JP2009038136A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】チップ端部の小型化と逆方向および順方向の耐圧の向上を図る半導体装置とその製造方法の提供。
【解決手段】第1導電型の第1の半導体層2上に第2導電型の第2の半導体層1とを有し、第1の主面と、第1の主面に対向する第2の主面から成る半導体基板と、前記第2の半導体層上に第2の主面の一部形成の第1の導電型の第1の不純物領域3と第2の不純物領域9と、第1の不純物領域内の第2導電型の第3の不純物領域4と、第2の半導体層表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極6とを具備した逆阻止型絶縁ゲートトランジスタであって、第3の不純物領域4は、前記半導体基板の周辺部に形成され、前記第2の半導体層との間に形成されるpn接合面と、前記第1および第2の半導体層との間に形成されるpn接合面はいずれも前記第1の主面に対して平行となるように形成され、前記半導体基板の端面に垂直となる露呈面が保護膜で被覆される。
【選択図】図1
【解決手段】第1導電型の第1の半導体層2上に第2導電型の第2の半導体層1とを有し、第1の主面と、第1の主面に対向する第2の主面から成る半導体基板と、前記第2の半導体層上に第2の主面の一部形成の第1の導電型の第1の不純物領域3と第2の不純物領域9と、第1の不純物領域内の第2導電型の第3の不純物領域4と、第2の半導体層表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極6とを具備した逆阻止型絶縁ゲートトランジスタであって、第3の不純物領域4は、前記半導体基板の周辺部に形成され、前記第2の半導体層との間に形成されるpn接合面と、前記第1および第2の半導体層との間に形成されるpn接合面はいずれも前記第1の主面に対して平行となるように形成され、前記半導体基板の端面に垂直となる露呈面が保護膜で被覆される。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置およびその製造方法にかかり、特に絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)の耐圧構造に関するものである。
近年、半導体電力変換装置において、双方向スイッチにより直接スイッチングされる方式である、いわゆるACマトリクスコンバータと呼ばれる電力変換回路が提案されている。そして、このACマトリクスコンバータに用いられる双方向スイッチとして、双方向に耐圧を有する半導体装置が要求されている。
このような半導体装置として従来、逆阻止型IGBTが提案されている。しかしながらこのような逆阻止型IGBTにおいては、逆方向の耐圧を確保するために、高温酸素雰囲気中でボロンを拡散することによって得られる深いp+領域をチップ周辺に必要とし、そのため長時間の拡散を必要とするだけでなく、ボロンの横方向拡散により前記p+領域がチップ表面上に前記拡散深さとほぼ同等程度拡がり、チップ表面の利用効率を著しく低下させている。
そこで逆耐圧を確保するとともに、チップ表面の利用効率の向上をはかるために、図9に示すように基板表面に垂直な側壁を有するトレンチ13を形成し、このトレンチ側壁からの拡散によりp型分離領域14を設けた構造も提案されている(特許文献1)。この半導体装置では第2主面側にp型のコレクタ層2が形成されたn型の半導体基板1を有し、その周縁部に内部を取り囲むように第1主面よりコレクタ層2に到達するようにトレンチ13が形成され、その側壁より拡散にて形成されたp型分離領域14がコレクタ層2と連結して設けられている。トレンチ13の内部は充填物16が埋め込まれている。3はベース領域、4はエミッタ領域、5はゲート絶縁膜、6はゲート電極、7はエミッタ電極、8はコレクタ電極、9は周辺ベース領域、10はガードリング、11はガードリング電極、12は絶縁膜、16はトレンチに充填される充填物である。
