JP2009043806A - 半導体発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 パッケージのステム上にサブマウントを接着し、その上に半導体レーザチップをジャンクションダウンで実装する半導体発光装置において、マウント部と半導体レーザチップとの線膨張係数の違いにより、組み立て後の半導体レーザチップの活性層に残留応力がかかり、それによって偏光の回転が起こってしまう。
【解決手段】 マウント部の、半導レーザチップの発光点の下に相当する部分に凹部を形成し、発光点の下の半田厚さを厚くすることで発光点にかかる残留応力を半田層で吸収して緩和することによって安定な偏光角の半導体装置を得ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 マウント部の、半導レーザチップの発光点の下に相当する部分に凹部を形成し、発光点の下の半田厚さを厚くすることで発光点にかかる残留応力を半田層で吸収して緩和することによって安定な偏光角の半導体装置を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、半導体発光装置、特に高出力型の記録型高出力レーザダイオードをマウント部に実装したジャンクションダウン構造の半導体発光装置に関するものである。
記録型高出力レーザダイオードのパッケージへの実装は、パッケージのステム上にヒートシンクを兼ねたサブマウントとレーザダイオードをAuSn半田等で接着している。
従来、半導体レーザチップをヒートシンクもしくはステム等のマウント部品に実装する場合に、いわゆるジャンクションダウン方式を採用して放熱性を向上させ、活性層温度を下げて駆動電流を低下させる手法が提案されている。このジャンクションダウン方式とは、基板上に積層された半導体層の、基板と反対側の表面をマウント部品に接合させる方式である。ジャンクションダウン方式で半導体レーザチップをマウント部品に実装した半導体発光装置として特開2001−251018に記載のものがある。
従来、半導体レーザチップをヒートシンクもしくはステム等のマウント部品に実装する場合に、いわゆるジャンクションダウン方式を採用して放熱性を向上させ、活性層温度を下げて駆動電流を低下させる手法が提案されている。このジャンクションダウン方式とは、基板上に積層された半導体層の、基板と反対側の表面をマウント部品に接合させる方式である。ジャンクションダウン方式で半導体レーザチップをマウント部品に実装した半導体発光装置として特開2001−251018に記載のものがある。
一方で、記録型高出力レーザダイオードは記録時の倍速が上がるにつれて半導体レーザダイオードに要求される光出力が益々増大してきている。光出力を効率よく光学系に入れるために安定な光のビーム形状を得ることが重要である。ビーム形状が安定しない場合、光学系への光の注入効率が低下し、より大きな光出力が必要になる。
しかしながら、活性層側をマウント部に接合させるジャンクションダウン方式で組み立てた場合には、組み立て後の残留応力が活性層にかかり、それにより偏光の回転が起こってしまうという問題があった。これは、マウント部と半導体レーザチップとの線膨張係数の違いによるものである。すなわち、半導体発光装置は半導体レーザチップのパッケージマウント部への接着に半田を使用しているため、接着時の温度を300℃以上の高温にする必要があるが、実使用温度は100℃以下である。そのため、マウント部と半導体レーザチップとの線膨張係数の違いにより、どうしても残留応力がのこってしまう。例えば、GaAs系半導体レーザの基板材料であるGaAsの線膨張係数は6×10−6/℃である。一方、パッケージ材料として通常よく用いられるFeの線膨張係数は11×10−6/℃である。また、高放熱のCuパッケージに用いられるCuの線膨張係数は17×10−6/℃である。半導体レーザチップを直接Feのパッケージに半田等で接着すると、半導体レーザに線膨張係数の違いにより生じる残留応力がかかり、最悪の場合は半導体レーザが破壊される。Cuパッケージを使用する場合は線膨張係数の差がさらに大きくなり、残留応力もさらに大きくなる。