JP2011169397A - プーリユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】1方向クラッチ内蔵プーリユニットの摩擦クラッチの予圧調整の容易化を図る。
【解決手段】プーリ1の内の軸受4により回転自在に支持されたプーリハブ3の外径面に設けたフランジ6と止め輪7間に、プーリ1に回り止めされた固定カムディスク8と、プーリハブ3に対して回転可能に、かつ、軸方向に移動可能に可動カムディスク9とを組込み、両カムディスク8,9の対向面間に、相対回転により可動カムディスク9を固定カムディスク8から離反させるトルクカム17を設ける。可動カムディスク9とフランジ6間に、プーリハブ3に対して回り止めされ、可動カムディスク9との間で摩擦クラッチを形成する摩擦プレート21と、その摩擦プレート21を付勢する弾性部材23を組込む。固定カムディスク8と可動カムディスク9の外径面間に組込む引張りばね24に捩じりを付与して、摩擦クラッチに予圧を付与し、その捩じり量の調整により予圧を調整する。
【選択図】図1
【解決手段】プーリ1の内の軸受4により回転自在に支持されたプーリハブ3の外径面に設けたフランジ6と止め輪7間に、プーリ1に回り止めされた固定カムディスク8と、プーリハブ3に対して回転可能に、かつ、軸方向に移動可能に可動カムディスク9とを組込み、両カムディスク8,9の対向面間に、相対回転により可動カムディスク9を固定カムディスク8から離反させるトルクカム17を設ける。可動カムディスク9とフランジ6間に、プーリハブ3に対して回り止めされ、可動カムディスク9との間で摩擦クラッチを形成する摩擦プレート21と、その摩擦プレート21を付勢する弾性部材23を組込む。固定カムディスク8と可動カムディスク9の外径面間に組込む引張りばね24に捩じりを付与して、摩擦クラッチに予圧を付与し、その捩じり量の調整により予圧を調整する。
【選択図】図1
Description
この発明は、主として、エンジンを駆動源とするオルタネータ等のエンジン補機の回転軸上に取付けて使用するプーリユニットに関する。
一般に、エンジンのクランクシャフトの回転をベルト伝動装置によってエンジン補機の回転軸に伝えるようにした補機駆動装置においては、エンジンを急減速した場合、エンジン補機の回転軸に取付けられたプーリも急減速しようとする。
このとき、エンジン補機がオルタネータの場合、そのオルタネータの回転軸は慣性力が大きいため、その回転軸に取付けられたプーリは一定の速度で回り続けようとし、クランクシャフト上のプーリとオルタネータの回転軸上のプーリとの間で大きな回転速度差が生じ、ベルトの張力が増大して破損し易くなる。
また、クランクシャフトは、エンジンの間歇的な気筒内燃焼や往復動するピストンの慣性力の影響を受けて1回転中に角速度が変動しており、その角速度の変動に起因してクランクシャフト上のプーリとベルトとの間で滑りが生じ、その滑りによってベルトが摩耗し、耐久性が低下することになる。
そのような不都合を解消するため、特許文献1では、エンジン補機の回転軸上に設けられるプーリ内に一方向ローラクラッチを組込んだクラッチ内蔵型プーリ装置を提案している。
上記のクラッチ内蔵型プーリ装置をエンジン補機の回転軸上に取付けることによって、プーリの回転速度がエンジン補機の回転軸の回転速度より低下すると、一方向ローラクラッチの係合が解除されてプーリがフリー回転するため、ベルトの張力増加を防止することができると共に、プーリとベルトの相互間における滑りを防止することができ、ベルトの耐久性の低下を抑制することができる。
しかし、上記のようなクラッチ内蔵型プーリ装置においては、一方向ローラクラッチがロック解除状態からロック状態に切換わる時、ローラが外輪と内輪の対向面に急激に噛み込むため、プーリの回転速度変動を効果的に吸収することができず、ベルト張力の低減効果は充分と言えない。
そこで、特許文献2に記載された動力伝達装置においては、プーリとロータ軸の対向面間にプーリに対して回り止めされ、軸方向に移動可能な第1環状レースと、ロータ軸に対して回転自在に支持された第2環状レースとを組込み、その第1環状レースをコイルばねの押圧により第2環状レースに向けて付勢し、第2環状レースの背面側に上記コイルばねの押圧により第2環状レースとロータ軸とをクラッチ接続する摩擦クラッチを設け、上記プーリに回転速度変動が生じた際に、第1環状レースと第2環状レースの対向面に形成した円弧状斜面のカム作用により第1環状レースを第2環状レースから離反する方向に移動させ、その第1環状レースの軸方向への移動とコイルばねの圧縮とによって上記回転速度変動を吸収するようにしている。
しかし、特許文献2に記載された動力伝達装置においては、プーリとロータ軸とを相対的に回転自在に支持する転がり軸受により第2環状レースと摩擦クラッチとを軸方向に位置決めする構成であり、その転がり軸受によってコイルばねの押圧力を受けると共に、円弧状斜面のカム作用によって第1環状レースに負荷される軸方向力の反力を受けるようにしているため、転がり軸受の耐久性を低下させるという不都合がある。
