異なるまたは等しい複数の材質を、y軸方向に重ねて構成することができる。勿論、今述べた2つの手法を組み合わせても良い。具体的な構成としては、x軸の正方向に行くほど、また、z軸の負方向に行くほど、熱抵抗が段階的に大きくなるように、構成素子408を基台409上に配置する。
そして、光学結晶との接着面を構成素子408側とし、温度制御素子との接着面は熱伝導素子(形態H)410の基台409側とすることで、熱伝導素子(形態H)410を図15の熱伝導素子(形態E)400と置き換えることができる。この場合、図18に示す熱伝導素子(形態H)410を、x軸方向周りに180回転させて、図15の熱伝導素子(形態E)400と置き換えることになる。
図19の熱伝導素子(形態I)411は、熱抵抗率の異なる2種類の材質(各材質は少なくとも1種類の元素からなる)から構成される。これら材質の含有率が、熱伝導素子(形態I)411の場所により異なるように配置することによって、熱伝導素子(形態I)411に、x軸方向における変化とz軸方向における変化に応じて熱抵抗が異なるような、熱抵抗の分布を形成する。これにより、レーザ光104を光学結晶100に透過させた場合に生じる、光学結晶100の温度分布の不均一さをキャンセルさせる。原理については熱伝導素子(形態B)105の項で述べた原理と同様である。具体的な構成としては、x軸の正方向に行くほど、また、z軸の負方向に行くほど、熱伝導素子(形態I)411のy軸方向の熱抵抗が大きくなるようにする。
そして、光学結晶との接着面をy軸方向の座標値が大きい側の面とし、温度制御素子との接着面をy軸方向の座標値が小さい側の面とすることで、図15の熱伝導素子(形態E)400と置き換えることができる。この場合、図19に示す熱伝導素子(形態I)411を、x軸方向周りに180回転させて、図15の熱伝導素子(形態E)400と置き換えることになる。
なお、熱伝導素子(形態I)411は、2種類以上の材質から構成されても良い。
さらに、ここまでで述べた熱伝導素子は組み合わせて用いることが可能である。また、y軸方向の熱抵抗が場所により異なるが、熱時定数はどの場所でも同じであるように調整することで、過渡的な温度分布を改善することができる可能性がある。
これら全ての場合において、温度センサは光学結晶100のどこか1点の温度を測るように設置すれば良い。例えば、熱伝導素子に穴をあけ、その穴に温度センサを埋め込んでも良い。そして、温度制御素子が、その点の温度を所望の温度に保つように発熱または吸熱の制御を行うことによって、光学結晶100の他の部分の温度も、熱伝導素子の形状により、所望の温度に保たれるように制御される。
また、熱伝導素子の、光学結晶に対する接着面と温度制御素子に対する接着面とを、入れ替えることができるが、当然熱抵抗の傾斜を維持させる必要がある。
また、熱伝導素子と温度制御素子との接着面は平面であり、また、汎用の加熱/冷却手段は、一般にその接着面が直線的あるいは平面であることから、汎用の過熱/冷却手段を温度制御素子として簡単に流用することができる。
(実施の形態5)
図20、図21は、本発明の実施の形態5における温度制御装置の透過図であり、図22は、本発明の実施の形態5における温度制御装置の斜視図である。
図20は、全体が同じ材質でできた楔型の熱伝導素子(形態E)400、熱伝導素子(形態E’)500と、波長変換作用のある光学結晶100とを備えた温度制御装置の透過図を表している。ここで、熱伝導素子(形態E)400と熱伝導素子(形態E’)500は、手前から奥に行くほど、また、左から右に行くほど、その厚みが増していくようになっている。そのため、熱伝導素子(形態E)400および熱伝導素子(形態E’)500の熱抵抗は、手前から奥に行くほど、また、左から右に行くほど、大きくなっている。
また、熱伝導素子(形態E’)500の形状は、光学結晶100を挟んで、熱伝導素子(形態E)400と上下対称となっている。即ち、熱伝導素子(形態E’)500の形状は、熱伝導素子(形態E)400をy軸方向に反転した形状となっている。
図21は、図20の温度制御装置に、熱伝導性のある素材で作られたカバー(形態B)501a、501bを取り付けた温度制御装置の透過図である。