そこで、この残留応力の影響を低減するために、FeあるいはCuからなるパッケージと半導体レーザの間にAlN等からなるサブマウントを挿入している。AlNの線膨張係数は4×10−6/℃でGaAs基板に近く、機械強度も大きいためにパッケージの残留応力を低減できる。ただ、このサブマウントを有する構造でも残留応力を0にすることはできず、この残留応力で偏光の回転が発生する。活性層が二つ以上ある半導体レーザの場合でも、それぞれの活性層にかかる残留応力により、偏光の回転が起こる。この偏光の回転は半導体レーザの出射パワーが変わるたび、すなわち動作時の素子温度が変わるたびに変わってしまう。光学系には偏光フィルタが使用されている場合が多いので、偏光の回転角が変わるたびに光学系への光の注入効率が変わり、ピックアップとして安定な光パワーが得られなくなってしまうという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解消するためになされたもので、半導体レーザチップを搭載するマウント部分に凹部を形成することで発光点近傍の半田厚さを厚くし、残留応力の影響を小さくすることで偏光の回転が起き難い安定な半導体発光装置を提供するものである。
この発明に係る半導体発光装置は、マウント部と、該マウント部上に、活性層が前記マウント部に近付くようにジャンクションダウンで搭載された半導体素子とを有する半導体発光装置であって、前記半導体素子は単一の活性層と、前記マウント部と接合する電極を有し、前記マウント部は前記半導体素子が搭載される側の表面の、前記半導体素子の発光点の下に相当する部分に凹部構造を有し、前記半導体素子と前記マウント部が半田によって接合され、前記凹部構造には前記半田が埋め込まれており、前記凹部構造の幅は前記半導体素子の前記電極の幅より小さい半導体発光装置である。
また、この発明に係る半導体発光装置は、マウント部と、該マウント部上に、活性層が前記マウント部に近付くようにジャンクションダウンで搭載された半導体素子とを有する半導体発光装置であって、前記半導体発光素子は発振波長の異なる複数の活性層と、該活性層の各々に対応して前記マウント部と接合する複数の電極とを有し、前記マウント部は前記半導体素子が搭載される側の表面の、前記半導体素子の各発光点の下に相当する部分に凹部構造を有し、前記半導体素子と前記マウント部は半田によって接合され、前記凹部構造には前記半田が埋め込まれており、前記凹部構造の幅は前記半導体素子の相対する前記電極の幅より小さい半導体発光装置である。
また、この発明に係る半導体発光装置は、マウント部と、該マウント部上に、活性層が前記マウント部に近付くようにジャンクションダウンで搭載された半導体素子とを有する半導体発光装置であって、前記半導体発光素子は発振波長の異なる複数の活性層と、該活性層の各々に対応して前記マウント部と接合する複数の電極とを有し、前記マウント部は前記半導体素子が搭載される側の表面の、前記半導体素子の一部の発光点の下に相当する部分に凹部構造を有し、前記半導体素子と前記マウント部は半田によって接合され、前記凹部構造には前記半田が埋め込まれており、前記凹部構造の幅は前記半導体素子の相対する前記電極の幅より小さい半導体発光装置である。
また、この発明に係る半導体発光装置は、マウント部と、該マウント部上に、活性層が前記マウント部に近付くようにジャンクションダウンで搭載された半導体素子とを有する半導体発光装置であって、前記半導体発光素子は発振波長の異なる複数の活性層と、該活性層の各々に対応して前記マウント部と接合する複数の電極とを有し、前記マウント部は前記半導体素子が搭載される側の表面の、前記半導体素子の各発光点の下に相当する部分にそれぞれ深さの異なる凹部構造を有し、前記半導体素子と前記マウント部は半田によって接合され、前記凹部構造には前記半田が埋め込まれており、前記凹部構造の幅は前記半導体素子の相対する前記電極の幅より小さい半導体発光装置である。
本発明は、上述の構成を備えることにより、残留応力の影響を小さくすることができ、偏光の回転が起き難い安定な半導体発光装置を得ることができる。
実施の形態1.
