JP2009030178A - 伸縮性嵩高加工糸及びその製造方法 - Google Patents

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徹治 大林
Munemasa Okubo
宗政 大久保
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Abstract

【課題】織物の経糸として使用した際の工程通過性が良好であり、織物に伸縮性とスパンライク風合いとを同時に付与しうる伸縮性嵩高加工糸と、この加工糸を安定して製造する方法を提供することを技術的な課題とする。
【解決手段】混繊交絡糸を仮撚捲縮加工してなる嵩高加工糸であって、単糸繊度が3.0dtex以下、伸長率が20%以上、かつ、高さ0.5mm以上のループ毛羽指数Kが30〜80個/m、高さ2.0mm以上のループ毛羽指数Kが20個/m以下である伸縮性嵩高加工糸、及び5%以上のオーバーフィード率差を設けて供給された2本のマルチフィラメント糸を流体攪乱処理し、0.50cN/dtex以下の解撚張力下で延伸同時仮撚捲縮加工する伸縮性嵩高加工糸の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、新規な伸縮性嵩高加工糸及びその製法に関し、特に織物の経糸として使用した際の工程通過性が良好であり、織物にスパンライク風合いと伸縮性とを付与しうる伸縮性嵩高加工糸を提供するものである。
従来から混繊交絡糸として、例えば、マルチフィラメント糸条を流体攪乱処理して、糸条表面に多数のループ毛羽を形成した、所謂タスラン加工糸が知られている。しかしながら、この加工糸を用いても、スパンライク風合いに優れた布帛を得ることができるに止まり、伸縮性は付与できないという問題があった。
また、特許文献1、2に、2本の供給糸に供給率差を設けて仮撚捲縮加工した後、タスランノズルで流体攪乱処理してなる、混繊交絡糸が提案されている。これらの混繊交絡糸は、仮撚捲縮加工糸を流体攪乱処理したものであるため、フィラメント同士が複雑に絡みあった構造を呈しており、布帛にスパンライク風合いを付与できる。
また、特許文献3では、マルチフィラメント糸条を流体攪乱処理して混繊交絡糸とした後、構成フィラメントの一部を切断させる程度にまで張力が付加されるよう延伸倍率を上げながら仮撚捲縮加工して得られる、切れ毛羽加工糸が提案されている。この加工糸も、布帛にスパンライク風合いや伸縮性などを付与できるものである。
特公昭63−27458号公報 特公昭63−31566号公報 特開昭53−130345号公報
しかしながら、上記特許文献1、2に記載の技術では、交絡糸のかかる構造ゆえに、仮撚捲縮加工糸が本来有していた伸縮性が亡失していると共に、パッケージから該交絡糸を解舒する際、パッケージ表面に突き出たループ毛羽同士が引っ掛かり合うという、所謂ファスナー現象により解舒不良が生じ、製織編時の工程通過性が低下するという問題がある。
また、上記特許文献3に記載の技術では、加工糸表面に紡績糸並みの毛足の長い多数の単フィラメント、すなわち切れ毛羽が存在するめ、解舒トラブルや製織時の開口不良などを誘発するという問題がある。
本発明は、上記の問題を解決し、織物の経糸として使用した際の工程通過性が良好であり、織物に伸縮性とスパンライク風合いとを同時に付与しうる伸縮性嵩高加工糸と、この加工糸を安定して製造する方法を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、供給糸を流体攪乱処理して多数のループ毛羽を有する混繊交絡糸とした後、低解撚張力下で延伸同時仮撚捲縮加工すれば、毛足の短いループ毛羽が多数混在した伸縮性を有する嵩高加工糸が得られることを知見して本発明に到達した。
