JP2009039626A - 複層塗膜形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
電着塗料が塗装された基材の上に、水性第1ベース塗料を塗装して第1ベース塗装層を形成し、ウエットオンウエット方式にて、該第1ベース塗装層の上に、水性第2ベース塗料を塗装して第2ベース塗装層を形成し、さらに、ウエットオンウエット方式にて、第2ベース塗装層の上に、クリヤー塗料を塗装してクリヤー塗装層を形成した後、3つの塗装層を同時に焼付ける複層塗膜形成方法であって、水性第1ベース塗料が、エチレンオキサイド単位及び/又はプロピレンオキサイド単位を樹脂中に4〜15質量%含有し、樹脂酸価が15mgKOH/g未満であり、水酸基価が10〜100mgKOH/gである水酸基含有ノニオン樹脂、及び架橋剤を必須成分として含有することを特徴とする複層塗膜形成方法。
【選択図】 なし
Description
Pa・秒(20℃、シェアレート0.1秒−1)以上とする工程、(3)固形分が15〜50重量%の水性第2着色塗料(B)を塗装する工程、(4)予備加熱を施す工程、(5)クリア塗料(C)を塗装して、3層からなる塗膜を同時に焼き付け乾燥する工程から成る3コート1ベーク方式によって得られる複層塗膜形成方法が知られている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、この方法では、2層目の塗装時や予備加熱工程において、2層目に含有する水やアミン物質によって1層目の溶解や膨潤が発生し、十分な塗膜外観性が得られないという欠点があった。
また、本発明は、上記複層塗膜形成方法において、水性第1ベース塗料に用いられる水酸基含有ポリウレタン樹脂が、水酸基価10〜100mgKOH/gの水分散型樹脂である複層塗膜形成方法を提供するものである。
また、本発明は、上記複層塗膜形成方法において、架橋剤が、メラミン樹脂及び/又はブロック化イソシアネート化合物であって、水酸基含有樹脂と架橋剤との固形分質量比が40/60〜80/20である複層塗膜形成方法を提供するものである。
水酸基含有ノニオン樹脂は、親水性基として、エチレンオキサイド単位及び/又はプロピレンオキサイド単位を必須として含有している。また、水酸基含有ノニオン樹脂は、その他の親水性基として、カルボキシル基、アミノ基、メチロール基などの親水性基を導入したものであってもよい。
水酸基含有ノニオン樹脂の樹脂骨格としては、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂が挙げられるが、ポリエステル樹脂またはウレタン樹脂が好ましい。
前記多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、水素化ビスフェノールA、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリット、ジペンタエリトリット等が挙げられる。これらの多価アルコールは、それぞれ単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせても良い。
油脂類としては、例えば大豆油、椰子油、サフラワー油、ぬか油、ひまし油、きり油、あまに油、トール油、及びこれから得られる脂肪酸を挙げることができる。
ポリオールとしては、例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等が挙げられ、それぞれ単独あるいは混合物が使用される。
また、上記のポリイソシアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイシソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ビスフェニレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、エチルエチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート等を挙げることができる。
