JP2009041754A - 複列玉軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】外輪2aとこの外輪2aに外嵌したクラッチ用内輪との軸方向変位を確実に阻止する為の構造の加工を容易にできる構造を実現する。
【解決手段】上記外輪2aの外周面の軸方向2個所位置に、それぞれ欠円環状の止め輪9の内径側部分を係止する為の係止溝8、8を、全周に亙って形成する。これら両係止溝8、8を形成する位置は、複列の外輪軌道6、6の底部(最深部)に対応して上記外輪2aの径方向厚さが最も小さくなっている部分よりも軸方向端面に寄った部分とする。上記外輪2aの加工を容易にして、上記課題を解決する。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えばアイドリングストップ車のエンジン始動装置に組み込んだ状態で使用する複列玉軸受の改良に関する。具体的には、外輪の加工が容易で低コストで得られる構造を実現するものである。
近年、二酸化炭素の排出量削減を目的として、車両の停止に伴って走行用のエンジンも停止させる、所謂アイドリングストップ車が普及し始めている。アイドリングストップ車の場合には、発進時に、運転者がブレーキペダルから足を離してアクセルペダルを踏み込むまでの間(自動変速車の場合)、或いはクラッチペダルを踏み込んでからアクセルペダルを踏み込むまでの間(手動変速車の場合)に、エンジンを始動させる必要がある。この為、アイドリングストップ車のエンジン始動装置は、通常車両のエンジン始動装置よりも、エンジンの始動に要する時間を短くする必要がある。
この為従来から、例えば特許文献1に記載された様に、スタータモータにより回転駆動されるピニオンギヤと、エンジンのクランク軸を回転駆動するリングギヤとを、常に噛合させたままとするエンジン始動装置が考えられている。このエンジン始動装置の場合には、上記クランク軸と上記リングギヤとの間に一方向クラッチを設けると共に、この一方向クラッチを構成する、このリングギヤと結合されたクラッチ用内輪を、上記クランク軸の周囲に、本発明の対象となる複列玉軸受により回転自在に支持している。又、上記一方向クラッチのクラッチ用外輪は、上記クランク軸に結合している。この一方向クラッチは、エンジンの始動時に接続され、エンジン始動後には接続を断たれる。
図11〜12は、上述の様なアイドリングストップ車用のエンジン始動装置に使用可能な複列玉軸受の構造の1例として、非特許文献1に記載された、複列アンギュラ型の玉軸受を示している。この複列玉軸受1は、互いに同心に配置された外輪2の内周面と内輪3の外周面との間に、複数個の玉4、4と1対の保持器5、5とを配置して成る。これら各玉4、4は、上記外輪2の内周面に形成した複列の外輪軌道6、6と、上記内輪3の外周面に形成した複列の内輪軌道7、7との間に、両列毎に複数個ずつ、転動自在に設けている。更に、上記両保持器5、5は、上記各玉4、4を、上記両列毎に、転動自在に保持している。尚、上記外輪2の内周面と上記内輪3の外周面との間の環状隙間に複数個の玉4、4を組み込む際には、特許文献2に記載されている如く、図13に示す様に、上記外輪2と上記内輪3とを偏心させた状態で、外輪軌道6と内輪軌道7との間に必要数の玉4、4を、互いにくっつき合った状態で組み込んだ後、これら各玉4、4を円周方向に等配する。
上述の図11〜12に示した複列玉軸受1を前記特許文献1に記載されたアイドリングストップ車用のエンジン始動装置に組み込んで、クランク軸の周囲にクラッチ用内輪を回転自在に支持する場合には、上記外輪2にこのクラッチ用内輪を外嵌すると共に、これら外輪2とクラッチ用内輪との軸方向に関する相対変位を阻止する必要がある。この為上記特許文献1に記載された発明の構造の場合には、複列玉軸受を構成する外輪の外周面の軸方向一端部に外向鍔部を、この外輪と一体に形成すると共に、この外輪の外周面の軸方向他端部に形成した係止溝に欠円環状の止め輪を係止し、この止め輪と上記外向鍔部との間で、上記クラッチ用内輪を挟持していた。但し、軸受鋼等の硬質金属製である外輪の外周面に外向鍔部を形成するのは面倒であるだけでなく、この外向鍔部でこの外輪の熱容量が大きくなる分、焼き入れ硬化の為の熱処理時にこの外輪の変形が大きくなり易い。この結果、形状精度及び寸法精度を確保する為、熱処理後に行なう仕上加工時の取り代が多くなり、上記外輪、延いてはこの外輪を組み込んだ複列玉軸受の製造コストが嵩み易い。更には、上記外向鍔部を備えた外輪は、組み付け方向が規制されるので、設計の自由度が損なわれる可能性がある。