すなわち、本発明は、次の構成を要旨とするものである。
(1)混繊交絡糸を仮撚捲縮加工してなる嵩高加工糸であって、単糸繊度が3.0dtex以下、伸長率が20%以上、かつ、高さ0.5mm以上のループ毛羽指数Kが30〜80個/m、高さ2.0mm以上のループ毛羽指数Kが20個/m以下であることを特徴とする伸縮性嵩高加工糸。
(2)5%以上のオーバーフィード率差を設けて供給された2本のマルチフィラメント糸を流体攪乱処理し、0.50cN/dtex以下の解撚張力下で延伸同時仮撚捲縮加工することを特徴とする伸縮性嵩高加工糸の製造方法。
本発明の伸縮性嵩高加工糸は、糸条表面に毛足の短いループ毛羽を多数有する、伸縮性及び嵩高性に優れた加工糸である。このため、織物の経糸として使用できると共に製織編時の工程通過性にも優れている。また、本発明の伸縮性嵩高加工糸を使用することにより、スパンライク風合いと伸縮性とを備えた布帛を得ることができる。
また、本発明の伸縮性嵩高加工糸の製造方法によれば、上記の利点を有する伸縮性嵩高加工糸を安定して製造することが可能となる。
以下、本発明について詳細に説明する。
図1は、本発明の伸縮性嵩高加工糸の一実施態様を示す概略側面図である。
本発明の伸縮性嵩高加工糸は、基本的な糸条構造として芯鞘構造を呈し、フィラメントが互いに絡み合っているものの、糸条全体として捲縮を有している。また、糸条表面には緻密で毛足の短いループ毛羽が多数形成されている。
本発明の伸縮性嵩高加工糸を構成するフィラメントとしては、特に制約はないものの、ポリエステル系、ポリアミド系等の熱可塑性合成繊維が好ましく、特にポリエチレンテレフタレート繊維やポリブチレンテレフタレート繊維等のポリエステル系繊維が好ましく採用しうる。ポリエステル系繊維とは、生分解機能を有するポリ乳酸繊維も含む概念であり、このポリ乳酸繊維を採用することにより、昨今の環境問題にも対応しうることになる。
本発明の伸縮性嵩高加工糸においては、上記熱可塑性合成繊維のみからなるものが最も好ましいが、必要に応じて、レーヨン糸等の再生繊維、アセテート糸等の半合成繊維等を含有させてもよい。ただし、本発明の効果を考慮すれば、加工糸中に上記熱可塑性合成繊維を50質量%以上含ませることが好ましい。
本発明の伸縮性嵩高加工糸は、混繊交絡糸を仮撚捲縮加工してなる嵩高加工糸である。
一般に混繊交絡糸は、表面に粗大ループ毛羽を有しつつ構成フィラメントが複雑に絡みあう構造を呈している。このような混繊交絡糸を仮撚捲縮加工すると、糸条全体としてねじりや熱セットなどの作用を受けるので、糸条全体に捲縮が付与されると共に粗大ループ毛羽が複雑に集束及び収縮する。そのため、得られる伸縮性嵩高加工糸には、優れた伸縮性、嵩高性が付与されると共に表面に緻密で毛足の短いループ毛羽が形成される。その結果、ソフトで膨らみ感のある布帛を得る上では勿論、製織編時の工程通過性向上にも有利に作用することとなる。
本発明の伸縮性嵩高加工糸においては、構成フィラメントの単糸繊度として3.0dtex以下である必要があり、好ましくは1.0〜2.5texである。単糸繊度が3.0dtexを超えると、単糸繊度が太すぎて布帛の風合いが硬くなる。単フィラメントの繊度の下限は特に限定されるものではないが、細すぎると布帛の張り腰感が低下しやすいので、1.0dtex以上が好ましい。
また、本発明においては、伸長率として20%以上であることが必要であり、好ましくは25〜50である。伸長率が20%未満では、布帛にした際、布帛の組織点に拘束されて満足できる伸縮性を得ることができない。