そのような不都合を解消するため、本件出願人においては、プーリに回り止めされた固定カムディスクとこれに軸方向で対向する可動カムディスクの対向面間にトルクカムを設け、プーリハブに回り止めされて可動カムディスクと軸方向で対向して、その可動カムディスクとで摩擦クラッチを形成する摩擦プレートを弾性部材により可動カムディスクに向けて付勢し、上記プーリの一方向への回転時にトルクカムの作用により可動カムディスクを固定カムディスクから離反する方向に移動させ、弾性部材の弾性変形により摩擦クラッチを結合状態とし、上記弾性部材が摩擦プレートを押圧する軸方向力およびその反力をプーリハブの外径面に設けられた2つの突出部で受けるようにして、プーリとプーリハブを相対的に回転自在に支持する軸受に軸方向力が負荷されないようにしたプーリユニットを既に提案している(特許文献3参照)。
ところで、既に提案したプーリユニットにおいては、可動カムディスクと摩擦プレートとで形成される摩擦クラッチの初期予圧が大きい場合、プーリの一方向の回転が摩擦クラッチを介してプーリハブに直ちに伝達されて弾性部材が弾性変形することがなくなるため、プーリの回転速度変動を吸収することができなくなる。
また、初期予圧が小さい場合には、プーリの一方向への回転時に摩擦クラッチを完全な結合状態とすることができずに滑りが生じることになる。このため、摩擦クラッチに適度な大きさの予圧を負荷する必要がある。
摩擦クラッチに対する初期予圧の負荷に際し、上記プーリユニットでは、プーリハブに設けられた一方の突出部と固定カムディスクとの対向部間あるいは他方の突出部と弾性部材の対向部間に対するシムの組込みにより、上記弾性部材を弾性変形させて摩擦クラッチに初期の予圧を負荷するようにしているため、初期予圧の調整が難しく、予圧が過大になったり、あるいは、低くなり過ぎる場合があり、その予圧調整の容易化を図る上において改善すべき点が残されていた。
この発明の課題は、摩擦クラッチの初期予圧を容易に調整することができるようにしたプーリユニットを提供することである。
上記の課題を解決するために、第1の発明においては、プーリとその内側に組込まれたプーリハブとを、その両部材の一方の端部間に組込まれた軸受によって相対的に回転自在に支持し、前記プーリハブの外径面に2つの突出部を軸方向に間隔をおいて設け、その2つの突出部間に、前記プーリに回り止めされ、一方の突出部によって軸方向外方への移動が阻止される固定カムディスクと、プーリハブに対して回転可能に支持された可動カムディスクとを組込み、その固定カムディスクと可動カムディスクの対向面間に、両カムディスクの一方向への相対回転により可動カムディスクを固定カムディスクから離反する方向に移動させ、他方向への相対回転時に前記両カムディスクを回転方向に係合させるトルクカムを設け、前記可動カムディスクと他方の突出部間に、前記プーリハブに対して回り止めされ、可動カムディスクとの間で摩擦クラッチを形成する軸方向に移動可能な摩擦プレートと、前記可動カムディスクが固定カムディスクから離反する方向への移動により摩擦プレートで押されて弾性変形して摩擦クラッチを結合状態とする弾性部材を組込んだプーリユニットにおいて、前記固定カムディスクと可動カムディスクの外径面間に、捩じりが付与される状態での組込みとされて両端が対向するカムディスクに着脱自在に連結され、その捩じりによる復元弾性で可動カムディスクを前記弾性部材の弾性に抗して固定カムディスクから離反する方向に移動させて係合解除状態の摩擦クラッチに初期予圧を付与する引張りばねを組込んだ構成を採用したのである。
上記の構成からなるプーリユニットにおいて、摩擦クラッチの予圧調整に際しては、少なくとも一方のカムディスクに対する引張りばねの連結解除状態で、その引張りばねに捩じりを与えて捩じり量を調整し、その調整状態でカムディスクに連結する。
上記のように、捩じり量を調整した状態で引張りばねをカムディスクに連結すると、その捩じりによる復元弾性により可動カムディスクが回転されて、トルクカムの作用により固定カムディスクから離反する方向に移動し、捩じり力の大きさに応じてトルクカムおよび可動カムディスクの初期位置が決定されることになる。そして、可動カムディスクの初期位置から弾性部材の弾性変形量が決定され、摩擦クラッチに可動カムディスクの初期位置に応じた大きさの予圧が負荷されることになる。
このように、引張りばねの捩じり量を調整することにより、摩擦クラッチの初期予圧の調整を行なうことができるため、予圧の調整を容易に行なうことができる。
ここで、摩擦クラッチの初期予圧の調整状態において、トルクカムには、固定カムディスクと可動カムディスクとを回転方向に係合させる係合部間に回転方向の遊びが形成されることになる。このため、プーリハブの回転速度がプーリの回転速度を上回るオーバランニング状態で可動カムディスクは初期位置から回転方向遊びに相当する量だけ固定カムディスクに対して相対回転して、固定カムディスクに向けて移動する。その移動により、可動カムディスクと摩擦プレートの接触部間に作用する引きずりトルクが低減されることになり、接触部の摩耗が抑制される。
