JP2010060021A - 一方向クラッチ、及び一方向クラッチ内蔵プーリユニット - Google Patents

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光司 佐藤
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雅文 中小路
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    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
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Abstract

【課題】ラチェット式の一方向クラッチにおいて、異音の発生を抑制する。
【解決手段】 外方部材と内方部材とに軸方向に対向する係合面14e,15eを有するプレート部14c,15cを設け、前記プレート部14c,15cの一方に係合片17を設けてその係合片17の先端17a側を一方の前記プレート部15cから他方の前記プレート部14cに向かって付勢し、他方の前記プレート部14cの前記係合面14eには、前記付勢により、一方の前記プレート部15cから他方の前記プレート部14c側に前記係合片17の先端17a側が突出した際にその先端17a側が係合可能な係合凹部18を設けた一方向クラッチ10において、前記係合凹部18と前記係合片17との間に、前記係合片17を一方の前記プレート部15cに向かって付勢する補助弾性部材30を設けた構成を採用した。
【選択図】図1

Description

この発明は、回転トルクの伝達と遮断とを行なう一方向クラッチ、及びその一方向クラッチを組み込んだ一方向クラッチ内蔵プーリユニットに関するものである。
例えば、自動車等のエンジンのクランクシャフトの回転をベルトを介して各種補機類に伝達する補機駆動装置等の各種動力伝達経路において、回転トルクの伝達と遮断とを行なうために一方向クラッチが組込まれる。
この種の一方向クラッチは、入力側の回転の角速度が増加する時に、その入力側と出力側とを結合させて入力側の回転を出力側に伝え、また、角速度が減少する時に、前記結合を解除して入力側から出力側への回転トルクの伝達を遮断する。
一方向クラッチの例として、例えば、特許文献1に示すように、外方部材(外輪)の内周面と内方部材(内輪)の外周面との間の空間に、係合子として、多数のスプラグやローラを組み込んだスプラグタイプ、ローラタイプの一方向クラッチが知られている。
また、オートマチックトランスミッションに組み込まれる一方向クラッチの例として、図4に示すように、軸方向に移動可能な係合片でラチェット機能を発揮することによって、入力側のプレートと出力側のプレートとを結合、及び結合解除できるようにしたものもある。
この一方向クラッチ20は、入力側部材24と出力側部材25に、それぞれ軸方向に対向する係合面24e,25eを設け、その係合面24e,25e間において、入力側部材24又は出力側部材25側の一方に係合片27を、他方にその係合片27が入り込むことが可能な係合凹部24aを設けている。
係合片27は、前記係合面25eに形成した収容凹部25a内に設けられ、その収容凹部25aの底部25a’内に配置した弾性部材26によって、前記係合面24e側に付勢されている。
入力側部材24が出力側部材25に対して図中矢印b方向へ相対回転することによって、その係合片27が係合凹部24aに入り込むことで、前記入力側部材と出力側部材とを結合し、入力側部材24が出力側部材25に対して矢印bと反対方向へ相対回転することによって、係合片27が係合凹部24aから離脱することで、前記結合解除をするようになっている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−187931号公報 特開2000−97255号公報
外輪の内周面と内輪の外周面との間の空間に係合子を配置した上記特許文献1に記載の一方向クラッチでは、充分なトルク容量を確保するべく、係合子の軸方向長さを長くしなければならないという問題がある。一方向クラッチには薄型化の要求があるので、係合子の軸方向長さが長くなることは好ましくない。
その点、特許文献2に示すラチェット式の一方向クラッチ20では、そのラチェット機能を、軸方向に移動可能な係合片で発揮しているので、クラッチ全体の軸方向長さは短縮されている。