さらに、本発明では、前述のように、その表面に緻密で毛足の短いループ毛羽が形成されている。具体的には、高さ0.5mm以上のループ毛羽指数Kが30〜80個/mであり、かつ高さ2.0mm以上のループ毛羽指数Kが20個/m以下である。特にKについては、5〜15個/mが好ましい。このように、糸条表面に形成されたループ毛羽が、緻密で毛足の短いものであれば、製織編工程における工程通過性を低減させることがないので、織物の経糸としても使用できる。そして、得られる織編物は、スパンライク風合いと伸縮性を兼ね備えたものとなる。
ここで、Kにつき、指数が30個/m未満になると、ループ毛羽が少なくなり過ぎてスパンライク風合いを有する織編物が得られない。一方、80個/mを超えると、加工糸をパッケージから解舒する際、ファスナー現象が生じたり、経糸として使用する場合、製織時に開口不良が生じる等、工程通過性が低減する。同様にKについても、指数が20個/mを超えると、工程通過性が低減する。
なお、ループ毛羽指数とは、毛羽測定器F−インデックス(シキボウ株式会社製)を用いて、ローラ速度30m/分、張力0.049cN/dtexの条件下で測定される毛羽指数であって、Kは、上記毛羽測定器のゲージを0.5mmに設定してカウントしたものであり、一方、Kは、上記毛羽測定器のゲージを2.0mmに設定してカウントしたものである。
次に、本発明の伸縮性嵩高加工糸の製造方法について説明する。
かかる製造方法の骨子は、2本のマルチフィラメント糸を同時に流体攪乱処理し、その後、延伸同時仮撚捲縮加工することにある。
本発明の伸縮性嵩高加工糸は、糸条表面に緻密で毛足の短いループ毛羽を有し、具体的には、上記した特定の毛羽指数を有している。この要件を達成するための基本的な原理としては、まず、流体攪乱処理を経て、糸条表面に粗大ループ毛羽を有してなる混繊交絡糸を得、次に、この糸を延伸同時仮撚捲縮加工して粗大ループ毛羽を複雑に集束及び収縮させることにある。つまり、本発明では、緻密で毛足の短いループ毛羽の源たる粗大ループ毛羽の態様が適切なものでない場合、後の延伸同時仮撚捲縮加工をどのように行っても所望のループ毛羽を得難い傾向にあるといえる。
そこで、適切な態様の粗大ループ毛羽を得るための手法を例示すると、流体攪乱処理に供すべき2本のマルチフィラメント糸間のオーバーフィード率差を所定のものとすること、並びに流体攪乱処理に流体攪乱ノズルを用いた上で、エアー圧力を所定のものとすることなどがあげられる。
ここで、上記したオーバーフィード率差及びエアー圧力について、具体例を示す。例えば、本発明の伸縮性嵩高加工糸を得るにあたり図2に示すような工程を採用した場合、各糸のオーバーフィード率としては、鞘糸たるマルチフィラメント糸Y2のそれを、芯糸たるマルチフィラメント糸Y1のそれよりも好ましくは5%以上高く設定した上で、Y1のオーバーフィード率を5〜30%、Y2のオーバーフィード率を10〜80%に設定する。一方、エアー圧力としては、流体攪乱ノズルの種類、供給するマルチフィラメント糸の種類、繊度、フィラメント数、糸条形態等にもよるが、一般に260〜980KPaが好ましい。
図2は、本発明の伸縮性嵩高加工糸を製造する方法の一実施態様を示す概略工程図であるが、この図面を用いて、本発明の伸縮性嵩高加工糸を製造する方法をさらに詳しく説明する。
まず、流体攪乱処理は、一般に流体攪乱ノズル3を用いて行う。かかるノズルとしては、交絡とループとを同時に形成できるものであれば、特に限定されるものでないが、一般にタスランノズルが好ましく採用しうる。
