図1は本発明の実施例1に係わる、電子ビューファインダ機能を有する撮像装置を示す構成図であり、100は撮像装置の装置本体、200,210は記録媒体、300は交換レンズタイプのレンズユニットである。
まず、装置本体100内の構成について説明する。12は露光量を制御するためのシャッター、14はシャッター12を通過して結像された光学像を電気信号に変換する撮像素子である。16は撮像素子14からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器である。18は、撮像素子14、A/D変換器16、D/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給するタイミング発生部であり、後述のメモリ制御部22及びシステム制御部50により制御される。
20は画像処理部であり、A/D変換器16からのデータ或いはメモリ制御部22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理部20では、必要に応じて、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行う。後述のシステム制御部50は、上記の演算結果に基づいてシャッター制御部40、測距部42に対して制御を行う。つまり、TTL(Through The Lens)方式のAF(オートフォーカス)処理を行う。画像処理部20は、さらにAE(自動露出)処理、EF(フラッシュ調光)処理を行う。画像処理部20は、さらに、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行う。
なお、本実施例1においては、測距部42及び測光部46を専用に備える構成としている。そのため、測距部42及び測光部46を用いてAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行い、上記画像処理部20を用いたAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行わない構成としても良い。或いは、測距部42及び測光部46を用いてAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行い、さらに、上記画像処理部20を用いたAF処理、AE処理、EF処理の各処理を行う構成としても良い。測距部42、測光部46は光学ファインダ使用時に動作可能になる。
22はメモリ制御部であり、A/D変換器16、タイミング発生部18、画像処理部20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、圧縮伸長部32を制御する。A/D変換器16のデータは、画像処理部20、メモリ制御部22を介して、画像処理部20を経ることなくメモリ制御部22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
24は画像表示メモリ、26はD/A変換器である。28はTFT、LCD等から成る画像表示部であり、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器26を介して画像表示部28により表示される。画像表示部28を用いて撮像した画像データを逐次表示すれば、電子ビューファインダ機能を実現することが可能である。また、画像表示部28は、システム制御回路50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合には画像処理装置100の電力消費を大幅に低減することが出来る。
30は撮影した静止画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能となる。また、メモリ30はシステム制御部50の作業領域としても使用することが可能である。
32は適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮伸長する圧縮伸長部であり、メモリ30に格納された画像を読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えたデータをメモリ30に書き込む。
40は測光部46からの測光情報に基づいて、絞り312を制御する絞り制御部340と連携しながら、シャッター12を制御するシャッター制御部である。42はAF処理を行うための測距部である。後述のレンズ310に入射した光線を、一眼レフ方式によって、絞り312、レンズマウント306及び106、ミラー130そして不図示の測距用サブミラーを介して、測距部42に入射させる。すると、この測距部42により、光学像として結像された画像の合焦状態を測定することが出来る。
46はAE処理を行うための測光部である。レンズ310に入射した光線を、一眼レフ方式によって、絞り312、レンズマウント306及び106、ミラー130及び132そして不図示の測光用レンズを介して、測光部46に入射させる。すると、この測光部46により、光学像として結像された画像の露出状態を測定することが出来る。また、測光部46は、フラッシュ48と連携することによりEF処理機能も有するものである。
