JP2009043510A - 高圧放電灯点灯装置及びプロジェクタ並びにその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プロジェクタを移動し置き直す際にプロジェクタに衝撃が加わっても高圧放電灯を立消えさせない高圧放電灯点灯装置を提供する。
【解決手段】 降圧チョッパ回路、降圧チョッパ回路の出力電圧または出力電流を検出する検出回路、降圧チョッパ回路からの制限された直流出力を50Hz以上1kHz以下の交流の低周波出力又は1kHzを超える交流の高周波出力に変換して高圧放電灯に供給するフルブリッジ回路、フルブリッジ回路の出力を低周波出力と高周波出力との間で切換える切換え手段、及びフルブリッジ回路の高周波出力時に高圧放電灯に共振電圧を印加する共振回路からなる高圧放電灯点灯装置において、フルブリッジ回路の低周波出力時に、検出出力電圧が電圧上限値に達した場合または検出出力電流が電流下限値に達した場合、切換え手段がフルブリッジ回路の出力を高周波出力に切換え、所定のタイミングで低周波出力に戻すように構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は高圧放電灯を点灯させるための高圧放電灯点灯装置の改良に関する。さらに、その高圧放電灯点灯装置を用いたプロジェクタ、及び高圧放電灯点灯装置の制御方法に関する。
近年、高圧放電灯点灯装置の電子化による小型、軽量化が進み、図2に示すような降圧チョッパ回路20、フルブリッジ回路30、およびイグナイタ回路40の組合せにより高圧放電灯50を高周波始動させ、その後、低周波の矩形波で安定に点灯させる高圧放電灯点灯装置がプロジェクタに用いられている(例えば、特許文献1)。
図2の従来回路の動作を説明する。降圧チョッパ回路20は、その制御に関する回路として、抵抗25、26及び27からなる検出回路並びにPWM制御回路28を含む。PWM制御回路28は、抵抗27によりランプ電流に比例したランプ電流信号を、抵抗26によりランプ電圧に比例したランプ電圧信号を検出し、ランプ電流信号とランプ電圧信号を乗算器またはマイクロコンピュータにて演算した電圧信号と、予め高圧放電灯の定格ランプ電圧時に定格ランプ電力で点灯できるようにし設定した基準電圧とを誤差増幅器にて比較し、ランプ電流信号とランプ電圧信号を乗算した電圧信号が一定になるようにトランジスタ21のデューティ比をパルス幅制御し、高圧放電灯50を適正な電力にて点灯させるものである。
次に、降圧チョッパ回路20の制限された直流出力を受けて動作するフルブリッジ回路30の動作は、トランジスタ31及び34とトランジスタ32及び33がブリッジ制御回路37にて制御される周波数にて交互に導通・非導通を繰り返すことにより、降圧チョッパ回路20の直流出力を交流電流に変換し、高圧放電灯50に供給するものである。
制御部60は、始動後に検出回路からPWM制御回路28を介して入力される出力電圧又は出力電流により放電の安定を判断すると、内部の切換え手段61によってフルブリッジ回路30の動作周波数をそれまでの高周波から安定点灯用の低周波に切換えるものである。なお、本明細書においては、高周波とは1kHzを超える交流、特に正弦波(又は三角波が歪んだもの)であり、低周波とは50Hz以上1kHz以下の交流、特に矩形波(又はその変形波)をいうものとする。
ここで高圧放電灯50の始動時においては、一定時間、ブリッジ制御回路37で制御される周波数を数十kHzに高めることにより、トランジスタ31、34とトランジスタ32、33の中点に接続されたチョークコイル35とコンデンサ36の直列回路が共振され、チョークコイル35のインダクタンスとコンデンサ36の容量とブリッジ制御回路37の周波数で決まる正弦波の周波数の高い共振電圧がチョークコイル35およびコンデンサ36端に発生し、コンデンサ36に並列に接続されている高圧放電灯50端にも、その高周波の共振電圧が印加される。
