JP2009042905A - 集積回路装置のノイズ解析方法、集積回路装置のノイズ解析システム、集積回路装置、電子機器、集積回路装置のノイズ解析プログラム及び情報記憶媒体 - Google Patents

集積回路装置のノイズ解析方法、集積回路装置のノイズ解析システム、集積回路装置、電子機器、集積回路装置のノイズ解析プログラム及び情報記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】大規模なLSIにも適用可能な高精度のノイズ解析方法を提供すること。
【解決手段】本集積回路装置のノイズ解析方法は、まず、ネットリスト及び電流算出パラメータに基づいて、電源ラインを流れる電源電流のピーク値を算出する(S10)。次に、レイアウトデータ及び素子値計算パラメータに基づいて、電源ライン上の素子値を計算する(S14)。次に、電源ライン上の素子値に基づいて集積回路装置の等価回路モデルを生成する(S16)。次に、電源電流のピーク値及び等価回路モデルに基づいて、電源電流の波形モデルを生成する(S18)。最後に、電源電流の波形モデルに基づいて、ノイズ解析を行う(S20)。
【選択図】図1

Description

本発明は、集積回路装置のノイズ解析方法、集積回路装置のノイズ解析システム、集積回路装置、電子機器、集積回路装置のノイズ解析プログラム及び情報記憶媒体に関する。
近年、プロセスの微細化に伴いLSIの高速化、高集積化が進み、LSIが放射するEMIノイズの低減が重要な課題になっている。LSI内部の多数の論理セルや入出力セルが同時にスイッチングすると電源間に瞬時的に大きな貫通電流が流れ、電源ノイズが発生する。EMIノイズは、LSIの電源ピンを通して電源ノイズが電磁波として空間に放射されることにより発生する。
従来、EMIノイズの解析手法として、回路シミュレーションにより得られる電源電流波形をフーリエ変換して各周波数成分のノイズのパワーを解析する手法がとられてきた。
特開平6−309420号公報
しかし、高精度の回路シミュレーションは小規模の回路にしか適用できない。そのため、回路規模が比較的大きい場合には、精度の低い高速回路シミュレーションによりノイズ解析を行わざるを得なかった。また、回路規模が非常に大きい場合には、高速回路シミュレーションでも実行時間が非常に長くなる場合や実行不可能な場合もあった。
すなわち、大規模なLSIのEMIノイズを精度よく解析する手段がなかった。その結果、実チップのEMIノイズの評価結果と設計段階におけるノイズ解析の結果が大きく相違する場合があった。そのため、実チップのEMIノイズが設計段階におけるノイズ解析の結果よりも大きくなり規定値を上回った場合には、LSIの設計変更が必要になりコスト及び開発工数の増加をもたらしていた。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、大規模なLSIにも適用可能な高精度のノイズ解析方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の集積回路装置のノイズ解析方法は、
前記集積回路装置に含まれる少なくとも一部のブロックのネットリスト及び所定の電流算出パラメータに基づいて、前記集積回路装置の所与の電源ラインを流れる電源電流のピーク値を算出する電源電流ピーク値算出ステップと、
前記集積回路装置のレイアウトデータ及び所定の素子値計算パラメータに基づいて、前記集積回路装置の前記電源ライン上の所定の素子値を計算する電源素子値計算ステップと、
前記素子値に基づいて、前記集積回路装置の等価回路モデルを生成する等価回路モデル生成ステップと、
前記電源電流のピーク値及び前記等価回路モデルに基づいて、前記電源電流の波形モデルを生成する電源電流波形モデル生成ステップと、
前記波形モデルに基づいて、前記集積回路装置のノイズ解析を行うノイズ解析ステップと、を含むことを特徴とする。
少なくとも一部のブロックは、例えば、集積回路装置がデジタルブロックとアナログブロックを混載する場合には、デジタルブロック全体であってもよい。
所定の電流算出パラメータは、例えば、デジタルセルライブラリに含まれる各セルについて直接または間接に定義されるパラメータであってもよい。
電源ラインは、電源電位(VDD)供給線であってもよいし、接地電位(VSS)供給線であってもよい。また、集積回路装置が複数の電源電位(VDD1、VDD2等)供給線を有する場合には、いずれの電源電位供給線であってもよい。例えば、デジタル回路に供給される電源と、入出力(I/O)回路に供給される電源が異なる場合のように、複数の電源が存在する場合は各電源ラインを流れる電源電流のピーク値をそれぞれ算出するようにしてもよい。
さらに、複数の電源が存在する場合は、各電源ラインを流れる電源電流の波形モデルを合成して集積回路装置全体としての電源電流の波形モデルを生成するようにしてもよい。すなわち、前記電源電流ピーク値算出ステップは、各電源ラインを流れる電源電流のピーク値をそれぞれ算出し、前記電源素子値計算ステップは、各電源ライン上の所定の素子値を計算し、前記電源電流波形モデル生成ステップは、各前記電源ラインを流れる電源電流のピーク値及び前記等価回路モデルに基づいて、各前記電源電流の波形モデルを生成した後、各前記電源電流の波形モデルを合成し、前記ノイズ解析ステップは、前記合成された電源電流の波形モデルに基づいて、前記集積回路装置のノイズ解析を行うようにしてもよい。
所定の素子値は、例えば、抵抗値、容量値及びインダクタンス値のいずれであってもよいし、これらの任意の組み合わせであってもよい。
また、所定の素子値は、ネットリストに存在する素子値だけでなく、電源ラインの寄生素子(寄生抵抗、寄生容量、寄生インダクタ等)の値を含んでいてもよい。
所定の素子値計算パラメータは、レイアウトデータから抽出した抵抗、キャパシタ、インダクタの値を計算するために必要なパラメーを含み、さらに、例えば、電源間に接続されたトランジスタをキャパシタに置き換えて等価回路モデルを作成する場合には、当該キャパシタの容量値を含んでもよい。
等価回路モデルは、ノイズ解析を行う場合に、集積回路装置の実チップの放射ノイズと実質的に等価なノイズを発生させるような回路であればよい。
本発明によれば、電源電流のピーク値と前記等価回路モデルに基づいて電源電流の波形モデル(電源電流波形モデル)を生成し、ノイズ解析を行う。従って、LSI全体に対する回路シミュレーションを実行する必要がないので、大規模なLSIにも適用可能な高精度のノイズ解析を行うことができる。
(2)本発明の集積回路装置のノイズ解析方法は、
前記集積回路装置の前記ブロックに含まれ、所定のクロック信号で動作する複数の記憶素子間のクロックスキューに関する情報を作成するクロックスキュー情報作成ステップを含み、
前記電源電流波形モデル生成ステップにおいて、
前記電源電流のピーク値、前記等価回路モデル及び前記クロックスキューに関する情報に基づいて、前記波形モデルを生成することを特徴とする。
本発明によれば、クロック信号のエッジ付近で流れる電源電流の時間幅をモデル化することができる。従って、集積回路装置の設計段階におけるノイズ解析の精度をより向上することができる。
(3)本発明の集積回路装置のノイズ解析方法は、
前記等価回路モデルの所定の特性データと前記集積回路装置の実チップの所定の特性データを比較し、所定の基準に従い両者が相違する場合は一致するように前記電流算出パラメータ又は前記素子値計算パラメータの少なくとも一方を調整するパラメータ調整ステップを含み、
