JP2009047906A - 画像処理装置、画像形成装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体に形成された可視画像の複製をより適切に制限する。
【解決手段】制御部は、(a)の上部に示した可視画像Aが形成され被検出体S2が含まれている原稿を読み取って生成された画像情報を取得し、オブジェクトを抽出する。すると、(a)の下部に示したように、可視画像の位置に重なっていなかった被検出体に相当する部分のオブジェクトが残るので、制御部は被検出体の有無に応じて複写の可否を判断する。(b)の上部に示した原稿の場合には、制御部によってオブジェクトが抽出されると、(b)の下部に示したように、オブジェジェクトが現れない画像情報が生成される。印字率が高くて被検出体が検出されない場合には、可視画像と被検出体との位置が重なっているため検出できないことがあるから、制御部は印字率に応じて複写の可否を判断する。
【選択図】図4

Description

本発明は画像処理装置、画像形成装置およびプログラムに関する。
紙等のシート状の記録媒体に金属繊維等の異物(被検出体)を漉き混んでおき、その異物を検出することにより、記録媒体が不正に持ち出されていないかどうかを確認する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平9−120456号公報
上記のように記録媒体の持ち出しを禁止する目的に限らず、記録媒体に被検出体が含まれているか否かに応じて、記録媒体に形成された可視画像の複製を制限することができれば便利である。ただし、記録媒体に可視画像が形成されている場合には、記録媒体から異物を検出するときにその異物と可視画像とが重なってしまって、異物のみを正確に検出することができないことがある。記録媒体に異物が含まれているにも関わらず、それを検出できないと、複製が禁止された記憶媒体が複製されてしまうことになる。本発明は、記録媒体に形成された可視画像の複製をより適切に制限することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る画像処理装置は、被検出体を含有し、可視画像が形成された記録媒体を読み取った画像を表す画像情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された画像情報から前記被検出体に相当する画像を抽出する抽出手段と、前記取得手段によって取得された画像情報に基づいて、前記記録媒体において可視画像が形成されている領域の大きさを算出する算出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記被検出体に相当する画像が所定の条件を満たす場合、または、前記算出手段によって算出された前記領域の大きさが所定の大きさ以上である場合に、前記取得手段が取得した画像情報を出力しないか、または、前記画像情報を変更して出力するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
前記抽出手段は、前記取得手段によって取得された画像情報から、第1の輝度よりも高い画像領域を抽出した画像情報と、前記第1の輝度よりも低い第2の輝度よりも高い輝度の画像領域を抽出した画像情報との差分に応じて、前記被検出体に相当する画像を抽出することが好ましい。
また、前記所定の条件は、前記被検出体に相当する画像の個数が規定値以上であること、前記被検出体に相当する画像の長さの総和が規定値以上であること、前記被検出体に相当する画像の面積の総和が規定値以上であること、または、前記長さの総和と前記面積との総和が規定値以上であることのうち、少なくともいずれか1つであるようにしてもよい。
また、前記取得手段は、輝度の高い光を照射して前記記録媒体を読み取る第1の取得手段と、輝度の低い光を照射して前記記録媒体を読み取る第2の取得手段とを備え、前記抽出手段は、前記第1の取得手段によって取得された画像情報から前記被検出体に相当する画像を抽出し、前記算出手段は、前記第1の取得手段によって取得された画像情報に基づいて、前記記録媒体において可視画像が形成されている領域の大きさを算出し、前記制御手段は、前記第2の取得手段によって取得された画像情報に対して前記制御を行うことが好ましい。
また、前記取得手段は、第1および第2の取得手段を備え、前記第1の取得手段は、前記第2の取得手段によって取得される画像情報の解像度と異なる解像度であるか、前記第2の取得手段より取得される画像情報の階調数と異なる階調数であるか、前記記録媒体を読み取った画像においてガンマ補正が施されているか、または、前記記録媒体を読み取った画像におけるコントラストが調整されているかのうち少なくともいずれか1つの条件を満たす画像情報を取得し、前記抽出手段は、前記第1の取得手段によって取得された画像情報から前記被検出体に相当する画像を抽出し、前記算出手段は、前記第1の取得手段によって取得された画像情報に基づいて、前記記録媒体において可視画像が形成されている領域の大きさを算出し、前記制御手段は、前記第2の取得手段によって取得された画像情報に対して前記制御を行うようにしてもよい。
また、本発明に係る画像形成装置は、被検出体を含有し、可視画像が形成された記録媒体を読み取った画像を表す画像情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された画像情報に応じた画像を形成する画像形成手段と、前記取得手段によって取得された画像情報から前記被検出体に相当する画像を抽出する抽出手段と、前記取得手段によって取得された画像情報に基づいて、前記記録媒体において可視画像が形成されている領域の大きさを算出する算出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記被検出体に相当する画像が所定の条件を満たす場合、または、前記算出手段によって算出された前記領域の大きさが所定の大きさ以上である場合に、前記取得手段によって取得された画像情報を前記画像形成手段に出力しないか、または、前記取得手段によって取得された画像情報を変更して前記画像形成手段に出力する制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータを、可視画像が形成された記録媒体を読み取った画像を表す画像情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された画像