JP2009029890A - フッ素含有フタロシアニン部位を有するジアセチレン化合物 - Google Patents

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Tetsuo Shibata
哲男 柴田
Takeshi Toru
健 融
Hideyuki Yoshiyama
英幸 吉山
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Abstract

【課題】フッ素含有フタロシアニン部位を有するジアセチレン化合物を設計、製造する方法を提供する。
【解決手段】エチニル基を含むフッ素フタロシアニンをGlaserカップリングにより反応させ、例えば下式で示されるジアセチレン化合物を得た方法。

【選択図】なし

Description

本発明は、フッ素含有フタロシアニン部位を有するジアセチレン化合物とその製造方法に関する。
ジアセチレン化合物は、紫外線、γ線、もしくは熱により重合し、導電性材料であるポリジアセチレンの原料である。ポリジアセチレンは外部刺激による色変化、非線形光学効果を有し、古くから注目されてきた高分子であり、さらに高秩序のポリマー鎖を形成することから、近年では分子配線への応用に関しても興味深い研究成果が報告されている。
一方で、フタロシアニンは青・緑色の顔料として利用されてきた。その優れた物理学的な性質から、電荷発生材、光磁気ディスク用色素として利用されている機能性色素である。さらに光線力学的治療の光増感剤、非線型光学材料等、さまざまな分野での応用が期待されている。
フタロシアニン誘導体は一般的に有機溶媒への溶解性が悪いという問題を抱えるが、電気陰性度の高いフッ素をフタロシアニン環に導入することで、溶解性の向上や、可視/UVスペクトルの長波長化を行うことができる。
しかしながら、このような含フッ素フタロシアニン部位を有するジアセチレン化合物の開発、製造は報告例がない。
解決しようとする問題点は、ジアセチレン基で介した、新規な含フッ素フタロシアニンダイマーを設計、製造することである。
発明者らは、含フッ素フタロシアニン部位を有するジアセチレン化合物を製造した。
すなわち第1発明の含フッ素フタロシアニン部位を有するジアセチレン化合物は、下記の一般式1で表され、また、第2発明の前記ジアセチレン結合を介した含フッ素フタロシアニン部位を有するジアセチレン化合物の製造方法は、下記の式(2)で表されるフタロシアニン誘導体に下記の式(3)で表されるフタロシアニン誘導体を反応させる工程を備えることを特徴とする。
式中R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、又はアリールチオ基を表し、各々はさらに置換基を有していてもよい。但し、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24の少なくとも1つは、置換基中にフッ素原子を有する。Mは、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物、又は金属ハロゲン化物を表す。
式中R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、又はアリールチオ基を表し、各々はさらに置換基を有していてもよい。