図22は、図20の温度制御装置に温度制御素子103、502を合わせて図示した構成を示している。図22の温度制御装置は、光学結晶100に複数のレーザ光104を透過させる構成となっている。ここで、複数のレーザ光104は、光学結晶100の異なる位置に、全て互いに平行に、同じ方向で、入射している。また、入射するレーザ光の強度は、右から左に行くほど、あるいは左から右に行くほど、弱くなっている。これは、複数の入射強度の異なるレーザ光を光学結晶に入射させる波長変換方式のための温度調整を想定したものである。
外温よりも高い温度に光学結晶100の温度を保つ場合には、光学結晶端面100aから光学結晶端面100bに向かってレーザ光104を透過させるとともに、z軸座標位置が大きくなるほど、その入射強度が大きくなるようにする。そして温度制御素子103、502として、ヒータやペルチェ素子などの加熱手段を用いる。
他方、外温よりも低い温度に光学結晶100の温度を保つ場合には、光学結晶端面100bから光学結晶端面100aに向かってレーザ光104を透過させるとともに、z軸座標位置が大きくなるほど、その入射強度が小さくなるようにする。そして温度制御素子103、502として、ペルチェ素子などの冷却手段を用いる。
本実施の形態に係る温度制御装置の動作原理は、実施の形態4に係る温度制御装置の動作原理と同様である。実施の形態4の図15に示す温度制御装置においては、光学結晶100の片面に対してのみ、熱伝導素子(形態E)400を介して温度制御素子を接着させた。そのため、図15の温度制御装置では、光学結晶100のy軸方向に不均一な温度分布が生じる。これを緩和するために、実施の形態4に示す温度制御装置のようにカバー(形態A)401を取り付けた形態がある。
実施の形態4よりもコストは増すものの、y軸方向における温度分布の不均一さを更に緩和することができる手段が、本実施の形態に係る温度制御装置である。
本実施の形態に係る温度制御装置は、光学結晶100に対して、図14のカバー(形態A)401の代わりに、もう1つ同じ熱伝導素子と温度制御素子との組を、上下対称となるように備えさせた構成となっている。ここで、2つの温度制御素子は、ヒータとペルチェ、特性の異なるペルチェ同士といった組み合わせでなく、同一の素子を用いると良い。そうするならば、新たに付け加える温度調整素子は、単純に、温度制御回路に接続された既存の温度制御素子に対して、直列、あるいは並列に接続すれば良く、新たに温度制御回路を用意する必要がない。
なお、図21のカバー(形態B)501a、501b付きの温度制御装置によれば、図22の温度制御装置に比べ、カバーを用意する手間はあるものの、光学結晶100全体の温度は均一化されやすい。
さらには、楔型の熱伝導素子(形態E)400、熱伝導素子(形態E’)500の代わりに、図16から図19に示す熱伝導素子を使用することができる。ただし、それらを熱伝導素子(形態E’)500の代わりに用いるときには、実施の形態4にて述べた熱伝導素子(形態E)400のy軸方向の熱抵抗分布を、y軸方向に反転させた熱伝導素子を用いることに注意する。これは、熱伝導素子(形態E’)500が、熱伝導素子(形態E)400をy軸方向に反転させた形状をしているためである。
これら全ての場合において、温度センサは光学結晶100のどこか1点の温度を測るように設置すれば良い。例えば、熱伝導素子に穴をあけ、その穴に温度センサを埋め込んでも良い。そして、温度制御素子が、その点の温度を所望の温度に保つように発熱または吸熱の制御を行うことによって、光学結晶100の他の部分の温度も、熱伝導素子の形状により、所望の温度に保たれるように制御される。
また、熱伝導素子の、光学結晶に対する接着面と温度制御素子に対する接着面とを、入れ替えることができるが、熱抵抗の傾斜は維持させる必要がある。
また、熱伝導素子と温度制御素子との接着面は平面であり、また、汎用の加熱/冷却手段は、一般にその接着面が直線的、あるいは平面であることから、汎用加熱/冷却手段を温度制御素子として簡単に流用することができる。
(実施の形態6)
図23、図24は、本発明の実施の形態6における温度制御装置の透過図であり、図25は、本発明の実施の形態6における温度制御装置の斜視図である。
図23は、全体が同じ材質でできた楔型の熱伝導素子(形態E)400、熱伝導素子(形態E'')600と、波長変換作用のある光学結晶100とを備えた温度制御装置の透過図を表している。ここで、熱伝導素子(形態E)400は、手前から奥に行くほど、また、左から右に行くほど、その厚みが増していくようになっている。そのため、熱伝導素子(形態E)400の熱抵抗は、手前から奥に行くほど、また、左から右に行くほど、大きくなっている。