情報から、前記記録媒体に含有される被検出体に相当する画像を抽出する抽出手段と、前記取得手段によって取得された画像情報に基づいて、前記記録媒体において可視画像が形成されている領域の大きさを算出する算出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記被検出体に相当する画像が所定の条件を満たす場合、または、前記算出手段によって算出された前記領域の大きさが所定の大きさ以上である場合に、画像情報に応じた画像を形成する画像形成手段に対して、前記取得手段が取得した画像情報を出力しないか、または、前記画像情報を変更して出力するよう制御する制御手段として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、本発明の構成を有しない場合と比較して、記録媒体に形成された画像の複製をより適切に制限することができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を説明する。
(1)第1実施形態
図1は、画像形成装置100の機能構成を示すブロック図である。図1に示すように、画像形成装置100は、制御部110と、画像読取部120と、画像形成部130と、設定部140と、操作表示部150とを備える。制御部110は、画像読取部120や画像形成部130の動作を制御するとともに、画像読取部120から取得した画像情報に所定の画像処理を実行する。画像読取部120は、原稿(記録媒体)を光学的に読み取り、これを表す画像情報を生成して制御部110に供給する。画像形成部130は、制御部110から供給された画像情報に基づいて用紙に画像を形成する。設定部140は、複数の段階に分類されたセキュリティレベルのうち、ユーザによって指定されたものを画像形成装置100のセキュリティレベルとして設定し、設定したセキュリティレベルに基づいて、どのような原稿の複写が禁止されるかを決めた複写管理テーブルを生成し、記憶する。制御部110は、この複写管理テーブルの内容に基づいて、画像の複写を許可するか禁止するかを判断する。操作表示部150は、ユーザにより操作入力が行われるとともにユーザに対する表示を含む報知が可能なタッチパネル等のユーザインターフェースで、ユーザによる操作を受け付けてこれを表す制御信号を生成し、制御部110に供給する。
制御部110は、より詳細には、CPU(Central Processing Unit)111と、メモリ112と、インターフェース113とを備える。CPU111は、メモリ112に記憶されたプログラムを実行する。メモリ112は、例えば、各種プログラムの記憶されたROM(Read Only Memory)や、CPU111のワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)を備える。インターフェース113は、制御部110に接続される各部と情報のやりとりを可能にする物理インターフェースであり、画像読取部120および操作表示部150から各種の情報を取得するとともに、画像形成部130や設定部140、操作表示部150に各種の情報を供給する。
なお、メモリ112が記憶しているプログラムには、画像形成装置100の動作を制御する基本プログラムP1と、被検出体の有無を検出するための検出プログラムP2とがある。検出プログラムP2によって実現される処理の詳細については後述する。
画像読取部120は、いわゆるスキャナであり、図示せぬ光源、結像レンズおよびラインセンサを有する。光源は例えば蛍光ランプであり、可視画像が形成された用紙(つまり原稿)に光を照射する。この光源の輝度は、制御部110による印加電圧の制御のもと変更される。結像レンズは、被撮像物からの反射光をラインセンサの位置に結像する。ラインセンサは、結像された光を受光し、その光に応じた画像信号を生成して出力する。本実施形態では、ラインセンサは、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3色にて撮像可能な撮像素子を備え、これら3色の画像信号を生成する。そして、画像読取部120は、画像信号に対してA/D変換およびシェーディング補正等の処理を施して画像情報を生成する。画像読取部120が生成する画像情報のサイズや階調は任意であるが、ここではA4サイズ(210mm×297mm)を1インチ当たり600ドット(画素)の入力解像度で読み取り、各ドットが8ビットの階調(256階調)を示すデータであるとする。また、画像情報は、原稿の表面の全体を画像領域に含むとする。つまり、画像情報の画像領域は、一方の方向(X方向)に4960(≒210×600÷25.4)画素であり、X方向と直行する方向であるY方向に7016(≒297×600÷25.4)画素である。
画像読取部120は、原稿を2回に亘って読み取り、画像情報を生成する。なお、1回目の読み取りで生成した画像情報は、原稿に漉き込まれた被検出体の有無を検出するための画像情報であり、以下「第1の画像情報」という。また、2回目の読み取りで生成した画像情報は、原稿に形成された画像を複写するための画像情報であり、以下「第2の画像情報」という。画像読取部120は、第1の画像情報を生成する際には、読み取った画像において被検出体に相当する画像(以下、「被検出体画像」という)が強調されるように、第2の画像情報を生成する場合よりも、光源の輝度を高くして原稿を読み取る。このようにするのは、用紙は白色等の高反射率であるのに対し、被検出体は黒色のような低反射率であるという理由に基づく。すなわち、光源の輝度を高くして低反射率と高反射率との画像領域により鮮明な差異が現れるようにすることで、被検出体画像を強調させる。
画像読取部120は、第1の画像情報を輝度情報のみで生成する。具体的には、画像読取部120は、R、G、Bの色成分からなる画像情報から、輝度を表す階調値(輝度情報)を算出し、これを第1の画像情報とする。輝度情報においては、「0」が白、「255」が黒で表され、階調値が小さいほど明るく(高反射率)、階調値が大きいほど暗い(低反射率)とする。これにより、第1の画像情報によって表される画像は白黒画像となる。一方、画像読取部120は、第2の画像情報を生成する際には、R、G、Bの色成分からなる画像情報を生成し、これを第2の画像情報とする。第2の画像情報によって表される画像は多色画像となる。
