JP2009041009A5 - - Google Patents

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すなわち、本発明は、
(1)芳香族オキシカルボニル単位(P)、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位(Q)、芳香族ジカルボニル単位(R)および3官能の芳香族有機残基(B)を含み、芳香 族オキシカルボニル単位(P)、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位(Q)、およ び、芳香族ジカルボニル単位(R)が、それぞれ下式(3)で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位であり、かつ、上記P、Q、R、およびBの含有量の合計に対してBの含有量が7.5〜50モル%の範囲にあり、構造単位P、QおよびRの平均 モル含有量をそれぞれp、qおよびrとしたときに、p/qが5/95以上、かつ、p/ rが5/95以上であり、末端のカルボン酸量が1×10-4当量/g以下であることを特徴とする溶融液晶性を示す樹状ポリエステル、
Figure 2009041009
(ここで、R1、R2およびR3は、それぞれ下式で表される構造単位から選ばれる少な くとも1種の構造単位である)
Figure 2009041009
(ただし、式中Yは、水素原子、ハロゲン原子およびアルキル基から選ばれる少なくとも 1種である。式中nは2〜8の整数である)
(2)芳香族オキシカルボニル単位(P)、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位(Q)、芳香族ジカルボニル単位(R)および3官能の芳香族有機残基(B)を含み、芳香 族オキシカルボニル単位(P)、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位(Q)、およ び、芳香族ジカルボニル単位(R)が、それぞれ上式(3)で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位であり、かつ、上記P、Q、R、およびBの含有量の合計に対してBの含有量が7.5〜50モル%の範囲にあり、構造単位P、QおよびRの平均 モル含有量をそれぞれp、qおよびrとしたときに、p/qが5/95以上、かつ、p/ rが5/95以上であり、さらにカルボン酸反応性単官能化合物残基を含有することを特徴とする(1)に記載の樹状ポリエステル、
(3)前記カルボン酸反応性単官能化合物が、オルトエステル、エポキシド、オキサゾリ ン、イソシアネートから選ばれる少なくとも1種の化合物である(2)に記載の樹状ポリエステル、
(4)前記オキサゾリン化合物が、下式(1)で表される化合物である(3)に記載の樹状ポリエステル、
(ここで、Rは炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下のアルキルカルボニル基、フェニル基およびベンゾイル基から選ばれるいずれかである
)式(4)で示される基本骨格を有する(1)〜()のいずれかに記載の樹状ポリエステル、
(ここで、Bは3官能化合物の残基であり、B−B間は上式(3)で表される構造単位を介して、もしくはエステル結合および/またはアミド結合により直接、結合している)
)樹状ポリエステルの数平均分子量が1000〜5000である(1)〜()のいずれかに記載の樹状ポリエステル、
)(1)〜()のいずれかに記載の樹状ポリエステルを熱可塑性樹脂に配合してなる熱可塑性樹脂組成物、
)熱可塑性樹脂100重量部に対して樹状ポリエステル0.01〜99重量部を含む()に記載の熱可塑性樹脂組成物、
10)下式R1で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体、下式R2で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体、下式R3で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体、および3官能以上の多官能単量体から得られる含む樹状ポリエステルと、カルボン酸反応性単官能化合物、および熱可塑性樹脂とを二軸押出機で混練する(または)のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法、
(ただし、式中Yは、水素原子、ハロゲン原子およびアルキル基から選ばれる少なくとも1種である。式中nは2〜8の整数である)
11)()または()のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品、
12)上式R1で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体、上式R2で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体、上式R3で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体、および3官能以上の多官能単量体を反応させた後、末端にカルボン酸反応性単官能化合物を反応させる樹状ポリエステルの製造方法であって、該多官能化合物の添加量(モル)が、R1、R2、およびR3で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体および多官能単量体の合計に対して7.5モル%以上である樹状ポリエステルの製造方法、
