JP2009028959A - 枚葉印刷機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 閾値、センサに誤判定の要素があるか評価し、確実な2枚検知を行える枚葉印刷機を提供する。
【解決手段】 枚葉紙9を部分的に積重ねて連続的に搬送し、前当45で枚葉紙9の先端部を整列して後処理部へ受け渡す給紙装置3を有する枚葉印刷機1であって、前当45の上流側位置に設置され、枚葉紙9を挟んで上下に対向して設けられた超音波を送信する送波センサ57および超音波を受信する受波センサ59を有する2枚検知センサ49と、2枚検知センサ49の検知タイミングを設定する2枚検知タイミングセンサ61と、2枚検知センサの検出結果を用いて2枚給紙の有無を判定する不正給紙検知装置50と、を備え、不正給紙検知装置50は、2枚検知タイミングセンサ61が非検知としている期間における2枚検知センサ49の最小検出値が2枚検知と判定する閾値の所定範囲以下よりも大きくなると警告を出力するように構成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、枚葉印刷機に関するものである。
枚葉印刷機の給紙装置では、給紙台の上に積重ねられた枚葉紙が、上から順に一枚ずつ取上げられ、フィーダボード部に連続的に供給される。フィーダボード部では、後続する枚葉紙が先行する枚葉紙の上流側下方に供給され、部分的に積重ねられた状態で、すなわち、瓦屋根状に重ねられて搬送される。この枚葉紙は、給紙装置の下流端部分において前当、横針等によってその位置および姿勢が調整されて後処理部である印刷部に一枚ずつ供給される。
給紙装置から印刷部に枚葉紙が2枚重なった状態で送られると、1枚は印刷されないので、印刷されていない枚葉紙が混入する。このため、製品となる印刷物に白紙が混入していないかを全数検査する必要が生じる。
また、枚葉紙の紙厚が厚い場合、この枚葉紙を挟持する部材、たとえば、圧胴に大きな力が作用するので、圧胴が損傷する恐れがある。
このため、給紙装置の下流端部分において枚葉紙が2枚以上重なっているか否かを検出する2枚検知装置が設置されている。
この2枚検知装置としては種々の方式が用いられているが、たとえば、特許文献1に示されるように超音波を枚葉紙に向けて送信し、透過した超音波を受信し、この受信した超音波のレベルから2枚を検出するものが多用されている。
これは、特許文献1に記載の通り、枚葉紙が1枚給紙された時と、2枚給紙された時とでは、超音波のレベルが大きく異なり、2枚給紙された時の方が超音波のレベルが低いので、透過する超音波の強さを検出し、この検出値が設定された閾値以下の場合は2枚重ね(2枚給紙)であると判断するものである。
厳密に言えば、この透過する超音波の強さは、紙の厚さや紙種によって異なるので、閾値は使用する紙の厚さや紙種に対応して設定することが望ましい。
しかし、紙の厚さや紙種が違っていても、用紙が1枚の時と、2枚の時とでは、超音波のレベルが大きく異なっているため、枚葉紙について共通の閾値を使用しても問題は無い。
従来、特許文献1以前は、この閾値は使用する枚葉紙を2枚検知装置で検出して手動で設定していたが、設定に時間がかかる、検出に個人差が出て、閾値がばらつき易い、等の不具合があった。
特許文献1に示されるものは、事前に全ての用いられる枚葉紙について共通の閾値を予め算出して設定し、設定時間の短縮および個人差によるばらつきを防止するものである。
また、1回毎の透過する超音波の強さに追従して閾値を更新できるようにし、1枚毎に閾値を更新できるようにしている。
特開平5−193786号公報
ところで、近年印刷用紙の改良が進み、超音波を通し易い枚葉紙も出てきているので、印刷に用いられる枚葉紙の超音波に対する特性の幅が拡大している。
超音波を通し易い用紙の場合、実際には2枚給紙されたにもかかわらず、透過する超音波の強さの検出値が設定された閾値よりも大きいため1枚と判定してしまい、2枚重なった枚葉紙が印刷部に送られてしまう恐れがある。
つまり、用紙の超音波に対する特性の幅が拡大しているため、用紙に対する2枚検知センサの感度が不適切となる場合が発生し、特許文献1に示されるもののように共通の閾値を設定することは難しくなってきており、誤判定が発生している。また、誤判定が発生して初めて、用紙に対する2枚検知センサの感度が不適切であることが判明するため、事前に、2枚検知センサの感度を適切に設定することができず、それにより共通の閾値を設定することができない。
