JP2009037102A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カラートナーと透明トナーとによって記録材上に画像形成し、定着する画像形成装置について、透明トナー部の光沢度が選べる画像形成装置を提供する。
【解決手段】定着後の記録材上の光沢度が異なる少なくとも2種類以上の透明トナーをそれぞれ用いた画像形成が可能であり、どの光沢度の透明トナーを使用するかを使用者が選択することができることを特徴とする画像形成装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラートナーと透明トナーとによって記録材上に画像形成し、定着する画像形成装置に関するものである。
近年、電子写真技術では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像に加えて透明トナー像を重ね合わせて、トナー像を高さを揃えることで、定着後の光沢度を高めるといった用途で透明トナーが用いられている。
透明トナー、透明インクの使用方法としては、まず、画像部の光沢付与と均一光沢が上げられる。また、ウォーターマーク、アイキャッチ、セキュリティマークなどと言われるような、おもに画像がない部分に無彩色の光沢の異なるマークによって、表現する画像が上げられる。このような透明トナーによるマークは、光沢が高いものから低いものまで、使用者(ユーザ)の意図よって、目立つようにしたり、目立たないようにしたり自由に選べることが好ましい。
光沢の異なる複数の透明トナーを用いた画像形成装置の先行例としては、特許文献1が挙げられる。写真画像の場合には光沢画像であることが求められるが、文字画像等の場合には文字が読み易い等の理由から非光沢画像であることが求められる。そこで、特許文献1の画像形成装置は、画像の文字領域を半光沢面とし、写真領域を光沢、半光沢あるいはグロス面に任意に選択して形成することのできる画像形成装置であり、主に写真部の光沢が議論されている。
特開2002−207334号公報
従来の透明トナーを用いた画像形成装置は、カラー画像部の光沢付与、均一光沢、トナー像の凹凸軽減を目的にしたものは数多く提案されているが、使用者の意図よって、透明トナー部の光沢度が選べる画像形成装置は提案されていない。
また、同じ透明トナーでも、使用する記録材の種類によって、目立ったり、目立たなかったりすることがある。たとえば、光沢の低い透明トナーを用いて、マットコート紙に画像形成してもほとんど目立たないといった課題が発生した。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたものである。その目的は、透明トナー部の光沢度が選べる画像形成装置を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、カラートナーと透明トナーとによって記録材上に画像形成し、定着する画像形成装置であって、定着後の記録材上の光沢度が異なる少なくとも2種類以上の透明トナーをそれぞれ用いた画像形成が可能であり、どの光沢度の透明トナーを使用するかを使用者が選択することができることを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の他の代表的な構成は、カラートナーと透明トナーとによって記録材上に画像形成し、定着する画像形成装置であって、定着後の記録材上の光沢度が異なる少なくとも2種類以上の透明トナーをそれぞれ用いた画像形成が可能であり、選択された記録材の種類に応じて、使用する透明トナーの種類を選択することを特徴とする。
また、上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の更に他の代表的な構成は、カラートナーと透明トナーとによって記録材上に画像形成し、定着する画像形成装置であって、定着後の記録材上の光沢度が異なる少なくとも2種類以上の透明トナーをそれぞれ用いた画像形成が可能であり、給紙された記録材の光沢度を検知する光沢度検知手段を備え、その光沢度検知手段の検知結果に基づいて、使用する透明トナーの種類を選択することを特徴とする。
本発明によれば、の画像形成装置は、使用者の意図によって、透明トナー部の光沢度が選べる画像形成装置を提供することができる。
[実施例1]
(1)画像形成部
図1は本実施例における画像形成装置の概略構成を示す模式図である。この画像形成装置は、カラートナーと透明トナーとによって記録材上に画像形成し、定着する画像形成装置である。より具体的には、6連ドラム方式(インライン方式、タンデム方式)のフルカラー電子写真記録装置(複写機、プリンタ、ファクシミリ、それらの複合機)である。そして、定着後の記録材上の光沢度が異なる2種類の透明トナーを選択的に用いた透明トナー画像形成が可能である。まず、画像形成部について説明する。
100は画像形成装置本体(以下、装置本体と記す)である。この装置本体の上部には、操作部(操作パネル部)200、スキャナ(原稿読取り部)300、領域指定装置(デジタイザー)400が配設されている。操作部200は、使用者からのコマンド入力や、使用者への装置の状態報知等を行う。スキャナ300は、原稿を光学的に走査して画像を色分解光電読取りする。領域指定装置400は画像情報の領域指定機能を有する。また、スキャナ300でスキャンした画像を表示するスキャン画像表示機能を有する。500は大容量給紙ユニットであり、装置本体100の図面上右側面側に連設されている。この大容量給紙ユニット500は装置本体100に対して組み合わせて使用されるオプションナルな機能装置として構成されている。600は装置本体100に内装したコントローラ(制御回路部(CPU))であり、画像形成装置を統括制御する。700はパーソナルコンピュータ・ファクシミリ装置等の外部入力機器(外部ホスト装置)であり、インターフェイスを介してコントローラ600に接続されている。