特開2007−32492号公報 特開平7−113420号公報 日本精工株式会社のカタログ、「転がり軸受」、No.1102b、2005年、A11頁、B66−67頁
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、外輪とこの外輪に外嵌したクラッチ用内輪との軸方向変位を確実に阻止する為の構造の加工を容易にできる、複列玉軸受の構造を実現すべく発明したものである。
本発明の複列玉軸受は、前述した従来から知られている複列玉軸受と同様に、内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、外周面に複列の内輪軌道を有する内輪と、これら両外輪軌道とこれら両内輪軌道との間に、両列毎に複数個ずつ転動自在に設けられた玉と、これら各玉を転動自在に保持する為の1対の保持器とを備える。
特に、本発明の複列玉軸受に於いては、上記外輪の外周面の軸方向2個所位置に、それぞれ欠円環状の止め輪の内径側部分を係止する為の係止溝を、全周に亙って形成している。これら両係止溝を形成する位置は、上記複列の外輪軌道の底部(最深部)に対応してこの外輪の径方向厚さが最も小さくなっている部分よりも軸方向端面に寄った部分としている。即ち、上記両係止溝は、上記外輪の強度が弱くなる、上記最深部から軸方向にずれた部分に形成している。
上述の様な本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、上記外輪を、表面硬化の為の熱処理を施したものとする。そして、この熱処理に伴って表面に形成された酸化膜のうちで、少なくとも係止溝の内面に存在する酸化膜の厚さを30μm以下とする。
この様な請求項2に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項3に記載した様に、上記係止溝の内面に存在する酸化膜を、上記熱処理後に施される、ショットブラスト等の加工により、低減乃至は除去する。
更に、この様な請求項3に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した様に、上記外輪の真円度を15μm以下に抑える。
上述の様に構成する本発明の複列玉軸受によれば、外輪とこの外輪に外嵌したクラッチ用内輪との軸方向変位を確実に阻止する為の構造の加工を容易にできる。即ち、上記外輪の外周面の軸方向2個所位置に形成した係止溝に、それぞれ止め輪の内径側部分を係止し、これら両止め輪により、上記外輪に外嵌した上記クラッチ用内輪を軸方向両側から挟持すれば、これら外輪とクラッチ用内輪との軸方向変位を確実に阻止できる。
上記両係止溝を形成する作業は、上記外輪に、表面硬化の為の熱処理を施す以前に旋削等の削り加工を施す事で容易に行なえる。更には、上記外輪の凡その形状を得る為、素材を塑性変形させる鍛造加工或いは転造加工時に上記係止溝を形成すべき部分に、これら両係止溝よりも小さな断面形状を有する素溝部を形成しておけば、これら両係止溝の削り加工を、より容易に行なえる。
又、上記両係止溝に上記両止め輪の内径側部分を係止する作業は、容易に行なえる。この為、これら両止め輪により上記クラッチ用内輪を軸方向両側から挟持する事で、このクラッチ用内輪と上記外輪との軸方向変位を確実に阻止する為の構造を低コストで実現できる。