第1の発明に係るプーリユニットにおいて、引張りばねの少なくとも一方のカムディスクに対する連結位置を周方向に変更可能とすることにより、引張りばねの捩じり量を微調整することができる。
引張りばねのカムディスクに対する連結位置を周方向に変更可能とする手段として、カムディスクの外周に複数の突起部を周方向に間隔をおいて設け、その複数の突起部の一つに対して引張りばねの端部に設けられた平面形状がL形またはU形の連結片を係脱自在とした構成から成るものを採用することができる。
この場合、複数の突起部のそれぞれに連結片の引張りばねに対する連設部位が挿入可能な切欠部を形成しておくと、突起部に対する引張りばねの連結状態を確実に維持することができる。
ここで、切欠部は、突起部の外周から半径方向内方に向く径方向のスロットから成るものであってもよく、あるいは、突起部の一側面から周方向に向くスロットから成るものであってもよい。切欠部を周方向に向くスロットとすると、遠心力によって連結片が突起部から外れるのを防止することができ、より確実な連結状態を得ることができる。
第1の発明に係るプーリユニットにおいて、引張りばねとして、断面矩形の線材から成るものを採用することにより、引張りばねにかかる許容応力を向上させることができる。
上記の課題を解決するために、第2の発明においては、プーリとその内側に組込まれたプーリハブとを、その両部材の一方の端部間に組込まれた軸受によって相対的に回転自在に支持し、前記プーリの内径面に2つの突出部を軸方向に間隔をおいて設け、その2つの突出部間に、前記プーリハブに回り止めされ、一方の突出部によって軸方向外方への移動が阻止される固定カムディスクと、プーリに対して回転可能に、かつ、軸方向に移動可能に支持された可動カムディスクとを組込み、その固定カムディスクと可動カムディスクの対向面間に、両カムディスクの一方向への相対回転により可動カムディスクを固定カムディスクから離反する方向に移動させ、他方向への相対回転時に前記両カムディスクを回転方向に係合させるトルクカムを設け、前記可動カムディスクと他方の突出部間に、前記プーリに対して回り止めされ、可動カムディスクとの間で摩擦クラッチを形成する軸方向に移動可能な摩擦プレートと、前記可動カムディスクが固定カムディスクから離反する移動時に摩擦プレートで押されて弾性変形して摩擦クラッチを結合状態とする弾性部材を組込んだプーリユニットにおいて、前記固定カムディスクと可動カムディスクの内径面間に、捩じりが付与される状態での組込みとされて両端が対向するカムディスクに着脱自在に連結され、その捩じりによる復元弾性で可動カムディスクを前記弾性部材の弾性に抗して固定カムディスクから離反する方向に移動させて係合解除状態の摩擦クラッチに初期予圧を付与する引張りばねを組込んだ構成を採用したのである。
上記の構成からなるプーリユニットにおいて、摩擦クラッチの予圧調整に際しては、第1の発明に係るプーリユニットと同様に、少なくとも一方のカムディスクに対する引張りばねの連結解除状態で、その引張りばねに捩じりを与えて捩じり量を調整し、その調整状態でカムディスクに連結して、トルクカムおよび可動カムディスクの初期位置を決定し、摩擦クラッチに可動カムディスクの初期位置に応じた大きさの予圧を負荷する。
上記のように、第1の発明および第2の発明のいずれの発明も摩擦クラッチに対する初期予圧の負荷が固定ディスクと可動ディスク間に組込まれた引張りばねの捩じりによるものであるため、上記引張りばねの捩じり量を調整することにより、摩擦クラッチの初期予圧を調整することができ、摩擦クラッチの初期予圧を容易に調整することができる。
また、摩擦クラッチの初期予圧の調整状態において、トルクカムには、固定カムディスクと可動カムディスクとを回転方向に係合させる係合部間に回転方向の遊びが形成され、プーリハブのオーバランニング状態で可動カムディスクは初期位置から回転方向遊びに相当する量だけ固定カムディスクに対して相対回転して、固定カムディスクに向けて移動するため、可動カムディスクと摩擦プレートの接触部間に作用する引きずりトルクを低減することができ、接触部の摩耗を抑制することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1は、この発明に係るプーリユニットの第1の実施の形態を示す。図示のように、プーリ1は複列のV溝2を外周面に有し、その内側にはプーリハブ3が組込まれている。プーリ1とプーリハブ3は、その対向する一端部間に組込まれた片シール付きの軸受4によって相対的に回転自在に支持されている。
プーリ1の他端部内周にはシール部材5の外周部が圧入され、そのシール部材5の組込みによってプーリ1の他端部開口が閉塞され、内部に異物が侵入するのが防止されている。
プーリハブ3における外径面の一端部には軸受4を軸方向に位置決めする突出部としてのフランジ6が設けられている。また、プーリハブ3の他端部外周には突出部としての止め輪7が取り付けられている。
図5(a)に示すように、フランジ6と止め輪7間には、固定カムディスク8と可動カムディスク9が組込まれ、その固定カムディスク8と止め輪7間にワッシャ10が組込まれている。