しかし、この一方向クラッチ20は、ラチェット機能を発揮するための係合片が、特に、空転時において、対側のプレートに設けた係合凹部の底面に衝突する。このため、その衝突の際に、異音が発生するので好ましくない場合がある。
そこで、この発明は、ラチェット式の一方向クラッチにおいて、異音の発生を抑制することを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、同軸上に配置された外方部材と内方部材とに、それぞれ軸方向に対向する係合面を有するプレート部を設け、前記プレート部の一方に係合片を設けてその係合片を弾性部材により一方の前記プレート部から他方の前記プレート部に向かって付勢し、他方の前記プレート部の前記係合面には、前記付勢により、一方の前記プレート部から他方の前記プレート部側に前記係合片が突出した際にその係合片が入り込むことが可能な係合凹部を設け、前記外方部材と前記内方部材とが軸周り一方向に相対回転すると、前記係合片が前記係合凹部に係合することで前記外方部材と前記内方部材とを結合し、前記外方部材と前記内方部材とが軸周り他方向に相対回転すると、前記係合片が前記係合凹部から離脱して前記係合を解除するようになっており、前記係合凹部と前記係合片との間に、前記係合片を一方の前記プレート部に向かって付勢する補助弾性部材を設けた構成を採用した。
この構成によれば、係合片が弾性部材の付勢力によって係合凹部の底面に衝突しようとした際に、補助弾性部材が、係合片を一方のプレート部側に押し返す。
このため、異音の発生を抑制することができる。
なお、前記補助弾性部材は、係合片側に固定してもよいが、前記係合凹部内に固定されていることが望ましい。補助弾性部材が係合片に固定されていると、空転の際に、その補助弾性部材が、その係合凹部が形成された他方のプレート部の係合面に摺れるからである。
また、補助弾性部材を係合凹部内に固定した場合において、前記と同様な趣旨から、前記係合片が前記係合凹部から離脱した状態で、補助弾性部材が係合片に当たらないように設定されている構成を採用することができる。空転の際に、補助弾性部材が、係合片を備えた一方のプレート部の係合面に摺れることを防止できるからである。
さらに、前記補助弾性部材は、前記係合片を前記係合凹部の底面に接触させない弾性力を有する構成を採用することができる。
補助弾性部材の弾性力を、係合片が係合凹部の底面に全く当たらない強さにすることによって、異音の発生を完全に抑えることができる。なお、異音の発生が許容されるレベルにある限りにおいて、補助弾性部材の弾性力を、係合片の係合凹部の底面への接触を許容する強さとしてもよい。
また、前記補助弾性部材の弾性力は、前記弾性部材の弾性力よりも小さく設定されている構成を採用することができる。このようにすれば、弾性部材による係合片の前記係合方向への付勢を阻害しない。
これらの各構成において、前記補助弾性部材は、前記係合凹部内に設けた収納孔に収納されている構成を採用することができる。
係合凹部の底面とそれに向かい合う係合片の外側面とは、その係合片が係合凹部内に入り込んだ係合状態において隙間が非常に小さく、あるいは相互に接する状態であるから、補助弾性部材を配置するスペースが小さい。このため、前記収納孔を設けることによって、充分な必要な弾性力を有する補助弾性部材を配置するスペースを確保できる。
その補助弾性部材として、例えば、コイルバネを採用することができる。また、板バネを採用してもよい。
さらに、補助弾性部材を収納孔内に収納する場合は、その補助弾性部材を収納孔内に圧入固定できるよう、両者の形状、大きさを設定することができる。
なお、前記プレート部と外方部材、内方部材との固定方法は、それぞれ特に限定されるものではないが、例えば、前記外方部材側のプレート部は、その外方部材と一体に形成されていてもよいし、前記外方部材と別体に形成されたものを、両者が一体に回転可能な状態になるように、例えば、圧入、接着等周知の手法により固定してもよい。
また、内方部材側のプレート部についても同様であり、前記内方部材と一体に形成されていてもよいし、前記内方部材と別体に形成されたものを、両者が一体に回転可能な状態になるように、例えば、圧入、接着等周知の手法により固定してもよい。
また、エンジンのクランクシャフトの回転をベルトを介して各種補機類に伝達する補機駆動装置等に用いられる一方向クラッチ内蔵プーリにおいて、これらの各構成からなる一方向クラッチを内蔵した構成とすることができる。
