JP2009044824A - 電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、二次電池の温度保護を高精度に行いうことができる電池パックを提供することを目的とする。
【解決手段】電池パック10Aは、リチウムイオン電池12と並列接続されたサーミスタR13と抵抗R14の直列回路において、抵抗R14と、負極の電源Vssとの間に接続されMOSトランジスタM13を有し、リチウムイオン電子12の過放電が検出されたとき、MOSトランジスタM11とMOSトランジスタM13とをオフにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、電池パックに関し、二次電池の過充電、過放電、過電流を検出して前記二次電池と負荷又は充電装置との間の配線に設けられたスイッチ素子をオフする保護回路を備えた電池パックに関する。
近年、二次電池としてリチウムイオン電池がデジタルカメラなど携帯機器に搭載されている。リチウムイオン電池は過充電及び過放電に弱いため、過充電及び過放電の保護回路を備えた電池パックの形態で使用される。
図4及び図5は、従来の電池パックの各例のブロック図を示す。図4において、リチウムイオン電池2と並列に抵抗R1とコンデンサC1の直列回路が接続されている。リチウムイオン電池2の正極は電池パック1の外部端子3に接続され、負極は電流遮断用のnチャネルMOS(金属酸化膜半導体)トランジスタM1、M2を介して電池パック1の外部端子4に接続されている。
MOSトランジスタM1、M2はドレインを共通接続され、MOSトランジスタM1のソースはリチウムイオン電池2の負極に接続され、MOSトランジスタM2のソースは外部端子4に接続されている。また、MOSトランジスタM1、M2それぞれは、ドレイン・ソース間に等価的にボディダイオードD1、D2が接続されている。
保護IC(集積回路)5は、過充電検出回路、過放電検出回路、過電流検出回路を内蔵している。また、保護IC5はリチウムイオン電池2の正極から抵抗R1を通して電源Vddを供給されると共にリチウムイオン電池2の負極から電源Vssを供給されて動作する。
保護IC5は過放電検出回路或いは過電流検出回路で過放電或いは過電流を検出したときDOUT出力をローレベルとしてMOSトランジスタM1を遮断し、過充電検出回路で過充電を検出したときCOUT出力をローレベルとしてMOSトランジスタM2を遮断する。
図5では、更に、電池パック1内にサーミスタR3が設けられている。サーミスタR3の一端は電池パック1の端子6に接続され、他端は外部端子4に接続されている。電池パック1の端子6には充電時に充電装置から分圧抵抗を介して所定電圧が印加される。電池パック1の温度によってサーミスタR3の抵抗値が変化することで端子6の電圧は変化する。充電装置は、端子6の電圧を検出して電池パック1の温度が所定値を超えると充電を停止するよう制御を行う。
なお、特許文献1には、二次電池に温度保護素子(PTC素子)と直列に接続されたダイオード及びこれらと逆方向に並列に接続されたダイオードを二次電池に接続して、通常の放電時には高温になっても温度保護素子(PTC素子)が動作しないようにすることが記載されている。
特開2004−152580号公報
図4に示す従来例は電池パックの温度に対する保護機能がない。また、図5に示す従来例は電池パックの温度に対する保護機能があるものの、充電装置から分圧抵抗を介して所定電圧が印加されるため、充電装置の所定電圧が変化した場合や充電装置の分圧抵抗の誤差がある場合には、電池パックの温度を正確に検出することができず、高精度に温度保護を行えないという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、二次電池の温度保護を高精度に行うことができる電池パックを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために以下の如き構成を採用した。
本発明の電池パックは、二次電池(12)の過充電、過放電、過電流を検出して前記二次電池と負荷又は充電装置との間の配線に設けられた第一及び第二のスイッチ素子(M11、M12)のオン/オフを制御する保護回路(15A)を備えた電池パック(10A)において、
前記二次電池(12)の近傍に配設され前記二次電池と並列接続されたサーミスタ(R13)と抵抗(R14)の直列回路と、
前記保護回路(15A)内で、前記サーミスタ(R13)と抵抗(R14)の接続点の電圧を所定温度に対応する基準電圧と比較するコンパレータ(21)と、
前記抵抗(R14)と前記二次電池(12)の負極との間に接続された第三のスイッチ素子(M13)とを有し、
前記保護回路(15A)は、前記二次電子(12)の過放電が検出されたとき、前記第一のスイッチ素子(M11)と前記第三のスイッチ素子(M13)とをオフにすることにより、二次電池の温度保護を高精度に行うことができる。
また、前記第一乃至第三のスイッチ素子(M11、M12、M13)は、nチャネルMOSトランジスタである構成とすることができる。
また、前記サーミスタ(R13)は、負の温度係数を持つNTCサーミスタである構成とすることができる。
なお、上記括弧内の参照符号は、理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、図示の態様に限定されるものではない。