図2および図4に示すように、固定カムディスク8は、周方向に等間隔に配置された複数の突起部11を外周に有し、その一つの突起部11に切欠部12が形成されている。一方、可動カムディスク9も、図3および図4に示すように、周方向に等間隔に配置された複数の突起部13を外周に有し、その一つの突起部13に切欠部14が形成されており、それぞれの切欠部12、14は、突起部11、13の外周面から径方向内方に延びるスロットから成っている。
図5(a)に示すように、固定カムディスク8は、突起部11の外周がプーリ1の内径面に嵌合する組込みとされ、その嵌合部に形成されたスプライン15により固定カムディスク8はプーリ1に回り止めされて、そのプーリ1と一体に回転するようになっている。
固定カムディスク8および可動カムディスク9とプーリハブ3の嵌合面間には針状ころ軸受からなるラジアル軸受16が組込まれ、そのラジアル軸受16は、前記軸受4とでプーリ1に負荷されるラジアル荷重を支持するようになっている。
可動カムディスク9は、プールハブ3に対して上記ラジアル軸受16によって回転自在に、かつ、軸方向に移動自在に支持され、その可動カムディスク9と固定カムディスク8の対向面間にトルクカム17が設けられている。
図6(c)に示すように、トルクカム17は、固定カムディスク8と可動カムディスク9の対向面それぞれに形成された対向一対のカム溝18、19と、そのカム溝18、119間に組込まれたボール20とからなる。
対向一対のカム溝18、19は、周方向に下り勾配をもって傾斜する傾斜カム面18a、19aと、その傾斜カム面18a、19aの低所端に連続する円弧状の係合面18b、19bを溝底に有し、上記傾斜カム面18a、19aの勾配が逆向きとなるようにして固定カムディスク8と可動カムディスク9の対向面それぞれに形成されている。
トルクカム17は、固定カムディスク8と可動カムディスク9の一方向への相対回転時に、傾斜カム面18a、19aに沿ってのボール20の転がり移動により可動カムディスク9を固定カムディスク8から離反する方向に移動させるようになっている。また、固定カムディスク8と可動カムディスク9の他方向への相対回転時に、ボール20を係合面18b、19bに係合させて、固定カムディスク8と可動カムディスク9を回転方向に係合させるようになっている。
図5(a)に示すように、可動カムディスク9とフランジ6間には、上記可動カムディスク9との間で摩擦クラッチを形成する摩擦プレート21が組込まれている。摩擦プレート21は、プーリハブ3との嵌合面間に形成されたスプライン22の嵌合によりプーリハブ3に回り止めされて、プーリハブ3と一体に回転するようになっている。
摩擦プレート21とフランジ6間には弾性部材23が組込まれている。弾性部材23として、ここでは皿ばねが採用されている。弾性部材23は、可動カムディスク9が固定カムディスク8から離反する軸方向への移動時に摩擦プレート21により押圧されて弾性変形し、その弾性変形により摩擦プレート21を可動カムディスク9に押し付け、摩擦クラッチを結合状態に切り換えるようになっている。
固定カムディスク8の突起部11と可動カムディスク9の突起部13の対向部間における外径面間には引張りばね24が組込まれている。図4に示すように、引張りばね24の両端部には連結片25a、25bが設けられている。
連結片25a、25bとして、ここでは、平面形状をU形としたものを示したが、L形のものであってもよい。一対の連結片25a、25bのうち、一方の連結片25aは、固定カムディスク8の外周に設けられた切欠部12を有する突起部11に対して係脱自在とされ、他方の連結片25bは可動カムディスク9の外周に設けられた切欠部14を有する突起部13に対して係脱自在とされている。
引張りばね24は、捩じりが付与された状態において固定カムディスク8と可動カムディスク9の外径面間に組込まれ、その捩じりによる復元弾性により可動カムディスク9が弾性部材23の弾性に抗して固定カムディスク8から離反する方向に押圧され、可動カムディスク9と摩擦プレート21とで形成される摩擦クラッチに初期予圧が負荷されている。
第1の実施の形態で示すプーリユニットは上記の構造からなり、そのプーリユニットは、組立て時において可動カムディスク9と摩擦プレート21とで形成される摩擦クラッチの初期予圧を調整する。
摩擦クラッチの予圧調整に際しては、固定カムディスク8と可動カムディスク9の少なくとも一方のカムディスクに対する引張りばね24の連結解除状態で、その引張りばね24に捩じりを与えて捩じり量を調整し、その調整状態でカムディスクに連結する。
いま、捩じり量を調整した状態で引張りばね24をカムディスクに連結すると、その捩じりによる復元弾性により可動カムディスク9が回転し、トルクカム17の作用により固定カムディスク8から離反する方向に移動し、捩じり力の大きさに応じてトルクカム17のボール20の初期位置および可動カムディスク9の初期位置が決定されることになる。そして、可動カムディスク9の初期位置から弾性部材23の弾性変形量が決定され、摩擦クラッチに可動カムディスク9の初期位置に応じた大きさの予圧が負荷されることになる。