高圧放電灯50を始動させるためのイグナイタ回路40の動作は、先に説明したブリッジ制御回路37によりフルブリッジ回路30が数十kHzの高周波で動作しているコンデンサ36端に発生する高周波の正弦波電圧を受け、チョークコイル35とコンデンサ36の接続点側がプラス電位のときにダイオード41、抵抗42、コンデンサ43の向きに電流が流れコンデンサ43が充電される。
高周波の正弦波電圧の極性が反転し、チョークコイル35とコンデンサ36の接続点がマイナス電位のときはコンデンサ46、抵抗45、ダイオード44の向きに電流が流れコンデンサ46が充電される。
上記動作を繰り返すことにより、コンデンサ43とコンデンサ46の直列回路端の電位は徐々に上昇し、コンデンサ43とコンデンサ46の直列回路端の電位が放電ギャップ47のブレークダウン電圧に達すると、コンデンサ43、46の直列回路より放電ギャップ47、パルストランス48の一次巻線に電流が流れパルストランス48の一次巻線にコンデンサ43、46の電圧が印加される。
このことにより、パルストランス48の二次巻線には、一次巻線に印加された電圧に対してパルストランス48の昇圧比に応じたパルス電圧が発生し、その電圧はコンデンサ36を介して高圧放電灯50に印加され、高圧放電灯50がブレークダウンし点灯に至る。
また、高圧放電灯50が始動した直後においても一定時間、ブリッジ制御回路37よりフルブリッジ回路30を高周波にて動作することにより、チョークコイル35が限流素子となり、制限された電流にて高圧放電灯50は高周波点灯を開始する。
また、この時チョークコイル35とコンデンサ36は、チョッパ回路20のスイッチング動作によりランプ電流に発生するリップル電流を低減させるためのフィルタ回路の役割も担っている。
図3は高圧放電灯始動時から安定点灯に至るまでの高圧放電灯点灯装置の動作を説明するためのものである。
時間t0で、直流電源10から例えば380V(V0)の直流電圧を受け、降圧チョッパ回路20及びフルブリッジ回路30の動作が開始し高電圧の高周波電圧が高圧放電灯50端に印加され、同時にフルブリッジ回路30の動作を受けてイグナイタ回路40が動作を開始する。
高圧放電灯50が放電を開始する時間t1まで、降圧チョッパ回路20の出力電圧は例えば予め設定された180V(V1)を出力している。
ここで、降圧チョッパ回路20の出力電圧を例えば180V程度に制限することが以下の理由により望ましい。
放電開始後について、放電中のランプ電圧は一般的には高くても140V程度が上限となるので、ランプに過渡的な状態が起こらない限りそれより高い出力電圧は不要である。そして、フルブリッジ回路30に使用するトランジスタ(MOSFET等)は一般に耐圧が低いものほどオン抵抗が小さく、かつ価格が低い。このことを踏まえて、140V以上の耐圧では200V耐圧のトランジスタを用いるのが最適である。
また、放電開始前について、共振回路やイグナイタ回路の負担(昇圧比)を減らすためには降圧チョッパ回路20の出力電圧は高い方が望ましいが、共振回路やイグナイタ回路の昇圧能力の増強は比較的容易であるので、降圧チョッパ回路20の出力電圧を上記の200V耐圧トランジスタの使用上限に設定するのが妥当である。ここで、トランジスタの電圧ディレーティングを90%とした場合、その使用上限は180Vとなる。これにより、降圧チョッパ回路20の出力電圧は180Vと決まる。
上記より、降圧チョッパ回路20の出力電圧を例えば180Vに制限すれば、低発熱化、低コスト化の観点から最も有利な条件で回路全体を構成できる。
次に時間t1にて高圧放電灯50が放電を開始すると、チョークコイル35にて制限される高周波電流が流れるが、この時はチョークコイル35が限流素子となって電圧を負担しているため、降圧チョッパ回路20の出力電圧は依然として180Vのままである。
時間t2においてフルブリッジ回路30にて低周波の矩形波点灯に移行すると、チョークコイル35に流れる電流も低周波となるため、チョークコイル35は飽和し電流の制限はできなくなる。
低周波動作時は降圧チョッパ回路20がPWM制御をすることにより電流制限を行うため、降圧チョッパ回路20の出力電圧は高圧放電灯50の電圧とほぼ等しい電圧まで低下する。
