JP2009046427A - 固形粉末化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 マイカ、雲母チタン及びこれらの表面処理物、のうちの少なくとも1種を高配合し、圧縮成型によって得られるものでありながら、耐衝撃性及び使用性の双方を高水準で達成可能な固形粉末化粧料を提供すること。
【解決手段】 課題を解決する固形粉末化粧料は、マイカ、雲母チタン及びこれらの表面処理物、のうちの少なくとも1種の無機粉末を合計で30質量%以上と、キャンデリラロウ0.2質量%〜4.0質量%と、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン0.5質量%〜40質量%と、を含む粉末化粧料組成物を圧縮成型することにより得られるものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、圧縮成型によって得られる固形粉末化粧料に関する。
固形粉末化粧料は、アイカラーやファンデーション等のメーキャップ化粧料において汎用の化粧料である。固形粉末化粧料は、一般的に、着色顔料やパール顔料などを含む粉体成分とワックスなどを含む油性成分とを混合し、これを金皿、樹脂皿などの中皿に充填し成型することにより製造される。成型された固形粉末化粧料は、中皿とともにコンパクト容器などに装着され、携帯可能な化粧品として利用される。固形粉末化粧料の中でも、マイカ、雲母チタン及びその他の粉末を30〜60質量%と、油性成分40〜70質量%とを含む粉末化粧料組成物を圧縮成型することにより作製されるものは、使用時において粉末状を呈し、独特の弾力感を有するため、消費者ニーズが高い。
しかし、上記の固形粉末化粧料は、運搬時の衝撃や使用時に落とされるなどの衝撃を受けると、化粧料表面にヒビ、カケ、剥がれなどの損傷が生じやすいという問題を有していた。このような損傷が発生すると、化粧料の美観が低下するのみならず、塗布時に均一な伸びが得られにくくなり、化粧料の使用性も低下してしまう。特に、優れた光輝性、吸油性を得る目的で、マイカ、雲母チタン及びこれらの表面処理物のうちの少なくとも1種を高配合(30質量%以上配合)した化粧料においては、前述の無機粉末の粉末特性に起因して上記の損傷が生じやすかった。そのため、固形粉末化粧料の耐衝撃性を改善することは重要な課題となっており、これまでにも種々の検討がなされている。
例えば、下記特許文献1には、粉体中にワックスとデキストリン脂肪酸エステルを分散させることにより、耐衝撃性に優れた固形粉末化粧料が得られることが記載されている。また、下記特許文献2には、固形粉末化粧料の耐衝撃性の向上を目的として、化粧料基材と薄片状シリカ分散液とを混合し、容器に充填した後、薄片状シリカ分散液中の分散媒を乾燥除去して成形する固形粉末化粧料の製造方法が提案されている。
特開2005−330262号公報 特開2005−289975号公報
しかし、特許文献1に記載の固形粉末化粧料は、べたつき感が強く、また塗布時の均一性が十分ではなく、使用性の点で更なる改善の余地がある。また、特許文献2に記載の固形粉末化粧料の製造方法は、溶媒の除去に長時間を要するため、実用化に十分適したものであるとは言い難い。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、マイカ、雲母チタン及びこれらの表面処理物のうちの少なくとも1種を高配合し、圧縮成型によって得られるものでありながら、耐衝撃性及び使用性の双方を高水準で達成可能な固形粉末化粧料を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の固形粉末化粧料は、マイカ、雲母チタン及びこれらの表面処理物、のうちの少なくとも1種の無機粉末を合計で30質量%以上と、キャンデリラロウ0.2質量%〜4.0質量%と、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン0.5質量%〜40質量%と、を含む粉末化粧料組成物を圧縮成型することにより得られるものである。なお、各成分の含有量は化粧料組成物全量基準である。
本発明の固形粉末化粧料は、上記成分を上記特定の割合で配合した粉末化粧料組成物を圧縮成型して得られるものであることにより、衝撃によるヒビ、カケ、剥がれなどの損傷が発生しにくく、且つ、使用時にはべたつき感が十分少なく、また塗布時には均一な伸びを得ることができる。したがって、本発明によれば、マイカ、雲母チタン及びこれらの表面処理物、のうちの少なくとも1種を高配合し、圧縮成型によって得られるものでありながら、耐衝撃性及び使用性の双方を高水準で達成可能な固形粉末化粧料が実現可能である。
また、上記の無機粉末を30質量%以上という高含有量で含む組成物にキャンデリラロウ及びトリ(カプリル・カプリン酸)グリセリンを上記特定の割合で配合することで上述の効果が得られることから、本発明の固形粉末化粧料は、耐衝撃性及び使用性を高水準で達成しつつ優れた化粧効果を得ることができるものであるといえる。