48はフラッシュであり、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能も有する。
なお、撮像素子14によって撮像した画像データを画像処理回路20によって演算した演算結果に基づき、システム制御回路50がシャッター制御部40、絞り制御部340、測距制御部342に対して制御を行う。つまり、TTL(位相差)方式を用いて露出制御及びAF制御をすることも可能である。測距部42による測定結果と、撮像素子14によって撮像した画像データを画像処理部20によって演算した演算結果とを共に用いてAF制御を行っても構わない。さらに、測光部46による測定結果と、撮像素子14によって撮像した画像データを画像処理部20によって演算した演算結果とを共に用いて露出制御を行っても構わない。
50は装置本体100全体を制御するシステム制御部、52は、システム制御部50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。54は、システム制御部50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカー等の表示部である。この表示部54は装置本体100の操作部近辺の視認し易い位置に単数或いは複数個所設置され、例えばLCDやLED、発音素子等の組み合わせにより構成されている。また、表示部54は、その一部の機能が光学ファインダ104内に設置されている。
上記表示部54の表示内容のうち、LCD等に表示するものとしては、例えば、単写/連写撮影表示、セルフタイマー表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタースピード表示がある。さらには、絞り値表示、露出補正表示、調光補正表示、外部ストロボ発光量表示、赤目緩和表示、ブザー設定表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体200及び210の着脱状態表示、レンズユニット300の着脱状態表示がある。さらには、通信I/F動作表示、日付・時刻表示、外部コンピュータとの接続状態を示す表示、等がある。
また、表示部54の表示内容のうち、光学ファインダ104内に表示されるものとしては、例えば、合焦表示、撮影準備完了表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、フラッシュ充電完了表示がある。さらに、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示、記録媒体書き込み動作表示等がある。さらに、表示部54の表示内容のうち、LED等に表示するものとしては、例えば、記録媒体書き込み動作表示等がある。そして、表示部54の表示内容のうち、ランプ等に表示するものとしては、例えば、セルフタイマー通知ランプ等がある。このセルフタイマー通知ランプは、AF補助光と共用して用いても良い。
56は電気的に消去・記録可能な不揮発性メモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。
60,62,64,66,68,及び70は、システム制御部50の各種の動作指示を入力するための操作部であり、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等の単数或いは複数の組み合わせで構成される。以下に、これらの操作部の具体的な説明を行う。
60はモードダイアルスイッチであり、自動撮影モード、プログラム撮影モード、シャッター速度優先撮影モード、絞り優先撮影モード、マニュアル撮影モード、自動被写界深度(オートデプス)撮影モードを切り換え設定することが出来る。さらには、ポートレート撮影モード、風景撮影モード、接写撮影モード、スポーツ撮影モード、夜景撮影モード、パノラマ撮影モード等の各機能撮影モードを切り換え設定することが出来る。
62はシャッタースイッチ(以下、スイッチSW1)であり、不図示のシャッター釦の操作途中でONとなり、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作開始を指示する。64はシャッタースイッチ(以下、スイッチSW2)であり、不図示のシャッター釦の操作完了でONとなり、撮像素子14から読み出した信号をA/D変換器16、メモリ制御部22を介してメモリ30に画像データを書き込む露光処理の開始を指示する。さらには、画像処理部20やメモリ制御部22での演算を用いた現像処理、メモリ30から画像データを読み出し、圧縮伸長部32で圧縮を行い、記録媒体200或いは210に画像データを書き込む記録処理という一連の処理の動作開始を指示する。
66はファインダモード切換スイッチであり、該ファインダモード切換スイッチ66の操作により光学ファインダ(通常撮影モード)および電子ビューファインダ(EVFモード)の設定を切り換えることができる。ここで、通常撮影モードでは、光学ファインダ104を介して物体像を観察することができ、EVFモードでは、画像表示部28を介して物体像を観察する、つまり電子ビューファインダとして機能させることができる。
