JP2009040765A - アントラセン化合物、湿式成膜用電荷輸送材料、湿式成膜用電荷輸送材料組成物、有機電界発光素子、および有機elディスプレイ - Google Patents
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Abstract
Description
ことが好ましい(請求項2)。
以下、上記の順に説明する。
<1−1.アントラセン化合物の構造>
本発明のアントラセン化合物は、下記式(I)で表わされる構造を有していれば、他に制限はない。以下、その構造について説明する。
式(I)中、Ar1〜Ar4は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を表わす。
例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、フルオランテン環等の由来の基が挙げられる。
置換基群Qとしては、
置換基を有してもよいアルキル基(好ましくは置換基を有していてもよい炭素数1以上8以下の直鎖または分岐のアルキル基であって、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。);
置換基を有してもよいアルケニル基(好ましくは置換基を有していてもよい炭素数2以上8以下のアルケニル基であって、例えば、ビニル基、アリル基、1−ブテニル基等が挙げられる。);
置換基を有してもよいアルキニル基(好ましくは置換基を有していてもよい炭素数2以上8以下のアルキニル基であって、例えば、エチニル基、プロパルギル基等が挙げられる。);
置換基を有してもよいアラルキル基(好ましくは置換基を有していてもよい炭素数7以上15以下のアラルキル基であって、例えば、ベンジル基等が挙げられる。);
置換基を有してもよいアミノ基(好ましくは、置換基に炭素数1以上8以下のアルキル基を1つ以上有し、さらに別の置換基を有していてもよいアミノ基であって、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基等が挙げられる。);
置換基を有してもよいアリールアミノ基(例えば、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基等が挙げられる。);
置換基を有してもよいヘテロアリールアミノ基(例えば、ピリジルアミノ基、チエニルアミノ基、ジチエニルアミノ基等が挙げられる。);
置換基を有してもよいアシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等が挙げられる。);
置換基を有していてもよいアルコキシ基(好ましくは、置換基を有してもよい炭素数1以上8以下のアルコキシ基であって、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。);
置換基を有してもよいアリールオキシ基(好ましくは、芳香族炭化水素基や複素環基を有するアリールオキシ基であって、例えば、フェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、ピリジルオキシ基、チエニルオキシ基等が挙げられる。);
置換基を有していてもよいアシル基(好ましくは、置換基を有してもよい炭素数1以上8以下のアシル基であって、例えば、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基等が挙げられる。);
置換基を有してもよいアルコキシカルボニル基(好ましくは、置換基を有してもよい炭素数2以上13以下のアルコキシカルボニル基であって、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等が挙げられる。);
置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基(好ましくは、置換基を有してもよい炭素数2以上13以下のアリールオキシカルボニル基であり、アセトキシ基などが挙げられる。);
置換基を有していてもよいシクロアルキル基(好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数5以上20以下のシクロアルキル基であって、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。);
カルボキシ基;
シアノ基;
水酸基;
チオール基;
置換基を有していてもよいアルキルチオ基(好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1以上8以下までのアルキルチオ基であり、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等が挙げられる。);
置換基を有していてもよいアリールチオ基(好ましくは、置換基を有していてもよい炭素数1以上8以下までのアリールチオ基であり、例えば、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基等が挙げられる。);
置換基を有していてもよいスルホニル基(例えば、メシル基、トシル基等が挙げられる。);
置換基を有してもよいシリル基(例えば、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基等が挙げられる。);
置換基を有してもよいボリル基(例えば、ジメシチルボリル基等が挙げられる。);
置換基を有してもよいホスフィノ基(例えば、ジフェニルホスフィノ基等が挙げられる。);
置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、フルオランテン環等の由来の基が挙げられる。);
置換基を有していてもよい芳香族複素環基(例えば、フラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ピロロイミダゾール環、ピロロピラゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、チエノチオフェン環、フロピロール環、フロフラン環、チエノフラン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、シノリン環、キノキサリン環、ベンゾイミダゾール環、ペリミジン環、キナゾリン環、キナゾリノン環、アズレン環等が由来の芳香族炭化水素基が挙げられる。);等が挙げられる。
Ar1が結合するアントラセン環は、更に置換基を有していてもよい。該置換基としては、例えば、上記置換基群Qに記載の基が挙げられる。
G1は、直接結合または連結基を表わす。即ち、N原子とベンゼン環が直接結合していてもよいし、連結基を介して結合していてもよい。
例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、フルオランテン環等の由来の基が挙げられる。
該置換基としては好ましくは、例えば、アルキル基、芳香族炭化水素基、アシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ハロゲン原子、アリールアミノ基、アルキルアミノ基、芳香族複素環基等が挙げられる。
好ましくは、芳香族炭化水素基であり、中でも、ベンゼン環、ナフタレン環、またはこれらが複数個連結されて形成された基(例えば、ビフェニル基、ターフェニル基等)が好ましい。
また、G1には、任意の1種の置換基が単独で置換していてもよいし、2種以上の置換基が任意の組み合わせ及び比率で置換していてもよい。
(分子量)
