JP2009036342A - プーリユニット - Google Patents

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Koji Sato
光司 佐藤
Takahide Saito
隆英 齋藤
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Abstract

【課題】衝撃トルクの発生を抑制する。
【解決手段】相対的に軸周り回転可能に支持されたプーリ7及び内輪2と、前記プーリ7と前記内輪2との間に設けた多板クラッチ10と、前記プーリ7と前記内輪2とに設けた軸方向対向面22a,2a間に係合子23を配置したスラスト型一方向クラッチ25とを備え、前記多板クラッチ10は、前記スラスト型一方向クラッチ25の係合子23が前記両軸方向対向面22a,2aに係合することにより発生する軸方向推力によって係合して前記内輪2とプーリ7とを結合し、前記係合子23の前記両軸方向対向面22a,2aへの係合が解除されることにより前記軸方向推力が解除されて前記内輪2とプーリ7との結合が解除されるプーリユニットとした。プーリ7にトルクが加わった後、多板クラッチ10が係合するまでの間、その内輪2とプーリ7との間に周方向の滑りを生じるので、衝撃トルクの発生を抑制し得る。
【選択図】図1

Description

この発明は、回転トルクの伝達と遮断とを行なう一方向クラッチを内蔵したプーリユニットに関するものである。
一般に、自動車等のエンジンのクランクシャフトの回転をベルトを介して各種補機類に伝達する補機駆動装置において、その補機類、例えば、パワーステアリング装置の油圧ポンプやエアコンディショナの圧縮機、あるいはオルタネータ等の回転軸と、その回転軸に設けられたプーリとの間に一方向クラッチが組込まれる。
この一方向クラッチは、例えば、クランクシャフトの回転の角速度が増加する時に、回転軸とプーリとを結合させて前記クランクシャフトの回転を回転軸に伝え、また、角速度が減少する時に、クランクシャフトから回転軸への回転トルクの伝達を遮断し、ベルトの滑りを防止するように機能する。
この種の一方向クラッチを内蔵したプーリユニットとして、外輪の内周面と内輪の外周面との間の空間に、多数のスプラグを係合子として組み込んだものが知られている。
例えば、図8に示すプーリユニット1は、外輪として機能するプーリ7と内輪2とが、軸方向両端においてそれぞれ周方向に沿って配置された転動体5aを有する玉軸受(軸受部)5を介して、軸周り相対回転可能に支持されている。
また、そのプーリ7の内周面7aと内輪2の外周面2aとの間の空間には、周方向に沿って複数のスプラグ3が配置されている。また、そのプーリ7の内周面7aと内輪2の外周面2aとの間の空間には、隣り合うスプラグ3,3同士の周方向距離を一定に保つ環状の保持器4が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−317807号公報
この種の係合子を用いた一方向クラッチは、急激なトルク付加があった場合に係合子が滑り無く噛み合ってしまうために、例えば、エンジンの始動時や急加速時には衝撃トルクが発生しやすいという問題がある。衝撃トルクの発生は、ベルトやプーリユニット各部への負荷が大きく、ベルト等を損傷したりあるいは寿命を縮める原因ともなるので好ましくない。
そこで、この発明は、衝撃トルクの発生を抑制することを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、同軸上に配置されたプーリ及び内輪と、前記プーリと前記内輪とを相対的に軸周り回転可能に支持する軸受部と、前記プーリと前記内輪との間に設けた多板クラッチと、前記プーリと前記内輪とに設けた軸方向対向面間に係合子を配置したスラスト型一方向クラッチとを備え、前記多板クラッチは、前記スラスト型一方向クラッチの係合子が前記両軸方向対向面に係合することにより発生する軸方向推力によって係合して前記内輪とプーリとを結合し、前記係合子の前記両軸方向対向面への係合が解除されることにより前記軸方向推力が解除されて前記内輪とプーリとの結合が解除されることを特徴とするプーリユニットの構成を採用した。
この構成によれば、トルクが加わった後、スラスト型一方向クラッチが噛み合って(係合して)、その噛み合いをきっかけにして多板クラッチを係合させる推力が発生する。この推力の発生により、多板クラッチが係合してプーリと内輪とが結合されるまでの間、その内輪とプーリとの間に周方向の滑りを生じる。このため、衝撃トルクの発生を抑制し得る。