図1に本発明の実施の形態に係る半導体発光装置の概略断面図を示す。また、図2に図1の半導体レーザチップを搭載したサブマウントのA−A’における断面図を示す。また、図3に本発明の実施の形態に係る半導体発光装置に用いるサブマウントの斜視図を示す。以下、図1、図2、図3を用いて説明する。本実施の形態では、サブマウントに単一の活性層を持つGaAs系半導体レーザを実装した半導体発光装置を例とする。組み立ては以下の手順で行われる。図1、図2を参照し、パッケージのステム111上に、半導体レーザチップ実装面に凹部構造が形成されたAlNからなるサブマウント103が設置される。設置にはAuSn半田が使用される。次に半導体レーザチップ101がサブマウント103上に実装される。この実装にはステム111へのサブマウント101の設置と同様、AuSn半田205が使用される。半導体レーザチップ101はGaAs基板上に単一の活性層を含む半導体層が積層された半導体素子である。ここで、単一の活性層を持つ半導体レーザとは単体レーザであることを示し、活性層が多重量子井戸(MQW)構造であるレーザであってもよい。半導体レーザチップ101は、サブマウント103の半導体レーザチップ実装面に活性層がサブマウント103に近付くように搭載するジャンクションダウン構造で実装される。次に半導体レーザチップ101の基板側の裏面電極113とパッケージのリードピン107とがボンディングワイヤ109でワイヤボンディングされる。最後にキャップ105で封止され、本実施の形態の半導体発光装置が得られる。
図1に本発明の実施の形態に係る半導体発光装置の概略断面図を示す。また、図2に図1の半導体レーザチップを搭載したサブマウントのA−A’における断面図を示す。また、図3に本発明の実施の形態に係る半導体発光装置に用いるサブマウントの斜視図を示す。以下、図1、図2、図3を用いて説明する。本実施の形態では、サブマウントに単一の活性層を持つGaAs系半導体レーザを実装した半導体発光装置を例とする。組み立ては以下の手順で行われる。図1、図2を参照し、パッケージのステム111上に、半導体レーザチップ実装面に凹部構造が形成されたAlNからなるサブマウント103が設置される。設置にはAuSn半田が使用される。次に半導体レーザチップ101がサブマウント103上に実装される。この実装にはステム111へのサブマウント101の設置と同様、AuSn半田205が使用される。半導体レーザチップ101はGaAs基板上に単一の活性層を含む半導体層が積層された半導体素子である。ここで、単一の活性層を持つ半導体レーザとは単体レーザであることを示し、活性層が多重量子井戸(MQW)構造であるレーザであってもよい。半導体レーザチップ101は、サブマウント103の半導体レーザチップ実装面に活性層がサブマウント103に近付くように搭載するジャンクションダウン構造で実装される。次に半導体レーザチップ101の基板側の裏面電極113とパッケージのリードピン107とがボンディングワイヤ109でワイヤボンディングされる。最後にキャップ105で封止され、本実施の形態の半導体発光装置が得られる。
本実施の形態では、図1、図2に示すように、サブマウント103の半導体レーザチップ実装面に凹部構造が形成されている。すなわち、半導体レーザチップ101の発光点の直下に当たる部分に凹部207を形成する。凹部207の形成はダイシング等の機械的加工で行うことが可能である。半導体レーザチップ101の実装にはAuSn半田205が使用され、凹部207には半田205が埋め込まれる。サブマウント103に形成された凹部207の幅は、半導体レーザチップの活性層側の電極である表面電極211上のAuメッキ電極213の幅より小さい。そのため、電極部分全体がサブマウント103に形成された凹部207の内部に入り込むことはなく、凹部207によって、発光点の直下当たる部分のAuSn半田205の厚さを凹部の外側部分の半田と比較して厚くすることができる。AlNの硬度は1000HVであり、それに対してAu0.8Sn0.2半田は118HVである。さらにSnの割合が多いAu0.1Sn0.9半田では16HVである。よってAuSn半田の方がAlNサブマウントより桁違いに硬度が小さい。よって半田層を厚くすればするほど発光点近傍にかかる残留応力を半田層で吸収することができ、偏光角の安定化につながる。そのため、プレスしながら接着しても発光点近傍の残留応力を緩和することができ、安定な偏光角の半導体発光装置を得ることができる。
実施の形態2.