該エチレンオキサイド単位及び/又はプロピレンオキサイド単位は、水酸基含有ノニオン樹脂中に、4〜15質量%含有するものであり、5〜12%質量%含有するのが好ましい。4質量%未満の場合には、水中での溶解あるいは分散安定性が損なわれ、樹脂凝集の問題が発生する。また、15質量%を越えた場合には、塗膜の耐水性の低下が発生する。
該カルボキシル基は、水酸基含有ノニオン樹脂を水中に安定に存在させるために、このカルボキシル基の一部あるいは全ては、塩基性物質で中和することが好ましい。
水性第1ベース塗料には、前記水酸基含有ノニオン樹脂以外の水酸基含有ポリウレタン樹脂及び/又は水酸基含有ポリエステル樹脂を含有させることができ、その含有割合は、水酸基含有ノニオン樹脂を含む水酸基含有樹脂の固形分の総量に対して、樹脂固形分として、50質量%未満が好ましく、より好ましくは40質量%未満である。
水酸基含有ポリウレタン樹脂及び/又は水酸基含有ポリエステル樹脂が、水酸基含有ノニオン樹脂を含む水酸基含有樹脂の固形分の総量に対して50質量%を超える場合は、第1ベース塗装層の溶解、膨潤が発生し、塗膜外観が低下する問題が発生する。
水酸基含有ポリウレタン樹脂は、水酸基価10〜100mgKOH/gが好ましく、20〜80mgKOH/gであることがより好ましい。10mg/KOH未満の場合は、水性媒体中での樹脂の乳化安定性が低下することがあり、100mg/KOHを超える場合は塗膜の耐水性が低下することがある。
水酸基含有ポリウレタン樹脂を水中に安定に存在させるために、このカルボキシル基の一部あるいは全ては、塩基性物質で中和することが好ましい。塩基性物質は、水酸基含有ノニオン樹脂で用いられるものと同じものであってもよいし、又は異なるものであってもよい。また、水酸基含有ポリウレタン樹脂の数平均分子量は、500〜50,000が好ましく、1,000〜30,000であることがより好ましい。500以下の場合には、耐チッピング性能が低下することがあり、50,000を超える場合には焼き付け時に十分なフロー性が得られず仕上がり外観性が低下することがある。
前記多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、水素化ビスフェノールA、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリット、ジペンタエリトリット等が挙げられる。これらの多価アルコールは、それぞれ単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせても良い。
油脂類としては、例えば大豆油、椰子油、サフラワー油、ぬか油、ひまし油、きり油、あまに油、トール油、及びこれから得られる脂肪酸を挙げることができる。
また、該水酸基含有ポリエステル樹脂の酸価は、20〜50mgKOH/gが好ましく、30〜40mgKOH/gがより好ましい。20mgKOH/g以下の場合は、水性媒体中での樹脂の乳化安定性が低下することがあり、50mg/KOHを超える場合は塗膜の耐水性が低下することがある。
アミノ樹脂としては、例えばメラミン、尿素またはベンゾグアナミンなどのアミノ基の一部もしくは全部にホルムアルデヒドを縮合反応して得られるメチロール化アミノ樹脂、さらに該メチロール化アミノ樹脂のメチロール基の一部もしくは全部をメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のモノアルコールから選ばれた1種もしくは2種以上のアルコールでエーテル化してなるアルキルエーテル化アミノ樹脂などが挙げられる。
ブロックポリイソシアネート化合物としては、例えばイソシアネート基を有する脂肪族系、芳香族系または脂環族系のポリイソシアネート化合物のイソシアネート基をブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトオキシムなどのオキシム類、ε−カプロラクタム類などのラクタム類、アセト酢酸ジエステルなどのジケトン類、イミダゾール、2−エチルイミダゾールなどのイミダゾール類、又はm−クレゾールなどのフェノール類等でブロックしたものを挙げることができる。