装置本体100内は、図面上右から左に水平方向に並べて、第1〜第6の電子写真画像形成部(以下、画像形成部と記す)P1〜P6が配設されている。Aは第1〜第6の画像形成部P1〜P6の上側に配設した、複数の光走査手段を有するレーザー走査機構(レーザースキャナ)である。Bは第1〜第6の画像形成部P1〜P6の下側に配設した転写ベルト機構である。C1とC2は転写ベルト機構Bよりも下側に上下2段に配設した第1と第2の2つの給紙カセット(カセット給紙部)である。C3は装置本体100の図面上右側面側に配設した手差し給紙トレイ(手差し給紙部)である。このトレイC3は装置本体100に対して実線示のように畳み込んで格納自在である。使用時は2点鎖線示のように開き状態にする。Dは転写ベルト機構Bよりも記録材搬送方向下流側に配設した定着装置である。
スキャナ300において、31は原稿台ガラス、32は原稿台ガラスに対して開閉可能な原稿押え板である。ガラス31上にカラー原稿Oを画像面下向きで所定の載置基準に従って載置し、その上に押え板32を被せることで原稿Oをセットする。押え板32を原稿自動送り装置(ADF、RDF)にして、ガラス31上にシート状原稿Oを自動的に給送する構成にすることもできる。33はガラス31の下面に沿って移動駆動される移動光学系である。この移動光学系33によりガラス31上の原稿Oの下向き画像面が光学的に走査される。その原稿走査光が光電変換素子(固体撮像素子)であるCCD34に結像されて、RGB(レッド・グリーン・ブルー)の三原色で色分解読取りされる。読み取られたRGBの各信号が、コントローラ600で制御される画像処理部(不図示)に入力する。
画像処理部はレーザー走査機構Aを制御してスキャナ300からの各色分解読取り画像情報(電気的画像情報)に対応して変調したレーザー光を第1から第4の画像形成部P1・P2・P3・P4に対してそれぞれ出力する。また、後述するように、透明トナーを使用する画像形成モードの場合には、第5の画像形成部P5又は第6の画像形成部P6に対しても透明画像情報に対応して変調したレーザー光を出力する。
なお、プリンタモードの場合は、パーソナルコンピュータ等の外部ホスト装置700からコントローラ600に入力した電気的画像情報が画像処理部で処理されて、装置本体100がプリンタとして機能する。ファクシミリ受信モードの場合は、相手方ファクシミリ装置700からコントローラ600に入力した電気的画像情報が画像処理部で処理されて、装置本体100がファクシミリ受信装置として機能する。ファクシミリ送信モードの場合は、スキャナ300で光電読取りした原稿の電気的画像情報がコントローラ600により相手方ファクシミリ装置700に送信される。
図2は第1から第6の画像形成部P1〜P6の部分と転写ベルト機構Bの部分の拡大図である。第1から第6の画像形成部P1〜P6は互いに同様の電子写真プロセス構成である。即ち、各画像形成部は、それぞれ、像担持体としての電子写真感光体ドラム(以下、ドラムと記す)1を有する。そして、このドラム1に作用するプロセス手段である、全面露光ランプ(除電ランプ)2、一次帯電器3、現像器4、転写帯電器5、ドラムクリーナ6等を有する。
第1から第6の画像形成部P1〜P6において、現像器4は何れも磁気ブラシ現像器であり、現像剤はトナーと磁性キャリア粒子とを混合した二成分系現像剤である。
ただし、第1の画像形成部P1の現像器4には、シアンCのカラートナーと磁性キャリア粒子とを混合した二成分系現像剤が収容されている。そして、現像器内現像剤のトナー濃度が所定に維持されるように供給装置4aからCトナーが補充制御される。
第2の画像形成部P2の現像器4には、マゼンタMのカラートナーと磁性キャリア粒子とを混合した二成分系現像剤が収容されている。そして、現像器内現像剤のトナー濃度が所定に維持されるように供給装置4aからMトナーが補充制御される。
第3の画像形成部P3の現像器4には、イエローYのカラートナーと磁性キャリア粒子とを混合した二成分系現像剤が収容されている。そして、現像器内現像剤のトナー濃度が所定に維持されるように供給装置4aからYトナーが補充制御される。
第4の画像形成部P4の現像器4には、ブラックKのカラートナーと磁性キャリア粒子とを混合した二成分系現像剤が収容されている。そして、現像器内現像剤のトナー濃度が所定に維持されるように供給装置4aからKトナーが補充制御される。
第5の画像形成部P5の現像器4には、グロス透明Tの透明トナー(光沢のある透明トナー)と磁性キャリア粒子とを混合した二成分系現像剤が収容されている。そして、現像器内現像剤のトナー濃度が所定に維持されるように供給装置4aからTトナーが補充制御される。
第6の画像形成部P6の現像器4には、マット透明Tの透明トナー(光沢のない透明トナー)と磁性キャリア粒子とを混合した二成分系現像剤が収容されている。そして、現像器内現像剤のトナー濃度が所定に維持されるように供給装置4aからTトナーが補充制御される。
トナーとTトナーは、定着後の記録材上の光沢度が異なるトナーであり、後述するように、トナーの樹脂のガラス転移温度が異なることで、定着後の記録材上の光沢度が異なる。
転写ベルト機構Bは、エンドレスの転写ベルト7と、この転写ベルト7を懸回張設した駆動ローラ7aとターンローラ7b・7cを有し、記録材を転写ベルトによる搬送で、各画像形成部のドラム1と対向した転写部に送る。転写ベルト7は、駆動ローラ7aが駆動モータ(不図示)によりタイミングベルト装置等の動力伝達装置を介して回転駆動されることにより、矢印の反時計方向に所定の速度で回転駆動される。