前記電源電流ピーク値算出ステップにおいて、
調整後の前記電流算出パラメータに基づいて、前記電源電流のピーク値を算出し、
前記電源素子値計算ステップにおいて、
調整後の前記素子値計算パラメータに基づいて、前記素子値を計算することを特徴とする。
本発明によれば、集積回路装置の実チップを試作した後においても、電源電流波形モデルと実チップの電源電流波形が一致するように電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータが調整される。従って、設計変更を行う場合には、設計変更後の回路に対して、より高精度のノイズ解析を行うことができる。そのため、設計変更後に再度試作される実チップのEMIノイズをより確実に規格値以下にすることができる。
(4)本発明の集積回路装置のノイズ解析方法は、
所定のノイズテスト用回路のレイアウトデータ及び前記素子値計算パラメータに基づいて、前記ノイズテスト用回路の所与の電源ライン上の所定の素子値を計算するテスト用電源素子値計算ステップと、
前記ノイズテスト用回路の前記素子値に基づいて、前記ノイズテスト用回路の等価回路モデルを生成するテスト用等価回路モデル生成ステップと、
前記ノイズテスト用回路の前記等価回路モデルの所定の特性データと前記ノイズテスト用回路のテストチップの所定の特性データを比較し、所定の基準に従い両者が相違する場合は一致するように前記電流算出パラメータ又は前記素子値計算パラメータの少なくとも一方を調整するテスト用パラメータ調整ステップと、を含み、
前記電源電流ピーク値算出ステップにおいて、
調整後の前記電流算出パラメータに基づいて、前記集積回路装置の前記電源電流のピーク値を算出し、
前記電源素子値計算ステップにおいて、
調整後の前記素子値計算パラメータに基づいて、前記集積回路装置の前記素子値を計算することを特徴とする。
ノイズテスト用回路は、1種類であってもよいし、複数種類であってもよい。
ノイズテスト用回路のテストチップは、例えば、0.25μmプロセス、0.18μmプロセス、0.13μmプロセス等の各製造プロセス毎に作成してもよい。
本発明によれば、ノイズテスト用回路の等価回路モデルの特性データとテストチップの特性データが一致するように電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータが調整される。従って、集積回路装置の設計段階におけるノイズ解析の精度をより向上することができる。
(5)本発明の集積回路装置のノイズ解析方法は、
前記ノイズテスト用回路のネットリスト及び前記電流算出パラメータに基づいて、前記ノイズテスト用回路の前記電源ラインを流れる電源電流のピーク値を算出するテスト用電源電流ピーク値算出ステップと、
前記ノイズテスト用回路の前記電源電流のピーク値及び前記ノイズテスト用回路の前記等価回路モデルに基づいて、前記ノイズテスト用回路の前記電源電流の波形モデルを生成するテスト用電源電流波形モデル生成ステップと、を含み、
前記テスト用パラメータ調整ステップにおいて、
前記ノイズテスト用回路の前記波形モデルと前記テストチップの電源電流の波形を比較し、所定の基準に従い両者が相違する場合は一致するように前記電流算出パラメータ又は前記素子値計算パラメータの少なくとも一方を調整することを特徴とする。
本発明によれば、ノイズテスト用回路の電源電流の波形モデルとテストチップの電源電流の波形が一致するように電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータが調整される。従って、集積回路装置の設計段階におけるノイズ解析の精度をより向上することができる。
(6)本発明の集積回路装置のノイズ解析方法は、
前記ノイズテスト用回路に含まれ、所定のクロック信号で動作する複数の記憶素子間のクロックスキューに関する情報を作成するテスト用クロックスキュー情報作成ステップを含み、
前記テスト用電源電流波形モデル生成ステップにおいて、
前記ノイズテスト用回路の前記電源電流のピーク値、前記ノイズテスト用回路の前記等価回路モデル及び前記ノイズテスト用回路の前記クロックスキューに関する情報に基づいて、前記ノイズテスト用回路の前記波形モデルを生成することを特徴とする。
本発明によれば、テスト用回路のクロック信号のエッジ付近で流れる電源電流の時間幅をモデル化することができる。その上で、ノイズテスト用回路の電源電流の波形モデルとテストチップの電源電流の波形が一致するように、より精度良く電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータが調整される。従って、集積回路装置の設計段階におけるノイズ解析の精度をより向上することができる。
(7)本発明の集積回路装置のノイズ解析方法は、
前記電源電流ピーク値算出ステップ又は前記テスト用電源電流ピーク値算出ステップにおいて、
所定のテストパターンを入力して前記ネットリストに対する論理シミュレーションを実行し、前記論理シミュレーションの結果に基づいて、前記電源電流のピーク値を算出することを特徴とする。
本発明によれば、論理シミュレーションの結果に基づいて、電源電流のピーク値を算出する。従って、高速回路シミュレーションを実行する場合と比較してより高速にピーク電流値を算出することができるので、より大規模なLSIにも適用することができる。
また、集積回路装置の各回路の動作状態が異なれば電源電流のピーク値も大きく相違するような場合には、所定のテストパターンは、例えば、各回路の動作状態が異なるような各動作モードに対応させて複数用意してもよい。
すなわち、前記電源電流ピーク値算出ステップ又は前記テスト用電源電流ピーク値算出ステップにおいて、所定の複数のテストパターンに含まれる各テストパターンを入力して前記ネットリストに対する論理シミュレーションを実行し、それぞれの前記論理シミュレーションの結果に基づいて、各テストパターンに対応する前記電源電流のピーク値を算出するようにしてもよい。
このように、各回路の動作状態が相違する複数のテストパターンについて電源電流のピーク値を算出して電源電流の波形モデルを生成することにより、様々な動作状態を反映したノイズ解析を行うことができる。従って、集積回路装置の設計段階におけるノイズ解析の精度をより向上することができる。また、集積回路装置の実チップの試作後においても、複数のテストパターンに対して電源電流の波形モデルと実チップの電源電流波形を比較することにより、電流算出パラメータ又は素子値計算パラメータを精度よく調整することができる。従って、設計変更を行う場合にも、設計変更後の回路に対してより高精度のノイズ解析を行うことができる。そのため、設計変更後に再度試作される実チップのEMIノイズをより確実に規格値以下にすることができる。
(8)本発明は、
集積回路装置のノイズ解析システムであって、
前記集積回路装置に含まれる少なくとも一部のブロックのネットリスト及び所定の電流算出パラメータに基づいて、前記集積回路装置の所与の電源ラインを流れる電源電流のピーク値を算出する電源電流ピーク値算出手段と、
前記集積回路装置のレイアウトデータ及び所定の素子値計算パラメータに基づいて、前記集積回路装置の前記電源ライン上の所定の素子値を計算する電源素子値計算手段と、
前記素子値に基づいて、前記集積回路装置の等価回路モデルを生成する等価回路モデル生成手段と、
前記電源電流のピーク値及び前記等価回路モデルに基づいて、前記電源電流の波形モデルを生成する電源電流波形モデル生成手段と、
前記波形モデルに基づいて、前記集積回路装置のノイズ解析を行うノイズ解析手段と、を含むことを特徴とする。
