JP2009034295A - 遊技機 - Google Patents

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雅康 小林
Masaru Matsuno
勝 松野
Atsushi Ishigaki
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Yuji Matsuyama
裕司 松山
Tomoaki Kurita
智昭 栗田
Nana Nomura
奈々 野村
Takeaki Sueoka
丈明 末岡
Takao Komori
隆男 小森
Tomoe Toguchi
巴 戸口
Yasutaka Matsumoto
靖孝 松本
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Abstract

【課題】遊技の内容に多様な変化をもたらす。
【解決手段】スロットマシンは複数のモードを備えており、内部的にモード移行を繰り返しながら遊技を進行させている。例えば、ボーナスゲームに当選すると、その終了後に移行する予定の次回モードが選ばれる。また、通常時に契機役に当選すると、モード移行抽選によってモードが変化する。より高いモード滞在中にボーナスに当選すると、より多いARTゲーム数が選択される傾向にあり、遊技者の利益を左右する。このようにモードの変化は、ボーナスゲーム終了後の付加価値(ARTゲーム数)の違いをもたらし、それによって遊技の内容に多様な変化を与えている。
【選択図】図17

Description

本発明は、例えばボーナスゲーム等の特別遊技が終了した後、別の付加価値を遊技者に付与する遊技機に関するものである。
従来、ゲーム状態として、通常ゲームを実行する通常ゲーム期間と、通常ゲームと比較して遊技者に有利な特別ゲームを実行する特別ゲーム期間とを備え、特別ゲーム期間に移行するか否かを抽選によって決定する遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この公知の遊技機は、特別ゲームをAT(アシストタイム)ゲームとして規定し、ATゲームの実行中は内部抽選で当選している役の種類や、当選役を獲得するために有利なリールストップボタンの押し順等の情報を付加価値として遊技者に提供するものである。
また公知の遊技機は、ATゲームの発生確率が異なる複数のモードを規定し、内部抽選で「チェリー」や「リプレイ」に当選すると、現在のモードごとに決められた発生確率でATゲームの権利抽選を実行する。モード間の遷移は、ATゲーム期間の第1ゲーム目で行われる抽選か、もしくはボーナスゲーム終了後の第1ゲーム目に行われる。このうち、特にATゲーム期間の第1ゲーム目では、モード抽選に当選したことを条件にAT権利の発生確率が最も低いモードから最も高いモードに遷移する。またボーナスゲーム終了後は、AT権利の発生確率が最も低いモードから2番目に高いモードに遷移する。そして、AT権利の発生確率が比較的高いモードに遷移した場合、ATゲーム期間が終了するか、決まったゲーム数を経過すると、AT権利の発生確率が最も低いモードに遷移する。
特開2004−97575号公報(第3頁、図16)
しかしながら、上述した公知の遊技機では、AT権利の発生確率が高いモードに遷移しても、そのモードが続く期間や遷移先のモードは常に固定されており、さらにはモードを遷移する契機も固定されているため、長期間でみると同じパターンの繰り返しに過ぎず、遊技内容の変化に乏しいという問題がある。
そこで本発明は、遊技内容に多様な変化を与えることができる技術を提供しようとするものである。
本発明は、上記の課題を解決するため以下の手段を採用する。
解決手段1:通常の条件で遊技が進行する通常遊技と、この通常遊技よりも遊技者に有利な特別の条件で遊技が進行する特別遊技とを実行し、この特別遊技が終了すると所定の付加価値を付与した付加価値遊技を実行可能とする遊技機において、前記通常遊技又は前記付加価値遊技の中に複数種類の遊技モードを規定して、これら複数種類の遊技モードの中から選択した1つを現在の滞在モードとして遊技を進行させるモード選択手段と、少なくとも前記通常遊技中に所定の事象が発生したことを契機として、前記モード選択手段により選択された遊技モードの種類を変更するモード変更手段と、前記通常遊技又は前記付加価値遊技のいずれかを実行中に前記特別遊技を実行するべきか否かを決定する特別遊技実行可否決定手段と、前記特別遊技実行可否決定手段により前記特別遊技を実行するべき旨が決定された場合、前記現在の滞在モードに基づいて前記特別遊技の終了後に前記付加価値遊技において付与するべき付加価値の内容を予め決定する付加価値決定手段とを備える。なお「モード変更手段」は、通常遊技中だけでなく付加価値遊技中に所定の事象が発生したことを契機として遊技モードの種類を変更してもよい。
本発明の遊技機は、少なくとも通常遊技中に複数種類の遊技モードの中から1つを選択して現在の滞在モードとして遊技を進行させている。この滞在モードは常に固定されておらず、通常遊技中に発生する所定の事象を契機として変化する。通常遊技中の滞在モードの変化は、将来的に特別遊技を実行した場合、その終了後にどのような内容で付加価値が付与されるのかを決定する要因となる。このため滞在モードが種々に変化すると、それによって今後の遊技の流れが大きく左右されるため、常に予想が付きにくい変化に富んだ遊技の内容を提供することができる。
ここで、モード変化(モード移行ともいう)の契機となる所定の事象は、単に「特別遊技の終了」や「付加価値遊技の開始」といった遊技状態の大きな節目ではなく、通常遊技中に様々に発生し得る各種の事象(抽選の結果や各種の入賞等)である。このため、遊技者には滞在モードがどのように変化するのかが常に予測しにくくなり、それだけ遊技に多様な変化をもたらすことができる。
なお、本発明でいう「特別遊技を実行するべき旨が決定された場合」には、通常遊技中又は付加価値遊技中に特別遊技を実行するために必要な前提条件が満たされた(例えば抽選で当選した)場合の他に、実際に特別遊技を開始する契機が訪れた(例えば対応する図柄の組み合わせが表示された等)場合が含まれる。また本発明でいう「付加価値」には、付加価値遊技そのものを可能な限り長く継続させるために必要な情報を遊技者に与えることや、遊技の結果として何らかの利益(例えば遊技媒体)を獲得するために必要な情報を遊技者に与えること等が含まれる。
解決手段2:解決手段1において、前記付加価値決定手段は、前記モード選択手段により現在の滞在モードとして選択されていた遊技モードの種類に応じて付加価値の程度を大小に異ならせて決定する。
通常、遊技者にとっては、自己に有利な特別遊技をなるべく多く実行することが興味の中心を占めることになるが、本発明によれば、特別遊技を実行するべき旨が決定された場合、どの種類の遊技モードに滞在していたかによって、その後に遊技者に対して付与される付加価値の大きさが異なってくる。したがって遊技者からみれば、より大きな付加価値が得られる種類の遊技モードに移行することが自己の利益につながるため、単に特別遊技を実行できるか否かだけでなく、より有利なモードに移行できるか否かについても遊技者の興味を惹き付けることができ、それだけ通常遊技中の興趣を低下させにくくすることができる。
解決手段3:解決手段2において、前記付加価値決定手段は、前記モード選択手段により特定種類の遊技モードが現在の滞在モードとして選択されていた場合、その他の種類の遊技モードが選択されていた場合よりも遊技者にとって最も有利な内容の付加価値を決定するものである。
この場合、特定種類の遊技モードが現在の滞在モードに選ばれている状態で特別遊技を実行する機会を得ると、その後に付与される付加価値が遊技者にとって最も利益が大きくなる。このため、通常遊技又は付加価値遊技の実行中は、単に特別遊技を実行することだけが遊技者にとって唯一の目標となるのではなく、特定種類の遊技モードに移行し、そのモード滞在中に特別遊技を実行する機会を得ることが新たな目標として加わるので、それだけ遊技に多様性を持たせることができる。
解決手段4:また解決手段3において、前記モード変更手段は、前記モード選択手段により前記特定種類の遊技モードが現在の滞在モードとして選択されていた場合、その他の種類の遊技モードよりも高い頻度で同じ前記特定種類の遊技モードを変更後の遊技モードとして決定することとしてもよい。
解決手段4によれば、ひとたび特定種類の遊技モードが滞在モードに選ばれると、その後のモード移行契機が発生しても、引き続き同じモードに滞在し続けやすくなる。したがって遊技者からみれば、通常遊技中に特定種類の遊技モードまでなんとか辿り着くことができた場合、そのモードから容易に他へ移行(降格又は転落)しにくくなるため、安心して長く遊技を継続することができ、より長い期間にわたって遊技意欲の減退を抑えることができる。
解決手段5:解決手段1から4のいずれかにおいて、前記モード変更手段は、現在の滞在モードとして選択されている遊技モードの種類に基づいて、変更後の遊技モードの種類を決定する。
この場合、現在の滞在モードの種類に依存して次回の移行先となる遊技モードの種類が決まるため、変更後の遊技モードの種類を決定するに際して、例えば以下のように多様な傾向性を持たせることができる。
先ず、複数種類ある遊技モードを、遊技者に付与される付加価値の大小によって段階的に格付けする。より格の高いモードの滞在中に特別遊技を実行する機会が得られれば、その後に付与される付加価値が遊技者にとってより有利なものとなり、反対に格の低いモードの滞在中に特別遊技を実行する機会を得た場合、その後に付与される付加価値は比較的低くなるものとする。この場合、考えられるモード移行の傾向性を以下に例示する。
(1)現在の滞在モードの格が比較的低ければ、変更後の遊技モードが昇格されやすい傾向にある。
(2)現在の滞在モードの格が比較的高ければ、変更後の遊技モードが同格以上に維持されやすい傾向にある。
(3)上記(1)とは逆に、現在の滞在モードの格が比較的低ければ、変更後の遊技モードが同格以下に維持されやすい傾向にある。
(4)上記(2)とは逆に、現在の滞在モードの格が比較的高ければ、変更後の遊技モードが格下げされやすい傾向にある。
(5)現在の滞在モードが中程度の格であれば、変更後の遊技モードは格上げと格下げとが半々の割合で発生する。
遊技モードの変更に際して、複数種類の遊技モードを段階的に格付けし、その上で上記(1)〜(5)に例示される傾向性を持たせれば、遊技の内容に「モードの昇格」や「モードの降格」といった別の興趣を付加することができ、それだけ遊技者の興趣を長く持続することができる。なお上記(1)〜(5)に挙げた傾向性はあくまで例示であり、これらの傾向性を適宜に組み合わせて別の傾向性を持たせてもよい。
解決手段6:解決手段1から5のいずれかにおいて、前記モード変更手段は、遊技モードの種類を変更した場合、その後の遊技の進行状況に応じて変更前の遊技モードの種類に復帰させるものとする。なお「遊技の進行状況」には、例えば1回ごとの「ゲーム」という概念で遊技が進んでいく場合、そのゲーム回数が該当する。
解決手段6によれば、通常遊技中に所定の事象が発生したことを契機に現在の滞在モードが一度変更された場合であっても、変更後のモードで遊技が進行していくと、その進行状況によって元のモードに復帰する。この場合、単に「所定事象の発生」だけを契機とするのではなく、モード移行後の遊技の進行状況次第で新たに別のモード移行の契機が発生するため、それだけ多様で変化に富んだ遊技を実現することができる。
解決手段7:解決手段1から6のいずれかにおいて、前記特別遊技実行可否決定手段により前記特別遊技を実行するべき旨が決定された場合、現在の滞在モードに基づいて前記特別遊技の終了後に前記モード選択手段が選択するべき遊技モードの種類を予め決定する次回モード決定手段とをさらに備えてもよい。
解決手段7によれば、通常遊技中又は付加価値遊技中に特別遊技を実行する機会が得られると、それによって次回(特別遊技終了後)に滞在する予定のモードが決定されることになる。この場合、所定の事象を契機とするモード移行に加えて、通常遊技から特別遊技への切り替わりを一つの契機として滞在モードを変化させることができる。したがって、長いスパンで遊技を続けていくと、特別遊技の機会が得られるごとに滞在モードが次々と変化していき、それによって付加価値の内容が遊技者にとって有利になる可能性があるため、遊技者に対して長く遊技を続けるための動機づけとなる。
また本発明は、以下の解決手段を提供する。
解決手段8:1回のゲームごとに使用する遊技媒体の数を決定して所定の表示位置を有効にし、複数種類の図柄が周方向に配列して付された複数の表示体を周方向に回転させて図柄の表示を変動させた後、遊技者の停止操作に応じて前記表示体の回転を順次停止させ、全ての前記表示体の停止時に前記有効な表示位置に表示された図柄の組み合わせからゲームの結果を判断する遊技機において、1回のゲームごとに前記表示体の回転を始動させる遊技者の始動操作に応じて、遊技者の利益に関わる利益抽選を行う抽選実行手段と、前記表示体が回転した状態で遊技者により前記停止操作が行われると、前記利益抽選の結果に基づいて前記表示体の停止位置を所定の可能範囲内で制御する停止位置制御手段と、遊技者にとって通常の条件でゲームが進行する通常遊技を実行する通常遊技実行手段と、少なくとも前記通常遊技の中に複数種類の遊技モードを規定し、これら複数種類の遊技モードの中から選択した1つを現在の滞在モードとして1回ごとのゲームを進行させるモード選択手段と、前記通常遊技中に前記利益抽選の結果が所定種類の小役に該当した場合、前記モード選択手段により選択された遊技モードの種類を変更するモード変更手段と、少なくとも前記通常遊技中に前記利益抽選の結果が特別役の当選に該当し、かつ、前記表示体の停止時に前記特別役に対応する図柄の組み合わせが表示されると、前記通常遊技よりも遊技者にとって有利な特別の条件でゲームが進行する特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記特別遊技が終了すると、前記利益抽選の結果に基づいて前記表示体の停止時に特定の図柄の組み合わせが表示されるまでの間は前記通常遊技よりも遊技者にとって有利な条件でゲームが進行する有利遊技を実行する有利遊技実行手段と、前記有利遊技中のゲームが規定の上限回数に達するまでの間は、前記特定の図柄の組み合わせが表示されることを前記停止操作によって回避するための情報を前記有利遊技に対する付加価値として遊技者に提供する付加価値付与手段と、前記通常遊技中又は前記付加価値遊技中に前記利益抽選の結果が特別役の当選に該当した場合、前記現在の滞在モードに基づいて前記上限回数を予め決定する付加価値決定手段とを備えた遊技機である。なお、解決手段8の個々の要素を解決手段2〜6の要素と組み合わせて本発明を構成してもよい。
