JP2009047528A - 表面形状または表面の傾きを含む計測方法および計測装置 - Google Patents

表面形状または表面の傾きを含む計測方法および計測装置 Download PDF

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Hiroyuki Tsukahara
Fumiyuki Takahashi
文之 高橋
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Abstract

【課題】計測装置の機械移動を無くし、よりコンパクトな計測装置とするため、例えば恒温チャンバの光学窓を干渉系の参照面とする干渉光学系を構成し、計測対象である複数のMEMSミラー全体の干渉縞を取得して干渉解析することでミラーの表面形状および傾きを計測することを目的とする。
【解決手段】レーザ光を、入射側の面に半鏡面膜を備えるガラス製の光学窓に略垂直に入射させ、光学窓の入射側の面に対向する面から出光する光を複数の被計測対象表面全体に照射し、各々の被計測対象表面から反射される光と光学窓の半鏡面膜で反射される光とを略同じ光路をたどって撮像装置のレンズを通過するようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は微細構造体の表面形状または表面の傾きを含む計測方法および計測装置に関わる。
近年、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)のような微細な可変構造を有する部品が製造されるようになり、その中でも通信分野に使われるMEMSミラー(マイクロミラーとも呼ばれる)などの試験には一定温度環境下における複数のミラーの姿勢(傾斜角度)変化をサブミリ度精度で数十時間以上の長時間評価をする必要のあるものもある。
図7は、MEMSミラーユニットの一例を示す図である。MEMSミラーユニット70はシリコンウェハから半導体製造技術を用いてマトリクス状に複数のMEMSミラーが形成されるが、この図においては複数のミラー701が直線に並んだ一列のMEMSミラーユニットを示している。各々のミラー701はそれぞれのミラー駆動機構702上に形成され、図における水平方向をX軸、垂直方向をY軸としたとき、例えば静電力によりそれぞれの軸を回転軸としてミラー701の表面の傾きが制御されるようになっている。
従来より、高精度な角度計測には一般にオートコリメータが用いられていた。また、角度変化を高精度に計測するためには、固定した基準面と計測対象ミラーとの角度の差分をとる必要がある。
図8に計測方法の従来例を示す。複数のMEMSミラー810を備えたMEMSミラーユニット81を恒温チャンバ80と呼ばれる容器にセットする。恒温チャンバ80は内部に収容するMEMSミラーユニット81を長時間一定温度に保つチャンバであって、外壁の一部にガラス製の光学窓801を取り付け、一定方向から光学窓801を透過する光が各々のMEMSミラー810の表面から反射する光束83の角度の変化をオートコリメータ82により計測していた。ここでは、電源ケーブル、制御ケーブル等は図示省略してある。
オートコリメータ82により、各々が離散して存在するMEMSミラー810の表面から反射する光束83の角度を計測するためには、オートコリメータ82を機械的に移動する必要があるが、機械的移動により発生するピッチング、ヨーイング、ローリングなどによりオートコリメータ82自体の姿勢が変化してしまい、正確なミラー角度変化を計測できないという問題があった。
MEMSミラーの動作診断方法および装置の公知技術として、例えば特許文献1がある。特許文献1においては光学系は従来より知られている一般的な構成であり、上記のような
MEMSミラーなどの一定温度環境下における複数のミラーの姿勢変化をサブミリ度精度で長時間評価をするような目的に対しては、装置をコンパクトにしにくいこと、また、MEMSミラーの計測開始時の傾きを何段階かに予め設定しておいて計測をするような場合には適していない等が考えられる。
特開2007−71790号公報