上述した構成において、ミラー130そして不図示の測距用サブミラーは、ミラーダウン状態とミラーアップ状態とからなる2つの状態を選択的にとることができる。ミラーダウン状態は、後述するように光学ファインダ104および測距部42に光を導くための光路状態である。ミラーアップ状態は、レンズ310からの光をダイレクトに撮像素子14で受光させるための光路状態である。
ミラーダウン状態では、光学ファインダ104を介して物体像を観察することができるとともに、測距部42において焦点検出を行うことができる。ミラーアップ状態では、ミラー130そして不図示の測距用サブミラーが撮影光路上から退避しており、レンズ310からの光が直接、撮像素子14に到達可能となっている。よって、ミラーアップ状態では、撮像素子14の出力に基づいて撮影画像を画像表示部28に連続表示する電子ビューファインダとして機能させたり、撮影を行ったりすることができる。
本実施例1では、2通りの光路状態を例に挙げたが、ハーフミラー、その他の方法で撮像素子14および測距部42に同時に光を導くことで、画像表示部28に被写体画像を表示したまま焦点検出を行うことが可能な構成をとることも可能である。
68はAFスイッチであり、測距部42により実行されるAF処理の動作開始及び終了を指示する。ここで、AF処理は、ファインダモードの設定が通常撮影モードであっても、EVFモードであっても動作可能である。
70は各種ボタンやタッチパネル等からなる操作部であり、メニューボタン、セットボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り換えボタンを含む。さらに、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタン、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像移動−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、調光補正ボタン、外部ストロボ発光量設定ボタンを含む。さらに、日付/時間設定ボタン、画像表示部28のON/OFFを設定する画像表示ON/OFFスイッチ、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定するクイックレビューON/OFFスイッチを含む。さらに、JPEG圧縮の圧縮率を選択するため或いは撮像素子の信号をそのままデジタル化して記録媒体に記録するCCDRAWモードを選択するためのスイッチである圧縮モードスイッチを含む。さらに、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC接続モード等の各機能モードを設定することが出来る再生スイッチを含む。さらに、スイッチSW1がONしたならばAF動作を開始し、一旦合焦したならばその合焦状態を保ち続けるワンショットAFモードとスイッチSW1のONの間は連続してAF動作を続けるサーボAFモードとを設定するAFモード設定スイッチ等を含む。また、上記プラスボタン及びマイナスボタンの各機能は、回転ダイアルスイッチを備えることによって、より軽快に数値や機能を選択することが可能となる。
72は電源スイッチであり、装置本体100の電源ON、電源OFFの各モードを切り換え設定することが出来る。また、装置本体100に接続されたレンズユニット300、外部ストロボ、記録媒体200,210等の各種付属装置の電源オン、電源オフの設定も合わせて切り換え設定することが出来る。
80は電源制御部であり、電池検出部、DC/DCコンバータ、通電するブロックを切り換えるスイッチ部等により構成されている。そして、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC/DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
82はコネクタ、86はアルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる電源部である。90及び94はメモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインターフェース、92及び96はメモリカードやハードディスク等の記録媒体と接続を行うコネクタである。
なお、本実施例1では、記録媒体200,210を取り付けるインターフェース及びコネクタを2系統持つものとして説明している。もちろん、記録媒体200,210を取り付けるインターフェース及びコネクタは、単数或いは複数、いずれの系統数を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインターフェース及びコネクタを組み合わせて備える構成としても構わない。インターフェース及びコネクタとしては、PCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いて構成して構わない。