(9)本発明は、
上記のいずれかのノイズ解析方法又は上記のノイズ解析システムを用いてノイズ解析されたことを特徴とする集積回路装置である。
(10)本発明は、
上記の集積回路装置と、
入力情報を受け付ける手段と、
入力情報に基づき前記集積回路装置により処理された結果を出力するための手段とを含むことを特徴とする電子機器である。
(11)本発明は、
集積回路装置のノイズ解析プログラムであって、
前記集積回路装置に含まれる少なくとも一部のブロックのネットリスト及び所定の電流算出パラメータに基づいて、前記集積回路装置の所与の電源ラインを流れる電源電流のピーク値を算出する電源電流ピーク値算出手段と、
前記集積回路装置のレイアウトデータ及び所定の素子値計算パラメータに基づいて、前記集積回路装置の前記電源ライン上の所定の素子値を計算する電源素子値計算手段と、
前記素子値に基づいて、前記集積回路装置の等価回路モデルを生成する等価回路モデル生成手段と、
前記電源電流のピーク値及び前記等価回路モデルに基づいて、前記電源電流の波形モデルを生成する電源電流波形モデル生成手段と、
前記波形モデルに基づいて、前記集積回路装置のノイズ解析を行うノイズ解析手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
(12)本発明は、
上記のプログラムが記憶されていることを特徴とする情報記憶媒体である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.集積回路装置のノイズ解析方法、集積回路装置のノイズ解析プログラム
図1は、本実施の形態の集積回路装置のノイズ解析方法の手順を説明するためのフローチャートである。
まず、解析対象の集積回路装置の所与の電源ライン(例えば、VSS)を流れる電源電流のピーク値を算出する(ステップS10)。ステップS10は、電源電流ピーク値算出ステップに対応する。
電源電流のピーク値は、解析対象の集積回路装置に含まれる少なくとも一部のブロックのネットリスト及び所定の電流算出パラメータを用いて算出される。例えば、デジタルブロックとアナログブロックを混載する集積回路装置において、デジタルブロック及び入出力回路で消費される電流が支配的である場合は、デジタルブロック及び入出力回路のネットリストのみが使用されるようにしてもよい。
ステップS10において、例えば、デジタル回路に供給される電源(VDD1)と入出力回路に供給される電源(VDD2)が異なる場合のように複数の電源が存在する場合は、各電源ライン毎に電源電流のピーク値を算出してもよい。また、接地電位を供給する電源ライン(VSS)を流れる電源電流のピーク値を算出することにより、複数の電源ライン(VDD1、VDD2等)を流れる電源電流の総和におけるピーク値を算出するようにしてもよい。
電流算出パラメータは、電源電流のピーク値の計算に必要なパラメータであればよい。例えば、各論理セル(AND、OR、フリップフロップ等)の出力のスイッチング時にVDD−VSS間に流れる貫通電流によって電源電流のピーク値が決まるような場合、各論理セルの出力遷移時間(立ち上がり遷移時間及び立ち下がり電位時間)は、貫通電流が流れる時間を決定する電流算出パラメータに含まれる。
次に、解析対象の集積回路装置のクロックスキュー情報を作成してもよい(ステップS12)。ステップS12は、クロックスキュー情報作成ステップに対応する。
ステップS10において電源電流のピーク値の算出に用いたネットリスト中の複数の記憶素子間のクロックスキューに関する情報(クロックスキュー情報)を作成する。クロックスキュー情報は、例えば、クロックツリー構築ツールの実行結果を使用してもよい。
ここで、クロック同期回路では貫通電流が流れる時間幅は、クロックスキューの影響を受ける。すなわち、クロックスキューが大きいほど貫通電流が流れる時間幅が大きくなる。
次に、解析対象の集積回路装置の電源ライン(例えば、VSS)上の素子値(抵抗値、容量値、インダクタンス値)を抽出する(ステップS14)。ステップS14は、電源素子値抽出ステップに対応する。
EMIノイズ解析のように特定の周波数成分のノイズのパワーを解析する場合は、実波形に極めて近い電源電流波形モデルを生成する必要があるので、抵抗値、容量値、インダクタンス値のすべてを抽出することが望ましい。
電源素子値は、所定の素子値計算パラメータを用いてレイアウトデータから抽出された電源ライン上の寄生素子の値を含み、さらに、回路中に存在する素子の値が含まれていてもよい。
次に、解析対象の集積回路装置の等価回路モデルを生成する(ステップS16)。ステップS16は、等価回路モデル生成ステップに対応する。
例えば、等価回路モデルは、電源間に直列に接続された抵抗、キャパシタ及びインダクタにより構成されるRLC回路であってもよい。抵抗値、容量値及びインダクタ値は、ステップS14で抽出した素子値に基づいて決定される。
次に、解析対象の集積回路装置の電源電流波形モデルを生成する(ステップS18)。ステップS18は、電源電流波形モデル生成ステップに対応する。
電源電流波形モデルは、ステップS10で算出した電源電流のピーク値と、ステップS16で生成した等価回路モデルを用いて生成する。さらに、ステップS12で作成したクロックスキュー情報を用いて、より実波形に近い電源電流波形モデルを生成するようにしてもよい。
次に、解析対象の集積回路装置のノイズ解析を行う(ステップS20)。ステップS20は、ノイズ解析ステップに対応する。
ノイズ解析は、ステップS18で生成した電源電流波形モデルを用いて行う。例えば、時間領域のデータである電源電流波形モデルにフーリエ変換を施して得られた周波数領域のデータに基づいて各周波数成分のノイス量を解析するようにしてもよい。
このように、本実施の形態の集積回路装置のノイズ解析方法によれば、電源電流のピーク値、等価回路モデル及びクロックスキュー情報を用いることにより、比較的短時間で電源電流波形モデルを生成可能である。従って、解析対象の集積回路装置のネットリストをそのまま使用して回路シミュレーションを実行してノイズ解析を行う場合と異なり、集積回路装置の回路規模が大きくなってもノイズ解析を行うことができる。
なお、電源ラインが複数ある場合は、各電源ライン毎にステップS10〜S20の処理を行ってもよい。
図2は、本実施の形態の集積回路装置のノイズ解析方法の他の手順を説明するためのフローチャートである。
ステップS10〜S18の処理は、図1のフローチャートにおけるステップS10〜S18の処理と同様であり、説明を省略する。
ステップS19において、ステップS16で生成した等価回路モデルの特性データと解析対象の集積回路装置の実チップの特性データを比較する。
例えば、ステップS18で生成した電源電流波形モデルと実チップの電源電流波形を特性データとして比較してもよいし、電源ライン(例えば、VSS)のインピーダンス特性を比較してもよい。
ステップS19では、等価回路モデルの特性データと実チップの特性データが厳密に一致していなくても、所定の基準に従い一致したと判断する。例えば、実チップの特性データには実チップの評価用ボードが発生するノイズの影響も含まれているので、このようなノイズによる差は無視するように所定の基準を設けてもよい。
ステップS19において両特性データが一致しない場合(ステップS19においてNoの場合)は、電流算出パラメータ又は素子値計算パラメータの少なくとも一方を調整し(ステップS20)、両特性データが一致するまでステップS10〜S22の処理を繰り返す。例えば、ステップS19で電源電流波形モデルと実チップの電源電流波形を比較する場合において、電源電流のピーク値が一致しない場合は電流算出パラメータを調整し、オーバーシュートやリンギングの波形が一致しない場合は素子値計算パラメータを調整するようにしてもよい。
