JP2009038310A - 面発光型半導体光デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 生産性の向上を図ることができ、良好な素子特性及び高信頼性を実現可能な面発光型半導体光デバイスを提供する。
【解決手段】面発光型半導体光デバイス10は、第1導電型のGaAs基板12上に設けられた第1導電型の第1DBR部14と、第1DBR部14上に設けられた活性層18と、活性層18上に設けられた第2DBR部32と、第1DBR部14と第2DBR部32との間に設けられており、活性層18に電流を供給するための電流狭窄部22が埋設されたメサ状の導電層28と、第1DBR部14と第2DBR部32との間に設けられており、導電層28の側面上に設けられたアンドープGaInP又はアンドープAlGaInPからなる埋め込み層30と、を備える。この面発光型半導体光デバイス10では、アンドープGaInP又はアンドープAlGaInPの抵抗率は10Ωcm以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、面発光型半導体光デバイスに関する。
面発光半導体レーザ(以下、VCSEL : Vertical Cavity Surface Emitting Laserともいう。)は、小型、低消費電力の低コストレーザとして、光通信や光記録、光情報処理等への広範な応用が期待されている。一般にVCSELには、例えば10Gbpsといった高速変調動作が要求され、高速変調を可能とするために、高抵抗の絶縁層(埋め込み層)で中心部の発光領域を埋め込み、素子の寄生容量を低減した構造が多用されている。このようなVCSEL構造として、上記高抵抗の埋め込み層とは別に、電流狭窄部を別途設けられているものが知られている。このように、電流狭窄部を別途設ける場合は、高抵抗埋め込み層と電流狭窄部を兼用する場合に比べて構造は複雑化するが、電流狭窄と寄生容量低減に異なる構造を用いているので、各々を独立に最適化でき、設計の自由度が増し、素子特性の最適化がし易くなる。本構造の例としては、例えば非特許文献1及び特許文献1に記載の構造が提案されている。これらにおいては、電流狭窄にはAlを含む半導体層の選択酸化の手法を用い、容量低減のための高抵抗埋め込み層にはBCBやポリイミドといった誘電体の絶縁層を用いている。
特開2006−196880号公報 Hitoshi Shimizu, et.al., "1.3-μm-Range GaInNAsSb-GaAs VCSELs," IEEEJ.Select.Topics Quantum Electron, Vol. 9, No.5, pp 1214-1219, 2003.
しかしながら、BCBやポリイミドといった誘電体絶縁層は、半導体との熱膨張係数差が大きいため、これを埋め込み層に用いた場合、温度変動時に発光領域の半導体層に過大な応力が加わりやすい。また、誘電体絶縁膜は半導体に比べて一般に熱抵抗が大きいため、これを埋め込み層に用いると、素子の放熱性が悪化しやすい。これらは素子の特性や信頼性を悪化させることとなる。また、前述したように、誘電体絶縁層は、半導体との熱膨張係数差が大きいため、隣接する半導体層との密着性が悪く、剥がれやすい。これに起因して製造歩留まりが悪化し、生産性が損なわれやすいという問題もある。
本発明は、上記事情に鑑みて為されたものであり、生産性の向上を図ることができ、良好な素子特性及び高信頼性を実現可能な面発光型半導体光デバイスを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を実施した。その結果、アンドープGaInP又はアンドープAlGaInPを、例えば有機金属気相成長法(OMVPE :Organometallic Vapor Phase Epitaxy)によって低温成長させることで、素子寄生容量低減のための埋め込み層として使用可能な高い抵抗率を電子及び正孔の両方に対して実現できることに見出して、本発明に至った。
すなわち、本発明の面発光型半導体光デバイスは、第1導電型のGaAs基板上に設けられた第1導電型の第1DBR部と、第1DBR部上に設けられた活性層と、その活性層上に設けられた第2DBR部と、第1DBR部と第2DBR部との間に設けられており、活性層に電流を供給するための電流狭窄部が埋設されたメサ状の第1半導体層と、第1DBR部と第2DBR部との間に設けられており、第1半導体層の側面上に設けられたアンドープGaInP又はアンドープAlGaInPからなる埋め込み層と、を備え、上記アンドープGaInP又は上記アンドープAlGaInPの抵抗率は10Ωcm以上である。
この構成では、埋め込み層の抵抗率が10Ωcm以上となることから、素子容量を大幅に低減することが可能である。そして、上記構成では、素子寄生容量低減のための埋め込み層とは別に電流狭窄部が設けられている。よって、電流狭窄のための構造と、寄生素子容量低減のための構造とをそれぞれ独立に最適化が可能である。また、上記埋め込み層は、電子及び正孔の両方をトラップ可能であるため、p側、n側の何れの領域においても埋め込み層として機能する。これにより、設計の自由度が増し、素子特性の最適化を図り易い。また、埋め込み層が、アンドープGaInP又はアンドープAlGaInPの半導体層からなることから、第1半導体層といった面発光型半導体光デバイスを構成する他の半導体層との間に熱膨脹係数差がほとんど生じない。更に、埋め込み層が上記のように半導体から構成されることにより、埋め込み層の放熱性が改善される。従って、埋め込み層と、これと隣接する他層との間の熱膨脹係数差によって生ずる、素子内部の過大な応力や、埋め込み層の放熱性不足に起因する素子特性や信頼性の低下が生じないため、良好な素子特性や信頼性を実現することが可能である。また、埋め込み層が、電子及び正孔の両方をトラップ可能であることから、例えば、正孔トラップ層を別途設ける必要がない。よって、例えば正孔トラップ層付加に起因する素子容量の増大を回避でき、高速動作が可能となっている。
また、埋め込み層が、隣接する半導体層と同等の熱膨張係数を有する半導体から構成されていることから、例えば、誘電体といった半導体とは異なる材料を利用する場合のように、隣接層との熱膨張係数差に起因する、埋め込み層と隣接層との密着性不良の問題も生じず、その結果、面発光型半導体光デバイスの生産性の向上を図ることができる。また、埋め込み層は、アンドープであることから、不純物をドープして埋め込み層を構成する場合のように、成長やプロセス中における隣接層の不純物と、埋め込み層の不純物との相互拡散は生じない。従って不純物をドープして高抵抗化した半導体埋め込み層で深刻な問題となっていた、相互拡散による、埋め込み層の低抵抗化と隣接層の高抵抗化に起因する、特性や高速性の劣化を生じない。更に埋め込み層は、アンドープであることから、ドープするための原料の準備やドーピングの条件出し等が不要となる。そのため、面発光型半導体光デバイスの生産性の向上を図ることができる。
また、上記第1半導体層及び埋め込み層は、活性層と第2DBR部との間、又は活性層と第1DBR部との間に配置されていることが好ましい。
この場合、第2DBR部中に埋め込み層が配置されていないので、第2DBR部は中断無しで成長できる。従って、第2DBR部の反射率の制御性が悪化せず、第2DBR部の結晶劣化が生じない。
また、上記面発光型半導体光デバイスは、電流狭窄部と活性層との間に設けられた第1中間層を更に備えることが好ましい。
この場合、例えば電流狭窄部をエッチングにより形成する際に、第1中間層をエッチング停止層として機能させることが可能である。そのため、電流狭窄部の形状について、良好な面内均一性や再現性を得ることができる。よって、面発光型半導体光デバイスの特性についても、良好な均一性や再現性を実現可能である。
また、前記埋め込み層は、活性層の側面上に設けられていることが好ましい。
この場合、埋め込み層を厚くできるので、素子容量が低減され更に高速動作が可能な面発光型半導体光デバイスが得られる。また、GaInP又はAlGaInPからなる埋め込み層の屈折率は、通常、活性層の屈折率よりも低い。このため、屈折率差により、光は活性層内に強く閉じ込められる。光を活性層中に強く閉じ込めることができるので、例えば、誘導放出が効率よく生じ、発振特性が有意に改善された面発光型半導体レーザを得ることができる。