また、高圧放電灯50は放電開始直後においては発光管内の封入金属が蒸発していないため圧力が低く、そのためランプ電圧も最初は低いが、時間t2後は時間とともに封入金属が蒸発しランプ電圧が高まっていく。
ところで、上記従来の高圧放電灯点灯装置で点灯される高圧放電灯の放電アークは発光管内の対流により、図4で示すようにアーク中央部が多少上部に湾曲した形で安定した放電が維持される。
一方、近年、このような高圧放電灯と高圧放電灯点灯装置を組み込んだプロジェクタについて、ビジネス用を中心に小型軽量が進んだことにより、ユーザーが使用中にプロジェクタの設置場所や投射方向を移動させる機会が増えている。
ここで、プロジェクタを移動し置き直す際にプロジェクタに軽い衝撃が加わってしまった場合、その衝撃は高圧放電灯50にも加わり、瞬間的に高圧放電灯50のアークは図5のように更に大きく湾曲してしまう。
特開2002−280192号公報
ここで、高圧放電灯50のランプ電圧は、そのアーク長に比例して増加するため図6に示すようにt3のタイミングで衝撃が加わると、その瞬間からランプ電圧は瞬時に増加し始める。
また、降圧チョッパ回路20の出力電圧を高圧放電灯点灯装置の低コスト化、低発熱化を実現するため例えば180Vに制限した場合、衝撃により増大するランプ電圧が180Vに達してしまうと高圧放電灯点灯装置から電流を供給することができなくなるため、その時間t5にて高圧放電灯50が立消えてしまい、プロジェクタとしての映像を投射する機能が失われてしまう。
また、高圧放電灯50は低圧放電である蛍光灯などとは異なり、点灯時の高い発光管温度の影響で発光管の内圧が高いため、発光管温度が下がり、内圧が低くなるまでは、イグナイタ回路40でパルス電圧を高圧放電灯50に印加しても放電を開始することができないため、ユーザーはその間プロジェクタを使用できないという問題が生じてしまう。
本発明の第1の側面は、直流電源部、直流電源部からの直流出力を受け高圧放電灯へ供給される電流を制限する降圧チョッパ回路、降圧チョッパ回路の出力電圧または出力電流を検出する検出回路、降圧チョッパ回路からの制限された直流出力を50Hz以上1kHz以下の交流の低周波出力又は1kHzを超える交流の高周波出力に変換して高圧放電灯に供給するフルブリッジ回路、フルブリッジ回路の出力を低周波出力と高周波出力との間で切換える切換え手段、及びフルブリッジ回路の高周波出力時に高圧放電灯に共振電圧を印加する共振回路からなる高圧放電灯点灯装置において、フルブリッジ回路の低周波出力時に、検出される出力電圧が電圧上限値に達した場合または検出される出力電流が電流下限値に達した場合、切換え手段がフルブリッジ回路の出力を高周波出力に切換え、所定のタイミングで低周波出力に戻すように構成された高圧放電灯点灯装置である。
ここで、所定のタイミングについて、高周波出力の継続時間を所定値に予め設定しておくことが望ましい。特に、所定値を20mSec以上30mSec以下とするのが好適である。
本発明第2の側面は、上記第1の側面の高圧放電灯点灯装置、高圧放電灯、高圧放電灯が取り付けられるリフレクタ、並びに高圧放電灯点灯装置及びリフレクタを内包する筐体を備えたプロジェクタである。
本発明第3の側面は、直流出力を受け高圧放電灯へ供給される電流を制限する降圧チョッパ回路の出力電圧または出力電流を検出する検出回路、降圧チョッパ回路からの制限された直流出力を50Hz以上1kHz以下の交流の低周波出力又は1kHzを超える交流の高周波出力に変換して高圧放電灯に供給するフルブリッジ回路、フルブリッジ回路の出力を低周波出力と高周波出力との間で切換える切換え手段、及びフルブリッジ回路の高周波出力時に高圧放電灯に共振電圧を印加する共振回路からなる高圧放電灯点灯装置を制御する方法であって、(A)フルブリッジ回路の低周波出力を行うステップ、(B)検出される出力電圧が電圧上限値に達した場合または検出される出力電流が電流下限値に達した場合に、フルブリッジ回路の出力を低周波出力から高周波出力に切換えるステップ、(C)フルブリッジ回路の高周波出力を継続するステップ、及び(D)フルブリッジ回路の出力を高周波出力から低周波出力に復帰させるステップからなる方法である。