ここで、図2を参照して、原稿に用いられる用紙について説明する。図2に示すように、本実施形態の用紙Sは、基材S1に被検出体S2を埋め込んでなるシート状物である。基材S1には、通常の用紙と同様のものが用いられており、その主な構成材料はパルプ繊維である。被検出体S2は、例えば繊維状の金属であり、基材S1に漉き込むようにして用紙Sに含有されている。また、その長さは25mm程度、直径は30μm程度である。被検出体S2は、用紙Sの全体に10本程度埋め込まれている。なお、被検出体S2の光の透過率は、基材S1のそれよりも低く、被検出体S2の厚みは、用紙Sの厚み以下である。それゆえ、用紙Sを光にかざした場合などには、用紙S内での被検出体S2の位置や形状がある程度視認できるようになっている。
画像形成部130は、画像形成ユニットを有する。画像形成ユニットは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色トナー毎に設けられ、その各々が、感光体ドラム、帯電部、露光部、現像部、転写部を有する。感光体ドラムは、軸を中心にして所定の速度で周回するドラム状の部材であり、帯電部によって所定の電位に帯電される。露光部は、帯電した感光体ドラムにレーザ光を照射して静電潜像を形成する。現像部は、感光体ドラムに形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する。転写部は、感光体ドラムに現像された各色のトナー像を、給紙トレイから画像の形成にあわせて搬送される原稿に転写する。原稿上のトナー像が定着されたら、原稿は装置外へ排出される。
次に、図3は、設定部140によって記憶されている複写管理テーブル141の一例を示した図である。この複写管理テーブル141においては、セキュリティレベルを表す「レベル」と、「被検出体の検出」、「印字率」および「複写可否」とが対応付けられている。「レベル」のフィールドには、セキュリティレベル「1」〜「5」の5段階の値が書き込まれている。セキュリティレベルの値が大きいほど高セキュリティである。セキュリティレベル「1」〜「5」のうち、ユーザによって或るセキュリティレベルが指定されると、この複写管理テーブル141において、このセキュリティレベル以下のセキュリティレベルで定められた条件に合致する場合には、原稿の複写が禁止される。例えば、ユーザによってセキュリティレベル「3」が指定されると、この複写管理テーブル141においてセキュリティレベル「3」以下のセキュリティレベル「3」、「2」、「1」のいずれかの条件に合致する場合には原稿の複写が禁止される。また、例えば、ユーザによってセキュリティレベル「1」が指定された場合には、この複写管理テーブル141においてセキュリティレベル「1」の条件に合致するときのみ、原稿の複写が禁止されることになる。
図3において、各々のセキュリティレベルに対応する条件は、「被検出体の検出」及び「印字率」によって定められている。「被検出体の検出」のフィールドには、被検出体が検出された(有り)か、検出されない(無し)かのいずれかが書き込まれる。「印字率」のフィールドには、原稿において画像(可視画像)が形成されている領域の大きさを表す値(これを印字率という)が書き込まれる。本実施形態では、画像読取部120によって生成された第1の画像情報において、「階調値」が所定値を超える画素の数の、全画素数に対する割合が印字率である。「複写可否」のフィールドには、画像の形成(複写)を許可されているか禁止されているかのいずれかが書き込まれる。
例えば、図3において、セキュリティレベル「1」に対応付けられたフィールドに注目すると、「被検出体の検出」のフィールドには「有り」と書き込まれており、「印字率」のフィールドはブランク、「複写可否」のフィールドには「禁止」と書き込まれている。つまり、セキュリティレベル「1」のときは、印字率に関わらず、原稿から被検出体が検出されただけで、制御部110は、対象となる画像の形成を禁止する。複写管理テーブル141によれば、セキュリティレベル「1」において、機密性の高い文書が形成された原稿に被検出体が漉き混まれていれば、その文書の内容を問わずに複写を禁止する旨が書き込まれている。また、セキュリティレベル「3」に対応付けられたフィールドに注目すると、「被検出体の検出」のフィールドには「無し」、「印字率」のフィールドには「15%以上」、「複写可否」のフィールドには「禁止」と書き込まれている。つまり、被検出体が検出されなくても、印字率が15%以上であれば、制御部110は対象となる画像の形成を禁止する。複写管理テーブル141によれば、セキュリティレベル「2」〜「5」においては、被検出体が検出されなくても、印字率が所定値以上であれば複写を禁止する旨が書き込まれている。印字率に基づいて複写が制限される理由については後で詳述する。
操作表示部150を介してユーザによってセキュリティレベルが指定されると、設定部140はそのセキュリティレベルに設定する。設定部140は、設定したセキュリティレベルに応じて、複写管理テーブル141の「複写可否」のフィールドを書き換える。例えば、ユーザによってセキュリティレベル「3」にするよう指示されると、設定部140はセキュリティレベル「3」に設定し、セキュリティレベル「1」、「2」および「3」に対応する「複写可否」のフィールドに「禁止」を書き込み、セキュリティレベル「4」および「5」に対応する「複写可否」のフィールドに「許可」と書き込む。この複写管理テーブル141の内容は、画像形成装置100の設計者やユーザが操作表示部150などを用いることによって書き換え可能である。
ここで、設定部140がセキュリティレベルを設定する際に、印字率を参照する理由について、図4を参照しつつ説明する。
図4は、原稿に形成された可視画像の位置と原稿に漉き込まれた被検出体の位置との関係を模式的に表した図である。図4において、原稿上に形成された可視画像に相当する画像Aをハッチングで示し、被検出体をS2で示している。
同図(a)の上部に示した原稿においては、原稿に漉き込まれた被検出体S2の一部に対して重なるように可視画像Aが形成されている。この原稿が画像読取部120によって読み取られて第1の画像情報が生成され、制御部110によってオブジェクトを抽出する処理が行われると、同図(a)の白抜き矢印の下に示したような画像が得られる。つまり、原稿が読み取られて生成された第1の画像情報が表す画像においては、オブジェクトobjのように、可視画像Aに対して重ならない位置にあった被検出体画像から抽出されたオブジェクトのみが現れる。