図4に本発明の実施の形態2に係る半導体発光装置の概略断面図を示す。また、図5に本発明の実施の形態2に係る半導体発光装置に用いるサブマウントの斜視図を示す。実施の形態1では、活性層が1つである単体レーザであったが、本実施の形態では、二つの活性層を持つニ波長レーザを実装した半導体発光装置を例とする。組み立ては実施の形態1と同様に行われる。図4、図5に示すように、基板上に二つの活性層411、413を含む半導体層が積層された半導体素子である半導体レーザチップ401が、AlNで形成されたサブマウント403上に実装されている。半導体レーザチップ401は、実施の形態1と同様、サブマウント403の半導体レーザチップ実装面に、半導体レーザチップ401の二つの活性層411、413がサブマウント403に近付くように搭載するジャンクションダウン構造となっている。サブマウント403の、半導体レーザチップ実装面に凹部構造を形成し発光点近傍にかかる残留応力を半田層で吸収する。すなわち、サブマウント403の、半導体レーザチップ401の二つの発光点の直下に当たる部分には二つの凹部407、409が形成される。半導体レーザチップ401の実装にはAuSn半田405が使用され、二つの凹部407、409には半田405が埋め込まれる。サブマウント403に形成された二つの凹部407、409のそれぞれの幅は、半導体レーザチップの活性層側の電極である二つの表面電極419、421上のAuメッキ電極415、417のそれぞれの幅より小さい。そのため、電極部分全体がサブマウント403に形成された二つの凹部407、409の内部に入り込むことはなく、凹部407、409によって、二つの発光点の直下当たる部分のAuSn半田405の厚さを厚くすることができる。そのため、プレスしながら接着しても発光点近傍の残留応力を緩和することができ、安定な偏光角の半導体発光装置を得ることができる。活性層が二つ、すなわち二つの発光点を有する半導体レーザの場合、残留応力の影響は単一の発光点を持つ半導体レーザの場合より大きくなる。これは、二つの発光点を、残留応力が一番小さくなる半導体レーザチップの中心部に配置できないことに起因する。二つの発光点を持つ半導体発光装置では、通常半導体レーザチップ中心部に向かうように偏光の回転が発生し、この回転角が左右で反対方向になる場合が多い。偏光フィルタを用いる場合、フィルタの角度を右側の発光点の光に合わせると左側発光点の光注入効率が悪くなり、左側の発光点の光に合わせると右側発光点の光注入効率が悪くなる。このように、二つの発光点部を有する半導体発光装置のサブマウントに二つの凹部を形成することで偏光角の回転を制御できると同時に、二つの発光点の光注入効率がアンバランスとなることも防止できる半導体発光装置を得ることができる。発光点の数が三つ以上の場合も同様の効果を発揮する。
図4に本発明の実施の形態2に係る半導体発光装置の概略断面図を示す。また、図5に本発明の実施の形態2に係る半導体発光装置に用いるサブマウントの斜視図を示す。実施の形態1では、活性層が1つである単体レーザであったが、本実施の形態では、二つの活性層を持つニ波長レーザを実装した半導体発光装置を例とする。組み立ては実施の形態1と同様に行われる。図4、図5に示すように、基板上に二つの活性層411、413を含む半導体層が積層された半導体素子である半導体レーザチップ401が、AlNで形成されたサブマウント403上に実装されている。半導体レーザチップ401は、実施の形態1と同様、サブマウント403の半導体レーザチップ実装面に、半導体レーザチップ401の二つの活性層411、413がサブマウント403に近付くように搭載するジャンクションダウン構造となっている。サブマウント403の、半導体レーザチップ実装面に凹部構造を形成し発光点近傍にかかる残留応力を半田層で吸収する。すなわち、サブマウント403の、半導体レーザチップ401の二つの発光点の直下に当たる部分には二つの凹部407、409が形成される。