その一方向クラッチ内蔵プーリに内蔵される一方向クラッチにおいて、前記外方部材はプーリ、前記内方部材は内軸であり、前記外方部材側の前記プレート部は、前記プーリから径方向内側に立ち上がるように設けられ、前記内方部材側の前記プレート部は、前記内軸から径方向外側に立ち上がるように設けられ、その一方向クラッチを組み込んだ一方向クラッチ内蔵プーリユニットである。
この発明は、係合片が弾性部材の付勢力によって係合凹部の底面に衝突しようとした際に、補助弾性部材が、係合片を一方のプレート部側に押し返すようにしたので、異音の発生を抑制できる。
この発明の実施形態を図1乃至図3に基づいて説明する。この実施形態は、同軸上に配置されたプーリ7及び内軸12との間に、ラチェット機構を有する一方向クラッチ10を内蔵した一方向クラッチ内蔵プーリユニットである。なお、この実施形態は、プーリ7を入力側、内軸12を出力側としている。
その構成は、図1に示すように、プーリ7と内軸12との間に、入力側部材14と出力側部材15とが配置されている。
入力側部材14は、前記プーリ7の内周に圧入固定され前記プーリ7と一体に回転する筒状の外周部14a,14bと、その外周部14a,14bの軸方向中程から径方向内側に立ち上がる外側プレート部14cとを備えている。
前記外周部14a,14bの外径面は、前記プーリ7の内径面7aに全周に亘って圧入固定されており、その圧入固定により、外周部14a,14b及び外側プレート部14cが、プーリ7と一体に回転するようになっている。
出力側部材15は、前記内軸12の外周に圧入固定され前記内軸12と一体に回転する筒状の基部15bと、その基部15bの軸方向端部から径方向外側に立ち上がる内側プレート部15cとを備えている。
前記基部15bの内径面は、前記内軸12の外径面12aに全周に亘って圧入固定されており、その圧入固定により、基部15b及び内側プレート部15cが、内軸12と一体に回転するようになっている。
その入力側部材14側の外側プレート部14cには、図1に示すように、出力側部材15の内側プレート部15c側に向く係合面14eが設けられている。この係合面14eの面方向は、軸直交方向となっている。
また、出力側部材15側の内側プレート部15cには、同じく、図1に示すように、入力側部材14の外側プレート部14c側に向く係合面15eが設けられている。この係合面15eの面方向は軸直交方向となっており、前記外側プレート部14c側の係合面14eとは面接触し、摺接可能な状態で対向している。
なお、内側プレート部15cの外径面15fと、前記外周部14bの内径面14dとの間には隙間が設けられており、その隙間に全周に亘るシール部8が設けられている。
また、外側プレート部14cの内径面14gと、前記内軸12の外径面12aとの間にも隙間が設けられており、その隙間に全周に亘るシール部9が設けられている。
このシール部8,9により、前記両係合面14e,15e間に封入した潤滑剤が保持できるようになっている。
また、前記プーリ7と前記内軸12とは、軸方向両側に設けた第一軸受部11、第二軸受部13によって、相対的に軸周り回転可能に支持されている。
第一軸受部11、第二軸受部13は、この実施形態では、それぞれ片シール付き玉軸受を採用している。シールは、軸方向外側に位置するように組付けされている。
図1に右側に示す第一軸受部11は、前記外周部14aの内径面14fと前記内軸12の外径面12aとの間に圧入固定されている。
すなわち、第一軸受部11は、内軸12と一体回転可能に固定される軸受内輪11bと、前記入力側部材14と一体回転可能に固定される軸受外輪11a、及び、その軸受内輪11bと軸受外輪11aとの間に収納されたボール(転動体)11cを備えている。ボール11cは、前記軸受内輪11bと軸受外輪11aに設けられた軌道溝内に収納されて転動自在である。
また、図1に左側に示す第二軸受部13は、前記プーリ7の内径面7aと前記基部15bの外径面15dとの間に圧入固定されている。
すなわち、第二軸受部13は、出力側部材15と一体回転可能に固定される軸受内輪13bと、前記プーリ7と一体回転可能に固定される軸受外輪13a、及び、その軸受内輪13bと軸受外輪13aとの間に収納されたボール(転動体)13cを備えている。ボール13cは、前記軸受内輪13bと軸受外輪13aに設けられた軌道溝内に収納されて転動自在である。
また、前記内側プレート部15cには、前記係合面15eに凹部15aが設けられている。その凹部15a内に、板状の係合片17が収容されている。係合片17は、図2に示すように、その凹部15aの底部15a’内に収容した弾性部材16によって、反対側の前記外側プレート部14cに向かって付勢されている。