フルカラー画像を形成するための動作は次の通りである。第1〜第6の画像形成部P1〜P6が所定に制御タイミングに合わせて順次に駆動される。その駆動により各ドラム1が矢印の時計方向に回転する。また転写ベルト機構Bの転写ベルト7も回転駆動される。レーザー走査機構Aも駆動される。この駆動に同期して一次帯電器3がドラム1の表面を所定の極性・電位に一様に帯電する。レーザー走査機構Aは各ドラム1の表面に対応する画像信号に応じたレーザービーム走査露光Lを行なう。これによって各ドラム1の表面に対応する画像信号に応じた静電潜像が形成される。即ち、レーザー走査機構Aは光源装置(不図示)から発せられたレーザー光を、ポリゴンミラー(不図示)を回転させて走査し、その走査光の光束を反射ミラー(不図示)によって偏向し、fθレンズ(不図示)によりドラム1の母線上に集光して露光する。これにより、ドラム上に画像信号に応じた静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像器4によりトナー像として現像される。
上記のような電子写真プロセス動作により、第1の画像形成部P1のドラム1の周面にはフルカラー画像のシアン成分に対応するCトナー像が形成される。第2の画像形成部P2のドラム1の周面にはフルカラー画像のマゼンタ成分に対応するMトナー像が形成される。第3の画像形成部P3のドラム1の周面にはフルカラー画像のイエロー成分に対応するYトナー像が形成される。第4の画像形成部P4のドラム1の周面にはフルカラー画像のブラック成分に対応するKトナー像が形成される。また、透明トナーを使用する画像形成モードの場合には、コントローラ600は、選択された使用透明トナーの種類情報に応じて、第5又は第6の画像形成部P5又はP6を選択的に画像形成動作させる。即ち、第5又は第6の画像形成部P5又はP6のドラム1の周面に透明画像情報に対応したTトナー像又はTトナー像が形成される。第5又は第6の画像形成部P5又はP6のうち、選択されなかった画像形成部はドラム1の回転はなされるが(ドラム空回転)、画像形成動作は実行されない。
上記の第1〜第4の画像形成部P1〜P4が複数の有色トナーによりカラー画像を形成するカラー画像形成手段である。そして、第5と第6画像形成部P5・P6が透明トナー像を形成する透明トナー画像形成手段である。
一方、第1の給紙カセットC1、第2の給紙カセットC2、手差し給紙トレイC3、大容量給紙ユニット500の内で選択指定された給紙部の給紙ローラが駆動される。これにより、その給紙部に積載収納されている記録材Sが1枚分離給紙される。そして、複数の搬送ローラ、及びレジストローラ9を経て転写ベルト機構Bの転写ベルト7上に供給される。転写ベルト7上に供給された記録材Sは転写ベルト7による搬送で第1〜第6の各画像形成部P1〜P6の転写部に順次に送られる。
本実施例では、記録材を搬送する転写ベルトを用いるものであったが、中間転写ベルトの構成であってもいい。即ち、それぞれの画像形成部で形成されたトナー像をそれぞれの転写部でトナー像が重ね合わさるように中間転写ベルトに一次転写させ、中間転写ベルト上の重ね合わせトナー像を記録材に一括して二次転写する構成であってもいい。
転写ベルト7が回転駆動されて、所定の位置にあることが確認されると、記録材Sは、レジストローラ9から転写ベルト7に送り出され、第1の画像形成部P1の転写部へ向けて搬送される。これと同時に画像書き出し信号がオンとなり、それを基準として所定の制御タイミングで第1の画像形成部P1のドラム1に対し画像形成がなされる。そして、そのドラム1の下面側の転写部で転写帯電器5が電界又は電荷を付与することにより、ドラム1上に形成された第1色目のCトナー像が記録材S上に転写される。この転写により記録材Sは転写ベルト7上に静電吸着力でしっかりと保持され、引き続いて第2の画像形成部P2以降に搬送される。そして、記録材Sは更に第2〜第4の画像形成部P2・P3・P4の各ドラム1上に形成された、Mトナー像、Yトナー像、Kトナー像の各色のトナー像の転写を順次に受ける。これにより記録材S上に未定着の4色フルカラーのトナー像(C+M+Y+K)が合成形成される。透明トナーを使用する画像形成モードの場合には、記録材Sは更に、第5又は第6の画像形成部P5又はP6の転写部において、第5又は第6の画像形成部P5又はP6のドラム1上に形成されたTトナー像又はTトナー像の転写を受ける。
C+M+Y+Kの4色フルカラーのトナー像が合成形成された、又はこれに更にTトナー像又はTトナー像が形成された記録材Sは、転写ベルト7の搬送方向下流部で分離帯電器10により除電されて静電吸着力が減衰される。これにより、記録材Sは転写ベルト7の末端から離脱する。11は転写ベルト7面を清掃するクリーニング装置である。
転写ベルト7から離脱した記録材Sは、搬送ベルト12により定着装置Dに導入され、この定着装置により熱と圧により、記録材上のトナー像は記録材に定着される。定着装置Dの定着ニップ部を通った記録材Sは定着排紙ローラ47により排出搬送される。そして、記録材Sはセレクタ13の上側を通り、排紙ローラ対14に挟持されて、装置本体100の外側の排紙トレイ15上に排出される。
両面画像形成モードが選択されている場合は次のようになる。定着装置Dを出た1面目画像形成済みの記録材Sは、セレクタ13によって反転再給紙機構E側に進路変更される。そしてこの反転再給紙機構Eの反転部(スイッチバック機構)16で表裏反転され、両面搬送パス17に送られ、中間トレイ部18に一旦収納される。中間トレイ部18に収納された記録材は、所定の制御タイミングで駆動された給紙ローラにより中間トレイ部18からレジストローラ9に向けて送り出される。このレジストローラ9から再度、転写ベルト機構Bの転写ベルト7上に2面目が上向きの状態で給紙される。そして、1面目に対する画像形成の場合と同様に、第1〜第6の画像形成部P1〜P6により2面目に対する4色フルカラーのトナー像の合成形成が実行される。2面目に対するトナー像の形成を受けた記録材Sは転写ベルト7から分離されて定着装置Dへ搬送され、2面目に対するトナー像の定着処理を受ける。