上記の構成において、多板クラッチを係合させるために、多板クラッチを軸方向に押圧する軸方向推力が必要である。この軸方向推力を前記多板クラッチに伝達する部材として、スラスト型一方向クラッチの係合により軸方向(多板クラッチに近づく側)へ移動するプレッシャカムを用いることができる。
このプレッシャカムは、プーリに移動自在に固定してもよいし、内輪に移動自在に固定しても良い。
プレッシャカムをプーリに移動自在に固定する場合の具体的構成としては、前記多板クラッチは、前記プーリに軸周り不動、軸方向可動に設けたクラッチプレートと、前記内輪に軸周り不動、軸方向可動に設けたクラッチディスクとを備え、前記両軸方向対向面は、前記プーリに軸周り不動、軸方向可動に設けたプレッシャカムと、前記内輪に外径側に突出して一体に設けたフランジ部とに設けられる構成を採用し得る。
また、プレッシャカムを内輪に移動自在に固定する場合の具体的構成としては、前記多板クラッチは、前記プーリに軸周り不動、軸方向可動に設けたクラッチプレートと、前記内輪に軸周り不動、軸方向可動に設けたクラッチディスクとを備え、前記両軸方向対向面は、前記内輪に軸周り不動、軸方向可動に設けたプレッシャカムと、前記プーリに内径側に突出して一体に設けたフランジ部とに設けられる構成を採用し得る。
また、前記スラスト型一方向クラッチの係合子の転走面、係合面を、前記プレッシャカム自身の軸方向端面としてもよいし、あるいは、その転走面、係合面を前記プレッシャカムとは別の部材に設けて、スラスト型一方向クラッチの係合に連動してプレッシャカムに軸方向推力が付与されるようにしてもよい。
前記スラスト型一方向クラッチは、前記係合子としてスプラグを備えるとともに前記両軸方向対向面を前記スプラグの転走面とし、そのスプラグを前記両軸方向対向面に係合する方向に付勢する弾性部材を備えたスプラグ式クラッチを採用することができる。
前記スラスト型一方向クラッチは、前記係合子としてローラを備えるとともに前記両軸方向対向面の一方に周方向に沿って複数のカム面を形成して他方を平面とし、前記各カム面と前記平面とで形成されるくさび空間にそれぞれ前記ローラを収納して、その各ローラを前記くさび空間に係合する方向に付勢する弾性部材を備えたローラ式クラッチを採用することができる。
このとき、前記弾性部材として、径方向に並列する2列のコイルバネを採用すれば、各係合子に作用する係合方向への付勢力を確保しやすい。
また、例えば、外径側のコイルバネの弾性力を相対的に大きく、内径側のコイルバネの弾性力を相対的に小さく設定することにより、各係合子が転走面、係合面に接する部分のうち、プーリユニットの軸心周り内径寄りの部分と外径寄りの部分との係合力の差異を少なくし、係合子の係合力をその全長に亘って均等なものに近づけることができる。
また、前記係合子の前記両軸方向対向面への係合及び係合解除に伴って変化する前記両軸方向対向面間の軸方向距離を、前記多板クラッチの係合及び係合解除に係る軸方向ストローク量と同一とすれば、多板クラッチの係合、係合解除と、スラスト型一方向クラッチの係合、係合解除の特性を一致させることができる。
この発明は、以上のようにしたので、プーリにトルクが加わった後、多板クラッチが係合してプーリと内輪とが結合されるまでの間、その内輪とプーリとの間に周方向の滑りを生じるので、衝撃トルクの発生を抑制し得る。
この発明の実施形態を図1乃至図4に基づいて説明する。
この実施形態は、図1(a)(b)に示すように、同軸上に配置されたプーリ7及び内輪(軸)2との間に、多板クラッチ10、推力発生手段20、スラスト型一方向クラッチ25を組込んだ一方向クラッチ内蔵プーリユニットAである。
内輪2は軸状の部材で構成してもよいし、環状の内輪2としてその内輪2に軸を嵌める構成としてもよい。
前記プーリ7と前記内輪2とは、軸方向両側に設けた軸受部5によって相対的に軸周り回転可能に支持されている。軸受部5は、片シール付き玉軸受から成る。その軸受部5の構成は、前記内輪2と一体回転可能に固定される軸受内輪と、前記プーリ7と一体回転可能に固定される軸受外輪と、その軸受内輪と軸受外輪との間に収納されたボール(転動体)5aを備えている。ボール5aは、前記軸受内輪と軸受外輪に設けられた軌道溝内に収納されて転動自在である。
この軸受部5は、シールが軸方向外側に位置するように組付けされ、ボール5aを介してプーリ7と内輪2とが、相対的に軸周り回転自在である。