本発明は上記の問題に鑑み、測定器の機械移動を無くし、よりコンパクトな装置とするため、例えば恒温チャンバの光学窓を干渉系の参照面とする干渉光学系を構成し、計測対象である複数のMEMSミラー全体の干渉縞を取得して干渉解析することでミラーの表面形状および傾きを計測することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の発明は、被計測対象表面の形状を計測する方法であって、半鏡面膜を備える第1の表面をもつ光学窓に略垂直に光源からの光を入射させ、前記第1の表面に対向する前記光学窓の第2の表面を透過して前記被計測対象表面を照射し、前記光学窓の前記第1の表面と前記第2の表面との関係は、前記被計測対象表面のうちの少なくとも1つを基準表面として、前記基準表面の前記第1の表面に対する傾斜角をθ、光学窓の屈折率をNとした場合、前記第2の面の一部または全部が前記第1の面に対して、
α=tan−1{sinθ/(N−cosθ)}なる角度を有し、前記被計測対象表面においてそれぞれ反射されて前記第2の表面および前記第1の表面を通過する第1の反射光と前記半鏡面膜にて反射される第2の反射光とにより生ずる干渉縞画像を撮像装置により撮像し、撮像された前記干渉縞画像から高さ画像を算出して前記被計測対象表面の形状を求めることを特徴とする計測方法である。
請求項1記載の発明によれば、例えばレーザ光を、入射側の面に半鏡面膜を備えるガラス製の光学窓に略垂直に入射させ、光学窓の入射側の面に対向する面から出光する光を複数の被計測対象表面全体に照射し、各々の被計測対象表面から反射される光と光学窓の半鏡面膜で反射される光とを略同じ光路をたどって撮像装置のレンズを通過するようにする。
各々の被計測対象表面から反射される光と光学窓の半鏡面膜で反射される光とにより生ずるそれぞれの干渉縞は被計測対象表面の形状情報を含んでいるため、この撮像画像を干渉縞解析装置に送る。干渉縞解析装置において撮像画像を例えばフーリエ変換法により干渉縞画像から位相画像、すなわち高さ画像を算出して各々の被計測対象表面の形状を知る。フーリエ変換法については、例えば応用物理 第62巻 第6号(1993年)579〜583頁「フーリエ変換法によるしま画像解析とその応用」に記載されている。
光学窓の入射面に半鏡面膜を施し、入射面に略垂直に入射した光の一部が半鏡面膜を参照面として略垂直に反射される光と、基準面および被計測対象表面に入射してそれぞれ反射される光とで干渉縞を生ずる場合、合わせる2つの光の光路がほぼ同じようになるようになっていれば、微小な複数の被計測対象表面によって反射される光が光学窓の入射面と略垂直に出ていくようにし、近隣の被計測対象表面から反射される光とが交差したり、合わさってしまって、後のフーリエ変換法による干渉縞解析を複雑にしないよいようになっている。
また、被計測対象表面全体を例えば一定方向に5°傾け、50℃の一定温度にて数十時間以上保持し、被計測対象表面の傾きの変化を計測しようとする場合は、前記被計測対象表面のうちの少なくとも1つを基準表面として、光学窓の第1の表面に対する基準表面の傾斜角をθ、光学窓の屈折率をNとした場合、光学窓の第2の面の一部または全部が第1の面に対して、θ=5°として、
α=tan−1{sin5°/(N−cos5°)}なる角度を有する、光学窓の第2の面を第1の面に対してα°テーパ角の付いた光学窓を使用することにより、略垂直に第1の面に入射した光の一部は5°傾いた被計測対象表面に略垂直に入射し、被計測対象表面にて反射した光は入射してくる光の光路と略同じ光路で第1の面まで到達し、ここで、参照面により反射した光とにより干渉縞を生ずる。
本発明による光学窓により、周囲の被計測対象表面からの反射光が互いに交差したり、混じり合ったりすることが少なく、解析しやすい干渉縞画像を得ることができる。
ここで、光学窓は、被計測対象を設置する容器の外壁の一部を形成するようになっていても、また、容器の外壁の一部でなくとも被計測対象表面から離れて被計測対象を支える構造体に対して固定された構造のものであっても構わない。さらに、光学窓は一体のものでも張り合わせのものでも勿論構わない。
また、基準表面は、複数の被計測対象のうちの1つの表面を基準表面としても、あるいは、被計測対象以外のものの表面を基準表面としてもよい。複数の被計測対象と同様に光学窓を透過した光が基準表面と被計測対象表面とを同時に照射するようになっていることが好ましい。
また、光学窓の第1の面と、第1の面とα°のテーパ角をもった第2の面とは共に、それぞれ全域が平面である必要はなく、光源からの光が反射または透過する光路にあたる領域が要件を満たしていれば足る。
本発明の請求項2に記載の発明は、前記干渉縞画像を解析して求めた前記被計測対象表面の形状を平面近似して前記被計測対象表面の傾きを求めることを特徴とする請求項1記載の計測方法である。