モノクロ画像形成物あるいは単色画像形成物の出力も可能である。この場合は、その画像形成モードを選択すると、第1〜第6の画像形成部P1〜P6のうち選択された画像形成モードに対応した画像形成部が画像形成動作する。他の画像形成部はドラム1の回転駆動はなされるけれども画像形成動作はなされない。そして、画像形成動作した画像形成部の転写部において、転写ベルト機構Bで搬送される記録材Sにトナー像を転写するシーケンスが実行される。
図3は定着装置D部分の拡大図である。この定着装置Dは熱ローラ方式の装置であり、互いに圧接して定着ニップ部Nを形成している定着ローラ41と加圧ローラ42を有する。定着ローラ41と加圧ローラ42は矢印の記録材搬送方向に回転駆動される。また、定着ローラ(定着部材)41と加圧ローラ(加圧部材)42をそれぞれクリーニングする耐熱性クリーニング部材43・44を有する。また、定着ローラ51にジメチルシリコーンオイル等の離型剤オイルを塗布する塗布ローラ45と、そのオイルの溜め46を有する。
定着ローラ41は同心円状に3層構造を採用しており、コア部分、弾性層、離型層を有している。コア部分は直径44mm、厚さ5mmのアルミニウム製中空パイプにより構成される。弾性層はJIS−A硬度50度、厚さ2.5mmのシリコンゴムにより構成される。離型層は厚さ50μmのPFAにより構成される。コア部分の中空パイプ内部には、熱源(発熱部材)としてのハロゲンランプH1が配設されている。
加圧ローラ42も同様の構成を採用している。弾性層は厚さ3mmのシリコンゴムを用いる。これは弾性層により定着ニップを稼ぐためである。加圧ローラ42のコア部分の中空パイプ内部にも、熱源としてのハロゲンランプH2が配設されている。
定着ローラ51と加圧ローラ52は長寿命化のため、表層に厚さ約30〜50μmのPFAチューブをかぶせても良い。
定着ローラ41と加圧ローラ42は所定の押圧力で圧接させて記録材搬送方向において所定幅の加熱・加圧部としての定着ニップ部Nを形成させている。加圧ローラ42の加圧力は、総圧で490N(50kgf)とした。このときの定着ニップ部Nの幅は7mmであった。
コントローラ600は、温度検出素子TH1とTH2から定着ローラ41と加圧ローラ42のローラ表面の温度を検出する。そして、温度検出信号に応じて、装置の定着温度が所定の温度(例えば180℃近傍)を維持するように、ハロゲンヒータH1とH2への通電を制御している。
定着装置Dに導入された記録材Sは、定着ニップ部Nに進入して挟持搬送されることで、記録材Sが加熱・加圧されて、各色トナー像の混色及び記録材Sへの固定が行われる。定着スピードは、200mm/sとした。
(2)カラートナーと透明トナーについて
カラートナーも透明トナーも、粉砕法によって製造することが可能である。
トナー粒子を粉砕法により製造する場合の結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体が挙げられる。また、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体が挙げられる。また、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体が挙げられる。また、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体が挙げられる。また、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体が挙げられる。また、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル樹脂などが単独或は混合して使用できる。特に、スチレン系共重合体及びポリエステル樹脂が現像特性や定着性等の点で好ましい。
また、トナーを製造する方法としては、懸濁重合法・界面重合法・分散重合法等の媒体中で直接トナーを製造する方法(重合法)が好ましく挙げられる。
この重合法は、結着樹脂成分となる重合性単量体および着色剤(更に必要に応じて重合開始剤、架橋剤、荷電制御剤、その他の添加剤等)を均一に溶解または分散させて単量体組成物とする。そして、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続層(例えば水相)中に適当な撹拌器を用いて分散し、同時に重合反応を行わせ、所望の粒径を有するトナーを得るものである。
トナーは、離型剤を含有することが好ましく、離型剤として適正量のワックスを含有させることにより、高解像性と耐オフセット性を両立させつつ感光体へのトナー融着を防止することが可能となる。
トナーを重合法により製造する場合、結着樹脂成分を構成する重合性単量体としては以下のものが挙げられる。
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレン等のスチレン系単量体が挙げられる。また、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリルが挙げられる。また、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチルが挙げられる。また、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル類が挙げられる。また、その他のアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の単量体が挙げられる。これらの単量体は単独または混合して使用し得る。上述の単量体の中でも、スチレンまたはスチレン誘導体を単独で、あるいはほかの単量体と混合して使用することがカラートナーの現像特性及び耐久性の点から好ましい。
また、トナーがポリエステル樹脂を含有することが好ましい。前記ポリエステル樹脂は、重量平均分子量(Mw)が6000〜100000であることが好ましい。Mw6000未満の場合には、外添剤のトナー粒子中への埋没を防止する効果が小さく、耐久による帯電量低下の防止効果が見られない。一方、Mwが100000を超える場合には、トナー粒子中への縮合系樹脂の分散が悪化し、最終的に得られるトナーの粒度分布がブロードになる。
