JP2009034751A - 運動案内装置および運動案内装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】上下・左右方向の走行精度の安定化・高精度化を図る。
【解決手段】運動案内装置10は、長手方向に延びる一対の傾斜面11a,11aを有するベース部材11と、一対の傾斜面11a,11aのそれぞれに設置される一対のレール部材13,13と、一対のレール部材13,13のそれぞれに対して複数の転動体を介して設置されるとともにレール部材13の長手方向に沿って移動自在とされる一対の移動部材14,14と、一対の移動部材14,14に掛け渡して設置されるテーブル部材16と、を備え、テーブル部材16がベース部材11の長手方向に沿って案内運動自在とされている。そして、一対のレール部材13,13は平行配置されており、また、ベース部材11を幅方向の縦断面で見たときに、一対のレール部材13,13が、ベース部材11の設置面に対して傾斜角度を持って設置されている。
【選択図】図1
【解決手段】運動案内装置10は、長手方向に延びる一対の傾斜面11a,11aを有するベース部材11と、一対の傾斜面11a,11aのそれぞれに設置される一対のレール部材13,13と、一対のレール部材13,13のそれぞれに対して複数の転動体を介して設置されるとともにレール部材13の長手方向に沿って移動自在とされる一対の移動部材14,14と、一対の移動部材14,14に掛け渡して設置されるテーブル部材16と、を備え、テーブル部材16がベース部材11の長手方向に沿って案内運動自在とされている。そして、一対のレール部材13,13は平行配置されており、また、ベース部材11を幅方向の縦断面で見たときに、一対のレール部材13,13が、ベース部材11の設置面に対して傾斜角度を持って設置されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、運動案内装置および運動案内装置の製造方法に係り、特に、上下・左右方向の走行精度の安定化・高精度化を実現する運動案内装置および運動案内装置の製造方法に関するものである。
一般的なリニアガイドは、例えば、断面略矩形状のレール部材と、このレール部材に対して複数の転動体を介して設置される断面略U字形状の移動部材と、を有して構成される装置であり、移動部材がレール部材の長手方向に沿って案内運動自在とされるものである。このようなリニアガイドには、構成部材の形状に起因して、上下方向での作用力に対しては走行精度を安定して出すことができるが、左右方向の作用力に対しては走行精度が安定し難く、高精度が出し難いといった不可避的な制約が存在している。ただし、リニアガイドに加わる荷重の一般的な作用方向は、ラジアル方向(すなわち上下方向)が多いため、一般的な用途で用いられる場合には好適に利用できるものであった。
しかしながら、近時の産業界からの更なる案内精度向上の要請から、リニアガイドを含む運動案内装置の分野では、左右方向の作用力に対しても安定且つ高精度の走行精度が求められるようになってきており、上下・左右方向の走行精度の安定化・高精度化を実現する運動案内装置が求められていた。
また、運動案内装置の走行精度は、構成部材の加工精度からも影響を受けるものであり、加工技術の向上と装置構成の改良といった製造技術と設計技術の両面からの改善を図ることによって初めて、要求される高度な走行精度を満足できることが考えられる。
本発明は、上述した課題の存在に鑑みて成されたものであって、その目的は、上下・左右方向の走行精度の安定化・高精度化を実現する運動案内装置および運動案内装置の製造方法を提供することにある。
本発明に係る運動案内装置は、長手方向に延びる一対の傾斜面を有するベース部材と、前記一対の傾斜面のそれぞれに設置される一対のレール部材と、前記一対のレール部材のそれぞれに対して複数の転動体を介して設置されるとともに前記レール部材の長手方向に沿って移動自在とされる一対の移動部材と、前記一対の移動部材に掛け渡して設置されるテーブル部材と、を備え、前記テーブル部材が前記ベース部材の長手方向に沿って案内運動自在とされることを特徴とする。
本発明に係る運動案内装置において、前記一対のレール部材は、平行配置されていることが好ましい。
また、本発明に係る運動案内装置は、前記ベース部材を幅方向の縦断面で見たときに、前記一対のレール部材が、前記ベース部材の設置面に対して傾斜角度を持って設置されていることが好適である。
また、本発明に係る運動案内装置は、前記ベース部材を幅方向の縦断面で見たときに、前記一対の傾斜面の中間点を通過する仮想垂直線を想定し、前記仮想垂直線に対して一方の傾斜面が角度θ°を持つように構成され、且つ、他方の傾斜面が角度−θ°を持つように構成されることが好適である。
さらに、本発明に係る運動案内装置は、前記角度θが、0°<θ<90°となるように構成することができる。