また解決手段8において、前記通常遊技中又は前記有利遊技中に前記利益抽選の結果が特別役の当選に該当した場合、現在の滞在モードに基づいて前記特別遊技の終了後に前記モード選択手段が選択するべき遊技モードの種類を予め決定する次回モード決定手段をさらに備えてもよい。
本発明の遊技機(解決手段8の構成)は、「ゲーム」という単位で遊技を実行する。すなわち1回のゲームは、遊技者が遊技媒体の使用する数を決定して始動操作を行った後、表示体の回転を順次停止させる停止操作を行うことで進行し、全ての表示体の回転が停止した状態で有効な表示位置に表示された図柄の組み合わせから1回ごとのゲームの結果が判断される。また本発明の遊技機は、毎回のゲームで利益抽選を行い、この利益抽選の結果が特別役の当選に該当すると、これに対応する図柄の組み合わせが表示されたことを条件に特別遊技を実行するものである。
特別遊技中は、通常遊技よりも遊技者に有利な特別の条件でゲームが進行する。ここでいう「特別な条件」として、例えば毎回のゲームの利益抽選で何らかの小役に当選する確率が高くなるというものが挙げられる。あるゲームの利益抽選で何らかの小役に当選すると、これに対応する図柄の組み合わせが表示されることで遊技者に利益(入賞による遊技媒体の払い出し等)が与えられるため、通常遊技中に比較して利益抽選の当選確率が高くなれば、それだけ遊技者にとっては有利にゲームが進行することになる。
また本発明の遊技機(解決手段8の構成)では、特別遊技の終了後にそのまま通常遊技には戻らず、有利遊技が実行されるものとなっている。この有利遊技は、特別遊技ほどではないが、やはり通常遊技よりも遊技者に有利な条件でゲームが進行するため、遊技者にとっては、なるべく有利遊技を継続した方が自己の利益になる。ただし有利遊技は、特定の図柄の組み合わせが表示されると終了し、その後は通常遊技に復帰してしまうので、有利遊技中はなるべく特定の図柄の組み合わせが表示されないように停止操作を行うことが遊技者にとって重要となる。
表示体の停止時に特定の図柄の組み合わせが表示される可能性があるのは、そのゲームの利益抽選で特定の図柄の組み合わせに対応する役(ここでは「特定小役」という。)に当選している場合である。すなわち、利益抽選で特定小役に当選していると、実際に表示体の回転を停止させる際、停止位置の制御によって特定の図柄の組み合わせが表示されやすい。ただし、停止位置の制御は、所定の可能範囲内で表示体の停止位置を調整し、特定の図柄の組み合わせを有効な表示位置に表示させようとするものであり、対応する図柄が可能範囲内にないタイミングで遊技者が停止操作を行えば、制御によって特定の図柄の組み合わせを表示させることはできない。このような制御の性質を利用すれば、遊技者自らの停止操作(いわゆる技術介入)によって特定の図柄の組み合わせが表示されるのを回避することも可能である。
そこで本発明の遊技機は、特定の図柄の組み合わせが表示されるのを回避するための情報を有利遊技中の付加価値として遊技者に付与している。このような情報に接した遊技者は、自らの停止操作によって特定の図柄の組み合わせが表示されるのを回避することで、有利遊技から通常遊技への復帰を引き延ばしつつ、次の特別役の当選を待ち続けることができる。なお、付加価値として情報が提供される有利遊技中のゲームには上限回数があり、この上限回数が多ければ、それだけ長期間にわたり特定の図柄の組み合わせが表示されるのを遊技者自らの停止操作によって回避し続けることができるため、遊技者にとって利益が大きい。
その上で本発明の遊技機は、少なくとも通常遊技中に複数種類の遊技モードを規定し、その中から1つを選択して現在の滞在モードしており、通常遊技中に利益抽選で所定種類の小役に当選すると、これを契機として滞在モードを変化させている。このような滞在モードの変化は、将来的に特別遊技を実行した場合、その終了後に実行される有利遊技中のゲームで付加価値が付与される上限回数を決定する要因となる。このため、通常遊技中に滞在モードが種々に変化すると、それによって今後の遊技の流れが大きく左右されるため、常に予想が付きにくい変化に富んだ遊技を提供することができる。さらに、本発明の遊技機として解決手段8の構成に解決手段2〜6の構成を組み合わせれば、解決手段2〜6で説明した事項と同様に課題を解決することができる。
本発明の遊技機は、遊技者に対して特別遊技だけに興味を持たせるのではなく、それ以外の通常遊技中にも滞在するモードの変化に興味を持たせるとともに、変化後のモードを常に予測しにくくすることで、遊技に多様な変化をもたらし、長期間にわたって遊技意欲の低下を抑えることができる。また、モードの変化に応じて遊技者に付与される付加価値の大きさも異なるため、単純に特別遊技を実行した回数だけに依存することなく、様々な態様で遊技者に与える利益に幅を持たせることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、回胴式遊技機の一例であるスロットマシン1を示す斜視図である。このスロットマシン1は、例えば遊技メダルを媒体として遊技を行うタイプのものであり、いわゆる「パチスロ機」と称されているものである。この他に、遊技球を媒体として遊技を行うタイプの回胴式遊技機(いわゆる「パロット機」)もあり、こちらも本発明の実施形態として好適である。先ず、スロットマシン1の構成について説明する。
スロットマシン1は箱形状の筐体2を備えており、この筐体2を介して遊技場(ホール)の島設備に釘打ち等によって設置される。図1中、左斜め下方はスロットマシン1の正面に相当し、通常、ホール内で遊技者はスロットマシン1に正面から相対するようにして着席する。筐体2は正面側が開口しており、この開口は前面扉4により開閉可能となっている。図1には前面扉4が閉じた状態で示されているが、前面扉4は、例えばその左側端部が図示しないヒンジ機構を介して筐体2に連結されている。また前面扉4の右側端部には、その内側(裏側)に図示しない施錠装置が設けられており、これに対応して筐体2の右側の内壁面にも図示しない施錠具が設けられている。図1に示されるように前面扉4が閉じた状態で、その施錠装置は筐体2の施錠具とともに前面扉4の開放を不能にしている。
前面扉4の右側縁部にはシリンダ錠4aが設けられており、例えば、遊技場の管理者が専用キーを用いてシリンダ錠4aを時計回りに捻ると、施錠装置が作動して前面扉4の開放が可能な状態となる。なおシリンダ錠4aを反時計回りに捻ると、スロットマシン1において発生したエラー状態(例えばメダル切れ等)を解除することができる。
〔表示体〕
前面扉4の奥、つまり筐体2の内部には、表示体として3つのリール6,8,10が設置されている。リール6,8,10はいずれも円環状に成形されており、その周囲には複数の図柄(図示されていない)が間隔をおいて一列に付されたリール帯が巻かれている。図柄には複数の種類があり、例えば数字の「7」やアルファベットの「BAR」等の文字列をデザインしたもの、「ベル」等の縁起物をデザインしたもの、「チェリー」や「スイカ」等の青果類をデザインしたものの他、スロットマシン1のゲームコンセプトに基づいてデザインされたキャラクターの図柄、あるいは当選種類の1つである「リプレイ」を意味する図柄等が挙げられる。なお、ここでは図柄の種類を例示しているに過ぎず、特にこれらに限定されない。
前面扉4の縦方向でみて、その中央から上側の位置にパネル部12が配置されており、このパネル部12には、例えばスロットマシン1のゲームコンセプトに基づく装飾が施されている。また、パネル部12の中央位置には矩形状の表示窓(表示部)14が形成されており、この表示窓14は透明な板状部材によって構成されている。なお表示窓14は、リール6,8,10の図柄を明確に視認可能とする程度の光透過性を有するものである。前面扉4が閉じた状態で、表示窓14はちょうど3つのリール6,8,10の前面側に位置する。この状態で、遊技者は表示窓14の板状部材を透過してリール6,8,10の図柄を視認することができる。通常、表示窓14内では、各リール6,8,10について縦方向に3つの図柄を遊技者が有効に視認することができる(図柄は図示されていない)。なお表示窓14は、各リール6,8,10に対応して3分割されている形態であってもよい。
〔表示位置〕
表示窓14内には、横方向に並んだ3つのリール6,8,10同士の間で図柄の組み合わせが構成される表示位置、つまり、表示ラインが形成されている。表示ラインは、例えば表示窓14内で水平方向及び斜め方向に規定される5本の仮想線(図1中に示される一点鎖線)である。このうち水平方向の3本の表示ライン上では、3つのリール6,8,10につき、上段・中段・下段の各位置でそれぞれ3つずつの図柄の組み合わせが構成されている。また斜め方向の2本の表示ライン上では、左リール6の上段位置、中リール8の中段位置、右リール10の下段位置で3つの図柄の組み合わせが構成されるほか、左リール6の下段位置、中リール8の中段位置、右リール10の上段位置でも3つの図柄の組み合わせが構成される。なお、水平方向及び斜め方向の表示ラインは一例に過ぎず、表示ラインは水平方向と斜め方向とを合成したもの(折れ線状)であってもよい。
〔表示位置の有効化〕
パネル部12には、例えば表示窓14の左側に3つのベット数表示部12aが設けられている。これらベット数表示部12aは、1回ごとの遊技で遊技者が投じたメダルの枚数(「ベット数」、「掛け数」等と称する。)を表示するためのものである。またベット数表示部12aは、そのときのベット数に応じて有効化される表示ライン、つまり有効ラインの本数を表している。以下の説明では、ベット数に応じて表示ラインが有効化された状態を「有効ライン」と称する。
前面扉4の裏面側には、ちょうどベット数表示部12aの背後に図示しない照明器具(白熱ランプ又はLEDを備えたもの)が設置されており、ベット数表示部12aでは、照明器具による透過光を用いてベット数及び有効ライン数の表示(発光表示)が行われるものとなっている。遊技者は、ベット数表示部12aの表示から現在のベット数を知るとともに、表示窓14内での有効ラインの本数を知ることができる。例えば、ベット数が3枚の場合、水平方向で上段・中段・下段の3本の有効ラインに加えて、斜め方向で右上がりの有効ラインと右下がりの有効ラインの計5本が形成される。またベット数が2枚の場合、例えば水平方向で中段の有効ライン1本と、斜め方向で2本の有効ラインの計3本が形成される(上段・中段・下段の3本でもよい)。なお、有効ラインの本数や形態は一例に過ぎず、これより多くても少なくてもよい。
前面扉4には、表示窓14の直ぐ右下方にメダル投入口16が設けられている。遊技者が投入したメダルはメダル投入口16を通じて1枚ずつ受け入れられ、ゲームに投じた枚数として計上される。なお1回のゲームに投じることができる最大枚数(例えば3枚)を超えてメダルが投入されると、その分はクレジットとして貯留される。パネル部12の表示窓14の下方にクレジット表示部12bが設けられており、クレジットとして貯留されたメダルの枚数は、このクレジット表示部12bにて数値表示される。なおクレジットは、例えば最大で50まで貯留することができる。
前面扉4の裏側には、メダル投入口16から筐体2の内部に延びる案内路(図示されていない)が形成されており、投入されたメダルは案内路に沿って1列で(1枚ずつ)案内される。メダルの投入を受け付け可能な状態であれば、投入されたメダルは筐体2の内部で払出装置(図1には示されていない)のホッパーに受け止められる。またクレジット数が上限を超えると、それ以上のメダルを投入しても受け付けられなくなる。前面扉4の下部中央にはメダル排出口26が形成されており、さらに前面扉4の下縁部にはメダル受皿28が形成されている。メダルの投入が受け付けられない状態であれば、メダル投入口16から投入されたメダルはメダル排出口26を通じてメダル受皿28に返却される。
また前面扉4には、パネル部12の左下方にスタートレバー18が設置されている。このスタートレバー18は、各リール6,8,10の回転を開始(始動)させるために遊技者によって操作(押下)される。ゲームにメダルを投じた状態でスタートレバー18が操作されると、各リール6,8,10が一斉に回転を始める。
また、クレジット表示部12bの右横にはスタートランプ12c、インサートランプ12d及びリプレイランプ12eが配置されている。このうちスタートランプ12cは、ゲームに投じたメダルがそのとき必要な最少枚数(例えば1〜3枚)を満たすと点灯し、スタートランプ12cの点灯は、スタートレバー18の操作が可能な状態になったことを意味する。またインサートランプ12dは、ゲームに投じるためのメダルの投入が可能な状態で点灯する他、追加のメダルを投入することでクレジットの貯留が可能な状態でも点灯する。リプレイランプ12eは、遊技の結果が再遊技、つまり「リプレイ」に該当する場合に点灯する。
メダル投入口16の奧には、案内路の上流位置に切り替え機構(図示されていない)が設けられており、この切り替え機構は、例えばソレノイドを用いてメダルの案内先を案内路又はメダル排出口26のいずれかに切り替える動作を行う。クレジット数が上限に達した場合は、切り替え機構が作動してメダルの案内先をメダル排出口26に切り替え、それ以上のメダルの投入を受け付けなくする。また、1回の遊技でスタートレバー18が操作されると、リール6,8,10が停止するまで切り替え機構が作動し、それ以上のメダルの受け付けを不能にする。なおリール6,8,10の停止後でも、遊技の結果が「リプレイ」であった場合は切り替え機構が作動して、次回の遊技ではメダルの投入を受け付けない。
前面扉4には、スタートレバー18の右側に3つの停止ボタン20,22,24が横並びに配置されている。これら停止ボタン20,22,24は、順番にそれぞれ左・中・右のリール6,8,10に対応している。リール6,8,10が一定速度で回転している状態で遊技者が停止ボタン20,22,24を1つずつ操作(押下)すると、対応するリール6,8,10の回転が個別に停止する。
〔ゲームの概要〕
上記のようにメダルのベット及びスタートレバー18の操作を経てリール6,8,10が回転中に遊技者により停止ボタン20,22,24が操作され、全てのリール6,8,10が回転を停止すると、表示窓14内で有効ライン上(有効な表示位置)に表示された図柄の組み合わせから1回のゲームの結果が判定される。例えば、有効ライン上に「ベル」や「スイカ」等の同種の図柄が3つ揃う組み合わせが表示された場合、それぞれ「ベル」又は「スイカ」という小役に入賞したと判定され、各小役について予め決められた枚数のメダルが払い出される。小役に対応する図柄の組み合わせには、3つのリール6,8,10で同種の図柄を組み合わせるものの他、例えば左リール6に「チェリー」の図柄があれば、他のリール8,10の図柄は何でもよい組み合わせ(「チェリー」−「ANY」−「ANY」)もある。このような組み合わせは実質的に単独の図柄だけで構成されているため、2本の有効ラインが交差する位置(上段又は下段の位置)で「チェリー」の図柄が停止していた場合、二重入賞となって払い出し枚数が加算される。