13)前記カルボン酸反応性単官能化合物が、オルトエステル、エポキシド、オキサゾ リン、およびイソシアネートから選ばれる少なくとも1種の化合物である(12)に記載の樹状ポリエステルの製造方法、
14)前記オキサゾリン化合物が、下式()で表される化合物である(13)に記載の樹状ポリエステルの製造方法、
(ここで、Rは炭素数4以下のアルキル基およびフェニル基から選ばれるいずれかである。)
15)前記エポキシド化合物が、下式()で表される化合物である(13)に記載の樹状ポリエステルの製造方法、
本発明の樹状ポリエステルは、芳香族オキシカルボニル単位(P)、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位(Q)、および、芳香族ジカルボニル単位(R)から選ばれる少なくとも1種の構造単位と3官能の有機残基(B)とを含み、かつ、上記P、Q、RおよびBの含有量の合計に対してBの含有量が7.5〜50モル%の範囲にあり、末端のカルボン酸量が1×10-4当量/g以下である樹状ポリエステルである。
ここで、芳香族オキシカルボニル単位(P)、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位(Q)、および、芳香族ジカルボニル単位(R)は、それぞれ下式(7)で表される構造単位であることが好ましい。
分子末端に存在するカルボン酸基量の定量は、中和滴定法によって行うことができる。例えば、樹状ポリエステル0.5gをo−クロロフェノールまたはo−クレゾール10mLに90℃に加熱しながら溶解させ、冷却した後、クロロホルム4mLを加える。ブロモフェノールブルー−エタノール溶液(0.2重量%)を数滴加えた後、滴定試薬(0.04M水酸化カリウム−メタノール溶液)をビュレットを用いて滴下し、中和点に達するまでに滴下した滴定試薬量から樹状ポリエステルの末端カルボン酸量を計算できる。
また、樹状ポリエステルの芳香族ヒドロキシカルボニル単位(P)、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位(Q)、芳香族ジカルボニル単位(R)は、樹状ポリエステルの分岐間の枝構造部分を構成する単位である。p、qおよびrはそれぞれ構造単位P、QおよびRの平均含有量(モル比)であり、このp、qおよびrの値は、例えば、樹状ポリエステルをペンタフルオロフェノール50重量%:重クロロホルム50重量%の混合溶媒に溶解し、40℃でプロトン核の核磁気共鳴スペクトル分析を行い、それぞれの構造単位に由来するピーク強度比から求めることができる。各構造単位のピーク面積強度比から、平均含有率を算出し、小数点3桁は四捨五入する。
分子量を上げるためには、トリメシン酸のカルボン酸量に相当する分だけ、ハイドロキノンや4,4’−ジヒドロキシビフェニルなどのジヒドロキシモノマーを、ジカルボン酸モノマーに対して過剰に加え、全単量体におけるカルボン酸と水酸基当量を合わせることが好ましい。
また、得られた樹状ポリエステル(A−1)の分子末端カルボン酸基量は、.0×10−5当量/gであった。
分子末端カルボン酸基量測定は、中和滴定法によって行った。樹状ポリエステル(A−1)0.5gをo−クロロフェノール10mLに90℃で加熱しながら溶解させ、冷却した後、クロロホルム4mLを加えた。ブロモフェノールブルー−エタノール溶液(0.2重量%)を数滴加えた後、滴定試薬(0.04M水酸化カリウム−メタノール溶液)をビュレットを用いて滴下し、中和点に達するまでに滴下した滴定試薬量から樹状ポリエステル(A−1)の末端カルボン酸量を計算した。

Claims (15)

  1. 芳香族オキシカルボニル単位(P)、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位(Q) 香族ジカルボニル単位(R)および3官能の芳香族有機残基(B)を含み、芳香族オキ シカルボニル単位(P)、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位(Q)、および、芳 香族ジカルボニル単位(R)が、それぞれ下式(3)で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位であり、かつ、上記P、Q、R、およびBの含有量の合計に対してBの含有量が7.5〜50モル%の範囲にあり、構造単位P、QおよびRの平均モル含 有量をそれぞれp、qおよびrとしたときに、p/qが5/95以上、かつ、p/rが5 /95以上であり、末端のカルボン酸量が1×10-4当量/g以下であることを特徴とする溶融液晶性を示す樹状ポリエステル。
    Figure 2009041009
    (ここで、R1、R2およびR3は、それぞれ下式で表される構造単位から選ばれる少な くとも1種の構造単位である。)
    Figure 2009041009
    (ただし、式中Yは、水素原子、ハロゲン原子およびアルキル基から選ばれる少なくとも 1種である。式中nは2〜8の整数である。)
