JP2007103542A - 半導体レーザ用サブマウントおよび半導体レーザ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体レーザをサブマウントに実装する際に、半導体レーザとサブマウントとの密着性を向上することを目的とする。
【解決手段】実装される半導体レーザの共振器方向に形成された凹型溝4を備えることにより、半導体レーザ実装時に、ハンダの広がりが抑制され、半導体レーザの反りにより半導体レーザとサブマウント1との端面部にできる隙間にハンダが十分供給されて、半導体レーザとサブマウント1の密着性を高めることができる。
【選択図】図1
【解決手段】実装される半導体レーザの共振器方向に形成された凹型溝4を備えることにより、半導体レーザ実装時に、ハンダの広がりが抑制され、半導体レーザの反りにより半導体レーザとサブマウント1との端面部にできる隙間にハンダが十分供給されて、半導体レーザとサブマウント1の密着性を高めることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、チップ反りを有した長共振器の半導体レーザを実装する半導体レーザ用サブマウントおよび半導体レーザ装置に関するものである。
近年、半導体レーザは高出力化のためにその共振器長が増大する傾向が顕著である。一般的に、半導体レーザは半導体レーザで発生する熱を放熱させるサブマウント上に実装され、その後、ステムに電極がワイヤボンディングされてパッケージングされている。半導体レーザとサブマウントの実装は、半導体レーザとサブマウントの双方を実装条件温度まで暖めてサブマウント側のハンダを溶解させて接合される。しかしながら、実装後の温度低下時に半導体レーザとサブマウントとの熱膨張係数が異なるため、半導体レーザの共振器方向にチップ反りを生じさせる場合がある。
図6を用いて従来の半導体レーザ用サブマウントについて説明する。
図6は従来の半導体レーザをサブマウントに実装した半導体レーザ装置を示す断面図である。
図6は従来の半導体レーザをサブマウントに実装した半導体レーザ装置を示す断面図である。
図6において、1はサブマウント、2はチップ反りを伴った半導体レーザ、3はチップ反りを伴った半導体レーザとサブマウント1との密着性が低下した部分である。実装条件温度まで暖めた状態で、サブマウント1に半導体レーザ2を実装した際に、半導体レーザ2とサブマウント1との熱膨張係数の差により、半導体レーザ2に反りが生じて、密着性が低下した部分3が発生している。
図6に示すようなチップ反りを伴った半導体レーザとサブマウント1との密着性が低下した部分3は、半導体レーザ端面付近で発生する熱の放熱特性を悪化させ、高温(高出力)動作時の特性が悪化し、最悪の場合は半導体レーザの破壊に至りチップ信頼性を大幅に低下させる。
さらに、半導体レーザとサブマウントとの接合面に、半導体レーザのリッジ部直下(発光部)の活性層とリッジ部直下以外の活性層とでそれぞれ硬度が低いハンダと硬度が高い半田を用いて実装することにより、リッジ部直下の活性層が受けるストレス歪を少なくすることで半導体レーザの高温動作と信頼性を向上させた半導体レーザ装置が提唱されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−23200号公報
しかしながら、このような従来の半導体レーザ装置は、サブマウント上のハンダの硬度により半導体レーザとサブマウントの接合面のストレス歪を低減させる効果だけであり、半導体レーザの共振器方向にチップ反りが生じた場合のサブマウントと半導体レーザの密着性を良好に保つことは不可能であるという問題点があった。
本発明の半導体レーザ用サブマウントおよび半導体レーザ装置は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、半導体レーザをサブマウントに実装する際に、半導体レーザとサブマウントとの密着性を向上することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の半導体レーザ用サブマウントは、ハンダを介して半導体レーザを電気的に接続して実装する半導体レーザ用サブマウントであって、前記半導体レーザに形成された電極面と電気的に接続する電極パターンと、前記半導体レーザの実装領域となる前記半導体レーザの共振器方向に形成される凹型溝とを有することを特徴とする。
請求項2記載の半導体レーザ用サブマウントは、請求項1記載の半導体レーザ用サブマウントにおいて、実装する前記半導体レーザのチップ反りの曲率と同等な形状に前記凹型溝の底面を形成することを特徴とする。