又、請求項2に記載した発明の様に、上記両係止溝の内面に存在する酸化膜の厚さを30μm以下に抑えれば、エンジンオイル等の潤滑剤中への有害な異物が混入する事を抑えられる。即ち、前述した特許文献1に記載されたアイドリングストップ車のエンジン始動装置の場合には、上記外輪がエンジンオイル中に浸漬される状態で使用される。一方、この外輪に対し、表面硬化の為の熱処理を施すと、この外輪の表面に酸化層が形成される。この酸化層のうち、上記両係止溝の内面部分に存在する酸化層が、上記両止め輪との擦れ合い等によりこの内面部分から脱落(剥離)し、上記エンジンオイル中に混入すると、このエンジンオイルにより潤滑される各種可動部分の摩耗が進む可能性がある。
これに対して、上記酸化膜の厚さを30μm以下に抑えれば、この酸化膜が上記内面部分から脱落しにくくなるだけでなく、仮に脱落しても、上記各種可動部分の摩耗を著しく促進させる事を防止できる。
上述の様な請求項2に記載した発明を実施する場合、上記両係止溝の内面に存在する酸化膜を低減乃至は除去する作業を、請求項3に記載した発明の様に、上記熱処理後に施す、ショットブラスト等の加工により行なえば、上記作業を容易に行なえる。このショットブラストは、上記両係止溝の内面を含む、上記外輪の表面全体に亙って行なう。又、これら両係止溝の内面に関しては、ショットブラスト処理の後、研磨して平滑面とする。
上記外輪の表面に存在する酸化層の低減乃至除去をショットブラストにより行なうと、この外輪の内部に残留圧縮応力を生じる。この様な残留圧縮応力は、複列の外輪軌道の転がり疲れ寿命を向上させる他、上記両係止溝部分で亀裂等の損傷を発生しにくくする利点がある反面、円周方向に均一に発生させる事は難しい。この為、上記ショットブラストに伴って、上記外輪の真円度が悪化する可能性がある。
特に、アイドリングストップ車のエンジン始動装置に組み込まれる複列玉軸受の場合、使用時に加わる荷重が低い為、薄肉にして小型・軽量化を図る事が可能になる。そして、薄肉にした場合に、上記真円度の悪化が問題となり易い。
そこで、上記請求項3に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した様に、上記外輪の真円度を15μm以下に抑える。真円度を15μm以下に抑えれば、上記エンジン始動装置に組み込む程度の複列玉軸受である限り、十分な回転精度を得られ、運転時に有害な振動や騒音が発生する事はない。
図1〜11により、本発明の実施の形態の1例に就いて説明する。本例の複列玉軸受1aは、前述した従来から知られている複列玉軸受と同様に、互いに同心に配置された外輪2aの内周面と内輪3aの外周面との間に、複数個の玉4、4と1対の保持器5a、5aとを配置して成る。これら各玉4、4は、上記外輪2aの内周面に形成した複列の外輪軌道6、6と、上記内輪3aの外周面に形成した複列の内輪軌道7、7との間に、両列毎に複数個ずつ、転動自在に設けている。更に、上記両保持器5a、5aは、上記各玉4、4を、上記両列毎に、転動自在に保持している。
又、上記外輪2aの外周面の軸方向両端寄り部分には、それぞれ係止溝8、8を、全周に亙り形成している。これら両係止溝8、8を形成する位置は、上記外輪2aの外周面の両端寄り部分の軸方向2個所位置で、上記複列の外輪軌道7、7の底部に対応して上記外輪2aの径方向厚さが最も小さくなっている部分よりも軸方向端面に寄った、この径方向厚さが大きくなっている部分としている。上記両係止溝8、8の断面形状は、図4に示す様に、矩形を基本とし、隅部を四分の一円弧状として、略D字形としている。この様な両係止溝8、8を設けた上記外輪2aを得る為に、図3の上部に破線で示す様に、完成後の寸法よりも少しだけ大きめに形成したものをズブ焼き(全体を加熱した後、焼き入れ油に浸漬して冷却する焼き入れ処理)により硬化させる。
このズブ焼きに伴って上記外輪2aの表面全体に酸化層が形成されるので、上記外輪2aの表面全体に亙りショットブラストを施す事によりこの酸化層を除去した後、必要個所、即ち、少なくとも、上記両外輪軌道7、7部分及び上記両係止溝8、8の内面を研磨する。尚、ショットブラストにより上記外輪2aの真円度が悪化する傾向になる。特に、本発明の対象となる、アイドリングストップ車のエンジン始動装置に組み込まれる複列玉軸受用の場合には、使用時に加わる荷重が限られており、上記外輪2aを薄肉にできる。そして、薄肉化した場合には、上記ショットブラストに伴う真円度の悪化が著しくなる。そこで、この真円度が15μmよりも悪化しない様に、砥粒の硬度を上記外輪2aの母材の硬度と同程度に抑えたり、処理時間を短く抑える等に配慮する。