流体攪乱処理は、この流体攪乱ノズル3に圧縮エアーを供給して行われる。この場合、供給すべき2本のマルチフィラメント糸を弛緩させた状態でノズルへ導入する。すなわち、所定のオーバーフィード率差を設けながら2本のマルチフィラメント糸を流体攪乱ノズル3へ導入し、圧縮エアーを吹き付けるのである。図2の場合では、芯糸としてマルチフィラメント糸Y1を、鞘糸としてマルチフィラメント糸Y2を、それぞれフィードローラ1、2を介して流体攪乱ノズル3へ導入する。このときの各糸のオーバーフィード率は、上記の通りである。
なお、Y1、Y2は、基本的に両者共熱可塑性合成繊維からなる糸条であることが好ましく、延伸糸、高配向未延伸糸(POY)のいずれも採用可能である。勿論、Y1、Y2のいずれか一方が延伸糸であり、他方がPOYであってもよいことはいうまでもない。また、Y1、Y2は、目的に応じ熱可塑性合成繊維以外の素材であってもよく、延伸糸及びPOY以外の形態であってもよい。さらに、単糸繊度については、特に限定されるものではないが、糸条の形態安定性の観点から、好ましくはY1の単糸繊度をY2のそれより太くする。
このような流体攪乱処理を経て、Y1、Y2を構成するフィラメント同士が混繊交絡され、表面に多数の粗大ループ毛羽を有する混繊交絡糸が得られる。
流体攪乱処理後は、得られた混繊交絡糸を低張力下で延伸同時仮撚捲縮加工することにより、本発明の伸縮性嵩高加工糸を得ることができる。延伸同時仮撚捲縮加工は、一般に仮撚装置を用いて行うのが好ましい。仮撚装置としては、ピンタイプや摩擦仮撚のディスクタイプ等、仮撚捲縮が付与できるものであれば、どのようなものでも使用できる。
延伸同時仮撚捲縮加工は、具体的には、第1デリベリローラ4と第2デリベリローラ7と間に設置されたヒータ5及び仮撚装置6を用いて、低解撚張力下で行われる。具体的な延伸倍率としては、Y1、Y2に延伸糸を使用した場合は1.05〜1.20倍が好ましく、POYを使用した場合は1.50〜1.70倍が好ましい。また、具体的な解撚張力としては、0.50cN/dtex以下が好ましく、0.10〜0.30cN/dtexがより好ましい。張力が0.50cN/dtexを超えると、フィラメントが切断されやすくなり、毛足の長い切れ毛羽が多数混在した糸条形態となるので好ましくない。
また、延伸同時仮撚捲縮加工におけるその他の条件としては、仮撚装置としてピンタイプのものを使用した場合は、仮撚数(T/M)を好ましくは(20000〜35000)/D1/2程度(Dは糸条繊度dtex)に設定する。また、仮撚ヒータ温度としては、融着が発生しない範囲に設定することが好ましい。その他、加工速度としては捲縮付与を阻害しない範囲に設定すればよく、油剤付与はY1、Y2のラスター、糸質物性等を考慮して適宜行えばよい。
延伸同時仮撚捲縮加工を経て得られた本発明の伸縮性嵩高加工糸は、その後、巻取ローラ8を介してパッケージ9へ巻き取られる。
本発明では、基本的に、図2に示すように混繊交絡糸を得た後は、直ちに延伸同時仮撚捲縮加工するという連続的な工程を採用するのが好ましいが、得られた混繊交絡糸をいったんパッケージに巻き取り、しかる後に混繊交絡糸を延伸同時仮撚捲縮加工するという不連続の工程を採用してもよい。
以上のような製造方法を採用することにより、糸条表面に突出したループ毛羽を形成させずに毛羽の高さを安定して所望のものに調整することができ、さらに、仮撚捲縮を均一化させることで加工糸の伸長率を向上させることができる。そして、このようにして得られる本発明の伸縮性嵩高加工糸は、糸条表面に緻密で毛足の短いループ毛羽を多数有し、伸縮性及び嵩高性に優れるという効果を奏することができる。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、実施例、比較例における各物性は、次の方法にて測定、評価した。
(1)繊度
JIS L1013に準じた。