本発明によれば、二次電池の温度保護を高精度に行うことができる。
(参考例)
図1は、本発明の電池パックの参考例のブロック図を示す。同図中、リチウムイオン電池12と並列に抵抗R11とコンデンサC11の直列回路が接続されている。リチウムイオン電池12の正極は配線により電池パック10の外部端子13に接続され、負極は配線により電流遮断用のnチャネルMOSトランジスタM11、M12を介して電池パック10の外部端子14に接続されている。
MOSトランジスタM11、M12はドレインを共通接続され、MOSトランジスタM11のソースはリチウムイオン電池12の負極に接続され、MOSトランジスタM12のソースは外部端子14に接続されている。また、MOSトランジスタM11、M12それぞれは、ドレイン・ソース間に等価的にボディダイオードD11、D12が接続されている。
また、リチウムイオン電池12と並列にサーミスタR13と抵抗R14の直列回路が接続されている。上記のサーミスタR13は、電池パック10内でリチウムイオン電池12の近傍に配設されてリチウムイオン電池12と熱結合されている。サーミスタR13は負の温度係数を持つNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタを用いる。
なお、図2に負の温度係数を持つNTCサーミスタと、正の温度係数を持つPTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタそれぞれの温度・抵抗特性を示す。
保護IC15は、過充電検出回路16、過放電検出回路17、過電流検出回路18を内蔵している。また、保護IC15はリチウムイオン電池12の正極から抵抗R11を通して電源Vddを端子15aに供給されると共に、リチウムイオン電池12の負極から電源Vssを端子15cに供給されて動作する。
過充電検出回路16は端子15a、15cの電圧からリチウムイオン電池12の過充電を検出して検出信号を論理回路19に供給する。過放電検出回路17は端子15a、15cの電圧からリチウムイオン電池12の過放電を検出して検出信号を論理回路19に供給する。過電流検出回路18は端子15c、15fの電圧から抵抗R12に流れる電流が過大となる過電流を検出して検出信号を論理回路19に供給する。
また、保護IC15は端子15bにサーミスタR13と抵抗R14の接続点Aを接続され、端子15fに抵抗R12の一端を接続されている。抵抗R12の他端は外部端子14に接続されている。また、保護IC15はDOUT出力の端子15dにMOSトランジスタM11のゲートを接続され、COUT出力の端子15eにMOSトランジスタM12のゲートを接続されている。
保護IC15において、端子15bはコンパレータ21の非反転入力端子に接続されている。端子15cはツェナーダイオード等の定電圧源20の負極に接続され、定電圧源20の正極はコンパレータ21の反転入力端子に接続されている。
サーミスタR13は図2に示すように、負の温度係数を持つNTCサーミスタであるため、温度が上昇するにしたがって抵抗値が低下して接続点Aの電圧は上昇する。
コンパレータ21はヒステリシス特性を有し、定電圧源20で発生した定電圧V1と接続点Aの電圧を比較して、接続点Aの電圧が高いときハイレベルの信号を出力する。つまり、サーミスタR13の検出温度が定電圧V1に対応する所定温度(例えば70°C程度)を超えるとコンパレータ21はハイレベルの高温検出信号を出力する。
コンパレータ21の出力する高温検出信号は不感応時間設定回路22に供給される。不感応時間設定回路22は高温検出信号のハイレベル期間が所定値(例えば0.5sec)を超えるとハイレベルの高温検出信号を論理回路19に供給する。
論理回路19は、過充電検出回路16、過放電検出回路17、過電流検出回路18それぞれの検出信号が供給されると共に、不感応時間設定回路22の出力する高温検出信号が供給されている。
論理回路19は過充電検出回路16から過充電検出信号を供給されると端子15eのCOUT出力をローレベルとしてMOSトランジスタM12を遮断し、過放電検出回路17から過放電検出信号を供給されると端子15dのDOUT出力をローレベルとしてMOSトランジスタM11を遮断し、過電流検出回路18から過電流検出信号を供給されると端子15dのDOUT出力をローレベルとしてMOSトランジスタM11を遮断する。
論理回路19は高温検出信号がハイレベルとなると、端子15eのCOUT出力をローレベルとしてMOSトランジスタM12を遮断する。これにより、リチウムイオン電池12の温度を正確に検出し、且つリチウムイオン電池12が高温となった場合に充電を停止して保護することができる。
また、サーミスタR13は図2に示すように温度に対してほぼリニアに抵抗値が変化するNTCサーミスタを用いているため温度を精度良く検出でき、サーミスタR13を電池パック10内でリチウムイオン電池12の近傍に配設することによりリチウムイオン電池12の温度を精度良く検出できる。なお、PTCサーミスタはある温度を超えると急激に抵抗値が増加するため温度を精度良く検出できない。
ところで電池パック10では、温度検出を行う温度検出回路を構成するサーミスタR13と抵抗R14の直列回路がリチウムイオン電池12と並列に接続されるため、リチウムイオン電池12、サーミスタR13、抵抗R14によるループが構成される。