次に、同図(b)の上部に示した画像においては、原稿に漉き込まれた被検出体S2の全体に重なるようにして可視画像Aが形成されている。この原稿が画像読取部120によって読み取られて第1の画像情報が生成され、制御部110によってオブジェクトが抽出する処理が行われると、同図(b)の白抜き矢印の下部に示したような画像が得られる。
つまり、被検出体S2全体と可視画像Aとが重なっているから、オブジェクトを抽出する処理の結果、可視画像とともに被検出体画像の全体が失われた画像となってしまう。これでは、制御部110は、被検出体が漉き混まれていない原稿と誤って判断してしまい、可視画像Aが形成された原稿の複写を許可することになる。つまり、被検出体が漉き混まれている原稿であっても、可視画像の位置や内容(輝度)によっては正しくオブジェクトが抽出されないことがある。
したがって、制御部110は、算出した印字率が高くて、被検出体を検出しなかった場合には、被検出体と可視画像との位置が重なっていたことにより、検出できなかったものとみなす。それは、印字率が高いほど被検出体の位置と重なり合う可能性が高まるからである。よって、図3に示した複写管理テーブル141においては、セキュリティレベルが高いほど、複写を禁止するための印字率を低くするように書き込まれており、複写がより厳しく制限される。また、複写を制限しなければならないような機密性の高い文書は、帳簿や名簿等のように主に文字が形成されているから、その多くの可視画像の印字率は高くても10%前後の印字率である。したがって、画像形成装置100の設計者やユーザは、それらを考慮して適切な印字率を複写管理テーブル141の「印字率」のフィールドに書き込むようにすればよい。
次に、画像形成装置100が、原稿の複写を制限するための処理の手順について具体的に説明する。
制御部110は、画像読取部120によって生成された第1の画像情報から被検出体に相当する画像(以下、「被検出体画像」という)を抽出するとともに印字率を算出する。
図5は、画像形成装置100が実現する機能を示す機能ブロック図である。なお、図中の矢印は、データの流れを示したものである。図5において、平滑化処理部1101、第1処理部1102、第2処理部1103、第3処理部1104、減算処理部1105、オブジェクト抽出処理部1106、オブジェクト検出結果算出部1107、印字率算出部1108および複写可否判定部1110は、制御部110が検出プログラムP2を実行することによって実現される。この検出プログラムP2は、ユーザが原稿に画像を形成する(複写する)のための操作(ボタン押下等)を行い、この操作に対応する制御信号を制御部110が取得したときに実行される。検出プログラムP2に基づく処理は、その原稿に対する画像形成処理の前に、その画像形成処理とは別のルーチンとして行われるものである。
図6は、図5に示した各機能ブロックによる処理が行われた後の画像情報が表す画像を模式的に表した図である。図6に示したように、この画像は可視画像A1および被検出体画像A2が含まれている。
画像読取部120は、原稿を読み取って第1の画像情報を生成する。このとき、図6(a)に図示したように、画像情報には、可視画像A1と被検出体画像A2とともに、基材の濃淡や画像の読み取りに起因する低濃度のノイズ画像A3が含まれる。
平滑化処理部1101は、画像読取部120から第1の画像情報を取得して、平滑化処理を実行する。この処理は、基材部分の濃淡の差を低減させるための処理であり、例えば、所定のサイズの平滑化フィルタを適用することにより実現される。この処理により、同図(b)に示したように、ノイズ画像A3が除去された画像情報が生成される。
第1処理部1102、第2処理部1103および第3処理部1104は、それぞれ膨張処理を実行する膨張処理部および二値化処理を実行する二値化処理部を備えている。膨張処理は、被検出体が漉き混まれている部分を強調するための処理であり、具体的には、注目画素の近傍にある他の画素(以下「近傍画素」という。)を参照し、近傍画素に1つでも注目画素の階調値よりも大きい(すなわち濃い)階調値を有する画素があれば、注目画素の階調値をその近傍画素の階調値に置換する処理である。以下では、注目画素を中心としたn×n画素を参照した膨張処理のことを「n×n画素の膨張処理」という具合に表す。
第1処理部1102は、画像読取部120から第1の画像情報を取得し、第1の画像情報に対して強い(近傍画素数が多い)膨張処理を実行してから、比較的高い閾値で二値化処理を実行する。より具体的には、第1処理部1102は、「7×7画素の膨張処理」を3回実行した後、「5×5画素の膨張処理」を3回実行し、さらに、閾値を画像情報の全画素の階調値の平均値から「45」を加算した値として二値化処理を実行する。この処理により、同図(c)に示したような、強い膨張処理により可視画像A1および被検出体画像A2が強調され、且つ、高い閾値の二値化処理により輝度の高い可視画像A1のみが現れた画像情報が生成される。
第2処理部1103は、画像読取部120から第1の画像情報を取得し、第1の画像情報に対して弱い膨張処理(近傍画素数が少ない)を実行してから、比較的低い閾値で二値化処理を実行する。より具体的には、第2処理部1103は、「5×5画素の膨張処理」を2回実行した後、「3×3画素の膨張処理」を3回実行し、さらに、閾値を画像情報の全画素の階調値の平均値から「22」を加算した値として二値化を実行する。この処理により、同図(d)に示したような、弱い膨張処理により可視画像A1および被検出体画像A2が細めに強調され、且つ、低い閾値の二値化処理により可視画像A1と共に、輝度の低い被検出体画像A2が現れた画像情報が生成される。
第3処理部1104は、画像読取部120から第1の画像情報を取得し、第1の画像情報に対して弱い膨張処理を実行してから、比較的高い閾値で二値化処理を実行する。より具体的には、第3処理部1104は、「5×5画素の膨張処理」を2回実行した後、「3×3画素の膨張処理」を3回実行し、さらに、閾値を画像情報の全画素の階調値の平均値に「45」を加算した値として二値化処理を実行する。この処理により、同図(g)に示したように、弱い膨張処理により可視画像A1および被検出体画像A2が強調されて、高い閾値の二値化処理により輝度の高い可視画像A1のみが現れる。第3処理部1104が実行する処理と、第1処理部1102が実行する処理との違いは、膨張処理の強さである。第1処理部1102が処理を実行した後の画像情報は、上述したように第2処理部1103による処理後の画像情報の差分に基づいて、被検出体画像A2のみが現れる。よって、可視画像A1を太めにしておくことにより、当該可視画像の外縁部分まで被検出体画像A2として現れることを防ぐ。