またさらに、本発明に係る運動案内装置は、前記角度θを45°とすることができる。
また、本発明に係る運動案内装置は、前記一対の傾斜面が、互いに内向きで構成されていることとすることができる。
また、本発明に係る運動案内装置は、前記一対の傾斜面が、互いに外向きで構成されていることとすることができる。
さらに、本発明に係る運動案内装置は、前記一対の傾斜面が、砥石のサーフェスにて研削仕上げされていることが好適である。
本発明に係る運動案内装置の製造方法は、長手方向に延びる一対の傾斜面を有するベース部材と、前記一対の傾斜面のそれぞれに設置される一対のレール部材と、前記一対のレール部材のそれぞれに対して複数の転動体を介して設置されるとともに前記レール部材の長手方向に沿って移動自在とされる一対の移動部材と、前記一対の移動部材に掛け渡して設置されるテーブル部材と、を備えることにより、前記テーブル部材が前記ベース部材の長手方向に沿って案内運動自在とされる運動案内装置の製造方法であって、前記一対の傾斜面を、前記ベース部材を幅方向の縦断面で見たときに、前記ベース部材の設置面に対して傾斜角度を持つように、砥石のサーフェスにて研削仕上げすることを特徴とする。
本発明によれば、上下・左右方向の走行精度の安定化・高精度化を実現する運動案内装置および運動案内装置の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の各実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、各実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る運動案内装置の全体構成を説明するための図であり、図1中(a)は上面視であり、図1中(b)は側面視であり、図1中(c)は幅方向の縦断面を示している。
図1は、第1の実施形態に係る運動案内装置の全体構成を説明するための図であり、図1中(a)は上面視であり、図1中(b)は側面視であり、図1中(c)は幅方向の縦断面を示している。
図1に示すとおり、第1の実施形態に係る運動案内装置10は、ベース部材11と、ベース部材11に配置される一対のリニアガイド12と、一対のリニアガイド12の両方に対して接続されるテーブル部材16と、を備えて構成されている。
ベース部材11は、基台等の設置面に対して取り付けられることにより、運動案内装置10を固定する役目を担う部材である。ベース部材11の底面は水平面にて構成されており、運動案内装置10の安定確実な固定設置を可能としている。一方、ベース部材11の上面側には、長手方向に延びる一対の傾斜面11a,11aが形成されており、これら一対の傾斜面11a,11aに対してそれぞれリニアガイド12が一つずつ設置されている。なお、第1の実施形態に係る一対の傾斜面11a,11aは、それぞれの面が対向配置された互いに内向きの面として構成されている。
リニアガイド12は、一対の傾斜面11a,11aのそれぞれに設置される一対のレール部材13,13と、一対のレール部材13,13のそれぞれに対して複数の転動体を介して設置されるとともにレール部材13の長手方向に沿って移動自在とされる一対の移動部材14,14と、によって構成されている。第1の実施形態に係る運動案内装置10において、リニアガイド12に用いられる転動体としてはボール(不図示)を想定しており、レール部材13と移動部材14との間で複数のボールが条列を構成し、かかる条列が少なくとも負荷を受けて循環する領域を有するように配置されている。なお、図1のリニアガイド12では、複数のボールが無限循環する構成を採ることを想定しているが、ストロークが短くても良い場合には、有限循環形式のリニアガイドとして構成しても良い。
なお、リニアガイド12を構成するレール部材13が設置される傾斜面11aは、一対の傾斜面11a,11aが互いに内向きとなるように構成されているので、一対のリニアガイド12,12についても、それぞれが内側に傾いて設置されている。
テーブル部材16は、一対の移動部材14,14に掛け渡して設置される部材である。ここで、上述した一対のレール部材13,13は、ベース部材11に対して平行配置されているので、一対の移動部材14,14は、それぞれの間隔を維持しながらベース部材11の長手方向に対して平行移動することが可能となっている。したがって、一対の移動部材14,14に掛け渡して設置されるテーブル部材16は、一対の移動部材14,14の移動にともなってベース部材11の長手方向に沿った案内運動が自在となっている。
なお、テーブル部材16は、内側に傾いて設置されているリニアガイド12,12の有する一対の移動部材14,14の上面の傾斜に対応するように、断面形状が概略台形形状で構成されている。そして、テーブル部材16の上面側には、運動案内装置10によって案内される案内対象物が設置されるので、その面は水平面として構成されている。