上述の様な外輪2aを備えた上記複列玉軸受1aを、前述の特許文献1に記載された様なアイドリングストップ車のエンジン始動装置に組み込むべく、上記外輪2aに外嵌したクラッチ用内輪とこの外輪2aとの軸方向変位を阻止する場合には、上記両係止溝8、8に、図5〜6に示す様な欠円環状の止め輪9を係止する。この止め輪9の断面形状は、図7に示す様に、矩形を基本とし、四隅を四分の一円弧状としている。この様な止め輪9の自由状態での内径は、上記外輪2aの外径よりも小さい。そこで、図6に示した不連続部10の径方向寸法を広げて内径を拡げつつ、上記止め輪9の内径寄り部分を上記両係止溝8、8に係止する。そして、これら両係止溝8、8に係止した1対の止め輪9により、上記クラッチ用内輪を軸方向両側から挟持して、このクラッチ用内輪と上記外輪2aとが軸方向にずれ動く事を防止する。
又、本例の複列玉軸受1aの場合には、前記各玉4、4のピッチ円の直径PCD4 を、これら各玉4、4の直径Daの17〜24倍{PCD4 =(17〜24)Da}として、これら各玉4、4の直径Daに比較して、上記複列玉軸受1aの直径を、比較的大きくしている。又、上記両列に組み込む上記各玉4、4の数を、比較的少なくしている。即ち、従来から一般的に使用されている玉軸受(単列、複列の何れも)は、ピッチ円上の半分若しくは半分以上に玉を配置していた。即ち、ピッチ円上に配置された玉の数をZとすると、(Z・Da)/(π・PCD4 )≧0.5としていた。これに対して本例の複列玉軸受1aの場合には、(Z・Da)/(π・PCD4 )=0.20〜0.35程度と、ピッチ円上に配置された玉の数Zを少なく抑えている。
この様に上記各玉4、4の数Zを少なく抑える理由は、上記複列玉軸受1aの動トルクを低く抑える為である。即ち、本例の複列玉軸受1aは、前述した特許文献1に記載された様なアイドリングストップ車のエンジン始動装置に組み込んだ状態で使用する事を考慮している。この様な使用状態で上記複列玉軸受1aを構成する上記外輪2aと上記内輪3aとは、エンジンが回転している限り、相対回転する。一方、アイドリングストップを行なう理由は、エンジンの燃料消費を少なく抑える為であり、上記複列玉軸受1aの存在が燃料消費率を悪化させる事は極力抑える必要がある。この為本例の場合には、上記各玉4、4の数Zを少なくして、上記複列玉軸受1aの動トルクを低く抑えている。
これら各玉4、4の数Zを少なくしても、この複列玉軸受1aの耐久性の点で問題を生じる事はない。即ち、この複列玉軸受1aに加わる荷重は、上記エンジン始動装置を構成するリングギヤとピニオンとの噛合部で発生するラジアル方向の反力程度であり、しかも、この反力が作用している時間は極く短い。そして、エンジン始動後に上記複列玉軸受1aに加わる荷重は、上記外輪2aの重量、及び、この外輪2aに外嵌固定した、クラッチ用内輪の重量程度の、僅かなラジアル荷重だけになる。この為、上記各玉4、4の数Zを少なくしても、上記複列玉軸受1a内部の転がり接触部の面圧は十分に低く抑えられて、この複列玉軸受1aの耐久性を十分に確保できる(エンジン始動装置を構成する他の構成部材よりも寿命が短くなる事はない)。
又、本例の複列玉軸受1aの場合には、上記両列の玉4、4の中心同士の軸方向距離(列間ピッチ)P(図2参照)を、従来構造の場合よりも小さくしている。具体的には、この軸方向距離Pを、上記各玉4、4の直径Daよりも大きく、これら各玉4、4の直径Daの1.25倍未満(Da<P<1.25Da)としている。これに合わせて、上記複列玉軸受1aの軸方向に関する幅(上記外輪2a及び上記内輪3aの軸方向に関する幅と同じ)Bを、従来構造の場合よりも小さくしている。具体的には、この幅Bを、上記各玉4、4の直径Daの2.8〜3.2倍{B=(2.8〜3.2)Da}の範囲内に規制している。尚、前記両外輪軌道6、6及び前記両内輪軌道7、7の断面形状の曲率半径ro 、ri と上記各玉4、4の直径Daとの比を、0.52〜0.55{ro =(0.52〜0.55)Da、ri =(0.52〜0.55)Da}としている。