減算処理部1105は、第1処理部1102と第2処理部1103から画像情報を取得し、各画像情報の対応する位置どうしの画素の階調値の差分を示す画像情報を生成する。この処理により、同図(e)に示したように、被検出体画像のみが現れる画像情報が生成される。第1処理部1102と第2処理部1103が供給する画像情報においては、可視画像A1及び被検出体画像A2の画素の階調値は「255」で、その他(背景に相当)の画素の階調値は「0」である。よって、減算処理部1105は、これらの階調値を反転した画像情報を生成してから差分を算出して、被検出体画像A2の画素のみが階調値「255」で表される画像情報を生成する。
オブジェクト抽出処理部1106は、多値変換処理部、膨張処理部および二値化処理部を備え、減算処理部1105から画像情報を取得し、多値変換処理、膨張処理および二値化処理を実行する。より具体的には、オブジェクト抽出処理部1106は、「5×5画素の膨張処理」を2回実行した後、「3×3画素の膨張処理」を3回実行し、さらに、閾値を画像情報の全画素の階調値の平均値に「22」を加算した値として二値化処理を実行することによりオブジェクトを抽出する。この処理により、同図(f)に示したような、被検出体画像A2がさらに強調された画像情報が生成される。そして、オブジェクト抽出処理部1106は、例えば、階調値が「255」である画素が連続した固まりを1つのオブジェクトとみなして抽出する。すなわち、オブジェクト抽出処理部1106は、それぞれのオブジェクトの長さ、周囲長および面積を算出し、これらが最低基準値に満たないオブジェクトは、原稿の浮きや照射光のムラ等に起因するノイズとみなして除外する。ここでは、長さの最低基準値を「100」、周囲長の最低基準値を「300」、面積の最低基準値を「3000」とする。なお、長さ、周囲長及び面積の単位は「画素」である。
オブジェクト検出結果算出部1107は、被検出体の検出結果を求める。具体的には、オブジェクト検出結果算出部1107は、オブジェクト抽出処理部1106から画像情報を取得し、オブジェクトの総数が「5」個以上、オブジェクトの長さの総和が規定値「500」またはオブジェクトの面積の総和が規定値「15000」以上であれば、原稿から被検出体を検出したと判断する。また、オブジェクト検出結果算出部1107は、オブジェクトの長さとオブジェクトの面積との総和が規定値以上であれば、被検出体を検出したと判断するようにしてもよい。
印字率算出部1108は、第3処理部1104から画像情報(図6(g)に相当)を取得し、この画像情報に基づいて印字率を算出する。つまり、印字率算出部1108は、可視画像A1を構成する画素の数を、取得した画像情報の全画素数で除算することにより印字率を算出する。
複写可否判定部1110は、オブジェクト結果算出部1107から被検出体の検出結果を取得し、印字率算出部1108から印字率を取得する。そして、複写可否判定部1110は、設定部140によって設定されたセキュリティレベルと複写管理テーブル141とに基づいて、複写の可否を判断する。複写可否判定部1110が複写を許可すると判断したら、制御部110は、操作表示部150に「コピーを開始します。」というメッセージを表示させると共に、画像形成部130に第2の画像情報を供給して画像を形成させる。一方、複写可否判定部1110が画像の形成を禁止すると判断すれば、制御部110は、操作表示部150に「コピーできません。」というメッセージを表示させ、画像形成部130に第2の画像情報を供給せず、これを破棄する。なお、画像読取部120は、第2の画像情報を生成するための2回目の読み取りを、制御部110による複写の可否判断を待たずに、1回目の読み取りが終わると直ちに行ってもよいし、その判断が終わるのを待ってから行ってもよい。前者の場合には、読み取りを開始してから複写を終えるまでの処理が早く済むし、後者の場合は、複写ができないと判断された場合には、2回目の読み取りを行わずに済むというメリットがある。
以上説明した第1実施形態によれば、画像形成装置100は、原稿に漉き込まれた被検出体の検出結果と印字率とに応じて複写の可否を判断する。よって、画像形成装置100は、被検出体の位置が原稿上の可視画像の位置と重なってしまっても、印字率に基づいて被検出体の有無を推測するから、機密性の高い文書の複写を許可したり、そうでない文書の複写を禁止して生産性を落としてしまうような誤った判断を減少させることができる。
(2)第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態は、第1の画像情報が表す画像を複数の画像(以下、「部分画像」という)に分割し、部分画像単位で印字率の算出を行う点で上述した第1実施形態とは異なるだけであり、その他の動作および装置構成については同様である。そこで、以下では、図7に示した制御部110が実現する機能を示す機能ブロック図を参照しつつ、その処理の手順について説明する。なお、図5に示したものと同一の機能を有するブロック図については同一の符号を付している。
図7に示したように、本実施形態では、図5に示した機能ブロック図の第3処理部1104と印字率算出部1108との間に「領域分割処理部1109」を有する構成となる。
領域分割処理部1109は、第3処理部1104から画像情報を取得し、この画像情報が表す画像を複数の部分画像に分割する。具体的には、領域分割処理部1109は、図8(a)に示したある可視画像A1と被検出体画像A2とを含む画像情報を、同図(b)に示したように画像領域全体を格子状に4×6(X方向に4個、Y方向に6個に分割する)の計24個の部分画像Area1〜Area24に分割する。なお、同図に示したように、各部分画像を左上から右方向へと順に「Area1」、「Area2」、「Area3」・・・とする。なお、部分画像「Area4」以降については、各領域に「Ar4」、「Ar5」・・・「Ar24」という具合に省略して各部分画像を表している。このとき、X=1240,2480,3720の直線と、Y=1169,2339,3508,4677,5846の直線が、それぞれ隣り合う部分画像領域の境界となる。
印字率算出部1108は、領域分割処理部1109から部分画像Area1,Area2,Area3・・・という具合にArea24まで順に画像情報を取得し、その各々について印字率を算出する。つまり、印字率算出部1108は、部分画像を構成する画素の数を、分割前の画像情報の全画素数で除算することにより印字率を算出する。