架橋剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用して用いてもよい。
本発明における架橋剤の配合量は、水酸基含有樹脂と架橋剤との固形分質量比で40/60〜80/20が好ましく、50/50〜70/30がより好ましい。架橋剤の配合量が、水酸基含有樹脂と架橋剤の合計質量に対して20質量%未満の場合は耐水性の低下が発生することあり、一方、水酸基含有樹脂と架橋剤の合計質量に対して60質量%を超える場合は耐チッピング性が低下することがある。
水性第1ベース塗料中の水含有量としては、塗料の粘度を適当な範囲にするために必要な量であればよく、全溶剤中の水含有量としては通常50〜90質量%が好ましく、60〜80質量%がより好ましい。
本発明における水性第2ベース塗料は、ポリウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルエマルション、アクリルウレタン樹脂等から選ばれる1種以上の基体樹脂、アミノ樹脂、ブロックポリイソシアネート化合物等から選ばれる1種以上の架橋剤と共に、塗料工業において公知の無機顔料、有機顔料、アルミ顔料、パール顔料、体質顔料などの各種顔料、表面調整剤、消泡剤、界面活性剤、造膜助剤、防腐剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤などの各種添加剤、各種レオロジーコントロール剤、各種有機溶剤などなどの1種以上を含有させてもよい。
水性第2ベース塗料中の水含有量としては、塗料の粘度を適当な範囲にするために必要な量であればよく、全溶剤中の水含有量としては通常50〜90質量%が好ましく、60〜80質量%がより好ましい。
本発明における塗装方法は、電着塗料が塗装された基材の上に、水性第1ベース塗料を塗装して第1ベース塗装層を形成し、ウエットオンウエット方式にて、該第1ベース塗装層の上に、水性第2ベース塗料を塗装して第2ベース塗装層を形成し、さらに、ウエットオンウエット方式にて、第2ベース塗装層の上に、クリヤー塗料を塗装してクリヤー塗装層を形成した後、3つの塗装層を同時に焼付ける複層塗膜形成方法である。
電着塗料が塗装された基材において、用いられる電着塗料としては、種々の電着塗料が挙げられるが、好ましくはカチオン電着塗料である。
基材としては、金属が好ましく、金属に予め表面処理されたものがより好ましい。
基材に塗装された電着塗料層は、焼付け硬化させることが好ましい。焼付け温度は、100〜200℃が好ましく、焼付け時間は10〜50分間が好ましい。
なお、水性第1ベース塗料の塗装後や、水性第2ベース塗料の塗装後には、フラッシュオフ工程による予備乾燥工程を与えてもよい。予備乾燥温度は、通常30〜100℃が好ましい。
また、水性第1ベース塗料の塗装工程前に、チッピングプライマーやアンダーコートプライマーなど、通常の3コート2ベーク塗装工程において実施されている塗装工程も実施することができる。
上記塗料の塗装方法は、種々の塗装方法で行うことができ、例えば、エアースプレー、静電エアースプレー、エアレススプレーなどのスプレー塗装方法、ロールコーター、フローコーター、ディッピング形式による塗装機等の通常使用される塗装機を用いる塗装方法、又は刷毛、バーコーター、アプリケーターなどを用いる塗装方法が挙げられる。これらのうちスプレー塗装方法が好ましい。
上記塗料の塗装温度は、特に制限ないが、通常は10〜40℃の範囲で行うことが好ましい。
本発明における焼付後の各塗膜層の膜厚は、水性第1ベース塗膜は5〜35μmが好ましく、第2ベース塗膜は5〜30μmが好ましく、クリヤー塗膜は20〜50μmが好ましい。
また、焼付け温度は、100℃〜170℃が好ましい。焼付け時間は、20〜40分間が好ましい。