表示窓14の下方には、上記のクレジット表示部12bとは別に払出枚数表示部12fが設けられており、ここには1回ごとの入賞時に払い出されたメダルの枚数が表示される。なおクレジットモードの場合、その最大数に達するまでの間は払い出された枚数分がクレジットに加算される。また、クレジットモード中にメダルの払い出しによってクレジット数が上限を超えると、その分はクレジットの増加としてではなく実際のメダルとしてメダル排出口26から払い出され、メダル受皿28に蓄えられる。
この他、3つのリール6,8,10の停止時に上述した「リプレイ」に対応する図柄の組み合わせ態様が有効ライン上に表示されていれば、そのときのゲームの結果は再遊技(リプレイ)と判定される。ゲームの結果が再遊技であれば、新たにメダルを投じることなく、今回のゲームに投じたメダルの枚数(ベット数又は掛け数)と同じ条件で次回のゲームをリプレイすることができる。なお、ゲームの結果が再遊技と判定されると、上記のリプレイランプ12eが点灯して再遊技が可能であることを表示する。またベット数表示部12aでは、前回のゲームに投じたメダル枚数(有効ライン数)の表示が復元される。
〔特別遊技:ボーナスゲーム〕
一方、有効ライン上に例えば赤色の「7」−「7」−「7」等の図柄の組み合わせが表示されると、いわゆる「ビッグボーナスゲーム」等の特別遊技に移行する利益が遊技者に与えられる。あるいは、有効ライン上に例えば黒色の「BAR」−「BAR」−「BAR」等の図柄の組み合わせが表示されると、いわゆる「レギュラーボーナスゲーム」等の特別遊技に移行する利益が遊技者に与えられる(いずれもメダルは払い出されない)。特別遊技に移行すると、遊技者に有利な特別の条件でゲームが進行し、例えば、通常よりも高頻度に「ベル」や「スイカ」等の小役に入賞する機会が得られたり、入賞に対する払い出し枚数が増加したり、通常では入賞することがない種類の小役に入賞したりすることが可能になる。
〔有利遊技:リプレイタイム〕
また本実施形態では、特別遊技の終了後、高確率で上記の「リプレイ」の結果が得られる有利遊技として、リプレイタイム(RT)に移行する利益が遊技者に与えられるものとなっている。このリプレイタイム中は、通常遊技よりも再遊技に当選する確率が高く(例えば6倍程度の高確率に)変更され、その分、非当選の確率が相対的に減少することになる。この結果、リプレイタイム中にゲーム回数を重ねても、遊技者が保有するメダルの減少は少なく抑えられる(場合によっては微増する)。
パネル部12には、表示窓14の右側に遊技状態表示部12hが形成されている。パネル部12の裏面側には、ベット数表示部12aと同様に照明器具が設置されており、上記のように特別遊技に移行するか、もしくは特別遊技への移行が可能な状態(内部抽選で当選した状態)になると、照明器具によって遊技状態表示部12hが点灯表示される。なお、有効ライン上で特に規定された図柄の組み合わせが表示されていなければ、そのゲームの結果は入賞や再遊技、特別遊技への移行等はなかったものと判定される。
上記のようにして1回ごとにゲームの結果が判定されると、遊技者により改めて次回のゲームに投じるメダルの枚数が決定される(再遊技の場合を除く)。払出枚数表示部12fの左側には3つのベットランプ12gが設けられており、これら3つのベットランプ12gは、その回のゲームに投じるメダルの必要枚数に応じた数を点灯表示する。例えば、その回のゲームに3枚のメダルを投じる必要があれば、3つのベットランプ12gが全て点灯する。このときメダル投入口16を通じて遊技者が3枚のメダルを投入する操作を行えば、それによってゲームに投じるメダルの枚数(3枚掛け、3ベット)が決定される。なお必要枚数は、1回の遊技あたり2枚(2枚掛け、2ベット)又は1枚(1枚掛け、1ベット)でもよい。なお、メダルの必要枚数に応じた数の点灯表示は、ベットランプ12gではなくベット数表示部12aにて行ってもよい。
また、表示窓14の左下方にはベットボタン30及びMAXベットボタン32がそれぞれ設置されており、遊技者はこれらボタン30,32を操作することで、クレジットの残数を用いてゲームに投じるメダルの枚数を決定することもできる。ベットボタン30が1回押下されるとクレジットの数が1ずつ減り、その分がゲームに投じたメダルの枚数として充当される。最大枚数に達するまで繰り返しベットボタン30が押下されると、それぞれ押下された回数分だけクレジット数が減り、代わりにベット数が加算される。また、充分なクレジットの残数(3以上)があれば、遊技者がMAXベットボタン32を1回操作することで、その回のゲームに投じることができる最大枚数(例えば3枚)をクレジット残数から差し引き、その分をゲームに投じたメダルの枚数として充当することができる。
ベットボタン30の左側には精算ボタン34が設けられており、クレジットの残数がある場合、遊技者が精算ボタン34を操作することにより、その残数を精算してメダルの返却を受けることができる。精算ボタン34が押下されると、メダル排出口26を通じてメダル受皿28にメダルが返却される。
前面扉4の下部分で、メダル受皿28よりも上側には装飾パネル36が設置されている。この装飾パネル36には、スロットマシン1の製品機種名が表示されているほか、そのゲームコンセプトに基づく装飾が施されている。
またスロットマシン1には、演出を行うための装備が設けられている。例えば前面扉4には、その上縁部に横長の演出ユニット105が設置されている。演出ユニット105は、その上部の中央がトップランプ37として形成されているほか、上部の左右端部がそれぞれ、左トップランプ38、右トップランプ39として形成されている。これら各ランプ37,38,39は、例えば内蔵するLEDから発する光を拡散して発光し、ゲームの進行に伴う演出を実行することができる。また演出ユニット105には、その内部の中央に液晶表示器44が装備されている。この液晶表示器44は、前面側に向いた表示画面上にて画像や文字情報等を表示し、ゲームの進行に伴う演出を実行することができる。また演出ユニット105には、その左右両側部に図示しない高音スピーカが内蔵されている。これら高音スピーカは、効果音や音声、BGM等を出力することで演出を実行することができる。
さらに演出ユニット105には、表示画面の前面側に前扉ユニット81及び後扉ユニット82が装備されている。これら前扉ユニット81及び後扉ユニット82は、液晶表示器44の前面側で前後に2重をなしており、このうち前扉ユニット81が手前側に位置し、その奥側に後扉ユニット82が位置している。また各扉ユニット81,82はいずれも左右で一対をなし、各一対の扉ユニット81,82は液晶表示器44の表示画面に沿って引き扉のように左右方向にスライド可能となっている。
その他に前面扉4には、パネル部12の左右両側縁部に沿って左パネルランプ40及び右パネルランプ42が設置されている。さらに筐体2の内部には、例えばその背面側の板材に低音スピーカ(図示されていない)が設置されており、この低音スピーカは、上記の高音スピーカとともに効果音や音声、BGM等を出力することで演出を実行することができる。
次に、スロットマシン1の制御に関する構成について説明する。図2は、スロットマシン1に装備された各種の電子機器類を示すブロック図である。
〔主制御用コンピュータ〕
スロットマシン1には、主制御用コンピュータ100(マイクロコンピュータ)が装備されており、この主制御用コンピュータ100は主に、スロットマシン1における遊技の進行を制御する機能を有する。主制御用コンピュータ100には、中央演算処理装置であるメインCPU102を実装した回路基板が装備されており、メインCPU102には、ROM104、RAM106等の半導体メモリがバスを通じて接続されている。なおメインCPU102は、ROM104及びRAM106を合わせて集積したパッケージとして構成されていてもよい。
また主制御用コンピュータ100には、乱数発生器108や乱数サンプリング回路110、クロックパルス発生回路112、分周器114、図示しない入出力ドライバ(インタフェース)等が装備されており、これらはメインCPU102やROM104、RAM106とともに回路基板上に実装されている。また回路基板上には、信号伝送経路や電源供給経路、制御用バス等が配線パターンとして形成されている。
上述したベットボタン30やMAXベットボタン32には、それぞれの操作を検出するベットボタンスイッチ116,118が装備されており、遊技者によるベットボタン30又はMAXベットボタン32を用いてゲームにメダルを投じる操作(投入操作)は、それぞれのベットボタンスイッチ116,118を用いて検出される。また、上述したメダルの案内路にも投入メダルセンサ120が装備されており、遊技者がメダル投入口16を通じてゲームにメダルを投じる操作(投入操作)は、投入メダルセンサ120を用いて検出される。なお投入メダルセンサ120は、ゲームに投じるものとしてでなく、クレジットの貯留分として投入されたメダルを検出することもできる。これらスイッチ116,118及びセンサ120の検出信号はメインCPU102に入力され、メインCPU102は入力された検出信号に基づいて、遊技者による投入操作を受け付けたり、クレジットの貯留数を加減算したりする処理を行う。
同様に、上述したスタートレバー18には、その操作を検出するスタートスイッチ122が装備されている。遊技者により行われるスタートレバー18の操作(始動操作)は、スタートスイッチ122を用いて検出される。また各リール6,8,10に対応した3つの停止ボタン20,22,24には、それぞれ停止スイッチ124が設けられており、これら停止スイッチ124はリール停止信号回路126に接続されている。遊技者により停止ボタン20,22,24が操作(停止操作)されると、各停止スイッチ124からリール停止信号回路126に検出信号が入力される。リール停止信号回路126は、検出信号に基づいてリール停止信号を発生させる。スタートスイッチ122からの検出信号及びリール停止信号回路126からのリール停止信号は、メインCPU102に入力される。メインCPU102は入力された検出信号又はリール停止信号に基づいて、遊技者による始動操作又は停止操作を受け付ける処理を行う。
3つのリール6,8,10は、例えば1つのリールユニット128の形態で筐体2の内部に設置されている。リールユニット128は、各リール6,8,10に対応して3つのステッピングモータを内蔵しており、各ステッピングモータにはインデックスセンサが装備されている。また主制御用コンピュータ100には、モータ駆動回路130及びリール位置検出回路132が形成されている。メインCPU102は、モータ駆動回路130を通じて各ステッピングモータに駆動パルス(例えば1−2相励磁信号)を出力し、リール6,8,10を回転させたり、所定の位置で停止させたりする制御を行う。またリール位置検出回路132は、インデックスセンサからインデックス信号に基づいてリール位置検出信号を発生し、これをメインCPU102に出力する。メインCPU102は、このリール位置検出信号に基づいて各リール6,8,10の回転に関する位置(例えば、基準位置からのステップ数)を検出することができる。
払出装置134は、実際にメダルを払い出すための払出モータや、実際に払い出したメダルを検出する払出センサを備える他、投入されたメダルを蓄えるホッパとしての機能をも備えている。払出装置134は、例えば筐体2の底面上に設置されており、メダルを蓄えるホッパ部分は上面が大きく開口している。上記のメダル投入口16から投入され、案内路を通過したメダルは、前面扉4の奧で払出装置134のホッパ部分に投下される。また払出装置134は、その払出モータを回転させてメダルを1枚ずつ、連続的にスロットマシン1の正面に向けて射出することができる。射出されたメダルは前面扉4の裏側でメダル排出口26に導かれ、メダル受皿28に払い出される。
主制御用コンピュータ100には、払出モータ駆動回路136及び払出完了信号回路138が形成されている。メインCPU102は、払出モータ駆動回路136を通じて払出モータに駆動信号を出力し、メダルの払い出しやクレジットの精算等を実行させる処理を行う。実際に払出装置134からメダルが払い出されると、払出センサからの検出信号が払出完了信号回路138に入力される。検出信号が入力されると、払出完了信号回路138は払出完了信号をメインCPU102に入力する。メインCPU102は、払出完了信号に基づいて払出枚数をカウントし、規定の払出枚数に達したところでモータの駆動を停止させる処理を行う。
上述したベット数表示部12aやクレジット表示部12b、スタートランプ12c、インサートランプ12d、リプレイランプ12e、払出枚数表示部12f、ベットランプ12g及び遊技状態表示部12hは、制御に関する構成上、これらを遊技情報表示装置140として一括することができる。例えば、遊技情報表示装置140はベット数表示部12a及び遊技状態表示部12hの照明器具(白熱ランプ又はLED)やクレジット表示部12b及び払出枚数表示部12fの7セグメントLED、あるいは、スタートランプ12c、インサートランプ12d、リプレイランプ12e及びベットランプ12gのLEDから構成される。主制御用コンピュータ100にはランプ類駆動回路142が形成されており、メインCPU102は、ランプ類駆動回路142を通じて遊技情報表示装置140を制御し、各種表示部やランプを作動(点灯又は消灯)させる処理を行う。またメインCPU102は、インサートランプ12dの駆動とともに切り替え機構のソレノイドを動作させる処理を行う。
その他、筐体2の内部には設定キースイッチ144や設定値変更スイッチ146等が設置されている。メインCPU102には、設定キースイッチ144から設定変更モード切替信号が入力され、また、設定値変更スイッチ146から設定変更信号が入力されるものとなっている。メインCPU102は、例えばスロットマシン1の電源投入時に設定変更モード切替信号が入力されると、設定変更モードに移行し、設定値変更スイッチ146からの設定変更信号の入力を受け付ける処理を行う。「設定」は、予め定められたスロットマシン1の機械割を複数段階に変更するためのものであり、「設定」には例えば1から6までの段階が用意されている。なお、ここでは「設定」やその変更等の詳細については省略する。
また、メインCPU102は図示しない外部端子板を通じてスロットマシン1の外部に信号(メダルイン信号、メダルアウト信号、遊技ステータス信号等)を出力することができる。外部端子板から出力する信号は、例えば遊技場のホールコンピュータで集計される。