また、上記IGBTのプレーナ型耐圧構造17の外側に、等方性のウエットエッチングによるサイドエッチングを利用して傾斜を有する溝を設けポジティブベベル構造16とし、溝の壁面からの拡散により不純物を導入しp+領域を設けているため、長時間の拡散は不要となるが、溝に傾斜を必要とするため、傾斜角度に応じた溝幅が必要となり、制御性が悪いうえ、表面端部に金属電極を設ける必要があり、やはりチップ表面の利用効率を著しく低下させることになっていた。
上記特許文献1の構造では、逆耐圧を確保するために、トレンチ側壁からの拡散を用いているため、制御性が十分でなく、安定な逆耐圧を得ることができないという問題があった。また、トレンチの形成、内部への絶縁膜の形成、トレンチ側壁からの拡散層の形成など、工数の増大を招くとともに、アスペクト比の高い、深い溝を垂直に形成するのは困難であり、溝幅が必要となり、その構造形成部分のために相当のチップ面積を必要とし、それがチップサイズ増大の原因となっており、ひいてはチップコストを増大させていた。
また特許文献2の構造では、端面がベベル構造をもつことからチップ面積の増大は否めないという問題があった。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたもので、チップ端部の利用効率の増大を図り小型化をはかるとともに、逆方向および順方向の耐圧の向上を図ることを目的とする。
そこで本発明の半導体装置は、第1導電型を有する第1の半導体層と、前記第1の半導体層とpn接合を形成する第2導電型を有する第2の半導体層とを有し、第1の主面と、前記第1の主面に対向する第2の主面と具備した半導体基板と、前記第2の半導体層上に対応する前記第2の主面の一部に形成された第1の導電型を有する第1の不純物領域および第2の不純物領域と、前記第1の不純物領域内に形成された第2導電型を有する第3の不純物領域と、前記第2の半導体層表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを具備した半導体装置であって、前記第3の不純物領域は、前記半導体基板の周辺部に形成され、前記第2の半導体層との間に形成されるpn接合面と、前記第1および第2の半導体層との間に形成されるpn接合面はいずれも前記第1の主面に対して平行となるように形成され、前記pn接合面が前記半導体基板の端面に垂直となるように露呈し、前記露呈面が保護膜で被覆されたことを特徴とする。
この構成によれば、前記第3の不純物領域と前記第2の半導体層との間に形成されるpn接合面と、前記第1および第2の半導体層との間に形成されるpn接合面はいずれも前記第1の主面に対して平行となるように形成され、前記pn接合面が前記半導体基板の端面に垂直となるように露呈し、前記露呈面が保護膜で被覆されているため、小型化が可能でかつ順逆両方向の耐圧を得ることができる。また特別の工程を付加することなく形成可能であるため、製造が容易でかつ制御性も高いものとなる。
この構成によれば、前記第3の不純物領域と前記第2の半導体層との間に形成されるpn接合面と、前記第1および第2の半導体層との間に形成されるpn接合面はいずれも前記第1の主面に対して平行となるように形成され、前記pn接合面が前記半導体基板の端面に垂直となるように露呈し、前記露呈面が保護膜で被覆されているため、小型化が可能でかつ順逆両方向の耐圧を得ることができる。また特別の工程を付加することなく形成可能であるため、製造が容易でかつ制御性も高いものとなる。
また、本発明は上記半導体装置において、前記半導体基板の端面は、前記第1の半導体層の一部を残すように形成され、段差部を構成したものを含む。
この構成によれば、保護膜の形成が容易となる。
この構成によれば、保護膜の形成が容易となる。
また、本発明は上記半導体装置において、第1導電型を有するコレクタ領域としての第1の半導体層と、前記第1の半導体層とpn接合を形成する第2導電型を有するボディ領域とを具備した半導体基板と、前記第2の半導体層上に対応する前記第2の主面の一部に形成されたベース領域としての第1の不純物領域および周辺ベース領域としての第2の不純物領域と、前記第1の不純物領域内に形成されたエミッタ領域としての第3の不純物領域と、前記第2の半導体層表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを具備したものを含む。
また、本発明は上記半導体装置において、前記端面は、前記半導体基板に形成され、前記第1の半導体層の一部を残すように形成された溝であるものを含む。
