JP2009036526A - 環境変化検知センサ、非接触ic媒体、非接触ic媒体の製造方法およびセンシング時間の調整方法 - Google Patents

環境変化検知センサ、非接触ic媒体、非接触ic媒体の製造方法およびセンシング時間の調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】設定限界を超えた周囲環境下に一定時間置かれたことを検知できる環境変化検知センサおよび非接触IC媒体を提供する。
【解決手段】非接触通信を行うアンテナ回路と、該アンテナ回路を通じた非接触通信の制御を行うICとを備えた非接触IC媒体に、所定の環境に置かれていると時間経過に伴って不可逆的に変化する変化手段と、該変化手段が所定状態以上に変化したことを検知可能にする検知可能化手段とを備えた環境変化検知センサを接続した。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば誘導電磁界あるいは電波を用いて非接触で読み取りできるような非接触IC媒体に関し、特に、食品、医薬品、化学薬品、電子部品等、保存環境の管理が必要な物品の保管経過を確認するシステム等に好適で保管時の環境変化をセンシングする環境変化検知センサ、該環境変化検知センサを搭載した非接触IC媒体、該非接触IC媒体の製造方法、およびセンシング時間の調整方法に関する。
近年、食料品、医薬品等の安全性に対する関心の高まりから、物品の保管、流通経路、加工時等における周囲環境を管理することが求められている。そして、この周囲環境の情報を、誘導電磁界あるいは電波を用いて非接触で読み取りできる非接触IC媒体で管理するシステムが提案されている。
例えば、加速度センサ、温度センサ、衝撃センサ、湿度センサ、圧力センサ等をデータキャリアに取り付けて、物品が物流過程で受けた環境変化を監視して、品質保証を行う品質保証方法が提案されている(特許文献1参照)。この品質保証方法は、センサの検知情報をAD変換機でデジタル信号に変換し、CPUによってICメモリにデータを書き込むものである。このため、AD変換機、及びセンサを動作するための電池が必要であり、データキャリアが高コスト化するという問題がある。
この問題に対して、周囲の保存環境の温度変化によって共振周波数が変化するように設定された共振回路(アンテナ回路)を有する非接触型の通信応答体が提案されている(特許文献2参照)。この非接触型の通信応答体は、共振回路(アンテナ回路)に直列あるいは並列に接続された温度ヒューズを温度変化により切断し、共振回路(アンテナ回路)の容量成分(C)、あるいはインダクタンス成分(L)を変化させて共振周波数を変え、もとの共振周波数で通信するリーダーでは読み取りができなくなるようにするものである。これにより、温度変化があったという異常アラームを検知でき、生鮮食料品の温度管理を安価、簡便に行えるとされている。
しかし、上記非接触型の通信応答体は、周囲温度が管理限界温度以上に上昇すると温度ヒューズが切断されるものであるから、管理限界温度に達してからの経過時間が問題となる食品の鮮度管理等には適用し難いという課題がある。また、上記非接触型の通信応答体は、輸送途中で保冷庫等から出すといった必要行為時でも、異常アラームを出してしまうといった問題がある。
特開2000−302211号公報 特開2005−157485号公報
この発明は、上述の問題に鑑み、設定限界を超えた周囲環境下に一定時間置かれたことを検知できる環境変化検知センサおよび非接触IC媒体を提供することを目的とする。
この発明は、所定の環境に置かれていると時間経過に伴って不可逆的に変化する変化手段と、該変化手段が所定状態以上に変化したことを検知可能にする検知可能化手段とを備えた環境変化検知センサであることを特徴とする。
前記所定の環境は、温度、湿度、雰囲気ガス、またはこれらの複数等が所定の状況にある環境とすることができる。
この発明により、所定の環境に一定時間以上放置されたことをセンシングすることができる。従って、所定の環境に置かれたのが一瞬であれば問題なく、一定時間以上置かれると問題になるような場合に、適切にセンシングすることができる。
この発明の態様として、前記検知可能化手段を、互いに電気導通可能に接合された2つの導電体で構成し、前記変化手段を、前記2つの導電体の接合部間に設けられた金属酸化物で構成して、前記所定状態を、前記金属酸化物が酸化成長して前記2つの導電体の間の抵抗値が一定以上に高まった状態とすることができる。
これにより、金属酸化物の酸化成長による2つの導電体間の抵抗値の高まりを利用して環境変化検知センサを実現することができる。