ステップ(C)の継続時間を所定値に予め設定しておくことが望ましい。特に、所定値を20mSec以上30mSec以下とするのが好適である。
本発明の高圧放電灯点灯装置によれば、降圧チョッパ回路20の出力電圧または出力電流を監視することにより、高圧放電灯50に衝撃が加わったことを判断しフルブリッジ回路30を数十kHzの高周波で動作させることにより、降圧チョッパ回路20の最大電圧より高いピーク電圧の高周波電圧が高圧放電灯50端に印加させることができるため、高圧放電灯50の立消えを防止することが可能となる。しかも、低コストかつ低発熱な構成によって上記効果を達成できる。
次に、実施の形態について説明する。本発明に係る高圧放電灯点灯装置の回路構成は従来技術の図2と同じであり、図1にて本発明の動作を説明する。
従来例と同じように高圧放電灯が低周波の矩形波点灯を行っている時に従来例と同じようにt3のタイミングで高圧放電灯50に衝撃が加わると、その瞬間からランプ電圧は瞬時に増加し始める。
そこで、制御回路60は、PWM制御回路28を介して入力される抵抗26または抵抗27の電圧によって降圧チョッパ回路20の出力電圧または出力電流を監視し、高圧放電灯50のランプ電圧が図1に示すある設定電圧(V2)を超えたこと、またはランプ電流がある設定電流(I2)を下回ったことを検出すると、高圧放電灯50への衝撃によりアークが過度に湾曲したものと判断する。そして、切換え手段61が、ブリッジ制御回路37によるフルブリッジ回路30の動作を高周波動作に切換える。
フルブリッジ回路30が高周波動作をすることにより、イグナイタ回路動作時と同じようにフルブリッジ回路30を構成するトランジスタの中点に接続されたチョークコイル35とコンデンサ36によって高いピーク電圧の共振電圧が発生し、コンデンサ36に実質的に並列に接続されている高圧放電灯50にも印加される。
ここで共振電圧のピーク値は高圧放電灯50のインピーダンスによっても異なるが、衝撃が加わったことにより、ランプ電圧が上昇し、ランプ電流が低下すると高圧放電灯のインピーダンスが高くなり、そのタイミングでフルブリッジ回路30を高周波動作させることにより、例えば180Vに設定された降圧チョッパ回路20の最大電圧より高いピーク電圧の共振電圧が得られる。
このことにより、(従来はランプ電圧が180Vになった瞬間に立消えを起こしていたが)ランプ電圧が180Vに達しても高圧放電灯50の放電を持続でき、結果的にプロジェクタに衝撃が加わってもプロジェクタとして映像を投射する機能を損なうことはなくなる。もちろん、高周波動作移行後にランプ電圧がさらに上昇して180Vを超えるようなことがあっても、ランプ電圧相当の共振電圧を確保できれば立消えることはない。
また、実験的には高圧放電灯50(定格ランプ電力150Wクラスのランプ、及び200Wクラスのランプ)に衝撃を加えた時、高圧放電灯50のランプ電圧が安定時より20%以上高い電圧を維持している時間は平均的には15mSec、最大でも20mSecであった。
一般的に高圧放電灯の場合、発光管内の内圧が高い状態で高周波点灯させるとアークが不安定になる、所謂、音響的共鳴現象が生じ、最悪の場合は立消えてしまったり、アークが発光管内壁に接触することにより高圧放電灯が破裂してしまったりする場合がある。
特にプロジェクタに使用するようなアーク長が短く、かつ発光管形状が丸い高圧放電灯の場合、回路構成上設計し易い20kHz〜200kHzの殆どの周波数帯域で音響的共鳴現象が確認される。
従って、高圧放電灯50に衝撃が加わったことを検知して高周波点灯に移行した場合も、発光管内に定在波が生じて音響的共鳴現象が激しくなる前に、通常の低周波の矩形波点灯に戻すことが望まれる。
本発明における高圧放電灯点灯装置においても、(例えば、図示しないタイマなどを制御部60に設け)高周波点灯を行っている時間(tHF)を設定し、設定時間を経過したら通常の低周波の矩形波点灯に戻す機能も含まれる。