この構成によれば、保護膜の形成時にチップに分割されていないため、位置ずれなしに保護膜を形成することができる。
この構成によれば、保護膜の形成時にチップに分割されていないため、位置ずれなしに保護膜を形成することができる。
また、本発明は上記半導体装置において、前記端面は、前記半導体基板に、ダイシングラインに沿ってハーフカットされたものであるものを含む。
また、本発明は上記半導体装置において、前記保護膜は塗布膜であるものを含む。
また、本発明は上記半導体装置において、前記保護膜はガラスであるものを含む。
また、本発明は上記半導体装置において、前記保護膜はステイン膜であるものを含む。
また、本発明は上記半導体装置において、前記保護膜はポリイミド樹脂膜であるものを含む。
また、本発明は上記半導体装置において、第1導電型を有する第1の半導体層と、前記第1の半導体層とpn接合を形成する第2導電型を有する第2の半導体層とを有し、第1の主面と、前記第1の主面に対向する第2の主面と具備した半導体基板を用意する工程と、前記第2の半導体層上に対応する前記第2の主面の一部に、第1導電型の不純物を導入し第1の導電型を有する第1の不純物領域および第2の不純物領域を形成する工程と、前記第1の不純物領域内に第2導電型の不純物を導入し第2導電型を有する第3の不純物領域を形成する工程と、前記第2の半導体層表面にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、前記半導体基板の周辺部に位置する前記第2の不純物領域と前記第2の半導体層との間に形成されるpn接合面と、前記第1および第2の半導体層との間に形成されるpn接合面が、前記半導体基板の端面に垂直となるように、分断溝を形成する工程と、前記分断溝を含む前記半導体基板の側面を覆うように保護膜を形成する工程とを含む。
また、本発明は上記半導体装置の製造方法において、前記分断溝を形成する工程は、前記第1の半導体層の一部を残すように、機械的研削により段差部を形成する工程を含む。
また、本発明は上記半導体装置の製造方法において、第1導電型を有するコレクタ領域としての第1の半導体層と、前記第1の半導体層とpn接合を形成する第2導電型を有するボディ領域とを具備した半導体基板と、前記第2の半導体層上に対応する前記第2の主面の一部に形成されたベース領域としての第1の不純物領域および周辺ベース領域としての第2の不純物領域と、前記第1の不純物領域内に形成されたエミッタ領域としての第3の不純物領域と、前記第2の半導体層表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを具備したものを含む。
また、本発明は上記半導体装置の製造方法において、前記分断溝を形成する工程は、前記第1および第2の主面に垂直となるように前記半導体基板を貫通するように切断溝を形成する工程を含む。
また、本発明は上記半導体装置の製造方法において、前記分断溝を形成する工程は、前記第1および第2の主面に垂直となるように前記半導体基板の一部を残してして切断溝を形成する工程と、前記切断溝の側壁に保護膜を形成する工程と、前記保護膜が端面を構成するように、個々のチップに分断する工程とを含む。
また、本発明は上記半導体装置の製造方法において、前記保護膜を形成する工程は塗布法により保護膜を形成する工程であるものを含む。
また、本発明は上記半導体装置の製造方法において、前記保護膜を形成する工程はガラス膜を形成する工程であるものを含む。
また、本発明は上記半導体装置の製造方法において、前記保護膜を形成する工程はステイン膜を形成する工程であるものを含む。
また、本発明は上記半導体装置の製造方法において、前記保護膜を形成する工程はポリイミド樹脂膜を形成する工程であるものを含む。