さらに、基台等の設置面とベース部材11、ベース部材11とレール部材13、移動部材14とテーブル部材16は、それぞれ接合部材により確実に固定されており、第1の実施形態に係る運動案内装置10の場合には、それぞれがボルト等の締結部材によって確実に固定されている。
以上、第1の実施形態に係る運動案内装置10の全体構成を説明したが、第1の実施形態に係る運動案内装置10の構成で最も特徴的なのは、テーブル部材16の案内機構である一対のリニアガイド12,12が、長手方向で平行配置されるとともに、幅方向で内側に傾斜して設置されている点にある。この構成について、図2を用いてより詳細な説明を行う。ここで、図2は、第1の実施形態に係る運動案内装置のベース部材を幅方向の縦断面で見たときの縦断面図である。
図2においてより詳細に示すように、第1の実施形態に係る運動案内装置10は、ベース部材11を幅方向の縦断面で見たときに、一対のレール部材12,12が、ベース部材11の設置面11bに対して傾斜角度を持つように設置されていることを特徴としている。すなわち、第1の実施形態に係る運動案内装置10は、ベース部材11を幅方向の縦断面で見たときに、一対の傾斜面11a,11aの中間点を通過する仮想垂直線αを想定し、この仮想垂直線αに対して一方(図2の紙面右側)の傾斜面11aが角度θ°を持つように構成され、且つ、他方(図2の紙面左側)の傾斜面11aが角度−θ°を持つように構成されているのである。
以上のように運動案内装置10を構成することによって、運動案内装置10は、傾斜角度θ°および−θ°の作用により、ラジアル荷重を上下方向の荷重と左右方向の荷重として負荷することができるようになる。これにより、運動案内装置10に加わる作用力、すなわち運動案内装置10を押さえ込もうとするラジアル方向の力が運動案内装置10の上下方向および左右方向に働くこととなるので、運動案内装置10は上下・左右方向の走行精度が安定し、高精度化を実現することが可能となるのである。
なお、一対の傾斜面11a,11aの傾斜角度θ°および−θ°については、角度θの値が、0°<θ<90°となるように構成することができる。ただし、運動案内装置10に加わる上下・左右方向の力を均等にするためには、角度θを45°とすることが好ましい。角度θを45°とすることによって、運動案内装置10を水平面上に設置した際に上下・左右方向の力が均等に分散されることになるので、上下・左右の4方向から加わる荷重が等荷重となって、より安定した走行精度を実現した運動案内装置10を得ることが可能となる。
また、一方(図2の紙面右側)の傾斜面11aの角度θ°と、他方(図2の紙面左側)の傾斜面11aの角度−θ°の値については、絶対値が同一となるように、すなわち正負のみが異なる同一の値で構成することが好ましい。このように構成することによって、リニアガイド12,12に加わる力が均一化され、運動案内装置10全体として安定した走行精度を発揮することが可能となる。
次に、第1の実施形態に係る運動案内装置10の好適な製造方法について、図3Aおよび図3Bを用いて説明を行う。ここで、図3Aは、第1の実施形態に係るベース部材の製造方法を説明するための概略図であり、図3Bは、従来技術に係るベース部材の製造方法を説明した概略図である。
従来のベース部材31では、ベース部材31のレール部材設置面31aを、砥石32を用いて研削成形する際には、砥石32の側面32aを用いて研削加工を行うことが一般的であった(図3B参照)。しかしながら、砥石32の側面32aを用いた研削加工(いわゆる側研と呼ばれる)手法では、砥石32に加わる力の方向の影響もあって砥石32の摩耗が大きくなってしまい、仕上がり面の加工精度が劣ってしまうという問題が存在していた。
そこで、本実施形態に係る運動案内装置10の製造方法では、図3Aに示すように、砥石30の形状をベース部材11の傾斜面11aに対応した形状で形成し、砥石30のサーフェス30aにて傾斜面11aを研削仕上げすることとした。傾斜面11aをサーフェス30aにより研削成形することによって、傾斜面11aの加工精度が従来技術の場合と比較して格段に向上する。この効果によって、運動案内装置10自体の走行精度も飛躍的に向上することとなる。
よって、以上説明した加工技術の向上と装置構成の改良といった、製造技術と設計技術の両面からの改善を図ることによって、高度な走行精度を満足できる運動案内装置10を得ることが可能となった。
[第2の実施形態]
以上説明した第1の実施形態に係る運動案内装置10では、一対の傾斜面11a,11aが対向配置されており、互いに内向きの面として構成されている場合について説明を行った。しかしながら、本発明に係る運動案内装置はこのような形態にのみ限られるものではなく、例えば一対の傾斜面が、互いに外向きとなるように構成することも可能である。