本発明のアントラセン化合物の分子量は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、好ましくは300以上、更に好ましくは500以上、特に好ましくは600以上、また、好ましくは3000以下、更に好ましくは2000以下、特に好ましくは1500以下である。この範囲を下回ると、湿式成膜時に、結晶化を起こしやすくなったり、加熱処理時、気化してしまったり、耐熱性が低下したりする可能性がある。また、この範囲を上回ると、有機溶剤に対する溶解性が低下したり、不純物の除去が困難になったりする傾向がある。
本発明のアントラセン化合物の結晶化温度は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、200℃以上が好ましく、250℃以上が更に好ましく、観測されないことが特に好ましい。本発明のアントラセン化合物は、湿式成膜の際、あるいはその後の加熱処理の際に、結晶化を起こさないことが特に好ましいためである。
本発明のアントラセン化合物の気化温度は、0.001Pa条件下において、500℃以下が好ましく、450℃以下が更に好ましい。高真空下における昇華精製が可能であると、化合物の高純度化を促進することができるためである。
本発明のアントラセン化合物のガラス転移点は、通常120℃以上、好ましくは125℃以上、さらに好ましくは130℃以上、また、通常350℃以下、好ましくは300℃以下、さらに好ましくは250℃以下である。ガラス転移点がこの範囲を下回ると、湿式成膜用電荷輸送材料を用いて作製した薄膜が、加熱処理あるいは通電などによって、結晶化を起こす可能性がある。また、ガラス転移点がこの範囲を上回ると、溶剤に対する溶解性が低下する傾向がある。
反応装置としては、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製DSC6220を用いる。サンプル量2〜6mgをアルミ製液体用試料容器に入れ、窒素フロー(50mL/分)雰囲気下、室温〜400℃の間を昇温速度10℃/分で融点以上まで昇温する。なお、融点が検出されない場合には、300℃まで昇温する。
次に、一度昇温したサンプルを、−100℃/分以上の速度で室温以下に急冷してから、再び、昇温速度10℃/分で昇温した際に検出されたガラス転移点を、本発明のガラス転移点と定義する。
本発明のアントラセン化合物をトルエンに溶解する場合、その溶解度は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは6重量%以上、特に好ましくは7重量%以上である。溶解度がこの範囲を下回ると、湿式成膜した際に形成される薄膜の膜質が低下し、不均一になる傾向がある。また、各種溶剤の選定が制限される可能性がある。
その後、室温(通常、10℃以上30℃以下)下、10時間以上静置するとき、目視あるいは顕微鏡観察により、析出物、懸濁あるいは層分離が確認されなかった場合、溶解度は(X/(X+Y)×100)%以上であり、析出物が確認された場合、溶解度は(X/(X+Y)×100)%未満であると判定する。
本発明のアントラセン化合物は、公知の合成方法を任意に組み合わせることによって製造することができる。
以下、その一例を説明するが、本発明のアントラセン化合物の製造方法は、以下の例に限定されない。
反応1は、化合物aと、中間体A又は中間体Bとを反応させて、化合物bを合成する反応である。
化合物aにおいて、X1〜X3は、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、CF3SO3−基等の脱離基等を表わす。
化合物bにおいて、X1〜X2は、化合物aと同じものである。Ar3〜Ar4は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であり、<1−1.アントラセン化合物の構造>で詳述したAr3〜Ar4と同じものである。
以下、化合物aと中間体Aとを反応させて化合物bを得る場合について説明する。なお、中間体Aは、後述する<反応6>によって得られる化合物である。
該反応で得られる化合物bのG1は直接結合である。
中間体Aとの反応には、銅触媒を用いる場合と、パラジウム錯体触媒を用いる場合とがある。以下、それぞれについて説明する。
化合物aと中間体Aとを銅触媒を用いて反応させる場合、銅触媒及び塩基性物質の存在下で、化合物aと中間体Aとを反応させることが好ましい。該反応は、不活性ガス雰囲気下でもよいし、溶媒下でもよいし、無溶媒で行なってもよい。また、さらに配位子の存在下で該反応を行なってもよい。
化合物aと中間体Aとをパラジウム錯体触媒を用いて反応させる場合、パラジウム錯体触媒、及び、塩基性物質の存在下で、化合物aと中間体Aとを反応させることが好ましい。該反応は、溶媒下で行なうことが好ましい。
0価のパラジウム錯体としては、例えば、Pd2(dba)3(ここで、dbaとは、「ジベンジリデンアセトン」のことである。)、Pd(dba)2、酢酸パラジウム等の2価のパラジウム触媒と、BINAP(IUPAC名:2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ−1,1’−ビナフチル))、トリ(tert−ブチル)フォスフィン、トリフェニルフォスフィン、1,2−ビス(ジフェニルフォスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)ブタン、dppf(IUPAC名:1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン)等のリガンド類とを組み合わせた錯体が挙げられる。
パラジウム塩化物錯体としては、例えば、PdCl2(dppf)2等が挙げられる。
これらのパラジウム錯体触媒は、1種類を単独で用いてもよく、また2種類以上を任意の組み合わせ、及び比率で用いてもよい。
以下、化合物aと中間体Bとを反応させて化合物bを得る場合について説明する。なお、中間体Bは、後述する<反応10>によって得られる化合物である。
該反応によって得られる化合物b中のG1は、連結基であり、<1−1.アントラセン化合物の構造>で詳述したG1である。
反応2は、化合物aと、Ar2−X12とを反応させて、化合物cを合成する反応である。
Ar2−X12において、X12は、ボロン酸残基、ボロン酸エステル残基、錫ハライド残基、亜鉛ハライド残基、マグネシウムハライド残基などの脱離基を表わす。また、Ar2は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であり、<1−1.アントラセン化合物の構造>で詳述したAr2である。
化合物cにおいて、X2〜X3は、化合物aと同じものである。Ar2は、Ar2−X12と同じものである。
この反応の結果、生成物として化合物cを得ることができる。
反応3は、化合物bと、Ar2−X12とを反応させて、中間体Cを合成する反応である。
Ar2−X12は、<反応2>で用いたAr2−X12と同じものである。
中間体Cにおいて、Ar2は、Ar2−X12と同じものである。X2、及びAr3〜Ar4は、化合物bと同じものである。
具体的には、中間体Bの代わりに、Ar2−X12を用いて<反応1>の(中間体Bと反応させる場合)の反応を行なう。
この反応の結果、生成物として中間体Cを得ることができる。
反応4は、化合物cと、中間体A又は中間体Bとを反応させて、中間体Cを合成する反応である。
中間体A及び中間体Bは、<反応1>で用いた中間体A及び中間体Bと同じものである。
中間体Cは、<反応3>で合成された中間体Cと同じものである。