反応水の分離管が付属した還流冷却管、窒素ガス導入装置、温度計、攪拌装置を装備した反応容器に、ラウリン酸10部、無水フタル酸30部、アジピン酸5部、ネオペンチルグリコール29.2部、トリメチロールプロパン10.8部、ユニオックスM1000(商品名、日本油脂(株)製、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、数平均分子量約1,000)5部を入れ混合し、得られた混合物を120℃に加熱して溶解した後、攪拌しながら温度を160℃に上昇させた。160℃で1時間保った後、徐々に昇温し、5時間かけて230℃まで温度を上げた。次いで、温度を230℃に保って2時間反応を続けた後、180℃まで温度を下げ、無水トリメリット酸10部を入れ反応を続け、酸価が13mgKOH/gになったところで反応を終了して冷却した。80℃以下まで冷却した後に、ブチルセロソルブ25部、次いでジメチルエタノールアミン1.7部を加えて樹脂の中和を行い、その後に脱イオン水を加え、不揮発分30%、水酸基価90mgKOH/g、酸価13mgKOH/g、数平均分子量2,000の水酸基含有ノニオン樹脂溶液A−1を得た。配合を表1に示した。
表1に記載した原料に替え、反応の終点となる酸価を表1に替えた以外は、水酸基含有ノニオン樹脂溶液A−1と同様にして、水酸基含有ノニオン樹脂溶液A−2〜A−5を製造した。樹脂溶液の特性値は表1に示した。
反応水の分離管が付属した還流冷却管、窒素ガス導入装置、温度計、攪拌装置を装備した反応容器に、ラウリン酸10部、無水フタル酸30部、アジピン酸18.3部、ネオペンチルグリコール34.6部、トリメチロールプロパン7.1部を入れ混合し、得られた混合物を120℃に加熱して溶解した後、攪拌しながら温度を160℃に上昇させた。160℃で1時間保った後、徐々に昇温し、5時間かけて230℃まで温度を上げた。次いで、温度を230℃に保って反応を続け、酸価2mgKOH/gになったところで反応を終了して冷却した。80℃以下まで冷却した後に、トルエン22.8部を加え、不揮発分80%、水酸基価75mgKOH/g、酸価2mgKOH/g、数平均分子量1,500のポリエステル樹脂溶液P−1を得た。
窒素ガス導入装置、温度計、攪拌装置を装備した反応容器に、ポリエステル樹脂溶液P−1 79.2部、ジメチロールプロピオン酸3部、イソホロンジイソシアネート22.7部、トリメチロールプロパン0.1部、ユニオールD1000を5部(商品名、日本油脂(株)製、ポリプロピレングリコール、数平均分子量約1000)、メチルエチルケトン40部を入れ混合し、攪拌しながら80℃にて反応し、イソシアネート価が0.67meq/gになったところでジエタノールアミン5.9部を加え、さらに80℃にて反応を継続し、イソシアネート価が0.01meq/gになったところでブチルセロソルブ40部加え反応を終了する。その後、減圧下100℃でトルエン並びメチルエチルケトンを除去した後、50℃まで冷却しジメチルエタノールアミンを1.8部加えて樹脂の中和を行い、その後に脱イオン水を加え、不揮発分25%、水酸基価63mgKOH/g、酸価14mgKOH/g、数平均分子量4,000の水酸基含有ノニオン樹脂溶液A−6を得た。配合を表2に示した。
※1 ポリエステル樹脂P−1中の溶剤は、減圧によって除去するので、合計には含まない。
※2 メチルエチルケトンも減圧により除去されるので、合計には含まない。
※3 ジエタノールアミンはイソシアネートとの反応をさせるアミンで、樹脂固形分に含まれる。
※4 ジメチルエタノールアミンは、中和剤として用いるアミンであり、樹脂固形分には含まれない。
表2に記載した原料に替えた以外は、ノニオン樹脂溶液A−6と同様にして、ノニオン樹脂溶液A−7〜A−10を製造した。樹脂溶液の特性値は表2に示した。
表3及び表4に示す配合割合にて水性第1ベース塗料B−1〜13を作成した。
水性第1ベース塗料は、表3及び表4に示す配合割合にて、水酸基含有ノニオン樹脂溶液に、二酸化チタン「R706」(商品名、デュポン社製)、カーボンブラック「MA−100」(三菱化学社製)、体質顔料「硫酸バリウムB34」(商品名、堺化学社製)を加え分散機にて分散後、メラミン樹脂「サイメル327」(商品名、サイテック(株)製、固形分90質量%)又はブロック化ポリイソシアネート「BayhydurVPLS2310」(商品名、住化バイエルウレタン(株)製、不揮発分39.5質量部、有効NCO3.9質量%)を加えてディゾルバーで混合し、脱イオン水で40秒/フォードカップ#4(20℃)の粘度に調整した。