さらに、インターフェース90及び94、そしてコネクタ92及び96をPCMCIAカードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード等の規格に準拠したものを用いた構成とする。そして、LANカードやモデムカード、USBカード、IEEE1394カード、SCSIカード、PHS等の通信カード、等の各種通信カードを接続したとする。これにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことが出来る。
104は光学ファインダであり、レンズ310に入射した光線を、一眼レフ方式によって、絞り312、レンズマウント306及び106、ミラー130及び132を介して導き、光学像として結像表示することが出来る。これにより、画像表示部28による電子ファインダ機能を使用すること無しに、光学ファインダ104のみを用いて撮影を行うことが可能である。また、光学ファインダ104内には、表示部54の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタースピード表示、絞り値表示、露出補正表示などが設置されている。
110は通信部であり、RS232CやUSB、IEEE1394、P1284、SCSI、モデム、LAN、無線通信、等の各種通信機能を有する。112は通信部110により装置本体100を他の機器と接続するコネクタ、或いは無線通信の場合はアンテナである。
120はインターフェースであり、レンズマウント106内において、装置本体100をレンズユニット300と接続するためのものである。122は装置本体100をレンズユニット300と電気的に接続するコネクタである。コネクタ122は、装置本体100とレンズユニット300との間で制御信号、状態信号、データ信号等を伝え合うと共に、各種電圧の電流を供給する機能も備えている。また、コネクタ122は電気通信のみならず、光通信、音声通信等を伝達する構成としても良い。
130,132はミラーであり、レンズ310に入射した光線を、一眼レフ方式によって光学ファインダ104に導くことが出来る。なお、ミラー132は、クイックリターンミラーの構成としても、ハーフミラーの構成としても、どちらでも構わない。
次に、記録媒体200,210について説明する。
記録媒体200は、メモリカードやハードディスク等より成る。記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、装置本体100とのインターフェース204、装置本体100と接続を行うコネクタ206を備えている。記録媒体210も、メモリカードやハードディスク等より成る。記録媒体210は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部212、装置本体100とのインターフェース214、装置本体100と接続を行うコネクタ216を備えている。
次に、レンズユニット300について説明する。
310はレンズであり、該レンズ310に入射した光線は、絞り312、レンズマウント306及び106、ミラー130、シャッター12を介して導かれ、光学像として撮像素子14上に結像する。306は、レンズユニット300を装置本体100と機械的に結合するレンズマウントである。レンズマウント306内には、レンズユニット300を装置本体100と電気的に接続する各種機能が含まれている。
320はインターフェースであり、レンズマウント306内において、レンズユニット300を装置本体100と接続するためのものである。322はレンズユニット300を装置本体100と電気的に接続するコネクタである。コネクタ322は、装置本体100とレンズユニット300との間で制御信号、状態信号、データ信号等を伝え合うと共に、各種電圧の電流を供給される或いは供給する機能も備えている。また、コネクタ322は電気通信のみならず、光通信、音声通信等を伝達する構成としても良い。
340は絞り制御部であり、測光部46からの測光情報に基づいて、シャッター12を制御するシャッター制御部40と連携しながら、絞り312を制御する。342は撮影レンズ310のフォーカシングを制御する測距制御部、344は撮影レンズ310のズーミングを制御するズーム制御部である。350はレンズユニット300全体を制御するレンズシステム制御部である。レンズシステム制御部350は、動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリを備えている。さらには、レンズユニット300固有の番号等の識別情報、管理情報、開放絞り値や最小絞り値、焦点距離等の機能情報、現在や過去の各設定値などを保持する不揮発メモリの機能も備えている。
次に、上記構成の撮像装置の主要部分の動作について、図2および図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、ファインダモード切換スイッチ66によりEVFモードが選択された場合の動作について、図2のフローチャートにより説明する。