〔サブ制御用コンピュータ〕
上記の主制御用コンピュータ100とは別に、スロットマシン1は制御上の構成としてサブ制御用コンピュータ150(マイクロコンピュータ)を備えている。このサブ制御用コンピュータ150は、スロットマシン1における遊技の進行に伴う演出の制御を行う。サブ制御用コンピュータ150にもまた、中央演算処理装置であるサブCPU152を実装した回路基板が装備されている。サブCPU152にもまた、ROM154やRAM156等の半導体メモリがバスを通じて接続されている。このサブCPU152もまた、ROM154及びRAM156を合わせて集積したLSIパッケージとして構成されていてもよい。
またサブ制御用コンピュータ150には、図示しない入出力ドライバや各種のICが装備されている他、スピーカ駆動回路158やランプ駆動回路160が装備されている。このうちスピーカ駆動回路158は、例えばサウンドROMやアンプ(いずれも図示されていない)を備えており、上記の高音又は低音のスピーカ162を駆動して音響出力を行う。またランプ駆動回路160は、例えばPWM(パルス幅変調)ICやMOSFET等のスイッチング素子を備えており、LEDを含むランプ164に与られえる駆動電圧をスイッチング(又はデューティ切替)してその発光・点滅等の動作を管理する。ランプ164は、上記のトップランプ37や左右のトップランプ38,39、左右のパネルランプ40,42での発光動作による演出を行う他、リール6,8,10の表面を照明したり、あるいはリール6,8,10の内周側から透過光(バックライト)を照射して図柄を照らし出したりする演出を行う。
サブCPU152は、メインCPU102から送信される演出用のコマンドに基づいて演出の制御を行い、スピーカ駆動回路158やランプ駆動回路160に指令を与えてスピーカ162から実際に音を出力させたり、ランプ164を発光させたりする処理を行う。
上記の液晶表示器44は、演出ユニット105の一部に組み込まれた状態で前面扉4の裏側に実装されている。演出ユニット105は液晶制御回路166を備えており、この液晶制御回路166は液晶表示器44による表示動作を制御する。液晶制御回路166には、汎用のCPUや表示制御用のVDP、VRAM等が実装されており、VRAMは、その記憶領域の一部をフレームバッファとして利用可能である。また図2には示されていないが、上述した演出ユニット105には前扉ユニット81や後扉ユニット82を駆動するためのステッピングモータが装備されており、サブ制御用コンピュータ150にはモータ駆動回路が接続されている。
サブ制御用コンピュータ150のROM154には、演出の制御に関する基本的なプログラムが格納されており、サブCPU152は、このプログラムに沿って演出の制御を実行する。演出の制御には、上記のようにスピーカ162やランプ164を用いた演出の制御が含まれる他、液晶表示器44を用いた画像表示による演出の制御や、各扉ユニット81,82を用いた演出の制御が含まれる。サブCPU152は、液晶制御回路166のCPUに対して演出に関する基本的な情報を送信し、これを受け取ったCPUは、基本的な情報に基づいて具体的に演出用の画像を表示する制御を行う。またサブCPU152は、モータ駆動回路を通じてステッピングモータに駆動パルスを出力し、ステッピングモータの回転方向及び回転角度を制御する。これにより、前扉ユニット81や後扉ユニット82が液晶表示器44の前面側で開閉するようにしてスライド動作する。
その他、図示していないが、筐体2の内部には電源ユニットが内蔵されている。この電源ユニットは島設備から外部電力(例えばAC100V、24V等)を取り込み、そこから必要な電力(例えばDC24V、12V等)を生成する。電源ユニットで生成された電力は、主制御用コンピュータ100やサブ制御用コンピュータ150、演出ユニット105をはじめ、スロットマシン1の各所に供給される。
以上がスロットマシン1の制御に関する構成例である。続いて、メインCPU102やサブCPU152により実行される制御上の処理について説明する。なお、以下では特に本実施形態と直接関係しない処理(タイマ割込処理、停電時処理、電源投入時処理、設定変更処理等)の説明を省略する。
〔メイン処理〕
先ず図3は、メインCPU102により実行されるメイン処理の手順を示すフローチャートである。このメイン処理は、スロットマシン1の電源投入後に実行される。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS10:メダル投入処理では、メインCPU102は投入メダルセンサ120又はベットボタンスイッチ116,118からの検出信号を確認する。いずれかの検出信号を受け取ると、メインCPU102は例えばRAM106上でベット数カウンタをインクリメントし、それに伴ってランプ類駆動回路142に駆動信号を出力する。これにより、ベット数表示部12aではベット数カウンタの値に応じた表示が行われる。
ベット数カウンタが上限(例えば3)に達すると、メインCPU102はベットボタン30,32の操作を無効にし、それに伴ってランプ類駆動回路142に駆動信号を出力する。これにより、例えばMAXベットボタン32の内蔵LEDは消灯するが、引き続きインサートランプ12dは点灯する。また引き続き、メインCPU102は投入メダルセンサ120からの検出信号を確認し、その検出信号を受け取ると、例えばRAM106上でクレジット数カウンタをインクリメントし、それに伴ってランプ類駆動回路142に駆動信号を出力する。これにより、クレジット表示部12bにてクレジット数カウンタに応じた数値表示が行われる。
なお、メインCPU102は投入メダルセンサ120又はベットボタンスイッチ116,118からの検出信号を受け取ると、その都度、サブCPU152に投入処理コマンドを送信する。投入処理コマンドには、遊技者による投入操作やクレジットを追加する操作が受け付けられた旨の情報が含まれる他、例えばそのときのベット数カウンタの値やクレジット数カウンタの値等の情報が含まれている。
ステップS12:スタートレバー処理では、ベット数カウンタの値が必要枚数(例えば3)に達していると、メインCPU102はスタートレバー18の操作を受け付け可能にし、それに伴ってランプ類駆動回路142に駆動信号を出力する。これにより、スタートランプ12cが点灯した状態となる。
ステップS14:メインCPU102は、必要枚数分のメダルが投入済みであり、かつ、スタートレバー18が操作されたか否かを判断する。これらの条件は、ベット数カウンタの値とスタートスイッチ122からの検出信号に基づいて判断することができる。メインCPU102はベット数カウンタの値を参照しつつ、スタートスイッチ122からの検出信号が入力されたか否かを確認し、いずれかの条件が満たされていなければ(No)、メインCPU102はステップS10〜ステップS14を繰り返す。
なお、ステップS14でスタートスイッチ122からの検出信号を受け取った場合、メインCPU102はスタートレバー18の操作を受け付け不可にし、それに伴ってランプ類駆動回路142に駆動信号(OFF命令)を出力する。これにより、スタートランプ12c及びインサートランプ12dがともに消灯する。また、メインCPU102は上述した切り替え機構を作動させ、メダル投入口16から案内路に通じる経路をメダル排出口26に切り替える。
またメインCPU102は、スタートスイッチ122からの検出信号を受け取った場合、始動操作コマンドをサブCPU152に送信する。始動操作コマンドには、遊技者によるスタートレバー18の操作が受け付けられた旨の情報が含まれる。合わせてメインCPU102は、図示しない外部端子板を通じて枚数分のメダルイン信号を出力する。
〔利益抽選の実行〕
ステップS16:先のステップS14で両方の条件が満たされたと判断すると(Yes)、メインCPU102は次に抽選処理を行う。抽選処理では、メインCPU102は乱数発生器108から乱数サンプリング回路110を通じて乱数(例えば10進数表記で0〜65535のいずれか)を取得し、その値をキャッシュする。そしてメインCPU102は、ROM104から読み出した抽選テーブルを参照し、取得した乱数値がいずれかの当り値と一致しているか否かを判断する。抽選テーブルには、全乱数値(0〜65535)の中でいくつかの当選範囲及び非当選範囲が規定されており、さらに当選範囲に対しては何らかの当選種類(当選役)が割り当てられている。
当選種類には、上述した図柄の「ベル」や「スイカ」、「チェリー」に対応する小役、「リプレイ」に対応する再遊技役、「7」や「BAR」に対応する特別役がある。なお「7」は、色の違いにより複数の当選種類に対応する。また当選範囲には、複数の当選種類を兼ねるものもある。例えば、1つの当選範囲が「スイカ」という小役と「7」の特別役を兼ねる場合があったり、「チェリー」という小役と「7」の特別役を兼ねる場合があったりする。いずれにしても、全乱数値の数(65536)に占める当り値の数(N)で当選の確率(N/65536)が決められている。なお抽選テーブルは、上記の「設定1」〜「設定6」ごとに用意されており、一般的に「設定1」で最も当選の確率が低く、「設定6」で最も当選の確率が高い。
またメインCPU102は、抽選の結果に基づいてRAM106のフラグ記憶領域に抽選結果フラグをセットする。抽選結果フラグは、今回のゲームで行われた利益抽選の結果を判別するために用いる内部情報である。抽選結果フラグには、抽選結果が非当選であればデフォルト値(例えば0)のままであり、当選であれば当選種類に応じた当選番号(例えば01〜36程度)がそれぞれセットされる。
なお、メインCPU102は抽選処理を行うと、サブCPU152に当選番号コマンドを送信する。当選番号コマンドには、抽選の結果が非当選であるか、または当選であればいずれの当選種類に該当するかの情報が含まれる。
ステップS18:次にメインCPU102は、回胴回転処理を実行する。この処理では、メインCPU102は前回のゲームでリール6,8,10の回転を始動してからの経過時間を確認する。メインCPU102は例えばタイマカウンタを内蔵しており、このタイマカウンタの読み書き用レジスタには、予め設定された計時情報(例えば4.1秒)が記憶されている。前回の遊技でリール6,8,10の回転を始動させると、メインCPU102は読み書き用レジスタの計時情報をタイマカウンタにロードし、その後、所定の割り込み周期ごとにタイマカウンタをデクリメントする。そしてメインCPU102は、タイマカウンタの値を読み書き用のレジスタを通じて参照し、その値が0になっていればモータ駆動回路130に駆動パルスを出力する。これにより、3つのリール6,8,10が回転を開始する。
〔停止位置の制御〕
ステップS20:リール6,8,10を回転させると、次にメインCPU102は回胴停止処理を実行する。この処理は、いわゆる「リール制御」に相当するものである。メインCPU102はリール6,8,10の回転速度が一定になったことを確認すると、各停止ボタン20,22,24について停止スイッチ124及びリール停止信号回路126の機能を有効にする。これにより、例えば停止ボタン20,22,24にLEDが内蔵していれば、リール停止信号回路126はLEDを点灯させたり、その発光色を切り替えたりする処理を行う。
次にメインCPU102は、抽選結果フラグに対応するリール制御テーブルをROM104から読み出してRAM106上に格納する。リール制御テーブルには、予め各リール6,8,10の停止位置を個別に制御するための情報が記録されている。具体的には、メインCPU102がリール停止信号を受け付けたタイミングを基準として、そこから各リール6,8,10のステッピングモータを停止させるまでのステップ数(図柄単位の駆動パルス出力回数)が記録されており、通常は停止操作が行われてから4図柄(4図柄分のステップ数)以内が最大の停止許容範囲である。
実際に、いずれかの停止ボタン20,22,24についてリール停止信号を受け取ると、メインCPU102は、リール制御テーブルに基づいてステッピングモータに出力する駆動パルス信号を調整し、対応するリール6,8,10の停止位置を制御する。これにより、表示窓14内では見かけ上、有効ライン上に停止してはならない図柄が追い出されたり、逆に停止してよい図柄が引き込まれたりして停止(いわゆる「滑り」が発生)する。合わせてメインCPU102は、リール停止信号回路126からリール停止信号を受け取った順に第1停止フラグ、第2停止フラグ、第3停止フラグをそれぞれRAM106上にセットするとともに、既に停止済みのリール6,8,10については、それぞれについて停止済みフラグをセットする。
メインCPU102は回胴停止処理を実行すると、サブCPU152に操作回胴コマンド、押下位置コマンド及び停止位置コマンドを送信する。このうち操作回胴コマンドには、左リール6、中リール8、右リール10のいずれについて停止操作がなされたかを表す情報が含まれる。また押下位置コマンドには、各リール6,8,10について、表示窓14内にいずれの図柄が位置する状態で停止ボタン20,22,24が押下されたかを表す情報が含まれる。そして停止位置コマンドには、各リール6,8,10の停止位置、つまり、表示窓14内の上段・中段・下段の各位置に停止した図柄の種類(いわゆる「出目」)を表す情報が含まれる。
回胴停止処理では、メインCPU102がリール制御テーブルに基づいて各リール6,8,10の停止位置を個別に制御する結果、可能な限り当選種類に対応する図柄が有効ライン上に停止する。例えば、当選種類に対応する図柄が「スイカ」であり、3つのリール6,8,10が回転中であって、最初に遊技者が左リール6について停止操作を行った場合を考える。このとき、例えば「スイカ」の図柄が上段に位置するタイミングで停止ボタン20が押下されたとき、その押下位置に対してリール制御テーブルに例えば2図柄分の滑りを発生させる情報が記憶されていれば、上段位置ではなく下段位置に「スイカ」の図柄を停止させるべく、メインCPU102はリール6を図柄2つ分だけ余計に回転させた位置で停止させる。その他の中リール8、右リール10については、停止ボタン22,24がそれぞれ押下されたタイミングで、下段の有効ラインに位置する図柄から周方向(上方向)に数えて4コマ(図柄4個分)以内に「スイカ」の図柄が存在していれば、リール制御によって「スイカ」の図柄が引き込まれ、下段の有効ライン上に停止する。ただし、このとき下段の位置(有効ラインを通り過ぎていない位置)に「スイカ」の図柄が存在していれば、そのまま下段に停止する。このように、リール制御テーブルによって図柄を停止させられる範囲は予め決まっているため、停止ボタン20,22,24が操作されたタイミングによっては有効ライン上に「スイカ」の図柄が停止しないことがある。