本発明は、上記問題点に鑑み、検出値と閾値との比較により1枚/2枚と判定した場合であっても誤判定の要素があるか評価し、確実な2枚検知を行える枚葉印刷機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる枚葉印刷機は、供給される枚葉紙を部分的に積重ねた状態で連続的に搬送し、出口部分に設けられた前当によって該枚葉紙の先端部を整列して後処理部へ受け渡す給紙装置を備えている枚葉印刷機であって、前記前当の上流側位置に設置され、前記枚葉紙を挟んで上下に対向して設けられた超音波を送信する超音波送信部材および超音波を受信する超音波受信部材を有する2枚検知センサと、該2枚検知センサの検知タイミングを設定する2枚検知タイミング設定部材と、前記2枚検知センサの検出結果を用いて2枚給紙の有無を判定する2枚検知制御部と、を備え、前記2枚検知制御部は、前記2枚検知タイミング設定部材が非検知としている期間における前記2枚検知センサの最小検出値が前記2枚検知センサの検出値を2枚検知と判定する閾値の所定範囲よりも大きくなると警告を出力するように構成されていることを特徴とする。
このように、枚葉紙は部分的に積重ねた状態で連続的に搬送されるので、1枚状態と2枚重ね状態とが交互に2枚検知センサのところを通過することになる。
本発明によれば、2枚検知タイミング設定部材が非検知としている期間でも2枚検知センサの検出値を収集している。そして、2枚検知タイミング設定部材は、枚葉紙が1枚状態で2枚検知センサのところを通過する時に2枚検知センサを検知状態とするので、2枚検知タイミング設定部材が非検知としている期間には、2枚状態とされた枚葉紙が通過していることになる。すなわち、2枚検知タイミング設定部材が非検知としている期間における2枚検知センサの最小検出値は、2枚重ねの枚葉紙を検出した検出値となる。
この最小検出値が閾値よりも大きい場合、2枚重ねの枚葉紙の検出値が閾値よりも大きいため、実際には2枚状態にもかかわらず、1枚と誤判定してしまうことになる。つまり、この場合、用紙に対する2枚検知センサの感度が高い状態であると判断できる。
逆に、最小検出値が閾値以下の場合、2枚重ねの枚葉紙の検出値が閾値以下のため、正常に2枚と判定する。
しかし、最小検出値が閾値以下の場合であっても、すなわち、正常に2枚と判定していても、最小検出値が閾値の所定範囲よりも大きい場合、閾値と2枚重ね枚葉紙の検出値とが近接することになるので、検出値のレベルは2枚状態としては高い状態である。つまり、この場合、2枚と判定はしているが、用紙に対する2枚検知センサの感度が高い状態であると判断できる。
したがって、このような状態となった場合、警告を出力し、高感度状態であることを報知するので、必要に応じて2枚検知センサの感度を自動あるいは手動によって調整することができる。
なお、所定範囲としては閾値の、たとえば、50%を越える場合としている。
このように、2枚検知タイミング設定部材が非検知としている期間の最小検出値と閾値の所定範囲とを比較することにより、用紙に対する2枚検知センサの感度が高くなって誤判定の恐れがある場合、警告を出力して報知するので、実際に誤検知が発生する前に、2枚検知センサの感度を適当な値に修正することができ、それにより共通の閾値を設定することができ、誤判定がなく確実な2枚検知を行うことができる。
また、本発明にかかる枚葉印刷機では、前記2枚検知制御部は、前記2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間における前記2枚検知センサの検出値が前記2枚検知センサの検出値を2枚検知と判定する閾値の所定範囲以内になると警告を出力するように構成されていることを特徴とする。
2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間における2枚検知センサの検出値は、1枚状態の枚葉紙を検出した検出値となる。
検出値が閾値よりも大きい場合、1枚と判定する。用紙が本当に1枚供給された時、超音波のレベルは非常に高いので、検出値が閾値を大きく越える状態である。
しかし、検出値が閾値よりも大きい場合であっても、すなわち、1枚と判定していても、検出値が閾値の所定範囲よりも小さい場合、すなわち、所定範囲以内の場合、閾値と検出値とが近接することになるので、検出値のレベルは1枚状態としては低い状態である。つまり、この場合、1枚と判定しているが、検出値のレベルは1枚状態としては低いため、用紙は2枚で、かつ、用紙に対する2枚検知センサの感度が高い状態であると判断できる。