本発明の固形粉末化粧料においては、上記粉末化粧料組成物におけるキャンデリラロウの含有量が0.3質量%〜3.0質量%であり且つトリ(カプリル・カプリン酸)グリセリンの含有量が1.0質量%〜30質量%であることが好ましい。キャンデリラロウ及びトリ(カプリル・カプリン酸)グリセリンの含有量を上記の範囲内とすることにより、固形粉末化粧料の耐衝撃性、使用時のしっとり感、及びべたつき感のなさ、並びに塗布時の均一な伸びのすべてを高いレベルで達成することが可能となる。
また、本発明の固形粉末化粧料は、キャンデリラロウ及びトリ(カプリル・カプリン酸)グリセリンを含み加熱溶解させた油性成分と、上記無機粉末を含む粉末成分とを混合し、圧縮成型することにより得られるものであることが好ましい。
本発明の固形粉末化粧料が上記の方法により得られるものである場合、特許文献2に記載のものをはじめとするスラリーを経由して得られる固形粉末化粧料に比べて製造が容易でありながら、より確実に耐衝撃性及び使用性の双方を高水準で達成できる。
本発明によれば、マイカ、雲母チタン及びこれらの表面処理物、のうちの少なくとも1種を高配合し、圧縮成型によって得られるものでありながら、耐衝撃性及び使用性の双方を高水準で達成可能な固形粉末化粧料を提供することができる。
以下、本発明の固形粉末化粧料について詳細に説明する。
本発明の固形粉末化粧料は、マイカ、雲母チタン及びこれらの表面処理物、のうちの少なくとも1種の無機粉末を合計で30質量%以上と、キャンデリラロウ0.2質量%〜4.0質量%と、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン0.5質量%〜40質量%と、を含む粉末化粧料組成物を圧縮成型することにより得られるものである。キャンデリラロウの含有量が、0.2質量%未満であると、優れた耐衝撃性が得られにくくなり、4.0質量%を超えると、べたつき感が大きくなり、また均一な伸びが得られにくくなるなどして使用性が低下する。トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリンの含有量が、0.5質量%未満であると、優れた耐衝撃性が得られにくくなり、40質量%を超えると、べたつき感が大きくなり、また均一な伸びが得られにくくなるなどして使用性が低下する。
マイカ、雲母チタン及びこれらの表面処理物は、化粧料用原料として使用できるものであればよく、市販品を用いることができる。
表面処理物の表面処理としては、例えば、赤色226号等の色素や酸化鉄などの金属酸化物による着色処理、メチコンやジメチコンによる焼き付け処理、金属石鹸被覆処理、アシルグルタミン酸塩被覆処理、リン脂質被覆処理などが挙げられる。
マイカ、雲母チタン及びこれらの表面処理物は、光輝性、吸油性の観点から、平均粒子径が4〜150μmの範囲にあるものが好ましい。
本発明に係る固形粉末化粧料組成物における上記無機粉末の合計含有量は、使用性、成形性の観点から、30質量%〜60質量%であることが好ましい。
本発明の固形粉末化粧料に配合されるキャンデリラロウは、化粧料に使用できるものであれば特に限定されるものではない。
本発明の固形粉末化粧料に配合されるトリ(カプリル・カプリン酸)グリセリンは、化粧料用原料として使用できるものであればよく、市販品を用いることができる。トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリンの市販品としては、例えば、「MYRITOL 318」(コグニスジャパン(株)製、商品名)などが挙げられる。
本発明の固形粉末化粧料においては、固形粉末化粧料組成物におけるキャンデリラロウの含有量が0.3質量%〜3.0質量%であり且つトリ(カプリル・カプリン酸)グリセリンの含有量が1.0質量%〜30質量%であることが好ましい。この場合、衝撃による損傷の発生しにくさ、使用時のしっとり感、及びべたつき感のなさ、並びに塗布時の均一な伸びのすべてを高いレベルで達成することができるようになる。
本発明の固形粉末化粧料には、キャンデリラロウ以外に、固形又は半固形油分を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
固形又は半固形油分としては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバロウ、ワセリンなどが挙げられる。これらの固形又は半固形油分は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
また、本発明の固形粉末化粧料には、その使用感や化粧料の肌への付着性を向上させる目的で、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン以外の液状油分を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。液状油分としては、通常化粧料に使用されるものが挙げられる。例えば、動物油、植物油、合成油等の起源を問わず、炭化水素類、油脂類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等を用いることができる。