またこの発明の態様として、前記導電体の少なくとも1つをアルミニウムで構成し、前記金属酸化物をアルミニウム酸化物で構成することができる。
これにより、環境温度に応じて酸化進行上限が変わるアルミニウムの酸化特性を利用して、一定温度以上の環境に一定時間以上置かれたことを検知することができる。
またこの発明は、非接触通信を行うアンテナ回路と、該アンテナ回路を通じた非接触通信の制御を行うICとを備え、前記環境変化検知センサを前記アンテナ回路または前記ICに接続し、前記所定状態を、前記変化手段の変化によって前記アンテナ回路の共振周波数が一定以上変化した状態または前記環境変化検知センサ部分の電気的な接続が切れた状態とした非接触IC媒体とすることができる。
これにより、環境変化を共振周波数の変化または電気的な接続の断でセンシングすることができる。従って、環境変化検知機能付きの非接触IC媒体を安価に製造することができる。
またこの発明は、アンテナを備えたアンテナ基板に、該アンテナ基板より小型で前記環境変化検知センサおよびICを実装した小型基板を実装する非接触IC媒体の製造方法とすることができる。
これにより、非接触IC媒体を効率良く製造することができる。
またこの発明は、前記環境変化検知センサにおける少なくとも1つの導電体を所定の穴あき形状に加工して金属酸化物の変化速度を制御するセンシング時間の調整方法とすることができる。
これにより、センシングしたい環境条件に応じてセンシング時間を容易に調整することができる。
この発明により、設定限界を超えた周囲環境下に一定時間置かれたことを検知できる環境変化検知センサおよび非接触IC媒体を提供することができる。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
図1は、ICタグ1の平面図を示し、図2は、環境変化検知センサ20付近の縦断面図を示す。
図1に示すICタグ1は、通信周波数として13.56MHzを用いて非接触通信するRF−IDタグである。このICタグ1は、IC11(ペアチップIC11)を実装するストラップ基板12を有するモジュール30と、樹脂製基材13の上に形成した巻き線コイル14の終端部15とが機械的に締結された構造である。そして、モジュール30のストラップ基板12には、限界環境下で時間経過と伴に抵抗値が増加する環境変化検知センサ20が設けられている。
前記樹脂製基材13は、肉厚が38μmのPET(ポリエチレンテレフタレ−ト)製フィルムにより略長方形に形成されている。
巻き線コイル14は、肉厚が9μm厚のCu(銅)、あるいは肉厚が15μm厚のAl(アルミニウム)をエッチングして渦巻き状に形成された導体パターンである。
ストラップ基板12には、巻き線コイル14の一方の終端部15aが接続される配線回路21a、巻き線コイル14の他方の終端部15cが接続される配線回路21c、および配線回路21aと配線回路21cの間の配線回路21bが設けられている。配線回路21aにはIC11の一方の端子が接続され、配線回路21bにはIC11の他方の端子が接続されている。また、配線回路21bと配線回路21cは、環境変化検知センサ20により接続されている。従って、巻き線コイル14の一方の終端部15aと他方の終端部15cは、配線回路21a、IC11、配線回路21b、環境変化検知センサ20、および配線回路21cによりこの順で接続されている。従って、この実施例の環境変化検知センサ20は直列に接続されている。
配線回路21(21a,21b,21c)は、35μmのアルミ配線回路により構成されている。
環境変化検知センサ20は、前記配線回路21の上に銀インクを印刷することで形成される導体回路22と、該導体回路22に接続されている配線回路21b,21cと、導体回路22と配線回路21b,21cとの接続部間の酸化物23とにより構成されている。
ストラップ基板12は、IC11を実装する樹脂製の小型基板であり、この実施例では25μmのPETフィルム基材により構成されている。
このように構成されたモジュール30は,前記巻き線コイル14を跨ぐような形態で該巻き線コイル14の両終端部15で接続した構造である。
なお、導体回路22と配線回路21の接続部間には、アルミニウムの酸化物23(酸化膜)が存在している。このため、2つ導体回路22と配線回路21の間には、この酸化物23の層に起因する接触抵抗24がある。この接触抵抗24は、温度、雰囲気中の水分、酸化性ガスによる酸化物23の成長に伴って高抵抗値に変化する。
図3および図4は、ICタグ1の製造工程を示す説明図である。
まず、モジュール30の作製工程を図3に従って説明する。
(工程A)