  2. 芳香族オキシカルボニル単位(P)、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位(Q)、 香族ジカルボニル単位(R)および3官能の芳香族有機残基(B)を含み、芳香族オキ シカルボニル単位(P)、芳香族および/または脂肪族ジオキシ単位(Q)、および、芳 香族ジカルボニル単位(R)が、それぞれ上式(3)で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位であり、かつ、上記P、Q、R、およびBの含有量の合計に対してBの含有量が7.5〜50モル%の範囲にあり、構造単位P、QおよびRの平均モル含 有量をそれぞれp、qおよびrとしたときに、p/qが5/95以上、かつ、p/rが5 /95以上であり、さらにカルボン酸反応性単官能化合物残基を含有することを特徴とする請求項1に記載の樹状ポリエステル。
  3. 前記カルボン酸反応性単官能化合物が、オルトエステル、エポキシド、オキサゾリン、イ ソシアネートから選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項2に記載の樹状ポリエステル。
  4. 前記オキサゾリン化合物が、下式(1)で表される化合物である請求項3に記載の樹状ポリエステル。
    Figure 2009041009
    (ここで、Rは炭素数4以下のアルキル基およびフェニル基から選ばれるいずれかである。)
  5. 前記エポキシド化合物が、下式(2)で表される化合物である請求項3に記載の樹状ポリエステル。
    Figure 2009041009
    (ここで、Rは炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下のアルキルカルボニル基、フェニル基およびベンゾイル基から選ばれるいずれかである。)
  6. 式(4)で示される基本骨格を有する請求項1〜5のいずれかに記載の樹状ポリエステル
    Figure 2009041009
    (ここで、Bは3官能化合物の残基であり、B−B間は上式(3)で表される構造単位を 介して、もしくはエステル結合および/またはアミド結合により直接、結合している。)
  7. 樹状ポリエステルの数平均分子量が1000〜5000である請求項1〜6のいずれかに 記載の樹状ポリエステル。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の樹状ポリエステルを熱可塑性樹脂に配合してなる熱可塑 性樹脂組成物。
  9. 熱可塑性樹脂100重量部に対して樹状ポリエステル0.01〜99重量部を含む請求項 8に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  10. 下式R1で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体、下式 R2で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体、下式R3 で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体、および3官能 以上の多官能単量体から得られる樹状ポリエステルと、カルボン酸反応性単官能化合物、 および熱可塑性樹脂とを二軸押出機で混練する請求項8または9のいずれかに記載の熱可 塑性樹脂組成物の製造方法。
    Figure 2009041009
    (ただし、式中Yは、水素原子、ハロゲン原子およびアルキル基から選ばれる少なくとも 1種である。式中nは2〜8の整数である。)
  11. 請求項8または9のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物からなる成形品。
  12. 上式R1で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体、上式 R2で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体、上式R3 で表される構造単位から選ばれる少なくとも1種の構造単位を含む単量体、および3官能 以上の多官能単量体を反応させた後、末端にカルボン酸反応性単官能化合物を反応させる 樹状ポリエステルの製造方法であって、該多官能化合物の添加量(モル)が、R1、R2 、およびR3で表される構造単位を含む単量体および多官能単量体の合計に対して7.5 モル%以上である樹状ポリエステルの製造方法。
  13. 前記カルボン酸反応性単官能化合物が、オルトエステル、エポキシド、オキサゾリン、お よびイソシアネートから選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項12に記載の樹状 ポリエステルの製造方法。
  14. 前記オキサゾリン化合物が、下式(5)で表される化合物である請求項13に記載の樹状 ポリエステルの製造方法。
    Figure 2009041009
    (ここで、Rは炭素数4以下のアルキル基およびフェニル基から選ばれるいずれかである 。)
  15. 前記エポキシド化合物が、下式(6)で表される化合物である請求項13に記載の樹状ポ リエステルの製造方法。
    Figure 2009041009
    (ここで、Rは炭素数4以下のアルキル基、炭素数4以下のアルキルカルボニル基、フェ ニル基およびベンゾイル基から選ばれるいずれかである。)
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