ステップS19及びS22は、パラメータ調整ステップに対応する。
ステップS19において両特性データが一致した場合(ステップS19においてYesの場合)は、調整後の電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータに基づいて生成された電源電流波形モデルを用いてノイズ解析を行い、実チップのノイズと一致することを確認する(ステップS20)。
このように、図2のフローチャートでは、電源電流波形モデルと実チップの電源電流波形が一致するように電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータが調整される。従って、例えば、実チップのEMIノイズを低減するためにネットリストやレイアウトデータを修正した後に、変更後のネットリスト、レイアウトデータ、調整後の電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータを用いて、修正後の実チップのEMIノイズをより正確に見積もることができる。その結果、実チップの修正を何度も繰り返す必要がなくなり、開発工数やコストの削減を達成することできる。
なお、ステップS19の特性データの比較において電源電流波形を使用しない場合は、ステップS18の処理は、ステップS19で特性データが一致(ステップS19においてYesの場合)した後に行ってもよい。こうすることにより、ステップS19で特性データが一致するまで(すなわち、パラメータ調整が完了するまで)、無駄に電源電流波形モデルを生成する必要がなくなる。
また、電源ラインが複数ある場合は、各電源ライン毎にステップS10〜S22の処理を行ってもよい。
図3は、本実施の形態の集積回路装置のノイズ解析方法の他の手順を説明するためのフローチャートである。
図3のフローチャートでは、解析対象の集積回路装置のノイズ解析を行う前に、ノイズテスト用回路を用いて、電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータを調整する処理(ステップS30〜S40)が加えられている。
まず、ノイズテスト用回路の所与の電源ライン(例えば、VSS)を流れる電源電流のピーク値を算出してもよい(ステップS30)。ステップS30は、テスト用電源電流ピーク値算出ステップに対応する。
電源電流のピーク値は、ノイズテスト用回路のネットリスト及び電流算出パラメータ(図1、2のフローチャートにおけるステップS10の処理で使用される電流算出パラメータ)を用いて算出される。
ステップS30において、例えば、ノイズテスト用回路がデジタル回路と入出力回路により構成されており、デジタル回路に供給される電源(VDD1)と入出力回路に供給される電源(VDD2)が異なる場合のように複数の電源が存在する場合は、各電源ライン毎に電源電流のピーク値を算出してもよい。また、接地電位を供給する電源ライン(VSS)を流れる電源電流のピーク値を算出することにより、複数の電源ライン(VDD1、VDD2等)を流れる電源電流の総和におけるピーク値を算出するようにしてもよい。
次に、ノイズテスト用回路のクロックスキュー情報を生成してもよい(ステップS32)。ステップS32は、テスト用クロックスキュー情報作成ステップに対応する。
次に、ノイズテスト用回路の電源ライン(例えば、VSS)上の素子値(抵抗値、容量値、インダクタンス値)を抽出する(ステップS34)。ステップS34は、テスト用電源素子値抽出ステップに対応する。
次に、ノイズテスト用回路の等価回路モデルを生成する(ステップS36)。ステップS36は、テスト用回路モデル生成ステップに対応する。
例えば、等価回路モデルは、電源間に直列に接続された抵抗、キャパシタ及びインダクタにより構成されるRLC回路であってもよい。抵抗値、容量値及びインダクタ値は、ステップS34で抽出した素子値に基づいて決定される。
次に、ノイズテスト用回路の電源電流波形モデルを生成してもよい(ステップS38)。ステップS38は、テスト用電源電流波形モデル生成ステップに対応する。
電源電流波形モデルは、ステップS30で算出した電源電流のピーク値と、ステップS36で生成した等価回路モデルを用いて生成する。さらに、ステップS32で作成したクロックスキュー情報を用いて、より実波形に近い電源電流波形モデルを生成するようにしてもよい。
次に、ステップS36で生成した等価回路モデルの特性データとノイズテスト用回路のテストチップの特性データを比較する(ステップS40)。
例えば、ステップS38で生成した電源電流波形モデルとテストチップの電源電流波形を特性データとして比較してもよいし、電源ライン(例えば、VSS)のインピーダンス特性を比較してもよい。
ステップS40では、等価回路モデルの特性データとテストチップの特性データが厳密に一致していなくても、所定の基準に従い一致したと判断する。例えば、テストチップの特性データにはテストチップの評価用ボードが発生するノイズの影響も含まれているので、このようなノイズによる差は無視するように所定の基準を設けてもよい。
ステップS40において両特性データが一致しない場合(ステップS40においてNoの場合)は、電流算出パラメータ又は素子値計算パラメータの少なくとも一方を調整し(ステップS42)、両特性データが一致するまでステップS30〜S42の処理を繰り返す。例えば、ステップS40で電源電流波形モデルとテストチップの電源電流波形を比較する場合において、電源電流のピーク値が一致しない場合は電流算出パラメータを調整し、オーバーシュートやリンギングの波形が一致しない場合は素子値計算パラメータを調整するようにしてもよい。
ステップS40及びS42は、テスト用パラメータ調整ステップに対応する。
ステップS40において両特性データが一致した場合(ステップS40においてYesの場合)は、調整後の電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータを用いて、図1又は図2のフローチャートのステップS10以降の処理(解析対象の集積回路装置のノイズ解析)が行われる。
このように、図3のフローチャートでは、ノイズテスト用回路の特性データとテストチップの特性データが一致するように電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータが調整される。従って、例えば、解析対象の集積回路装置の実チップを試作する前に、調整後の電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータを用いて、実チップのEMIノイズをより正確に見積もることができる。その結果、実チップの修正が必要になる確率を低減することができ、開発工数やコストの削減を達成することできる。
なお、ステップS40の特性データの比較において電源電流波形を使用しない場合は、テスト用回路の電源電流波形モデルは必ずしも必要ではない。従って、この場合はステップS30、S32、S38の処理を省略してもよい。
また、電源ラインが複数ある場合は、各電源ライン毎にステップS30〜S42の処理を行ってもよい。
図4は、電源電流ピーク値算出ステップで論理シミュレーションを実行する場合の処理の例を説明するためのフローチャートである。図1又は図2のフローチャートのステップS10及び図3のフローチャートのステップS30の処理に対応する。