多板クラッチ10は、図1(a)に示すように、前記プーリ7の内径部に、軸周り不動、軸方向可動に設けたクラッチプレート11と、前記内輪2の外径部に、軸周り不動、軸方向可動に設けたクラッチディスク12とを備えている。
クラッチプレート11は、図2に示すように、その外周に多数の切欠き11aが周方向に沿って等間隔で設けられている。また、前記プーリ7の内周には、軸方向に伸びる突条14が周方向に沿って多数本、前記切欠き11aと同じ間隔で等間隔に設けられている。
また、クラッチディスク12は、その内周に多数の切欠き12aが周方向に沿って等間隔で設けられている。また、前記内輪2の外周には、軸方向に伸びる突条13が周方向に沿って多数本、前記切欠き12aと同じ間隔で等間隔に設けられている。
クラッチプレート11とクラッチディスク12は、前記プーリ7と内輪2との間に交互に配置される。
このとき、前記プーリ7に設けた突条14が、クラッチプレート11の切欠き11a内に収納されて、クラッチプレート11はプーリ7に軸周り不動、軸方向可動である。また、前記内輪2に設けた突条13が、クラッチディスク12の切欠き12a内に収納されて、クラッチディスク12は内輪2に軸周り不動、軸方向可動である。
なお、配置するクラッチプレート11とクラッチディスク12の枚数は自由に設定できる。
また、その多板クラッチ10の軸方向側方に、推力発生手段20の一部として機能するプレッシャカム22が設けられる。
プレッシャカム22は、前記クラッチプレート11と同様、前記プーリ7の内径部に設けられ、その外周に多数の切欠き22bが周方向に沿って等間隔で設けられている。前記プーリ7に設けた突条14が、プレッシャカム22の切欠き22b内に収納されて、プレッシャカム22はプーリ7に軸周り不動、軸方向可動である。
そのプレッシャカム22の軸方向端面(多板クラッチ10側の端面)22cは、前記多板クラッチ10のうち、軸方向端部に位置するクラッチディスク12に向かい合っている。
また、そのプレッシャカム22の軸方向側方に、同じく推力発生手段20の一部として機能するスラスト型一方向クラッチ25が設けられる。
スラスト型一方向クラッチ25の構成は、図3(a)(b)に示すように、環状の保持器24に、周方向に沿って複数のポケット24aが設けられている。各ポケット24aにスプラグ(係合子)23が収納されている。また、そのポケット24aに連続して設けられた弾性部材収納部24bには弾性部材26が組み込まれている。
前記保持器24とスプラグ23、弾性部材26は、前記プレッシャカム22の軸方向端面(多板クラッチ10の反対側の端面)22aと、前記内輪2に外径側に突出して一体に設けたフランジ部21の軸方向端面2aとの間に配置される。
両軸方向端面22a,2aは、プーリユニットAの軸方向に直交する面方向を有する平面であり、その両軸方向端面22a,2aがそれぞれ軸方向に向かい合う軸方向対向面22a,2aとなって、前記スプラグ23の転走面として機能する。
その各スプラグ23は、軸方向対向面22a,2a間において、周方向に所定の間隔をおいて等間隔に配置されている。また、その軸方向対向面22a,2a間において、各スプラグ23は、前記保持器24によって周方向に位置決めされている。
また、各スプラグ23は、前記弾性部材26によって、各スプラグ23に形成されたカム面23u,23dが、それぞれ、前記軸方向対向面22a,2aに係合する方向に付勢されている。
この弾性部材26としては、例えば、図1(b)等に示すコイルバネ等の周知の手段を採用し得る。
図4の上図に示すように、プレッシャカム22が内輪2のフランジ部21に対して矢印a方向に相対回転すると、スプラグ23が図中矢印bに示す方向へその姿勢を変え、そのスプラグ23の各カム面23d,23uが、軸方向対向面22a,2aに係合する。この係合により、プレッシャカム22と内輪2とが結合され、内輪2はプレッシャカム22と一体に矢印aの方向へ回転し得るようになる。
このとき、スプラグ23の各カム面23d,23uが軸方向対向面22a,2aに係合することにより、そのスラスト型一方向クラッチ25が軸方向推力を発生させ、その推力により、図4の上図と下図に示すように、プレッシャカム22を軸方向へ押圧して微小距離wだけ移動させる。
このように、プレッシャカム22が軸方向へ移動することにより、前記多板クラッチ10が押圧され、クラッチプレート11と前記クラッチディスク12とが軸方向に密着し係合する。