以上説明してきたように、本発明によれば、安定した順方向耐圧および逆方向耐圧が得られると共に、端面が垂直であるため、チップ面積の高い利用効率を有するという効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1および2は、本発明の実施の形態1の逆阻止型IGBTを示す図である。図2はこの逆阻止型IGBTチップの平面図であり、図1は図2の周辺部A−A’の断面図である。本実施の形態の逆阻止型IGBTは、p+周辺ベース領域9とn型シリコン層1との間のpn接合面と、n型シリコン層1とp+コレクタ領域の間のpn接合面とが、少なくとも端面近傍で基板の第1および第2の主表面に平行となるように形成され、かつこの端面が第1および第2の主表面に垂直に形成されたことを特徴とするもので、チップ面積を増大することなく、安定した順逆両方向の耐圧を維持することができるようにしたものである。
(実施の形態1)
図1および2は、本発明の実施の形態1の逆阻止型IGBTを示す図である。図2はこの逆阻止型IGBTチップの平面図であり、図1は図2の周辺部A−A’の断面図である。本実施の形態の逆阻止型IGBTは、p+周辺ベース領域9とn型シリコン層1との間のpn接合面と、n型シリコン層1とp+コレクタ領域の間のpn接合面とが、少なくとも端面近傍で基板の第1および第2の主表面に平行となるように形成され、かつこの端面が第1および第2の主表面に垂直に形成されたことを特徴とするもので、チップ面積を増大することなく、安定した順逆両方向の耐圧を維持することができるようにしたものである。
すなわち、この逆阻止型IGBTは、第1の半導体層としてのp+型シリコン基板2の表面に第2の半導体層としてのn型シリコン層1を、エピタキシャル成長によって形成され、前記n型シリコン層1の第1の主面の一部に形成された第1の導電型を有する第1の不純物領域としてのp+ベース領域3および第2の不純物領域としてのp+周辺ベース領域9と、p+ベース領域3内に形成された第2導電型を有する第3の不純物領域としてのn型エミッタ領域4と、n型シリコン基板1表面にゲート絶縁膜5を介して形成された多結晶シリコンからなるゲート電極6とを具備しており、p+周辺ベース領域9域は、この半導体基板の周辺部に形成され、n型シリコン層1との間に形成されるpn接合面と、n型シリコン層1とp+型シリコン基板との間に形成されるpn接合面はいずれも前記第1の主面に対して平行となるように形成され、前記pn接合面が前記半導体基板の端面20に垂直となるように露呈し、前記露呈面が保護膜21としてのポリイミド樹脂膜で被覆されたことを特徴とする。ここで用いられるn型シリコン層1は互いに平行でかつ対向する第1の主面と第2の主面を有し、第2の主面側には例えばホウ素(ボロン)のようなp型不純物を供給しつつエピタキシャル成長を行うことによって、高濃度のp型コレクタ層としてのシリコン基板2(第1不純物領域)がn型シリコン層1とPN接合を形成するように設けられている。
図2に示すように、チップの中央部分は素子領域Rdであり、複数個のIGBTセルが充填されており、この素子領域がIGBTの主な動作を実現している。図1において、n型シリコン層1中にその第1の主面に一部が露出するようにp型ベース領域3が形成されている。p型ベース領域3中には、やはり前記第1主面に一部が露出するようにn型エミッタ領域4が形成されている。n型シリコン層1とエミッタ領域4との間のベース領域3の露出部分の上には、酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜5を介して多結晶シリコン膜からなるゲート電極6が設けられている。さらに第1の主面上には、ベース領域3及びエミッタ領域4にコンタクトするように、エミッタ電極7が設けられている。IGBTセルはp型ベース領域3、n型エミッタ領域4、ゲート絶縁膜5、ゲート電極6、エミッタ電極7、p型コレクタ層としてのシリコン基板2及びコレクタ電極8とから構成されている。素子領域の周囲にはそれを取囲むようにp+周辺ベース領域9が形成されており、周辺領域を構成している。周辺領域ではp+周辺ベース領域9との第1主面上には保護のための絶縁膜12が形成されている。この周辺領域の外縁部はこのn型シリコン層1の第1および第2の主面に対して垂直に形成された端面20にポリイミド樹脂からなる保護膜21が塗布形成され、IGBTの耐圧を保持するようになっている。