具体的には、化合物aの代わりに、化合物cを用いて<反応1>を行なう。また、それに伴い、中間体A、中間体B、溶媒、銅触媒、パラジウム錯体触媒等の用いる量は、化合物cを基準として規定される。
この反応の結果、生成物として中間体Cを得ることができる。
反応5は、中間体Cから中間体Dを合成する反応である。
中間体Dにおいて、X13は、ボロン酸残基、ボロン酸エステル残基、錫ハライド残基、亜鉛ハライド残基、マグネシウムハライド残基などの脱離基を表わす。また、Ar2〜Ar4、G1は、中間体Cと同じものである。
反応5として、以下に3種類の反応を説明する。
中間体Cから、中間体Dを合成する第1の方法について説明する。
まず、中間体Cとリチオ化剤とを、無水条件下、不活性ガス雰囲気下の溶媒存在中で混合し、中間体Cの脱離基X2をLiに変換する。次に、ホウ素化剤、ハロゲン化金属等を作用させて、中間体Dを得る。
これらの反応によって、中間体Cの脱離基X2がLiに変換される。
中間体Cから、中間体Dを合成する第2の方法について説明する。
まず、中間体Cと金属マグネシウムとを、無水条件下、不活性ガス雰囲気下の溶媒存在中で混合し、中間体Cの脱離基X2をマグネシウムハライド残基に変換する。次に、ホウ素化剤を作用させて、中間体Dを得る。
これらの反応によって、中間体Cの脱離基X2がマグネシウムハライド残基に変換される。
なお、ホウ素化剤を作用させる方法や、酸性水溶液で処理する方法は、前述の(反応5の第1の方法)で説明した方法と同様である。
中間体Cから、中間体Dを合成する第3の方法について説明する。
まず、中間体CとジボランとPd触媒と塩基性物質とを、無水条件下、不活性ガス雰囲気下の溶媒存在中で混合し、中間体Cの脱離基X2をボロン酸エステル残基に変換した中間体Dを得る。
また、不活性ガスを用いる場合には、不活性ガス雰囲気下で反応を行なうことができれば制限はないが、一定の気流下で用いることが好ましい。
これらの反応によって、中間体Cの脱離基X2がボロン酸エステル残基に変換された中間体Dが得られる。
反応6は、化合物dと、Ar3−X15とを反応させて、中間体Aを合成する反応である。
化合物dにおいて、Ar4は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であり、<1−1.アントラセン化合物の構造>で詳述したAr4である。
Ar3−X15において、Ar3は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であり、<1−1.アントラセン化合物の構造>で詳述したAr3である。
X15は、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、CF3SO3−基、−OH基等の脱離基等を表わす。
中間体Aにおいて、Ar3は、Ar3−X15と同じものである。Ar4は、化合物dと同じものである。
具体的には、化合物aの代わりにAr3−X15を、中間体Aの代わりに化合物dを用いて<反応1>の(中間体Aと反応させる場合)の反応を行なう。ただし、Ar3−X15を用いる量は、化合物dの1当量に対して、通常0.1当量以上、また、通常1.25当量以下である。
この反応の結果、生成物として中間体Aを得ることができる。
反応7は、中間体Aと、X4−GA−X5とを反応させて、化合物eを合成する反応である。
X4−GA−X5において、X4、X5は、それぞれ独立に、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、CF3SO3−基等の脱離基等を表わす。GAは、2価の芳香族炭化水素基を表わす。GAは、G1と同じものであってもよく、後述するGBと結合して、G1を形成可能なG1前駆体であってもよい。
化合物eにおいて、Ar3〜Ar4は、中間体Aと同じものである。GA、及びX4は、X4−GA−X5と同じものである。
具体的には、化合物aの代わりにX4−GA−X5を用いて、<反応1>の(中間体Aと反応させる場合)を行なう。また、それに伴い、中間体A、溶媒、銅触媒、パラジウム錯体触媒等の用いる量は、X4−GA−X5を基準として規定される。
この反応の結果、生成物として化合物eを得ることができる。
反応8は、化合物eから化合物fを合成する反応である。
化合物fにおいて、GA、及びAr3〜Ar4は、化学物eと同じものである。また、X6は、ボロン酸残基、ボロン酸エステル残基、錫ハライド残基、亜鉛ハライド残基、マグネシウムハライド残基などの脱離基を表わす。
具体的には、中間体Cの代わりに化合物eを用いて、<反応5>を行なう。また、それに伴い、リチオ化剤、マグネシウムハライド、ジボラン、溶媒、触媒等の用いる量は、化合物eを基準として規定される。
この反応の結果、生成物として化合物fを得ることができる。
反応9は、化合物fと、X7−GB−X8とを反応させて、化合物gを合成する反応である。
X7−GB−X8において、X7及びX8は、それぞれ独立に、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、CF3SO3−基等の脱離基等を表わす。GBは、2価の芳香族炭化水素基を表わす。GBは、G1と同じものであってもよく、前述したGAと結合して、G1を形成可能なG1前駆体であってもよい。
化合物gにおいて、Ar3〜Ar4は、化合物fと同じものである。X7は、X7−GB−X8と同じものである。G1は、直接結合又は連結基である。連結基の種類は、<1−1.アントラセン化合物の構造>で詳述したG1と同様である。
具体的には、化合物aの代わりにX7−GB−X8を、中間体Aの代わりに化合物fを用いて、<反応1>の(中間体Aと反応させる場合)を行なう。また、それに伴い、化合物f、溶媒、銅触媒、パラジウム錯体触媒等の用いる量は、X7−GB−X8を基準として規定される。
この反応の結果、生成物として化合物gを得ることができる。
反応10は、化合物gから中間体Bを合成する反応である。
中間体Bにおいて、G1、及びAr3〜Ar4は、それぞれ化学物gと同じものである。
また、X9は、ボロン酸残基、ボロン酸エステル残基、錫ハライド残基、亜鉛ハライド残基、マグネシウムハライド残基などの脱離基を表わす。
具体的には、中間体Cの代わりに化合物gを用いて、<反応5>を行なう。また、それに伴い、リチオ化剤、マグネシウムハライド、ジボラン、溶媒、触媒等の用いる量は、化合物gを基準として規定される。
この反応の結果、生成物として中間体Bを得ることができる。
反応11は、化合物hから化合物iを合成する反応である。
化合物hにおいて、X10は、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;CF3SO3−基、−OH基等の脱離基;等を表わす。
化合物iにおいて、X10及びX11は、それぞれ独立に、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;CF3SO3−基、−OH基等の脱離基;等を表わす。
反応11として、以下に2種類の反応を説明する。
化合物hから、化合物iを合成する第1の方法について説明する。
X11がハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)である化合物iを得る場合、化合物hとハロゲン分子とを、ルイス酸触媒存在下、溶媒存在下で混合する。
ハロゲン分子を用いる量は、化合物aの1当量に対して、通常0.1当量以上、また、通常100当量以下である。
この反応の結果、生成物として化合物iを得ることができる。
化合物hから、化合物iを合成する第2の方法について説明する。