この実施形態では、弾性部材16は、コイルバネ部16cの両端に跳ね出し部16a,16bを有するねじりコイルバネを用いており、前記跳ね出し部16a,16bの一方が前記底部15a’に、他方が係合片17に当たるようになっている。
弾性部材16を、図2(b)に示すように、前記両跳ね出し部16a,16b間が接近する方向へ変形させると、その接近する方向と逆方向へ(前記両跳ね出し部16a,16b間が離れる方向へ)弾性力が作用し、その弾性力で、図2(a)に示すように、前記係合片17の先端17a側を付勢する。
また、外側プレート部14cの係合面14eには、前記付勢により、前記係合片17が、前記内側プレート部15cの係合面15eから前記外側プレート部14c側に突出した際に、その係合片17が入り込むことが可能な係合凹部18が設けられている。
前記係合凹部18は、図3に示すように、外側プレート部14cの係合面14eに周方向に沿って複数箇所設けられている。係合凹部18の数は自由に設定できるので、例えば、周方向に沿って4箇所、6箇所、あるいは8箇所などとすることができる。
なお、この実施形態では、前記係合片17は全体として1箇所に設けられているが、仮に、係合片17が損傷した時に備え、その損傷時のバックアップとして、例えば、周方向に沿って3箇所、5箇所の係合片17を配置してもよい。ただし、係合凹部18の数は、係合片17の数よりも多いことが望ましい。
各係合凹部18は、それぞれ同一の形状、大きさからなり、周方向に沿って等分方位に設けられている。また、各係合凹部18の底面19は、周方向に沿って、一方の側から他方の側に向かって徐々に深くなる傾斜部18cと、その傾斜部18cの他方の側の端部に設けられ、前記傾斜部18cの他方側端部からやや落ち込むように形成された深溝部18aとを備えている。
また、前記係合凹部18の傾斜部18cに収納孔31が形成されている。その収納孔31には、コイルバネからなる補助弾性部材30が収納されている。補助弾性部材30は、その一端が前記収納孔31内に圧入固定されている。
以下、入力側としての前記プーリ7が、出力側としての内軸12に対して軸周り相対回転する際の作用について説明する。
入力側部材14と出力側部材15とが軸周り一方向に相対回転することによって、例えば、図2(a)に矢印Aで示すように、入力側部材14が出力側部材15に対して相対回転した場合を想定する。
入力側部材14が出力側部材15に対して、図2(a)に矢印Aで示す方向へ相対回転すると、前記係合片17の側方に係合凹部18が臨んだ際に、係合片17は、後端17b側を支点として、先端17a側が前記弾性部材16の付勢力によって図中右側に押し出される。これにより、係合片17は、係合凹部18に入り込む。
係合片17が係合凹部18に入り込むと、その先端17aは、係合凹部18の端壁18bに係合する。
この係合により、入力側部材14と出力側部材15とが結合し、入力側部材14と出力側部材15とが一体に回転する状態となる(係合状態)。すなわち、プーリ7に加えられた回転力が内軸12に伝達される状態となる。
また、図2(a)に示す状態から、入力側部材14が出力側部材15に対して、図2(b)に矢印Cで示す方向へ相対回転すると、係合片17の外側面17cは、係合凹部18の傾斜部18cによって図中左側へ押し出される。すなわち、係合片17は、後端17b側を支点として、先端17a側が前記弾性部材16の付勢力に抗して図中左側に押し出される。
この押し出しは、前記係合片17と係合凹部18との周方向の位相がずれるにしたがい徐々に進行し、図2(b)に示す位置で、係合片17はその係合凹部18内から離脱する。
係合片17が係合凹部18内から離脱すると、前記先端17aと係合凹部18の端壁18bとの係合は解除される。
この係合解除により、入力側部材14と出力側部材15との結合も解消し、入力側部材14と出力側部材15とが空転する状態となる(空転状態)。すなわち、プーリ7に加えられた回転力が内軸12に伝達されない状態となる。
この空転状態において、係合片17は、その先端17a側が外側プレート部14に向かって常時付勢されており、後端17b側は直接は付勢されていない。すなわち、係合片17は、その後端17bのコーナー部17dを回転中心として、回転移動をするように付勢されている。
このため、係合片17の側方に係合凹部18が出現する毎に、その係合片17の先端17aは係合凹部18内に入り込み、係合凹部18が係合片17の側方から退去すれば、係合片17の先端17aは係合凹部18内から離脱する動作を繰り返す。