請求項2記載発明によれば、基準表面と各被計測対象表面の傾きを比較測定する場合、各表面の形状が測定中の保持温度の変化や経時変化により複雑に変化する場合を考え、各表面形状から平面近似したそれぞれ唯一の平面を算出し、これらの平面の傾きをもって比較する。
本発明の請求項3に記載の発明は、被計測対象表面の形状を計測する計測装置であって、光を供給する照明手段と、光学窓であって前記光学窓の第1の表面には半鏡面膜を備え、前記照明手段からの光は前記第1の表面に略垂直に入射し、前記第1の表面に対向する前記光学窓の第2の表面を透過して前記被計測対象表面を照射し、前記光学窓の前記第1の表面と前記第2の表面との関係は、前記被計測対象表面のうちの少なくとも1つを基準表面として、前記基準表面の前記第1の表面に対する傾斜角をθ、光学窓の屈折率をNとした場合、前記第2の面の一部または全部が前記第1の面に対して、
α=tan−1{sinθ/(N−cosθ)}なる角度を有し、前記被計測対象表面においてそれぞれ反射されて前記第2の表面および前記第1の表面を通過する第1の反射光と前記半鏡面膜にて反射される第2の反射光とにより生ずる干渉縞を撮像する画像撮像手段と、前記画像撮像手段にて撮像された干渉縞画像から高さ画像を算出する干渉縞解析手段とを有し、前記干渉縞解析手段により前記被計測対象表面の形状を求めることを特徴とする計測装置である。
本発明の請求項4に記載の発明は、前記干渉縞解析手段により前記被計測対象表面の形状を平面近似して前記被計測対象表面の傾きを求める画像計測手段を有することを特徴とする請求項3記載の計測装置である。
本発明の請求項5に記載の発明は、前記光学窓は前記被計測対象表面を収容するチャンバの外壁の一部を形成し、前記光学窓の外側の面は半鏡面膜を施された参照面であって、前記照明手段からの光が前記光学窓から前記参照面と略垂直に前記チャンバ内に入射し、前記被計測対象表面からそれぞれ反射されて前記光学窓を透過する光と前記参照面にて反射される光とによって形成される干渉縞画像を解析して計測対象の形状または姿勢を含む計測を行う請求項3または請求項4記載の計測装置である。
本発明の請求項6に記載の発明は、前記チャンバ内に収容される前記被計測対象表面はMEMSミラーのミラー面であることを特徴とする請求項5記載の計測装置である。
干渉光学系の参照鏡と兼用する光学窓を通して、被計測対象面および基準面全体にコヒーレントな光を照射することにより、被計測対象表面あるいは測定器を機械移動することなく、これらの形状、傾き、および差異を高精度に計測することができる。
また、計測装置を単純かつコンパクトにすることができ、さらに、被計測対象表面が傾斜している場合であっても、光学窓の参照鏡が形成されている面と対向する面にテーパを付けることで被計測対象表面に光が略垂直に入射することにより、入射光と被計測対象表面からの反射光をほぼ同一光路にできるため、各被計測対象表面からの反射光が互いに交差したり、重なりあうことを防ぎ、干渉縞の解析がしやすくかつ高精度な計測をすることができる。
図1に本発明による計測装置例を示す。恒温チャンバ1は直方体の外形形状をしたケース100の1つの外壁面には着脱可能な光学窓101を有しており、外側の面は半鏡面膜101−1で覆われている。光学窓101の厚さは、例えば、厚さは約1mmで、表面の平坦度はλ/20程度である。半鏡面膜101−1は金属あるいは誘電体を1層あるいは多層に蒸着した一般に知られたものである。半鏡面膜101−1は参照鏡を兼ねている。
恒温チャンバ1は、詳細な構造の図示を省略してあるが、例えば外壁は三層構造で、内側は熱伝導率の高いアルミニウム、中間は保温性の良い空気または発泡スチロール、外側はアルミニウムのような構造となっており、恒温チャンバ1内の加熱冷却のためのペルチェ素子が恒温チャンバ1の内部底面に取り付けられている。
恒温チャンバ1内に反射面を図の上側に向けた複数のMEMSミラーを搭載したMEMSミラーユニット2が保持され、恒温チャンバ1内には図示されていない白金測温抵抗体による温度センサが設けられ、恒温チャンバ1内の温度制御はペルチェ素子のドライバにより温度センサの出力を検知して行なわれる。ここで、電源供給、制御のための配線等は図示省略されている。