このため電池パック10では、過放電が検出されてMOSトランジスタM11が遮断されても、このループにおいてリチウムイオン電池12は放電してしまう。このため電池パック10Aでは、過放電の状態であるにも関わらずリチウムイオン電池12から更に放電されるおそれがある。この過放電検出後の更なる放電を停止させるのが以下に説明する本実施形態である。
(実施形態)
図3は、本発明の電池パックの一実施形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一部分には同一符号を付し、説明を省略する。
本実施形態の電池パック10Aの有する保護IC15Aは、参考例で説明した保護IC15の有する各端子に加え、更に端子15gを有する。また保護IC15Aは、端子15gと端子15cとの間に接続されたスイッチ素子であるMOSトランジスタM13を有する。MOSトランジスタM13のゲートには、論理回路19からの出力信号が印加される。尚本実施形態のMOSトランジスタM13は、MOSトランジスタM11、M12と同様のnチャネルMOSトランジスタとした。
本実施形態では、抵抗R14は、一端が接続Aに接続されており、他端が端子15gに接続されており、抵抗R14はMOSトランジスタM13を介してリチウムイオン電池12の負極と接続されている。よって本実施形態では、リチウムイオン電池12、サーミスタR13、抵抗R14、MOSトランジスタM13によりループが構成されることになる。
本実施形態では論理回路19は、過放電検出回路17から過放電検出信号を供給されると、端子15dのDOUT出力をローレベルとしてMOSトランジスタM11を遮断し、リチウムイオン電池12からの負荷に対する放電を停止する。また論理回路19は、端子15dに供給されるローレベルの信号をMOSトランジスタM13のゲートに供給し、MOSトランジスタM13をオフにして遮断する。尚本実施形態では、MOSトランジスタM11とMOSトランジスタM13とが同期して遮断されることが好ましい。
電池パック10Aでは、MOSトランジスタM13が遮断されると、リチウムイオン電池12、サーミスタR13、抵抗R14、MOSトランジスタM13で構成されるループが遮断され、リチウムイオン電池12からのループにおける放電が停止される。よって電池パック10Aでは、過放電検出後のリチウムイオン電池12からの放電を停止させることができる。
このように本実施形態の電池パック10Aによれば、温度検出回路を構成するサーミスタR13と抵抗R14の直列回路を有する構成であっても、この直列回路とリチウムイオン電池12の負極との間にMOSトランジスタM13を設けることで、過放電が検出された後の更なる放電を停止させることができる。よって本実施形態の電池パック10Aによれば、リチウムイオン電池12の温度保護を高精度に行い、且つ過放電が検出された後のリチウムイオン電池12の放電を停止させることができる。
尚本実施形態では、MOSトランジスタM13は、保護IC15A内に設けたが、MOSトランジスタM13は保護IC15Aの外部に設けられるものとしたが、これに限定されない。MOSトランジスタM13は、保護IC15Aの外部に設けられても良く、サーミスタR13、抵抗R14、リチウムイオン電池12により構成されるループを遮断できる位置に設けられていれば良い。
以上、実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
本発明の電池パックの参考例のブロック図を示す。 NTCサーミスタとPTCサーミスタそれぞれの温度・抵抗特性を示す図である。 本発明の電池パックの一実施形態のブロック図を示す。 従来の電池パックの一例のブロック図を示す。 従来の電池パックの他の一例のブロック図を示す。
符号の説明
10、10A 電池パック
12 リチウムイオン電池
13、14、TH 外部端子
15、15A 保護IC
16 過充電検出回路
17 過放電検出回路
18 過電流検出回路
19 論理回路
20 定電圧源
21 コンパレータ
22 不感応時間設定回路
M11、M12、M13 MOSトランジスタ
R11、R12、R23 抵抗
R13 サーミスタ

Claims (3)

  1. 二次電池の過充電、過放電、過電流を検出して前記二次電池と負荷又は充電装置との間の配線に設けられた第一及び第二のスイッチ素子のオン/オフを制御する保護回路を備えた電池パックにおいて、
    前記二次電池の近傍に配設され前記二次電池と並列接続されたサーミスタと抵抗の直列回路と、
    前記保護回路内で、前記サーミスタと抵抗の接続点の電圧を所定温度に対応する基準電圧と比較するコンパレータと、
    前記抵抗と前記二次電池の負極との間に接続された第三のスイッチ素子とを有し、
    前記保護回路は、前記二次電子の過放電が検出されたとき、前記第一のスイッチ素子と前記第三のスイッチ素子とをオフにすることを特徴とする電池パック。
  2. 前記第一乃至第三のスイッチ素子は、nチャネルMOSトランジスタであることを特徴とする請求項1記載の電池パック。
  3. 前記サーミスタは、負の温度係数を持つNTCサーミスタであることを特徴とする請求項1又は2記載の電池パック。
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