また、上記面発光型半導体光デバイスは、第1DBR部と活性層との間に設けられた第2中間層を更に備えることが好ましい。
この場合、活性層を含む発光領域をエッチングにより形成する際に、第2中間層をエッチング停止層として機能させることができる。そのため、活性層を含む発光領域の形状について、良好な再現性と面内均一性を得ることが可能である。よって、面発光型半導体光デバイスの特性についても、良好な再現性と均一性を実現できる。
本発明によれば、生産性の向上を図ることができ、良好な素子特性及び高信頼性を実現可能な面発光型半導体光デバイスが提供される。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明
において、同一の要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。また、図中の寸法比率は必ずしも説明中のものとは一致していない。
(第1の実施形態)
図1は、第1実施形態に係る面発光型半導体光デバイスを模式的に示す断面図である。図1に示される面発光型半導体光デバイス10は、例えば面発光半導体レーザ(VCSEL)である。
面発光型半導体光デバイス10は、第1導電型(ここでは一例としてn型とする)のGaAs基板12上に設けられた第1導電型の第1DBR部14(Distributed Bragg Reflector:分布ブラッグ反射器)と、第1DBR部14上に設けられた活性層18と、第1DBR部14上に設けられており、活性層18に電流を注入する電流狭窄部としてのトンネル接合部22が埋設されたメサ形状の第1導電型の半導体層としての導電層(第1半導体層)28と、導電層28上に設けられた第2DBR部32と、第1DBR部14と第2DBR部32との間に設けられた埋め込み層30とを備える。上記トンネル接合部22とトンネル接合部22を覆っている導電層28は、導電層28がメサ形状であることからメサ部となっている。埋め込み層30は、導電層28を埋め込んでおり、アンドープGaInP又はアンドープAlGaInPからなる。
本実施形態では、導電層28及び埋め込み層30は、活性層18と第2DBR部32との間に配置されている。導電層28は、活性層18の表面における第1領域上に設けられており、その第1領域内の第1a領域上にトンネル接合部22が設けられている。トンネル接合部22は、第1a領域上に設けられた高ドープの第2導電型(ここでは一例としてp型とする)の半導体層(第2半導体層)24上に、高ドープの第1導電型の半導体層(第3半導体層)26が積層されて構成されている。埋め込み層30は、活性層18の表面における第1領域を取り囲む第2領域上に設けられている。
第1DBR部14と活性層18との間には、第1導電型のスペーサ層16が設けられている。活性層18とトンネル接合部22との間には、第2導電型のスペーサ層20が設けられている。スペーサ層は活性層へキャリアを閉じ込める機能を有する。但し、面発光型半導体光デバイス10は、スペーサ層16,20を有しない構成とすることも可能である。また、導電層28及び埋め込み層30の表面には、導電層28に電気的に接続された電極34が設けられている。電極34は、活性層18から出射される光をとおすための開口部34aを有する。開口部34aは、導電層28の表面における第1領域上において、電極34中に形成されている。導電層28の表面における第1領域は、トンネル接合部22上に位置する領域を含んでいる。第2DBR部32は、導電層28の表面における上記第1領域上に設けられている。GaAs基板12の裏面上には、GaAs基板12と電気的に接続された電極36が設けられている。
第1DBR部14は、GaAs基板12上に交互に積層される複数の半導体層14a,14bを有する。第1DBR部14としては、通常、屈折率が互いに有意に異なり且つ発振波長に対して透明な2種類の材料からなる薄膜を交互に積層してなる多層膜が用いられる。多層膜としては、例えば、n型AlAs層又はn型AlGaAs層(半導体層14a)とn型GaAs層(半導体層14b)とを交互に各30〜40層積層したものが挙げられる。このような多層膜は、発振波長に対して例えば99.9%以上といった高反射率を有する。特に、発振波長をλ、各層(14a,14b)の実効屈折率をnとした場合、各層の厚さが、それぞれλ/(4n)であることが好ましい。このような薄膜はλ/4膜といわれる。これにより、第1DBR部14の反射率を効果的に増大させることができる。なお、図1では、第1DBR部14を模式的に示しているため、上記説明の層数とは、必ずしも一致していない。この点は他の図においても同様である。
第1DBR部14及び第2DBR部32は、高反射率を有しており、共振器を構成する。活性層18から出射される光は、第1DBR部14及び第2DBR部32において多重反射されて増幅され、発振する。ここで、スペーサ層16、活性層18、スペーサ層20、トンネル接合部22、及び、導電層28におけるトンネル接合部22上の部分の光学的な厚さの合計(各層について(物理的な厚さ)×(実効屈折率)を算出し、それらを全て足し合わせた値)は、発振波長λの整数倍となるように予め設定されることが好ましい。この場合、波長λを有する光が共振器内で選択的に増幅されるので、波長λを有する光が発振される。
活性層18は、Ga、As及びNを含むIII−V族化合物半導体材料からなることが好ましい。この場合、光通信に適用可能な1.3〜1.6μmの波長帯での発振が可能になる。活性層18としては、アンドープGaInNAs量子井戸層とアンドープGaAsバリア層とを含む2重量子井戸構造を有するものが例示される。但し、活性層18の構造はこれに限定されず、他の井戸数の量子井戸構造(例えば、単一量子井戸構造)を有してもよいし、バルク構造を有してもよい。
活性層18は、GaNAs、又は、Sb及びPのうち少なくとも一方がGaNAs又はGaInNAsに添加された半導体材料からなってもよい。Sbは、いわゆるサーファクタントとして機能し、GaNAs又はGaInNAsの3次元成長を抑制する。これにより、GaNAs又はGaInNAsの結晶性が改善される。Pは、GaNAs又はGaInNAsの局所的な結晶歪の低減による結晶性及び信頼性の改善や、結晶成長中におけるNの結晶中への取り込み量の増大等に寄与する。
具体的には、活性層18は、例えばGaNAsP、GaInNAsP、GaNAsSb、GaInNAsSb、GaNAsSbP、GaInNAsSbP等の半導体材料からなるとすることができる。これらのGa、As及びNを含むIII−V族化合物半導体材料の格子定数は、GaAsの格子定数と同じかそれに近い値に設定可能である。したがって、GaAs基板12上に良好な結晶成長が可能である。また、これらの半導体材料のバンドギャップエネルギーは1μm以上のフォトルミネッセンス波長に相当する。そのため、これらの半導体材料からなる活性層18を用いると、1μm以上の長波長域の発振波長を容易に実現できる。したがって、これらの半導体材料からなる活性層18を用いると、例えば発振波長が1〜1.6μmの長波長域である面発光型半導体光デバイス10が得られる。
スペーサ層16,20は、活性層18よりも高いバンドギャップエネルギーを有する材料からなることが好ましい。これにより、活性層18にキャリア(電子及び正孔)を閉じ込めることができる。スペーサ層16,20の材料としては、例えば、GaAsに格子整合可能なGaAs、AlGaAs、GaInAsP、GaInP、及びAlGaInP等といった高いバンドキャップエネルギーを有する材料が挙げられる。但し、スペーサ層が無い場合でも所望の発振特性が得られる場合は、面発光型半導体光デバイスの構成をスペーサ層を備えない構成とすることもできる。
第1導電型の導電層28は、電極34とトンネル接合部22との間の電気的な導電性を確保するための層である。導電層28の材料としては、例えばスペーサ層に使用可能な材料が挙げられる。
トンネル接合部22を構成する半導体層24,26は、GaAsやGaInAsといった低バンドギャップ材料からなることが好ましい。低バンドギャップの半導体ほどトンネル確率が大きくなるので、素子抵抗がより低減するからである。高ドープの半導体層24,26から成るトンネル接合部22は電流狭窄の機能を有する。この点について説明する。