この動きの繰り返しにおいて、前記補助弾性部材30の介在により、係合片17が弾性部材16の付勢力によって係合凹部18の底面19に衝突しようとした際に、その補助弾性部材30が、係合片17を内側プレート部15c側に押し返すように作用する。このため、係合片17が底面19に衝突することにより発生する異音を抑制することができる。
なお、この実施形態では、図2(a)に示すように、係合片17が係合凹部18内に完全に入り込んで係合した際において、その係合片17の外側面17cは、底面19に当たらないように、前記弾性部材16及び補助弾性部材30の弾性力が設定されている。
また、前記補助弾性部材30の弾性力は、前記弾性部材16の弾性力よりも小さく設定されているので、弾性部材16による係合片17の前記係合方向への付勢を阻害しない。
また、これらの実施形態では、前記シール部8,9を設けたことによって、前記両係合面14e,15e間の空間に、潤滑剤が保持されやすくなっている。このため、係合片17と係合凹部18との間の潤滑が効率よく確保され、異音の発生をさらに効果的に抑制するとともに、部材の摩耗防止にも寄与している。
なお、前記プーリ7が出力側、前記内軸12が入力側である場合においては、上記作用とは逆の関係であり、この点について説明すると、図2(a)に符号14で示す右側の部材が出力側部材、符号15で示す左側の部材が入力側部材であるとして説明すると、その入力側部材が出力側部材に対して、図2(a)に矢印Bで示す方向へ相対回転すると、前記係合凹部18の側方に係合片17が臨んだ際に、係合片17は、後端17b側を支点として、先端17a側が前記弾性部材16の付勢力によって図中右側に押し出される。これにより、係合片17は、係合凹部18に入り込む。
係合片17が係合凹部18に入り込むと、その先端17aは、係合凹部18の端壁18bに係合する。
この係合により、入力側部材14と出力側部材15とが結合し、入力側部材14と出力側部材15とが一体に回転する状態となる(係合状態)。すなわち、内軸12に加えられた回転力がプーリ7に伝達される状態となる。
また、図2(a)に示す状態から、入力側部材が出力側部材に対して、図2(b)に矢印Dで示す方向へ相対回転すると、係合片17の外側面17cは、係合凹部18の傾斜部18cによって図中左側へ押し出される。すなわち、係合片17は、後端17b側を支点として、先端17a側が前記弾性部材16の付勢力に抗して図中左側に押し出される。
この押し出しは、前記係合片17と係合凹部18との周方向の位相がずれるにしたがい徐々に進行し、図2(b)に示す位置で、係合片17はその係合凹部18内から離脱する。
係合片17が係合凹部18内から離脱すると、前記先端17aと係合凹部18の端壁18bとの係合は解除される。
この係合解除により、入力側部材14と出力側部材15との結合も解消し、入力側部材14と出力側部材15とが空転する状態となる(空転状態)。すなわち、内軸12に加えられた回転力がプーリ7に伝達されない状態となる。
この出力側と入力側とを逆転させた一方向クラッチ10の構成においても、前記補助弾性部材30の作用については同様であるので、説明を省略する。
なお、これらの実施形態では、外側プレート部14cに係合凹部18を、内側プレート部15に、係合片17及びそれを収容するための凹部15a等を設けたが、逆に、内側プレート部15cに係合凹部18を、外側プレート部14に、係合片17及びそれを収容するための凹部15a等を設けてもよい。
また、これらの実施形態では、前記補助弾性部材30は、前記係合凹部18の傾斜部18cに設けた収納孔31内に収納したが、この形態に限定されず、補助弾性部材30の係合凹部18内への配置位置、固定方法は自由である。このため、例えば、前記深溝部18a内に補助弾性部材30を固定してもよい。
また、係合片17の外側面17cに補助弾性部材30を固定して、係合片17が係合凹部18内に入り込んだ際に、その補助弾性部材30が底面19に当たるようにしてもよい。
また、補助弾性部材30の構成としては、この実施形態で示すコイルバネのほか、板バネ、皿バネなど周知のバネ部材を採用できるほか、弾性力を有するゴムなどの素材を採用してもよい。
一実施形態の断面図 同実施形態の作用を示し、(a)は係合状態、(b)は空転状態を示す要部拡大断面図 内側プレート部及び外側プレート部の詳細を示す要部拡大斜視図 従来例の断面図
符号の説明
10,20 一方向クラッチ
7 プーリ
7a,14d,14f,14g 内径面
8,9 シール部
11 第一軸受部
12 内軸
12a,15d,15f 外径面
13 第二軸受部
14,24 入力側部材