重合法・粉砕法どちらの場合においても、結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、40〜70℃であることが好ましく、45〜65℃の範囲がさらに好ましい。これらは単独、または一般的には出版物:ポリマーハンドブック・第2版III−p139〜192(JohnWiley&Sons社製)に記載の理論ガラス転移温度(Tg)が、40〜70℃を示すように単量体を適宜混合して用いられる。
カラートナーは、着色力を付与するために着色剤を含有する。好ましく使用される有機顔料または染料として以下のものが挙げられる。
シアン系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が利用できる。
マゼンタ系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物が用いられる。また、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。
イエロー系着色剤としての有機顔料又は有機染料としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。
ブラックのトナーの着色剤としては、カーボンブラック等が挙げられる。
これらの着色剤は、単独又は混合しさらには固溶体の状態で用いることができる。カラートナーに用いられる着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、トナーへの分散性の点から選択される。
前記着色剤の添加量は、結着樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
トナーには、荷電特性を安定化するために荷電制御剤を配合しても良い。荷電制御剤としては公知のものが利用でき、特に帯電スピードが速く、かつ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。
トナー粒子を重合法により製造する場合、一般に上述のカラートナー組成物、すなわち重合性単量体中に着色剤、離型剤、可塑剤、荷電制御剤、架橋剤等トナーとして必要な成分及びその他の添加剤を適宜加える。そして、ホモジナイサー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機等の分散機によって均一に溶解または分散させた重合性単量体系を、分散安定剤を含有する水系媒体中に懸濁する。
トナー粒子を粉砕法により製造する場合は、公知の方法が用いられるが、例えば次のようにして得ることができる。結着樹脂、離型剤、荷電制御剤、着色剤等のカラートナー粒子として必要な成分及びその他の添加剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機により十分混合する。そして、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練して樹脂類をお互いに相溶させ、冷却固化、粉砕後、分級、必要に応じて表面処理を行ってトナー粒子を得ることができる。分級及び表面処理の順序はどちらが先でもよい。分級工程においては生産効率上、多分割分級機を用いることが好ましい。
粉砕工程は、機械衝撃式、ジェット式等の公知の粉砕装置を用いた方法により行うことができる。特定の円形度を有するカラートナーを得るためには、さらに熱をかけて粉砕するか、あるいは補助的に機械的衝撃を加える処理をすることが好ましい。また、微粉砕(必要に応じて分級)されたカラートナー粒子を熱水中に分散させる湯浴法、熱気流中を通過させる方法などを用いても良い。
また、トナーは無機微粒子を含有(外添)しており、無機微粒子の一次平均粒径が4〜80nmであることが好ましい。無機微粒子を疎水化処理したものは、高湿環境下でもトナー粒子の帯電量を高く維持し、トナー飛散を防止する上でより好ましい。無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニアなどの微粒子が使用できる。
本実施例の画像形成装置の第1〜第6の画像形成部P1〜P6においてそれぞれ用いた、Cトナー、Mトナー、Yトナー、Kトナー、Tトナー、Tトナーは、次のとおりである。
シアントナー:数平均分子量約5000のポリエステル系のメインバインダー100重量部にフタロシアニン顔料を5重量部、荷電制御剤を4重量部及び外添剤を添加して調製した。
マゼンタトナー:数平均分子量約5000のポリエステル系のメインバインダー100重量部に顔料C.I.ソルベントレッド49を4重量部、染料C.I.ピグメントレッド122を0.7重量部、荷電制御剤を4重量部及び外添剤を添加して調製した。
イエロートナー:数平均分子量約5000のポリエステル系のメインバインダー100重量部に顔料C.I.ピグメントイエロー17を5重量部、荷電制御剤を4重量部及び外添剤を添加して調製した。
ブラックトナー:数平均分子量約5000のポリエステル系メインバインダー100重量部にカーボンブラックを5重量部、荷電制御剤を4重量部及び外添剤を添加して調製した。
グロス透明トナー:数平均分子量約2000のポリエステル系のメインバインダー100重量部に荷電制御剤を4重量部及び外添剤を添加して調製した。
マット透明トナー:数平均分子量約10000のポリエステル系のメインバインダー100重量部に荷電制御剤を4重量部及び外添剤を添加して調製した。
そして、上記の6種類のトナーをそれぞれ磁性キャリア粒子と混合して二成分系現像剤としたものを用いた。
ガラス転移温度Tgはカラートナーが55℃、グロス透明トナーが50℃、マット透明トナーが60℃であった。