半導体レーザチップ401の実装にはAuSn半田405が使用され、二つの凹部407、409には半田405が埋め込まれる。サブマウント403に形成された二つの凹部407、409のそれぞれの幅は、半導体レーザチップの活性層側の電極である二つの表面電極419、421上のAuメッキ電極415、417のそれぞれの幅より小さい。そのため、電極部分全体がサブマウント403に形成された二つの凹部407、409の内部に入り込むことはなく、凹部407、409によって、二つの発光点の直下当たる部分のAuSn半田405の厚さを厚くすることができる。そのため、プレスしながら接着しても発光点近傍の残留応力を緩和することができ、安定な偏光角の半導体発光装置を得ることができる。活性層が二つ、すなわち二つの発光点を有する半導体レーザの場合、残留応力の影響は単一の発光点を持つ半導体レーザの場合より大きくなる。これは、二つの発光点を、残留応力が一番小さくなる半導体レーザチップの中心部に配置できないことに起因する。二つの発光点を持つ半導体発光装置では、通常半導体レーザチップ中心部に向かうように偏光の回転が発生し、この回転角が左右で反対方向になる場合が多い。偏光フィルタを用いる場合、フィルタの角度を右側の発光点の光に合わせると左側発光点の光注入効率が悪くなり、左側の発光点の光に合わせると右側発光点の光注入効率が悪くなる。このように、二つの発光点部を有する半導体発光装置のサブマウントに二つの凹部を形成することで偏光角の回転を制御できると同時に、二つの発光点の光注入効率がアンバランスとなることも防止できる半導体発光装置を得ることができる。発光点の数が三つ以上の場合も同様の効果を発揮する。
実施の形態3.
図6に本発明の実施の形態3に係る半導体発光装置の概略断面図を示す。また、図7に本発明の実施の形態3に係る半導体発光装置に用いるサブマウントの斜視図を示す。二つの発光点を有する半導体レーザの場合、それぞれの発光点の配置によっては、片側の発光点近傍にのみ大きな残留応力が加わる可能性がある。例えば、図6のように右側発光点部のさらに右部分を十分に大きくすれば右側の発光点を半導体レーザチップのほぼ中心部に配置することができる。この場合、右側の発光点部には残留応力がほとんどかからず、左側の発光点部にのみ大きな残留応力がかかるので、左側のみに凹部構造を形成すればよい。よってサブマウントの凹部207は左側のみに形成されている。このサブマウントの凹部207を二つから一つにすることで、サブマウントのコストを低減できる。サブマウントの凹部207をダイシング等の機械的な加工方法で形成した場合、凹部が少ない方がその分の加工時間が短くなり、コストが安くなり、より安価な、二つの発光点を持つ半導体発光装置を得ることができる。
図6に本発明の実施の形態3に係る半導体発光装置の概略断面図を示す。また、図7に本発明の実施の形態3に係る半導体発光装置に用いるサブマウントの斜視図を示す。二つの発光点を有する半導体レーザの場合、それぞれの発光点の配置によっては、片側の発光点近傍にのみ大きな残留応力が加わる可能性がある。例えば、図6のように右側発光点部のさらに右部分を十分に大きくすれば右側の発光点を半導体レーザチップのほぼ中心部に配置することができる。この場合、右側の発光点部には残留応力がほとんどかからず、左側の発光点部にのみ大きな残留応力がかかるので、左側のみに凹部構造を形成すればよい。よってサブマウントの凹部207は左側のみに形成されている。このサブマウントの凹部207を二つから一つにすることで、サブマウントのコストを低減できる。サブマウントの凹部207をダイシング等の機械的な加工方法で形成した場合、凹部が少ない方がその分の加工時間が短くなり、コストが安くなり、より安価な、二つの発光点を持つ半導体発光装置を得ることができる。
実施の形態4.