すなわち、周辺領域の外縁部にはn型シリコン層1の第1主面からp型コレクタ層としてのシリコン基板2に達するように溝Tが形成され、この溝Tの内壁を覆うようにポリイミド樹脂膜21が形成されている。図1に示すチップ平面図からも明らかなように溝Tは素子領域を取囲むように配置されている。図1ではこの溝Tが囲む領域の形状は正方形であるが、例えば正方形の角部を丸める等、必要に応じて他の形状にすることも可能である。本実施の形態の600Vの逆阻止型IGBTでは、n型シリコン層1とp型コレクタ層(シリコン基板)2との間のPN接合の第1の主面からの深さは約150μmであり、溝の深さは200から300μm以上必要となる。本実施の形態ではトレンチの深さは400μmとした。
次にこの逆阻止型IGBTの製造方法について説明する。
まず、第1の主面と第2の主面とを有し、p型コレクタ層2となるp型シリコン基板の表面にn型の不純物例えばリンを均一にドープしてn型シリコン層1を形成する(図3)。
まず、第1の主面と第2の主面とを有し、p型コレクタ層2となるp型シリコン基板の表面にn型の不純物例えばリンを均一にドープしてn型シリコン層1を形成する(図3)。
この後、シリコン基板1の第1の主面側にイオン注入によりp型の不純物例えばホウ素(ボロン)を導入しベース領域3およびp+周辺ベース領域9を形成する(図4)。
続いて、ベース領域3内にイオン注入によりn型の不純物例えばリンを導入し、エミッタ領域4を形成するとともに、ゲート酸化膜5、ゲート電極6、エミッタ電極7、コレクタ電極8を形成する(図5)。
そして、第2の主面側から、ダイシングソーを用いて、コレクタ領域2まで貫通する溝Tを形成し、端面20を形成する(図6)。このとき、ダイシングラインを除く領域をレジストで被覆し、浅い溝を形成した後、この浅い溝に従ってダイシングを行うようにしてもよい。この場合は、このレジストを残したまま、軽くエッチングを行うことでダイシングによるダメージを除去することができる。
最後に、この後溝Tの内壁にポリイミド樹脂膜を塗布し保護膜21(図7)を形成する。
このようにして、図1および2に示した逆阻止型IGBTが完成する。
続いて、ベース領域3内にイオン注入によりn型の不純物例えばリンを導入し、エミッタ領域4を形成するとともに、ゲート酸化膜5、ゲート電極6、エミッタ電極7、コレクタ電極8を形成する(図5)。
そして、第2の主面側から、ダイシングソーを用いて、コレクタ領域2まで貫通する溝Tを形成し、端面20を形成する(図6)。このとき、ダイシングラインを除く領域をレジストで被覆し、浅い溝を形成した後、この浅い溝に従ってダイシングを行うようにしてもよい。この場合は、このレジストを残したまま、軽くエッチングを行うことでダイシングによるダメージを除去することができる。
最後に、この後溝Tの内壁にポリイミド樹脂膜を塗布し保護膜21(図7)を形成する。
このようにして、図1および2に示した逆阻止型IGBTが完成する。
次にこの逆阻止型IGBTの動作について説明する。
このIGBTのコレクタ電極8に、エミッタ電極7に対して正の電圧Vを印加、即ち順方向電圧を印加すると、周辺ベース領域9とn型シリコン層1との間のPN接合の周囲に発生する空乏層が半導体基板1側に延びることで、順方向耐圧を保持できる。このとき周辺ベース領域9とn型シリコン層とのPN接合は端面と直交しており、この近傍での電界が強くなるのを抑制することができる。
このIGBTのコレクタ電極8に、エミッタ電極7に対して正の電圧Vを印加、即ち順方向電圧を印加すると、周辺ベース領域9とn型シリコン層1との間のPN接合の周囲に発生する空乏層が半導体基板1側に延びることで、順方向耐圧を保持できる。このとき周辺ベース領域9とn型シリコン層とのPN接合は端面と直交しており、この近傍での電界が強くなるのを抑制することができる。
一方、このIGBTのコレクタ電極8に、エミッタ電極7に対して負の電圧Vを印加、即ち逆方向電圧を印加すると、p型コレクタ層としてのp型シリコン基板2とn型シリコン層1との間のPN接合の周囲に発生する空乏層がn型シリコン層1側に延びることで、逆方向耐圧を保持できる。
本実施の形態では、チップ周縁部がpn接合面と垂直となっており、順方向、逆方向いずれに対しても空乏層が基板の第1および第2の主面に平行に延びるため、いずれの方向の場合にもチップ外縁にまで高電圧は印加されず、チップ外縁のダイシングラインにまで電界が発生することはなく耐圧の安定化をはかることができる。また、チップ周縁部が主面に垂直となっており、周辺領域がチップ面積に占める割合を小さくすることができ、チップ面積の低減をはかることができる。