液状油分の具体例としては、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、エチレンプロピレンコポリマー等の炭化水素類;オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類;セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル油類;ステアリン酸、ラウリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール類;低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン油類;パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類;ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類等が挙げられる。これらの液状油分は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
更に、本発明の固形粉末化粧料には、上記無機粉末以外にも、通常の化粧料に使用される粉体、例えばケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、カオリン、ベンガラ、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、群青、カラミン及びカーボンブラック及びこれらの複合体等の無機粉体;ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、シルクバウダー及びこれらの複合体等の有機粉体;更にこれらを、シリコーン、レシチン、アミノ酸、コラーゲン、ポリマー、フッ素化合物等で表面処理したものや、着色顔料、色素、金属イオン等で被覆、内包処理したもの;有機タール系色素、レーキ等の有機着色料等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
また、本発明の固形粉末化粧料には、紫外線吸収剤、保湿剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、香料等も、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
本発明の固形粉末化粧料は、キャンデリラロウ及びトリ(カプリル・カプリン酸)グリセリンを含み加熱溶解させた油性成分と、無機粉末を含む粉末成分とを混合し、圧縮成型することにより得られるものであることが好ましい。このような本発明の固形粉末化粧料は、スラリーを経由して得られる固形粉末化粧料に比べて製造が容易でありながら、より確実に耐衝撃性及び使用性の双方を高水準で達成できる。
本発明の固形粉末化粧料は、例えば、以下の手順により製造することができる。
先ず、所定量のキャンデリラロウ及びトリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、並びに必要に応じてその他成分(例えば、メチルポリシロキサンや架橋型メチルポリシロキサンなど)を混合し、温度70〜90℃で加熱溶解し、第1の混合物を得る。この混合は、例えば、ディスパーやホモミキサーを用いて行うことができる。
一方で、所定量の上記無機粉末、及び必要に応じてその他成分(例えば、タルク、顔料など)を混合し均一分散して、第2の混合物を得る。この混合は、例えば、ヘンシェルミキサーなどを用いて行うことができ、必要に応じてアトマイザーなどを用いて粉砕が行われてもよい。
次に、上記で得られた第1の混合物及び第2の混合物を、例えばニーダーなどを用いて混錬し、混錬物を得る。
次に、上記で得られた混錬物を脱泡し、所定の容器に充填した後、これを圧縮成型することにより、所定の形状を有する本発明の固形粉末化粧料が得られる。混錬物の脱泡は、例えば、圧力0.06〜0.10mPa、5〜10分間の条件で行うことができる。また、混錬物を充填する容器としては、例えば、金皿、樹脂皿などの中皿を用いることができる。これらの中皿は、圧縮成型後にそのままコンパクト容器に装着することが可能である。
圧縮成型は、例えば、圧力0.2mPa〜1mPa、室温の条件で行うことができる。
本発明の固形粉末化粧料は、アイカラー、チークカラー、ファンデーション、化粧下地やアイライナーなどの化粧料として好適である。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜9及び比較例1〜9)