ステップS22:メインCPU102は、3つのリール6,8,10の全てが停止済みか否かを判断する。未だいずれかのリール6,8,10が回転中であれば(No)、メインCPU102はステップS20の回胴停止処理を実行する。3つのリール6,8,10が全て停止したと判断すると(Yes)、メインCPU102は次のステップS24に進む。
ステップS24:3つのリール6,8,10が全て停止済みになると、メインCPU102は結果判定処理を行う。この処理では、メインCPU102は表示窓14内の有効ライン上に停止した図柄の組み合わせ態様に基づいてゲームの結果を判定する。上記のように、下段の有効ライン上に「スイカ」の図柄が3つ揃って停止する組み合わせ態様が表示されていると、メインCPU102は「スイカ」の小役に入賞したと判定する。これ以外にも、「ベル」の図柄の組み合わせ態様(3つの「ベル」)が表示されていたり、「チェリー」の図柄の組み合わせ態様(「チェリー」−ANY−ANY)が表示されていたりした場合、メインCPU102はそれぞれ「ベル」、「チェリー」の小役に入賞したと判定する。
あるいは、「リプレイ」の図柄の組み合わせ態様が表示されていると、メインCPU102はゲームの結果を再遊技と判定する。また、「7」の図柄の組み合わせ態様が表示されていた場合、メインCPU102はゲームの結果を特別遊技への移行として判定する。特に図柄の組み合わせ態様が入賞や再遊技、特別遊技への移行に該当していなければ、メインCPU102はゲームの結果を「その他」と判定する。「その他」と判定されるのは、そもそも抽選で非当選であった場合か、もしくは当選していても、ステップS20の回胴停止処理において当選に対応する図柄の組み合わせを表示する(図柄を引き込む)ことができなかった場合である。前者の場合はいわゆる「はずれ」であるが、後者の場合は遊技者が停止ボタン20,22,24を操作するタイミングがリール制御テーブルの条件に合わなかったことに起因するため、いわゆる当選役の「取りこぼし」か、もしくは意図的な「はずし」である。
なお、結果判定処理で小役に入賞したと判定した場合、メインCPU102は対応する払出予定数の値(例えば10,15等)をRAM106上に書き込む。それ以外の場合、メインCPU102は払出予定数の値を0(デフォルト)のままとする。
ステップS26:ゲームの結果を判定すると、メインCPU102は次に払出処理を行う。この処理では、メインCPU102はRAM106に記録された払出予定数の値を参照して払出装置134の動作を制御する。クレジットモードの場合、払出予定数に0以外の値が記録されていれば、メインCPU102はクレジット数カウンタの値を参照し、最大数に達していなければ、払出予定数の値をクレジット数カウンタの値に加算し、その分を払出予定数から減算する。クレジット数カウンタの値が最大数に達すると、メインCPU102は払出モータ駆動回路136を通じて払出装置134に駆動信号を出力し、実際にメダルの払出動作を実行させる。そしてメインCPU102は、払出完了信号回路138から払出完了信号を受け取ると、その分を払出予定数から減算し、値が0になると払出モータを停止させる。
また、メインCPU102は払出処理を実行すると、サブCPU152に回胴停止後コマンドを送信する。回胴停止後コマンドには、全てのリール6,8,10が停止した旨を表す情報が含まれる。なおメダルの払い出しがある場合、メインCPU102は、図示しない外部端子板を通じて枚数分のメダルアウト信号を出力する。
結果判定処理で再遊技と判定した場合、メインCPU102は今回のゲームで記憶したベット数カウンタの値を保持(又は復元)してステップS10に移行する。この場合、上記のように新たなメダルの投入が受け付けられない。また、結果判定処理で特別遊技への移行と判定した場合、メインCPU102はRAM106上に特別遊技フラグをセットし、例えばメイン処理とは別の特別遊技中処理に移行する。それ以外の場合、メインCPU102は当選フラグを消去して払出処理を終了し、ステップS10に戻る。ただし、特別遊技への移行に該当する当選フラグ(例えば「7」の図柄に対応するもの)がセットされていた場合であって、結果判定処理で図柄の組み合わせ態様が表示されていないと判定した場合、メインCPU102は当選フラグを消去することなく払出処理を終了し、ステップS10に戻る。これにより、当選フラグは次回以降のゲームに持ち越される。
〔特別遊技中処理〕
特に図示しないが、上記の特別遊技中処理に移行すると、メインCPU102は例えば「ビッグボーナスゲーム」や「レギュラーボーナスゲーム」等と称する特別遊技の条件でゲームの進行を制御する。合わせてメインCPU102は、図示しない外部端子板を通じて「ボーナス中」を表す遊技ステータス信号を出力する。この場合、メインCPU102はRAM106上の当選フラグを消去し、また、ROM104から取得した基本的な遊技情報(必要枚数、抽選テーブル等)を特別遊技中のものに書き換える。これにより、特別遊技に移行する前の通常遊技とは異なる条件でゲームが進行する。特に抽選テーブルは、通常遊技中のものより小役の当選確率が高く設定されているため、毎回のゲームで高確率で小役に当選し、その結果、高い頻度で入賞によるメダルの払い出しを受ける機会が遊技者に与えられる。なお特別遊技は、その間の払出枚数が規定枚数に達すると終了条件が満たされる。メインCPU102は、この終了条件が満たされたときのゲームで特別遊技中処理を終了する。
〔有利遊技中処理〕
次に、有利遊技中処理について説明する。上記の特別遊技中処理を終了すると、メインCPU102は次に有利遊技中処理を実行する。図示していないが、メインCPU102は有利遊技中処理に移行すると、例えば「リプレイタイム」等と称する有利遊技の条件でゲームの進行を制御する。合わせてメインCPU102は、図示しない外部端子板を通じて「リプレイタイム中」を表す遊技ステータス信号を出力する。
メインCPU102は、ROM104からリプレイタイム中の基本的な遊技情報(必要枚数、抽選テーブル等)を読み出し、RAM106の情報記憶領域を書き換える。リプレイタイム中は、毎ゲームの利益抽選で再遊技役に当選する確率が通常よりも高く変更(例えば7.3分の1から1.3分の1程度へ変更)され、その分、非当選(はずれ)になる確率が相対的に低くなっている。またリール6,8,10には、再遊技役に対応する「リプレイ」の図柄が最大4コマ間隔で付されており、遊技者が特にタイミングを計ることなく無作為に停止ボタン20,22,24を操作しても、上述したリール制御によって有効ライン上に「リプレイ」の図柄が停止し、再遊技が高頻度に発生する。これにより、リプレイタイム中に遊技者は自己の保有しているメダルをほとんど使用することなく、繰り返し多くのゲームを実行することができる。一方、「7」や「BAR」等の特別役に当選する確率は通常遊技中と同じであるため、リプレイタイム中に特別役に当選すると、遊技者は、ほとんどメダルの保有数を減らすことなく次回のボーナスゲームに移行することができる。
〔リプレイタイム終了条件〕
ただし、リプレイタイム中のゲームで「チェリー」という特定種類の小役に入賞すると、メインCPU102は有利遊技中処理を終了し、リプレイタイムとは別の遊技状態を経由して通常遊技に復帰させる処理を行う。リプレイタイムから別の遊技状態に移行すると、例えば再遊技役の当選確率が通常遊技よりも低く変更される。ただし、別の遊技状態は数回(例えば1〜3回)のゲーム数を消化すると終了し、その次のゲームから通常遊技に復帰する。
〔リプレイタイム中の遊技性〕
上記のように、本実施形態のスロットマシン1による遊技では、ボーナスゲームの終了後にリプレイタイムに移行するという付加価値が遊技者に与えられる。この間にボーナス(特別役)に当選すると、さらにリプレイタイムからボーナスゲームに移行する利益が遊技者に与えられる。特にリプレイタイム中は遊技者が保有するメダルの数がほとんど減少しないことから、リプレイタイム中にボーナスに当選する(いわゆる連チャンする)ことは遊技者にとって大きな利益である。
ただし、ボーナスに当選する前に「チェリー」の小役に入賞すると、そこでリプレイタイムが一旦途切れ、通常遊技に戻ってしまう。したがって遊技者から見れば、リプレイタイム中には可能な限り「チェリー」に当選することを避けるか、もしくは当選しても入賞を回避することを目的とした遊技性が提供されることになる。
そうはいっても、リプレイタイム中に「チェリー」の当選確率が極端に低くなっているわけではなく(例えば確率36分の1程度)、ある程度のゲーム回数を消化するうちに「チェリー」に当選することは自然な事象として発生し得る。なお本実施形態では、「チェリー」の図柄をさらに3色(例えば赤チェリー、青チェリー、白チェリー等)に分け、各色別に当選フラグを割り当てている。したがって、当選値の範囲も3色の「チェリー」で異なるが、各色で当選確率は均等(例えば12分の1ずつ)である。一方、左リール6の図柄配列上、これら3色の「チェリー」の図柄は周方向に等間隔(例えば全21図柄中で6図柄おき)で付されているため、3色いずれかの「チェリー」に当選した場合、遊技者が無作為に停止ボタン20を操作すると、リール制御上は3分の1の確率でそのとき当選した色の「チェリー」が有効ライン上に引き込まれて入賞することになる。
ただし、そのとき当選した「チェリー」の色が停止操作前に分かっていれば、遊技者の技術介入によって積極的に入賞を回避することもできる。例えば、ある1色の「チェリー」に当選した場合であっても、これに対応する「チェリー」の図柄がリール制御上の停止許容範囲内(4図柄以内)にないタイミングで遊技者が正しく停止ボタン20を操作すれば、リール制御によって確実に入賞は回避される。
〔付加価値:リプレイタイム中の情報提供〕
そこで本実施形態のスロットマシン1は、リプレイタイム中の付加価値として、遊技者が積極的に「チェリー」の入賞を回避できるように停止操作を補助するための情報を遊技者に提供する。
スロットマシン1が遊技者に対して情報を提供する機能は、上述したサブ制御用コンピュータ150(サブCPU152)で賄うことができる。すなわち、リプレイタイム中のゲームでメインCPU102が抽選処理を実行すると、上記のように当選番号コマンドがサブCPU152に送信される。サブCPU152は、受け取った当選番号コマンドを解析し、そのときの当選種類(当選フラグの種類)を判別することができる。このとき当選種類が3色いずれかの「チェリー」に該当していれば、サブCPU152は液晶表示器44やスピーカ162等を作動させ、遊技者の停止操作を補助するための画像や文字情報、音声等の情報を出力させる処理を行う。
上記の情報に遊技者が接すると、遊技者は、そのとき当選した3色いずれかの「チェリー」が有効ライン上に引き込まれないタイミングで停止ボタン20を自ら操作することにより、「チェリー」の入賞を積極的に回避することができる。このように、リプレイタイム中に遊技者が「チェリー」の入賞を回避し続けることができれば、それだけリプレイタイムを長く継続することができるため、遊技者にとって利益である。
ただし、リプレイタイム中は際限なく情報が提供されるのではなく、トータルのゲーム回数が上限回数に達したところで終了する。すなわち、ある上限回数(例えば100回)が決まっているとすると、リプレイタイムに移行してからトータルのゲーム回数が100回に達するまでの間は、途中で「チェリー」に当選した場合であっても、その入賞を回避するための情報が提供されるが、ゲーム回数が100回に達すると、それ以降は情報が提供されなくなる。
この上限回数は、例えば0回を最低として、最大で10000回まで選択されるものとなっている。仮に最低の0回が選択された場合、遊技者は情報の提供そのものを受けられないことになる。一方、100回以上の上限回数が選択された場合、少なくとも上限回数に達するまでの間は情報の提供を受けることができるので、その間に遊技者は、自己の停止操作によってリプレイタイムが終了してしまうのを回避し続けることができる。したがって、リプレイタイム中に情報の提供を受けることができる上限回数が多ければ多いほど、遊技者にとって利益が大きくなるといえる。
リプレイタイム中の上限回数は、そのとき滞在していたモードの種類によって異なってくる。すなわち、本実施形態のスロットマシン1は、通常遊技中に複数のモード(遊技モード)を設けておき、これらモード間を移行しながらゲームを進行させている。そしてスロットマシン1は、例えばボーナスに当選したときに滞在していたモードに基づいて上限回数を決定する。このため、同じようにボーナスに当選しても、そのときの滞在モードが違っていると、それよって上限回数に違いが生じてくる。このため滞在モードの変化は、将来的に遊技者が受ける利益の大きさに影響を与え、遊技の流れを左右する要素となる。以下、滞在モードの変化と上限回数を選択するための処理について具体的に説明する。
〔初期モードの設定〕
図4は、サブCPU152が電源投入後に実行する処理の一例を示すフローチャートである。なお、これ以外にサブCPU152は、電源投入後に例えば初期化処理や復電時処理(バックアップ内容の復元)等を行うが、ここでは説明を省略する。
ステップS90:先ずサブCPU152は、スロットマシン1の設定変更(又はRAM106のクリア)が行われたか否かを判断する。設定変更(RAM106のクリア)が行われたと判断した場合(Yes)、次にサブCPU152はステップS92に進む。
ステップS92:サブCPU152は、初期モード決定処理を実行する。この処理では、サブCPU152はスロットマシン1の現在の設定値を参照するとともに、RAM156から初期モード決定用の乱数を取得し、これらの情報を元に初期モードを決定する。乱数は、例えばRAM156のカウンタ領域に記憶されており、サブCPU152は、この乱数(0〜255)を所定の割込周期(数ミリ秒周期)で更新している。なお現在の設定値は、例えば設定値情報としてRAM156のレジスタ領域に格納されており、サブCPU152は、メインCPU102から送信されるコマンドに基づいて設定値情報を格納する。
〔図5:初期モード決定テーブル〕
図5は、初期モード決定処理で参照される初期モード決定テーブルの一例を示す図である。このテーブルは、スロットマシン1の設定(1〜6)及び取得した乱数に基づいて、初期の滞在モードとして「モード1」〜「モード5」を振り分けるためのものである。テーブル中に示される数値は、全乱数(256個)の中に占める乱数の個数を示す。例えば、スロットマシン1の現在の設定が5で、取得した乱数が0〜127のいずれかに該当していれば、サブCPU152は初期モードとして「モード1」を選択する。
〔図4:電源投入後の処理〕