請求項3記載の半導体レーザ用サブマウントは、請求項2記載の半導体レーザ用サブマウントにおいて、前記凹型溝の曲率形状の形成方向を前記半導体レーザの共振器方向と一致させることを特徴とする。
請求項4記載の半導体レーザ用サブマウントは、ハンダを介して複数の発光点を備える半導体レーザを電気的に接続して実装する半導体レーザ用サブマウントであって、前記半導体レーザの発光点毎に形成された電極面と電気的に接続する複数の電極パターンと、前記半導体レーザの実装領域となる前記半導体レーザの共振器方向に形成される凹型溝と、前記各電極パターン間に形成される短絡防止用凸型壁とを有し、前記短絡防止用凸型壁により前記発光点毎に形成される電極面が前記ハンダにより短絡することを防止することを特徴とする。
請求項5記載の半導体レーザ装置は、請求項1または請求項2または請求項3いずれかに記載の半導体レーザ用サブマウントに半導体レーザを電気的に接続して実装することにより成る。
請求項6記載の半導体レーザ装置は、請求項4に記載の半導体レーザ用サブマウントに複数の発光点を備える半導体レーザを電気的に接続して実装することにより成る。
以上により、半導体レーザをサブマウントに実装する際に、半導体レーザとサブマウントとの密着性を向上することができ、半導体レーザの高温特性と信頼性を大幅に向上させることができる。
以上により、半導体レーザをサブマウントに実装する際に、半導体レーザとサブマウントとの密着性を向上することができ、半導体レーザの高温特性と信頼性を大幅に向上させることができる。
本発明の半導体レーザ用サブマウントは、実装される半導体レーザの共振器方向に形成された凹型溝を備えることにより、半導体レーザ実装時に、ハンダの広がりが抑制され、半導体レーザの反りにより半導体レーザとサブマウントとの端面部にできる隙間にハンダが十分供給されて、半導体レーザとサブマウントの密着性を高めることができる。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1における半導体レーザ用サブマウントおよび半導体レーザ装置について、図1,図2,図3を用いて説明する。
まず、実施の形態1における半導体レーザ用サブマウントおよび半導体レーザ装置について、図1,図2,図3を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態1に係る半導体レーザ用サブマウントの構成を示す図、図2は本発明の実施の形態1に係る半導体レーザをサブマウントに実装した半導体レーザ装置を出射面から見た断面図、図3は本発明の実施の形態1に係る半導体レーザをサブマウントに実装した半導体レーザ装置の共振長方向の断面図である。
図1において、4は半導体レーザをマウントするためにサブマウント1に形成された凹型溝、5は電極パターンである。凹型溝4は実装される半導体レーザの共振器方向に形成され、半導体レーザが凹型溝4内に収まるように形成されている。なお、図1において、図6と同一番号の符号は同じものを示す。
以上のように構成された半導体レーザ用サブマウントの実施の形態1について説明する。
サブマウント1の凹型溝4にマウントされた共振器長の長い半導体レーザは、実装工程の熱によるストレスのために共振器長方向にチップ反りを生じてしまう。
サブマウント1の凹型溝4にマウントされた共振器長の長い半導体レーザは、実装工程の熱によるストレスのために共振器長方向にチップ反りを生じてしまう。
図2は、このときの図1の半導体レーザ用サブマウント1にチップ反りを伴った半導体レーザ2(以下、単に半導体レーザと呼ぶ)が実装された半導体レーザ装置を示しており、図2において、6は半導体レーザ2とサブマウント上の電極5を電気的に接続するハンダであり、半導体レーザ2実装時にサブマウント1の凹型溝4に塗布される。
また、図3は、図2で構成された半導体レーザ2をサブマウント1に電気的に接続した様子をレーザ共振器長に向かって示している。
実装時には、まず、ハンダ6が凹型溝4に塗布されたサブマウント1および半導体レーザ2を実装条件温度まで暖め、サブマウント1側のハンダ6を溶解させる。次に、図2,図3に示すように、ハンダ6を介して半導体レーザ2に形成された電極がサブマウント1の電極パターン5と電気的に接続するように、半導体レーザ2をサブマウント1に実装する。この時、サブマウント1の凹型溝4内に実装するため、ハンダ6の広がりが抑制され、半導体レーザ2の反りにより半導体レーザ2とサブマウント1との端面部にできる隙間にハンダ6が十分供給されて、半導体レーザ2とサブマウント1の密着性を高めることができる。