図8に本発明の実施の形態4に係る半導体発光装置の概略断面図を示す。また、図9に本発明の実施の形態4に係る半導体発光装置に用いるサブマウントの斜視図を示す。二つの発光点を有する半導体レーザの場合、半導体レーザチップの構造によって、二つの発光点にかかる残留応力の強度が異なる可能性がある。実施の形態2では、各発光点近傍にあるサブマウントの凹部の深さを同じ深さとしていたが、応力が強い側の凹部の深さを深くしてもよい。本実施の形態では、左側の発光点にかかる残留応力が右側より強い。よって、図7のように左側の凹部807の深さが右側の凹部809より深くなっている。この場合、左側半田811の左側発光点下の厚さを、右側半田813の右側発光点下の厚さより厚くなるように調整できるので、より効果的に残留応力緩和の調整を図ることができる。
また、初めから凹部の深さが異なるサブマウントを用意するのではなく、凹部が同じ深さのサブマウントを使用し、片側の偏光角回転が収まらない事象が起きたときに当該部分の凹部の深さをより深く削ることで容易にかつ局所的に応力緩和を行うことも可能である。また、局所的に加工することで残留応力のかかりにくい側の加工の手間を短縮することができると同時に、半田の使用量を最小限に抑えることが可能となる。
図8に本発明の実施の形態4に係る半導体発光装置の概略断面図を示す。また、図9に本発明の実施の形態4に係る半導体発光装置に用いるサブマウントの斜視図を示す。二つの発光点を有する半導体レーザの場合、半導体レーザチップの構造によって、二つの発光点にかかる残留応力の強度が異なる可能性がある。実施の形態2では、各発光点近傍にあるサブマウントの凹部の深さを同じ深さとしていたが、応力が強い側の凹部の深さを深くしてもよい。本実施の形態では、左側の発光点にかかる残留応力が右側より強い。よって、図7のように左側の凹部807の深さが右側の凹部809より深くなっている。この場合、左側半田811の左側発光点下の厚さを、右側半田813の右側発光点下の厚さより厚くなるように調整できるので、より効果的に残留応力緩和の調整を図ることができる。
また、初めから凹部の深さが異なるサブマウントを用意するのではなく、凹部が同じ深さのサブマウントを使用し、片側の偏光角回転が収まらない事象が起きたときに当該部分の凹部の深さをより深く削ることで容易にかつ局所的に応力緩和を行うことも可能である。また、局所的に加工することで残留応力のかかりにくい側の加工の手間を短縮することができると同時に、半田の使用量を最小限に抑えることが可能となる。
なお、上記の各実施の形態では、AlNで形成されたサブマウントが用いられたが、これに限定されることはなく、AlN以外に、例えばSi、SiC等を使用することができる。また、サブマウントの凹部の作成は、ダイシング等の機械的加工のほか、エッチング等の化学的加工でも作成可能である。
また、上記の各実施の形態では、サブマウントの凹部の形状は、上面から見て矩形であるがこれに限定されるものではない。半導体レーザチップとこの半導体レーザチップが搭載されるマウント部との間に半田を厚く形成することができればよく、例えば、図10に示すように凹部がサブマウントの端部にまで達する溝構造や、図11に示すように上面から見て円形、楕円系の凹部でもよい。矩形の凹部の場合は、凹部で半田を囲むことができるので、半田の量を少なくすることができるが、溝構造の場合はダイシングによる機械加工が容易となる。円形または楕円形の場合は回転系の研削加工機器で容易に加工することができる。
なお、上記の各実施の形態では、FeやCu製のパッケージとは別体のサブマウント上に半導体レーザチップを搭載しているが、パッケージにマウント部を設け、一体構造としてもよい。マウント部に凹部を設けることで残留応力を減らすことができるので、FeやCuのパッケージと一体のマウント部に半導体レーザチップを直接搭載することが可能となる。パッケージとマウント部を一体構造とすることにより部品数を減らすことができ、加工コストを下げることができる。
なお、本発明は、GaAs系半導体レーザを例に、記録型高出力レーザダイオードについて説明してきたが、それ以外にも赤色レーザダイオードやGaN系青紫色レーザダイオード、通信用レーザダイオードを用いた半導体発光装置にも適応することができる。
また、図面および明細書では本発明の典型的な好ましい実施形態を開示しており、特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ記述的な意味合いでのみ使用しており、本明細書に記載の特許請求の範囲を限定することを目的とするものではないことは言うまでもない。