また、検出値が閾値以下の場合、2枚と判定する。用紙が本当に2枚供給された時、超音波のレベルは小さいので、検出値は閾値よりも小さい状態である。
しかし、検出値が閾値以下の場合であっても、すなわち、2枚と判定していても、検出値が閾値の所定範囲よりも大きい場合、すなわち、所定範囲以内の場合、閾値と2枚重ね枚葉紙の検出値とが近接することになるので、検出値のレベルは2枚状態としては高い状態である。つまり、この場合、2枚と判定はしているが、用紙に対する2枚検知センサの感度が高い状態であると判断できる。
したがって、このような状態となった場合、警告を出力し、高感度状態であることを報知するので、必要に応じて2枚検知センサの感度を自動あるいは手動によって調整することができる。
なお、所定範囲としては閾値の、たとえば、50%よりも大きく、150%よりも小さい範囲としている。
このように、2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間の検出値と閾値の所定範囲とを比較することにより、用紙に対する2枚検知センサの感度が高くなって誤判定の恐れがある場合、警告を出力して報知するので、実際に誤検知が発生する前に、2枚検知センサの感度を適当な値に修正することができ、それにより共通の閾値を設定することができ、誤判定がなく確実な2枚検知を行うことができる。
また、本発明にかかる枚葉印刷機では、前記2枚検知制御部は、前記2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間における前記2枚検知センサの検出値が、前回の前記2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間における前記2枚検知センサの検出値よりも所定割合低下すると警告を出力するように構成されていることを特徴とする。
2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間における2枚検知センサの検出値は、1枚状態の枚葉紙を検出した検出値となる。前回の2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間における検出値を保持するようにしている。
検出値が閾値よりも大きい場合、1枚と判定する。用紙が本当に1枚供給された時、超音波のレベルは非常に高いので、検出値が閾値を大きく越える状態である。
また、特許文献1に記載の通り、透過する超音波の強さの検出値は、同一紙でも、湿度、室温等の環境変化や枚葉紙の密度の変動等により変動する。
よって、用紙に対する2枚検知センサの感度が適切な場合、または、用紙に対する2枚検知センサの感度が不適切だが2枚検知センサの感度が高い場合、用紙が本当に1枚供給された時、検出値は閾値を大きく越える状態である。この状態の場合、環境変化や用紙の密度の変動等により検出値が変動しても、検出値全体に占める変動量の割合は少ない。
しかし、用紙に対する2枚検知センサの感度が不適切で2枚検知センサの感度が低い場合、環境変化や用紙の密度の変動等により検出値が変動すると、検出値全体に占める変動量の割合が多くなる。そこで、この保持された前回の検出値と今回の検出値とを比較し、今回の検出値が所定割合低下した場合、検出値の変動量が多い状態であるので、検出値のレベルは1枚状態としては低い状態である。つまり、この場合、検出値が閾値よりも大きいため、1枚と判定はしているが、用紙に対する2枚検知センサの感度が低い状態であると判断できる。
また、検出値が閾値以下の場合、保持された前回の検出値と今回の検出値との比較は実施しない。それは、用紙が本当に2枚供給された時、不必要な警告を実施しないようにするためである。用紙が本当に2枚供給された時、その前の用紙は1枚であり、用紙1枚状態と2枚状態とでは、検出値のレベルが大きく異なり、2枚状態の方が検出値は小さい。今回の用紙2枚状態の検出値は今回の検出値のことであり、その前の用紙1枚状態の検出値は保持された前回の検出値のことであり、この場合、保持された前回の検出値と今回の検出値とを比較すると、今回の検出値が所定割合低下に該当してしまうが、本当は不必要である。よって、検出値が閾値以下の場合、2枚と判断して給紙を停止させるが、保持された前回の検出値と今回の検出値との比較は実施しないため、不必要な警告は実施しない。
したがって、このような状態となった場合、警告を出力し、感度低下状態であることを報知するので、必要に応じて2枚検知センサの感度を自動あるいは手動によって調整することができる。