該第2の方法としては、化合物hとN−ハロゲン化コハク酸イミドとを、溶媒存在下で混合することが好ましい。
この反応の結果、生成物として化合物iを得ることができる。
反応12は、化合物hと、Ar1−X12とを反応させて、化合物jを合成する反応である。
Ar1−X12において、X12は、ボロン酸残基、ボロン酸エステル残基、錫ハライド残基、亜鉛ハライド残基、マグネシウムハライド残基などの脱離基を表わす。また、Ar1は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であり、<1−1.アントラセン化合物の構造>で詳述したAr1である。
化合物jにおいて、Ar1は、Ar1−X12と同じものである。
具体的には、中間体Bの代わりに、Ar1−X12を用いて<反応1>の(中間体Bと反応させる場合)の反応を行なう。
この反応の結果、生成物として化合物jを得ることができる。
反応13は、化合物jから化合物kを合成する反応である。
化合物kにおいて、Ar1は、化学物jと同じものである。また、X10は、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子;CF3SO3−基、−OH基等の脱離基;等を表わす。
具体的には、化合物hの代わりに化合物jを用いて、<反応11>を行なう。また、それに伴い、ハロゲン分子、ルイス酸触媒、N−ハロゲン化コハク酸、溶媒等の用いる量は、化合物hを基準として規定される。
この反応の結果、生成物として化合物kを得ることができる。
反応14は、化合物iと、Ar1−X12とを反応させて、化合物kを合成する反応である。
Ar1−X12は、<反応12>で用いたAr1−X12と同じものである。
化合物kは、<反応13>で合成された化合物kと同じものである。
具体的には、化合物aの代わりに化合物iを、中間体A又は中間体Bの代わりにAr1−X12を用いて<反応1>を行なう。また、それに伴い、Ar1−X12、溶媒、銅触媒、パラジウム錯体触媒等の用いる量は、化合物iを基準として規定される。
ただし、化合物iは、例えば9−ブロモ−10−ヨードアントラセンの様に、X10とX11との反応性が異なることが好ましい。例えば9,10−ジブロモアントラセンの様に、X10とX11との反応性が同一の場合、Ar1−X12の当量を、化合物iの1当量に対して、通常0.1当量以上、また、通常1.5量以下とする。
この反応の結果、生成物として化合物kを得ることができる。
反応15は、化合物kから化合物lを合成する反応である。
化合物lにおいて、Ar1は、化学物kと同じものである。また、X14は、ボロン酸残基、ボロン酸エステル残基、錫ハライド残基、亜鉛ハライド残基、マグネシウムハライド残基などの脱離基を表わす。
具体的には、中間体Cの代わりに化合物kを用いて、<反応5>を行なう。また、それに伴い、リチオ化剤、マグネシウムハライド、ジボラン、溶媒、触媒等の用いる量は、化合物kを基準として規定される。
この反応の結果、生成物として化合物lを得ることができる。
反応16は、化合物lと、中間体Cとを反応させて、最終物(式(I)で表わされる本発明のアントラセン化合物)を合成する反応である。
中間体Cは、<反応3>又は<反応4>で合成された中間体Cと同じものである。
具体的には、化合物aの代わりに中間体Cを、中間体Bの代わりに化合物lを用いて、<反応1>(中間体Bと反応させる場合)と同じ方法を行なう。また、それに伴い、パラジウム触媒、塩基性物質、溶媒、配位子等の用いる量は、中間体Cを基準として規定される。
この反応の結果、生成物として本発明のアントラセン化合物を得ることができる。
反応17は、化合物kと、中間体Dとを反応させて、最終物(式(I)で表わされる本発明のアントラセン化合物)を合成する反応である。
中間体Dは、<反応5>で合成された中間体Dと同じものである。
具体的には、化合物aの代わりに化合物kを、中間体Bの代わりに中間体Dを用いて、<反応1>(中間体Bと反応させる場合)と同じ方法を行なう。また、それに伴い、パラジウム触媒、塩基性物質、溶媒、配位子等の用いる量は、化合物kを基準として規定される。
この反応の結果、生成物として本発明のアントラセン化合物を得ることができる。
本発明に係るアントラセン化合物の製造方法は、上述した例に限定されず、本発明の効果を著しく損なわない限り、他の何れの公知の方法によって製造してもよい。また、アントラセン化合物の合成には、上述した例以外の、他の何れの公知の原材料を用いてもよい。
合成して得られたアントラセン化合物の精製方法としては、本発明の効果を著しく損なわない限り、公知の何れの方法を用いることが出来る。
ピー シー発行)、あるいは「実験化学講座(第4版)1」(1990年、(財)日本化学会編)の「分離と精製」の項に記載の方法等が挙げられる。
本発明のアントラセン化合物は、高耐熱性、有機溶剤に対する優れた溶解性、あるいは高い電荷輸送性を有するため、電荷輸送性材料あるいは発光材料として、電子写真感光体、有機電界発光素子、光電変換素子、有機太陽電池、有機整流素子等に好適に使用できる。
また、高い一重項励起準位、優れた蛍光量子収率、優れた電気的耐久性、あるいは優れた非晶質性を有することから、本発明のアントラセン化合物からなる電荷輸送材料を用いることにより、耐熱性に優れ、長期間安定に駆動(発光)する有機電界発光素子が得られる。そのため、本発明のアントラセン化合物および電荷輸送材料は有機電界発光素子材料として、とりわけ好適である。
本発明はまた、上記式(I)で表わされるアントラセン化合物からなる湿式成膜用電荷輸送材料に関する。
ここで、湿式成膜用電荷輸送材料とは、溶剤に分散又は溶解させた状態で成膜し、その後、溶剤の一部あるいは全部を除去することで、電荷輸送性を有する膜を形成することを目的とした材料をいう。
湿式成膜用電荷輸送材料のガラス転移点は、通常120℃以上、好ましくは125℃以上、さらに好ましくは130℃以上、また、通常350℃以下、好ましくは300℃以下、さらに好ましくは250℃以下である。ガラス転移点がこの範囲を下回ると、湿式成膜用電荷輸送材料を用いて作製した薄膜が、加熱処理あるいは通電などによって、結晶化を起こす可能性がある。また、ガラス転移点がこの範囲を上回ると、溶剤に対する溶解性が低下する傾向がある。
なお、ガラス転移点の測定は、<1−2.アントラセン化合物の物性>で説明した方法と同様にして測定できる。
湿式成膜用電荷輸送材料をトルエンに溶解する場合、その溶解度は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは6重量%以上、特に好ましくは7重量%以上である。溶解度がこの範囲を下回ると、湿式成膜した際に形成される薄膜の膜質が低下し、不均一になる傾向がある。また、各種溶剤の選定が制限される可能性がある。
なお、溶媒への溶解度の測定は、<1−2.アントラセン化合物の物性>で説明した方法と同様にして測定できる。
本発明はまた、上記式(I)で表わされるアントラセン化合物を含有する湿式成膜用電荷輸送材料組成物に関する。
ここで、湿式成膜用電荷輸送材料組成物とは、湿式成膜用電荷輸送材料と、湿式成膜用電荷輸送材料以外の化合物や溶剤との混合物をいう。本発明のアントラセン化合物以外の化合物としては、例えば、電荷輸送性化合物を含有することが好ましい。
電荷輸送性化合物としては、下記式(II)で表わされる化合物が好ましい。
式(II)中、Ar31は、置換基を有していてもよい炭素数6以上30以下の芳香族炭化水素基を表わす。