図9は、本実施形態の設定部140が記憶する複写管理テーブル141aの一例を示した図である。この複写管理テーブル141aの構成は、図3に示した複写管理テーブル141と同様に「レベル」と、「被検出体の検出」、「印字率」、「複写可否」とが対応付けられている。部分画像Area1〜Area24における印字率のうち最大の印字率が、「印字率」のフィールドに書き込まれた印字率以上である場合には、その条件に合致することとする。つまり、制御部110は、印字率が最も高い部分画像に対して上述した第1実施形態と同様の処理を行って、複写の可否を判断する。
以上説明した第2実施形態によれば、原稿のある一部分に集中して被検出体が漉き混まれている場合や、その領域に偏って可視画像が形成されている場合にも、適切に原稿の複写を制限ことができる。例えば図8(a)に示した画像の場合、被検出体画像A2全体が可視画像A1に重なってしまい、かつ、画像領域全体に対する印字率は非常に小さい。したがって、セキュリティレベルがある程度高く設定されていても、制御部110は画像の形成を許可してしまう虞がある。一方、部分画像に分割し、各々に注目すれば、可視画像A1が属するArea1、Area2およびArea3における印字率がかなり高く、その他の部分画像の印字率はかなり小さい。そして、制御部110は、図9に示した複写管理テーブル141aを参照して、印字率が高い部分画像の印字率に基づいて複写の可否を判断することになる。
(3)第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。この第3実施形態は、上述した第1実施形態とは、原稿の両面を読み取って被検出体の検出および印字率の算出を行う点で異なるだけであり、その他の動作および装置構成については同様である。
ここで原稿の両面を読み取って、以下の処理を行う理由について説明する。
図10は、用紙Sに被検出体S2が埋め込まれている様子を例示した図であり、用紙Sの断面を示している。なお、同図(a),(b)において、それぞれ基板S1の上面を「表面」とし、下面を「裏面」とする。
例えば、図10(a)に示すように、基材S1のほぼ中央に被検出体S2が位置する場合には、被検出体S2は、表面と裏面のいずれからもほぼ同程度の輝度の画像情報が生成される。一方、例えば図10(b)に示すように、被検出体S2が表面寄りに埋め込まれた場合には、表面から読み取った画像情報においては、被検出体画像が明瞭に現れた画像となる。一方で、裏面から読み取った画像情報においては、被検出体画像が不明瞭であったり、被検出体を読み取ることすらできず、それを検出できない場合もある。また、被検出体S2が基材S1のなす平面に対して傾いた状態で埋め込まれる場合もある。
用紙Sに被検出体S2を常に図10(a)に示すような状態で含有させることは困難であり、その含有状態には多少の変動を生じ得る。よって、原稿の両面を読み取ることにより、被検出体の検出の精度が向上するから、複写可否の判断の精度を高めることができる。さらに、原稿においては、用紙の一方の面にのみ可視画像が形成されていることもあるから、この場合、可視画像が形成されていない面を読み取って被検出体を検出することにもなるから、被検出体の有無をより精度良く判断することができる。
図11は、本実施形態における画像読取部120の構成を示す図である。同図に示すように、画像読取部120は、センサ21,22と、光源23,24と、搬送ロール25,26と、信号処理回路27とを備える。センサ21,22は、例えば密着型のCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサであり、原稿Sの表面および裏面をそれぞれ撮像してその濃淡を示す画像信号を生成する。なお、ここでは説明の便宜上、センサ21が撮像する面を表面とし、センサ22が撮像する面を裏面とする。光源23,24は、例えば蛍光ランプであり、それぞれ、センサ21,22が撮像を行う位置に光を照射する。搬送ロール25,26は、原稿Sを図中の矢印方向に搬送するロール状部材である。信号処理回路27は、センサ21,22から供給される画像信号にAD変換等の信号処理を実行し、アナログの画像信号をデジタルの画像情報に変換して、制御部110に出力する回路である。
画像読取部120は、図示せぬ手差しトレイに原稿がセットされると、これを搬送ロール25,26を駆動させることで搬送する。センサ21,22によって原稿の両面が読み取られて第1の画像情報が生成されると、図示せぬ搬送路を経由して、再度、センサ21、22によって原稿面が読み取られて第2の画像情報が生成される。制御部110は、この原稿の表面および裏面を読み取って生成されたそれぞれの第1の画像情報を用いて、複写の可否を判断する。
図12は、本実施形態の設定部140が記憶する複写管理テーブル141bの一例を示した図である。この複写管理テーブル141bの構成は、図5に示した複写管理テーブル141と同様に「レベル」と、「被検出体の検出」、「印字率」、「複写可否」とが対応付けられている。本実施形態では、画像読取部120は、原稿の両面を読み取って、それぞれに対応する第1の画像情報を生成する。よって、複写管理テーブル141bの「被検出体の検出」のフィールドには「表面」および「裏面」について、被検出体の「有り」または「無し」が書き込まれている。また、「印字率」のフィールドに書き込まれる印字率は、制御部110によって、原稿の表面および裏面のうち高い方の印字率と比較されることになる。
制御部110は、原稿の表面および裏面から生成したそれぞれの画像情報に基づいて、図5を用いて第1実施形態で説明した方法と同様にして被検出体の検出および印字率の算出を行う。制御部110は、原稿のいずれか一方の面から被検出体を検出すれば、原稿から被検出体を検出したと判断するし、印字率が高い方の面の印字率に基づいて複写の可否を判断する。
以上説明した第3実施形態によれば、被検出体の全体が原稿の両面に形成された可視画像の位置に重なってしまうことは少ないし、図10(b)に示したように、原稿の一方の面の近くに偏って被検出体の一部または全体が漉き込まれてしまい、他方の面からの被検出体の読み取りが困難な場合にも、これを精度良く検出することができる。すなわち、被検出体を検出する場合において、複写の可否の判断結果が、被検出体の漉き混まれ方や可視画像の内容に依存しにくくなる。
(4)変形例
なお、上記実施形態を次のように変形してもよい。具体的には、例えば以下のような変形が挙げられる。なお、これらの変形は、各々を適宜に組み合わせることも可能である。