また、熱伝導素子(形態E'')600は、熱伝導素子(形態E)400をz軸方向に反転した形状をしており、図23に示すような形で、光学結晶100に接着される。即ち、熱伝導素子(形態E'')600は、熱伝導素子(形態E)400を、z軸方向に反転後、z軸方向周りに180度回転させた形となっている。なお、熱伝導素子(形態E'')600は、実質的に熱伝導素子(形態E’)500と同じ形状であるが、理解のしやすさのため便宜的に別符号を付している。
図24は、図23の温度制御装置に、熱伝導性のある素材で作られたカバー(形態B)601a、601bを取り付けた温度制御装置の透過図である。
図25は、図23の温度制御装置に温度制御素子103、602を合わせて図示した構成を示している。そして、図25の温度制御装置は、光学結晶100に複数のレーザ光104を透過させる構成となっている。ここで、複数のレーザ光104は、光学結晶100の異なる位置に、全て互いに平行に、同じ方向で、入射している。また、入射するレーザ光の強度は、右から左に行くほど、あるいは左から右に行くほど、弱くなっている。これは複数の入射強度の異なるレーザ光を光学結晶に入射させる波長変換方式のための温度調整を想定したものである。
実施の形態4と実施の形態5では、温度制御素子として、加熱手段、あるいは冷却手段のどちらか一方のみを用いていた。本実施の形態では、温度制御素子として加熱手段と冷却手段の両方を用いて、光学結晶100の温度制御を行う。また、この構成は、外温よりも高い温度に光学結晶100の温度を保つ場合と、外温よりも低い温度に光学結晶100の温度を保つ場合とのいずれの場合においても、レーザ光104の入射方向(光学結晶端面100a、100bどちらから入射するか)とz軸方向の光強度の並びは変更せず、固定である。
図25において、光学結晶端面100aから光学結晶端面100bに向かってレーザ光104を透過させ、また、z軸座標位置が大きくなるほど各入射レーザ光の強度が大きいという場合について述べる。このとき、温度制御素子103としては加熱手段、温度制御素子602としては冷却手段を用いる。
重要なのは、光学結晶端面100aから光学結晶端面100bに向かうほど、そして、z軸座標位置が大きくなるほど、加熱手段の接着する熱伝導素子(形態E)400の熱抵抗が大きくなっている点である。また、光学結晶端面100aから光学結晶端面100bに向かうほど、そして、z軸座標位置が大きくなるほど、冷却手段の接着する熱伝導素子(形態E'')600の熱抵抗が小さくなっている点である。さらに、光学結晶端面100aから光学結晶端面100bに向かうほど、そして、z軸座標位置が大きくなるほど、光学結晶の光吸収に起因する発熱量が大きくなっている点である。これら3点を温度制御装置の構成に適用することによって、先述の原理により、光学結晶100の温度分布の不均一さが解消されて、均一化される。
加熱手段と冷却手段として何を用いるかの選択と、これらの手段と温度制御回路との接続方法については、実施の形態3において述べた通りである。
なお、図24のカバー(形態B)601a、601b付きの温度制御装置によれば、図25の温度制御装置に比べ、カバーを用意する手間はあるものの、光学結晶100全体の温度は均一化されやすい。
さらには、楔型の熱伝導素子(形態E)400、熱伝導素子(形態E'')600の代わりに、図16から図19に示す熱伝導素子を使用することができる。ただし、それらを熱伝導素子(形態E'')600の代わりに用いるときには、実施の形態4にて述べた熱伝導素子(形態E)400に用いる場合のy軸方向の熱抵抗分布を、z軸方向に反転させた熱伝導素子を用いることに注意する。これは、熱伝導素子(形態E'')600が、熱伝導素子(形態E)400をz軸方向に反転させた形状をしているためである。
これら全ての場合において、温度センサは光学結晶100のどこか1点の温度を測るように設置すれば良い。例えば、熱伝導素子に穴をあけ、その穴に温度センサを埋め込んでも良い。そして、温度制御素子が、その点の温度を所望の温度に保つように発熱または吸熱の制御を行うことによって、光学結晶100の他の部分の温度も熱伝導素子の形状により、所望の温度に保たれるように制御される。