又、上記外輪2a及び上記内輪3aの、径方向に関する厚さT2 、T3 を、従来構造の場合よりも小さく(薄く)している。具体的には、上記ピッチ円の直径PCD4 を、上記外輪2aの厚さT2 、及び、上記内輪3aの厚さT3 の25〜35倍(PCD4 /T2 =25〜35、PCD4 /T3 =25〜35)、好ましくは27〜33倍(PCD4 /T2 =27〜33、PCD4 /T3 =27〜33)としている。又、本例の場合には、上記外輪2aの厚さT2 に比べて上記内輪3aの厚さT3 を小さく(T2 >T3 )している。これに合わせて、上記外輪2aのうちで前記両外輪軌道6、6部分の厚さt2 に比べ、上記内輪3aのうちで前記両内輪軌道7、7部分の厚さt3 を小さく(t2 >t3 )している。前述した通り、上記複列玉軸受1aに加わるラジアル荷重は限られている為、上記外輪2a及び上記内輪3aの厚さT2 、T3 を薄くしても、上記複列玉軸受1aの耐久性を十分に確保できる。
更に、前記両保持器5a、5aは、PPS、PEEK等の合成樹脂を射出成形する事により、図8にその一部を示す様な、冠型保持器として形成している。本例の場合、上記ピッチ円の直径PCD4 を、上記両保持器5a、5aの径方向に関する厚さT5 の40〜50倍(PCD4 /T5 =40〜50)としている。上記両保持器5a、5aの厚さT5 の最大値(PCD4 /40)は、上記外輪2aの内周面或いは上記内輪3aの外周面との干渉防止の面から規制し、最小値(PCD4 /50)は、強度確保の面から規制する。何れにしても、上記両保持器5a、5aの真円度は、0.30mm以下、好ましくは0.20mm以下に抑える事により、これら両保持器5a、5aの内外両周面と、上記外輪2aの内周面或いは上記内輪3aの外周面との擦れ合いを防止する。この様に優れた真円度を有する上記両保持器5a、5aを得る為に、これら両保持器5a、5aの成形を、射出成形用のキャビティ内への溶融樹脂の送り込みを円周方向複数個所から行なう、複数ゲート方式、或いは内周側のほぼ全周から行なうディスクゲート方式により実施する事が好ましい。
尚、上記両保持器5a、5aの形状は、冠型である限り、特に問わないが、図8に実線で示した一般的な形状よりも、同じく鎖線で示した形状にすれば、上記両保持器5a、5aの組み込み作業の容易化を図れる。即ち、これら両保持器5a、5aの組み込みは、前記各玉4、4を前記両外輪軌道6、6と前記両内輪軌道7、7との間に組み込み、更に円周方向に等配した後、上記両保持器5a、5aを、それぞれのポケット11、11の開口部を上記各玉4、4に整合させた状態で、これら各玉4、4に押し付ける事で行なう。この際、図8に示した様な、ポケット11の開口部両側に存在する弾性爪部12、12を、互いの先端縁同士の間隔を開く方向に弾性変形させる。上記鎖線で示した様に、これら各弾性爪部12、12の基部が、上記ポケット11内に保持されるべき玉の中心よりも、これら各弾性爪部12、12の先端から遠い側に迄達する形状を採用すれば、この作業時に上記各弾性爪部12、12を弾性変形し易くできて、上記両保持器5a、5aの組み込み作業の容易化を図れる。