本実施の形態では、溝Tがコレクタ層2に達するように形成されているが、本発明の目的を達成するためには、p型分離領域14がコレクタ層2と連結して同電位となっておれば良い。
また、前記実施の形態では、保護膜としてポリイミド樹脂膜を用いたが、ガラス、ステイン膜などの塗布膜であればよい。
さらにまた工数は増大するが、保護膜として酸化シリコン膜などの無機膜を用いるようにしてもよい。
さらにまた工数は増大するが、保護膜として酸化シリコン膜などの無機膜を用いるようにしてもよい。
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2の逆阻止型IGBTの構成を示す。前記実施の形態1では、ダイシングラインに沿ってシリコン基板の周縁部をハーフカットし、溝をコレクタ層2の一部まで形成したが、図8に示すように貫通溝を構成してもよい。
他は前記実施の形態1と同様である。
次に本発明の実施の形態2の逆阻止型IGBTの構成を示す。前記実施の形態1では、ダイシングラインに沿ってシリコン基板の周縁部をハーフカットし、溝をコレクタ層2の一部まで形成したが、図8に示すように貫通溝を構成してもよい。
他は前記実施の形態1と同様である。
以上のように、本発明の半導体装置では、順逆両方向の耐圧の安定化を図ることができ、かつ小型であることからACマトリクスコンバータに用いられる双方向スイッチと種々の電力変換装置などのデバイスへの適用が有効である。
1 n型シリコン層
2 p+型シリコン基板
3 p+ベース領域
9 p+周辺ベース領域
4 n型エミッタ領域
5 ゲート絶縁膜
6 ゲート電極
20 端面
21 保護膜
2 p+型シリコン基板
3 p+ベース領域
9 p+周辺ベース領域
4 n型エミッタ領域
5 ゲート絶縁膜
6 ゲート電極
20 端面
21 保護膜
Claims (18)
- 第1導電型を有する第1の半導体層と、前記第1の半導体層とpn接合を形成する第2導電型を有する第2の半導体層とを有し、第1の主面と、前記第1の主面に対向する第2の主面と具備した半導体基板と、
前記第2の半導体層上に対応する前記第2の主面の一部に形成された第1の導電型を有する第1の不純物領域および第2の不純物領域と、
前記第1の不純物領域内に形成された第2導電型を有する第3の不純物領域と、
前記第2の半導体層表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを具備した半導体装置であって、
前記第2の不純物領域は、前記半導体基板の周辺部に形成され、前記第2の半導体層との間に形成されるpn接合面と、
前記第1および第2の半導体層との間に形成されるpn接合面はいずれも前記第1の主面に対して平行となるように形成され、前記pn接合面が前記半導体基板の端面に垂直となるように露呈し、前記露呈面が保護膜で被覆された半導体装置。 - 請求項1に記載の半導体装置であって、
前記半導体基板の端面は、前記第1の半導体層の一部を残すように形成され、段差部を構成した半導体装置。 - 請求項1または2に記載の半導体装置であって、
第1導電型を有するコレクタ領域としての第1の半導体層と、前記第1の半導体層とpn接合を形成する第2導電型を有するボディ領域とを具備した半導体基板と、
前記第2の半導体層上に対応する前記第2の主面の一部に形成されたベース領域としての第1の不純物領域および周辺ベース領域としての第2の不純物領域と、
前記第1の不純物領域内に形成されたエミッタ領域としての第3の不純物領域と、
前記第2の半導体層表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを具備した半導体装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置であって、
前記端面は、前記半導体基板に形成され、前記第1の半導体層の一部を残すように形成された溝である半導体装置。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置であって、