また、熱伝導素子の、光学結晶に対する接着面と温度制御素子に対する接着面とを、入れ替えることができるが、熱抵抗の傾斜を維持させる必要がある。
また、熱伝導素子と温度制御素子との接着面は平面であり、また、汎用の加熱/冷却手段は、一般にその接着面が直線的、あるいは平面であることから、汎用加熱/冷却手段を温度制御素子として簡単に流用することができる。
(実施の形態7)
図26は、本発明の実施の形態7における温度制御装置の斜視図である。
この図26の温度制御装置は、図25のレーザ光104の入出射位置と数とを変更した温度制御装置に、入射光702aのうち、変換光のみ透過させ未変換光は反射するセパレータ700と、変換光と未変換光の両方を反射するミラー701とを加えた構成となっている。また、セパレータ700とミラー701は、互いに平行に設置されている。これは、図31に示す、既知の反射往復式波長変換装置の光学結晶を温度制御する場合に有効な、温度制御装置である。温度制御装置の出射光702bは、ほぼ全てが変換光となる。
図31は、既知の反射往復式波長変換装置(例えば特開平6−43514参照)の概略図である。
図31の反射往復式波長変換装置は、波長変換作用のある光学結晶1200と、セパレータ1201およびミラー1202とから構成される。ここで入射光1203aは、2枚の反射物1200、1201間を反射往復しながら複数回、光学結晶を透過する。その際、入射光の一部は、高調波に変換されて変換光1203bとなり、セパレータ1201で分離される。入射光1203aのうち、変換光1203bとして分離された残りは、出射光1203cとなる。
このプロセスにより、光学結晶1200には、z軸座標位置が大きくなるほど、また、x軸座標位置が大きくなるほど、低温から高温へと変化する温度分布が生じる。z軸の正方向に進むほど、高調波成分が多くなり、また、x軸の負方向に進むほど、変換元の未変換光が弱くなるためである。
図26の光学結晶100においても同様の不均一な温度分布が生じるが、熱伝導素子のy軸方向における不均一な熱抵抗の分布により、これを解消することができる。温度分布の不均一さが解消される原理は、実施の形態6で述べた原理と同様である。
また、図31のセパレータ1201をミラーで置き換えた波長変換装置が知られている。この場合には、セパレータでの変換光分離がなくなる。したがって、z軸座標位置が大きくなるほど、また、x軸座標位置が小さくなるほど、低温から高温へと変化する温度分布が生じる。これは、z軸の正方向に向かって高調波成分が多くなり、またx軸の負方向に向かうほど、変換光が分離されないことから高調波成分が多くなるためである。セパレータ700をミラーに置き換えた図26に示す温度制御装置で、このような温度分布に対処するには、熱伝導素子(形態E)400と熱伝導素子(形態E'')600とを、x軸方向に反転させた形状のものに変更すれば良い。
なお、楔型の熱伝導素子(形態E)400、および熱伝導素子(形態E'')600の代わりに、図16から図19に示す熱伝導素子を使用することができる。ただし、実施の形態6で述べたような注意点に留意する。
加えて、図26に示した温度制御装置は、実施の形態4から実施の形態6にて述べた温度制御装置に置き換えることができる。さらに、図26に示した温度制御装置は、z軸方向における温度分布の不均一さを無視しても良い場合には、実施の形態1から実施の形態3に述べた温度制御装置への置き換えもできる。
これら全ての場合において、温度センサは光学結晶100のどこか1点の温度を測るように設置すれば良い。例えば、熱伝導素子に穴をあけ、その穴に温度センサを埋め込んでも良い。そして、温度制御素子が、その点の温度を所望の温度に保つように制御を行うことによって、光学結晶100の他の部分の温度も熱伝導素子の形状により、所望の温度に保たれるように制御される。
また、熱伝導素子の、光学結晶に対する接着面と温度制御素子に対する接着面とを、入れ替えることができるが、熱抵抗の傾斜を維持させる必要がある。
また、熱伝導素子と温度制御素子との接着面は平面であり、また、汎用の加熱/冷却手段は、一般にその接着面が直線的、あるいは平面であることから、汎用加熱/冷却手段を温度制御素子として簡単に流用することができる。
(実施の形態8)
図27は、本発明の実施の形態7における温度制御装置の透過図であり、図28は、本発明の実施の形態8における温度制御装置の透過図である。