まず、論理シミュレーションの精度を向上させるために、論理シミュレーションに先立って論理シミュレーションの対象回路に含まれる寄生抵抗や寄生容量を抽出してもよい(ステップS100)。
次に、所定のテストパターンを入力して対象回路のネットリストに対して論理シミュレーションを実行する(ステップS102)。ステップS100において対象回路に含まれる寄生抵抗や寄生容量を抽出した場合は、それらの情報も入力して論理シミュレーションを実行してもよい。
ここで、論理シミュレーションの対象回路が複数の機能ブロックを含むような場合は、各機能ブロックを動作させるための複数のテストパターンを用意し、論理シミュレーションを複数回実行してもよい。
次に、ステップS102で実行した論理シミュレーションの結果から所定の区間における電源電流のピーク値を抽出する(ステップS104)。複数のテストパターンが存在する場合は、各テストパターンに対応する各論理シミュレーション結果から電源電流のピーク値をテストパターン毎に算出してもよい。
ここで、論理シミュレーションの結果に含まれている各ネットのスイッチングタイミングの情報から、ほぼ同時にスイッチングするトランジスタの数等の情報が得られるので、貫通電流による電源電流のピーク値を算出することができる。
このように、高速な論理シミュレーションを行うことにより電源電流のピーク値の算出をより短時間に効率的におこなうことができる。
図5は、図1又は図2のフローチャートのステップS16及び図3のフローチャートのステップS36で生成される等価回路モデルの一例を説明するための図である。
等価回路モデル10は、VDD電源端子とVSS電源端子の間に抵抗20(抵抗値R1)、インダクタ30(インダクタンス値L1)、キャパシタ40(容量値C1)、インダクタ50(インダクタンス値L2)、抵抗60(抵抗値R2)が直列に接続されている。
抵抗値R1、R2はレイアウトデータから抽出される寄生抵抗やネットリストに存在する抵抗等の合成抵抗の値を計算することにより求めることができる。
インダクタンス値L1、L2はレイアウトデータから抽出される寄生インダクタや実チップのボンディングやピンのインダクタ等の合成インダクタの値を計算することにより求めることができる。
容量C1はレイアウトデータから抽出される寄生容量やネットリストに存在するキャパシタ等の合成キャパシタの値を計算し、さらに、VDD電源端子とVSS電源端子の間に接続された各トランジスタを所定の容量値を有するキャパシタに置き換えて容量値を付加することにより求めることができる。
寄生容量や寄生抵抗、寄生インダクタンスを抽出するためのパラメータや各トランジスタを置き換える容量値等が素子値計算パラメータに相当する。
素子値計算パラメータは、これらの素子値(抵抗値R1及びR2、インダクタンス値L1及びL2、容量値C1)を計算するために必要なパラメータであればよい。
このようにして、電源電流により発生する放射ノイズの解析を行う場合には、大規模な集積回路装置であっても簡単な等価回路モデルとして表現することができる。
図6は、解析対象の集積回路装置の実チップの電源電流波形の一例について説明するための図である。図6のグラフの縦軸及び横軸は、それぞれ電源電流値及び時間を表している。
例えば、解析対象の集積回路装置の実チップは大規模なクロック同期回路を含んでおり、時刻T1〜T3においてクロック信号に同期して多数のトランジスタがほぼ同時にスイッチングする。その結果、時刻T1〜T3において、VDD電源とVSS電源の間に大きな貫通電流が流れる。
時刻T2において、もっとも多くのトランジスタがスイッチングし、貫通電流により電源電流がピーク値となる。
また、トランジスタがスイッチングするタイミングがクロックスキューの分だけずれるので、貫通電流が流れる時間はT1〜T3の時間幅を有する。クロックスキューが大きいほど貫通電流が流れる時間幅は大きくなる。
そして、時刻T3〜T4において電源電流のアンダーシュートが発生した後、時刻T4以降にリンギングが発生する。
設計段階において、EMIノイズを正確に見積もるためには、解析対象の集積回路装置の電源電流波形モデルを実チップの電源波形とできる限り一致させることが望ましい。
なお、図3のフローチャートに従って電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータを調整する場合、テストチップの電源電流波形が実チップの電源電流波形と近似するようなノイズテスト用回路を使用することが望ましい。
図7(A)、(B)は、解析対象の集積回路装置の電源電流波形モデルの生成方法の一例について説明するための図である。図7(B)に電源電流波形モデルの一例を示す。
まず、図7(A)に示すように、ピーク値A及び時間幅Bを持つ電源電流波形を生成する。ここで、ピーク値Aは貫通電流によるものであり、図1又は図2のフローチャートのステップS10で算出した電源電流のピーク値とする。また、時間幅Bは貫通電流が流れる時間に相当し、クロックスキュー情報から計算する。例えば、クロックスキューの最大値を計算して貫通電流が流れる時間幅Bとしてもよい。
次に、図6で説明した実チップの電源電流のアンダーシュート及びリンギングに相当する部分の波形を生成する。具体的には、図7(A)で説明した電流波形に対応する電圧波形を、図5で説明した等価回路モデルのVDD電源端子とVSS電源端子の間に印加して過渡応答解析を行い、キャパシタ40の両端の電圧波形を求める。この電圧波形を電流波形に変換して図7(B)に示した電源電流波形モデルとしてもよい。また、図7(A)で説明した電流波形をVDD電源端子に入力して抵抗20又は抵抗60に流れる電流波形を求め、この電流波形を図7(B)に示した電源電流波形モデルとしてもよい。また、これらの電源電流波形のアンダーシュート及びリンギングに相当する部分の波形と図7(A)に示した入力電流波形を合成して図7(B)に示した電源電流波形モデルを作成してもよい。なお、図5で説明した等価回路モデルのキャパシタ40の容量値C1が大きいほどアンダーシュートが大きく、インダクタンス値L1、L2が大きいほどリンギングの振動回数が多くなる。
図7(B)の電源電流波形モデルが図6で説明した実チップの電源電流波形に近いほど、ノイズ解析の精度が高くなる。そこで、集積回路装置のノイズ解析を行う前に、例えば、各プロセス毎にノイズテスト用回路を含むテストチップを試作し、ノイズテスト用回路の等価回路モデルの特性データとテストチップの特性データが一致するように電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータを調整しておくのが好ましい。
図8(A)は、ノイズテスト用回路の一例を説明するための図である。
ノイズテスト用回路70は、N個のDフリップフロップ80−1〜Nを含んで構成されている。各Dフリップフロップ80−1〜Nのデータ入力端子は反転出力端子と接続されている。また、各Dフリップフロップ80−1〜Nのクロック入力には、それぞれいくつかのクロックバッファを介してクロック入力端子90から同一のクロック信号CLKが供給される。すなわち、ノイズテスト用回路70はクロック信号CLKの立ち上がりエッジで動作する同期回路として構成されており、クロック信号CLKの立ち上がりエッジが供給される毎にすべてのDフリップフロップの出力信号が反転する。