実装時には、まず、ハンダ6が凹型溝4に塗布されたサブマウント1および半導体レーザ2を実装条件温度まで暖め、サブマウント1側のハンダ6を溶解させる。次に、図2,図3に示すように、ハンダ6を介して半導体レーザ2に形成された電極がサブマウント1の電極パターン5と電気的に接続するように、半導体レーザ2をサブマウント1に実装する。この時、サブマウント1の凹型溝4内に実装するため、ハンダ6の広がりが抑制され、半導体レーザ2の反りにより半導体レーザ2とサブマウント1との端面部にできる隙間にハンダ6が十分供給されて、半導体レーザ2とサブマウント1の密着性を高めることができる。
このように、図2において、凹型溝4の効果によりハンダ6は、半導体レーザ2とサブマウント1との密着性が低下した部分3に十分に流れ込み、半導体レーザ2の端面とサブマウント1の密着性が向上する。この結果、半導体レーザ2の高温特性と信頼性が大幅に向上させることが可能である。また、半導体レーザ2とサブマウント1との接合の際に、凹型溝4のハンダ6は、半導体レーザ2とサブマウント1の接合面全体に十分に流れ込むので、ハンダのボイドを大幅に減少させることができる。
以上のように本実施の形態1においては、サブマウント1に形成された凹型溝4の効果により、半導体レーザ2とサブマウント1の密着性を大幅に向上させることができ、半導体レーザ2の高温動作特性と信頼性特性を大幅に向上させることが可能となる。
なお、サブマウント1の凹型溝4の形成は、通常に製造したサブマウントのセラミック基板上にレーザ加工機等の加工装置で容易に形成することが可能である。
また、サブマウント1上のハンダ6を半導体レーザ2の出射面近傍にパターンニングによって形成しないことにより、半導体レーザ2の出射面へのハンダの流れ込みを防止することが可能である。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2における半導体レーザ用サブマウントおよび半導体レーザ装置について、図4を用いて説明する。
また、サブマウント1上のハンダ6を半導体レーザ2の出射面近傍にパターンニングによって形成しないことにより、半導体レーザ2の出射面へのハンダの流れ込みを防止することが可能である。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2における半導体レーザ用サブマウントおよび半導体レーザ装置について、図4を用いて説明する。
図4は本発明の実施の形態2に係る半導体レーザをサブマウントに実装した半導体レーザ装置の共振長方向の断面図である。
図4において、7はサブマウント1に形成された半導体レーザ2のチップ反りと同等な曲率を加えた凹型溝である。実施の形態1との違いは、サブマウント1に凹型溝4に替わりこの曲率を加えた凹型溝7を形成する点である。
図4において、7はサブマウント1に形成された半導体レーザ2のチップ反りと同等な曲率を加えた凹型溝である。実施の形態1との違いは、サブマウント1に凹型溝4に替わりこの曲率を加えた凹型溝7を形成する点である。
以下、本実施の形態2に係る半導体レーザ用サブマウントについて説明する。なお、前記実施の形態1と同様の部分についての説明はここでは省略する。
曲率を加えた凹型溝7は、半導体レーザ2のチップ反りに近い曲率で形成されているために、半導体レーザ2の反りによる半導体レーザ2とサブマウント1との端面部での隙間がちいさくなり、半導体レーザ2とサブマウント1との接合面のハンダ6の密着性が、実施の形態1に比べてさらに向上する。このために、半導体レーザ2の高温動作特性と信頼性をさらに向上させることが可能である。
曲率を加えた凹型溝7は、半導体レーザ2のチップ反りに近い曲率で形成されているために、半導体レーザ2の反りによる半導体レーザ2とサブマウント1との端面部での隙間がちいさくなり、半導体レーザ2とサブマウント1との接合面のハンダ6の密着性が、実施の形態1に比べてさらに向上する。このために、半導体レーザ2の高温動作特性と信頼性をさらに向上させることが可能である。
なお、曲率を加えた凹型溝7の形成は、前記実施の形態1で説明した凹型溝4の形成方法と同様にレーザ加工装置を制御することにより、例えば予めセラミック基板の加工深さと加工装置のレーザ出力との関係の条件出しを行い、共振器方向の座標に対するレーザ出力のパワーをプログラミングすることにより所望の局率半径でセラミック基板に凹型溝を形成することが可能である。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3における半導体レーザ用サブマウントおよび半導体レーザ装置について、図5を用いて説明する。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3における半導体レーザ用サブマウントおよび半導体レーザ装置について、図5を用いて説明する。