該芳香族炭化水素基としては、<1−1.アントラセン化合物の構造>で説明した、式(I)の化合物のAr1として例示した基が挙げられる。その中でも好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環由来の基、またはこれらが複数個連結されて形成された基(例えば、ビフェニル基、ターフェニル基等)が挙げられる。
式(II)中、Ar32およびAr33は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を表わす。但し、Ar32およびAr33の少なくとも一方は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である。
芳香族炭化水素基の好ましい種類などは、Ar31と同様である。
Ar31が結合するアントラセン環は、更に置換基を有していてもよい。該置換基としては、上記置換基群Qに記載の基が挙げられる。
式(II)で表わされる化合物の分子量は、好ましくは300以上、更に好ましくは500以上、特に好ましくは600以上、また、好ましくは3000以下、より好ましくは2000以下、特に好ましくは1500以下である。分子量がこの範囲を下回ると、湿式成膜時に、結晶化を起こしやすくなったり、加熱処理時、気化してしまったり、耐熱性が低下したりする可能性がある。また、この範囲を上回ると、有機溶剤に対する溶解性が低下したり、不純物の除去が困難になる傾向がある。
式(II)で表わされる化合物の結晶化温度は、200℃以上が好ましく、250℃以上が更に好ましく、観測されないことが特に好ましい。
式(II)で表わされる化合物は、湿式成膜の際、あるいはその後の加熱処理の際に、結晶化を起こさないことが特に好ましいためである。
式(II)で表わされる化合物の気化温度は、0.001Pa条件下において、500℃以下が好ましく、450℃以下が更に好ましい。高真空下における昇華精製が可能であると、化合物の高純度化を促進することができるためである。
湿式成膜用電荷輸送材料組成物において、本発明のアントラセン化合物と式(II)で表わされる電荷輸送性化合物とを混合する場合、その混合割合に制限はない。
ただし、湿式成膜用電荷輸送材料組成物を100重量部としたときに、本発明のアントラセン化合物を通常10重量部以上、好ましくは20重量部以上、また、通常90重量部以下、好ましくは80重量部以下と、式(II)で表わされる電荷輸送性化合物を通常10重量部以上、好ましくは20重量部以上、また、通常90重量部以下、好ましくは80重量部以下とを含有することが望ましい。
湿式成膜用電荷輸送材料組成物は、さらに発光材料を含有することが好ましい。
ここで、発光材料とは、不活性ガス雰囲気下、室温で、希薄溶液中における、蛍光量子収率が30%以上である材料であって、希薄溶液中における蛍光スペクトルとの対比から、それを用いて作製された有機電界発光素子に通電した際に得られるELスペクトルの一部または全部が、該材料の発光に帰属される材料、と定義される。
なお、溶剤への溶解性を向上させる目的で、発光材料の分子の対称性や剛性を低下させたり、あるいはアルキル基などの親油性置換基を導入したりすることが好ましい。
青色発光を与える蛍光色素(青色蛍光色素)としては、例えば、ナフタレン、ペリレン、ピレン、アントラセン、クマリン、p−ビス(2−フェニルエテニル)ベンゼンおよびそれらの誘導体等が挙げられる。
緑色発光を与える蛍光色素(緑色蛍光色素)としては、例えば、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、Al(C9H6NO)3などのアルミニウム錯体等が挙げられる。
黄色発光を与える蛍光色素(黄色蛍光色素)としては、例えば、ルブレン、ペリミドン誘導体等が挙げられる。
赤色発光を与える蛍光色素(赤色蛍光色素)としては、例えば、DCM(4−(dicyanomethylene)−2−methyl−6−(p−dimethylaminostyryl)−4H−pyran)系化合物、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、アザベンゾチオキサンテン等が挙げられる。
周期表第7〜11族から選ばれる金属として、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金等が挙げられる。
錯体の配位子としては、(ヘテロ)アリールピリジン配位子、(ヘテロ)アリールピラゾール配位子などの(ヘテロ)アリール基とピリジン、ピラゾール、フェナントロリンなどが連結した配位子が好ましく、特にフェニルピリジン配位子、フェニルピラゾール配位子が好ましい。ここで、(ヘテロ)アリールとは、アリール基またはヘテロアリール基を表す。
また、国際公開第2006/070712号パンフレットにおける式(11)のアリール基の置換基として例示された基の中でも、アルキル基が好ましく、特に3級炭素原子または4級炭素原子を基内に有するアルキル基が好ましく、中でも炭素数4以上炭素数15以下のアルキル基が好ましい。
また、湿式成膜用電荷輸送材料組成物に対する発光材料は、該組成物を100重量部とすると、通常1重量部以上、また、通常50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。この範囲を上回ると、発光効率の低下、駆動寿命の低下、発光スペクトルのブロード化等が生じる可能性がある。また、この範囲を下回ると、発光寿命の低下、駆動寿命の低下、駆動電圧の上昇が生じる可能性がある。
湿式成膜用電荷輸送材料組成物は、さらに溶剤を含有することが好ましい。
ここで溶剤とは、湿式成膜により本発明のアントラセン化合物を含む層を形成するために用いる、揮発性を有する液体成分である。
例えば、n−デカン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、デカリン、ビシクロヘキサン等のアルカン類;トルエン、キシレン、メチシレン、シクロヘキシルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類;1,2−ジメトキシベンゼン、1,3−ジメトキシベンゼン、アニソール、フェネトール、2−メトキシトルエン、3−メトキシトルエン、4−メトキシトルエン、2,3−ジメチルアニソール、2,4−ジメチルアニソール、ジフェニルエーテル等の芳香族エーテル類;酢酸フェニル、プロピオン酸フェニル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸n−ブチル等の芳香族エステル類、シクロヘキサノン、シクロオクタノン、フェンコン等の脂環族ケトン類;シクロヘキサノール、シクロオクタノール等の脂環族アルコール類;メチルエチルケトン、ジブチルケトン等の脂肪族ケトン類;ブタノール、ヘキサノール等の脂肪族アルコール類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテルアセタート(PGMEA)等の脂肪族エーテル類;等が挙げられる。
中でも好ましくは、アルカン類や芳香族炭化水素類である。これらの溶剤は1種類を単独で用いてもよく、また2種類以上を任意の組み合わせ、及び比率で用いてもよい。
溶剤の沸点は、通常100℃以上、好ましくは150℃以上、より好ましくは200℃以上である。この範囲を下回ると、湿式成膜時において、湿式成膜用電荷輸送材料組成物からの溶剤蒸発による、成膜安定性の低下する可能性がある。
また、より均一な膜を得るためには、成膜直後の液膜から溶剤が適当な速度で蒸発することが好ましい。このため、溶剤の沸点は通常80℃以上、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上、また、通常270℃以下、好ましくは250℃以下、より好ましくは沸点230℃以下である。