ここで、図4のステップS102の論理シミュレーションにおいて、図8(B)に示すテストパターンをノイズテスト用回路70のクロック入力端子90に入力した場合、CLK信号の立ち上がりエッジですべてのクロックバッファの出力とDフリップフロップ80−1〜NのQ出力がほぼ同時に反転する。このとき、VDD電源端子とVSS電源端子の間に大きな貫通電流が流れる。また、Dフリップフロップ80−1〜Nのクロック入力の間にはクロックスキューが存在するため、クロックスキューの最大値に相当する時間だけ貫通電流が流れる。従って、ノイズテスト用回路70によると、図6で説明した実チップの電源電流波形と相似形の電源電流波形が得られる。このように、実チップの電源電流波形により近い電源電流波形が得られるようなノイズテスト用回路を作成することが望ましい。なお、テスト用回路70の等価回路モデルは図5で説明した等価回路モデルと同様の構成であり、電源電流波形モデルの生成方法も図7(A)、(B)で説明したのと同様であるので、説明を省略する。
図9は、テスト用回路とテストチップで比較する特性データの一例としてのインピーダンス特性を示す図である。図9のグラフの縦軸及び横軸は、それぞれ周波数及びインピーダンスを表している。
図9では、テストチップのインピーダンスZ1が実線で示され、テスト用回路の等価回路モデルのインピーダンスZ2が点線で示されている。テスト用回路の等価回路モデルの素子値がテストチップと合っていないため、インピーダンスZ2がインピーダンスZ1よりも高くなっている。従って、インピーダンスZ1とZ2が一致するように電流算出パラメータ及び素子値計算パラメータを調整した後に解析対象の集積回路装置の電源電流波形モデルを生成すれば、実チップを試作する前により精度の高いノイズ解析を行うことができる。
2.集積回路装置のノイズ解析システム
図10は、本実施の形態の集積回路装置のノイズ解析システムの機能ブロック図である。
ノイズ解析システム200は、電源電流ピーク値算出手段210を含む。
電源電流ピーク値算出手段210は、ノイズ解析対象の集積回路装置の所定のブロックのネットリスト110及び電流算出パラメータ120に基づいて、当該集積回路装置の電源ラインを流れる電源電流のピーク値212を算出する処理を行う。すなわち、電源電流ピーク値算出手段210は、図1又は図2のフローチャートのステップS10の処理を行う。
さらに、電源電流ピーク値算出手段210は、ノイズテスト用回路のネットリスト310及び電流算出パラメータ320に基づいて、当該ノイズテスト用回路の電源ラインを流れる電源電流のピーク値212を算出する処理を行うようにしてもよい。すなわち、電源電流ピーク値算出手段210は、図3のフローチャートのステップS30の処理をさらに行うようにしてもよい。
電源電流ピーク値算出手段210は、これらの処理において図4のフローチャートに従い、所定のテストパターンを入力してネットリスト310に対する論理シミュレーションを実行し、論理シミュレーションの結果に基づいて、電源電流のピーク値212を算出する処理を行うようにしてもよい。
ノイズ解析システム200は、クロックスキュー情報作成手段220を含んでもよい。
クロックスキュー情報作成手段220は、ノイズ解析対象の集積回路装置の所定のブロックのネットリスト110に基づいて、所定のクロック信号で動作する複数の記憶素子間のクロックスキュー情報222を作成する処理を行う。すなわち、クロックスキュー情報作成手段220は、図1又は図2のフローチャートのステップS12の処理を行う。
さらに、クロックスキュー情報作成手段220は、ノイズテスト用回路のネットリスト110に基づいて、所定のクロック信号で動作する複数の記憶素子間のクロックスキュー情報222を作成する処理を行うようにしてもよい。すなわち、クロックスキュー情報作成手段220は、図3のフローチャートのステップS32の処理をさらに行うようにしてもよい。
ノイズ解析システム200は、電源素子値計算手段230を含む。
電源素子値計算手段230は、ノイズ解析対象の集積回路装置のレイアウトデータ130及び素子値計算パラメータ140に基づいて、当該集積回路装置の電源ライン上の所定の素子値232を計算する処理を行う。すなわち、電源素子値計算手段230は、図1又は図2のフローチャートのステップS14の処理を行う。
さらに、電源素子値計算手段230は、ノイズテスト用回路のレイアウトデータ130及び素子値計算パラメータ140に基づいて、当該ノイズテスト用回路の電源ライン上の所定の素子値232を計算する処理を行うようにしてもよい。すなわち、電源素子値計算手段230は、図3のフローチャートのステップS34の処理をさらに行うようにしてもよい。
ノイズ解析システム200は、等価回路モデル生成手段240を含む。
等価回路モデル生成手段240は、素子値232に基づいて解析対象の集積回路装置の等価回路モデル242を生成する処理を行う。すなわち、等価回路モデル生成手段240は、図1又は図2のフローチャートのステップS16の処理を行う。
さらに、等価回路モデル生成手段240は、素子値232に基づいて、ノイズテスト用回路の等価回路モデルを生成する処理を行うようにしてもよい。すなわち、等価回路モデル生成手段240は、図3のフローチャートのステップS36の処理をさらに行うようにしてもよい。
ノイズ解析システム200は、電源電流波形モデル生成手段250を含む。
電源電流波形モデル生成手段250は、電源電流のピーク値212及び等価回路モデル242に基づいて、解析対象の集積回路装置の電源電流波形モデル252を生成する処理を行う。すなわち、電源電流波形モデル生成手段250は、図1又は図2のフローチャートのステップS18の処理を行う。
さらに、電源電流波形モデル生成手段250は、電源電流のピーク値212及び等価回路モデル242に基づいて、ノイズテスト用回路の電源電流波形モデル252を生成する処理を行うようにしてもよい。すなわち、電源電流波形モデル生成手段250は、図3のフローチャートのステップS38の処理をさらに行うようにしてもよい。
電源電流波形モデル生成手段250は、これらの処理において、さらにクロックスキュー情報222に基づいて、より精度の高い電源電流波形モデル252を生成処理を行うようにしてもよい。
ノイズ解析システム200は、ノイズ解析手段260を含む。
ノイズ解析手段260は、電源電流波形モデル252に基づいて解析対象の集積回路装置のノイズ解析を行い、解析結果150を出力する処理を行う。すなわち、ノイズ解析手段260は、図1又は図2のフローチャートのステップS20の処理を行う。
ノイズ解析システム200は、パラメータ調整手段270を含んでもよい。
パラメータ調整手段270は、等価回路モデル240の所定の特性データとチップ160の所定の特性データを比較し、所定の基準に従い両者が相違する場合は一致するように電流算出パラメータ120又は素子値計算パラメータ140の少なくとも一方を調整する処理を行う。すなわち、パラメータ調整手段270は、図2のフローチャートのステップS19、S22の処理及び図3のフローチャートのステップS40、S42の処理を行う。
また、コンピュータが、上記の各手段の機能を実現するためのプログラムを情報記憶媒体から読み取って上記の各手段の機能を実現してもよい。情報記憶媒体としては、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、ROM、RAM、HDD等を適用でき、その情報の読み取り方式は接触方式であっても、非接触方式であってもよい。また、情報記憶媒体に代えて、上記の各手段の機能を実現するためのプログラムを、ネットワークを介してホスト装置等からダウンロードすることによって上記の各手段の機能を実現してもよい。