図1に示した構成において、電極34の方が高電位となるよう電圧印加すると、トンネル接合部22以外のpn接合部に対しては単にpn逆バイアス状態となるため、電流は流れない。しかしながら、高ドープしたトンネル接合部22では、トンネル効果によりキャリアがトンネル接合部22を越えて移動できるため電流が流れる。その結果、トンネル接合部22のみに電流が流れることになるので、電流狭窄される。
この場合、面発光型半導体光デバイス10における電流注入領域の形状や大きさは、トンネル接合部22で決定される。そのため、トンネル接合部22における半導体層24,26の積層方向に略直交する面におけるトンネル接合部22の形状(円形、方形等)や寸法(通常、直径又は一辺が数μm程度)は、所望の素子特性を得られるように適宜設定される。トンネル接合は他の電流狭窄の手法に比べて、電流狭窄部の素子抵抗を有意に低減できることから、面発光型半導体光デバイス10における高出力化及び/又は高速化に有利な構造である。
埋め込み層30は、電子及び正孔に対して高い抵抗率を有するアンドープGaInP又はアンドープAlGaInPからなる。埋め込み層30は、後述するように有機金属気相成長法(OMVPE)の低温成長を用いることで好適に形成される。埋め込み層30は、高い抵抗率を有することから、素子寄生容量低減の機能を有する。埋め込み層30が有する抵抗率は、面発光型半導体光デバイス10の少なくとも動作電圧範囲で10Ωcm以上である。この場合、埋め込み層30は、充分な絶縁性を有することになり、その結果、素子容量を大幅に低減することが可能となるからである。
III−V族化合物半導体においては、一般に高バンドギャップの半導体ほど、低屈折率となる。従って、埋め込み層30には導電層28よりも高いバンドギャップエネルギーの半導体を用いることが好ましい。この場合、導電層28の方が埋め込み層30より高屈折率になるので、埋め込み層30がある領域より、中央のトンネル接合部22が存在する発光領域の方が高屈折率となる。従って、発光領域への光の閉じ込めが強化される。これにより、活性層18での誘導放出が効率よく生じるので、発振特性の改善を図ることができる。但し、このような条件を満たさない場合でも発振は可能である。そして、埋め込み層30を構成するアンドープGaInP又はアンドープAlGaInPは、高いバンドギャップエネルギー(1.9eV以上)を有することから、屈折率は小さくなる傾向にある。そのため、導電層28の方の屈折率を埋め込み層30の屈折率より高くすることが容易である。このため、発光領域への光閉じ込めが強化され、素子特性を容易に改善できる。
第2DBR部32は、導電層28上に交互に積層される複数のDBR層32a,32bを有する。第2DBR部32としては、通常、屈折率が互いに有意に異なり且つ発振波長に対して透明な2種類の材料からなる薄膜を交互に積層してなる多層膜が用いられる。第2DBR部32は、例えば半導体材料又は誘電体材料からなる。第2DBR部32は、例えばTiO/SiO、a−Si/SiOといった誘電体膜の組み合わせからなってもよいし、例えばAlAs/GaAs、AlGaAs/GaAsといった半導体膜の組み合わせからなってもよい。第2DBR部32が例えばTiO/SiOからなる場合、誘電体膜は例えば7ペア程度積層される。第2DBR部32に用いられる多層膜においても、高反射率を得るためにいわゆるλ/4膜を用いることが好ましい。なお、図1では、第2DBR部32を模式的に示しているため、上記説明の層数とは必ずしも一致していない。この点は他の図においても同様である。
図1に示した構成では、電極34に形成された開口部34aは、第2DBR部32を構成するDBR層32aを用いて埋められているとしているが、これに限定されない。例えば、開口部34aは、DBR層32bで埋め込まれていてもよいし、DBR層32a及びDBR層32bの両方を用いて埋め込まれていてもよいし、更に、他の材料から成る層で埋め込まれていてもよい。但し、開口部34a内には、出射光の吸収を避けるため、発振波長に対して透明な材料から成る層で埋め込まれているのが望ましい。
なお、第2DBR部32が設けられる下地となる領域に凹凸があると、平坦性の高い第2DBR部32を成長させることが困難になる。その結果、第2DBR部32を設計通りに形成することが困難となるため、その反射率を制御することが困難になる。よって、本実施形態のように、導電層28及び埋め込み層30の表面が平坦であることが好ましい。この場合、導電層28の表面における第1領域及び電極34の表面も平坦になるので、第2DBR部32を設計通りに形成でき、そのためDBR反射率を所望の値に制御することが容易になる。よって、反射率の均一性及び再現性に優れた第2DBR部32が得られる。
上記構成の面発光型半導体光デバイス10の埋め込み層30に用いる高抵抗を示すGaInPは、例えば600℃以下といった低温で、アンドープGaInPを成長することによって実現される。このような低温で成長を行うと、バンドギャップ中の深い準位(Deep Level)の欠陥がGaInP中に形成される。同様に、高抵抗を示すAlGaInPは、例えば650℃以下といった低温で、アンドープAlGaInPを成長することによって実現される。このような低温で成長を行うと、バンドギャップ中の深い準位(Deep Level)の欠陥がAlGaInP中に形成される。
上記深い準位はキャリアの捕獲センターとしてキャリア(電子及び正孔)をトラップして、キャリアの移動を妨げる。その結果、このように成長されたアンドープGaInP及びアンドープAlGaInPは高抵抗を有する。
低温成長によるGaInPの高抵抗化を検証するために、次の実験を行った。この実験に用いた測定サンプルを図2に示す。図2は、低温成長によるGaInPの高抵抗化を検証するための測定サンプルを模式的に示す断面図である。図2に示される測定サンプル110は、n型GaAs基板112上に、電子キャリア供給層116、高抵抗層122、正孔キャリア供給層120、及びコンタクト層126がこの順に形成されたpin構造を有する。各層の構成例を以下に示す。各層の成長には、例えば有機金属気相成長法を用いる。
電子キャリア供給層116:n型GaInP、0.5μm厚、n型ドーパントとしてシリコンを1×1017cm−3ドープ
高抵抗層122:アンドープGaInP、1.5μm厚
正孔キャリア供給層120:p型GaInP、0.5μm厚、p型ドーパントとして亜鉛を7×1017cm−3ドープ
コンタクト層126:p型GaAs、0.2μm厚、p型ドーパントとして亜鉛を1×1019cm−3ドープ
上記各キャリア供給層116,120より電子と正孔が高抵抗層122に注入される。アンドープGaInPの成長温度は、500℃以上であることが好ましい。また、アンドープGaInPの成長温度は、600℃以下であることが好ましい。成長後、pin構造は、断面が直径200μmの円形であるメサ状に加工した。また、給電のため、コンタクト層126上にアノード電極132を形成すると共にGaAs基板112の裏面上にカソード電極130を形成した。この測定サンプル110に順方向バイアスを印加して、I−V特性を測定すると共にこの測定値から抵抗率(電気抵抗率、測定温度は室温)を算出した。
図3(a)は、500℃で成長されたアンドープGaInPを含むサンプルにおける印加電圧と抵抗率との関係を示すグラフである。図3(b)は、550℃で成長されたアンドープGaInPを含むサンプルにおける印加電圧と抵抗率との関係を示すグラフである。これらの結果より、半導体レーザに一般的に印加される順方向電圧の範囲(例えば、5V以下の電圧の範囲)では、10Ωcm以上の高抵抗率が得られている事が判る。また成長温度が低いほど、より高抵抗なGaInPが得られることが判る。図3(a)及び図3(b)の特性は、低温成長によりアンドープGaInP層内に電子及び正孔に対する捕獲センターが大量に形成され、その結果、この層は電子及び正孔の両方とも充分にトラップして、何れのキャリアに対しても大きな抵抗率を有することを示している。何故なら、もしアンドープGaInP層がどちらかのキャリアをトラップ出来ない場合は、そのキャリアにより無視できないレベルの電流が流れるため、図3(a)及び図3(b)に示すような高抵抗特性は得られないからである。