式中R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R47、R48はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、又はアリールチオ基を表し、各々はさらに置換基を有していてもよい。但しR25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R47、R48の少なくとも1つは、置換基中にフッ素原子を有する。Mは、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物、又は金属ハロゲン化物を表す。
フッ素原子を有する置換基を導入した、新規なフタロシアニン部位を有するジアセチレン化合物の製造を行った。
本明細書において、例えばR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24が示す置換基は、tert−ブチル基、n−ブトキシ基、トリフルオロエトキシ基、ヘキサフルオロイソプロピル基を用いることができる。
本発明の化合物に存在する位置異性体はいずれであってもよく、いずれも本発明の範囲に包含される。また、位置異性体の任意の混合物も本発明の範囲に包含される。本発明のフタロシアニン化合物置換基の種類あるいは金属元素の種類に応じて塩や錯体を形成する場合があり、また水和物又は溶媒和物として存在する場合もあるが、これらの物質はいずれも本発明の範囲に包含される。
本発明の含フッ素親水性フタロシアニン化合物製造方法は特に限定されないが、非特許文献(J.Heterocycl.Chem.2000.37.1193)などによって合成される上記式(3)含フッ素フタロニトリル誘導体を、上記式(3)のエチニル基を含むフタロシアニン誘導体を、空気中、アミン系溶媒を用いて銅触媒存在下で反応させる(Chem.Eur.J.1999,5,2004;J.Org.Chem.2000,65,823)ことで、上記含フッ素フタロシアニン部位を有するジアセチレン化合物を製造することができる。
溶媒はピリジンを用いることが望ましいが、置換ピリジン誘導体、アルキルアミン、DMF又はアンモニア水も使用することができる。
上記アミン系溶媒に原料であるフタロシアニンが溶解しない場合、溶媒としてTHF、ジオキサン、DMF又はDMSOを、アミン系溶媒とともに使用することができる。
反応温度は室温から100℃で反応させることが好ましく、室温が最良の条件である。
反応時間は特に制限はないが、2時間以上が好ましい。72時間が最良である。
銅触媒は一価の銅が好ましい。例えば、塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)、酢酸銅(I)又は酸化銅(I)などであり、臭化銅(I)が最良である。
フタロシアニン誘導体(3)をフタロシアニン誘導体(2)に対して1当量以上5当量以下用いることが好ましい。1当量が最良である。
トリフルオロエトキシ置換フタロシアニン部位を2つ有するジアセチレン化合物は,クロロホルム、ジクロロメタン、アセトン、THF、ジオキサン、ジエチルエーテル、DMF、DMSO等の汎用的な有機溶媒へ溶解するため、このジアセチレン化合物を利用した機能性色素としての用途への応用は容易であると考えられる。
トリ−tert−ブチル置換フタロシアニン部位とトリフルオロエトキシ置換フタロシアニン部位を1つずつ有するジアセチレン化合物は,クロロホルム、ジクロロメタン、アセトン、THF、ジオキサン、DMF、DMSO等の汎用的な有機溶媒へ溶解するため、このジアセチレン化合物を利用した機能性色素としての用途への応用は容易であると考えられる。
トリフルオロエトキシ置換フタロシアニン部位を2つ有するジアセチレン化合物は、クロロホルム中において10の−4乗mol/Lという高濃度においても、凝集体由来の青色偏移を示さないという稀な性質を有する。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
次式によりジアチレン結合で介した含フッ素フタロシアニンダイマーの製造を行う。
トリメチルシリルエチニル−ドデカキス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フタロシアニン亜鉛の製造法は、ヨード−ドデカキス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フタロシアニン亜鉛(237.4mg、0.126mmol)、触媒量の塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ヨウ化銅(I)を加えて窒素置換した。THF(1.7mL)トリエチルアミン(5.5mL)トリメチルシリルアセチレン(0.035mL、0.252mmol)を入れて、室温で48時間反応した。溶媒を減圧留去して,シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル7:3)で単離精製した。緑色生成物を196mg(84%)で得た。
分子式:C61363612SiZn
MW:1850
MALDI−TOF MS 1848[M]
エチニル−ドデカキス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フタロシアニン亜鉛の製造法は、50mLナスフラスコに攪拌子、トリメチルシリルエチニル−ドデカキス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フタロシアニン亜鉛を132.3mg(0.071mmol)、炭酸カリウム49.1mg(0.355mmol)を入れた。メタノールを2mL入れ室温で30分攪拌し、酢酸エチルを加え水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:6)により単離した。緑色の固体を124.3mg(99%)で得た。
分子式:C58283612Zn
MW:1778
MALDI−TOF MS: 1776[M]
50mL三角フラスコにトリ−tert−ブチル−エチニルフタロシアニンを8.8mg(0.011mmol)、エチニル−ドデカキス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フタロシアニン亜鉛20.4mg(0.011mmol)、塩化銅1.0mg(0.005mmol)、ピリジン5mLを取り、室温で3日間攪拌した。溶媒を留去したあと、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセトン/ヘキサン)で目的生成物を8.1mg(27%)で得た。
分子式 C10466361612Zn
MW:2546
MALDI−TOF MS 2542[M]
可視・UVスペクトル(ジオキサン)709、540、604、355nm
蛍光スペクトル(ジオキサン)719nm
50mL三角フラスコにエチニル−ドデカキス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)フタロシアニン亜鉛86.7mg(0.011mmol)、塩化銅1.0mg(0.005mmol)、ピリジン4mLをを取り、室温で3日間攪拌した。溶媒を留去したあと、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセトン/ヘキサン)で目的生成物を48.9mg(56%)で得た。
分子式 C11654721624Zn
MW:3554
MALDI−TOF MS 3550[M]
可視・UVスペクトル(ジオキサン)706、635、361nm
蛍光スペクトル(ジオキサン)724nm
可視・UVスペクトルにおいて長波長部の最も強い吸収が706nm、トリ−tert−ブチルフタロシアニンとトリフルオロエトキシ置換フタロシアニン部位を各々1つずつ有するジアセチレン化合物は709nmと、トリフルオロエトキシ置換フタロシアニン部位を有するジアセチレン化合物は、近赤外領域まで赤色偏移した吸収を示す。さらに、トリフルオロエトキシ置換フタロシアニン部位を2つ有するジアセチレン化合物は、クロロホルム中において高濃度下でも凝集体由来の青色偏移を示さないという稀な性質を有する。本発明のジアセチレン結合で介した含フッ素フタロシアニンダイマーは新規であり、機能性色素としての利用が期待できる。

Claims (2)

  1. 下記一般式1で表わされるジアセチレン化合物。

    式中R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、又はアリールチオ基を表し、各々はさらに置換基を有していてもよい。但し、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24の少なくとも1つは、置換基中にフッ素原子を有する。Mは、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物、又は金属ハロゲン化物を表す。
  2. 前記ジアセチレン化合物の製造方法であって、下記の式(2)で表されるフタロシアニン誘導体に下記の式(3)で表されるフタロシアニン誘導体を反応させる工程を備えることを特徴とする製造方法。


    式中R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、又はアリールチオ基を表し、各々はさらに置換基を有していてもよい。

    式中R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R47、R48はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、又はアリールチオ基を表し、各々はさらに置換基を有していてもよい。但しR25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R47、R48の少なくとも1つは、置換基中にフッ素原子を有する。Mは、水素原子、金属元素、金属酸化物、金属水酸化物、又は金属ハロゲン化物を表す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104710254A (zh) * 2015-01-23 2015-06-17 绍兴文理学院 对称性的1,4-二取代-1,3-丁二炔的制备方法

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