なお、所定割合としては、たとえば、低下変動分の割合が前回の検出値の33%より大きい、言い換えると、今回の検出値が前回の検出値の66%以下としている。
このように、2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間の今回の検出値と前回の検出値の所定割合とを比較することにより、2枚検知センサの感度が低下して誤判定の恐れがある場合、警告を出力して報知するので、実際に誤検知が発生する前に、2枚検知センサの感度を適度に修正することができ、それにより共通の閾値を設定することができ、誤判定がなく確実な2枚検知を行うことができる。
また、上記発明では、前記2枚検知制御部は、前記警告の発生時に警報音または音声で報知するようにしてもよい。
このようにすると、警告が警報音または音声で報知されるので、オペレータに注意を促すことができ、警告に対し早期に対応することができる。
また、本発明にかかる枚葉印刷機では、前記枚葉紙が前記前当に当接していることを検知する見当センサと、該見当センサの検知タイミングを設定する見当タイミング設定部材と、を備え、前記2枚検知制御部は、前記2枚検知センサの検出値が前記2枚検知センサの検出値を2枚検知と判定する閾値以下の場合、前記警告の実行が前記2枚検知タイミング設定部材の検知期間に行われるように構成され、前記2枚検知センサの検出値が前記2枚検知センサの検出値を2枚検知と判定する閾値よりも大きい場合、前記警告の実行が前記見当タイミング設定部材の非検知移行時に行われるように構成されていることを特徴とする。
2枚検知制御部は、検出値が閾値以下の場合、すなわち、2枚と判定した場合、給紙を停止させる。また、警告の実行が2枚検知タイミング設定部材の検知期間に行われるように構成されているので、2枚検知センサの検出値で閾値の高感度化が発生した場合、2枚検知によって給紙停止となっても警告が実施される。つまり、2枚検知によって給紙停止となった場合でも、実際に誤検知が発生する前に、警告が実施され、高感度状態であることを報知できる。
また、2枚検知制御部は、検出値が閾値よりも大きい場合、すなわち、1枚と判定した場合、警告の実行が見当タイミング設定部材の非検知移行時に行われるように構成されているので、2枚検知センサの検出値で2枚検知センサの高感度化が発生した場合でも、見当タイミング設定部材の非検知移行時になるまでは警告が実施されない。
これは、最後の枚葉紙を給紙し、その最後の枚葉紙を印刷部に供給した後、自動的に給紙を停止させていることに関係している。この給紙の自動停止は、2枚検知によるものではなく、見当検知によるものである。
2枚検知センサは前当の上流側に設置されているので、前当のところに設置されている見当センサよりも検知タイミングが早くなる。つまり、先に2枚検知タイミング設定部材が検知移行し、一定期間の検知期間の後、非検知に移行する。その後、見当タイミング設定部材が検知移行し、一定期間の検知期間の後、非検知に移行する。
自動的に給紙を停止させることを説明するため、最後の枚葉紙が印刷部に送られた後、実際にはその次の用紙は無いが、架空の用紙を想定する。この実際には存在しない架空の用紙が2枚検知センサのところを通過し、2枚検知タイミング設定部材が検知移行し、検知としている期間となるが、この時、実際には用紙が無いため、超音波のレベルは非常に高く、検出値が閾値を大きく越える状態である。この場合、検出値が閾値よりも大きいため、実際には用紙は無いが、1枚と判定することになる。すなわち、2枚検知によって給紙が停止する訳ではない。念のために説明するが、2枚検知の場合、1枚と2枚とを区別することが重要であり、用紙無しと1枚との区別は不要である。
その後、実際には存在しない架空の用紙が見当センサのところに到達し、見当タイミング設定部材が検知移行し、検知としている期間となるが、この時、実際には用紙が無いため、見当センサは用紙無しを検知する。すなわち、見当検知により不正給紙を検知し、給紙停止させている。つまり、最後の枚葉紙を印刷部に供給した後、その次の用紙が無いことを見当検知により検知し、自動的に給紙を停止させている。