このトナーの定着後の記録材上のグロスは、カラートナーが60度グロスメータで約40%、グロス透明トナーは約60%、マット透明トナーは約20%であった。
グロスの測定方法は、日本電色工業株式会社製ハンディ型光沢計(PG−1M)を用いた(JIS Z 8741 鏡面光沢度−測定方法に準拠)。
(3)透明トナーによる画像形成モード
本実施例の画像形成装置において、透明トナーによる画像形成モードは、第一画像形成モードと第二画像形成モードとを有するものである。
第一画像形成モードは、4色のトナー像上にグロス透明トナー像を重ね合わせて記録材上のトナー像の高さが実質的に等しくなるようにグロス透明トナー像が形成されるものである。
第二画像形成モードは、単色の有色トナー像あるいは複数色の有色トナー像に併せてグロス透明トナー或いはマット透明トナーで所定の文字部、記号部、模様部を形成するものである。
以下、それぞれについて説明する。
A:第一画像形成モード
図6は、記録材S上に形成されるトナー層の模式図である。本実施例では、記録材S上のトナー層80における、有色トナー(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K))の重ね合わせによる最大載り量を1.5mg/cmとし、各色単独の最大載り量は0.5mg/cmとする。尚、図6は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナーの単独又は重ね合わせにより形成されたカラー画像を模式的に示している。但し、カラー画像形成において一般に行われるように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色成分の重ね合わせによる画像の一部又は全部をブラック(K)に置き換えることができる。又、ブラック単色画像は、ブラック(K)のトナーにより形成することができる。
そして、本実施例では、有色トナーのトナー量が少ない部分には、記録材S上における有色トナーと透明トナーとを合計した載り量が1.5mg/cmとなるように透明トナーを転写して、画像全体のトナー載り量を均一にする。
そのためには、透明トナー像は以下のように形成される。コントローラ600はトナー高さ計算部により記録材の表面上に形成する有色トナーの画像部のトナーの高さを画像データから算出する。また、透明トナー印字量計算部により画像部のトナーの高さとトナー高の最高値との差から透明トナーの各部分印字量を算出し、有色トナー像の凹凸を無くすために必要な透明トナーの印字量をトナー画像の上に形成するものである。このように、透明トナーを用いる画像形成部は、他の4色の画像形成部の画像情報に応じて、透明トナー像が形成される感光ドラムに露光されることで、静電潜像が形成される。そして、静電潜像に基づいて透明トナー像が形成される。
このように、第一画像形成モードを利用することで、カラー画像の光沢度を高めることができる。
B:第二画像形成モード
本実施例では、上記に記載したようなグロス透明トナーを用いて記録材上のトナー像の高さをそろえる第一画像形成モードとは異なる第二画像形成モードを備えるものである。第二画像形成モードは、記録材上に、グロス透明トナーまたはマット透明トナーでウォーターマーク、アイキャッチ、セキュリティマークに対応する文字部、マーク部(記号部、模様部)などを形成するものである。
本実施例では、有色トナー像が形成されていない非画像領域に文字部を形成するものであるが、有色トナー像上にいずれかの透明トナーにより文字等を形成する構成であってもよい。
また、本実施例では、後述するように、透明トナー像の光沢度を選択できる構成である。透明トナー像は、本来、透明であるため使用方法によっては目立たせたい要望や、目立ちにくくしたいといった要望がある。本発明は、透明トナー像の光沢度の選択の幅を広げることで、これらの要望に対応するものである。
(4)TトナーとTトナーの選択使用
本実施例は、透明トナーを使用する画像形成モードにおいて、マット透明トナーをもちいる光沢度の低いマット化モードとグロス透明トナーをもちいる光沢度の高いグロス化モードとのどちらを使用するかを使用者が選択することができる構成となっている。
以下、画像形成モードを選択する選択部、更に、光沢度を選択する選択部とを有する選択手段について説明する。
操作部200には、図4のように、透明トナーを使用する画像形成モードを選択するための透明記号モードボタン201がある。使用者は第二画像形成モードを実行させるときにはこのボタン201を押す。ボタン201は押されることでオンになり、点灯によりオン状態が表示される。再度押されることでオフになり、消灯によりオフ状態が表示される。
なお、本実施例では、第一画像形成モードを選択するボタン204(透明高光沢度モード)が備えられており、このボタン204により第一画像形成モードが選択されるものである。
コントローラ600は、ボタン201及びボタン204がオフであるときは、画像形成モードを透明トナーは使用しないモードにする。また、コントローラ600は、ボタン204がオンであるときは第一画像形成モードになり、ボタン201がオンであるときは、第二画像形成モードにする。
透明記号モードボタン201がオフのときには、グロス透明ボタン202もマット透明ボタン202もオフであり、消灯によりオフ状態が表示される。透明モードボタン201がオンされると、グロス透明ボタン202とマット透明ボタン202の両方が点滅状態になる。どちらか一方のボタンが選択されて押されると、そのボタンがオンになり、点灯によりオン状態が表示される。他方のボタンはオフになり、消灯によりオフ状態が表示される。コントローラ600は、グロス透明ボタン202が選択されて押されたときは、第5の画像形成部P5を画像形成動作させる制御をする。第6の画像形成部P6は画像形成をしないで、ドラム1の回転する制御をする。マット透明ボタン203が選択されて押されたときは、第6の画像形成部P6を画像形成動作させる制御をする。第5の画像形成部P5は画像形成をしないで、ドラム1を空回転する制御をする。