レーザ照明ユニット3から出たレーザ光束は、ハーフミラー4により図の光学窓101の半鏡面膜101−1が施された面に略垂直に照射される。半鏡面膜101−1において、レーザ光束の一部は反射し、一部は透過してMEMSミラーユニット2に搭載されている複数のMEMSミラー表面に当たり反射して、入射してきた光路と略同じ光路を再び逆に戻る。MEMSミラー表面で反射した光と光学窓101の半鏡面膜101−1で反射した光とで干渉縞がつくられる。この干渉縞をレンズ5を通してカメラ6により撮像し、画像データとして処理・記憶装置7内の干渉縞解析装置7−2に送る。
ここで、レーザー光束はMEMSミラーユニット2に搭載されている基準ミラーおよび各計測対象ミラー表面からの反射光と半鏡面膜101−1で反射した光とでつくられる干渉縞の全部をカメラ6で同時に撮像できるように、例えば直径5cm程度のレーザー光束が望ましい。
また、複数のMEMSミラー表面のうちの1つあるいは、MEMSミラーユニット2上の他の面を基準ミラーとするが、基準ミラーとしては例えばサポートビームなどで固定されていることが望ましい。MEMSミラーはシリコンやガラスといった材料が主要材料として使われており、例えばシリコンマイクロマシニング手法で形成されたMEMSミラーはパッケージング工程中で衝撃により破壊されやすい。そこでサポートビームと呼ぶMEMS素子固定用の補強梁を形成し、これを最終工程で切り離すという製造方法でミラーの破壊を防止している。基準面とする基準ミラーとしては、このようにサポートビームの付いたままの未だ切り離されていない強度のある安定したミラーを使用することが望ましい。
処理・記憶装置7は、内部にCPU7−1を有し、CPU7−1と干渉縞解析装置7−2、画像計測装置7−3、記憶装置7−4は互いに関連づけられ、所望する出力結果8を図示されていないディスプレイあるいは紙媒体に出力する。
干渉縞解析装置7−2においては、例えばフーリエ変換法により干渉縞画像から位相画像すなわち高さ画像を算出する。表面形状の測定対象物が加熱されたり、表面形状が経時的変化を伴う場合、1枚の干渉画像から位相画像すなわち高さ形状を算出する手法としてフーリエ変換法が適している。
次の画像計測装置7−3においては基準ミラーと被計測対象ミラーの傾斜形状を算出し、差分して相対的な角度差を計測した結果を記録装置7−4に記録する。そして、記録装置7−4から既に計測した角度差を読み出し経時的な変化を算出する。以上の処理を所定の時間毎に繰り返し行なうことで各MEMSミラー表面の角度ドリフトの有無を評価する。
図2に、本発明による第1の実施例を示す。図2は、図1に示す計測装置により、例えばMEMSミラーユニット2の各ミラーの傾き制御をしない場合において、各ミラーの表面からの反射光と光学窓101の半鏡面膜101−1で反射される反射光とによって生ずる干渉縞を模式的に示したものである。
図において、一番左側のミラーを基準ミラー201とした時の計測対象ミラー202による各干渉縞が、計測装置全体あるいは一部を機械的に移動することなく、基準ミラー201の干渉縞と比較しながら、同時に観測できることを示している。
この図からも、計測対象ミラー202の中に、基準ミラーとほぼ同じ傾きをもったものとそうでないものが存在することが、定性的に分かる。定量的な計測値は、図1における処理・記憶装置7による解析装置および計測装置による出力結果から得られる。
図3は、本発明によるMEMSミラー表面の近似平面を示す。図において、予め決めてある基準面31に対し、MEMSミラー表面301が湾曲して傾いている場合、MEMSミラー表面301の傾きを、湾曲したMEMSミラー表面301の各部の高さの計測値から、湾曲したMEMSミラー表面301の平均的な傾きを表すMEMSミラー近似平面32を求める。
このMEMSミラー近似平面32と基準面31とのなす角度θをもって、MEMSミラー表面301の基準面31に対する傾き角とする。
図4は、本発明による光学窓の一実施例を示す。光学窓40の半鏡面膜401が施されている面を水平面としたとき、MEMSミラー41の表面が水平面に対しθの角度をもって傾いている場合、光学窓40の半鏡面膜401に対向する面を図のように、水平面に対してαの角度だけ傾いたテーパをもった光学窓40を使用する。
これは、半鏡面膜401の面に略垂直に入射して、半鏡面膜401に対向する面からMEMSミラー41の表面に略垂直に入射した光42は、入射してきた光路とほぼ同じ光路を通って、半鏡面膜401に達し、半鏡面膜401に略垂直に反射した光と同じ光路で図1におけるレンズ5に入射するようにするためである。
このようにすることにより、予め傾きをもって姿勢で恒温、長期間保持したときの姿勢の変化を計測する場合、半鏡面膜401における反射光とMEMSミラー41の表面で反射されて戻ってきた光は、近傍の各々のMEMSミラー41の表面で反射されて戻ってきた光と交差したり、同じ光路となって、図1におけるレンズ5に入射することを極力防ぐことができる。