上述した第2実施形態では、第1の画像情報を複数の部分画像に分割し、部分画像単位で印字率を算出していた。また、上述した第3実施形態では、原稿の両面を読み取って、それぞれから生成した第1の画像情報に基づいて各処理を行っていた。そこで、これらを組み合わせて、画像形成装置は原稿の両面を読み取り、生成した画像情報のそれぞれを複数の部分画像に分割して、複写の可否を判断するようにしてもよい。この場合、設定部140に記憶される複写管理テーブルの構成は、図13に示した複写管理テーブル141cのようになる。つまり、原稿の表面および裏面に対応する各部分画像から算出した印字率のうち最大の印字率が、「印字率」のフィールドに書き込まれた印字率以上であれば、その条件に合致することとする。このような構成によれば、画像形成装置は、さらに精度良く、複写の可否を判断することができる。
上述した実施形態において、被検出体画像が強調されるように、画像読取部は第1の画像情報の生成時には高い輝度の光を照射して原稿を読み取り、第2の画像情報の生成時には低い輝度の光を照射して原稿を読み取っていた。これ以外にも、画像読取部は、第1の画像情報において被検出体画像を強調するための処理を実行するようにしてもよい。例えば、画像読取部は、1インチ当たり600ドット(画素)よりも高い入力解像度で読み取ってもよいし、各ドットが8ビットよりも多い階調数を示すデータであってもよい。このようにすれば、画像読取部は、第1の画像情報において、被検出体画像の形状や輝度をより忠実に表した画像情報を生成できるから、被検出体画像の検出の精度を向上させることができる。
さらに、画像読取部は、生成した第1の画像情報にガンマ補正やコントラストの調整等の画像処理を実行するようにしてもよい。例えば、コントラストを高くすれば、低反射率(黒に近い)の画像領域はより黒くなり、高反射率(白に近い)の画像領域はより白く表現されるから、被検出体画像がくっきりと現れた画像にすることができる。また、ガンマ補正を施して、原稿を読み取った画像の輝度がより実物に近くなるように補正したり、ある輝度以下の輝度を引き伸ばして被検出体がより強調されるように補正しても、被検出体画像の検出の精度を向上させることができる。
上述した第3実施形態では、画像読取部120は原稿の両面を読み取って第2の画像情報を生成していたが、画像読取部120はセキュリティレベルに応じて読み取り面を変更してもよい。例えば、セキュリティレベル「3」以上であれば、画像読取部120は原稿の両面を読み取り、それ未満であれば原稿のいずれか一方の面を読み取る、という具合である。このような構成によれば、機密性の高い文書が複写される危険性が小さな場合等には、画像読取部120や制御部110が行うべき処理が減少され、より迅速に複写の可否を判断することができる。
上述した実施形態では、画像読取部は2回に亘って原稿を読み取り、第1および第2の画像情報を生成していたが、1回だけ原稿を読み取って、第1の画像情報のみを生成するようにしてもよい。具体的には、ユーザの操作表示部150による操作により、画像を形成することが指示されると、制御部110は画像読取部に対して第1の画像情報のみを生成させる。そして、制御部110は、第1の画像情報から白黒画像を取り出し、それらに基づいて複写を許可すると判断すれば、第1の画像情報から多色画像を表す画像情報を画像形成部130に供給し、画像を形成させる。このような構成によれば、画像形成装置が行うべき処理が減少され、より迅速に処理を行うことができる。
上述した実施形態では、画像形成装置は複写を禁止すると判断した場合、画像情報を画像形成部130に供給させないことで、これに応じた画像を形成させないように制御していた。複写を禁止する場合の処理としては、これに限らず、例えば用紙全面にトナーをベタ塗りしたり、「複写禁止」というメッセージを表す画像に変更したりして用紙に形成させてもよい。つまり、画像形成装置は、画像情報の内容を変更して出力する構成であってもよい。
また、上述した実施形態では、複写の可否を判断する場合について説明したが、記録媒体への複写に限らず、読み取った画像を記憶媒体に記憶したり、表示装置等の他の装置に転送する処理の可否を判断するようにしてもよい。つまり、あらゆる複製処理の制限に適用することができる。
上述した実施形態では、画像形成装置を例示して説明したが、例えば、制御部110、および設定部140に相当する構成のみを着脱自在なオプション装置(画像処理装置)として構成してもよい。すなわち、この画像処理装置は、例えば、画像読み取りを行うスキャナ装置であってもよい。また、制御部110および設定部140に相当する構成を有するコンピュータに内蔵されていてもよく、コンピュータは、USB(Universal Serial Bus)ケーブルやLAN(Local Area Network)等の通信手段を介して画像情報を取得すると、この画像情報に基づいて複写の可否を判断する。このような画像処理装置は、複写を許可すると判断すれば、通信手段を介して接続された画像形成装置や、情報処理装置の記録媒体などに第2の画像情報を出力し、複写を禁止すると判断すれば、第2の画像情報を出力しない構成とすればよい。
また、上述した制御部110が実行する検出プログラムP2は、磁気テープ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光記録媒体、光磁気記録媒体、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、RAMなどの記録媒体に記録した状態で提供し得る。
画像形成装置100の機能構成を示すブロック図である。 基材に被検出体を埋め込んでなるシート状物Sを示した図である。 第1実施形態における複写管理テーブル141の一例を示した図である。 原稿に形成された可視画像の位置と原稿に漉き込まれた被検出体の位置との関係を模式的に表した図である。 第1実施形態における画像形成装置100が実現する機能を示す機能ブロック図である。 各機能ブロックによる処理が行われた後の画像情報が表す画像を模式的に表した図である。 第2実施形態における画像形成装置100が実現する機能を示す機能ブロック図である。 画像情報を部分画像に分割する処理を説明する図である。 第2実施形態における複写管理テーブル141aの一例を示した図である。 被検出体が漉き込まれた用紙の断面を示した図である。 画像読取部120の構成を示す図である。 第3実施形態における複写管理テーブル141bの一例を示した図である。 変形例における複写管理テーブル141cの一例を示した図である。