ステップS400にて、システム制御回路50は、ファインダモード切換スイッチ66(図2では、EVF−SW)がONされたか否かを判定し、ONされていなければこのステップで待機する。その後、ファインダモード切換スイッチ66がONされたことを判定するとステップS401へ進み、撮影モードを通常撮影モードからEVFモードに切り換える。即ち、ミラー130を不図示のミラー駆動部によってミラーアップ位置に移動させる。次のステップS402では、シャッター制御部40によってシャッター12を開き、続くステップS403にて、EVF表示を行う。つまり、ミラー130が、レンズ310からの光をダイレクトに撮像素子14で受光させるための光路状態へ移動しているので、被写体画像をリアルタイムに画像表示部28にて表示することができる。換言すれば、画像表示部28を電子ビューファインダとして機能させることができる。
被写体画像を表示後はステップS404へ進み、システム制御回路50は、ファインダモード切換スイッチ66がOFFされるのを待機する。ファインダモード切換スイッチ66がOFFされると、ステップS405へ進み、画像表示部28での被写体画像表示を停止する。そして、次のステップS406にて、シャッター制御部40によってシャッター12を閉じ、続くステップS407にて、ミラー130を不図示のミラー駆動部によってミラーダウン位置に移動させる。つまり、ミラー130を光学ファインダ104に光を導くための光路状態へ戻し、EVFモードを抜ける。
次のステップS408では、システム制御回路50は、スイッチSW2がONされたか否かを判定し、該スイッチSW2がONされていればステップS408へ進み、撮影シーケンスを実行する。一方、スイッチSW2がONされていなければ直ちに本フローチャートを終了する。
なお、EVFモード中にスイッチSW2がONされたら、一旦EVFを終了し、シャッター12を閉じ、ミラー130をミラーダウンするようにすれば撮影は可能である。この場合、撮影終了後にEVFに復帰することになる。
次に、EVFモードの動作(電子ビューファインダ機能)中に、ワンショットAFモードにてAF処理を行う場合について、図3のフローチャートを用いて説明する。
ステップS500では、システム制御回路50は、AFスイッチ68(図3、図4では、AF−SW)がONされたか否かを判定し、ONされていなければこのステップで待機する。その後、AFスイッチ68がONされたことを判定するとステップS501へ進み、画像表示部28での被写体画像表示を停止する。つまり、電子ビューファインダ機能を一旦停止する。そして、次のステップS502にて、シャッター制御部40によってシャッター12を閉じる。続くステップS503では、ミラー130を不図示のミラー駆動部によってミラーダウン位置に移動させる。即ち、一旦EVFモードを抜けて(電子ビューファインダ機能を一旦停止して)、ミラー130を光学ファインダ104および測距部42に光を導くための光路状態へ戻す。これにより、AF処理が可能な状態になる。
次のステップS504では、システム制御回路50は、測距部42によりワンショットAFモードでAF処理を実行する。本実施例1では、AFモードはワンショットAFモードが選択されているので、オートフォーカス動作を開始し、一旦合焦したならば、オートフォーカス動作を停止する。
続くステップS505では、システム制御回路50は、AFスイッチ68がOFFされたか否かを判定する。AFスイッチ68がOFFされていないと判定した場合はステップS506へ進み、ここでは合焦状態にあるか否かを判定する。判定の結果、合焦状態であると判定した場合は、オートフォーカス動作を継続する必要がないため、ステップ505へ戻る。一方、合焦状態でないと判定した場合はステップ504へ戻り、オートフォーカス動作を継続する。
以上のように、AF処理の結果、合焦状態になった後でもAFスイッチ68がOFFされない限り、ミラー130を光学ファインダ104および測距部42に光を導くための光路状態で維持する。このため、合焦後でもAFスイッチ68がONの間は光学ファインダ104を介して物体像を観察することが可能である。
上記ステップS505にてAFスイッチ68がOFFされたと判定した場合はステップS507へ進み、システム制御回路50は、ミラー130を不図示のミラー駆動部によってミラーアップ位置に移動させる。そして、次のステップS508にて、シャッター制御部40によってシャッター12を開き、続くステップS509にて、EVF表示を開始して、EVFモードへ復帰する。つまり、電子ビューファインダ機能を再開させる。
以上の実施例1によれば、EVFモードの動作中に、ワンショットAFモードにてAF処理を行った場合、AFスイッチ68がONされている間は合焦状態になった後もミラー130のミラーアップを行わない。そのため、合焦状態になった後もAFスイッチ68がONされている間は光学ファインダを介して物体像を観察することが可能である。