具体的には、前記の高圧放電灯50に衝撃を加えた時の高圧放電灯50のランプ電圧が安定時より20%以上高い電圧を維持している時間が平均的には15mSec、最大でも20mSecであるため、設定時間は20m〜30mSecとするのが好ましく、25mSec程度に設定するのが特に好ましい。もちろん、設定時間が20mSec未満、あるいは30mSecを超えるものであっても本発明の原理は適用できる。即ち、軽度の(回復の早い)アーク湾曲しか発生しないのであれば設定時間を20mSec未満としてもよいし、適切な方法(公知の方法)により音響共鳴現象を確実に抑制又は回避できるのであれば設定時間を30mSecより長くしてもよい。
また、期間tHFの期間長を可変とすることもできる。例えば、高周波動作中も出力電圧又は出力電流を検出し、出力電圧が所定値V3(図示せず)を下回った場合、又は出力電流が所定値I3(図示せず)を上回った場合に、放電アークの湾曲が回復したものと判断し、低周波動作に戻すようにしてもよい。これにより、高周波出力の期間を最小にすることができ、音響共鳴現象が発生する可能性を最小限に抑えることができる。但し、高周波出力中に検出される出力電圧又は出力電流は、低周波出力中とは異なり、ランプ電圧又はランプ電流を直接示しているものではない(即ち、ランプ電圧又はランプ電流に等しくない)ことに注意してV3又はI3を設定しなければならない。
上記より、プロジェクタを移動し置き直す際にプロジェクタに衝撃が加わってしまった場合でも高圧放電灯50を立消えさせない高圧放電灯点灯装置を得ることができる。しかも、低コストかつ低発熱な構成を用いて上記効果を達成できる。
上記実施例では、高圧放電灯に衝撃が加わってアークに過度の湾曲が発生した場合に、これに起因する立消えを防止できる高圧放電灯点灯装置を示したが、それを用いたアプリケーションとしてのプロジェクタを図7に示す。図7において、71は上記で説明した実施例の高圧放電灯点灯装置、72は高圧放電灯50が取り付けられるリフレクタ、73は高圧放電灯点灯装置71、高圧放電灯50及びリフレクタ72を内蔵する筐体である。なお、図は実施例を模擬的に図示したものであり、寸法、配置などは図面通りではない。そして、図示されない映像系の部材等を筐体73内に適宜配置してプロジェクタが構成される。
以上より、プロジェクタを移動し置きなおす際にプロジェクタに衝撃が加わってしまった場合でも、立消えを起こさずに使用を継続できるプロジェクタを提供できる。
図8に本発明の高圧放電灯点灯装置を制御する方法に関するフローチャートを示す。同図のフローチャートは既に安定点灯に到達した後の制御を示すものである。
ステップS100において、高圧放電灯50は低周波点灯されている。即ち、フルブリッジ回路30は低周波動作している。
ステップS110では、上記で説明してきた方法により高圧放電灯に衝撃が加わったか否かを検知する。即ち、検出される出力電圧が設定電圧(V2)を超えたか否か、または検出される出力電流がある設定電流(I2)を下回ったか否かによって衝撃による湾曲の有無を検知する。衝撃が加わったと判断した場合、ステップS120に進み、それ以外の場合はステップS100に戻る。
ステップS120において、切換え手段61によりフルブリッジ回路30の動作を低周波動作から高周波動作に切換え、ステップS130において、フルブリッジ回路30の高周波動作を所定の期間継続する。
ステップS140において、切換え手段61によりフルブリッジ回路30の動作を低周波動作に戻す。
以上より、従来の回路構成を用いながらも本発明の制御方法を導入することにより、プロジェクタに衝撃が加わってしまった場合でも高圧放電灯50を立消えさせないようにすることができる。
なお、本発明の用途をプロジェクタに特化して説明してきたが、本発明は一般照明用の照明器具にも適用できる。例えば、移動可能な設備に取り付けたダウンライトを想定した場合、本発明の手法を用いれば、その設備の移動により高圧放電灯に衝撃・振動が加わった場合でも立消えを防止することができる。またさらに、移動しない設備に取り付けた場合でも、工事、災害等により高圧放電灯に衝撃・振動が加わった場合に立消えを防止することができる。