14a,14b 外周部
14c 外側プレート部
14e,15e,24e,25e 係合面
15,25 出力側部材
15a 凹部
15a’ 底部
15b 基部
15c 内側プレート部
16,26 弾性部材
16a,16b 跳ね出し部
16c コイルバネ部
17,27 係合片
17a 先端
17b 後端
17c 外側面
17d コーナー部
18,24a 係合凹部
18a 深溝部
18b 端壁
18c 傾斜部
19 底面
30 補助弾性部材
31 収納孔

Claims (9)

  1. 同軸上に配置された外方部材と内方部材とに、それぞれ軸方向に対向する係合面(14e,15e)を有するプレート部(14c,15c)を設け、前記プレート部(14c,15c)の一方に係合片(17)を設けてその係合片(17)を弾性部材(16)により一方の前記プレート部(15c)から他方の前記プレート部(14c)に向かって付勢し、他方の前記プレート部(14c)の前記係合面(14e)には、前記付勢により、一方の前記プレート部(15c)から他方の前記プレート部(14c)側に前記係合片(17)が突出した際にその係合片(17)が入り込むことが可能な係合凹部(18)を設け、
    前記外方部材と前記内方部材とが軸周り一方向に相対回転すると、前記係合片(17)が前記係合凹部(18)に係合することで前記外方部材と前記内方部材とを結合し、前記外方部材と前記内方部材とが軸周り他方向に相対回転すると、前記係合片(17)が前記係合凹部(18)から離脱して前記係合を解除するようになっており、
    前記係合凹部(18)と前記係合片(17)との間に、前記係合片(17)を一方の前記プレート部(15c)に向かって付勢する補助弾性部材(30)を設けたことを特徴とする一方向クラッチ。
  2. 前記補助弾性部材(30)は、前記係合凹部(18)内に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチ。
  3. 前記補助弾性部材(30)は、前記係合片(17)が前記係合凹部(18)から離脱した状態で、その係合片(17)に当たらないように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の一方向クラッチ。
  4. 前記補助弾性部材(30)は、前記係合片(17)を前記係合凹部(18)の底面(19)に接触させない弾性力を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の一方向クラッチ。
  5. 前記補助弾性部材(30)の弾性力は、前記弾性部材(16)の弾性力よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の一方向クラッチ。
  6. 前記補助弾性部材(30)は、前記係合凹部(18)内に設けた収納孔(31)に収納されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の一方向クラッチ。
  7. 前記補助弾性部材(30)は、コイルバネであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の一方向クラッチ。
  8. 前記補助弾性部材(30)は、板バネであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の一方向クラッチ。
  9. 前記外方部材はプーリ(7)、前記内方部材は内軸(12)であり、前記外方部材側の前記プレート部(14c)は、前記プーリ(7)から径方向内側に立ち上がるように設けられ、前記内方部材側の前記プレート部(15c)は、前記内軸(12)から径方向外側に立ち上がるように設けられることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載の一方向クラッチを組み込んだ一方向クラッチ内蔵プーリユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013524105A (ja) * 2010-03-26 2013-06-17 ミーンズ インダストリーズ,インク. 電子機械アクチュエータサブアセンブリを含むオーバーラン連結器および制御アセンブリ
CN104191952A (zh) * 2014-08-19 2014-12-10 上海汽车集团股份有限公司 并联单向传动皮带轮

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