ステップS94:初期モードを決定すると、サブCPU152は次に演出制御処理を実行する。この後、サブCPU152はメインループに入り、このメインループ中で演出制御処理を実行する。なお、ステップS90で設定変更が行われていないと判断した場合(ステップS90:No)、サブCPU152は初期モード決定処理を実行することなくメインループに移行する。ここでは図示していないが、サブCPU152は演出制御処理を含むメインループ中で停電監視処理を実行してもよい。
〔演出制御処理〕
図6は、サブCPU152が実行する演出制御処理のフローチャートである。この演出制御処理中の中で、サブCPU152はさらに複数の処理(サブルーチン)を呼び出して実行する。以下、演出制御処理中の各処理について説明する。
〔ステップS100:コマンド待ち処理〕
処理の詳細は図示しないが、コマンド待ち処理を実行すると、サブCPU152は例えば所定の割込周期で入力ポート(図2には示されていない)を開き、メインCPU102から送信されるコマンドを待ち受ける。特にコマンドを受信しないままタイムアウトした場合、サブCPU152は演出制御処理に復帰する。一方、何らかのコマンドを受信すると、これをRAM156のコマンド記憶領域に記憶させてから演出制御処理に復帰する。
なお、ゲームの進行に伴ってメインCPU102から送信されるコマンドは、概ね時系列順にすると以下の通りとなる。
(1)投入処理コマンド・・・メダルを投入又はベットボタン30,32を押下する投入操作が受け付けられたことを表す。
(2)始動操作コマンド・・・スタートレバー18を押下する始動操作が受け付けられたことを表す。
(3)当選番号コマンド・・・抽選の結果が非当選であるか、もしくは当選であれば、その当選種類(小役、リプレイ、ボーナス)を表す。なお、このコマンドには3色別の「チェリー」の当選番号が含まれる。
(4)回胴回転コマンド・・・リール6,8,10の回転が開始したこと(回胴始動)を表す。
(5)操作回胴コマンド・・・左リール6、中リール8、右リール10のいずれについて停止ボタン20,22,24が操作されたかを表す。
(6)押下位置コマンド・・・各リール6,8,10について、有効ライン上にどの図柄が位置するタイミングで停止ボタン20,22,24が押下されたかを表す(サブ制御用コンピュータ150で出目履歴等を表示する場合に利用される。)。
(7)停止番号コマンド・・・各リール6,8,10について、有効ライン上にどの図柄が停止したかを表す。
(8)回胴停止後コマンド・・・全てのリール6,8,10が停止したことを表す。
(9)遊技ステータスコマンド・・・通常遊技、ボーナスゲーム、リプレイタイム等の内部状態を表す。
なお、上記(1)〜(8)のコマンドは、1回ごとのゲームにつき、遊技者の操作が受け付けられたことに応じて順番に送信される。また上記(9)の遊技ステータスコマンドは、例えばメインCPU102において内部状態が変化した場合に送信される。
〔ステップS200:ゲーム中演出処理〕
サブCPU152は、このゲーム中演出処理を通してスロットマシン1による演出動作を制御する。演出動作は、例えば上述した液晶表示器44による画像の表示や、スピーカ162からの音響出力、ランプ164による発光動作等である。なお、具体的な処理の手順については別のフローチャートを用いて後述する。
〔ステップS300:次回モード決定処理〕
この処理では、サブCPU152はボーナスゲームの終了後において移行先となる次回モードを決定する。次回モード決定処理の具体的な手順については別のフローチャートを用いて後述する。
〔ステップS400:ARTゲーム数設定処理〕
この処理では、サブCPU152はリプレイタイム中に情報を提供するゲームの上限回数(以下、「ARTゲーム数」という。)を決定する。ARTゲーム数設定処理の具体的な手順についても、別のフローチャートを用いて後述する。
〔ステップS500:モード移行抽選処理〕
この処理では、サブCPU152はモード移行抽選を行う。モード移行抽選は、利益抽選の結果が所定の小役に該当する場合に、現在のモードに基づいて移行先のモードを決定することにより行われる。なお、モード移行抽選処理の具体的な手順は別のフローチャートを用いて後述する。
〔ステップS600:モード移行処理〕
この処理では、サブCPU152は現在の滞在モードをモード1〜5の間で様々に変化させることで、実際にモード移行を発生させる。移行先のモードは、ステップS300の次回モード決定処理又はステップS500のモード移行抽選処理で決定される。モード移行処理の具体的な手順についても、別のフローチャートを用いて後述する。
〔ゲーム中演出処理〕
図7は、ゲーム中演出処理の手順例を示すフローチャートである。また図8は、ゲーム中演出処理で表示される画像の例を示す図である。
ステップS201:サブCPU152は、RAM156のコマンド記憶領域を参照し、先のコマンド受信処理でメインCPU102から当選番号コマンドを受信したか否かを確認する。当選番号コマンドを受信したと判断すると(Yes)、次にサブCPU152はステップS202に進む。
ステップS202:サブCPU152は、当選結果が「チェリー」に該当しているか否かを判断する。すなわちサブCPU152は、いずれかの色の「チェリー」の当選番号コマンド(赤チェリー、青チェリー又は白チェリー)を受信したと判断すると(Yes)、次にステップS204に進む。
ステップS204:サブCPU152は、今現在のメインCPUの内部状態がリプレイタイム中であるか否かを判断する。内部状態の判断は、上述した遊技ステータスコマンドに基づいて行われる。
ステップS206:メインCPUの内部状態がリプレイタイム中であれば(ステップS204:Yes)、次にサブCPU152は、RAM156のゲーム数記憶領域を参照し、今現在でARTゲーム残数が0より大きいか否かを確認する。なお、ここで参照するARTゲーム残数は、上述したARTゲーム数設定処理で決定されたARTゲーム数を、リプレイタイム中の1ゲームごとに減算して得られる値である。具体的なARTゲーム数の決定手法については後述するが、例えば、予めARTゲーム数が100回と決められていたとすると、サブCPU152は、リプレイタイム中に1回のゲームを実行するごとにARTゲーム数の値を1ずつデクリメントする。したがって、今現在でゲーム数記憶領域に記憶されている最新の値がARTゲーム残数である。
ステップS208:ARTゲーム残数が未だ0より大きければ(ステップS206:Yes)、サブCPU152はアシスト演出処理を実行する。このアシスト演出処理では、例えば液晶表示器44により画像を表示し、あわせてスピーカ162から音声を出力することで、遊技者に対して「チェリー」の入賞を回避するための情報を提供する。
〔図8中(A):アシスト演出処理による画像表示例〕
例えば、今回のゲームで当選番号が「白チェリー」に該当している場合、液晶表示器44の表示画面上に「白チェリー」に対応する図柄を画像として表示させる。このような画像に接した遊技者は、今回のゲームで「白チェリー」に当選したことを明確に覚知することができる。また、合わせてスピーカ162から「白チェリーを外してください」等の音声情報を出力させるとともに、表示画面上にも文字情報を表示させることで、遊技者に対して白色の「チェリー」を入賞させないタイミングで停止操作が行われることを促すことができる。
このとき、遊技者は回転中の左リール6を注意深く観察しつつ、例えば「白チェリー」の図柄が下段の有効ラインを通過し、表示窓14の枠下に移動したあたりのタイミングを見計らって停止ボタン20を操作することができる。あるいは、遊技者は上段の有効ラインから上流方向の4図柄以内に「白チェリー」の図柄が存在しないタイミングを見計らって停止ボタン20を操作してもよい。いずれの場合も、左リール6は「白チェリー」の図柄を有効ライン上に停止させることなくリール制御によって停止するので、実際に「白チェリー」の小役に入賞することを回避することができる。
〔図7:ゲーム中演出処理〕
ステップS210:これに対し、ARTゲーム残数が0以下であれば(ステップS206:No)、サブCPU152は非アシスト演出処理を実行する。なお、ARTゲーム数設定処理において、もともとARTゲーム数として「0回」が選択されていた(ART非当選)場合も同様である。
非アシスト演出処理では、いずれの色の「チェリー」に当選したのかを遊技者に教示しない内容の画像を表示させたり、スピーカ162から演出用の警報音を出力させたりすることで、遊技者に対して「チェリー」に当選したことを教示するが、具体的に入賞を回避するための情報は提供されない。
〔図8中(B):非アシスト演出処理による画像表示例〕
例えば、今回のゲームで当選番号が白チェリーに該当していたとしても、液晶表示器44の表示画面上には単に「注意!」等の文字情報とともに、例えば3色全ての「チェリー」の図柄が並んで表示されるだけであり、具体的にいずれの色の「チェリー」に当選したかを特定する画像は表示されない。このような画像に接した遊技者は、今回のゲームで3色いずれかの「チェリー」に当選したことを認識することはできるものの、果たしてどの色であるかを特定することができない。したがって、遊技者がどのようなタイミングで停止ボタン20を操作しても、3分の1の確率で「チェリー」に入賞することになる。
〔図7:ゲーム中演出処理中のその他の手順〕
ステップS212:コマンド待ち処理で当選番号コマンド以外を受信していた場合(ステップS201:No)、サブCPU152はその他演出処理を実行する。その他演出処理では、例えば上記(1)の投入処理コマンドや、(4)の回胴回転コマンド、(5)の操作回胴コマンドを受信した場合、サブCPU152はスピーカ駆動回路158に対してベット効果音やメダル投入音、リール始動音、リール停止音等を出力させる指示を与える。これにより、ゲームの進行状況に応じてスピーカ162から効果音を出力する演出が実行される。あるいは、(7)の停止番号コマンドを受信した場合、サブCPU152は有効ライン上に停止した図柄の組み合わせを判断し、スピーカ駆動回路158及びランプ駆動回路160に対してテンパイ演出や入賞演出を指示する。これにより、スピーカ162からテンパイ音やメダルの払出音を出力させたり、トップランプ37や左右のパネルランプ40,42を点灯・点滅させたり、あるいは、入賞時にリール6,8,10のバックランプを点滅させて有効ライン上の各図柄を強調したりする演出が実行される。
ステップS214:また、先のステップS202で「チェリー」以外の当選番号コマンドを受信していたと判断した場合(No)、あるいは、先のステップS204でリプレイタイム中でないと判断した場合(No)、いずれもサブCPU152は当選演出処理を実行する。この当選演出処理では、サブCPU152は当選番号に基づいて演出抽選を実行し、当選時の演出の進行を制御する。ここでの演出は、例えば何らかの演出が行われる予定であることを意味する予告演出であったり、小役、ボーナス等の当選を遊技者に対して教示するための告知演出であったりする。
〔ゲーム中演出処理のまとめ〕
以上のゲーム中演出処理を通じて、リプレイタイム中のゲームで「チェリー」に当選した場合、今現在のARTゲーム残数が0より大きければ(ステップS206:Yes)、サブCPU152はアシスト演出処理(ステップS208)を実行する。この場合、遊技者に対して「チェリー」の入賞を回避するために停止操作を補助する情報が、何らかの付加価値を持った演出(アシスト演出)として提供される。このようなアシスト演出は、抽選で決定されたARTゲーム数の期間にわたって継続するので、この期間は遊技者にとって「入賞回避の補助を受けられる期間」、つまり「アシストリプレイタイム」となる。
一方、リプレイタイム中のゲームで「チェリー」に当選しても、今現在のARTゲーム残数が0以下であれば(ステップS206:No)、サブCPU152は非アシスト演出処理(ステップS210)を実行する。この場合、アシスト演出は実行されないが、「チェリー」に当選した旨を教示する演出(非アシスト演出)が行われる。これにより、遊技者に対して「チェリー」に入賞する可能性があることを示唆し、それによって「リプレイタイム」も終了する可能性があることを事前に知らせることができる。このような演出は、遊技者に対して自力で「チェリー」の入賞を回避しようと試みさせる契機となるため、それによってハラハラドキドキした遊技性を提供することができる。
〔次回モード決定処理〕
図9は、次回モード決定処理の手順例を示すフローチャートである。また図10は、次回のモード移行先を決定するための次回モード決定テーブルの例を示す図である。以下、処理の手順を追って説明する。
ステップS301:サブCPU152は、RAM156のコマンド記憶領域を参照し、先のコマンド受信処理でメインCPU102から当選番号コマンドを受信したか否かを確認する。当選番号コマンドを受信したと判断すると(Yes)、次にサブCPU152はステップS302に進む。なお、RAM156のコマンド記憶領域に当選番号コマンドが記憶されていなければ(No)、サブCPU152は以降の手順に進むことなく演出制御処理に復帰する。
ステップS302:サブCPU152は、当選番号コマンドを解析し、当選結果がビッグボーナスやレギュラーボーナス等の特別役に該当しているか否かを判断する。いずれかのボーナスに該当する当選番号コマンドを受信したと判断すると(Yes)、次にサブCPU152はステップS304に進む。逆に、当選番号コマンドがいずれのボーナスにも該当していなければ(No)、サブCPU152は演出制御処理に復帰する。
ステップS304:サブCPU152は、例えば図10に示される次回モード決定テーブルに基づいて次回のモードを決定する。ここでいう「次回のモード」は、ボーナスゲームの終了後に移行する予定のモードのことである。
ステップS306:サブCPU152は、決定した次回のモード(モード1〜5のいずれか)をRAM156のモード情報記憶領域に記憶させる。以上の手順を終えると、サブCPU152は演出制御処理に復帰する。
〔次回モード決定テーブル〕
図10に示される次回モード決定テーブルは、現在の滞在モードごとに、次回の移行先となるモードの振り分け率を定めたものである。例えば、現在の滞在モードが「モード1」の場合、約23.4%の振り分け率で次回の移行先に「モード2」が選択されるが、約75.0%の振り分け率で次回も同じ「モード1」が選択されるものとなっている。逆に、現在の滞在モードが「モード5」である場合、約75.0%の振り分け率で次回も同じ「モード5」が選択されるものとなっており、次回の移行先に「モード4」が選択される確率(振り分け率)は約0.8%と低く、それ以外の「モード3」,「モード2」,「モード1」が選択される確率(振り分け率)もそれぞれ約6.3%,約1.6%,約16.4%と比較的低くなっていることがわかる。なお、振り分け率の数値は小数点第2位以下を切り上げ又は切り捨てているため、その分の誤差を含んでいる(これ以降も同様。)。