以上説明した第1の実施形態に係る運動案内装置10では、一対の傾斜面11a,11aが対向配置されており、互いに内向きの面として構成されている場合について説明を行った。しかしながら、本発明に係る運動案内装置はこのような形態にのみ限られるものではなく、例えば一対の傾斜面が、互いに外向きとなるように構成することも可能である。
そこで、一対の傾斜面が互いに外向きとなるように構成された場合の運動案内装置について、図4および図5を用いて説明を行う。ここで、図4は、第2の実施形態に係る運動案内装置の全体構成を説明するための図であり、図4中(a)は上面視であり、図4中(b)は側面視であり、図4中(c)は幅方向の縦断面を示している。また、図5は、第2の実施形態に係る運動案内装置のベース部材を幅方向の縦断面で見たときの縦断面図である。なお、上述した第1の実施形態で説明した部材と同一又は類似する部材については、同一符号を付して説明を省略する場合がある。
第2の実施形態に係るベース部材41は、一対の傾斜面41a,41aが互いに外向きの面として構成されており、その他の構成については上述した第1の実施形態に係るベース部材11と同様の構成を有している。
この外向きに形成された一対の傾斜面41a,41aの上に対して、それぞれリニアガイド12が設置されているので、一対のリニアガイド12,12についても、それぞれが外側に傾いて設置されている。
また、第2の実施形態に係るテーブル部材46は、一対のリニアガイド12,12を構成する一対の移動部材14,14に掛け渡して設置されているが、第2の実施形態の場合には、一対の移動部材14,14が互いに外側を向いている関係から、一対の移動部材14,14の上面間の距離が第1の実施形態に比べて遠いので、ベース部材41に対して幅方向が大きい形状となっている。
第2の実施形態に係る運動案内装置40は、以上のような構成を有しているが、さらに図5においてより詳細に示すように、第2の実施形態に係る運動案内装置40は、ベース部材41を幅方向の縦断面で見たときに、一対のレール部材12,12が、ベース部材41の設置面41bに対して傾斜角度を持つように設置されている点に特徴を有している。すなわち、第2の実施形態に係る運動案内装置40は、ベース部材41を幅方向の縦断面で見たときに、一対の傾斜面41a,41aの中間点を通過する仮想垂直線βを想定し、この仮想垂直線βに対して一方(図5の紙面右側)の傾斜面41aが角度θ°を持つように構成され、且つ、他方(図5の紙面左側)の傾斜面41aが角度−θ°を持つように構成されている。
以上のように運動案内装置40を構成することによって、第2の実施形態に係る運動案内装置40は、傾斜角度θ°および−θ°の作用により、ラジアル荷重を上下方向の荷重と左右方向の荷重として負荷することができるようになる。これにより、運動案内装置40に加わる作用力、すなわち運動案内装置40を押さえ込もうとするラジアル方向の力が運動案内装置40の上下方向および左右方向に働くこととなるので、運動案内装置40は上下・左右方向の走行精度が安定し、高精度化を実現することが可能となるのである。
なお、一対の傾斜面41a,41aの傾斜角度θ°および−θ°については、第1の実施形態の場合と同様に、角度θの値が、0°<θ<90°となるように構成することができる。ただし、運動案内装置40に加わる上下・左右方向の力を均等にするためには、角度θを45°とすることが好ましい。角度θを45°とすることによって、運動案内装置40を水平面上に設置した際に上下・左右方向の力が均等に分散されることになるので、上下・左右の4方向から加わる荷重が等荷重となって、より安定した走行精度を実現した運動案内装置40を得ることができる。
また、一方(図5の紙面右側)の傾斜面41aの角度θ°と、他方(図5の紙面左側)の傾斜面41aの角度−θ°の値については、絶対値が同一となるように、すなわち正負のみが異なる同一の値で構成することが好ましい。このように構成することによって、リニアガイド12,12に加わる力が均一化され、運動案内装置40全体として安定した走行精度を発揮することが可能となる。
さらに、ベース部材41の製造方法についても、上述した第1の実施形態と同様に、砥石のサーフェスを用いた研削加工仕上げを実施することが好適である。すなわち、図6に示すように、砥石50の形状をベース部材41の傾斜面41aに対応した形状で形成し、砥石50のサーフェス50aにて傾斜面41aを研削仕上げすることによって、傾斜面41aの加工精度が従来技術の場合と比較して格段に向上するのである。この効果によって、運動案内装置40自体の走行精度も飛躍的に向上する。したがって、本発明によれば、加工技術の向上と装置構成の改良といった、製造技術と設計技術の両面からの改善を図ることができるので、高度な走行精度を満足できる運動案内装置40を得ることが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施形態に記載の範囲には限定されない。