ところで、2枚検知タイミング設定部材が非検知としている期間の最小検出値と閾値の所定範囲との比較に関し、最後の枚葉紙では、実際にはその次の用紙が無いため、2枚検知タイミング設定部材が非検知としている期間に2枚重ね状態とならないので、その期間の最小検出値は閾値よりも大きく、すなわち、閾値の所定範囲よりも大きくなる。この場合、警告に該当するが、不必要な警告である。続いて、2枚検知タイミング設定部材が検知に移行した時、その直前の2枚検知タイミング設定部材が非検知としている期間の最小検出値と閾値の所定範囲との比較を実施した結果、この不必要な警告が出力されようとするが、まだ2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間であり、見当タイミング設定部材の非検知移行時が来ていないので、この不必要な警告が出力される前である。その後、2枚検知タイミング設定部材が非検知に移行した後、見当タイミング設定部材が検知移行し、見当タイミング設定部材が検知としている期間に、実際には用紙が無いため、見当センサは用紙無しを検知し、自動的に給紙を停止する。よって、見当タイミング設定部材の非検知移行時の前に見当検知により自動的に給紙を停止させるため、不必要な警告を実施しないようにすることができる。
本発明によれば、2枚検知制御部は、2枚検知タイミングが非検知としている期間における2枚検知センサの最小検出値が2枚検知センサの検出値を2枚検知と判定する閾値の所定範囲よりも大きくなると警告を出力するように構成されているので、2枚重ねの枚葉紙を検出した場合、湿度、室温等の環境変化や枚葉紙の密度の変動等により検出値が変動すると、その検出値が閾値を越え、それが1枚である(正常である)と判断する恐れがあると判断でき、警告を出力し、高感度状態であることを報知するので、必要に応じて2枚検知センサの感度を自動あるいは手動によって調整することができる。
このように、2枚検知タイミング設定部材が非検知としている期間の最小検出値と閾値の所定範囲とを比較することにより、用紙に対する2枚検知センサの感度が高くなって誤判定の恐れがある場合、警告を出力して報知するので、実際に誤検知が発生する前に、2枚検知センサの感度を適当な値に修正することができ、それにより共通の閾値を設定することができ、誤判定がなく確実な2枚検知を行うことができる。
以下に、本発明の一実施形態にかかる枚葉印刷機1について、図1〜図12を用いて説明する。
図1は、枚葉印刷機1の全体概略構成を示す模式図である。図2は、給紙装置の概略構成を示す模式図である。
枚葉印刷機1は、被印刷物である枚葉紙9が搬送される搬送方向Hの上流側から下流側に向けて、給紙装置3と、複数の印刷ユニット5と、排紙装置7とが備えられている。
給紙装置3には、積重ねられた枚葉紙9を載せる給紙台11と、給紙台11の上に積層された枚葉紙9を上から順に一枚ずつ取上げて供給する給紙機構13と、給紙機構13から供給される枚葉紙9を次工程に搬送する給紙ローラ部15と、枚葉紙9を一部積み重なった状態で連続的に搬送するフィーダボード部17と、枚葉紙9の姿勢および位置を調整して印刷部5に受け渡す見当調整部19と、が備えられている。
給紙台11は、給紙機構13が枚葉紙9と略一定の位置関係を保つように枚葉紙9の供給に対応して上動するように構成されている。
給紙機構13は、紙さばき装置21と、セパレータ23とで構成されている。
紙さばき装置21は、積重ねられた枚葉紙9の上部位置に対向した吹出口部から空気を吹付け、枚葉紙9を分離させる機能を有する。
セパレータ23には、下部に上下方向および搬送方向Hに移動する吸引パッド25が備えられている。吸引パッド25は、最上部の枚葉紙9を吸引保持し、給紙ローラ部15へ供給する機能を有する。
給紙ローラ部15は、回転駆動されているフィードローラ27と、フィードローラ27にタイミングを採って接離されるくわえローラ29とから構成されている。
セパレータ23からフィードローラ27へ枚葉紙9が供給されると、それと同期してくわえローラ29が下降して枚葉紙9をフィードローラ27に押し付ける。枚葉紙9はフィードローラ27の周速度でフィーダボード部17へ送り出される。
フィーダボード部17には、フィーダボード31と、搬送ベルト33とが備えられている。
フィーダボード31は、上部に枚葉紙9を案内する略矩形状をした板状部材である。
フィーダボード31の幅方向における長さは、最大の枚葉紙9の幅よりも大きくされている。
搬送ベルト33は、幅方向に複数備えられた細幅のエンドレス状をしたベルトである。
搬送ベルト33は、駆動ガイドローラ35、下流部ガイドローラ37、下部ガイドローラ39および調整ガイドローラ41によってフィーダボード31の上面を覆って周回駆動されるように移動経路が形成されている。
駆動ガイドローラ35は、フィーダボード31の上流側位置に幅方向に延在するように設置され、図示しない駆動手段によって回転駆動されるように構成されている。