本実施の形態の集積回路装置のノイズ解析システム又はノイズ解析プログラムによれば、電源電流のピーク値、等価回路モデル及びクロックスキュー情報を用いることにより、比較的短時間で電源電流波形モデルを生成可能である。従って、解析対象の集積回路装置のネットリストをそのまま使用して回路シミュレーションを実行してノイズ解析を行う場合と異なり、集積回路装置の回路規模が大きくなってもノイズ解析を行うことができる。
3.集積回路装置
図11は、本実施の形態の集積回路装置に相当するマイクロコンピュータのハードウエアブロック図の一例である。
本実施の形態の集積回路装置(マイクロコンピュータ)700は、CPU510、キャッシュメモリ520、ROM710、RAM720、MMU730、LCDコントローラ530、リセット回路540、プログラマブルタイマ550、リアルタイムクロック(RTC)560、DMAコントローラ570、割り込みコントローラ580、通信制御回路590、バスコントローラ600、A/D変換器610、D/A変換器620、入力ポート630、出力ポート640、I/Oポート650、クロック発生装置660、プリスケーラ670、クロック停止制御回路740及びそれらを接続する汎用バス680、専用バス750等、各種ピン690等を含む。
本実施の形態のノイズ解析方法又はノイズ解析システムを用いて図11の集積回路装置(マイクロコンピュータ)のノイズ解析を行うことにより、EMIノイズの放射が少なくコストパフォーマンスの高い集積回路装置を提供することができる。
4.電子機器
図12に、本実施の形態の電子機器のブロック図の一例を示す。本電子機器800は、マイクロコンピュータ(集積回路装置)810、入力部820、メモリ830、電源生成部840、LCD850、音出力部860を含む。
ここで、入力部820は、種々のデータを入力するためのものである。集積回路装置810は、この入力部820により入力されたデータに基づいて種々の処理を行うことになる。メモリ830は、マイクロコンピュータ810などの作業領域となるものである。電源生成部840は、電子機器800で使用される各種電源を生成するためのものである。LCD850は、電子機器が表示する各種の画像(文字、アイコン、グラフィック等)を出力するためのものである。
音出力部860は、電子機器800が出力する各種の音(音声、ゲーム音等)を出力するためのものであり、その機能は、スピーカなどのハードウェアにより実現できる。
図13(A)に、電子機器の1つである携帯電話950の外観図の例を示す。この携帯電話950は、入力部として機能するダイヤルボタン952や、電話番号や名前やアイコンなどを表示するLCD954や、音出力部として機能し音声を出力するスピーカ956を備える。
図13(B)に、電子機器の1つである携帯型ゲーム装置960の外観図の例を示す。この携帯型ゲーム装置960は、入力部として機能する操作ボタン962、十字キー964や、ゲーム画像を表示するLCD966や、音出力部として機能しゲーム音を出力するスピーカ968を備える。
図13(C)に、電子機器の1つであるパーソナルコンピュータ970の外観図の例を示す。このパーソナルコンピュータ970は、入力部として機能するキーボード972や、文字、数字、グラフィックなどを表示するLCD974、音出力部976を備える。
本実施の形態の集積回路装置を図13(A)〜図13(C)の電子機器に組み込むことにより、EMIノイズの放射が少なくコストパフォーマンスの高い電子機器を提供することができる。
なお、本実施形態を利用できる電子機器としては、図13(A)、(B)、(C)に示すもの以外にも、携帯型情報端末、ページャー、電子卓上計算機、タッチパネルを備えた装置、プロジェクタ、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置等のLCDを使用する種々の電子機器を考えることができる
なお、本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
本実施の形態の集積回路装置のノイズ解析方法の手順を説明するためのフローチャート。 本実施の形態の集積回路装置のノイズ解析方法の他の手順を説明するためのフローチャート。 本実施の形態の集積回路装置のノイズ解析方法の他の手順を説明するためのフローチャート。 電源電流ピーク値算出ステップで論理シミュレーションを実行する場合の処理の例を説明するためのフローチャート。 等価回路モデルの一例を説明するための図。 実チップの電源電流波形の一例について説明するための図。 図7(A)、(B)は、電源電流波形モデルの生成方法の一例について説明するための図である。 図8(A)は、ノイズテスト用回路の一例を説明するための図であり、図8(B)は論理シミュレーションのテストパターンの一例である。 テスト用回路とテストチップで比較する特性データの一例としてのインピーダンス特性を示す図。 本実施の形態の集積回路装置のノイズ解析システムの機能ブロック図である。 本実施の形態の集積回路装置(マイクロコンピュータ)のハードウエアブロック図の一例である。 集積回路装置(マイクロコンピュータ)を含む電子機器のブロック図の一例を示す。 図13(A)(B)(C)は、種々の電子機器の外観図の例である。
符号の説明
10 等価回路モデル、20 抵抗、30 インダクタ、40 キャパシタ、50インダクタ、60 抵抗、70 ノイズテスト用回路、80−1〜N Dフリップフロップ、90 クロック入力端子、110 ネットリスト、120 電流算出パラメータ、130 レイアウトデータ、140 素子値計算パラメータ、150 解析結果、160 チップ、200 ノイズ解析システム、210 電源電流ピーク値算出手段、220 クロックスキュー情報作成手段、230 電源素子値計算手段、240 等価回路モデル生成手段、250 電源電流波形モデル生成手段、260 ノイズ解析手段、270 パラメータ調整手段、510 CPU、520 キャッシュメモリ、530 LCDコントローラ、540 リセット回路、550 プログラマブルタイマ、560 リアルタイムクロック(RTC)、570 DMAコントローラ兼バスI/F、580 割り込みコントローラ、590 通信制御回路(シリアルインターフェース)、600 バスコントローラ、610 A/D変換器、620 D/A変換器、630 入力ポート、640 出力ポート、650 I/Oポート、660 クロック発生装置(PLL)、670 プリスケーラ、680 汎用バス、690 各種ピン、700 マイクロコンピュータ、710 ROM、720 RAM、730 MMU、740 クロック制御回路、750 専用バス、800 電子機器、810 集積回路装置、820 入力部、830 メモリ、840 電源生成部、850 LCD、860 音出力部、950 携帯電話、952 ダイヤルボタン、954 LCD、956 スピーカ、960 携帯型ゲーム装置、962 操作ボタン、964 十字キー、966 LCD、968 スピーカ、970 パーソナルコンピュータ、972 キーボード、976 音出力部

Claims (12)

  1. 集積回路装置のノイズ解析方法であって、
    前記集積回路装置に含まれる少なくとも一部のブロックのネットリスト及び所定の電流算出パラメータに基づいて、前記集積回路装置の所与の電源ラインを流れる電源電流のピーク値を算出する電源電流ピーク値算出ステップと、