このように、引張りばね24の捩じり量を調整することにより、可動カムディスク9と摩擦プレート21とで形成される摩擦クラッチの初期予圧の調整を行なうことができるため、予圧の調整を容易に行なうことができる。
ここで、図6(c)は、トルクカム17のボール20の初期位置を示し、そのボール20とカム溝18、19の係合面18b、19b間には回転方向の遊び26が形成される。δは回転方向遊び26の遊び量を示す。
上記のようにして予圧調整されたプーリユニットを用いてエンジン補機としてのオルタネータを駆動する場合は、そのオルタネータの回転軸にプーリハブ3を嵌合して回り止めし、そのプーリユニットのプーリ1とエンジンのクランクシャフトに取付けられたプーリ間にベルトを掛け渡して、クランクシャフトの回転がプーリ1に伝達されるようにする。
上記のようなプーリユニットの組付け状態において、プーリ1の回転停止状態では、図6(c)に示すように、ボール20はカム溝18,19の係合面18b、19bとの間に回転方向遊び26を形成する初期位置にあり、可動カムディスク9と摩擦プレート21で形成される摩擦クラッチは結合解除状態にある。
上記の状態からプーリ1に正回転方向(順方向)の回転トルクが入力されると、固定カムディスク8と可動カムディスク9が、図6(c)の矢印で示す方向に相対回転する。その両カムディスク8、9の一方向への相対回転により、図6(d)に示すように、ボール20はカム溝18,19の傾斜カム面18a、19aに沿って転がり移動し、可動カムディスク9に軸方向の押圧力が負荷されて、可動カムディスク9が固定カムディスク8から離反する方向に移動する。
図5(b)は、可動カムディスク9の移動状態を示し、上記可動カムディスク9の移動によって弾性部材23が弾性変形し、可動カムディスク9と摩擦プレート21の接触圧が高くなり、摩擦クラッチが結合状態となる。
このため、プーリ1の回転は、固定カムディスク8からトルクカム17を介して可動カムディスク9に伝達されると共に、その可動カムディスク9から摩擦プレート21を介してプーリハブ3に伝達され、プーリハブ3がプーリ1と同方向に回転する。
プーリハブ3への回転トルクの伝達状態において、クランクシャフトの角速度の変化によりプーリ1に回転変動が生じると、固定カムディスク8と可動カムディスク9が相対回転する。このとき、クランクシャフトの角速度の変化によるプーリ1の回転変動は比較的小さいため、ボール20は傾斜カム面18a、19aに沿って転がり移動する。その転がり移動によって可動カムディスク9が軸方向に移動し、その可動カムディスク9と共に移動する摩擦プレート21からの押圧により弾性部材23が弾性変形する。その弾性部材23の弾性変形によってプーリの回転変動が吸収され、プーリハブ3にその回転変動が伝達されるのが防止される。また、摩擦クラッチは結合状態に維持される。
エンジンを急減速し、あるいは、停止すると、オルタネータの回転軸は慣性力が大きいため、プーリハブ3はオーバランニングする。慣性力によるプーリハブ3のオーバランニングにより、可動カムディスク9は固定カムディスク8に対して図6(d)の矢印で示す方向に相対回転し、ボール20は、図6(c)に示す初期位置に戻る。
また、可動カムディスク9は固定カムディスク8に向けて移動し、その可動カムディスク9の移動により弾性部材23が伸張して押圧力が弱くなり、可動カムディスク9と摩擦プレート21とで形成される摩擦クラッチは結合解除状態となって、その可動カムディスク9と摩擦プレート21の接触部で滑りが生じ、プーハブ3は慣性力によって回転を継続する。
このとき、初期位置に復帰したボール20とカム溝18、19の係合面18b、19b間には回転方向遊び26が形成されているため、プーリハブ3が慣性力によって回転を継続すると、ボール20はカム溝18、19の傾斜カム面18a、19aに沿って下り勾配方向に転動して、図6(e)に示すように、係合面18b、19bに係合する。
また、可動カムディスク9も初期位置から回転方向遊び26に相当する量だけ固定カムディスク8に対して相対回転して、固定カムディスク8に向けて移動する。その移動により、弾性部材23の弾性力が弱まり、可動カムディスク9と摩擦プレート21の接触部間に作用する引きずりトルクが低減され、接触部の摩耗が抑制される。
図6(c)では、トルクカム17として、カム溝18,19とボール20から成るものを示したが、トルクカム17は図示例に限定されるものではない。例えば、固定カムディスク8に、周方向に下り勾配をもって傾斜する傾斜カム面と、その傾斜カム面の低所端に連続して形成されて軸方向に向く係合面を溝底に有するカム溝を形成し、可動カムディスク9に、そのカム溝に適合するカム突起を設けた構成からなるものであってもよい。この場合、固定カムディスク8にカム突起を設け、可動カムディスク9にカム溝を形成するようにしてもよい。
図4に示す例においては、固定カムディスク8の外周に形成された複数の突起部11の一つ突起部11および可動カムディスク9の外周に形成された複数の突起部13の一つの突起部13にのみ切欠部12、14を形成しているため、引張りばね24の捩じり調整は、一対の連結片25a、25bの一方の連結片の360°ごとの回転とする。