サブCPU152は、先のステップS304を実行すると、RAM156のカウンタ領域から次回モード決定用の乱数を取得し、これを元に次回モード決定テーブルを参照して次回のモード移行先を決定する。なお、図10のテーブルには振り分け率で示されているが、初期モード決定テーブル(図5)と同様に、次回モード決定テーブルには、全乱数(0〜255)の中で該当する乱数の個数が定められていてもよい。
〔ARTゲーム数決定処理〕
図11は、ARTゲーム数決定処理の手順例を示すフローチャートである。また図12から図16は、モードごとのARTゲーム数の振り分け率を設定値別に定めたARTゲーム数決定テーブルの例を示す図である。以下、処理の手順を追って説明する。
ステップS401:サブCPU152はRAM156のコマンド記憶領域を参照し、先のコマンド受信処理でメインCPU102から遊技ステータスコマンドを受信したか否かを確認する。遊技ステータスコマンドを受信していれば(Yes)、サブCPU152は次にステップS402に進む。例えば、あるゲームで全てのリール6,8,10の停止時に、有効ライン上にボーナス図柄の組み合わせ(例えば「7−7−7」、「BAR−BAR−BAR」等)が表示されていると、メインCPU102はサブCPU152に対して「ボーナスゲーム中」を表す遊技ステータスコマンドを送信する。これ以外にも「ボーナスゲーム終了」や「リプレイタイム中」、「リプレイタイム終了」等を表す遊技ステータスコマンドがあり、これらコマンドはボーナスゲーム終了時、リプレイタイム中、リプレイタイム終了時にそれぞれメインCPU102からサブCPU152に送信される。なお、「ボーナスゲーム終了」や「リプレイタイム終了」を表すコマンドは、それぞれ「ボーナスゲーム中」又は「リプレイタイム中」を表すコマンドを論理反転(ターンオフ)させたものでもよい。なお、遊技ステータスコマンドを受信していない場合(No)、サブCPU152は演出制御処理に復帰する。
ステップS402:次にサブCPU152は、RAM156に記憶されている遊技ステータスコマンドに基づいて、メインCPUの内部状態がリプレイタイム中であるか否かを判断する。未だリプレイタイム中でないと判断すると(No)、次にサブCPU152はステップS404に進む。
ステップS404:サブCPU152は、RAM156に記憶されている遊技ステータスコマンドに基づいて、ビッグボーナス又はレギュラーボーナスに移行したか否かを判断する。いずれかのボーナスゲームに移行したと判断すると(Yes)、次にサブCPU152はステップS406に進む。なお、遊技ステータスコマンドが「ボーナスゲーム中」以外を表すものであった場合(No)、サブCPU152は演出制御処理に復帰する。
ステップS406:サブCPU152は、現在の滞在モードに基づいてARTゲーム数を決定する。具体的には、図12〜図16の各テーブルに示される振り分け率でARTゲーム数を0回〜10000回までの間で決定する。
ステップS408:サブCPU152は、決定したARTゲーム数をRAM156のゲーム数記憶領域に記憶させる。以上の手順を終えると、サブCPU152は演出制御処理に復帰する。
ステップS410:先のステップS402でリプレイタイム中であると判断した場合(Yes)、サブCPU152は、次に回胴停止後コマンドを受信したか否かを判断する。すなわち、リプレイタイム中に1回ごとのゲームで3つのリール6,8,10が全て停止し、メインCPU102から回胴停止後コマンドを受信したと判断すると(Yes)、サブCPU152は次にステップS412に進む。なお、特に回胴停止後コマンドを受信していないと判断した場合(No)、ここでサブCPU152は演出制御処理に復帰する。
ステップS412:サブCPU152は、RAM156のゲーム数記憶領域に記憶したARTゲーム数を1デクリメントし、次にステップS408を実行する。
ステップS408:そしてサブCPU152は、減算後のARTゲーム数をRAM156のゲーム数記憶領域に記憶させる。これにより、リプレイタイム中のゲームが1回行われるごとにARTゲーム残数が1ずつ減少していくことになる。なおARTゲーム残数は、先に述べたゲーム中演出処理(図7中のステップS206)で参照される。
〔ARTゲーム数決定テーブルの例〕
図12〜図16のテーブルを比較すると、「モード1」〜「モード5」ごとのARTゲーム数の選択について以下の傾向性を有することが明らかである。なお、ここでは特に言及しないが、設定値ごとの違いについてはテーブルを参照されたい。
(1)「モード1」に滞在していた場合、全体的に高い振り分け率でARTゲーム数に「0回」が選択される。「0回」が選択された場合、リプレイタイム中に「チェリー」の入賞を回避するための情報(つまり付加価値)は遊技者に与えられないことになる。これを言い換えれば、付加価値を付与するべきか否かの抽選そのものに外れた(非当選になった)ことを意味する。したがって「モード1」に滞在していた場合、付加価値そのものが付与されない可能性が高いという傾向性がある。
(2)また「モード1」に滞在していた場合、「0回」以外では全体的に「100回」又は「200回」のARTゲーム数が選択されやすく、「400回」以上が選択される率は極端に低い(特に設定1では「600回」以上は選択されない。)。これは、「モード1」に滞在中は比較的少ないARTゲーム数が選択されやすい傾向があることを意味している。
(3)「モード2」及び「モード3」については、この順番に「0回」が選択される率が低くなっており、その分、「400回」以上が選択される率は次第に高くなっている。したがって、「モード1」よりも「モード2」に滞在する方が遊技者にとって有利であり、さらに「モード2」よりも「モード3」に滞在する方が遊技者には有利であることがわかる。
(4)「モード4」及び「モード5」に滞在していた場合、ARTゲーム数として「0回」が選択される率は0.0%となる。これは、「モード4」以上で必ず「100回」以上のARTゲーム数が選択される(ボーナス終了後のARTが確定する)ことを意味する。
(5)また「モード5」に滞在していた場合、100%の振り分け率で「10000回」のARTゲーム数が選択される。これは、実質的に次回のボーナス当選が得られるまで「チェリー」の入賞を回避するための情報を遊技者に提供することを意味する。すなわち、「10000回」ものゲーム数は、現実的に1日の遊技場の営業時間内で消化することができないからである。
以上の傾向性から明らかなように、「モード1」では選択されるARTゲーム数が最も少なく、反対に「モード5」では選択されるARTゲーム数が最も多い。また、中間の「モード2」,「モード3」,「モード4」は、この順番に選択されるARTゲーム数が多くなっている。これらを遊技者の受ける利益の大きさの違いで段階的に格付けすると、「モード1」が最も格が低く、そこから「モード2」、「モード3」、「モード4」の順番に格が上がっていき、そして「モード5」は最も格が高いことがわかる。
〔モード移行抽選処理〕
図17は、モード移行抽選処理の手順例を示すフローチャートである。また図18は、モード移行抽選デーブルの例を示す図である。以下、処理の手順を追って説明する。
ステップS501:サブCPU152は、現在のメインCPU102の内部状態が通常遊技中であるか否かを判断する。すなわち、サブCPU152は、メインCPU102から「ボーナスゲーム中」又は「リプレイタイム中」を表す遊技ステータスコマンドのいずれも受信していなければ、現在の内部状態が通常遊技中であると判断する(Yes)。この場合、次にサブCPU152はステップS502に進む。一方、いずれかの遊技ステータスコマンドを受信していれば、サブCPU152は通常遊技中でないと判断し(No)、ここで演出制御処理に復帰する。
ステップS502:次にサブCPU152は、RAM156のコマンド記憶領域を参照し、先のコマンド受信処理でメインCPU102から当選番号コマンドを受信したか否かを確認する。当選番号コマンドを受信したと判断すると(Yes)、次にサブCPU152はステップS504に進む。特に当選番号コマンドを受信していなければ(No)、サブCPU152は演出制御処理に復帰する。
ステップS504:サブCPU152は、当選結果が対象当選役に該当するか否かを判断する。ここで「対象当選役」は、例えば「スイカ」及び「チャンスベル」と称する小役である。すなわちサブCPU152は、「スイカ」又は「チャンスベル」のいずれかの当選番号コマンドを受信したと判断すると(Yes)、次にステップS506に進む。いずれの当選役にも該当していなければ(No)、サブCPU152は演出制御処理に復帰する。
ステップS506:サブCPU152は、移行先モード及び移行先ゲーム数を抽選で決定する。この抽選は、図18に示されるモード移行抽選テーブルに基づいて行うことができる。
〔図18:モード移行抽選テーブル〕
このモード移行抽選テーブルは、「スイカ」又は「チャンスベル」のそれぞれについて、現在のモードごとに移行先モードの振り分け率を規定し(各テーブルの上段)、さらに移行先モードごとに移行ゲーム数の振り分け率を規定した(各テーブルの下段)ものである。以下、具体的に説明する。
図18中(A):当選役が「スイカ」に該当していた場合、最初にサブCPU152は、テーブルの上段に示される振り分け率で「モード1」〜「モード5」のいずれかを移行先モードに選択する。例えば、「スイカ」の当選時に「モード1」に滞在していた場合、サブCPU152は約22.7%の振り分け率で「モード2」を移行先に選択する。
次にサブCPU152は、テーブルの下段に示される振り分け率で「30回」、「50回」、「100回」、「150回」、「200回」の中から移行ゲーム数を選択する。上記の例では、移行先の「モード2」について、約87.5%の振り分け率で「30回」の移行ゲーム数を選択し、それ以外の「50回」、「100回」、「150回」、「200回」の移行ゲーム数を選択する率は約9.8%〜約0.4%と極端に低くなっていることがわかる。
図18中(B):一方、同じ「モード1」に滞在していても、当選役が「チャンスベル」に該当していた場合、サブCPU152は約44.9%の振り分け率で「モード2」を移行先に選択するため、「スイカ」の場合よりも高いモード移行率であることがわかる。同様に、当選役が「チャンスベル」の場合は、移行先の「モード2」について、約75.0%の振り分け率で「30回」の移行ゲーム数を選択するが、その他の「50回」、「100回」、「150回」、「200回」の移行ゲーム数を選択する率が約16.4%〜約0.8%と増加している。
したがって、当選役が「チャンスベル」に該当した場合、「スイカ」の場合と比較してより格の高いモードが選択されやすく、かつ、より回数の多い移行ゲーム数が選択されやすいことがわかる。なお、当選役の「チャンスベル」は、例えば「7」−「ベル」−「ベル」等の図柄の組み合わせに対応した小役の一種である。
〔図17:モード移行抽選処理〕
ステップS508:移行先モード及び移行ゲーム数を決定すると、サブCPU152は、決定した移行先モード及び移行ゲーム数の情報をそれぞれRAM156のモード情報記憶領域に記憶させる。以上の手順を終えると、サブCPU152は演出制御処理に復帰する。
〔モード移行処理〕
図19は、モード移行処理の手順例を示すフローチャートである。サブCPU152は、このモード移行処理の手順を通して実際にモード移行を発生させている。以下、手順に沿って説明する。
〔第1の移行契機:ボーナスゲーム終了〕
ステップS601:サブCPU152は、メインCPU102の内部状態がボーナスゲーム中からリプレイタイム中へ変化したか否かを判断する。上記のように、スロットマシン1においてボーナス図柄の組み合わせが表示されると、メインCPU102から「ボーナスゲーム中」を表す遊技ステータスコマンドがサブCPU152に対して送信される。そして、ボーナスゲームが終了すると、今度はメインCPU102から「ボーナスゲーム終了」及び「リプレイタイム中」を表す遊技ステータスコマンドが送信される。サブCPU152は、これら遊技ステータスコマンドに基づいて、メインCPU102の内部状態がボーナスゲーム中からリプレイタイム中に変化したか否かを判断することができる。そして、ボーナスゲーム中からリプレイタイム中に変化したと判断した場合(Yes)、サブCPU152は次にステップS602を実行する。
ステップS602:サブCPU152は、RAM156のモード情報記憶領域に記憶されている「次回のモード」を参照し、これを現在の滞在モードに設定する。ここで参照する「次回のモード」は、図9の次回モード決定処理において記憶されたモードである。この結果、設定変更後に1回目のボーナスゲームが終了すると、それまで滞在していた初期モードから、予め決定されていた次回のモードへの移行が発生することになる。現在の滞在モードは、RAM156の滞在モード記憶領域に記憶される。
なお、特に遊技ステータスの変化がなかった場合(ステップS601:No)、サブCPU152はステップS602を迂回して次のステップS604を実行する。この場合は特にモード移行が発生しない。
〔第2の移行契機:対象当選役〕
ステップS604:サブCPU152は、RAM156のモード情報記憶領域に「移行先モード」の情報が記憶されているか否かを確認する。ここで確認する情報は、先のモード移行抽選処理で選択した「移行先モード」のことである。RAM156のモード情報記憶領域に「移行先モード」の情報が記憶されていることを確認した場合(Yes)、サブCPU152は次にステップS606を実行する。
ステップS606:サブCPU152は、RAM156のモード情報記憶領域を参照し、記憶されている「移行ゲーム数」が0より大であるか否かを判断する。例えば、先のモード移行抽選処理において「30回」の移行ゲーム数が記憶されていた場合(Yes)、サブCPU152は次にステップS608を実行する。
ステップS608:サブCPU152は、RAM156のモード情報記憶領域に記憶されている「移行先モード」を現在の滞在モードに設定する。これにより、例えばそれまで「モード1」に滞在していた場合であっても、先のモード移行抽選処理で「モード2」が移行先モードに選択されていれば、現在の滞在モードが「モード1」から「モード2」へ移行することになる。なお、それまで滞在していた移行前のモードの情報は、引き続きRAM156の滞在モード記憶領域にスタックされており、この間、滞在モード記憶領域のカレントの値が「移行先モード」となる。
〔第3の移行契機:移行ゲーム数の消化〕
ステップS610:続いてサブCPU152は、回胴停止後コマンドを受信したか否かを確認する。上記のように1回のゲームで全てのリール6,8,10が回転を停止すると、メインCPU102からサブCPU152に対して回胴停止後コマンドが送信される。この場合(Yes)、サブCPU152は次にステップS612に進む。なお、特に回胴停止後コマンドを受信していなければ(No)、サブCPU152は演出制御処理に復帰する。