25μm厚の耐熱性PETフィルムであるストラップ基板12上に35μm厚のアルミ箔31が接着されたAl−PET積層材を用意する。
(工程B)
次に、前記積層材上のアルミ箔31上に、所要パターン回路形状にレジストマスク32を印刷形成する。
(工程C)
公知技術であるエッチング法を用いて、配線回路21(21a,21b,21c)を作成する。
(工程D)
次に、上記エッチング工程で使用したレジストマスク32を剥離し、露出したアルミニウムの配線回路21表面のアルミ酸化膜を除去する。この時の除去は、アルカリや酸による化学的処理が生産性上好ましく、濃度5%、温度50℃程度の水酸化ナトリュウム溶液に浸漬して行う。
(工程E)
次に、配線回路21b,21cを接続するような形態(第1図参照)で、配線回路21b,21c上に導体回路22を形成する。この導体回路22は、銀、あるいはカーボン等の導電粒子、エポキシ樹脂等のバインダ、イソホロン等の溶剤から成る導電インクをスクリーン印刷等により印刷し、150℃、10分程度で加熱、乾燥する方法で形成する。
この時の加熱、乾燥工程により、導体回路22とアルミニウムの配線回路21b,21c間には、数オングストロームのアルミ酸化物23が、導体回路22と配線回路21b,21cの接触を疎外する形態で形成される。このアルミ酸化物23は絶縁体であるが、通常、該酸化物23が数オングストロームの厚みであれば、電子が薄い絶縁体を透過するトンネル効果によって電気が流れる。本工程においては、表面に塗布した導電インクが外気の酸素と配線回路21b,21cの表面を遮断することで、酸化物23の成長が数オングストロームに抑えられる。
さらに、この時形成された導体回路22は、加熱、乾燥によりインクを構成していた溶剤が蒸発し、内部に空孔を多数介在した層として構成される。このため、酸化物23は、後の高温度、あるいは酸素濃度の高い高湿度化に長時間放置されることによって成長し、数十オングストローム(数nm)の厚みになるとトンネル効果がなくなり絶縁体化する。この絶縁体化は、電極全体で同時に生じることはなく部分的に生じるため、導体回路22と配線回路21b,21c間の電気抵抗値の増加になる。
(工程F)
IC11を実装する電極上(配線回路21a,21b上)に、ポリオレフィン系、あるいはポリエチレン系の熱可塑性接着剤33を塗布する。この塗布は、スクリーン印刷法等を使って、IC11が実装される個所のみへ塗布することもできるが、生産性が良好なロールコータ等を使って基板表面全面に塗布してもよい。
ただし、導体回路22上に熱可塑性接着剤33を塗布することは、前記酸化物23の成長を抑制する。このため、導体回路22上に熱可塑性接着剤33を塗布する場合、電気抵抗値の上昇速度が遅くなることを考慮する必要がある。
(工程G)
最後に、IC11を、前工程の熱可塑性接着剤33上に配置し、特開2001−156110で提案されている公知の方法を用いて配線回路上に実装する。
すなわち、IC11は,その底面から接続用電極(Bump)11aを突出させた、いわゆる表面実装型部品として構成されている。IC11の底部から突出する金接続用電極11aに超音波振動を負荷し、配線回路21a、21bの表面上の接着剤を振動により機械的に除去し、さらに振動による摩擦熱により加熱して金属融着を発生させて、接合を行う。
この実装方法は、上記ICを所定位置に配置した後、負荷圧力0.2Kg/mm2下で振動数40KHzの超音波振動を、数秒程度加えることにより実施される。
ただし、本IC11の実装方法としては、従来公知のACF(異方導電性ペースト)、あるいは導電性接着剤を用いた方法を用いることもできる。
尚、本実施例で使用したストラップ基板12として、ポリイミドフィルム、PEN、PPSフィルム等の耐熱性基材を用いてもよい。
次に、上記工程により作製されたモジュール30を、樹脂製基材13の上に形成した巻き線コイル14に、特開2001−156110で提案されている方法を用いて接続する工程を図4に従って説明する。
(工程I)
まず、Cu−PET積層基材を用意する。一例として38μm厚のPETフィルムで構成される樹脂製基材13の片面に、ウレタン系接着剤を介して10μm厚のCu(銅)を重ね、これを150℃、圧力5kg/cm2の条件で熱ラミネ−トを経て積層接着させる。これにより、樹脂製基材13の面にCu箔51が接着されたCu−PET積層材が完成する。
(工程J)次に、前記積層材のCu箔51表面上にコイル形状のエッチングレジストパターン52を形成する。すなわち、コイルの特性として必要なL値、Q値を得るタ−ン数、線幅、ピッチ、内外周をもつコイル形状に、例えばグラビア印刷法を用いて絶縁性のエッチングレジストインキをCu箔51上に印刷する。