図7(f)に示すように、複数の突起部11、13のそれぞれに切欠部12、14を設けると、それぞれの突起部11、13に連結片25a、25bを係合させることができるため、引張りばね24の捩じり量を微調整することができる。
また、図4においては、突起部11、13に形成された切欠部12、14を径方向に延びるスロットとしたが、図7(g)に示すように、突起部11、13の一側面から周方向に延びるスロットとしてもよい。この場合、連結片25a、25bが遠心力によって突起部11、13から径方向外方に外れるのを確実に防止することができる。
図7(g)では、固定カムディスク8の外周に形成された複数の突起部11の一つおよび可動カムディスク9に形成された複数の突起部13の一つにのみ切欠部12、14を設けるようにしたが、図7(f)と同様に、それぞれの突起部11、13に切欠部12、14を設けるようにしてもよい。
図8および図9は、この発明に係るプーリユニットの第2の実施の形態を示す。この実施の形態においては、プーリ1の内径面に突出部としてのフランジ31と止め輪32を軸方向に間隔をおいて設け、そのフランジ31と止め輪32間に、止め輪32側から順に、固定カムディスク8、可動カムディスク9、摩擦プレート21および弾性部材23を組込み、上記固定カムディスク8の内径面の周方向に等間隔に形成された突起部33をスプライン34によりプーリハブ3に対して回り止めし、上記摩擦プレート21をスプライン35によりプーリ1に対して回り止めし、かつ、軸方向に移動自在としている。
また、可動カムディスク9の内径面に複数の突起部36を周方向に等間隔に設け、上記可動カムディスク9と固定カムディスク8の内径面間に捩じりが付与された引張りばね37を組込んで、その両端に設けられた連結片38a、38bを固定カムディスク8の一つの突起部33と可動カムディスク9の一つの突起部36に連結して、可動カムディスク9と摩擦プレート21で形成される摩擦クラッチに初期予圧を負荷し、さらに、固定カムディスク8および可動カムディスク9の外径面とプーリ1の内径面間にラジアル軸受39を組み込んで、固定カムディスク8および可動カムディスク9を回転自在に支持している点で、図1に示すプーリユニットと相違している。
このため、図1に示すプーリユニットと同一の部品には同一の符号を付して説明を省略する。
なお、図9では、複数の突起部33および複数の突起部36の一つに引張りばね37の連結片38a,38bが連結される切欠部40、41を設けるようにしたが、複数の突起部33、36のそれぞれに切欠部を設けるようにしてもよい。切欠部40、41は図7(g)に示すように、周方向に延びるスロットから成るものであってもよい。
第2の実施の形態で示すプーリユニットにおいて、可動カムディスク9と摩擦プレート21とで形成される摩擦クラッチの予圧調整に際しては、第1の実施形態で示すプーリユニットと同様に、固定カムディスク8と可動カムディスク9の少なくとも一方のカムディスクに対する引張りばね37の連結解除状態で、その引張りばね37に捩じりを与えて捩じり量を調整し、その調整状態でカムディスクに連結する。
捩じり量を調整した状態で引張りばね37をカムディスクに連結すると、第1の実施の形態で示すプーリユニットと同様に、捩じり力の大きさに応じてトルクカム17のボール20の初期位置および可動カムディスク9の初期位置が決定されることになる。そして、可動カムディスク9の初期位置から弾性部材23の弾性変形量が決定され、摩擦クラッチに可動カムディスク9の初期位置に応じた大きさの予圧が負荷されることになる。
このように、引張りばね37の捩じり量を調整することにより、可動カムディスク9と摩擦プレート21とで形成される摩擦クラッチの初期予圧の調整を行なうことができるため、予圧の調整を容易に行なうことができる。
なお、ボール20の初期位置は、図6(c)に示す場合と同様であり、ボール20はカム溝18,19の係合面18b、19bとの間に回転方向遊び26を形成している。
予圧調整された上記プーリユニットのプーリハブ3をオルタネータの回転軸に嵌合して回り止めした使用状態において、プーリ1に正回転方向(順方向)の回転トルクが入力されると、摩擦プレート21が回転し、その摩擦プレート21と可動カムディスク9の接触部に作用する摩擦抵抗によって、可動カムディスク9も摩擦プレート21と共に回転する。
このとき、可動カムディスク9は固定カムディスク8に対して相対回転するため、トルクカム17の作動により、可動カムディスク9に軸方向の押圧力が負荷されて、可動カムディスク9が固定カムディスク8から離反する方向に移動する。
上記可動カムディスク9の移動により弾性部材23が弾性変形し、可動カムディスク9と摩擦プレート21の接触圧が高くなり、摩擦クラッチが結合状態となる。
このため、プーリ1の回転は、摩擦プレート21から可動カムディスク9に伝達されると共に、その可動カムディスク9からトルクカム17のボール20を介して固定カムディスク8に伝達される。また、固定カムディスク8の回転はプーリハブ3に伝達され、プーリハブ3がプーリ1と同方向に回転する。