更に、本例の場合には、上記外輪2aの内周面及び上記内輪3aの外周面に焼き入れ硬化の為の熱処理に伴って形成された酸化膜を、この熱処理後に施される、前述したショットブラスト等の機械加工により、低減乃至は除去している。又、本例の場合には、研磨等の機械加工に伴って、上記外輪2aの内周面の軸方向中間部で上記複列の外輪軌道6、6の間に存在する外径側土手状部13部分の軸方向両端部とこれら両外輪軌道6、6の軸方向端部とを連続させる外径側連続部14、14を、これら両外輪軌道6、6の端縁と上記外径側土手状部13の内周面とを滑らかに連続させる、断面円弧状の曲面としている。同様に、上記内輪3aの外周面の軸方向中間部で上記複列の内輪軌道7、7の間に存在する内径側中央土手部15部分の軸方向両端部とこれら両内輪軌道7、7の軸方向端部とを連続させる内径側連続部16、16を、これら両内輪軌道7、7の端縁と上記内径側土手状部15の外周面とを滑らかに連続させる、断面円弧状の曲面としている。上記機械加工は、それぞれの母線形状が完成後に於ける上記外輪2aの内周面形状、或いは、上記内輪3aの外周面形状に合致する回転砥石によりこれら各周面を研磨する事で、容易に行なえる。
上述の様に構成する本例の複列玉軸受1aを組み立てるべく、上記両外輪軌道6、6と上記両内輪軌道7、7との間に前記各玉4、4を組み込む際には、図9に示す様な抑え治具17を使用する。この抑え治具17は、部分円弧状の基部18と、この基部18の両端部から同方向に折れ曲がった、互いに平行な1対の抑え腕部19、19とを備える。これら両抑え腕部19、19の長さL19は、上記各玉4、4の直径Daの1.5倍以上{L19≧1.5Da、例えば2倍程度(L19≒2Da)}とし、上記両抑え腕部19、19同士の円周方向に関する間隔D19は、各列に組み込む上記各玉4、4の数Zとこれら各玉4、4の直径Daとの積とほぼ同じ(D19≒Z・Da)としている。従って、上記両抑え腕部19、19同士の間には、上記両外輪軌道6、6と上記両内輪軌道7、7との間に組み込むべき、各列毎にZ個ずつ、合計2Z個の玉4、4を、2列に配置すると共に、完成後の複列玉軸受1aでのピッチ円に沿った状態で、ほぼ隙間なく並べる事ができる。
上記両外輪軌道6、6と上記両内輪軌道7、7との間に上記各玉4、4を組み込むには、先ず、上記抑え治具17を構成する1対の抑え腕部19、19同士の間に2Z個の玉4、4を、各列毎にZ個ずつ、2列に亙って、上記ピッチ円に沿った円弧状に配列する。この場合、必要に応じて、円筒状或いは部分円筒状の抑え板により、上記各玉4、4が、上記両抑え腕部19、19同士の間から径方向に脱落するのを防止する。一方、前記外輪2aと前記内輪3aとを、例えば前述の図13に示す様に、互いに偏心した状態で配列しておく。そして、上記円弧状に配列した2Z個の玉4、4を、上記外輪2aの内周面と上記内輪3aの外周面との間の環状空間のうち、径方向に関する厚さが大きくなった部分に、上記抑え治具17と共に挿入する。この挿入作業時、上記抑え板は、上記環状空間外に止める。この挿入作業は、図10の(A)に示す様に、互いに異なる列の玉4、4の突き合わせ面が、前記外径側中央土手部13の内周面及び前記内径側中央土手部15の外周面に対向する部分に位置するまで行なう。
そして、この様な図10の(A)に示した状態から、上記外輪2aと上記内輪3aとを互いに同心にする。この過程で、上記外径側中央土手部13と上記内径側中央土手部15とが、上記両列の玉4、4同士の間に入り込み、これら両土手部13、15の両側に存在する、上記両外輪軌道6、6と上記両内輪軌道7、7との間に上記各玉4、4を振り分ける。本例の場合には、前述した様に、完成後の複列玉軸受1aの状態で、上記両列の玉4、4の中心同士の軸方向距離Pを、上記各玉4、4の直径Daよりも大きく、これら各玉4、4の直径Daの1.25倍未満としている。この為、上記両列の玉4、4を上記環状空間に、この環状空間の軸方向片側から挿入しても、上記外輪2a及び内輪3aの直径方向(図1、2、10の上下方向)に関する、上記両列の玉4、4の最大直径部を、上記複列の外輪軌道6、6及び内輪軌道7、7同士の間に存在する上記両中央土手部13、15の軸方向両側に、容易且つ確実に振り分けられる。