ステップS612:サブCPU152は、RAM156のモード情報記憶領域に記憶されている「移行ゲーム数」を1デクリメントする。これにより、例えば上記の「30回」が「29回」に減少することになる。したがって、この後、遊技者が何回かゲームを実行し、やがて「移行ゲーム数」が0になると、サブCPU152は以下の手順を実行する。
ステップS614:先のステップS606で「移行ゲーム数」が0以下になったと判断すると(No)、サブCPU152は、RAM156のモード情報記憶領域から「移行先モード」の情報をクリアする。合わせてサブCPU152は、RAM156の滞在モード記憶領域において「移行先モード」をクリアし、それまでスタックしておいた移行前のモード(この例では「モード1」)を現在の滞在モードに設定する。これにより、それまで移行していた「モード2」から移行前の「モード1」への移行(復帰)が発生することになる。
なお、元々「モード1」に滞在していた場合、「スイカ」又は「チャンスベル」のいずれに当選した場合であっても、それぞれ約75.0%、約50.0%の振り分け率で同じ「モード1」が移行先モードに選択されることがある。ただし、移行先に「モード1」が選択された場合、図18中(A),(B)の各テーブルの下段に示されるように、移行ゲーム数の「30回」〜「200回」全てについて振り分け率が0.0%であることから、移行ゲーム数にはどの値も選択されない。この場合、たとえ「移行先モード」の情報に「モード1」が記憶されていたとしても、「移行ゲーム数」の情報は記憶されていないため、結果的にステップS606で、サブCPU152は移行ゲーム数が0以下であると判断する(No)。このことは、サブCPU152で内部的に「モード1」から「モード1」への移行を発生させないことを意味する。
なお、RAM156のモード情報記憶領域で「移行先モード」の情報がクリアされると、サブCPU152はステップS604で移行先モードが記憶されていないと判断し(No)、それ以降の手順に進むことなく演出制御処理に復帰する。
〔モード移行のまとめ〕
以上の処理をサブCPU152が実行することにより、例えば以下のようなモード移行が発生する。
(1)通常遊技中のモード昇格
通常遊技中のゲームで「スイカ」又は「チャンスベル」に当選すると、格付けの低いモードから、より高いモードに昇格することがある。そして、より高いモードでボーナスに当選すると、それによって多いARTゲーム数が選択されやすくなることから、それだけボーナスゲーム終了後の付加価値が高くなる。これを遊技者からみると、通常遊技中に「スイカ」や「チャンスベル」等の小役に当選すると、内部的にモードが昇格したことに期待できるため、たとえボーナスの当選がなかなか得られなくても、「スイカ」や「チャンスベル」等の小役に当選する度に期待感を再認識し、それによって遊技意欲の減退に歯止めが掛けられることになる。
ただし、「スイカ」や「チャンスベル」の当選を契機としてモードが昇格しても、そこから移行ゲーム数を消化すると元に戻ってしまう(降格する)ため、これら小役に当選した後は、なるべく少ないゲーム回数でボーナスに当選した方が遊技者にとって有利である。このため、「スイカ」や「チャンスベル」に当選してからのゲーム回数を遊技者がカウントしておき、比較的少ないゲーム回数でボーナスに当選したことを確認すると、遊技者は、より長いARTゲーム数が選択されることを半ば確信した上でボーナスゲームに突入することができるため、ボーナスゲームを単純に消化するだけでなく、その先のリプレイタイムを見据えた上で長期的に遊技に集中することができる。
一方、ある程度のゲーム回数を経てもボーナスに当選せず、せっかく昇格したと推測されるモードが元に戻ってしまった可能性が出てきた場合であっても、やがて通常遊技を継続するうちに「スイカ」や「チャンスベル」に当選することがある。これら当選が得られたことに遊技者が気付くと、そこで再びモードが昇格したことに期待することができるため、それによって遊技意欲の減退を食い止めることができる。
そして、実際にリプレイタイムに移行したとき、より多いARTゲーム数が選択されていれば、通常遊技中のモード昇格による恩恵を遊技者にあらためて認識させることができる。この場合、遊技者に「我慢して遊技を続けておいてよかった」という満足感を与えることができ、その後も長期間にわたりスロットマシン1で遊技を継続させる動機づけとなる。
(2)ボーナス終了後のモード移行
これとは別に、通常遊技中又はリプレイタイム中にボーナスに当選すると、たとえ現在のモードの格が低くても、次回のモードで昇格することがある。そして、実際にモードが昇格すると、その次のボーナスの当選時に低いモードへは移行しにくくなる傾向があることから、結果的に長く遊技を続けるほど遊技者にとって有利な状況が生まれていくことになる。このことは、できるだけ長くスロットマシン1で遊技を継続しようとする動機づけとなり、それだけスロットマシン1の稼働の低下を抑止することに寄与する。
さらに、上記(1),(2)を通して、最も格が高い「モード5」に移行すると、モード移行の契機が発生しても、連続して同じ「モード5」に滞在し続ける(いわゆるループする)傾向がある。そして、「モード5」に滞在している間は、より多いARTゲーム数が選択される可能性が高くなることから、遊技者にとって「モード5」(又はこれに近いモード)に滞在しているスロットマシン1は魅力的な存在となる。このことは、遊技場内での台選びに新たな判断基準を追加することにつながり、スロットマシン1で遊技をしようとしている遊技者に対して、設定値とはまた違った角度から台選びの面白味を提供することができる。
なお、上述したモード移行は、全てサブCPU152の内部処理で行われているため、モードの設定やモード移行時の振り分けの仕組みが多少精緻であっても、その処理を実行する上でメインCPU102には何ら負担を与えることはない。
本発明は上述した一実施形態に制約されることなく、種々の変形を伴って実施することができる。一実施形態では、全てのボーナスゲームの当選を契機として次回のモードを決定しているが、決まった種類のボーナス(例えばビッグボーナス)の当選だけをモード移行の契機としてもよい。また、リプレイタイム中に付加価値が付与されるのは、決まった種類のボーナスだけであってもよい。
その他、モード移行の契機役として挙げた「スイカ」や「チャンスベル」はあくまで例示に過ぎず、これ以外の当選役(例えば特殊リプレイ、払い出し枚数の少ない特殊役)等を契機役としてもよい。
回胴式遊技機の一例であるスロットマシンを示す斜視図である。 スロットマシンに装備された各種の電子機器類を示すブロック図である。 メインCPUが実行するメイン処理のフローチャートである。 サブCPUが電源投入後に実行する処理のフローチャートである。 初期モード決定処理で参照される初期モード決定テーブルの一例を示す図である。 サブCPUが実行する演出制御処理のフローチャートである。 ゲーム中演出処理の手順例を示すフローチャートである。 演出制御処理で表示される画像の例を示す図である。 次回モード決定処理の手順例を示すフローチャートである。 次回モード決定テーブルの例を示す図である。 ARTゲーム数決定処理の手順例を示すフローチャートである。 モード1に滞在時のARTゲーム数の振り分け率を設定値別に定めたARTゲーム数決定テーブルの例を示す図である。 モード2に滞在時のARTゲーム数の振り分け率を設定値別に定めたARTゲーム数決定テーブルの例を示す図である。 モード3に滞在時のARTゲーム数の振り分け率を設定値別に定めたARTゲーム数決定テーブルの例を示す図である。 モード4に滞在時のARTゲーム数の振り分け率を設定値別に定めたARTゲーム数決定テーブルの例を示す図である。 モード5に滞在時のARTゲーム数の振り分け率を設定値別に定めたARTゲーム数決定テーブルの例を示す図である。 モード移行抽選処理の手順例を示すフローチャートである。 モード移行抽選デーブルの例を示す図である。 モード移行処理の手順例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 スロットマシン
6 左リール
8 中リール
10 右リール
14 表示窓
16 メダル投入口
18 スタートレバー
20 左停止ボタン
22 中停止ボタン
24 右停止ボタン
30 ベットボタン
32 MAXベットボタン
38 トップランプ
40 左パネルランプ
42 右パネルランプ
44 液晶表示器
100 主制御用コンピュータ
102 メインCPU
150 サブ制御用コンピュータ
152 サブCPU
162 スピーカ

Claims (9)

  1. 通常の条件で遊技が進行する通常遊技と、この通常遊技よりも遊技者に有利な特別の条件で遊技が進行する特別遊技とを実行し、この特別遊技が終了すると所定の付加価値を付与した付加価値遊技を実行可能にする遊技機において、
    前記通常遊技又は前記付加価値遊技の中に複数種類の遊技モードを規定して、これら複数種類の遊技モードの中から選択した1つを現在の滞在モードとして遊技を進行させるモード選択手段と、
    少なくとも前記通常遊技中に所定の事象が発生したことを契機として、前記モード選択手段により選択された遊技モードの種類を変更するモード変更手段と、
    前記通常遊技又は前記付加価値遊技のいずれかを実行中に前記特別遊技を実行するべきか否かを決定する特別遊技実行可否決定手段と、
    前記特別遊技実行可否決定手段により前記特別遊技を実行するべき旨が決定された場合、前記現在の滞在モードに基づいて前記特別遊技の終了後に前記付加価値遊技において付与するべき付加価値の内容を予め決定する付加価値決定手段と
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記付加価値決定手段は、
    前記モード選択手段により現在の滞在モードとして選択されていた遊技モードの種類に応じて付加価値の程度を大小に異ならせて決定することを特徴とする遊技機。
  3. 請求項2に記載の遊技機において、
    前記付加価値決定手段は、
    前記モード選択手段により特定種類の遊技モードが現在の滞在モードとして選択されていた場合、その他の種類の遊技モードが選択されていた場合よりも遊技者にとって最も有利な内容の付加価値を決定することを特徴とする遊技機。
  4. 請求項3に記載の遊技機において、
    前記モード変更手段は、
    前記モード選択手段により前記特定種類の遊技モードが現在の滞在モードとして選択されていた場合、その他の種類の遊技モードよりも高い頻度で同じ前記特定種類の遊技モードを変更後の遊技モードとして決定することを特徴とする遊技機。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の遊技機において、
    前記モード変更手段は、
    現在の滞在モードとして選択されている遊技モードの種類に基づいて、変更後の遊技モードの種類を決定することを特徴とする遊技機。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の遊技機において、
    前記モード変更手段は、
    遊技モードの種類を変更した場合、その後の遊技の進行状況に応じて変更前の遊技モードの種類に復帰させることを特徴とする遊技機。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の遊技機において、
    前記特別遊技実行可否決定手段により前記特別遊技を実行するべき旨が決定された場合、現在の滞在モードに基づいて前記特別遊技の終了後に前記モード選択手段が選択するべき遊技モードの種類を予め決定する次回モード決定手段をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
  8. 1回のゲームごとに使用する遊技媒体の数を決定して所定の表示位置を有効にし、複数種類の図柄が周方向に配列して付された複数の表示体を周方向に回転させて図柄の表示を変動させた後、遊技者の停止操作に応じて前記表示体の回転を順次停止させ、全ての前記表示体の停止時に前記有効な表示位置に表示された図柄の組み合わせからゲームの結果を判断する遊技機において、
    1回のゲームごとに前記表示体の回転を始動させる遊技者の始動操作に応じて、遊技者の利益に関わる利益抽選を行う抽選実行手段と、
    前記表示体が回転した状態で遊技者により前記停止操作が行われると、前記利益抽選の結果に基づいて前記表示体の停止位置を所定の可能範囲内で制御する停止位置制御手段と、
    遊技者にとって通常の条件でゲームが進行する通常遊技を実行する通常遊技実行手段と、
    少なくとも前記通常遊技の中に複数種類の遊技モードを規定し、これら複数種類の遊技モードの中から選択した1つを現在の滞在モードとして1回ごとのゲームを進行させるモード選択手段と、
    前記通常遊技中に前記利益抽選の結果が所定種類の小役に該当した場合、前記モード選択手段により選択された遊技モードの種類を変更するモード変更手段と、
    少なくとも前記通常遊技中に前記利益抽選の結果が特別役の当選に該当し、かつ、前記表示体の停止時に前記特別役に対応する図柄の組み合わせが表示されると、前記通常遊技よりも遊技者にとって有利な特別の条件でゲームが進行する特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記特別遊技が終了すると、前記利益抽選の結果に基づいて前記表示体の停止時に特定の図柄の組み合わせが表示されるまでの間は前記通常遊技よりも遊技者にとって有利な条件でゲームが進行する有利遊技を実行する有利遊技実行手段と、
    前記有利遊技中のゲームが規定の上限回数に達するまでの間は、前記特定の図柄の組み合わせが表示されることを前記停止操作によって回避するための情報を前記有利遊技に対する付加価値として遊技者に提供する付加価値付与手段と、
    前記通常遊技中又は前記付加価値遊技中に前記利益抽選の結果が特別役の当選に該当した場合、前記現在の滞在モードに基づいて前記上限回数を予め決定する付加価値決定手段と
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  9. 請求項8に記載の遊技機において、
    前記通常遊技中又は前記有利遊技中に前記利益抽選の結果が特別役の当選に該当した場合、現在の滞在モードに基づいて前記特別遊技の終了後に前記モード選択手段が選択するべき遊技モードの種類を予め決定する次回モード決定手段をさらに備えたことを特徴とする遊技機。
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