溶剤の使用量は、湿式成膜用電荷輸送材料組成物100重量部に対して、好ましくは10重量部以上、より好ましくは50重量部以上、特に好ましくは80重量部以上、また、好ましくは99.95重量部以下、より好ましくは99.9重量部以下、特に好ましくは99.8重量部以下である。含有量が10重量部を下回ると、粘性が高くなりすぎ、成膜作業性が低下する可能性がある。一方、99.95重量部を上回ると、成膜後、溶媒を除去して得られる膜の厚みが稼げなくなるため、成膜が困難となる傾向がある。
湿式成膜用電荷輸送材料組成物には、必要に応じて、上記の化合物等の他に、更に他の化合物を含有していてもよい。
本発明はまた、基板上に、陽極、陰極、およびこれら両極間に設けられた有機発光層を有する有機電界発光素子であって、上記の湿式成膜用電荷輸送材料または湿式成膜用電荷輸送材料組成物を含有する層を有することを特徴とする有機電界発光素子に関する。
図1は、本発明の有機電界発光素子の一例を示す断面模式図である。
図1において、有機電界発光素子10は、基板1上に陽極2、正孔注入層3、正孔輸送層4、発光層(有機発光層)5、正孔阻止層6、電子輸送層7、陰極バッファ層8、陰極9をこの順に積層され形成されている。これらの層のうち、正孔注入層3から陰極バッファ層8(ただし、発光層5を除く)までの層は、必要に応じて全ての層が積層されていても、何れかの層が積層されていなくてもよい。
以下、図1を例として、上記の層について詳説する。
基板1は、有機電界発光素子10の支持体となるものである。
基板1の材料は、本発明の効果を著しく損なわない制限はないが、石英やガラスの板、金属板や金属箔、プラスチックフィルムやシート等が好ましい。特に、ガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの透明な合成樹脂の板が好ましい。これらは1種類を単独で用いてもよく、また2種類以上を任意の組み合わせ、及び比率で用いてもよい。
基板1の上には、陽極2が形成される。
陽極2は、基板1と反対方向の隣接する層への正孔注入の役割を果たすものである。
更には、陽極2を上述の基板1と一体に形成し、陽極2が基板1を兼ねる構成としてもよい。
陽極2に透明性が求められる場合には、可視光の透過率を通常60%以上、好ましくは80%以上とすることが望ましい。この場合、陽極2の厚みは、通常5nm以上、好ましくは10nm以上、また、通常1000nm以下、好ましくは500nm以下である。陽極2が薄すぎると、電気抵抗が大きくなる場合がある。また、厚すぎると透明性が低下する。
陽極2の上には、正孔注入層3が形成することができる。
正孔注入層3は、陽極2の陰極側に隣接する層へ正孔を輸送する層である。
なお、本発明の有機電界発光素子10は、正孔注入層3を省いた構成であってもよい。
上記の正孔輸送性化合物としては、4.5eV〜6.0eVのイオン化ポテンシャルを有する化合物が好ましい。ただし、湿式成膜法に用いる場合には、湿式成膜法に用いる溶媒への溶解性が高い方が好ましい。
正孔注入層の材料として用いられる正孔輸送性化合物は、このような化合物のうち何れか1種を単独で含有していてもよく、2種以上を含有していてもよい。
2種以上の正孔輸送性化合物を含有する場合、その組み合わせは任意であるが、芳香族三級アミン高分子化合物1種または2種以上と、その他の正孔輸送性化合物1種または2種以上とを併用するのが好ましい。
電子受容性化合物としては、酸化力を有し、上述の正孔輸送性化合物から一電子受容する能力を有する化合物が好ましい。具体的には、電子親和力が4eV以上である化合物が好ましく、5eV以上の化合物である化合物がさらに好ましい。
なお、電子受容性化合物は1種類を単独で用いてもよく、また2種類以上を任意の組み合わせ、及び比率で用いてもよい。
カチオンラジカル化合物としては、正孔輸送性化合物から一電子取り除いた化学種であるカチオンラジカルと、対アニオンとからなるイオン化合物が好ましい。但し、カチオンラジカルが正孔輸送性の高分子化合物由来である場合、カチオンラジカルは高分子化合物の繰り返し単位から一電子取り除いた構造となる。
正孔注入層3は、本発明の効果を著しく損なわない限り、任意の方法で形成することができるが、例えば、湿式成膜法または真空蒸着法により陽極2上に形成される。
好ましい溶剤の具体例としては、前記本発明の湿式成膜用電荷輸送材料組成物に含有される溶剤として例示したものが挙げられ、中でも、芳香族エーテル類、芳香族エステル類、脂肪族エーテル類などのエーテル系溶剤またはエステル系溶剤が好ましい。
正孔輸送層4は、正孔注入層3が有る場合には正孔注入層3の上に、正孔注入層3が無い場合には陽極2の上に形成することができる。
正孔輸送層4によって、発光層5へ正孔を輸送し効率良く注入することができる。
なお、本発明の有機電界発光素子10は、正孔輸送層4を省いた構成であってもよい。
また、多くの場合発光層5に接するため、発光層5からの発光を消光したり、発光層5との間でエキサイプレックスを形成して効率を低下させないことが好ましい。
発光層5は、正孔輸送層4が有る場合には正孔輸送層4の上に、正孔輸送層4が無くて正孔注入層3が有る場合には正孔注入層3の上に、正孔輸送層4と正孔注入層3が無い場合には陽極2の上に形成される。
発光層5は前述の正孔注入層3や正孔輸送層4、及び後述する正孔阻止層6や電子輸送層7等とは独立した層であってもよいが、独立した発光層5を形成せず、正孔輸送層4や電子輸送層7など他の有機層が発光層の役割を担ってもよい。
なお、発光層5は、本発明の湿式成膜用電荷輸送材料、又は本発明の湿式成膜用電荷輸送材料組成物を用いて形成されることが好ましい。
したがって、発光層5以外に正孔注入層3や正孔輸送層4、後述する正孔阻止層6や電子輸送層7等の有機層を有する場合、発光層5と他の有機層とを合わせた総膜厚としては、通常30nm以上、好ましくは50nm以上であり、さらに好ましくは100nm以上、また、1000nm以下、好ましくは500nm以下であり、さらに好ましくは300nm以下である。
なお、本実施の形態の有機電界発光素子10が、陽極2および陰極9の両極間に、発光層5のみを有する場合の発光層5の膜厚としては、通常30nm以上、好ましくは50nm以上、また、通常500nm以下、好ましくは300nm以下である。
正孔阻止層6は、発光層5の上に形成することができる。
正孔阻止層6は、陽極2から注入され移動してくる正孔が陰極9に到達するのを阻止することができ、且つ陰極9から注入された電子を効率よく発光層5に輸送、注入することができる化合物によって形成されることが望ましい。
なお、本発明の有機電界発光素子10は、正孔阻止層6を省いた構成であってもよい。
これらは1種類を単独で用いてもよく、また2種類以上を任意の組み合わせ、及び比率で用いてもよい。
電子輸送層7は、正孔阻止層6が有る場合には正孔阻止層6の上に、正孔阻止層が無い場合には発光層5の上に形成することができる。
電子輸送層7は、電界を与えられた電極間において陰極6から注入された電子を効率よく発光層4の方向に輸送することができる化合物によって形成されることが望ましい。
なお、本発明の有機電界発光素子10は、電子輸送層7を省いた構成であってもよい。
これらは1種類を単独で用いてもよく、また2種類以上を任意の組み合わせ、及び比率で用いてもよい。
陰極バッファ層8は、電子輸送層7が有る場合には電子輸送層7の上に、電子輸送層7が無くて正孔阻止層6が有る場合には正孔阻止層6の上に、電子輸送層7と正孔阻止層6が無い場合には発光層5の上に形成することができる。
陰極バッファ層8は、陰極9から注入された電子を効率よく隣接する有機層へ注入する層である。