また、プレッシャカム22が内輪2のフランジ部21に対して、矢印aで示す方向と反対方向に相対回転したり、あるいは、前記矢印a方向に回転する内輪2のフランジ部21の回転速度が同方向に回転するプレッシャカム22の回転速度を上回った場合に、各スプラグ23は、前記軸方向対向面22a,2aに対する係合を解除して、プレッシャカム22と内輪2との結合が解除される。
プレッシャカム22と内輪2との結合が解除され、軸方向推力が解除されれば、前記プレッシャカム22による多板クラッチ10への押圧が解除され、前記クラッチプレート11と前記クラッチディスク12との係合が解除される。
このプーリユニットAの作用を説明すると、このプーリユニットAはプーリ7が駆動側(入力側)、内輪2が従動側(出力側)であり、例えば、このプーリユニットAの内輪2をオルタネータの回転軸に取付け、エンジンのクランクシャフトに取付けられたプーリとの間にベルトをかけ渡してオルタネータを駆動する場合などを想定することができる。
クランクシャフトの回転開始時又はその回転の角速度増加時、ベルトを介してプーリ7が回転すると、そのプーリ7に固定されたクラッチプレート11、及びプレッシャカム22も同方向へ回転する。
このとき、プレッシャカム22が回転することにより、図4の上図に示す非係合状態から下図に示す係合状態へとスプラグ23が姿勢を変え、プレッシャカム22と内輪2とが結合する。
プレッシャカム22と内輪2とが結合すると、図4の下図に示すように、プレッシャカム22が多板クラッチ10側へ押圧され、非係合状態と比較して、プレッシャカム22は微小距離wだけ移動する。
これは、スプラグ23が非係合状態から係合状態へ姿勢を変えることにより、その高さ(プーリユニットAの軸方向に平行な方向への高さ)が高くなるように設定されているからである。
このプレッシャカム22の移動により、その推力は、プレッシャカム22からクラッチディスク12、クラッチプレート11へと伝達され、軸方向へやや隙間をもって並列していたクラッチディスク12とクラッチプレート11とが軸方向に密着した状態に移行する。
クラッチディスク12とクラッチプレート11とが密着状態となることによって、多板クラッチ10は係合し、プーリ7の回転が多板クラッチ10を介して内輪2に伝達されるようになる。
このように、プーリ7にトルクが加わった後、スラスト型一方向クラッチ25が噛み合って、その噛み合いをきっかけにして、推力発生手段20によって、多板クラッチ10を係合させる推力が発生するまでの間、すなわち、多板クラッチ10が係合してプーリ7と内輪2とが結合されるまでの間、その内輪2とプーリ7との間に周方向の滑りを生じることから、衝撃トルクの発生を抑制し得る。
また、クランクシャフトの角速度減少時など、プーリ7が内輪2に対して反対方向に回転した場合には、プレッシャカム22も逆方向(図4に矢印aで示す方向の反対方向)へ回転し、スプラグ23は、前記軸方向対向面22a,2aに対する係合を解除する方向へ姿勢を変える。このため、外径側カム面23u及び内径側カム面23dと前記軸方向対向面22a,2aに対する係合が解除される。
スプラグ23と軸方向対向面22a,2aとの係合が解除されると、軸方向推力が解除される。軸方向推力の解除により、クラッチディスク12及びクラッチプレート11の密着は解除され、多板クラッチ10の係合は解除される。多板クラッチ10の係合が解除されると、プーリ7と内輪2との回転伝達は遮断される。
なお、前記係合子23の前記両軸方向対向面22a,2aへの係合及び係合解除に伴って変化する前記両軸方向対向面22a,2a間の軸方向距離wは、前記多板クラッチ10の係合及び係合解除に係る軸方向ストローク量とは、同一とすることが望ましい。
多板クラッチ10の係合、係合解除と、スラスト型一方向クラッチ25の係合、係合解除の特性が一致させることができるからである。
他の実施形態を図5に示す。この実施形態は、プレッシャカム22を内輪2に軸周り不動、軸方向可動に固定し、フランジ部21をプーリ7に設けたものである。
前記保持器24とスプラグ23、弾性部材26が、前記プレッシャカム22とフランジ部21にそれぞれ設けた軸方向対向面22a,2a間に配置される点は、前述の実施形態と同様である。
また、前記両軸方向対向面22a,2aが、プーリユニットAの軸方向に直交する平面であって、前記スプラグ23の転走面として機能する点も、前述の実施形態と同様であるので、作用についての説明は省略する。