下記製造方法により、表1及び2に示す組成のアイカラーのサンプルを作製した。得られたサンプルについて、落下強度、しっとり感、べたつき感、均一な伸びの各項目について、以下に示す試験方法及び判定基準により評価判定した。これらの結果を表1及び2に示す。なお、表中の各成分の単位は特にことわりがない限り質量%である。
Figure 2009046427

Figure 2009046427

<アイカラーの製造方法>
成分1〜4を、ヘンシェルミキサーを用いて均一分散することにより、混合物Iを得た。他方で、成分5〜13を混合撹拌し、温度70〜90℃で加熱溶解することにより混合物IIを得た。次に、混合物I及び混合物IIを、ニーダーを用いて混練した。得られた混練物を、0.08mPaで5分間脱泡処理した後、中皿(樹脂製)に充填し、圧縮成型することによりアイカラーのサンプルを作製した。
なお、表1及び2に示される各成分は、下記に示すものを使用した。
マイカ:「マイカ粉SA−310」((株)山口雲母工業所製、商品名)。
雲母チタン:「ティミロン スターラスター MP−115」(メルク(株)製、商品名)。
キャンデリラロウ:「精製キャンデリラワックス リファイン」(ミツバ貿易(株)製、商品名)。
セレシン:「セレシンワックス SP−1020P」(STRAHL&PITSCH INC.製、商品名)。
硬化ヒマシ油:「キャステックス Y」(横関油脂工業(株)製、商品名)。
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン:「MYRITOL 318」(コグニスジャパン(株)製、商品名)。
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル:「MYRITOL GTEH」(コグニスジャパン(株)製、商品名)。
トリイソステアリン酸グリセリル:「TISG」(高級アルコール工業(株)製、商品名)。
<化粧料の評価方法>
[落下強度]
実施例1〜9及び比較例1〜9のアイカラーについて、中皿に圧縮成型された状態のサンプルをそれぞれ5個用意し、これらを、化粧料が露出する面を上向きにして50cmの高さからベークライト板上に水平落下させた。落下後のサンプルについて、化粧料の表面状態を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて評点を付した。そして、得られた5個の評点を平均し、この平均点と以下の判定基準とに基づいてサンプルの落下強度を4段階で判定した。
[表面状態の評価基準]
評点:表面状態
4 :落下を10回繰返しても、化粧料表面に変化が見られない。
3 :落下7回目〜10回目で、化粧料表面にヒビ、カケ又は剥がれ等が見られる。
2 :落下4回目〜6回目で、化粧料表面にヒビ、カケ又は剥がれ等が見られる。
1 :落下1回目〜3回目で、化粧料表面にヒビ、カケ又は剥がれ等が見られる。
[判定基準]
◎:平均点が3.5点以上。
○:平均点が3.0点以上3.5未満。
△:平均点が2.0点以上3.0未満。
×:平均点が2.0未満。
[しっとり感、べたつき感、均一な伸び]
化粧品評価専用パネル10名に、サンプルを実際に使用してもらい、「しっとり感」、「べたつき感」、「均一な伸び」について各自で以下の評価基準に基づいて評点を付してもらった。得られた各パネルの評点を平均し、この平均点と以下の判定基準とに基づいてサンプルの「しっとり感」、「べたつき感」、「均一な伸び」をそれぞれ4段階で判定した。
[評価基準]
評点:表面状態
5 :非常に良好
4 :良好
3 :普通
2 :やや不良
1 :不良
[判定基準]
◎:平均点が4.5点以上。
○:平均点が3.5点以上4.5未満。
△:平均点が1.5点以上3.5未満。
×:平均点が1.5未満。
表1及び2に示すように、実施例1〜9の固形粉末化粧料(アイカラー)は、十分な落下強度を有し、耐衝撃性に優れているとともに、「しっとり感」、「べたつき感」及び「均一な伸び」のすべてについて十分優れていることが分かった。
以下、さらに本発明の固形粉末化粧料の実施例を示す。なお、実施例10〜12に示される各成分は、下記に示すものを使用した。
マイカ:「マイカ粉SA−310」((株)山口雲母工業所製、商品名)。
雲母チタン:「ティミロン スターラスター MP−115」(メルク(株)製、商品名)。
キャンデリラロウ:「精製キャンデリラワックス リファイン」(ミツバ貿易(株)製、商品名)。
セレシン:「セレシンワックス SP−1020P」(STRAHL&PITSCH INC.製、商品名)。
硬化ヒマシ油:「キャステックス Y」(横関油脂工業(株)製、商品名)。
トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン:「MYRITOL 318」(コグニスジャパン(株)製、商品名)。
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル:「MYRITOL GTEH」(コグニスジャパン(株)製、商品名)。