なお、本発明の有機電界発光素子10は、陰極バッファ層8を省いた構成であってもよい。
具体的には、例えば、ナトリウムやセシウム等のアルカリ金属、バリウムやカルシウムなどのアルカリ土類金属が用いられる。また、LiF、MgF2、Li2O、Cs2CO3等の金属塩を利用することもできる(Appl.Phys.Lett.,70巻,152頁,1997年;特開平10−74586号公報;IEEETrans.Electron.Devices,44巻,1245頁,1997年;SID 04 Digest,154頁)。これらは1種類を単独で用いてもよく、また2種類以上を任意の組み合わせ、及び比率で用いてもよい。
真空蒸着法の場合には、例えば、真空容器内に設置されたるつぼ又は金属ボートに蒸着源を入れ、真空容器内を適当な真空ポンプで減圧する。その後、るつぼ又は金属ボートを加熱して蒸発させ、るつぼまたは金属ボートと向き合って置かれた基板上に陰極バッファ層8を形成することができる。
陰極9は、陰極バッファ層8が有る場合には陰極バッファ層8の上に、陰極バッファ層8が無くて電子輸送層7が有る場合には電子輸送層7の上に、陰極バッファ層8と電子輸送層7が無くて正孔阻止層6が有る場合には正孔阻止層6の上に、陰極バッファ層8と電子輸送層7と正孔阻止層6とが無い場合には発光層5の上に形成される。
陰極9は、隣接する陽極側の層(陰極バッファ層8、電子輸送層7等)に電子を注入する役割を果たす。
低仕事関数合金電極を形成する素材の具体例としては、アルミニウム、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リチウム合金等が挙げられる。
以上、図1に示す層構成の素子を中心に説明してきたが、本発明の有機電界発光素子は、陽極2及び陰極9と、発光層5との間には、その性能を損なわない限り、上記説明にある層の他に任意の層を有していてもよい。また、発光層の役割を担う最低一層の有機層以外の任意の層を省略してもよい。
また、本発明の有機電界発光素子において、透明陰極を用いることにより、上方より(基板1とは反対側の面より)発光を取り出す、トップエミッション型の素子として形成することも可能である。
本発明有機電界発光素子は、高効率な発光素子であり、耐久性が高く、長寿命な有機電界発光素子が得られる。
次に、本発明の有機ELディスプレイは、上述した本発明の有機電界発光素子を表示にかかる構成に有するディスプレイである。
本発明の有機ELディスプレイは、少なくとも基板上に積層された有機電界発光素子を有し、有機電界発光素子として、上述した本発明の有機電界発光素子を使用することにより、例えば「有機ELディスプレイ」(オーム社、平成16年8月20日発行、時任静士、安達千波矢、村田英幸著)に記載されているような有機ELディスプレイ(有機ELディスプレイ)を形成することができる。
本発明によれば、新規のアントラセン化合物を提供できる。該化合物は、溶剤に対する溶解性が高く、また、耐熱性、溶剤に対する溶解性、電気化学的安定性、大気中における安定性の全てにおいて優れている。そのため、湿式成膜法で形成される有機電界発光素子の有機層に好適であり、湿式成膜用電荷輸送材料として好適に用いられる。
また、該化合物を用いて湿式成膜法有機層を製造すると、有機電界発光素子は高効率、長寿命な有機電界発光素子が得られる。
(溶剤に対する溶解度の評価方法)
内容量2mL〜10mLのガラス製サンプル瓶に、溶質Xg(通常3〜10mgの範囲)、溶剤(例えばトルエン)Ygを投入し、該サンプル瓶の蓋を閉じた後、撹拌、超音波照射あるいは加熱処理し、極力溶解を促進する。その後、室温(通常、10〜30℃)下、10時間以上静置したとき、目視あるいは顕微鏡観察により、析出物、懸濁あるいは層分離が確認されなかった場合、溶解度は(X/(X+Y)×100)%以上であり、析出物が確認された場合、溶解度は(X/(X+Y)×100)%未満であると判定した。
式(I)で表わされるアントラセン化合物の一種を合成した。合成は、1,3,5−トリブロモベンゼンを出発物質として、目的物4の化合物(式(I)で表わされるアントラセン化合物に相当する。)を得る多段階反応を行なった。
窒素気流中、トルエン(45mL:上記の合成経路では「Toluene」と表わす。)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム錯体(0.155g:上記の合成経路では「Pd2(dba)3CHCl3」と表わす。)、及び1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン(0.163g:上記の合成経路では「dppf」と表わす。)を混合し、室温で、20分間撹拌した。
窒素気流中、目的物2(2.79g)、ビス(ピナコラート)ジボラン(2.05g)、[1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II),ジクロロメタン錯体(1:1)(0.0354g:上記の合成経路では「PdCl2(dppf)CH2Cl2」と表わす。)、酢酸カリウム(2.07g:上記の合成経路では「KOAc」と表わす。)、及び脱水ジメチルスルホキシド(40mL:上記の合成経路では「DMSO」と表わす。)を混合し、80℃で、5.3時間撹拌した。
そこに、テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム(0)(0.265g:上記の合成経路では「Pd(PPh3)4」と表わす。)を混合し、次いで、リン酸三カリウム(2.433g)と水(40mL)の混合溶液(上記の合成経路では「2M K3PO4aq.」と表わす。)を混合し、加熱還流下、11時間撹拌した。
得られた目的物4に、DEI−MS(Desorption electron ionization mass spectrum:脱離電子イオン化法マススペクトル法)を行なった結果、m/z=673(M+)が得られた。
室温下、トルエンに対する溶解度は7重量%以上であった。
式(I)で表わされるアントラセン化合物の一種を合成した。合成は、4−フェノキシアニリンを出発物質として、目的物7の化合物(式(I)で表わされるアントラセン化合物に相当する。)を得る多段階反応を行なった。
窒素気流中、トルエン(25mL:上記の合成経路では「Toluene」と表わす。)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム錯体(0.086g:上記の合成経路では「Pd2(dba)3CHCl3」と表わす。)、及び1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン(0.09g:上記の合成経路では「dppf」と表わす。)を混合し、50℃で、20分間撹拌した。
得られた目的物7に、DEI−MSを行なった結果、m/z=765(M+)が得られた。
室温下、トルエンに対する溶解度は、5重量%以上であった。
式(I)で表わされるアントラセン化合物の一種を合成した。合成は、10−(2−ナフチル)アントラセン−9−ボロン酸を出発物質として目的物8を得る反応段階と、アニリン及び4−ブロモビフェニルを出発物質として目的物9を得る反応段階と、目的物8及び目的物9を出発物質として目的物10(式(I)で表わされるアントラセン化合物に相当する。)とを得る反応段階を有してなる、多段階反応を行なった。
以下の式は、該多段階反応の一部にあたる、10−(2−ナフチル)アントラセン−9−ボロン酸を出発物質として目的物8を得るまでの合成経路を表わしたものである。以下、各反応段階での実施内容について説明する。