上記各実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、本発明に係る運動案内装置10,40は、リニアガイドに作用する4方向(ラジアル方向、逆ラジアル方向、横方向)からの力に対して同一定格荷重となるように、各ボール列が接触角45°で配置される、いわゆる4方向等荷重形式でリニアガイド12を構成することが好適である。すなわち、背景技術の欄でも説明したように、一般的なリニアガイドの移動部材は断面略U字形状をしているため、上下方向の荷重に対する剛性に比べて左右方向からの荷重に対する剛性が弱い(剛性がなく、開いてしまう)という特徴が存在していた。そこで、本発明では、上述した実施形態のような構成を採用したのであるが、さらにこの形態に加えてリニアガイド12を4方向等荷重形式で構成することによって、上下・左右方向からの荷重に対する強度をバランスよく保つことができるようになることから、運動案内装置10,40に加わる力を均等に分散できるようになり、且つ、より高度な走行精度を発揮することが可能な運動案内装置10,40を実現することができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10,40 運動案内装置、11,41 ベース部材、11a,41a 傾斜面、11b,41b 設置面、12 リニアガイド、13 レール部材、14 移動部材、16,46 テーブル部材、30,50 砥石、30a,50a サーフェス、31 (従来の)ベース部材、31a レール部材設置面、32 (従来の)砥石、32a (従来の砥石の)側面、α,β 仮想垂直線。
Claims (10)
- 長手方向に延びる一対の傾斜面を有するベース部材と、
前記一対の傾斜面のそれぞれに設置される一対のレール部材と、
前記一対のレール部材のそれぞれに対して複数の転動体を介して設置されるとともに前記レール部材の長手方向に沿って移動自在とされる一対の移動部材と、
前記一対の移動部材に掛け渡して設置されるテーブル部材と、
を備え、
前記テーブル部材が前記ベース部材の長手方向に沿って案内運動自在とされることを特徴とする運動案内装置。 - 請求項1に記載の運動案内装置において、
前記一対のレール部材は、平行配置されていることを特徴とする運動案内装置。 - 請求項1又は2に記載の運動案内装置において、
前記ベース部材を幅方向の縦断面で見たときに、
前記一対のレール部材が、前記ベース部材の設置面に対して傾斜角度を持って設置されていることを特徴とする運動案内装置。 - 請求項1又は2に記載の運動案内装置において、
前記ベース部材を幅方向の縦断面で見たときに、
前記一対の傾斜面の中間点を通過する仮想垂直線を想定し、
前記仮想垂直線に対して一方の傾斜面が角度θ°を持つように構成され、且つ、他方の傾斜面が角度−θ°を持つように構成されることを特徴とする運動案内装置。 - 請求項4に記載の運動案内装置において、
前記角度θが、0°<θ<90°となるように構成されていることを特徴とする運動案内装置。 - 請求項4に記載の運動案内装置において、
前記角度θが、45°であることを特徴とする運動案内装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の運動案内装置において、
前記一対の傾斜面が、互いに内向きで構成されていることを特徴とする運動案内装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の運動案内装置において、
前記一対の傾斜面が、互いに外向きで構成されていることを特徴とする運動案内装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の運動案内装置において、
前記一対の傾斜面が、砥石のサーフェスにて研削仕上げされていることを特徴とする運動案内装置。 - 長手方向に延びる一対の傾斜面を有するベース部材と、
前記一対の傾斜面のそれぞれに設置される一対のレール部材と、
前記一対のレール部材のそれぞれに対して複数の転動体を介して設置されるとともに前記レール部材の長手方向に沿って移動自在とされる一対の移動部材と、
前記一対の移動部材に掛け渡して設置されるテーブル部材と、
を備えることにより、前記テーブル部材が前記ベース部材の長手方向に沿って案内運動自在とされる運動案内装置の製造方法であって、
前記一対の傾斜面を、前記ベース部材を幅方向の縦断面で見たときに、前記ベース部材の設置面に対して傾斜角度を持つように、砥石のサーフェスにて研削仕上げすることを特徴とする運動案内装置の製造方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20101005 |