下流部ガイドローラ37は、フィーダボード31の下流側位置に幅方向に延在するように設置されている。下部ガイドローラ37は、フィーダボード31の下方に設置されている。
調整ガイドローラ41は、搬送ベルト33の下部ガイドローラ39から駆動ガイドローラ35へ向かう移動経路に、この移動経路に交差する方向に移動可能に設けられ、搬送ベルト33のテンションを調節する機能を有するものである。
見当調整部19には、レジスタボード43と、複数の前当45と、一対の横針装置47と、が備えられている。
レジスタボード43は、枚葉紙9の搬送路を形成するものであり、上面はフィーダボード31の上面の延長上に位置するように構成されている。
複数の前当45は、レジスタボード43の下流側に配置されている。複数の前当45は幅方向に延在する支持軸53に間隔を空けて取り付けられ、支持軸53の回転によってそれを中心にして揺動するように構成されている。
すなわち、前当45は、図2に実線で示されるレジスタボード43の下流側に係合して枚葉紙9の先端位置を規制する位置と、図2に二点鎖線で示されるように枚葉紙9の搬送経路から離脱する位置との間揺動されるように構成されている。
横針装置47は、枚葉紙9の幅方向位置を規制するもので、枚葉紙9の幅方向に対向して一対設けられている。
一対の横針装置47は独立して幅方向位置が調節できるように構成されている。
次に、不正給紙検知装置50について図4も参照して説明する。
不正給紙検知装置50には、2枚検知センサ49と、見当検知センサ51と、が備えられている。
2枚検知センサ49には、超音波を送信する送波センサ(超音波送信部材)57と、超音波を受信する受波センサ(超音波受信部材)59と、2枚検知タイミングセンサ(2枚検知タイミング設定部材)61と、送波センサ57に送波信号を出力する送波回路63と、受波センサ59に入力された信号を検出する受波回路65と、2枚検知タイミングセンサ61の信号を受信する2枚検知タイミング回路67と、が備えられている。
レジスタボード43の幅方向略中央部で、かつ、横針装置47の上流側位置には、上下方向に貫通した貫通孔55が備えられている。
送波センサ57と受波センサ59とは、貫通孔55を挟んで、すなわち、レジスタボード43(枚葉紙9)を挟んで、対向するように設置されている。
見当検知センサ51には、光を発射し、その反射光を受光する反射型の光学センサである反射型センサ(見当センサ)69と、反射型センサ69に発光信号を出力する発光回路71と、反射型センサ69に入力された信号を検出する受光回路73と、見当検知タイミングセンサ(見当タイミング設定部材)75と、見当検知タイミングセンサ75の信号を受信する見当検知タイミング回路77と、が備えられている。
反射型センサ69は、レジスタボード43の上面下流端に対向するように設置され、枚葉紙9が存在していれば出力されるようにされている。反射型センサ69の出力があれば、見当検知センサ51はONとされ、無ければOFFとされる。
フィーダボード31の下方に、図示しないフレームに回転自在に支持された回転軸79が取付けられている。回転軸79は、印刷速度と同期し、たとえば、版胴97が1回転すると1回転するように駆動されている。
回転軸79と略平行に延在する支持部材81が、図示しないフレームに固定して取り付けられている。2枚検知タイミングセンサ61および見当検知タイミングセンサ75は、近接センサであり、支持部材81に、その長手方向に間隔を開けて固定して取付けられている。
回転軸79の周面には、軸線方向に間隔を開けて2枚検知タイミング検出片83と見当検知タイミング検出片85とが取付けられている。
2枚検知タイミング検出片83は、軸線方向位置が2枚検知タイミングセンサ61と略同等の位置に取り付けられている。2枚検知タイミング検出片83の外周部が2枚検知タイミングセンサ61を通過する際、2枚検知タイミングセンサ61はONされることになる。この期間における2枚検知センサ49の検出値が2枚給紙の判定に用いられる。
見当検知タイミング検出片85は、軸線方向位置が見当検知タイミングセンサ75と略同等の位置に取り付けられている。見当検知タイミング検出片85の外周部が見当検知タイミングセンサ75を通過する際、見当検知タイミングセンサ75はONされることになる。この期間における見当検知センサ51の出力値が枚葉紙9の存在有無の判定に用いられる。
2枚検知タイミング検出片83は、見当検知タイミング検出片85よりも回転方向上流側に設置され、2枚検知タイミングセンサ61の方が見当検知タイミングセンサ75よりも早くONするようにされている。