本発明の高圧放電灯点灯装置における衝撃印加時のランプ電圧・ランプ電流波 形を示す図である。 従来の高圧放電灯点灯装置を示す図である。 従来の高圧放電灯点灯装置における高圧放電灯点灯装置内の電圧波形とランプ圧・ランプ電流波形を示す図である。 通常の高圧放電灯のアーク状態を示す図である。 衝撃が印加された時の圧放電灯のアーク状態を示す図である。 従来の高圧放電灯点灯装置における衝撃印加時のランプ電圧・ランプ電流波形を示す図である。 本発明のプロジェクタを示す図である。 本発明の制御方法のフローチャートである。
符号の説明
10:直流電源
20:降圧チョッパ回路
21,31,32,33,34:トランジスタ
22,41,44:ダイオード
23,35:チョークコイル
24,36,43,46:コンデンサ
25,26,27,42,45:抵抗
28:PWM制御回路
30:フルブリッジ回路
37:ブリッジ制御回路
40:イグナイタ回路
47:放電ギャップ
48:パルストランス
50:高圧放電灯
60:制御部
61:切換え手段
71:高圧放電灯点灯装置
72:リフレクタ
73:筐体

Claims (7)

  1. 直流電源部、該直流電源部からの直流出力を受け高圧放電灯へ供給される電流を制限する降圧チョッパ回路、該降圧チョッパ回路の出力電圧または出力電流を検出する検出回路、該降圧チョッパ回路からの制限された直流出力を50Hz以上1kHz以下の交流の低周波出力又は1kHzを超える交流の高周波出力に変換して高圧放電灯に供給するフルブリッジ回路、該フルブリッジ回路の出力を低周波出力と高周波出力との間で切換える切換え手段、及び該フルブリッジ回路の高周波出力時に該高圧放電灯に共振電圧を印加する共振回路からなる高圧放電灯点灯装置において、
    該フルブリッジ回路の低周波出力時に、検出される出力電圧が電圧上限値に達した場合または検出される出力電流が電流下限値に達した場合、該切換え手段が該フルブリッジ回路の出力を高周波出力に切換え、所定のタイミングで低周波出力に戻すように構成された高圧放電灯点灯装置。
  2. 請求項1記載の高圧放電灯点灯装置において、前記所定のタイミングについて、前記高周波出力の継続時間が予め所定値に設定されている高圧放電灯点灯装置。
  3. 請求項2記載の高圧放電灯点灯装置において、前記所定値が20mSec以上30mSec以下である高圧放電灯点灯装置。
  4. 請求項1から3いずれか一項に記載の高圧放電灯点灯装置、前記高圧放電灯、該高圧放電灯が取り付けられるリフレクタ、並びに該高圧放電灯点灯装置及び該リフレクタを内包する筐体を備えたプロジェクタ。
  5. 直流出力を受け高圧放電灯へ供給される電流を制限する降圧チョッパ回路の出力電圧または出力電流を検出する検出回路、該降圧チョッパ回路からの制限された直流出力を50Hz以上1kHz以下の交流の低周波出力又は1kHzを超える交流の高周波出力に変換して高圧放電灯に供給するフルブリッジ回路、該フルブリッジ回路の出力を低周波出力と高周波出力との間で切換える切換え手段、及び該フルブリッジ回路の高周波出力時に該高圧放電灯に共振電圧を印加する共振回路からなる高圧放電灯点灯装置を制御する方法であって、
    (A)該フルブリッジ回路の低周波出力を行うステップ、
    (B)検出される出力電圧が電圧上限値に達した場合または検出される出力電流が電流下限値に達した場合に、該フルブリッジ回路の出力を低周波出力から高周波出力に切換えるステップ、
    (C)該フルブリッジ回路の高周波出力を継続するステップ、及び
    (D)該フルブリッジ回路の出力を高周波出力から低周波出力に復帰させるステップ
    からなる方法。
  6. 請求項5記載の方法において、前記ステップ(C)の継続時間が予め所定値に設定されている方法。
  7. 請求項6記載の方法において、前記所定値が20mSec以上30mSec以下である方法。
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