    前記集積回路装置のレイアウトデータ及び所定の素子値計算パラメータに基づいて、前記集積回路装置の前記電源ライン上の所定の素子値を計算する電源素子値計算ステップと、
    前記素子値に基づいて、前記集積回路装置の等価回路モデルを生成する等価回路モデル生成ステップと、
    前記電源電流のピーク値及び前記等価回路モデルに基づいて、前記電源電流の波形モデルを生成する電源電流波形モデル生成ステップと、
    前記波形モデルに基づいて、前記集積回路装置のノイズ解析を行うノイズ解析ステップと、を含むことを特徴とする集積回路装置のノイズ解析方法。
  2. 請求項1において、
    前記集積回路装置の前記ブロックに含まれ、所定のクロック信号で動作する複数の記憶素子間のクロックスキューに関する情報を作成するクロックスキュー情報作成ステップを含み、
    前記電源電流波形モデル生成ステップにおいて、
    前記電源電流のピーク値、前記等価回路モデル及び前記クロックスキューに関する情報に基づいて、前記波形モデルを生成することを特徴とする集積回路装置のノイズ解析方法。
  3. 請求項1又は2において、
    前記等価回路モデルの所定の特性データと前記集積回路装置の実チップの所定の特性データを比較し、所定の基準に従い両者が相違する場合は一致するように前記電流算出パラメータ又は前記素子値計算パラメータの少なくとも一方を調整するパラメータ調整ステップを含み、
    前記電源電流ピーク値算出ステップにおいて、
    調整後の前記電流算出パラメータに基づいて、前記電源電流のピーク値を算出し、
    前記電源素子値計算ステップにおいて、
    調整後の前記素子値計算パラメータに基づいて、前記素子値を計算することを特徴とする集積回路装置のノイズ解析方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    所定のノイズテスト用回路のレイアウトデータ及び前記素子値計算パラメータに基づいて、前記ノイズテスト用回路の所与の電源ライン上の所定の素子値を計算するテスト用電源素子値計算ステップと、
    前記ノイズテスト用回路の前記素子値に基づいて、前記ノイズテスト用回路の等価回路モデルを生成するテスト用等価回路モデル生成ステップと、
    前記ノイズテスト用回路の前記等価回路モデルの所定の特性データと前記ノイズテスト用回路のテストチップの所定の特性データを比較し、所定の基準に従い両者が相違する場合は一致するように前記電流算出パラメータ又は前記素子値計算パラメータの少なくとも一方を調整するテスト用パラメータ調整ステップと、を含み、
    前記電源電流ピーク値算出ステップにおいて、
    調整後の前記電流算出パラメータに基づいて、前記集積回路装置の前記電源電流のピーク値を算出し、
    前記電源素子値計算ステップにおいて、
    調整後の前記素子値計算パラメータに基づいて、前記集積回路装置の前記素子値を計算することを特徴とする集積回路装置のノイズ解析方法。
  5. 請求項4において、
    前記ノイズテスト用回路のネットリスト及び前記電流算出パラメータに基づいて、前記ノイズテスト用回路の前記電源ラインを流れる電源電流のピーク値を算出するテスト用電源電流ピーク値算出ステップと、
    前記ノイズテスト用回路の前記電源電流のピーク値及び前記ノイズテスト用回路の前記等価回路モデルに基づいて、前記ノイズテスト用回路の前記電源電流の波形モデルを生成するテスト用電源電流波形モデル生成ステップと、を含み、
    前記テスト用パラメータ調整ステップにおいて、
    前記ノイズテスト用回路の前記波形モデルと前記テストチップの電源電流の波形を比較し、所定の基準に従い両者が相違する場合は一致するように前記電流算出パラメータ又は前記素子値計算パラメータの少なくとも一方を調整することを特徴とする集積回路装置のノイズ解析方法。
  6. 請求項5において、
    前記ノイズテスト用回路に含まれ、所定のクロック信号で動作する複数の記憶素子間のクロックスキューに関する情報を作成するテスト用クロックスキュー情報作成ステップを含み、
    前記テスト用電源電流波形モデル生成ステップにおいて、
    前記ノイズテスト用回路の前記電源電流のピーク値、前記ノイズテスト用回路の前記等価回路モデル及び前記ノイズテスト用回路の前記クロックスキューに関する情報に基づいて、前記ノイズテスト用回路の前記波形モデルを生成することを特徴とする集積回路装置のノイズ解析方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記電源電流ピーク値算出ステップ又は前記テスト用電源電流ピーク値算出ステップにおいて、
    所定のテストパターンを入力して前記ネットリストに対する論理シミュレーションを実行し、前記論理シミュレーションの結果に基づいて、前記電源電流のピーク値を算出することを特徴とする集積回路装置のノイズ解析方法。
  8. 集積回路装置のノイズ解析システムであって、
    前記集積回路装置に含まれる少なくとも一部のブロックのネットリスト及び所定の電流算出パラメータに基づいて、前記集積回路装置の所与の電源ラインを流れる電源電流のピーク値を算出する電源電流ピーク値算出手段と、
    前記集積回路装置のレイアウトデータ及び所定の素子値計算パラメータに基づいて、前記集積回路装置の前記電源ライン上の所定の素子値を計算する電源素子値計算手段と、
    前記素子値に基づいて、前記集積回路装置の等価回路モデルを生成する等価回路モデル生成手段と、
    前記電源電流のピーク値及び前記等価回路モデルに基づいて、前記電源電流の波形モデルを生成する電源電流波形モデル生成手段と、
    前記波形モデルに基づいて、前記集積回路装置のノイズ解析を行うノイズ解析手段と、を含むことを特徴とする集積回路装置のノイズ解析システム。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載のノイズ解析方法又は請求項8に記載のノイズ解析システムを用いてノイズ解析されたことを特徴とする集積回路装置。
  10. 請求項9に記載の集積回路装置と、
    入力情報を受け付ける手段と、
    入力情報に基づき前記集積回路装置により処理された結果を出力するための手段とを含むことを特徴とする電子機器。
  11. 集積回路装置のノイズ解析プログラムであって、
    前記集積回路装置に含まれる少なくとも一部のブロックのネットリスト及び所定の電流算出パラメータに基づいて、前記集積回路装置の所与の電源ラインを流れる電源電流のピーク値を算出する電源電流ピーク値算出手段と、
    前記集積回路装置のレイアウトデータ及び所定の素子値計算パラメータに基づいて、前記集積回路装置の前記電源ライン上の所定の素子値を計算する電源素子値計算手段と、
    前記素子値に基づいて、前記集積回路装置の等価回路モデルを生成する等価回路モデル生成手段と、
    前記電源電流のピーク値及び前記等価回路モデルに基づいて、前記電源電流の波形モデルを生成する電源電流波形モデル生成手段と、
    前記波形モデルに基づいて、前記集積回路装置のノイズ解析を行うノイズ解析手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする集積回路装置のノイズ解析プログラム。
  12. 請求項11に記載されたプログラムが記憶されていることを特徴とする情報記憶媒体。
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