図27の温度制御装置は、光学結晶100と、光学結晶100を覆う熱伝導性のある素材で作られたカバー(形態A)102と、光学結晶100と熱伝導素子(形態A)101とを接続する、熱伝導性のある素材で作られた接続体800、801とを備える。
図28の温度制御装置は、光学結晶100と、光学結晶100を覆う熱伝導性のある素材で作られたカバー(形態A)102と、光学結晶100と熱伝導素子(形態J)802とを接続する、熱伝導性のある素材で作られた接続体800とを備える。
温度制御素子の大きさと波長変換に用いる光学結晶の大きさとが近い場合には、これまでの実施の形態で図を用いて示してきた例で、温度制御が可能である。しかし、小さい光学結晶を用いる場合には、温度制御素子、熱伝導素子、光学結晶の接続に関して工夫が必要である。
図27の温度制御装置は、単純に、図2の熱伝導素子(形態A)101の大きさを大きくして、接続体800、801を加えた形態である。長辺方向の大きさは、図27では光学結晶100と同じであるが、勿論、光学結晶100の長辺長より長くしても良い。
なお、熱伝導素子(形態A)101は、接続体800、801を介さなくとも、直接光学結晶100と接着することができる。今述べたように、熱伝導素子は、接着面の大きさのみ操作すれば良く、この種の変形は、これまで述べてきた全ての熱伝導素子に対して適用することができる。
図28の温度制御装置は、光学結晶が温度制御素子よりも小さい場合に、図2に示す温度制御装置を適用可能な形態である。具体的には、熱伝導素子(形態A)101の光学結晶100側の面を、光学結晶100の大きさに合わせて小さくする。そして、温度制御素子との接着面を、温度制御素子と接着可能な大きさにまで大きく変形したものである。
なお、熱伝導素子(形態J)802は、接続体800を介さなくとも、直接光学結晶100と接着することができる。
図27に示した例のように、熱伝導素子(形態J)802の温度制御素子側の接着面と光学結晶側の接着面との両方を大きくするのではなく、熱伝導素子(形態J)802の温度制御素子側の接着面のみを大きくする点で、図28の温度制御装置は、図27の温度制御装置と異なっている。製造に関しては、図28の温度制御装置の方が難しさはあるが、熱伝導素子(形態J)802の熱容量は図27に示した方法で対処した熱伝導素子の熱容量よりも小さくすることができる(体積を小さくすることができる)点で、有用である。なお、この実施の形態は、これまで述べてきた全ての熱伝導素子に対して適用することができる。
(実施の形態9)
以上、ここまでの各実施の形態においては、光学結晶として高調波発生素子を用いる例について説明を行ってきたが、これは、本発明を限定するものではない。光学結晶に入射するビームの波長とは異なる波長のビームを結晶中で発生させる、各種の波長変換素子に適用可能である。ここでいう高調波発生素子以外の波長変換素子には、例えば、和周波発生素子、差周波発生素子、パラメトリック増幅素子などがある。
結晶中で波長変換が行われるということは、結晶の光路上の各場所でビームに含まれる波長の強度について、そのビームの進行方向に不均一な強度分布が生じるということである。即ち、波長依存性のある光学結晶の光吸収によって、不均一な温度分布が生ずることを意味している。変換によって発生するビームの波長が、入射するビーム(単一あるいは複数)の波長よりも短い場合には、一般的に、結晶の入射端から出射端に向かって、低温から高温へと変化する温度分布が生じる。一方、変換によって発生するビームの波長が、入射するビーム(単一あるいは複数)の波長よりも長い場合には、結晶の入射端から出射端に向かって、高温から低温へと変化する温度分布が生じる。波長と強度とを考慮して、熱伝導素子の熱抵抗、あるいは熱抵抗と熱容量の両方の分布を決定すれば良い。
また、熱伝導素子の形態は、上記各実施の形態で説明した例に限定されない。例えば、熱伝導素子と光学結晶との接着面の面積をビームの進行方向に沿って変化させたり、既に述べたように熱伝導素子の材料の密度をビームの進行方向に沿って変化させるなど、場所によって異なる量の熱を伝導して光学結晶の内部の温度差を低減させる各種の形態を採用することができる。例えば、特に結晶中心部において顕著に変換が行われるような、非線形な現象に対応する場合には、熱伝導素子の断面形状を、入出力端において同一とし、その間の熱伝導にのみ変化を持たせるようにしても良い。