この時のレジストインキとしては、熱又は活性エネルギー線で硬化するタイプのものを使用する。活性エネルギー線としては紫外線または電子線を使用し、紫外線を用いる場合にはレジストインキに光重合剤を入れて使用する。
(工程K)
上記工程により形成されたエッチングレジストパターン52から露出するCu箔51部分を従来公知のエッチングを行うことにより除去し、渦巻き状導体パターンである巻き線コイル14を形成する。この巻き線コイル14は、ICタグ1のアンテナとして機能する。
(工程L)
次に、モジュール30の配線回路21a、21cを、巻き線コイル14の接続端部である終端部15に重ねるように配置する。そして、モジュール30の配線回路21a、21cの直上部から、負荷圧力0.2Kg/mm2、振動数40kHzの超音波振動54を付加しながら圧子53を約0.5秒間押し当て、モジュール30の配線回路21と巻き線コイル14を接続する。
尚、本実施例では本工程に於いて超音波接合法によるモジュール30の実装法を例示したが、これを異方導電ペースト、あるいはハンダ、導電ペースト等を使用して実施してもよい。
以上の工程により作製されたICタグ1は、設定された限界温度、あるいは限界湿度以上の雰囲気中に放置された場合、環境変化検知センサ20内の酸化物23が成長し、導体回路22と配線回路21間の接続抵抗が増加する。上記雰囲気中に一定時間以上放置されると、酸化物23が一定以上成長し、上記抵抗値の増加によって共振周波数が変化するか、あるいはIC11と巻き線コイル14間の電気的な接続が切れてICタグ1が動作不能となる。従って、別途のリーダ装置によりICタグ1からデータを読取ろうとしたときに、共振周波数の変化または動作不能によって読み取ることができなくなっており、これによって限界温度あるいは限界湿度以上の雰囲気中に一定時間以上放置されたことを検知できる。
従って、例えば食料品が腐敗しないように温度管理するような場合に好適なセンシングを実行できるICタグ1を安価に提供できる。詳述すると、食料品は、一定温度以上の環境に一定時間以上放置されると腐敗するが、一定温度以上の雰囲気中に置かれても放置時間が短ければ腐敗しないという性質を有する。このため、単に一定温度以上の雰囲気中に置かれたか否かを検知するだけではなく、その一定温度以上の雰囲気中に一定時間以上放置されたことを検知する必要がある。前述したICタグ1は、このように一定温度以上の雰囲気中に一定時間以上放置されたことを検知できる。
以上に説明したICタグ1により、環境変化検知センサ20の抵抗値変化によりICタグ1の共振周波数を変化させて環境変化の異常アラームを検知することができる。つまり、雰囲気温度と放置時間の関係によって不可逆的に成長する酸化物23をセンシングに用いたため、予め定めた一定の雰囲気中に一定時間以上放置されたことを、環境変化検知センサ20の抵抗値が一定以上高まって共振周波数が一定以上変化したか接続が切れたことにより検知できる。
従って、食料品のように雰囲気だけでなく放置時間も重要になるような物品について、適切に管理されたか否かをセンシングすることができる。
また、従来のように一定の雰囲気中に一定時間以上置かれたことを記憶するメモリーなどの電子デバイスを追加する必要がないため、非常に安価に製造することができる。
また、酸化物23は、限界環境以上に放置された状態での時間経過と伴に成長していくために、環境値に放置時間を加えたセンシングが可能となる。
また、該酸化物23の成長は、温度と時間だけでなく、湿度、周囲雰囲気ガスによっても成長の度合いが異なるため、金属腐食、食品腐敗等の原因となる周囲の異常環境を、総合的な指標で判断できる。
また、酸化物23は常温等の通常環境下でも時間の経過と伴に成長するため、物品を長期保存する際の時間経過センサとしても使用できる。
また、本発明考案に係わる環境変化検知センサ20は、配線回路21の上に導体回路22を印刷形成するという簡単な構造、及び簡易的な製造方法での作製が可能であるため、安価に製造することができる。
また、ICタグ1は、部品搭載モジュール(以下モジュール)30が、基板13の表面にアンテナ回路14を跨ぐ形態で搭載される構造であるため、別途ジャンパーを設ける必要がなく安価に製造できる。
また、回路印刷のため高温度の熱処理を要する環境変化検知センサ20を高額な耐熱材料上に形成する際、必要なストラップ基板12の使用面積を減らすことが可能となる。
尚、該電気抵抗値の増加の程度は、導体回路22内の樹脂バインダの材質、導電粒子の粒子径等で空孔の体積を変更し、調整することができる。