本実験結果から我々は、低温成長のアンドープGaInP層は、電子、正孔の何れに対しても、例えば、半導体レーザに一般的に印加される順方向電圧の範囲(例えば、5V以下の電圧の範囲)において10Ωcm以上といった高抵抗率をえることができ、低温成長のアンドープGaInP層が高抵抗層として機能することを確認した。このような高い抵抗率を有することから、アンドープGaInP層を埋め込み層30として使用することが可能であり、これを用いることで、素子容量が大幅に低減する。
また、アンドープAlGaInPも高抵抗層として使用できる。アンドープAlGaInPの場合、Alが添加されているので、深い準位の形成がより促進される。よって、アンドープGaInPに比べて高い成長温度でも深い準位が形成される。したがって、アンドープGaInPでは高抵抗化が困難である600℃以上の成長温度でも十分な高抵抗特性が得られる。半導体の場合、一般に成長温度が高い方が熱平衡状態での成長に近づくため、良好な結晶が得やすい。また、同じく成長温度が高い方が、成長中に副次的な反応で形成されてウェハ上に堆積し、正常な結晶成長を困難化する多結晶ゴミの発生を抑制できるため有利である。したがって、アンドープGaInPに比べてアンドープAlGaInPを用いた方が、より良好な結晶成長が期待できる。さらに、アンドープAlGaInPを用いれば、Al組成の変更によりバンドギャップエネルギーや屈折率を広範に変えられるので、埋め込み層30の設計フレキシビリティが増す利点もある。例えば、Al組成を増やすと、埋め込み層30のバンドギャップエネルギーは増加し、屈折率は低下する。したがって、Al組成を適宜制御することで、導電層28に比べて低屈折率の埋め込み層30の形成が容易になる。この場合、トンネル接合部22を含む発光領域への光の閉じ込め強化が図れるので、素子特性が改善される。
ところで、面発光型半導体光デバイス10のような半導体光デバイスにおける高抵抗埋め込み層30として、従来、誘電体材料からなる誘電体層が知られている。
しかしながら、仮に、誘電体材料からなる誘電体層を埋め込み層として採用したとすると、誘電体材料と半導体との熱膨張係数差が大きいことから、半導体光素子を構成する他の半導体層に過大な応力がかかりやすい。また、誘電体層では、熱抵抗が大きいため、素子の放熱性が悪化しやすい。このような過大な応力や放熱性の悪化は、素子特性や信頼性の低下を生じさせる。更に、誘電体層と半導体層との熱膨張係数差が大きいことから、誘電体層を埋め込み層に用いた場合は、隣接する半導体層との密着性が悪化し、剥がれやすい。その結果、製造歩留まりが低下すると共に、生産性も低下する。
これに対して、本実施形態では、埋め込み層30の材料としてアンドープGaInP又はアンドープAlGaInPの半導体を採用していることから、埋め込み層30の熱膨張係数は、面発光型半導体光デバイス10を構成する他の半導体層とほぼ同等となる。従って、例えば、誘電体層を埋め込み層として利用する場合に比べて、上記他の半導体層との間に大きな熱膨張係数差がほとんど生じない。同様に、埋め込み層30が半導体から構成されることにより、誘電体材料から構成される場合に比べて、高い放熱性を実現できる。更に、隣接する他の半導体層とほぼ同等の熱膨張係数を有する半導体層で埋め込み層30が構成されることで、隣接する他の半導体層との密着性もよい。
よって、誘電体層を埋め込み層に用いた場合の前述したような諸問題、すなわち、熱膨脹係数差に起因する過大な応力、及び放熱性の悪化によって引き起こされる素子特性及び信頼性の低下を回避することができている。更に、誘電体層を利用した場合に生じる熱膨張係数差に起因する密着性の悪さも改善されているので、前述した密着性の悪さに起因する製造歩留まり低下、また、それに伴う生産性の低下といった問題も回避することができている。
また、鉄(Fe)ドープの半導体も高抵抗埋め込み層として用いられる場合がある。すなわち、Feをドープすることで、半導体中に電子の捕獲センターが形成され、電子に対する高抵抗層として機能する。しかしながら、Feドープ半導体は正孔に対するトラップ機能を有しないので、正孔キャリアが支配的なp型ドープ半導体層に対しては高抵抗層として機能し得ない。そのため、p型ドープ半導体層と組み合わせることが困難であり、素子設計のフレキシビリティが低下する。仮に、p型ドープ半導体層と組み合わせる場合には、そのp型ドープ半導体層と、Feドープ半導体層との間に、Feドープ半導体層への正孔の侵入を防ぐための正孔トラップ層を付加しなければならない。しかしこの場合、正孔トラップ層を付加することにより素子容量の増加が生じ、素子の高速性を阻害することになる。また、正孔トラップ層を付加することで、成長負荷及びプロセス負荷の増大が生じるため生産性が低下する。さらに、通常Fe等の不純物がドープされた半導体層を埋め込み層とすると、埋め込み層中の不純物と隣接層(メサ形状の半導体層、スペーサ層等)中のドーパントといった不純物(例えばZn)との間で相互拡散が生じやすい。この場合、隣接層中の不純物が拡散したFeドープ半導体層は低抵抗化して寄生容量が増え、逆にFeが拡散した隣接層は高抵抗化して電流が流れにくくなる。これらは素子特性や高速性を悪化させる。
これに対して、埋め込み層30を構成する低温成長のアンドープGaInP又はアンドープAlGaInPは、電子及び正孔の両方に対して高抵抗性を有する。そのため、p型、n型の何れの領域においても、半導体レーザの高抵抗埋め込み層として機能する。したがって、Feドープ半導体を用いる場合に比べて、電流閉じ込め構造の設計に関してフレキシビリィが増し、構造最適化が容易となる。また、本実施形態のように、アンドープの埋め込み層30を用いる場合は、Fe等の新規ドーパントを別途ドープする必要が無いので、成長がより容易となる。例えば、ドーパント原料の準備、ドーパントをドープするための設備、ドーピングの条件出し等が必要ないので、成長に関する負荷が軽減される。その結果、生産性の向上を図ることが可能である。更に、埋め込み層30は、アンドープであることから、不純物をドープして高抵抗埋め込み層を構成する場合のように、成長中における隣接層の不純物と、埋め込み層の不純物との相互拡散は生じない。従って不純物をドープして高抵抗化した半導体埋め込み層で深刻な問題となっていた、相互拡散による、埋め込み層の低抵抗化と隣接層の高抵抗化に起因する、特性や高速性の劣化を生じない。
次に、面発光型半導体光デバイス10の製造方法の一例について説明する。図4(a)〜図4(e)及び図5(a)及び図5(b)は、第1実施形態に係る面発光型半導体光デバイスの製造方法の工程断面図である。以下の説明では、特に断らない限り各半導体層の成長には、有機金属気相成長法(OMVPE)を用いているものとする。
まず、図4(a)に示すように、GaAs基板12上に、第1DBR部14、スペーサ層16、活性層18、スペーサ層20、半導体層24を形成するための半導体層24a及び半導体層26を形成するための半導体層26aをこの順に成長する。
次に、図4(b)に示すように、半導体層26a上に、所定のパターン形状を有するレジストマスク38を形成した後、半導体層24a,26aをエッチングすることによって、メサ形状のトンネル接合部22を形成する。トンネル接合部22のメサ形状は、マスク形成の面方位やエッチャント等を適宜選択することで、逆メサ、順メサ等、用途に応じて、異なる形状のものを選択できる。
レジストマスク38のパターン形状は、電流狭窄部としてのトンネル接合部22の形状が所望の形状となるように、例えば円形、方形等から適宜選択すればよい。
また、エッチングとしては、ウェットエッチングが挙げられる。ここで、例えば、スペーサ層20にGaInP又はAlGaInPを用い、半導体層24a,26aにGaInAsを用いる場合、燐酸系エッチャントを用いて半導体層24a,26aをエッチングすると、スペーサ層20のエッチングレートは半導体層24a,26aのエッチングレートよりも遅いので、スペーサ層20はエッチング停止層として機能する。従って、半導体層24a,26aのエッチングレートが、製造(ロット)毎またはウェハ面内でばらついたとしても、トンネル接合部22のメサ形状(メサの高さ及びメサの幅)に関して、良好な再現性及び面内均一性が得られる。その結果、レーザ特性の再現性や均一性も確保可能である。ただし、スペーサ層20がエッチング停止層である必然性はなく、エッチング停止層として機能しない場合でも、エッチングの手法やエッチング条件の最適化で、再現性、均一性のよいエッチングは可能である。