本発明の光学結晶の温度制御装置は、例えば、レーザ発振が困難な波長のレーザ光を得ることができる波長変換素子の効率を、改善することができるので、例えば、高品位な緑色レーザを得ることができる。このような高品位な緑色レーザは、医療用レーザとして好適であり、医療分野において多大な貢献が期待される。また、高品位な緑色レーザは、赤色、青色レーザとの組み合わせであらゆる色を表現可能な光源を得ることができる。このようなあらゆる色を表現可能な光源は、例えば、投影装置の光源や液晶ディスプレイ装置のバックライト装置を含めた表示装置に好適である。
本発明の実施の形態1に係る温度制御装置の透過図 実施の形態1に係る温度制御装置の透過図 実施の形態1に係る温度制御装置の斜視図 実施の形態1に係る熱伝導素子の斜視図 実施の形態1に係る熱伝導素子の斜視図 実施の形態1に係る熱伝導素子の斜視図 本発明の実施の形態2に係る温度制御装置の透過図 実施の形態2に係る温度制御装置の透過図 実施の形態2に係る温度制御装置の斜視図 本発明の実施の形態3に係る温度制御装置の透過図 実施の形態3に係る温度制御装置の透過図 実施の形態3に係る温度制御装置の斜視図 本発明の実施の形態4に係る温度制御装置の透過図 実施の形態4に係る温度制御装置の透過図 実施の形態4に係る温度制御装置の斜視図 実施の形態4に係る熱伝導素子の斜視図 実施の形態4に係る熱伝導素子の斜視図 実施の形態4に係る熱伝導素子の斜視図 実施の形態4に係る熱伝導素子の斜視図 本発明の実施の形態5に係る温度制御装置の透過図 実施の形態5に係る温度制御装置の透過図 実施の形態5に係る温度制御装置の斜視図 本発明の実施の形態6に係る温度制御装置の透過図 実施の形態6に係る温度制御装置の透過図 実施の形態6に係る温度制御装置の斜視図 本発明の実施の形態7に係る温度制御装置の斜視図 実施の形態7に係る温度制御装置の透過図 本発明の実施の形態8に係る温度制御装置の透過図 従来の温度制御装置の概略図 従来の温度制御装置の概略図 既知の反射往復式波長変換装置の概略図
符号の説明
100 光学結晶
100a、100b 光学結晶端面
101、200、300 熱伝導素子
102、401 カバー
103、202、301、502、602 温度制御素子
104 レーザ光
105 熱伝導素子
106 熱伝導素子の構成素子
107 熱伝導素子の基台
108 熱伝導素子
109 熱伝導素子の構成素子
110 熱伝導素子の基台
111 熱伝導素子
201a、201b、301a、301b、501a、501b、601a、601b カバー
400 熱伝導素子
402 熱伝導素子の構成素子
403 熱伝導素子の基台
404 熱伝導素子
405 熱伝導素子の構成素子
406 熱伝導素子の基台
407 熱伝導素子
408 熱伝導素子の構成素子
409 熱伝導素子の基台
410 熱伝導素子
411 熱伝導素子
500 熱伝導素子
600 熱伝導素子
700 セパレータ
701 ミラー
702a 入射光
702b 出射光
800 接続体
801 接続体
802 熱伝導素子
1000 カバー
1001 ベース板
1002、1003、1004 熱電冷却素子
1005 SHG素子
1005a 光導波路
1006 SHG素子支持体
1006a 溝
1006b 細溝
1100 電気配線
1101 光学素子
1102a、1102b 線接触ヒータ
1103a、1103b ペルチェ素子
1104 レーザ光入射部
1105 ヒータ電源
1200 光学結晶
1201 セパレータ
1202 ミラー
1203a 入射光
1203b 変換光
1203c 出射光

Claims (19)

  1. 内部にビームを透過させる光学結晶と、
    発熱/吸熱を行う温度制御素子と、
    前記温度制御素子と前記光学結晶との間に配置され、前記温度制御素子と前記光学結晶との間で熱伝導を行う熱伝導素子と、を備え、
    前記熱伝導素子は、
    場所によって異なる量の熱を伝導し、前記光学結晶の内部の温度差を低減させる、
    光学結晶の温度制御装置。
  2. 前記熱伝導素子は、
    前記光学結晶の前記ビームの入射側と出射側とで異なる量の熱を伝導する、
    請求項1記載の光学結晶の温度制御装置。
  3. 前記熱伝導素子は、
    場所によって熱抵抗または熱容量のうち少なくとも一方が異なる、
    請求項1記載の光学結晶の温度制御装置。
  4. 前記熱伝導素子は、