さらに他の実施形態を図6に示す。この実施形態は、前記弾性部材26としてのコイルバネを、一つのスプラグ23に対して径方向に並列して2列配置したものである。2つのコイルバネを並列して設ければ、各スプラグ23に作用する係合方向への付勢力を確保しやすい。
また、外径側の弾性部材26の弾性力を相対的に大きく、内径側の弾性部材26の弾性力を相対的に小さく設定している。
両軸方向対向面22a,2aの回転は、内径寄りの部分よりも外径寄りの部分の方が、スプラグ23に対する周方向相対速度が大きくなり、スキューが発生する可能性がある。
このため、上記のように、弾性部材26の弾性力に差異を設けることにより、各スプラグ23が両軸方向対向面22a,2aに接する部分のうち、プーリユニットの軸心周り内径寄りの部分と外径寄りの部分との係合力の差異を少なくし、スプラグ23の係合力を、前記弾性部材26の並列方向全長に亘って均等なものに近づけることができる。
さらに他の実施形態を図7(a)に示す。上記各実施形態では、スラスト型一方向クラッチ25として、ローラ式クラッチを採用したものである。
その構成は、前記係合子23としてローラを備えるとともに、前記両軸方向対向面22a,2aのうち、プレッシャカム22側の軸方向対向面22aに、周方向に傾斜するカム面を形成している。また、フランジ部21側の軸方向対向面2aは平面となっている。
この各カム面と前記平面とで形成されるくさび空間にそれぞれローラが収納され、その各ローラを前記くさび空間に係合する方向に付勢する弾性部材26を備えている。
なお、弾性部材26を、一つのスプラグ23に対して径方向に並列して2列配置してもよい。その効果は、前述の実施形態の場合と同様である。
このローラ式クラッチを採用したプーリユニットAの作用を説明すると、クランクシャフトの回転開始時又はその回転の角速度増加時、ベルトを介してプーリ7が回転すると、そのプーリ7に固定されたクラッチプレート11、及びプレッシャカム22も同方向へ回転する。
このとき、プレッシャカム22が図7(a)に示す矢印cの方向へ回転することにより、その図7(a)の上図に示す非係合状態から下図に示す係合状態へとローラ23がその位置を変え、プレッシャカム22と内輪2とが結合する。
プレッシャカム22と内輪2とが結合すると、図7(a)の下図に示すように、内輪2も矢印d方向へ回転するとともに、プレッシャカム22が多板クラッチ10側へ押圧され、非係合状態と比較してプレッシャカム22は微小距離wだけ移動する。
これは、ローラ23が非係合状態から係合状態へとその位置を変えることにより、そのローラ23と両軸方向対向面22a,2aとの接触点間距離(プーリユニットAの軸方向に平行な方向への距離)が長くなるからである。
このプレッシャカム22の移動により、その推力は、プレッシャカム22からクラッチディスク12、クラッチプレート11へと伝達され、軸方向へやや隙間をもって並列していたクラッチディスク12とクラッチプレート11とが軸方向に密着した状態に移行する。
クラッチディスク12とクラッチプレート11とが密着状態となることによって、多板クラッチ10は係合し、プーり7の回転が多板クラッチ10を介して内輪2に伝達されるようになる。
このように、プーリ7にトルクが加わった後、スラスト型一方向クラッチ25が噛み合って、その噛み合いをきっかけにして、推力発生手段20によって、多板クラッチ10を係合させる推力が発生するまでの間、すなわち、多板クラッチ10が係合してプーリ7と内輪2とが結合されるまでの間、その内輪2とプーリ7との間に周方向の滑りを生じることから、衝撃トルクの発生を抑制し得る。
また、クランクシャフトの角速度減少時など、プーリ7が内輪2に対して反対方向に回転した場合には、プレッシャカム22も逆方向(図7(a)に矢印cで示す方向の反対方向)へ回転し、ローラ23は、前記軸方向対向面22a,2aに対する係合を解除する方向へとその位置を変える。このため、そのローラ23と前記軸方向対向面22a,2aに対する係合が解除される。
ローラ23と前記軸方向対向面22a,2aに対する係合が解除されると、軸方向推力が解除される。軸方向推力の解除により、クラッチディスク12及びクラッチプレート11の密着は解除され、多板クラッチ10の係合は解除される。多板クラッチ10の係合が解除されると、プーリ7と内輪2との回転伝達は遮断される。
なお、図7(b)に示すように、前記両軸方向対向面22a,2aのうち、プレッシャカム22側の軸方向対向面22aを平面とし、フランジ部21側の軸方向対向面2aに、周方向に傾斜するカム面を形成してもよい。