次に、図4(c)に示すように、レジストマスク38を除去した後、導電層28となる半導体層28aをスペーサ層20上に成長させる。続いて図4(d)に示すように、半導体層28aの表面におけるトンネル接合部22上の所定領域に誘電体マスク39を形成した後、導電層28aをエッチングして除去することで、メサ形状の導電層28を形成する。誘電体マスク39は例えばSiN、SiO等からなる。次いで、導電層28を埋め込むために、スペーサ層20上にアンドープのGaInPまたはAlGaInPから成る埋め込み層30を、導電層28の厚さと同じ厚さだけ再成長させる。埋め込み層30を成長させる際には、前述した低温成長を実施する。
埋め込み層30がアンドープGaInPからなる場合、埋め込み層30の成長温度は、600℃以下が好ましく、500℃〜550℃がより好ましい。また、埋め込み層がアンドープAlGaInPからなる場合、埋め込み層30の成長温度は、650℃以下が好ましく、500℃〜550℃がより好ましい。埋め込み層30をこのような低温で成長させると、埋め込み層30の成長時の過大な熱ストレスによる活性層18の劣化を防止することができる。例えば、GaInNAsといったGaとAsとNを含むIII―V族化合物半導体混晶は熱ストレスに弱いため、これを活性層18に用いる場合は、上記のような低温成長が可能な埋め込み層30を使用することが好適である。
次いで、図4(e)に示すように、導電層28及び埋め込み層30上に給電のための電極34を形成する。電極34は、活性層18から出射される光を遮らないように、当該光が通過する領域、すなわち、トンネル接合部22上の領域に開口部34aを有する形状として形成する。また、基板12の裏面上に、給電のための電極36を形成する。
次に、第2DBR部32が、例えばTiO/SiO、a−Si/SiOといった誘電体多層膜で構成される場合を例として、第2DBR部32の形成法を説明する。図5(a)及び図5(b)に示すように、例えばリフトオフ法を用いて第2DBR部32を導電層28上に形成する。すなわち、図5(a)に示すように、電極34上の所定領域にレジスト膜Rを形成する。レジスト膜Rは、電極34の開口部34a上に開口部R1を有するように形成する。次いで、第2DBR部32を構成するDBR層32a,32bを交互に堆積する。この際、電極34の開口部34a及びレジスト膜Rの開口部R1を埋め込むように、DBR層32a及びDBR層32bを交互に堆積させればよい。
そして、図5(b)に示すように、レジスト膜Rを剥離することによって、レジスト膜R上に位置するDBR層32a,32bを除去する。これにより、トンネル接合部22上に第2DBR部32が選択的に形成された、VCSEL構造が完成し、面発光型半導体光デバイス10が得られる。なお、上記製造方法では、図1及び図5(b)に示したように、第2DBR部32の一部が電極34上に位置するように第2DBR部32が形成されることになる。
以上説明したように、面発光型半導体光デバイス10では、埋め込み層30の材料として、半導体であるアンドープGaInP又はアンドープAlGaInPを採用していることから、面発光型半導体光デバイス10を構成する他の半導体層との間の熱膨張係数差がほとんど生じない。そのため、他の半導体層への応力などによるダメージが低減される。また同じく、埋め込み層30が半導体から構成されることにより、誘電体材料から構成される場合に比べて、高い放熱性を実現できる。その結果、良好な素子特性や信頼性を実現できる。更に、埋め込み層30が半導体から構成されており、上記隣接する他の半導体層との熱膨脹係数差がほとんどないことから、隣接する他の半導体層との密着性もよい。よって、面発光型光半導体光デバイス10の生産性向上が図れることになる。
また、埋め込み層30を構成する低温成長のアンドープGaInP又はアンドープAlGaInPは、電子及び正孔の両方に対して高抵抗性を有するので、p型、n型の何れの領域においても、半導体レーザの埋め込み層として機能する。したがって、埋め込み構造の設計に関してフレキシビリィが増し、構造最適化が容易となっている。またアンドープであることから、隣接層との間に相互拡散を生じないため、これに起因する高速性悪化等の特性劣化は生じない。更に、アンドープの埋め込み層30を用いることから、新規ドーパントを別途ドープする必要が無いので、成長がより容易となる。例えば、ドーパント原料の準備、ドーパントをドープするための設備、ドーピングの条件出し等が必要ない。その結果、埋め込み層30の形成に関する負荷を軽減できている。その結果、面発光型光半導体光デバイス10の生産性の向上を更に図れることになる。
また、面発光型半導体光デバイス10において、埋め込み層30がアンドープAlGaInPから構成される場合、アンドープGaInPに比べてより高い成長温度においても十分な高抵抗特性が得られるので、より良好な結晶成長が期待できる。また、埋め込み層30がアンドープAlGaInPからなり、且つ、導電層28が例えばGaInPまたはGaAsからなる場合、AlGaInPはGaInPやGaAsよりも低屈折率のため、埋め込み層30が存在する領域よりトンネル接合部22を含む発光領域の方が高屈折率となる。これにより、発光領域への光閉じ込めが強化される。その結果、誘導放出が効率よく生じるので、発振特性が更に改善する。
なお、第2DBR部32が半導体多層膜からなる場合、高抵抗の埋め込み層を第2DBR部中に形成することも考えられる。この場合、高抵抗の半導体埋め込み層は以下のように形成される。
まず、第2DBR部を途中まで成長して成長を中断する。次に、第2DBR部の外周部をエッチングによって除去し、メサ状の第2DBR部を形成する。次いで、その第2DBR部の周囲に、第2DBR部を埋め込むように、半導体埋め込み層を再成長させる。その後、残りの第2DBR部を更に成長させる。
しかしながら、第2DBR部の成長を中断すると、例えば自然酸化膜といった想定外の構造が成長中断後の第2DBR部表面に形成され易いので、第2DBR部の反射率を設計通りに制御することが困難となる傾向にある。その結果、第2DBR部の反射率をVCSEL発振に必要な99%以上と高反射率にすることが困難になる。また、第2DBR部をエッチングする際に、エッチングにより形成されるメサ状の第2DBR部の表面に非発光センター等の欠陥が生じやすい。このような欠陥は第2DBR部を劣化させ、素子の信頼性を損なう原因となる。特に、第2DBR部は、通常Al組成比の高い半導体材料からなるので酸化されやすく、それに起因してエッチング後の表面にこのような非発光センターが形成されやすい。
一方、本実施形態では、第2DBR部32と埋め込み層30とが分離されているので、第2DBR部32が半導体多層膜から構成されていても、第2DBR部32を成長中断無しで成長できる。従って、上述したような第2DBR部32の劣化が生じない。その結果、第2DBR部を埋め込み層で埋め込む場合に比べて、第2DBR部32の反射率の制御性や素子の信頼性が損なわれない。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスを模式的に示す断面図である。図6に示した面発光型半導体光デバイス10Aは、面発光型半導体光デバイス10の構成に加えて、トンネル接合部22とスペーサ層20との間に設けられた第2導電型(本実施形態では一例としてp型とする)の中間層(第1中間層)40を更に備える。中間層40は、例えばAlGaInP又はGaInPからなるとすることができる。
以下、面発光型半導体光デバイス10Aの製造方法の一例について説明する。
まず、図4(a)に示した工程と同様に、GaAs基板12上に、第1DBR部14、スペーサ層16、活性層18、スペーサ層20、中間層40、半導体層24a及び半導体層26aをこの順に成長する。
次に、図4(b)に示した工程と同様に、レジストマスク38を利用して半導体層24a,26aをエッチングすることによって、メサ状のトンネル接合部22を形成する。