プーリハブ3への回転トルクの伝達状態において、クランクシャフトの角速度の変化によりプーリ1に回転変動が生じると、固定カムディスク8と可動カムディスク9が相対回転する。このとき、クランクシャフトの角速度の変化によるプーリ1の回転変動は比較的小さいため、ボール20は傾斜カム面18a、19aに沿って転がり移動する。その転がり移動によって可動カムディスク9が軸方向に移動し、その可動カムディスク9と共に移動する摩擦プレート21からの押圧により弾性部材23が弾性変形する。その弾性部材23の弾性変形によってプーリ1の回転変動が吸収され、プーリハブ3にその回転変動が伝達されるのが防止される。また、摩擦クラッチは結合状態に維持される。
エンジンを急減速し、あるいは、停止すると、オルタネータの回転軸は慣性力が大きいため、プーリハブ3はオーバランニングする。慣性力によるプーリハブ3のオーバランニングにより、可動カムディスク9は固定カムディスク8に対して図6(d)の矢印で示す方向に相対回転し、ボール20は、図6(c)に示す初期位置に戻る。
また、可動カムディスク9は固定カムディスク8に向けて移動し、その可動カムディスク9の移動によって弾性部材23は伸張して押圧力が弱くなり、可動カムディスク9と摩擦プレート21とで形成される摩擦クラッチは結合解除状態となって、その可動カムディスク9と摩擦プレート21の接触部で滑りが生じ、プーハブ3は慣性力によって回転を継続する。
このとき、初期位置に復帰したボール20とカム溝18、19の係合面18b、19b間には回転方向遊び26が形成されているため、プーリハブ3が慣性力によって回転を継続すると、ボール20はカム溝18、19の傾斜カム面18a、19aに沿って下り勾配方向に転動して、図6(e)に示すように、係合面18b、19bに係合する。
また、可動カムディスク9も初期位置から回転方向遊び26に相当する量だけ固定カムディスク8に対して相対回転して、固定カムディスク8に向けて移動する。その移動により、弾性部材23の弾性力が弱まり、可動カムディスク9と摩擦プレート21の接触部間に作用する引きずりトルクが低減され、接触部の摩耗が抑制される。
第1の実施の形態で示すプーリユニットおよび第2の実施の形態で示すプーリユニットにおいては、引張りばね24、37として断面丸形の線材からなるものを示したが、断面が矩形の線材から成るものであってもよい。
引張りばね24、37として、断面矩形の線材から成るものを採用すると、引張りばね24、37にかかる許容応力を向上させることができる。その引張りばね24、37に付与する捩じりは、拡径による捩じりであってもよく、縮径による捩じりであってもよい。
1 プーリ
3 プーリハブ
4 軸受
6 フランジ(突出部)
7 止め輪(突出部)
8 固定カムディスク
9 可動カムディスク
11 突起部
12 切欠部
13 突起部
14 切欠部
17 トルクカム
21 摩擦プレート
24 引張りばね
25a 連結片
25b 連結片
31 フランジ(突出部)
32 止め輪(突出部)
33 突起部
36 突起部
37 引張りばね
38a 連結片
38b 連結片
3 プーリハブ
4 軸受
6 フランジ(突出部)
7 止め輪(突出部)
8 固定カムディスク
9 可動カムディスク
11 突起部
12 切欠部
13 突起部
14 切欠部
17 トルクカム
21 摩擦プレート
24 引張りばね
25a 連結片
25b 連結片
31 フランジ(突出部)
32 止め輪(突出部)
33 突起部
36 突起部
37 引張りばね
38a 連結片
38b 連結片
Claims (9)
- プーリとその内側に組込まれたプーリハブとを、その両部材の一方の端部間に組込まれた軸受によって相対的に回転自在に支持し、前記プーリハブの外径面に2つの突出部を軸方向に間隔をおいて設け、その2つの突出部間に、前記プーリに回り止めされ、一方の突出部によって軸方向外方への移動が阻止される固定カムディスクと、プーリハブに対して回転可能に支持された可動カムディスクとを組込み、その固定カムディスクと可動カムディスクの対向面間に、両カムディスクの一方向への相対回転により可動カムディスクを固定カムディスクから離反する方向に移動させ、他方向への相対回転時に前記両カムディスクを回転方向に係合させるトルクカムを設け、前記可動カムディスクと他方の突出部間に、前記プーリハブに対して回り止めされ、可動カムディスクとの間で摩擦クラッチを形成する軸方向に移動可能な摩擦プレートと、前記可動カムディスクが固定カムディスクから離反する方向への移動により摩擦プレートで押されて弾性変形して摩擦クラッチを結合状態とする弾性部材を組込んだプーリユニットにおいて、
前記固定カムディスクと可動カムディスクの外径面間に、捩じりが付与される状態での組込みとされて両端が対向するカムディスクに着脱自在に連結され、その捩じりによる復元弾性で可動カムディスクを前記弾性部材の弾性に抗して固定カムディスクから離反する方向に移動させて係合解除状態の摩擦クラッチに初期予圧を付与する引張りばねを組込んだことを特徴とするプーリユニット。 - 前記引張りばねの少なくとも一方のカムディスクに対する連結位置を周方向に変更可能とした請求項1に記載のプーリユニット。