また、導体回路22について、図5に示すように配線回路21b,21cと接続する接続部分22b,22cの形状を、接続部分22bに示すように櫛歯状にする、あるいは接続部分22cに示すように網目状にして導体回路22aとしてもよい。これにより、環境変化検知センサ20aの酸化物23の成長速度が速くなり、電気的抵抗値が上がるまでの時間を調整することができる。なお、図5の図示では接続部分22b,22cに網目状と櫛歯状を1つずつ設けているが、接続部分22b,22cを両方とも同じ網目状とする、あるいは両方とも同じ櫛歯状とすることが好ましい。これにより、検知したい一定時間に合わせて、酸化物23の成長速度を容易に調整することができる。
実施例1においては、IC11を実装したモジュール30を樹脂製基材13の上に形成した巻き線状の巻き線コイル14を跨ぐようにして実装したICタグ1の構造例を説明したが、図6に示すように、アンテナとしての巻き線コイル64にIC11を直接実装する構造のICタグ60に用いることもできる。
この場合、環境変化検知センサ20は、樹脂製基材63上に形成すると良い。また、IC11が実装できる位置に巻き線コイル64の両端を配置するために、巻き線コイル64を跨ぐためのジャンパー線62を設けると良い。
この場合も、実施例1と同一の作用効果を奏することができる。
なお、実施例1は、実施例2に比較して、環境変化検知センサ20を形成する基材の面積が小さくて済むため、基材コストを抑えることができる。
また、以上の各実施形態では、環境変化検知センサ20を直列に接続したが、並列に接続しても良い。この場合での、一定の環境に一定時間以上放置されたことを検知できる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の非接触IC媒体は、実施形態のICタグ1に対応し、
以下同様に、
ICは、IC11に対応し、
アンテナ基板は、樹脂製基材13,63に対応し、
アンテナおよびアンテナ回路は、巻き線コイル14,64に対応し、
検知可能化手段および2つの導電体は、配線回路21および導体回路22,22aに対応し、
変化手段、金属酸化物、およびアルミニウム酸化物は、酸化物23に対応し、
所定状態は、酸化物23が一定以上に成長した状態に対応し、
小型基板は、モジュール30,30aに対応し、
所定の穴あき形状は、網目状または櫛歯状に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
ICタグの平面図。 環境変化検知センサ周辺の縦断面図。 ICタグの製造工程を示す説明図。 モジュールを樹脂製基材の上の巻き線コイルに接続する工程の説明図。 他の例の導体回路を備えたモジュールの平面図。 実施例2のICタグの平面図。
符号の説明
1…ICタグ、11…IC、13,63…樹脂製基材、14,64…巻き線コイル、20…環境変化検知センサ、21…配線回路、22,22a…導体回路、23…酸化物、30,30a…モジュール

Claims (6)

  1. 所定の環境に置かれていると時間経過に伴って不可逆的に変化する変化手段と、
    該変化手段が所定状態以上に変化したことを検知可能にする検知可能化手段とを備えた
    環境変化検知センサ。
  2. 前記検知可能化手段を、互いに電気導通可能に接合された2つの導電体で構成し、
    前記変化手段を、前記2つの導電体の接合部間に設けられた金属酸化物で構成して、
    前記所定状態を、前記金属酸化物が酸化成長して前記2つの導電体の間の抵抗値が一定以上に高まった状態とした
    請求項1記載の環境変化検知センサ。
  3. 前記導電体の少なくとも1つをアルミニウムで構成し、
    前記金属酸化物をアルミニウム酸化物で構成した
    請求項2記載の環境変化検知センサ。
  4. 非接触通信を行うアンテナ回路と、
    該アンテナ回路を通じた非接触通信の制御を行うICとを備え、
    請求項1、2または3記載の環境変化検知センサを前記アンテナ回路または前記ICに接続し、
    前記所定状態を、前記変化手段の変化によって前記アンテナ回路の共振周波数が一定以上変化した状態または前記環境変化検知センサ部分の電気的な接続が切れた状態とした
    非接触IC媒体。
  5. アンテナを備えたアンテナ基板に、
    該アンテナ基板より小型で請求項1、2、または3記載の環境変化検知センサおよびICを実装した小型基板を実装する
    非接触IC媒体の製造方法。
  6. 請求項2記載の環境変化検知センサにおける少なくとも1つの導電体を所定の穴あき形状に加工して金属酸化物の変化速度を制御する
    センシング時間の調整方法。
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