スペーサ層20がGaAs、AlGaAs、GaInAsPの何れかで構成され、半導体層24a,26aがGaInAsから構成され、且つ、中間層40がAlGaInP又はGaInPから構成される場合、例えば、エッチャントとしては燐酸系エッチャントを用いることが好ましい。この場合、中間層40のエッチングレートは半導体層24a,26aのエッチングレートよりも遅いので、中間層40はエッチング停止層として機能する。したがって、半導体層24a,26aのエッチングレートが製造(ロット)毎やウェハ面内でばらついたとしても、トンネル接合部22のメサ形状(メサの高さ及びメサの幅)について、良好な再現性及び良好な面内均一性が得られる。その結果、面発光型半導体光デバイス10Aのレーザ特性の良好な再現性及び良好な均一性を確保できる。
その後、図4(c)〜図4(e)、図5(a)及び図5(b)に示した各工程と同様の工程を経ることにより、面発光型半導体光デバイス10Aを得る。
面発光型光半導体デバイス10Aの構成は、中間層40を有する点以外は、面発光型半導体光デバイス10と同様であるため、面発光型光半導体デバイス10Aは、面発光型半導体光デバイス10と同様の作用効果を有する。更に、面発光型半導体光デバイス10Aでは、上述のように、中間層40が、トンネル接合部22をエッチングにより形成する際のエッチング停止層として機能する。このため、トンネル接合部22のメサ形状について、良好な面内均一性や再現性が得られる。よって、面発光型半導体光デバイス10Aの特性についても、良好な均一性や再現性が得られる。特に、スペーサ層20がエッチング停止層として機能しない場合に、中間層40を用いることが好ましい。
中間層40の材料としては、AlGaInP又はGaInPを例示したが、中間層40を構成する材料は、スペーサ層20上に好適に成長可能であって、半導体層24,26からなるトンネル接合部22の形成時のエッチング停止層として使用可能な材料から構成されていればよい。
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスを模式的に示す断面図である。図7に示した面発光型半導体光デバイス10Bは、面発光型半導体光デバイス10の構成に加えて、トンネル接合部22が埋設された導電層28とスペーサ層20との間にのみ設けられた第2導電型の中間層(第1中間層)42を更に備える。中間層42は、例えば中間層40と同様の材料からなる。本実施形態では、中間層42が埋め込み層30とスペーサ層20との間に設けられていない。
以下、面発光型半導体光デバイス10Bの製造方法の一例について説明する。
まず、面発光型半導体光デバイス10Aの製造方法と同様にして、トンネル接合部22を形成する(図4(a)及び図4(b)参照)。なお、本実施形態では、中間層40上にトンネル接合部22が形成されることになる。
次いで、図4(c)の工程と同様にして、導電層28aを成長する。なお、本実施形態では、中間層40上に導電層28aが成長されることになる。その後、図4(d)の工程で説明したように、導電層28aの表面の所定領域に誘電体マスク39を形成し、導電層28aをエッチングしてメサ形状の導電層28を形成する。
続いて、中間層40をエッチングして中間層42を形成する。スペーサ層20がGaAs、AlGaAs又はGaInAsPから構成され、導電層28aがGaAsから構成され、且つ、中間層40がAlGaInP又はGaInPから構成される場合、導電層28aをエッチングする際のエッチャントとしては、例えば、燐酸系エッチャントを用いる。これにより、AlGaInP又はGaInPからなる中間層40がエッチング停止層として機能する。また、中間層40をエッチングして中間層42を形成する際のエッチャントとしては、例えば、塩酸系エッチャントを用いる。これにより、GaAs、AlGaAs及びGaInAsPの何れかからなるスペーサ層20がエッチング停止層として機能する。
エッチャントを適宜選択することで、中間層40及びスペーサ層20がそれぞれエッチング停止層として機能するため、導電層28及び中間層42からなるメサの形状に関し、良好な面内均一性と再現性が得られる。
以上のように、中間層42を形成した後、第1の実施形態において、図4(d)を利用して説明した場合と同様にして、スペーサ層20上に埋め込み層30を再成長させる。
その後、図4(e)、図5(a)及び図5(b)に示した各工程を経ることによって、面発光型半導体光デバイス10Bを得る。
面発光型半導体光デバイス10Bでは、上記各実施形態に係る面発光型半導体光デバイスと同様の作用効果が得られる。更に、中間層42が導電層28とスペーサ層20との間にのみ設けられているので、中間層42の特性を制御することにより、面発光型半導体光デバイス10Bの特性を改善することができる。例えば、中間層42の材料を埋め込み層30の材料よりも高屈折率にすることが好ましい。具体例としては、例えば、埋め込み層30がAlGaInPからなる場合、中間層42はそれよりも高屈折率の材料、例えばGaInPからなることが好ましい。この場合、中間層42の方が、埋め込み層30より高屈折率となる。そのため、トンネル接合部22を含む導電層28及び中間層42が存在する中央の発光領域の実効屈折率を、その両側の埋め込み層30が存在する領域の実効屈折率よりも高くできるので、光を発光領域により強く閉じ込めることができる。その結果、面発光型半導体光デバイス10Bの発振特性を改善することができる。
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスを模式的に示す断面図である。図8に示した面発光型半導体光デバイス50は、面発光型半導体光デバイス10の構成において、スペーサ層16、活性層18、スペーサ層20及び埋め込み層30に代えて、メサ状のスペーサ層52、メサ状の活性層54、メサ状のスペーサ層56、及び埋め込み層58を備える。スペーサ層52、活性層54、スペーサ層56及び埋め込み層58は、それぞれスペーサ層16、活性層18、スペーサ層20、及び埋め込み層30と同様の材料からなる。埋め込み層58は、スペーサ層52の側面上、活性層54の側面上、スペーサ層56の側面上、及び導電層28の側面上に設けられている。
面発光型半導体光デバイス50の製造方法の一例について説明する。図9(a)〜図9(d)は、第4の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスの製造方法の工程断面図である。
まず、図9(a)に示すように、GaAs基板12上に、第1DBR部14、スペーサ層52を形成するためのスペーサ層52a、活性層54を形成するための活性層54a、スペーサ層56を形成するためのスペーサ層56a、半導体層24a及び半導体層26aをこの順に成長する。
次に、図9(b)に示すように、半導体層26a上に、所定のパターン形状を有するレジストマスク38を形成した後、図4(b)の場合と同様にして、半導体層24a,26aをエッチングすることでメサ形状のトンネル接合部22を形成する。次に、図9(c)に示すように、レジストマスク38を除去した後、導電層28を形成するための導電層28aをスペーサ層56a上に成長させる。
続いて、図9(d)に示すように、導電層28aの表面におけるトンネル接合部22上の所定領域に誘電体マスク39を形成した後、導電層28a、スペーサ層56a、活性層54a及びスペーサ層52aをエッチングして除去する。これにより、スペーサ層52、活性層54、スペーサ層56及び導電層28が形成される。その後、スペーサ層52、活性層54、スペーサ層56及び導電層28を埋め込むために、第1DBR部14上に埋め込み層58を再成長させる。埋め込み層58の形成は、図4(d)の場合と同様に低温成長させる。
スペーサ層52,56、活性層54及び導電層28を形成するためのエッチング工程でのエッチングとしては、例えば、ウェットエッチングが挙げられる。ここで例えば、スペーサ層52a,56aが、AlGaAs、GaAs,GaInAsPの何れかから構成され、活性層54aがGaInNAs量子井戸とGaAsバリア層から構成され、導電層28aがGaAsから構成され、更に第1DBR部14がAlAsまたはAlGaAsの何れかとGaAsが交互に積層された多層膜から構成される場合を考える。