(2)伸長率
JIS L1013のB法に準じた。
(3)解舒性評価
パッケージから糸条を素手で解舒し、次の3段階で評価した。
○:毛羽同士の引っ掛かりが少ない
△:毛羽同士の引っ掛かりがやや多い
×:毛羽同士の引っ掛かりが多い
(4)織物評価
伸縮性とスパンライク風合いとについて、それぞれ官能検査により次の3段階で評価した。
○:良好
△:やや悪い
×:悪い
(実施例1〜3、比較例1〜3)
表1記載の条件で図2に示す工程にて伸縮性嵩高加工糸を得た後、この加工糸を経緯糸に用いて製織し、通常の高圧染色加工機を用いて染色加工して織物を得た。ここで、流体攪乱処理における流体攪乱ノズルとしては、いずれの例でもタスランノズルを用いた。また、Y1、Y2として、実施例3では両者ともPOYを使用し、糸条繊度として、Y1が115dtex36f、Y2が155dtex72fのものを使用し、他方、実施例3以外では、Y1、Y2として両者とも延伸糸を使用し、糸条繊度として、Y1が75dtex36f、Y2が100dtex72fのものを使用した。さらに、比較例2にかかる加工糸では延伸同時仮撚捲縮加工を、比較例3にかかる加工糸では流体攪乱処理をそれぞれ省略した。
また、表中、FR1とはフィードローラ1の速度を、FR2とはフィードローラ2の速度をそれぞれ指し、OF率とはオーバーフィード率を指す。
実施例1〜3で得られた伸縮性嵩高加工糸は、糸条表面に毛足の短いループ毛羽を多数有する、伸縮性及び嵩高性に優れた加工糸であった。この加工糸を用いて織物を得たが、パッケージから糸条を解舒する際、所謂ファスナー現象等のトラブルもなく、工程通過性は良好であった。そして、得られた織物は、ソフトで膨らみ感のあるスパンライク風合いを有すると共に、伸縮性が付加された新感覚のものであった。
一方、比較例1で得られた加工糸は、高さ2.0mm以上のループ毛羽指数Kが45個/mであり、表面に紡績糸並みの長い切れ毛羽を多数有していた。このため、この加工糸を織物にすると、長い切れ毛羽によって、製織時に解舒不良等のトラブルが多々発生し、織物の品位を損ねる結果となった。さらに、織物の風合いについても、伸縮性及びスパンライクさに欠ける結果となった。
比較例2で得られた加工糸は、仮撚捲縮加工されていないため、表面に毛足の長いループ毛羽を多数有し、結果、製織時の工程通過性が低減し、得られた織物も伸縮性に欠けるものとなった。
さらに、比較例3で得られた加工糸は、伸縮性を有するものの、表面にループ毛羽を有していないため、織物はスパンライクさに欠けるものとなった。
本発明の伸縮性嵩高加工糸の一実施態様を示す概略側面図である。 本発明の伸縮性嵩高加工糸を製造する方法の一実施態様を示す概略工程図である。
符号の説明
Y1 芯糸となるマルチフィラメント糸
Y2 鞘糸となるマルチフィラメント糸
1、2 フィードローラ
3 流体攪乱ノズル
4 第1デリベリローラ
5 ヒータ
6 仮撚装置
7 第2デリベリローラ
8 捲取ローラ
9 パッケージ

Claims (2)

  1. 混繊交絡糸を仮撚捲縮加工してなる嵩高加工糸であって、単糸繊度が3.0dtex以下、伸長率が20%以上、かつ、高さ0.5mm以上のループ毛羽指数Kが30〜80個/m、高さ2.0mm以上のループ毛羽指数Kが20個/m以下であることを特徴とする伸縮性嵩高加工糸。
  2. 5%以上のオーバーフィード率差を設けて供給された2本のマルチフィラメント糸を流体攪乱処理し、0.50cN/dtex以下の解撚張力下で延伸同時仮撚捲縮加工することを特徴とする伸縮性嵩高加工糸の製造方法。
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