    場所によって断面形状または材質のうち少なくとも一方が異なる、
    請求項1記載の光学結晶の温度制御装置。
  5. 前記熱伝導素子は、
    前記光学結晶の場所によって厚さが異なる、
    請求項1記載の光学結晶の温度制御装置。
  6. 前記熱伝導素子は、
    前記光学結晶の場所によって前記熱伝導素子に含まれる材質の含有率が異なる、
    請求項1記載の光学結晶の温度制御装置。
  7. 前記熱伝導素子は、
    材質の違いにより熱抵抗または熱容量のうち少なくとも一方が異なる複数の素子から構成される、
    請求項1記載の光学結晶の温度制御装置。
  8. 前記光学結晶の温度を測定するための温度センサ、を更に備え、
    前記温度制御素子は、
    前記温度センサの測定結果に応じて、発熱量/吸熱量を制御する、
    請求項1記載の光学結晶の温度制御装置。
  9. 前記光学結晶の内部の入射側の発熱量が出射側の発熱量よりも小さい場合において、
    前記温度制御素子は、発熱を行い、
    前記熱伝導素子は、前記光学結晶の前記ビームの入射側で、前記光学結晶の前記ビームの出射側よりも多く熱を伝導する、
    請求項2記載の光学結晶の温度制御装置。
  10. 前記光学結晶の内部の入射側の発熱量が出射側の発熱量よりも小さい場合において、
    前記温度制御素子は、吸熱を行い、
    前記熱伝導素子は、前記光学結晶の前記ビームの出射側で、前記光学結晶の前記ビームの入射側よりも多く熱を伝導する、
    請求項2記載の光学結晶の温度制御装置。
  11. 前記光学結晶の内部の入射側の発熱量が出射側の発熱量よりも大きい場合において、
    前記温度制御素子は、発熱を行い、
    前記熱伝導素子は、前記光学結晶の前記ビームの出射側で、前記光学結晶の前記ビームの入射側よりも多く熱を伝導する、
    請求項2記載の光学結晶の温度制御装置。
  12. 前記光学結晶の内部の入射側の発熱量が出射側の発熱量よりも大きい場合において、
    前記温度制御素子は、吸熱を行い、
    前記熱伝導素子は、前記光学結晶の前記ビームの入射側で、前記光学結晶の前記ビームの出射側よりも多く熱を伝導する、
    請求項2記載の光学結晶の温度制御装置。
  13. 前記光学結晶は、
    第1のビームと、第1のビームとは入射強度が異なる第2のビームと、を透過させ、
    前記熱伝導素子は、
    前記光学結晶の前記第1のビーム側と前記第2のビーム側とで異なる量の熱を伝導し、前記光学結晶の内部の温度差を低減させる、
    請求項1記載の光学結晶の温度制御装置。
  14. 前記温度制御素子と前記熱伝導素子との組を2つ備え、前記光学結晶は、これら2つの組に挟まれる形で配置される、
    請求項1記載の光学結晶の温度制御装置。
  15. 前記光学結晶は、波長変換作用のある光学結晶である、
    請求項1記載の光学結晶の温度制御装置。
  16. 前記光学結晶は、高調波発生素子である、
    請求項15記載の光学結晶の温度制御装置。
  17. 前記光学結晶は、和周波発生素子である、
    請求項15記載の光学結晶の温度制御装置。
  18. 前記光学結晶は、差周波発生素子である、
    請求項15記載の光学結晶の温度制御装置。
  19. 前記光学結晶は、光パラメトリック増幅素子である、
    請求項15に記載の光学結晶の温度制御装置。
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JP2013025114A (ja) * 2011-07-21 2013-02-04 Nikon Corp レーザ装置、レーザ装置を備えた露光装置及び検査装置
JP2014089350A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光学素子用マウント
JP2014215528A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 株式会社島津製作所 波長変換素子の温度制御装置
JP2019530025A (ja) * 2016-09-22 2019-10-17 タレス アサーマルポッケルスセル

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