前記端面は、前記半導体基板に、ダイシングラインに沿ってハーフカットされたものである半導体装置。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体装置であって、
前記保護膜は塗布膜である半導体装置。 - 請求項6に記載の半導体装置であって、
前記保護膜はガラスである半導体装置。 - 請求項6に記載の半導体装置であって、
前記保護膜はステイン膜である半導体装置。 - 請求項6に記載の半導体装置であって、
前記保護膜はポリイミド樹脂膜である半導体装置。 - 第1導電型を有する第1の半導体層と、前記第1の半導体層とpn接合を形成する第2導電型を有する第2の半導体層とを有し、第1の主面と、前記第1の主面に対向する第2の主面と具備した半導体基板を用意する工程と、
前記第2の半導体層上に対応する前記第2の主面の一部に、第1導電型の不純物を導入し第1の導電型を有する第1の不純物領域および第2の不純物領域を形成する工程と、
前記第1の不純物領域内に第2導電型の不純物を導入し第2導電型を有する第3の不純物領域を形成する工程と、
前記第2の半導体層表面にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
前記半導体基板の周辺部に位置する前記第2の不純物領域と前記第2の半導体層との間に形成されるpn接合面と、前記第1および第2の半導体層との間に形成されるpn接合面が、前記半導体基板の端面に垂直となるように、分断溝を形成する工程と、
前記分断溝を含む前記半導体基板の側面を覆うように保護膜を形成する工程とを含む半導体装置の製造方法。 - 請求項10に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記分断溝を形成する工程は、前記第1の半導体層の一部を残すように、機械的研削により段差部を形成する工程を含む半導体装置の製造方法。 - 請求項10または11に記載の半導体装置の製造方法であって、
第1導電型を有するコレクタ領域としての第1の半導体層と、前記第1の半導体層とpn接合を形成する第2導電型を有するボディ領域とを具備した半導体基板と、
前記第2の半導体層上に対応する前記第2の主面の一部に形成されたベース領域としての第1の不純物領域および周辺ベース領域としての第2の不純物領域と、
前記第1の不純物領域内に形成されたエミッタ領域としての第3の不純物領域と、
前記第2の半導体層表面にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極とを具備した半導体装置の製造方法。 - 請求項10乃至12のいずれかに記載の半導体装置の製造方法であって、
前記分断溝を形成する工程は、前記第1および第2の主面に垂直となるように前記半導体基板を貫通するように切断溝を形成する工程を含む半導体装置の製造方法。 - 請求項10乃至12のいずれかに記載の半導体装置の製造方法であって、
前記分断溝を形成する工程は、前記第1および第2の主面に垂直となるように前記半導体基板の一部を残してして切断溝を形成する工程と、
前記切断溝の側壁に保護膜を形成する工程と、
前記保護膜が端面を構成するように、個々のチップに分断する工程とを含む半導体装置の製造方法。 - 請求項14に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記保護膜を形成する工程は塗布法により保護膜を形成する工程である半導体装置の製造方法。 - 請求項15に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記保護膜を形成する工程はガラス膜を形成する工程である半導体装置の製造方法。 - 請求項15に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記保護膜を形成する工程はステイン膜を形成する工程である半導体装置の製造方法。 - 請求項15に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記保護膜を形成する工程はポリイミド樹脂膜を形成する工程である半導体装置の製造方法。
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