- 前記引張りばねのカムディスクに対する連結位置を周方向に変更可能とする手段が、カムディスクの外周に複数の突起部を周方向に間隔をおいて設け、その複数の突起部の一つに対して引張りばねの端部に設けられた平面形状がL形またはU形の連結片を係脱自在とした構成から成る請求項2に記載のプーリユニット。
- 前記複数の突起部のそれぞれに前記連結片の引張りばねに対する連設部位が挿入可能な切欠部を形成した請求項3に記載のプーリユニット。
- 前記切欠部が、突起部の外周から半径方向内方に向く径方向のスロットから成る請求項4に記載のプーリユニット。
- 前記切欠部が、突起部の一側面から周方向に向くスロットから成る請求項4に記載のプーリユニット。
- 前記引張りばねが、断面矩形の線材から成る請求項1乃至6のいずれかの項に記載のプーリユニット。
- プーリとその内側に組込まれたプーリハブとを、その両部材の一方の端部間に組込まれた軸受によって相対的に回転自在に支持し、前記プーリの内径面に2つの突出部を軸方向に間隔をおいて設け、その2つの突出部間に、前記プーリハブに回り止めされ、一方の突出部によって軸方向外方への移動が阻止される固定カムディスクと、プーリに対して回転可能に、かつ、軸方向に移動可能に支持された可動カムディスクとを組込み、その固定カムディスクと可動カムディスクの対向面間に、両カムディスクの一方向への相対回転により可動カムディスクを固定カムディスクから離反する方向に移動させ、他方向への相対回転時に前記両カムディスクを回転方向に係合させるトルクカムを設け、前記可動カムディスクと他方の突出部間に、前記プーリに対して回り止めされ、可動カムディスクとの間で摩擦クラッチを形成する軸方向に移動可能な摩擦プレートと、前記可動カムディスクが固定カムディスクから離反する移動時に摩擦プレートで押されて弾性変形して摩擦クラッチを結合状態とする弾性部材を組込んだプーリユニットにおいて、
前記固定カムディスクと可動カムディスクの内径面間に、捩じりが付与される状態での組込みとされて両端が対向するカムディスクに着脱自在に連結され、その捩じりによる復元弾性で可動カムディスクを前記弾性部材の弾性に抗して固定カムディスクから離反する方向に移動させて係合解除状態の摩擦クラッチに初期予圧を付与する引張りばねを組込んだことを特徴とするプーリユニット。 - 前記引張りばねの少なくとも一方のカムディスクに対する連結位置を周方向に変更可能とした請求項8に記載のプーリユニット。
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JP2010033578A Pending JP2011169397A (ja) | 2010-02-18 | 2010-02-18 | プーリユニット |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101530088B1 (ko) * | 2014-01-23 | 2015-06-18 | (주)홍익 하이엠 | 각도 분할 클러치 장치 |
US9291217B2 (en) | 2014-04-08 | 2016-03-22 | Dayco Ip Holdings, Llc | Pulley assembly with radially oriented decoupling mechanism |
CN107356430A (zh) * | 2017-09-01 | 2017-11-17 | 滁州学院 | 一种汽车离合器模拟起步试验装置 |
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-
2010
- 2010-02-18 JP JP2010033578A patent/JP2011169397A/ja active Pending
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US9850997B2 (en) | 2013-08-06 | 2017-12-26 | Dayco Europe S.R.L | Filtering pulley for a belt drive |
KR101530088B1 (ko) * | 2014-01-23 | 2015-06-18 | (주)홍익 하이엠 | 각도 분할 클러치 장치 |
US9291217B2 (en) | 2014-04-08 | 2016-03-22 | Dayco Ip Holdings, Llc | Pulley assembly with radially oriented decoupling mechanism |
CN107356430A (zh) * | 2017-09-01 | 2017-11-17 | 滁州学院 | 一种汽车离合器模拟起步试验装置 |
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