この場合、例えば燐酸系エッチャントを用いれば、スペーサ層52a,56a、活性層54a、導電層28aを一括してエッチングでき、これにより、スペーサ層52、活性層54、スペーサ層56及び導電層28が形成される。ここで、第1DBR部14においてスペーサ層52と接触する最上層は、酸化されやすいAlを多量に含むAlAs層やAlGaAs層ではなく、GaAs層が好適である。何故なら、最上層がAlAs層やAlGaAs層から構成されていると、スペーサ層52aをエッチングした後にAlを多量に含む最上層が露出することになる。そのため最上層が容易に酸化され、多数の欠陥が生じ、結晶性が悪化すると共に、酸化された表面に埋め込み層58を再成長させることが困難化するためである。
また、例えばスペーサ層52a,56aがGaInP又はAlGaInPから構成され、活性層54aがGaInNAs/GaAsから構成され、導電層28aがGaAsから構成され、更に、第1DBR部14がAlGaAsまたはAlAsの何れかとGaAsからなる半導体多層膜(最上層はGaAs層とする)から構成される場合、導電層28a及び活性層54aをエッチングする際は燐酸系エッチャントを使用し、スペーサ層52a,56aをエッチングする際は塩酸系エッチャントを使用することが好ましい。
この場合、燐酸系エッチャントに対するスペーサ層52a,56aのエッチングレートは導電層28a及び活性層54aに対するエッチングレートより遅いため、導電層28a及び活性層54aをエッチングする際、スペーサ層56a及びスペーサ層52aがエッチング停止層として機能する。一方、塩酸系エッチャントに対する活性層54a及び第1DBR部14の最上層(GaAs)のエッチングレートはスペーサ層52a,56aに対するエッチングレートより遅いため、スペーサ層56a及びスペーサ層52aをエッチングする際、活性層54a及び第1DBR部14の最上層(GaAs)はエッチング停止層として機能する。よって、導電層28、スペーサ層56、活性層54及びスペーサ層52からなるメサの形状について、良好な再現性及び面内均一性が得られる。その結果、面発光型半導体光デバイス50の素子特性についても、良好な再現性及び均一性を確保できる。
図9(d)の工程以降は、図4(e)、図5(a)及び図5(b)に示した工程と同様の工程を経ることで、図8に示した面発光型半導体光デバイス50が得られる。
面発光型半導体光デバイス50では、第1の実施形態に係る面発光型半導体光デバイス10と同様の作用効果が得られる。さらに、埋め込み層58を、例えば、面発光型半導体光デバイス10の場合より厚くすることができていることから、素子容量が低減され更に高速動作が可能となっている。また、面発光型半導体光デバイス10では、スペーサ層や活性層が素子全体に存在することから、この領域においては水平横方向に屈折率差が生じていないことになる。一方、本実施形態では、スペーサ層52,56及び活性層54の側面上に埋め込み層58が設けられている。GaInP又はAlGaInPからなる埋め込み層58の屈折率は、通常、活性層54の屈折率よりも低い。このため、それらの屈折率差により、トンネル接合部22が存在する素子中央の発光領域は、その周囲の埋め込み層58が存在する領域より実効屈折率がより高くなる。この場合、光を活性層54内に強く閉じ込めることが可能であるため、例えば、誘導放出が効率よく生じる。その結果、VCSELの発振特性が更に向上する。
(第5の実施形態)
図10は、第5の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスを模式的に示す断面図である。図10に示される面発光型半導体光デバイス50Aは、面発光型半導体光デバイス50の構成に加えて、スペーサ層52及び埋め込み層58と、第1DBR部14との間に設けられた第1導電型の中間層(第2中間層)44を更に備える。中間層44は、例えば、GaInP、AlGaInP、GaAs、AlGaAs及びGaInAsPの何れかからなるとすることができる。
以下、面発光型半導体光デバイス50Aの製造方法の一例について説明する。
まず、図9(a)に示した工程と同様にして、GaAs基板12上に、第1DBR部14、中間層44、スペーサ層52a、活性層54a、スペーサ層56a及び半導体層24a、26aをこの順に成長する。次に、図9(b)及び図9(c)に示した工程と同様にして、トンネル接合部22が埋設された導電層28aを形成する。
続いて、図9(d)に示した工程と同様にして、誘電体マスク39を用いて導電層28a、スペーサ層56a、活性層54a及びスペーサ層52aをエッチングする。これにより、導電層28、スペーサ層56、活性層54及びスペーサ層52が形成される。
ここで、例えば、スペーサ層52a,56aがGaAs、AlGaAs又はGaInAsPから構成され、活性層54aがGaInNAs/GaAsから構成され、導電層28aがGaAsから構成され、中間層44がGaInP又はAlGaInPから構成される場合、スペーサ層52,56、活性層54及び導電層28を形成するためのエッチング工程で使用するエッチャントは、燐酸系エッチャントが好ましい。
この場合、燐酸系エッチャントによりスペーサ層52a,56a、活性層54a及び導電層28aを一度にエッチングすることが可能である。そして、中間層44がGaInP又はAlGaInPからなる場合、燐酸系エッチャントに対する中間層44のエッチングレートは遅いので、スペーサ層52aのエッチングに際して、中間層44はエッチング停止層として機能する。その結果、導電層28、スペーサ層56、活性層54及びスペーサ層52からなるメサの形状について、良好な再現性及び面内均一性が得られる。その結果、面発光型半導体光デバイス50Aの素子特性についても、良好な再現性及び均一性が得られる。
また、例えば、スペーサ層52a,56aがGaInP又はAlGInPから構成され、活性層54aがGaInNAs/GaAsから構成され、導電層28aがGaAsから構成され、中間層44がGaAs、AlGaAs又はGaInAsPから構成される場合、導電層28a及び活性層54aをエッチングする場合には、エッチャントとして燐酸系エッチャントを使用し、スペーサ層52a,56aをエッチングする場合には塩酸系エッチャントを使用することもできる。
この場合、燐酸系エッチャントに対するスペーサ層52a,56aのエッチングレートは導電層28a及び活性層54aのエッチングレートより遅いため、導電層28a及び活性層54aをエッチングする際、スペーサ層56a及びスペーサ層52aがエッチング停止層として機能する。一方、塩酸系エッチャントに対する活性層54a及び中間層44のエッチングレートはスペーサ層56a,52aのエッチングレートより遅いため、スペーサ層56a及びスペーサ層52aをエッチングする際、活性層54a及び中間層44はエッチング停止層として機能する。その結果、この場合も、導電層28、スペーサ層56、活性層54及びスペーサ層52からなるメサの形状について、良好な再現性及び面内均一性が得られる。よって、面発光型半導体光デバイス50Aの素子特性についても、良好な再現性及び均一性が得られる。
その後、図4(e)、図5(a)及び図5(b)に示した工程と同様の工程を経ることによって、面発光型半導体光デバイス50Aを得ることができる。
面発光型半導体光デバイス50Aの構成は、中間層44を更に備える点以外は、面発光型半導体光デバイス50の構成と同様である。そのため、面発光型半導体光デバイス50Aでは、上記第4の実施形態に係る面発光型半導体光デバイス50と同様の作用効果が得られる。さらに、面発光型半導体光デバイス50Aでは、中間層44は、スペーサ層52をエッチング形成する際のエッチング停止層として機能する。このため、導電層28、スペーサ層56、活性層54及びスペーサ層52からなるメサの形状について、良好な再現性及び面内均一性が得られる。その結果、面発光型半導体光デバイス50Aの素子特性についても、良好な再現性及び均一性が得られる。特に、第1DBR部14がエッチング停止層として機能しない場合に、中間層44を用いることが好ましい。
(第6の実施形態)