具体例として、図5のような原稿Oについて、その原稿中の「コピー禁止」の文字の部分Xについては、Tトナー又はTトナーで画像形成することで無彩色のセキュリティ画像として表現した画像形成物を出力させる場合について説明する。
本実施例では、セキュリティ画像として「コピー禁止」の文字部について説明するが、商標等の記号(記号部)、模様(模様部)の画像形成する場合であっても、同様に形成可能である。
先ずは、デジタイザー400を用いて、透明トナーの文字像(記号)を形成する方法(複写モード時)を説明する。
デジタイザー400を用いた画像内の領域指定について説明する。使用者(ユーザ)が複写動作に先だって原稿をデジタイザー400上へ置き、原稿上の任意の位置をデジタイズペンで領域指定すると、図7のRAM601は領域指定された原稿上の位置の座標データを記憶する。
次に、使用者が原稿をスキャナ300の原稿読取り位置に所定にセットし、操作部200の複写スタートボタンを押す。そうすると、先に記憶された座標を含む原稿の領域が走査される。そして、その時に得られた指定座標位置の文字情報が図7のサンプリング回路301によってサンプリングされる。具体的には、図5のコピー禁止の文字部がデジタイズペンで領域指定されると、このコピー禁止の文字部の文字情報がサンプリングされることになる。
そして、操作部200の情報を表示する表示部にサンプリングされた文字情報が表示され、この文字情報の部分を第二画像形成モードで画像形成するか否かの選択を使用者が行う。行う場合には、透明記号モードを入力し、行わない場合には、取り消しボタンを入力すればいい。
透明記号モードの入力が行われた場合には、さらに、使用者はグロス透明かマット透明かを選択する。以上のように、画像形成装置は、使用者の入力により入力されたモードに基づいて、画像形成信号の入力により画像形成を行うことになる。
プリンタ出力(プリンタモード)も同様である。プリンタのコントロール画面で、同様に、透明トナーの出力画面を選択して、使用者は透明トナーで出力したい場所を別の色で表した画像を用意する。即ち、文字、記号、模様等の画像情報を指定する。そして、その画像情報を含む画像を出力する際に、出力モードを上記と同様に設定する。即ち、第二画像形成モードの選択するかどうか、第二が像形成モードを選択したときには、グロス透明かマット透明かを選択する。そして、プリント出力ボタンを押す。
本実施例では、TトナーとTトナーの2種類の透明トナーを使用したが、さらに透明トナーの種類を増やしても構わないことは言うまでも無い。即ち、定着後の記録材上の光沢度が異なる少なくとも2種類以上の透明トナーをそれぞれ用いた画像形成が可能であるようにする。そして、どの光沢度の透明トナーを使用するかを使用者が選択できる構成にすることができることは言うまでも無い。
また、コピー禁止のセキュリティ画像である必要もない。即ち、透明トナーを使用する画像は、必ずしもセキュリティ画像である必要はなく、グロスマーク、ウォーターマーク、アイキャッチなど自由に使用できる。
透明トナー像を形成する領域の別の指定方法としては、透明トナーで表現したい色を特定し、自動的にその色が透明トナー像で出力される構成であってもいい。つまり、出力される画像の文字、記号、模様等の色に対応させて方法である。出力される画像の文字、記号、模様等の色が特定の色であれば、自動的に透明トナーで出力されるというものである。
(5)透明トナー像の光沢度調整
第二画像形成モードの場合における透明トナー像の形成について説明する。出力する画像データ(文字部、記号部、模様部)に基づいてトナー像は、通常の画像形成と同様に形成される。その際には、グロス透明が選択された場合には、グロス透明トナーの画像形成手段が用いられ、マット透明が選択された場合には、マット透明トナーの画像形成手段が用いられる。
以上、説明したように、使用者が透明トナー部の光沢度を選べる画像形成装置を提供することができた。
[実施例2]
本実施例は、選択された記録材Sの種類に応じて、使用する透明トナーの種類を選択する。
画像形成装置本体は、カセットC1・C2の紙種を選択する選択ボタンがあり、このボタンで、使用者は、カセットC1・C2に入れた紙種を予め画像形成装置本体(コントローラ600のメモリ)に入力する。
選択ボタンの種類としては、「マット紙」「グロス紙」という選択ボタンが表示される。透明トナーの使用方法についてもユーザが予め選択しておく。たとえば、透明トナーに変換する色、透明トナー部を「目立たせる」「目立せない」といった使い方を指定しておく。本実施例では、記録材の光沢度と透明トナー像の光沢度によって、目立ちやすさが異なるものである。即ち、記録材の光沢度が高い場合に、透明トナー像の光沢度が高いと目立ちにくくなり、透明トナー像の光沢度が低いと目立ちにくくなるものである。透明トナー像の光沢度が記録材の光沢度に対して相反する関係にあるときに目立ちやすくなり、同じ方向にある場合には目立ちにくくなる。
このように、構成することで、使用者が透明トナー部を目立たせたい場合に、マット紙にマット透明で出力してしまい目立たなくなるといった問題が解決できる。
図8を用いて本実施例におけるフローチャートについて説明する。選択される記録紙の種類が低光沢紙(マット紙)上に形成される透明トナー像を目立たせる場合には、グロス透明トナーを用いて文字部が形成される。また、目立たせたくない場合には、マット透明トナーを用いて文字部が形成される。一方、選択される記録紙の種類が高光沢紙(グロス紙)上に形成される透明トナー像を目立たせる場合には、マット透明トナーを用いて文字部が形成される。また、目立たせたくない場合には、グロス透明トナーを用いて文字部が形成される。