トリイソステアリン酸グリセリル:「TISG」(高級アルコール工業(株)製、商品名)。
(実施例10)アイカラー
(成分) (質量%)
1. パラオキシ安息香酸エステル 0.30
2. マイカ 20.00
3. 雲母チタン 25.00
4. ガラス末 5.00
5. 架橋型メチルポリシロキサン 2.25
6. メチルポリシロキサン 残量
7. 天然ビタミンE 0.02
8. キャンデリラロウ 0.50
9. トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン 2.00
<製法>
成分1〜4を、ヘンシェルミキサーを用いて均一分散することにより、混合物Iを得た。他方で、成分5〜9を混合撹拌し、温度70〜90℃で加熱溶解することにより混合物IIを得た。次に、混合物I及び混合物IIを、ニーダーを用いて混練した。得られた混練物を、0.08mPaで5分間脱泡処理した後、中皿(樹脂製)に充填し、圧縮成型することによりアイカラーのサンプルを作製した。
<評価>
得られたアイカラーのサンプルについて、上記と同様の評価を行ったところ、サンプルは、「落下強度」、「しっとり感」、「べたつき感」及び「均一な伸び」のすべてについて「◎」の評価であることが確認された。
(実施例11)チークカラー
(成分) (質量%)
1. パラオキシ安息香酸エステル 0.30
2. マイカ 20.00
3. タルク 10.00
4. 雲母チタン 20.00
5. 架橋型メチルポリシロキサン 2.25
6. メチルポリシロキサン 残量
7. 天然ビタミンE 0.02
8. キャンデリラロウ 0.50
9. トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン 2.00
<製法>
成分1〜4を、ヘンシェルミキサーを用いて均一分散することにより、混合物Iを得た。他方で、成分5〜9を混合撹拌し、温度70〜90℃で加熱溶解することにより混合物IIを得た。次に、混合物I及び混合物IIを、ニーダーを用いて混練した。得られた混練物を、0.08mPaで5分間脱泡処理した後、中皿(樹脂製)に充填し、圧縮成型することによりチークカラーのサンプルを作製した。
<評価>
得られたチークカラーのサンプルについて、上記と同様の評価を行ったところ、サンプルは、「落下強度」、「しっとり感」、「べたつき感」及び「均一な伸び」のすべてについて「◎」の評価であることが確認された。
(実施例12)ファンデーション
(成分) (質量%)
1. パラオキシ安息香酸エステル 0.30
2. マイカ 30.50
3. セリサイト 7.50
4. 微粒子酸化チタン 7.00
5. ベンガラ 0.60
6. 黄酸化鉄 1.80
7. 黒酸化鉄 0.10
8. 酸化チタン 5.00
9. 架橋型メチルポリシロキサン 2.25
10. メチルポリシロキサン 残量
11. 天然ビタミンE 0.02
12. キャンデリラロウ 0.50
13. トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン 2.00
<製法>
成分1〜8を、アトマイザーにより粉砕して均一分散することにより、混合物Iを得た。他方で、成分9〜13を混合撹拌し、温度70〜90℃で加熱溶解することにより混合物IIを得た。次に、混合物I及び混合物IIを、ニーダーを用いて混練した。得られた混練物を、0.08mPaで5分間脱泡処理した後、中皿(金皿製)に充填し、圧縮成型することによりファンデーションのサンプルを作製した。
<評価>
得られたファンデーションのサンプルについて、上記と同様の評価を行ったところ、サンプルは、「落下強度」、「しっとり感」、「べたつき感」及び「均一な伸び」のすべてについて「◎」の評価であることが確認された。

Claims (3)

  1. マイカ、雲母チタン及びこれらの表面処理物、のうちの少なくとも1種の無機粉末を合計で30質量%以上と、キャンデリラロウ0.2質量%〜4.0質量%と、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン0.5質量%〜40質量%と、を含む粉末化粧料組成物を圧縮成型することにより得られる、固形粉末化粧料。
  2. 前記粉末化粧料組成物における前記キャンデリラロウの含有量が0.3質量%〜3.0質量%であり且つ前記トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリンの含有量が1.0質量%〜30質量%である、請求項1に記載の固形粉末化粧料。
  3. 前記キャンデリラロウ及び前記トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリンを含み加熱溶解させた油性成分と、前記無機粉末を含む粉末成分とを混合し、圧縮成型することにより得られる、請求項1又は2に記載の固形粉末化粧料。
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