そして、この様に上記両列の玉4、4の最大直径部を上記両中央土手部13、15の軸方向両側に振り分けられれば、上記外輪2aと上記内輪3aとを同心に配置する過程で、上記両列の玉4、4が、それぞれ上記複列の外輪軌道6、6と上記複列の内輪軌道7、7とに、確実に係合する。この為、これら複列の外輪軌道6、6とこれら複列の内輪軌道7、7との間に、両列毎にZ個ずつ、合計2Z個の玉4、4を組み込む作業を容易に行なえて、上記複列玉軸受1aの製造作業の能率化を図り、この複列玉軸受1aの製造コストの低減を図れる。この様な本例の構造に対して、図10の(B)に示す様に、両列の玉4、4の中心同士の軸方向距離P1 (>P)が大きい構造の場合には、上記作業によっては、これら両列の玉4、4の最大直径部を両土手部13a、15aの軸方向両側に振り分けられない。尚、上記軸方向距離Pを上記各玉4、4の直径Daよりも大きくする事は、上記両列の玉4、4同士が干渉するのを防止する為に必要である。
又、本例の場合には、前記両係止溝8、8の内面から脱落した硬い酸化被膜の破片が潤滑剤中に混入する事を防止できて、この潤滑剤が送られる、各可動部分の摩耗が進む事を防止できる。
又、上記外輪2aの内周面及び上記内輪3aの外周面に仕上加工を施しているので、前述した様に、上記各玉4、4の組み込み作業時に、これら各玉4、4の転動面に傷を付ける事を防止できる他、この組み込み作業に伴って上記両周面から脱落した、硬い酸化被膜の破片が潤滑剤中に混入する事も防止できる。
更に、本例の場合には、上記両外輪軌道6、6及び上記両内輪軌道7、7の断面形状の曲率半径を、上記各玉4、4の直径Daとの関係で適切に規制しているので、上記各軌道6、7とこれら各玉4、4の転動面との転がり接触部の接触面圧を抑えつつ、これら各玉4、4の転動面にエッジロードに基づく過大な面圧が作用するのを防止できて、これら各玉4、4の転動面の転がり疲れ寿命、延いては、これら各玉4、4を組み込んだ複列玉軸受1aの耐久性向上を図れる。
本発明の実施の形態の1例を示す、複列玉軸受の断面図。 図1のイ部拡大図。 外輪を取り出して示す断面図。 図3のロ部拡大図。 止め輪の断面図。 図5のハ矢視図。 図5のニ部拡大図。 保持器の一部を径方向から見た図。 各玉の組み込み作業に使用する抑え治具の斜視図。 本発明の実施の形態の構造により玉の組み込み作業の容易化を図れる理由を説明する為の図で、(A)は本発明の実施の形態の場合を、(B)は従来構造の場合を、それぞれ示す、外輪と各玉との部分断面図。 従来から知られている複列玉軸受の1例を示す、部分切断斜視図。 同じく断面図。 外輪軌道と内輪軌道との間に玉を組み込む状態を示す断面図。
符号の説明
1、1a 複列玉軸受
2、2a 外輪
3、3a 内輪
4 玉
5、5a 保持器
6 外輪軌道
7 内輪軌道
8 係止溝
9 止め輪
10 不連続部
11 ポケット
12 弾性爪部
13、13a 外径側中央土手部
14 外径側連続部
15、15a 内径側中央土手部
16 内径側連続部
17 抑え治具
18 基部
19 抑え腕部

Claims (4)

  1. 内周面に複列の外輪軌道を有する外輪と、外周面に複列の内輪軌道を有する内輪と、これら両外輪軌道とこれら両内輪軌道との間に、両列毎に複数個ずつ転動自在に設けられた玉と、これら各玉を転動自在に保持する為の1対の保持器とを備え、アイドリングストップ車用のエンジン始動装置に組み込んでクランク軸の周囲に一方向クラッチを構成するクラッチ用内輪を回転自在に支持するのに使用する複列玉軸受に於いて、上記外輪の外周面の軸方向2個所位置で上記複列の外輪軌道の底部に対応してこの外輪の径方向厚さが最も小さくなっている部分よりも軸方向端面に寄った部分に、それぞれ欠円環状の止め輪の内径側部分を係止する為の係止溝を、全周に亙り形成している事を特徴とする複列玉軸受。
  2. 外輪が、表面硬化の為の熱処理を施されたものであり、この熱処理に伴って表面に形成された酸化膜のうちで、少なくとも係止溝の内面に存在する酸化膜の厚さが30μm以下である、請求項1に記載した複列玉軸受。
  3. 係止溝の内面に存在する酸化膜が、熱処理後に施される加工により低減乃至は除去されている、請求項2に記載した複列玉軸受。
  4. 外輪の真円度が15μm以下である、請求項3に記載した複列玉軸受。
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