本実施例では、紙種の選択は、マット紙かグロス紙かを入力したが、このような方法に限らず、たとえば、紙(記録材)の一般的な銘柄を入力できるようにしておき、その銘柄のグロステーブルを持ち、そのときに必要な透明トナーを選んでもよい。例えば、PODグロスコート(高光沢紙)=50%、PODマットコート=10%(低光沢紙)といった記録材のテーブルをコントローラ600にメモリしていてもよい。
以上、説明したように、使用者の意図にあった透明トナー部の光沢度が選べる画像形成装置を提供することができた。
[実施例3]
本実施例は、給紙された記録材の光沢度を検知する光沢度検知手段を備え、その光沢度検知結果に基づいて、使用する透明トナーの種類を選択する。
本実施例でも、透明トナーの使用方法については使用者が予め選択しておく。たとえば、透明トナーに変換する色、透明トナー部を「目立たせる」「目立せない」といった使い方を指定しておく。
記録材の光沢度検知手段について説明する。本実施例では光沢度センサ1000を用いて、給紙されている記録材の光沢度を測定する。光沢度センサ1000は、記録材Sが手差し部ならびに給紙カセットから搬送され転写ベルト7に行くまでの間で、記録材Sの光沢度をセンシングする。光沢度センサ1000による記録材Sが光沢度検知結果がコントローラ600に入力する。コントローラ600は、透明トナーを使用する画像形成モードが指定されているときには、入力する記録材の光沢度検知結果に基づいて、予めメモリに指定されている透明トナーの使い方に従って使用する透明トナーの種類を選択する。
図9に光沢度センサ1000の概略構成を示す。光沢度センサ1000は、JISZ8741に規定された方法により光沢度を測定するものである。つまり、測定方法は、規定された入射角で規定の開き角の光束を入射し、鏡面反射方向に反射する規定の開き角の光束を受光器で測るものである。
図9において、光源1001で照射された光束は、レンズ1002を通り、記録材Sに角度θで入射する。そして、鏡面反射方向に反射した光束をレンズ1003を通して受光器1004によって検出する。この光沢度センサ1000を給紙部に配置することにより、記録材自体の表面光沢が検出できる。なお、本実施例では、入射角θを60°とした表面光沢の検出を行ったものである。
図10を用いて本実施例におけるフローチャートについて説明する。検知された記録紙の種類が低光沢紙(マット紙)であって、形成される透明トナー像を目立たせる場合には、グロス透明トナーを用いて文字部が形成される。また、目立たせたくない場合には、マット透明トナーを用いて文字部が形成される。一方、検知された記録紙の種類が高光沢紙(グロス紙)であって、形成される透明トナー像を目立たせる場合には、マット透明トナーを用いて文字部が形成される。また、目立たせたくない場合には、グロス透明トナーを用いて文字部が形成される。ここで、高光沢紙か低光沢紙かは、光沢度が35%以上か、否かで判断される。
つまり、予め入力されたグロス透明とマット透明の光沢度と、記録材の検知結果とを比較して、使用者設定が、透明部を目立たせる場合では、記録材と、透明トナー部との光沢度差が大きくなるように透明トナーを選択して画像形成する。
透明トナーのグロスは、記録材の条件、本体の設置環境、定着装置の条件によって左右されるため、グロス透明とマット透明の光沢度は使用者が適当な数値を入力しておくことが望ましい。
以上の実施例では、記録材上に透明トナー像を形成する構成を記載したが、本発明はこの構成に限定するものではなく、カラー画像上に文字、記号、模様を形成する場合でも、本発明の効果を得ることが出来る。
以上、説明したように、使用者の意図にあった透明トナー部の光沢度が選べる画像形成装置を提供することができた。
実施例1の画像形成装置の簡略図である。 図1の部分的拡大図である。 定着装置部分の拡大図である。 操作部のモード選択ボタン・グロス透明ボタン・マット透明ボタンの平面図である。 実施例で用いた原稿を説明する簡略図である。 記録材上に形成されるトナー層の模式図である。 デジタイザーに関する関係図である。 実施例1のフローチャートである。 実施例2で用いた光沢度センサ(光沢度計)を説明する簡略図である。 実施例2のフローチャートである。
符号の説明
P1〜P6:第1〜第6の画像形成部、1:電子写真感光体ドラム、3:一次帯電器、4:現像器、5:転写帯電器、6:ドラムクリーナ、7:転写ベルト、9:レジストローラ、11:転写ベルトクリーニング装置、12:搬送ベルト、15:排紙トレイ、D:定着装置、41:定着ローラ、42:加圧ローラ、C1・C2:給紙カセット、S:記録材S、1000:光沢度センサ

Claims (4)

  1. カラートナーと透明トナーとによって記録材上に画像形成し、定着する画像形成装置であって、
    定着後の記録材上の光沢度が異なる少なくとも2種類以上の透明トナーをそれぞれ用いた画像形成が可能であり、どの光沢度の透明トナーを使用するかを使用者が選択することができることを特徴とする画像形成装置。
  2. カラートナーと透明トナーとによって記録材上に画像形成し、定着する画像形成装置であって、
    定着後の記録材上の光沢度が異なる少なくとも2種類以上の透明トナーをそれぞれ用いた画像形成が可能であり、選択された記録材の種類に応じて、使用する透明トナーの種類を選択することを特徴とする画像形成装置。
  3. カラートナーと透明トナーとによって記録材上に画像形成し、定着する画像形成装置であって、
    定着後の記録材上の光沢度が異なる少なくとも2種類以上の透明トナーをそれぞれ用いた画像形成が可能であり、
    給紙された記録材の光沢度を検知する光沢度検知手段を備え、その光沢度検知手段の検知結果に基づいて、使用する透明トナーの種類を選択することを特徴とする画像形成装置。
  4. 定着後の光沢度が異なる透明トナーとは、トナーの樹脂のガラス転移温度が異なることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
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