このようにすることで、各MEMSミラー41の表面からの反射光と半鏡面膜401において反射する光によってつくられる干渉縞が混じり合ったり、交差した位置につくられることなく、解析しやすい干渉縞を得ることができる。
このような角度αと角度θの関係は以下のように導かれる。
まず、水平面になるように調整された半鏡面膜401の面に垂直に入射する光42が、半鏡面膜401の面に対向するテーパ角αを有する面を通って水平面からθ傾斜したMEMSミラー41の表面に垂直に当たると考える。MEMSミラー41の表面に垂直に当たって反射する光が、入射した光と同じ光路を通って半鏡面膜401の面に垂直に出て行く条件を式で記述すると、
2つの屈折率の異なる媒質を通る光は屈折し、それを屈折の法則(スネルの法則)を使って記述すると、
Nsinα=(空気の屈折率)×sin(θ+α)と表せる。
Nは同じ材質で一体でつくられたとした場合の光学窓40の屈折率、空気の屈折率は1なので、
Nsinα=sin(θ+α)となる。
ここで、(θ+α)はテーパ面に対する垂線とテーパ付の光学窓40からMEMSミラー41の表面に向かって出射する光とのなす角度である。
上の式は、Nsinα=sinθcosα+cosθsinαであり、
α=tan−1{sinθ/(N−cosθ)}が導かれる。
図5は、本発明による第二の実施例を示す。
図のa)平面断面図はチャンバ50内に複数のMEMSミラー511を一列に搭載したMEMSミラーユニット51を保持している。チャンバ50は上面に光学窓501を有し、光学窓501の上側の面には半鏡面膜501−1が施されている。半鏡面膜501−1の面は水平に保持されているとする。
この例では、光学窓501の半鏡面膜501−1の面と対向する面は、テーパをもたない半鏡面膜501−1と平行な面となっている。
図のb)側面断面図Bは、a)平面断面図におけるMEMSミラー511の中央を通る部分の右側面から見た断面図である。この図では、MEMSミラー511の表面はほぼ水平面に位置している。
図のc)側面断面図Cは、図のb)側面断面図Bにおいて略水平面に位置しているMEMSミラー511の表面を右下がりに傾けて位置付けた場合を示し、光学窓501の上側表面に施され水平に位置している半鏡面膜501−1に垂直に入射した入射光52は一部、半鏡面膜501−1の面で反射されて入射してきた光路に沿って戻り、光学窓501を透過した入射光52の一部は、水平面に対し傾きをもったMEMSミラー511の表面で反射された光は、図に示すような角度をもって光学窓501を透過し反射光53として通過していく。
このように、MEMSミラー511の表面を水平面に対して傾けた場合、入射光52の一部が半鏡面膜501−1の面で反射されて略垂直に入射してきた光路に沿って戻り、テーパをもたない光学窓501を透過した入射光52の一部は、水平面に対し傾きをもったMEMSミラー511の表面で反射されると、入射光の光路とは異なった光路を通る。
図のd)側面断面図Dは、テーパをもった光学窓502により入射光・反射光54が示すような往路と復路の光路をほぼ同じとした例を示している。
このように、MEMSミラーではミラーを水平にして評価することもあるが、所定の角度に傾斜させて評価する場合もある。例えばMEMSミラーに電圧を印加して、ミラーが例えば5度くらい傾斜した姿勢を保持し、50℃の温度において数十時間以上の間、同じ姿勢を保てるかを試験する場合なは、基準ミラー表面の傾斜に対応させたテーパを有する本発明の光学窓を使うことにより、好ましい干渉縞を得て計測を行うことができる。
図6は、本発明による試験機による一実施例を示すフローである。
本発明によるテーパをもたない、あるいはテーパを有する光学窓を用いて干渉画像をつくり、カメラにて撮影する(S61)。CPUと連携する干渉縞解析装置を用いて、例えばフーリエ変換法で、撮影された干渉画像から位相画像、すなわち高さ画像を算出する(S62)。
つぎに、CPUと連携する画像計測装置を用いて基準ミラーの傾斜角θsを計測する(S63)。同様に、被計測対象であるn個のミラーのうちの、i番目のミラー表面の傾斜角を計測し、傾斜角をθiとする(S64)。基準ミラーの傾斜角θsと傾斜角θiとの差分から、傾斜角度差Δθiを算出する(S65)。傾斜角度差ΔθiをCPUと連携する記録装置に記録し、また、記録装置から既に計測した傾斜角度差を読み出し経時的変化を記録する(S66)。上記の処理を所定の時間毎に、n個のミラーに対して行い、次の所定の時間になったら同様に繰り返し行う(S67)。