また、AF処理の合焦状態とは無関係に、AFスイッチ68がOFFされたタイミングでEVFモードに復帰させることが可能である。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例2に係る撮像装置の構成は図1に示す構成と同様であるため、その詳細は省略する。また、ファインダモード切換スイッチ66によりEVFモードが選択された場合の動作は、図2に示すフローチャートと同様であるため、EVFモードの動作に係わる説明は省略する。
図4は、本発明の実施例2に係る撮像装置において、EVFモードの動作中にサーボAFモードにてAF処理を行う場合の動作を示すフローチャートである。
ステップS600では、システム制御回路50は、AFスイッチ68がONされたか否かを判定し、ONされていなければこのステップで待機する。その後、AFスイッチ68がONされたことを判定するとステップS601へ進み、画像表示部28での被写体画像表示を停止する。そして、次のステップS602にて、シャッター制御部40によってシャッター12を閉じ、続くステップS603にて、ミラー130を不図示のミラー駆動部によってミラーダウン位置に移動させる。即ち、一旦EVFモードを抜けて(電子ビューファインダ機能を一旦停止して)、ミラー130を光学ファインダ104および測距部42に光を導くための光路状態へ戻す。これにより、AF処理が可能な状態になる。
次のステップS604では、システム制御回路50は、測距部42によりサーボAFモードでAF処理を実行する。本実施例2では、AFモードはサーボAFモードが選択されているので、合焦後も連続してオートフォーカス動作を継続する。
続くステップS605では、システム制御回路50は、AFスイッチ68がOFFされたか否かを判定し、OFFされていなければステップS604へ戻り、サーボAFモードによるAF動作を継続する。即ち、AFスイッチ68がONされている間は連続してオートフォーカス動作を継続する。
以上のように、AFスイッチ68がOFFされない限り、ミラー130を光学ファインダ104および測距部42に光を導くための光路状態(第1光路状態)で維持する。そのため、AFスイッチ68がONされている間は、光学ファインダ104を介して物体像を観察することが可能である。
上記ステップ605にてAFスイッチ68がOFFされたことを判定した場合はステップS606へ進み、システム制御回路50は、ミラー130を不図示のミラー駆動部によってミラーアップ位置に移動させる。そして、次のステップS606にて、シャッター制御部40によってシャッター12を開き、続くステップS607にて、EVF表示を開始して、EVFモードへ復帰する。つまり、電子ビューファインダ機能を再開させる。
以上の実施例2によれば、EVFモードの動作中に、サーボAFモードにてAF処理を行った場合、AFスイッチ68がONされている間は、連続してAF動作を継続することが可能である。また、AF動作が行われている間はミラー130のミラーアップが行われないため、光学ファインダを介して物体像を観察することが可能である。
また、AFスイッチ68がOFFされたタイミングでEVFモードに復帰させることができる。
(本発明と実施例の対応)
撮像素子14が本発明の撮像手段に相当する。また、画像表示部28が、本発明の、撮像手段で撮像された画像を表示して電子ビューファインダとして機能する画像表示手段に、光学ファインダ104が、本発明の、撮影の際の物体像を観察するための光学ファインダに、それぞれ相当する。また、ミラー130が、本発明の、撮像レンズに入射した光線を光学ファインダへ導くミラーダウン位置と撮像手段へ導くミラーアップ位置との間で移動可能なミラー部材に相当する。また、測距部42が、本発明の、ミラー部材がミラーダウン位置にあるときに、光学像の焦点検出を行うオートフォーカス手段に相当する。また、AFスイッチ68が、本発明の、オートフォーカス手段の動作開始及び終了を指示する指示部材に相当する。
また、システム制御部50が、本発明の、電子ビューファインダ機能時の際に、指示部材によりオートフォーカス動作の開始指示がなされた場合、ミラー部材をミラーダウン位置に移動させ、オートフォーカス手段にて焦点検出を行わせる制御手段に相当する。システム制御部50は、指示部材によりオートフォーカス動作の開始指示がなされている間は、ミラー部材をミラーダウン位置とする。そして、指示部材によりオートフォーカス動作の終了指示がなされると、ミラー部材を前記ミラーアップ位置に移動させる。また、ファインダモード切換スイッチ66が本発明の設定手段に相当する。
(変形例)
本発明は、前述した実施例1または2の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム等のコンピュータが記憶媒体からプログラムコードを読み出し、実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が、前述した実施例1または2の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに接続された機能拡張ユニット等に備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づきCPU等が実際の処理を行い、前述した実施例の機能が実現される場合も含まれる。