図11は、第6の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスを模式的に示す断面図である。図11に示した面発光型半導体光デバイス50Bは、面発光型半導体光デバイス50の構成に加えて、第1DBR部14とスペーサ層52との間にのみ設けられた第1導電型の中間層46を更に備える。中間層46は、例えば中間層44と同様の材料からなるとすることができる。
以下、面発光型半導体光デバイス50Bの製造方法の一例について説明する。
まず、面発光型半導体光デバイス50Aの製造方法の場合と同様に、図9(a)に示した工程と同様にして、GaAs基板12上に、第1DBR部14、中間層44、スペーサ層52a、活性層54a、スペーサ層56a及び半導体層24a、26aをこの順に成長する。次に、図9(b)、図9(c)に示した工程までを実施して、トンネル接合部22が埋設された導電層28aを形成する。次に、図9(d)に示したように、導電層28aの所定領域上に誘電体マスク39を形成した後、誘電体マスク39を用いて導電層28a、スペーサ層52a,56a及び活性層54aをメサ状にエッチングする。このエッチング工程は、面発光型半導体光デバイス50Aの場合と同様にすればよい。
そして、面発光型半導体光デバイス50Bを製造する際には、続いて、誘電体マスク39を用いて中間層44をエッチングして、メサ状の中間層46を形成する。
ここで、例えば、中間層44がGaInP又はAlGaInPからなり、且つ第1DBR部14がAlAsまたはAlGaAsの何れかとGaAsから成る多層膜から構成される場合、第1DBR部14を構成する半導体多層膜の最上層は例えばGaAsから構成されることが好ましく、中間層44をエッチングする際のエッチャントとしては、例えば塩酸系エッチャントを用いることが好ましい。この場合、塩酸系エッチャントに対する第1DBR部14の最上層(GaAs)のエッチングレートは中間層44のエッチングレートより遅いため、第1DBR部14の最上層(GaAs)がエッチング停止層として機能する。その結果、導電層28、スペーサ層56、活性層54、スペーサ層52及び中間層46からなるメサの形状について、良好な再現性及び面内均一性が得られる。よって、面発光型半導体光デバイス50Bの素子特性についても、良好な再現性及び均一性も確保できる。
その後、図4(e)、図5(a)及び図5(b)に示した工程と同様の工程を経ることによって、面発光型半導体光デバイス50Bが得られる。
本実施形態では、中間層46が埋め込み層58と第1DBR部14との間に設けられていない点で、面発光型半導体光デバイス50Aの構成と相違するが、その他の構成は面発光型半導体光デバイス50Aの構成と同様である。よって、面発光型半導体光デバイス50Bでは、上記第4及び第5の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスと同様の作用効果が得られる。更に、本実施形態では、中間層46が第1DBR部14とスペーサ層52との間にのみ設けられているので、面発光型半導体光デバイス10Bの場合と同様に、中間層46の特性を制御することにより、面発光型半導体光デバイス50Bの特性を改善することができる。例えば中間層46に、埋め込み層58よりも高屈折率の材料を用いれば、光を発光領域により強く閉じ込めることができ、より良好な発振特性が得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はVCSELに限定されない。例えば、上記各実施形態は、VCSELの他に、垂直共振器構造の光変調器、光増幅器、光スイッチ等への適用も可能である。
また、第1〜第6の実施形態において、第2DBR部32に半導体多層膜を用いる場合には、半導体多層膜を第1導電型にドープして、電極34を第2DBR部32上に形成しても良い。この場合、第2DBR部32は第1導電型を有するため、第2DBR部32を経由して電流注入を行うことが可能となる。但しこの場合は、第2DBR部32からの光の取り出しを妨げない形状に、電極34を加工する必要がある。
更に、第4〜第6実施形態において、第2及び第3の実施形態で説明したように、トンネル接合部22とスペーサ層56との間に、エッチング停止層としての第2導電型の中間層40,42を設けることも可能である。
更にまた、これまでの説明では、電流狭窄部22を、互いに異なる導電型を有する第2半導体層24及び第3半導体層26が積層されてなるトンネル接合部22として説明したがこれに限定されない。電流狭窄部22は、例えば、半導体層の選択酸化を用いたものや、プロトン注入を用いたもの等の電流狭窄構造を使用することができる。
第1の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスを模式的に示す断面図である。 低温成長によるGaInPの高抵抗化を検証するための測定サンプルを模式的に示す断面図である。 (a)は、500℃で成長されたアンドープGaInPを含むサンプルにおける印加電圧と抵抗率との関係を示すグラフであり、(b)は、550℃で成長されたアンドープGaInPを含むサンプルにおける印加電圧と抵抗率との関係を示すグラフである。 第1の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスの製造方法の工程断面図である。 第1の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスの製造方法の工程断面図である。 第2の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスを模式的に示す断面図である。 第3の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスを模式的に示す断面図である。 第4の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスを模式的に示す断面図である。 第4の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスの製造方法を示す工程断面図である。 第5の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスを模式的に示す断面図である。 第6の実施形態に係る面発光型半導体光デバイスを模式的に示す断面図である。
符号の説明
10,10A,10B…面発光型半導体光デバイス、12…GaAs基板、14…第1DBR部、18…活性層、22…トンネル接合部(電流狭窄部)、24…第2半導体層、26…第3半導体層、28…導電層(第1半導体層)、30…埋め込み層、32…第2DBR部、40,42…中間層(第1中間層)、44,46…中間層(第2中間層)、50,50A,50B…面発光型半導体光デバイス、54…活性層、58…埋め込み層。

Claims (5)

  1. 第1導電型のGaAs基板上に設けられた第1導電型の第1DBR部と、
    前記第1DBR部上に設けられた活性層と、
    前記活性層上に設けられた第2DBR部と、
    前記第1DBR部と前記第2DBR部との間に設けられており、前記活性層に電流を供給するための電流狭窄部が埋設されたメサ状の第1半導体層と、
    前記第1DBR部と前記第2DBR部との間に設けられており、前記第1半導体層の側面上に設けられたアンドープGaInP又はアンドープAlGaInPからなる埋め込み層と、
    を備え、
    前記アンドープGaInP又は前記アンドープAlGaInPの抵抗率は10Ωcm以上である、面発光型半導体光デバイス。
  2. 前記第1半導体層及び前記埋め込み層は、前記活性層と前記第2DBR部との間、又は前記活性層と前記第1DBR部との間に配置されている、請求項1に記載の面発光型半導体光デバイス。
  3. 前記電流狭窄部と前記活性層との間に設けられた第1中間層を更に備える、請求項2に記載の面発光型半導体光デバイス。
  4. 前記埋め込み層は、前記活性層の側面上に設けられている、請求項1に記載の面発光型半導体光デバイス。
  5. 前記第1DBR部と前記活性層との間に設けられた第2中間層を更に備える、請求項4に記載の面発光型半導体光デバイス。
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