結晶Aと結晶Bとを合わせて、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/塩化メチレン85/15)により精製し、濃縮と乾燥の後、目的物9(3.4g)を得た。
以下の式は、該多段階反応の一部にあたる、アニリン及び4−ブロモビフェニルを出発物質として目的物9を得るまでの合成経路を表わしたものである。以下、各反応段階での実施内容について説明する。
以下の式は、該多段階反応の一部にあたる、目的物8及び目的物9を出発物質として目的物10(式(I)で表わされるアントラセン化合物に相当する。)を得るまでの合成経路を表わしたものである。以下、各反応段階での実施内容について説明する。
得られた目的物10に、DEI−MSを行なった結果、m/z=749(M+)が得られた。
室温下、トルエンに対する溶解度は、6重量%以上であった。
以下の製造法で有機電界発光素子を作製した。
ガラス基板の上にインジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を150nmの厚さで成膜した(スパッタ成膜品、シート抵抗15Ω)。これに、通常のフォトリソグラフィ技術により2mm幅のストライプにパターニングして陽極を形成した。
パターン形成したITO基板を、アセトンによる超音波洗浄、純水による水洗、イソプロピルアルコールによる超音波洗浄の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、紫外線オゾン洗浄を行った。
陽極の上に正孔注入層を形成した。正孔注入層の材料として、下記に示す構造式の芳香族三級アミン高分子化合物(PB−1:重量平均分子量が29400、数平均分子量が12600)を用いて、電子受容性化合物(A−1)と共にスピンコートした。
スピンコートを行なった後、260℃で180分の乾燥を行ない、膜厚30nmの均一な正孔注入層の薄膜を形成した。
正孔注入層の上に正孔輸送層を形成した。正孔輸送層の材料として、以下に示す化合物(HT−1)を用いて、スピンコートにより発光層を形成した。
正孔輸送層の上に発光層を形成した。発光層の材料として、以下に示した化合物1(本発明のアントラセン化合物、上記目的物4)、及び蛍光発光性のドーパント(D−1)を用いて、スピンコートにより発光層を形成した。
スピンコートを行なった後、100℃で60分の乾燥を行ない、膜厚50nmの均一な発光層の薄膜を形成した。
発光層の上に正孔阻止層、正孔阻止層の上に電子輸送層を形成した。
正孔阻止層の材料として、下記に示すHB−1を用いて、真空蒸着法により膜厚10nmの正孔阻止層を形成した。
次に、電子輸送層の材料として、下記に示すET−1を用いて、真空蒸着法により膜厚30nmの電子輸送層を形成した。
電子輸送層の上に陰極バッファ層を、陰極バッファ層の上に陰極を形成した。
真空蒸着法により、陰極バッファ層の材料としてフッ化リチウム(LiF)を用いて膜厚0.5nmの陰極バッファ層を、陰極の材料としてアルミニウムを用いて膜厚80nmの陰極を、それぞれ陽極であるITOストライプと直交する形状の2mm幅のストライプ状に積層した。
発光層を形成する組成物として、本発明の化合物1及びD−1に加えて、電荷輸送性助剤として化合物E−1を用いて、スピンコートして発光層を形成した。
スピンコートを行なった後、100℃で60分の乾燥を行ない、膜厚50nmの均一な発光層の薄膜を形成した。
実施例5における化合物1:E−1:D−1の混合比を5:5:1としたこと以外は、実施例5と同様にして、有機電界発光素子を得た。この素子からは、ELピーク波長467nmの青色発光が得られた。
実施例4と同様の操作により得られた正孔注入層の薄膜上に、正孔輸送層の材料として化合物HT−1を用いて、[表6]の条件でスピンコートして正孔輸送層を形成した。
スピンコートを行なった後、230℃で60分の乾燥を行ない、膜厚20nmの均一な正孔輸送層の薄膜を形成した。
スピンコートを行なった後、100℃で60分の乾燥を行ない、膜厚10nmの均一な発光層の薄膜を形成した。
なお、[実施例7]および[比較例4]で得られた有機電界発光素子の特性及び駆動寿命をまとめて[表9]に示す。
発光層の材料として、化合物E−1、及び蛍光発光性のドーパントD−1を用いてスピンコートにより発光層を形成した。
スピンコートを行なった後、100℃で60分の乾燥を行ない、膜厚20nmの均一な発光層の薄膜を形成した。
この有機電界発光素子は、ELピーク波長こそ459nmの青色領域であったが、スペクトルの半値幅が77nmと広い青緑色発光であり、発光効率も低かった。
スピンコートを行なった後、100℃で60分の乾燥を行ない、膜厚10nmの均一な発光層の薄膜を形成した。
なお、[実施例8]〜[実施例10]で得られた有機電界発光素子の特性及び駆動寿命をまとめて[表12]に示す。
スピンコートを行なった後、100℃で60分の乾燥を行ない、膜厚10nmの均一な発光層の薄膜を形成した。
発光層の形成において、溶媒としてシクロヘキシルベンゼンの代わりにトルエンを用い、塗布液濃度を0.75重量%とした以外は、実施例7と同様にして有機電界発光素子を得た。
2 陽極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 正孔阻止層
7 電子輸送層
8 陰極バッファ層
9 陰極
10 有機電界発光素子
Claims (13)
- G1が、直接結合または置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である
ことを特徴とする、請求項1に記載のアントラセン化合物。 - 分子内のアミノ基が、−G1N(Ar3)(Ar4)のみである
ことを特徴とする、請求項1又は請求項2記載のアントラセン化合物。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載のアントラセン化合物からなる
ことを特徴とする、湿式成膜用電荷輸送材料。 - ガラス転移点が120℃以上であり、且つ、トルエンに対する溶解度が5重量%以上である
ことを特徴とする、請求項4に記載の湿式成膜用電荷輸送材料。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載のアントラセン化合物を含有する
ことを特徴とする、湿式成膜用電荷輸送材料組成物。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載のアントラセン化合物10重量部以上90重量部以下と、下記式(II)で表わされる電荷輸送性化合物10重量部以上90重量部以下とを含有することを特徴とする、請求項7に記載の湿式成膜用電荷輸送材料組成物。
- 発光材料を1重量部以上50重量部以下含有する
ことを特徴とする、請求項6〜8の何れか一項に記載の湿式成膜用電荷輸送材料組成物。 - 溶剤を含有する
ことを特徴とする、請求項6〜9の何れか一項に記載の湿式成膜用電荷輸送材料組成物。 - 陽極、陰極、およびこれら両極間に設けられた有機発光層を有する有機電界発光素子であって、
請求項4又は請求項5に記載の湿式成膜用電荷輸送材料を含有する層を有する
ことを特徴とする、有機電界発光素子。 - 陽極、陰極、およびこれら両極間に設けられた有機発光層を有する有機電界発光素子であって、
請求項6〜10の何れか一項に記載の湿式成膜用電荷輸送材料組成物を含有する層を有する
ことを特徴とする、有機電界発光素子。 - 請求項11又は請求項12記載の有機電界発光素子を有する
ことを特徴とする、有機ELディスプレイ。
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