本発明による計測装置例 本発明による第一の実施例 本発明によるMEMSミラー表面の近似平面 本発明による光学窓の一実施例 本発明による第二の実施例 本発明による試験機における計測の一実施例を示すフロー MEMSミラーユニットの一例を示す図 計測方法の従来例
符号の説明
1、80 恒温チャンバ
2、20、51、70、81 MEMSミラーユニット
3 レーザ照明ユニット
4 ハーフミラー
5 レンズ
6 カメラ
7 処理・記憶装置
8 出力結果
30、41、511、810 MEMSミラー
31 基準面
32 MEMSミラー近似平面
40、101、501、801 光学窓
42 光
50 チャンバ
52 入射光
53 反射光
54 入射光・反射光
82 オートコリメータ
83 光束
100、800 ケース
201 基準ミラー
202 計測対象ミラー
301 MEMSミラー表面
401 半鏡面膜
701 ミラー
702 ミラー駆動機構

Claims (6)

  1. 被計測対象表面の形状を計測する方法であって、
    半鏡面膜を備える第1の表面をもつ光学窓に略垂直に光源からの光を入射させ、
    前記第1の表面に対向する前記光学窓の第2の表面を透過して前記被計測対象表面を照射し、
    前記光学窓の前記第1の表面と前記第2の表面との関係は、
    前記被計測対象表面のうちの少なくとも1つを基準表面として、前記基準表面の前記第1の表面に対する傾斜角をθ、光学窓の屈折率をNとした場合、
    前記第2の面の一部または全部が前記第1の面に対して、
    α=tan−1{sinθ/(N−cosθ)}なる角度を有し、
    前記被計測対象表面においてそれぞれ反射されて前記第2の表面および前記第1の表面を通過する第1の反射光と前記半鏡面膜にて反射される第2の反射光とにより生ずる干渉縞画像を撮像装置により撮像し、撮像された前記干渉縞画像から高さ画像を算出して前記被計測対象表面の形状を求めることを特徴とする計測方法。
  2. 前記干渉縞画像を解析して求めた前記被計測対象表面の形状を平面近似して前記被計測対象表面の傾きを求めることを特徴とする請求項1記載の計測方法。
  3. 被計測対象表面の形状を計測する計測装置であって、
    光を供給する照明手段と、
    光学窓であって前記光学窓の第1の表面には半鏡面膜を備え、
    前記照明手段からの光は前記第1の表面に略垂直に入射し、前記第1の表面に対向する前記光学窓の第2の表面を透過して前記被計測対象表面を照射し、
    前記光学窓の前記第1の表面と前記第2の表面との関係は、
    前記被計測対象表面のうちの少なくとも1つを基準表面として、前記基準表面の前記第1の表面に対する傾斜角をθ、光学窓の屈折率をNとした場合、
    前記第2の面の一部または全部が前記第1の面に対して、
    α=tan−1{sinθ/(N−cosθ)}なる角度を有し、
    前記被計測対象表面においてそれぞれ反射されて前記第2の表面および前記第1の表面を通過する第1の反射光と前記半鏡面膜にて反射される第2の反射光とにより生ずる干渉縞を撮像する画像撮像手段と、
    前記画像撮像手段にて撮像された干渉縞画像から高さ画像を算出する干渉縞解析手段とを有し、
    前記干渉縞解析手段により前記被計測対象表面の形状を求めることを特徴とする計測装置。
  4. 前記干渉縞解析手段により前記被計測対象表面の形状を平面近似して前記被計測対象表面の傾きを求める画像計測手段を有することを特徴とする請求項3記載の計測装置。
  5. 前記光学窓は前記被計測対象表面を収容するチャンバの外壁の一部を形成し、前記光学窓の外側の面は半鏡面膜を施された参照面であって、前記照明手段からの光が前記光学窓から前記参照面と略垂直に前記チャンバ内に入射し、前記被計測対象表面からそれぞれ反射されて前記光学窓を透過する光と前記参照面にて反射される光とによって形成される干渉縞画像を解析して計測対象の形状または姿勢を含む計測を行う請求項3または請求項4記載の計測装置。
  6. 前記チャンバ内に収容される前記被計測対象表面はMEMSミラーのミラー面であることを特徴とする請求項5記載の計測装置。
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