自動車用ダル鋼板(JIS G3142)に、リン酸亜鉛処理剤「ボンデラートNo.3004」(商品名、日本パーカライジング(株)製)にて処理を施し、ついで、電着塗料「カソガード500」(商品名、BASFコーティングスジャパン(株)製)を乾燥膜厚20μmとなるように電着塗装し、175℃で20分間焼付硬化させた。
この電着塗装された鋼板に、水性第1ベース塗料B−1をベル回転式静電塗装機にて硬化膜厚において15〜20μmとなるよう塗装し、ブース内に5分間放置した後、水性第2ベース塗料「アクアBC−3 ブラック」(商品名、BASFコーティングスジャパン(株)製、ポリウレタン/ポリエステル/メラミン樹脂系)をベル回転式静電塗装機にて硬化膜厚において12〜15μmとなるよう塗装し、ブース内で5分間放置した後、80℃で3分間加温した後、クリヤー塗料「ベルコートES−3クリヤー」(商品名、BASFコーティングスジャパン(株)製)をベル回転式静電塗装機にて硬化膜厚において35〜40μmとなるよう塗装しブース内で10分間放置した後、140℃で30分間焼付硬化させて塗膜試験用の塗装板を作製した。なお、塗装は、ブース温度25℃/ブース湿度75%の条件下で行われた。
上記工程により得られた複層塗膜は、以下の方法により塗膜性能評価を行った。評価結果を表5に記す。
水性第1ベース塗料B−1を表5示した水性第1ベース塗料に替えた以外は、実施例1と同一の要領で、塗膜試験用の塗装板を作製し、評価結果を表5示した。
以下の方法で塗膜外観、耐水性、耐チッピング性を評価した。
塗膜外観評価
BYK社製、ウエーブスキャンDOIにてショートウエーブ値(SW値)並びロングウエーブ値(LW値)測定した。数値が小さいほど外観性良好で、SWは10以下、LWは3以下が合格水準である。
耐水性評価
試験塗板を40℃の温水に10日間浸漬した後、塗膜表面状態を目視にて評価した。
耐チッピング性評価
試験塗板を−20℃の雰囲気下でグラベロメータ(スガ試験機(株)製)に角度45度でセットし、7号砕石50gをエアー圧4kg/cm2で噴射して塗膜表面に衝突させ、剥離した塗膜の面積を評価した。数値が小さいほど良好で、1.0以下が合格水準である。
Claims (5)
- 電着塗料が塗装された基材の上に、水性第1ベース塗料を塗装して第1ベース塗装層を形成し、ウエットオンウエット方式にて、該第1ベース塗装層の上に、水性第2ベース塗料を塗装して第2ベース塗装層を形成し、さらに、ウエットオンウエット方式にて、第2ベース塗装層の上に、クリヤー塗料を塗装してクリヤー塗装層を形成した後、3つの塗装層を同時に焼付ける複層塗膜形成方法であって、水性第1ベース塗料が、エチレンオキサイド単位及び/又はプロピレンオキサイド単位を樹脂中に4〜15質量%含有し、樹脂酸価が15mgKOH/g未満であり、水酸基価が10〜100mgKOH/gである水酸基含有ノニオン樹脂、及び架橋剤を必須成分として含有することを特徴とする複層塗膜形成方法。
- 水性第1ベース塗料が、前記水酸基含有ノニオン樹脂以外の水酸基含有ポリウレタン樹脂及び/又は水酸基含有ポリエステル樹脂を、樹脂固形分として、該水酸基含有ノニオン樹脂を含む水酸基含有樹脂の固形分の総量に対して50質量%未満の割合で含有するものである請求項1記載の複層塗膜形成方法。
- 水性第1ベース塗料に用いられる水酸基含有ポリウレタン樹脂が、水酸基価10〜100mgKOH/gの水分散型樹脂である請求項1又は2記載の複層塗膜形成方法。
- 水性第1ベース塗料に用いられる水酸基含有ポリエステル樹脂が、水酸基価10〜150mgKOH/g、酸価20〜50mgKOH/gの水分散型または水溶性樹脂である請求項1又は2記載の複層塗膜形成方法。
- 架橋剤が、メラミン樹脂及び/又はブロック化イソシアネート化合物であって、水酸基含有樹脂と架橋剤との固形分質量比が40/60〜80/20である請求項1〜4のいずれかに記載の複層塗膜形成方法。
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