また、上記各実施形態のプーリユニットAは、プーリ7が駆動側(入力側)、内輪2が従動側(出力側)としたが、内輪2を駆動側(入力側)、プーリ7を従動側(出力側)とした構成も採用することができる。
一実施形態を示し、(a)は切断正面図、(b)は(a)のB−B断面における断面図 同実施形態の分解斜視図 スプラグの作用を示す要部拡大図 トルクカムの要部拡大図 他の実施形態を示す要部拡大図 さらに他の実施形態を示す要部拡大図 さらに他の実施形態を示す要部拡大図 従来例を示し、(a)は切断正面図、(b)は(a)のB−B断面における断面図
符号の説明
1,A プーリユニット
2 内輪
2a,22a,22c 軸方向端面(軸方向対向面)
3,23 スプラグ,ローラ(係合子)
4,24 保持器
5 軸受部
5a ボール(転動体)
6,26 弾性部材
7 プーリ
10 多板クラッチ
11 クラッチプレート
11a,12a,22b 切欠き
12 クラッチディスク
13,14 突条
20 推力発生手段
21 フランジ部
22 プレッシャカム
23u 外径側カム面
23d 内径側カム面
25 スラスト型一方向クラッチ

Claims (7)

  1. 同軸上に配置されたプーリ7及び内輪2と、前記プーリ7と前記内輪2とを相対的に軸周り回転可能に支持する軸受部5と、前記プーリ7と前記内輪2との間に設けた多板クラッチ10と、前記プーリ7と前記内輪2とに設けた軸方向対向面22a,2a間に係合子23を配置したスラスト型一方向クラッチ25とを備え、
    前記多板クラッチ10は、前記スラスト型一方向クラッチ25の係合子23が前記両軸方向対向面22a,2aに係合することにより発生する軸方向推力によって係合して前記内輪2とプーリ7とを結合し、前記係合子23の前記両軸方向対向面22a,2aへの係合が解除されることにより前記軸方向推力が解除されて前記内輪2とプーリ7との結合が解除されることを特徴とするプーリユニット。
  2. 前記多板クラッチ10は、前記プーリ7に軸周り不動、軸方向可動に設けたクラッチプレート11と、前記内輪2に軸周り不動、軸方向可動に設けたクラッチディスク12とを備え、前記両軸方向対向面22a,2aは、前記プーリ7に軸周り不動、軸方向可動に設けたプレッシャカム22と、前記内輪2に外径側に突出して一体に設けたフランジ部とに設けられることを特徴とする請求項1に記載のプーリユニット。
  3. 前記スラスト型一方向クラッチ25は、前記係合子23としてスプラグを備えるとともに前記両軸方向対向面22a,2aを前記スプラグの転走面とし、そのスプラグを前記両軸方向対向面22a,2aに係合する方向に付勢する弾性部材26を備えたスプラグ式クラッチであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプーリユニット。
  4. 前記スラスト型一方向クラッチ25は、前記係合子23としてローラを備えるとともに前記両軸方向対向面22a,2aの一方に周方向に沿って複数のカム面を形成して他方を平面とし、前記各カム面と前記平面とで形成されるくさび空間にそれぞれ前記ローラを収納して、その各ローラを前記くさび空間に係合する方向に付勢する弾性部材26を備えたローラ式クラッチであることを特徴とする請求項1又は2に記載のプーリユニット。
  5. 前記弾性部材26を、径方向に並列する2列のコイルバネとしたことを特徴とする請求項3又は4に記載のプーリユニット。
  6. 前記並列する2列のコイルバネは、外径側のコイルバネの弾性力を相対的に大きく、内径側のコイルバネの弾性力を相対的に小さく設定したものであることを特徴とする請求項5に記載のプーリユニット。
  7. 前記係合子23の前記両軸方向対向面22a,2aへの係合及び係合解除に伴って変化する前記両軸方向対向面22a,2a間の軸方向距離を、前記多板クラッチ10の係合及び係合解除に係る軸方向ストローク量と同一としたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のプーリユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012255534A (ja) * 2011-06-10 2012-12-27 Nsk Ltd 一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置

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