101、401 半導体レーザチップ
103、403 サブマウント
205、405 半田
207、407、409、807、809、1007、1107 凹部
209、411、413、811、813 活性層
211、415、417 Auメッキ電極
103、403 サブマウント
205、405 半田
207、407、409、807、809、1007、1107 凹部
209、411、413、811、813 活性層
211、415、417 Auメッキ電極
Claims (9)
- マウント部と、
該マウント部上に、活性層が前記マウント部に近付くようにジャンクションダウンで搭載された半導体素子とを有する半導体発光装置であって、
前記半導体素子は単一の活性層と、前記マウント部と接合する電極を有し、
前記マウント部は前記半導体素子が搭載される側の表面の、前記半導体素子の発光点の下に相当する部分に凹部構造を有し、
前記半導体素子と前記マウント部が半田によって接合され、前記凹部構造には前記半田が埋め込まれており、
前記凹部構造の幅は前記半導体素子の前記電極の幅より小さい半導体発光装置。 - マウント部と、
該マウント部上に、活性層が前記マウント部に近付くようにジャンクションダウンで搭載された半導体素子とを有する半導体発光装置であって、
前記半導体発光素子は発振波長の異なる複数の活性層と、該活性層の各々に対応して前記マウント部と接合する複数の電極とを有し、
前記マウント部は前記半導体素子が搭載される側の表面の、前記半導体素子の各発光点の下に相当する部分に凹部構造を有し、
前記半導体素子と前記マウント部は半田によって接合され、前記凹部構造には前記半田が埋め込まれており、
前記凹部構造の幅は前記半導体素子の相対する前記電極の幅より小さい半導体発光装置。 - マウント部と、
該マウント部上に、活性層が前記マウント部に近付くようにジャンクションダウンで搭載された半導体素子とを有する半導体発光装置であって、
前記半導体発光素子は発振波長の異なる複数の活性層と、該活性層の各々に対応して前記マウント部と接合する複数の電極とを有し、
前記マウント部は前記半導体素子が搭載される側の表面の、前記半導体素子の一部の発光点の下に相当する部分に凹部構造を有し、
前記半導体素子と前記マウント部は半田によって接合され、前記凹部構造には前記半田が埋め込まれており、
前記凹部構造の幅は前記半導体素子の相対する前記電極の幅より小さい半導体発光装置。 - マウント部と、
該マウント部上に、活性層が前記マウント部に近付くようにジャンクションダウンで搭載された半導体素子とを有する半導体発光装置であって、
前記半導体発光素子は発振波長の異なる複数の活性層と、該活性層の各々に対応して前記マウント部と接合する複数の電極とを有し、
前記マウント部は前記半導体素子が搭載される側の表面の、前記半導体素子の各発光点の下に相当する部分にそれぞれ深さの異なる凹部構造を有し、
前記半導体素子と前記マウント部は半田によって接合され、前記凹部構造には前記半田が埋め込まれており、
前記凹部構造の幅は前記半導体素子の相対する前記電極の幅より小さい半導体発光装置。 - 前記凹部構造が上面からみて矩形であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記凹部構造が溝構造であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記凹部構造が上面からみて円形であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記マウント部がパッケージと別体のサブマウントであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記マウント部がパッケージと一体となっていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
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- 2007-08-07 JP JP2007205150A patent/JP2009043806A/ja active Pending
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