符号の説明
100…画像形成装置、110…制御部、1101…平滑化処理部、1102…第1処理部、1103…第2処理部、1104…第3処理部、1105…減算処理部、1106…オブジェクト抽出処理部、1107…オブジェクト検出結果算出部、1108…印字率算出部、1109…領域分割処理部、1110・・・複写可否判定部、111…CPU、112…メモリ、113…インターフェース、120…画像読取部、130…画像形成部、140…設定部、141,141a,141b,141c…複写管理テーブル、150…操作表示部、21…センサ、22…センサ、23,24…光源、25,26…搬送ロール、27…信号処理回路。

Claims (7)

  1. 被検出体を含有し、可視画像が形成された記録媒体を読み取った画像を表す画像情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された画像情報から前記被検出体に相当する画像を抽出する抽出手段と、
    前記取得手段によって取得された画像情報に基づいて、前記記録媒体において可視画像が形成されている領域の大きさを算出する算出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された前記被検出体に相当する画像が所定の条件を満たす場合、または、前記算出手段によって算出された前記領域の大きさが所定の大きさ以上である場合に、前記取得手段が取得した画像情報を出力しないか、または、前記画像情報を変更して出力するよう制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記抽出手段は、前記取得手段によって取得された画像情報から、第1の輝度よりも高い画像領域を抽出した画像情報と、前記第1の輝度よりも低い第2の輝度よりも高い輝度の画像領域を抽出した画像情報との差分に応じて、前記被検出体に相当する画像を抽出することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記所定の条件は、前記被検出体に相当する画像の個数が規定値以上であること、前記被検出体に相当する画像の長さの総和が規定値以上であること、前記被検出体に相当する画像の面積の総和が規定値以上であること、または、前記長さの総和と前記面積との総和が規定値以上であることのうち、少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記取得手段は、
    輝度の高い光を照射して前記記録媒体を読み取る第1の取得手段と、
    輝度の低い光を照射して前記記録媒体を読み取る第2の取得手段と
    を備え、
    前記抽出手段は、前記第1の取得手段によって取得された画像情報から前記被検出体に相当する画像を抽出し、
    前記算出手段は、前記第1の取得手段によって取得された画像情報に基づいて、前記記録媒体において可視画像が形成されている領域の大きさを算出し、
    前記制御手段は、前記第2の取得手段によって取得された画像情報に対して前記制御を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記取得手段は、第1および第2の取得手段を備え、
    前記第1の取得手段は、前記第2の取得手段によって取得される画像情報の解像度と異なる解像度であること、前記第2の取得手段より取得される画像情報の階調数と異なる階調数であること、前記記録媒体を読み取った画像においてガンマ補正が施されていること、または、前記記録媒体を読み取った画像におけるコントラストが調整されていることのうち少なくともいずれか1つの条件を満たす画像情報を取得し、
    前記抽出手段は、前記第1の取得手段によって取得された画像情報から前記被検出体に相当する画像を抽出し、
    前記算出手段は、前記第1の取得手段によって取得された画像情報に基づいて、前記記録媒体において可視画像が形成されている領域の大きさを算出し、
    前記制御手段は、前記第2の取得手段によって取得された画像情報に対して前記制御を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 被検出体を含有し、可視画像が形成された記録媒体を読み取った画像を表す画像情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された画像情報に応じた画像を形成する画像形成手段と、
    前記取得手段によって取得された画像情報から前記被検出体に相当する画像を抽出する抽出手段と、
    前記取得手段によって取得された画像情報に基づいて、前記記録媒体において可視画像が形成されている領域の大きさを算出する算出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された前記被検出体に相当する画像が所定の条件を満たす場合、または、前記算出手段によって算出された前記領域の大きさが所定の大きさ以上である場合に、前記取得手段によって取得された画像情報を前記画像形成手段に出力しないか、または、前記取得手段によって取得された画像情報を変更して前記画像形成手段に出力する制御手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. コンピュータを、
    可視画像が形成された記録媒体を読み取った画像を表す画像情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された画像情報から、前記記録媒体に含有される被検出体に相当する画像を抽出する抽出手段と、
    前記取得手段によって取得された画像情報に基づいて、前記記録媒体において可視画像が形成されている領域の大きさを算出する算出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された前記被検出体に相当する画像が所定の条件を満たす場合、または、前記算出手段によって算出された前記領域の大きさが所定の大きさ以上である場合に、画像情報に応じた画像を形成する画像形成手段に対して、前記取得手段が取得した画像情報を出力しないか、または、前記画像情報を変更して出力するよう制御する制御手段と
    して機能させるためのプログラム。
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