図5は本発明の実施の形態3に係る半導体レーザをサブマウントに実装した半導体レーザ装置を出射面から見た断面図である。
図5において、8は2つ以上の発光点を有する半導体レーザであり、図では2波長半導体レーザを示す。9は2つ以上の発光点を有する半導体レーザの発光分離溝であり、図では、2波長半導体レーザ8に形成された発光点分離溝を示す。10は発光点分離溝9の短絡を防止するために凹型溝4の底面に更に形成された短絡防止用凸型壁である。
図5において、8は2つ以上の発光点を有する半導体レーザであり、図では2波長半導体レーザを示す。9は2つ以上の発光点を有する半導体レーザの発光分離溝であり、図では、2波長半導体レーザ8に形成された発光点分離溝を示す。10は発光点分離溝9の短絡を防止するために凹型溝4の底面に更に形成された短絡防止用凸型壁である。
以下、本実施の形態3に係る半導体レーザ用サブマウントについて説明する。なお、前記実施の形態1と同様の部分についての説明はここでは省略する。また、説明の簡単化のために2つ以上の発光点を有する半導体レーザとして2波長半導体レーザ8を例として説明するが、もちろん、同様に、2つ以上の発光点を有する半導体レーザを用いることもできる。
サブマウント1に2波長半導体レーザ8をマウントする場合、発光点の分離溝9で分離された2波長半導体レーザ8の電極を短絡しないように注意しなければならない。電極の短絡防止のために、凹型溝4の底部の各発光点に対応する電極間に短絡防止用凸型壁10を更に形成することにより、2波長半導体レーザの実装にも適用させることが可能である。
また、短絡防止用凸型壁10で各発光点に対応する電極の短絡を防止できるので組立歩留の向上にも効果がある。
なお、短絡防止用凸型壁10は、半導体レーザの発光点数に応じて形成すれば、2つ以上の発光点を有する半導体レーザへの適用可能である。
なお、短絡防止用凸型壁10は、半導体レーザの発光点数に応じて形成すれば、2つ以上の発光点を有する半導体レーザへの適用可能である。
本発明は、半導体レーザとサブマウントの密着性を高めることができ、チップ反りを有した長共振器の半導体レーザを実装する半導体レーザ用サブマウントおよび半導体レーザ装置等にである。
1 サブマウント
2 半導体レーザ
3 密着性が低下した部分
4 凹型溝
5 電極パターン
6 ハンダ
7 曲率を加えた凹型溝
8 2波長半導体レーザ
9 発光点分離溝
10 短絡防止用凸型壁
2 半導体レーザ
3 密着性が低下した部分
4 凹型溝
5 電極パターン
6 ハンダ
7 曲率を加えた凹型溝
8 2波長半導体レーザ
9 発光点分離溝
10 短絡防止用凸型壁
Claims (6)
- ハンダを介して半導体レーザを電気的に接続して実装する半導体レーザ用サブマウントであって、
前記半導体レーザに形成された電極面と電気的に接続する電極パターンと、
前記半導体レーザの実装領域となる前記半導体レーザの共振器方向に形成される凹型溝と
を有することを特徴とする半導体レーザ用サブマウント。 - 実装する前記半導体レーザのチップ反りの曲率と同等な形状に前記凹型溝の底面を形成することを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ用サブマウント。
- 前記凹型溝の曲率形状の形成方向を前記半導体レーザの共振器方向と一致させることを特徴とする請求項2記載の半導体レーザ用サブマウント。
- ハンダを介して複数の発光点を備える半導体レーザを電気的に接続して実装する半導体レーザ用サブマウントであって、
前記半導体レーザの発光点毎に形成された電極面と電気的に接続する複数の電極パターンと、
前記半導体レーザの実装領域となる前記半導体レーザの共振器方向に形成される凹型溝と、
前記各電極パターン間に形成される短絡防止用凸型壁と
を有し、前記短絡防止用凸型壁により前記発光点毎に形成される電極面が前記ハンダにより短絡することを防止することを特徴とする半導体レーザ用サブマウント。 - 請求項1または請求項2または請求項3いずれかに記載の半導体レーザ用サブマウントに半導体レーザを電気的に接続して実装することにより成る半導体レーザ装置。
- 請求項4に記載の半導体レーザ用サブマウントに複数の発光点を備える半導体レーザを電気的に接続して実装することにより成る半導体レーザ装置。
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2005
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