不正給紙検知装置(2枚検知制御部)50を作動させるものとして、印刷機制御装置87と、記憶部89と、表示部91と、通信インターフェース部93とが備えられている。
印刷機制御装置87は、不正給紙検知装置50、記憶部89、表示部91および通信インターフェース部93の作動を制御するものである。
印刷機制御装置87は、記憶部89に記憶された2枚検知センサ49の感度設定値等のデータや表示部91にて設定された2枚検知センサ49の感度設定値等のデータを通信インターフェース部93経由で不正給紙検知装置50に出力する機能の他、通信インターフェース部93経由で不正給紙検知装置50より取得した信号に応じ、警告が発生した場合は警報音または音声により報知する機能を有する。また、印刷機制御装置87は、不正給紙が発生した場合は給紙を停止させる機能も有する。
不正給紙検知装置50は、通信インターフェース部93経由で印刷機制御装置87より取得したデータを使用し、諸検出値を用いて不正給紙の有無を判定し、不正給紙の場合は直ちに前当45を図2の実線で示されるように枚葉紙の搬送を規制する位置とさせる機能の他、不正給紙の発生の有無状況や警告等の信号を通信インターフェース部93経由で印刷機制御装置87に出力する機能を有する。
記憶部89は、使用した紙に対応する諸データ(調整された後の2枚検知センサ49の感度設定値、送波電圧等を含む)、表示部91の表示内容、等を記憶しておく機能を有する。
表示部91は、不正給紙検知の状況等を表示する機能や2枚検知センサ49の感度設定値を手動で変更する機能を有する。
通信インターフェース部93は、不正給紙検知装置50、印刷機制御装置87および表示部91の間でデータ等のやり取りを行なう機能を有する。
見当調整部19の下流側には、図示しないスインググリッパが備えられている。
スインググリッパは、先端部に枚葉紙9をくわえる爪装置を備え、揺動するように構成されている。
スインググリッパは、レジスタボード43上に整列された枚葉紙9を爪装置でくわえ、枚葉紙9を加速して印刷部5の中間胴95に受け渡す機能を有するものである。
印刷ユニット5は、印刷する色ごとに複数設けられている。本実施形態では、C(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)およびBL(ブラック)からなる4色の色によって印刷する4色機が示されており、4つの印刷ユニット5が設けられている。
各印刷ユニット5には、版胴97と、この版胴97に対向配置されたブランケット胴99と、このブランケット胴99に対向配置された圧胴101と、各印刷ユニット5の圧胴101間に配置される中間胴95とが備えられている。
版胴97の周囲には、図示を省略しているが、インキを供給するインキ装置と、湿し水を供給する湿し装置と、が備えられている。
版胴97は、印刷用画像が形成された刷版が外周に巻回された円筒状とされている。刷版は、印刷すべき画像毎に作成され、交換される。版胴97は、図示していないが、外周の一部の角度範囲が軸線方向に切り欠かれた状態となっており、この位置に、刷版の上流端である版頭および刷版の下流端である版尻を掴んで固定する版締め装置が設けられている。
ブランケット胴99は、版胴97の刷版上のインキを受け取り、圧胴101との間を通過する枚葉紙9に対してインキを転移する(オフセット印刷)。ブランケット胴99の外周には、弾性材料、例えばゴムで形成されたブランケットが巻回されている。
ブランケット胴99は、図示していないが、外周の一部の角度範囲が軸線方向に切り欠かれた状態となっており、この位置に、ブランケットの上流端および下流端を掴んで固定するゴム締め装置が設けられている。
ブランケット胴99は、印刷を行わない非印刷時等には、版胴97および圧胴101から離間させることができるように構成されている。
圧胴101は、ブランケット胴99に対向配置され、円筒状とされている。圧胴101は、版胴97およびブランケット胴99の直径の2倍の直径を有する、いわゆる倍胴仕立てとされている。
圧胴101の周面には、枚葉紙9の先端を保持する爪装置(図示省略)が軸線中心を挟んで2ヶ所に備えられている。圧胴101は、印刷時に枚葉紙9を介してブランケット胴99に接触し、ブランケット胴99との間に供給される枚葉紙9に対して所望の圧力を与える。これにより、ブランケット胴99上のインキを枚葉紙9上に転移させる。
中間胴95は、各印刷ユニット5の圧胴101間に設けられ、円筒状とされている。中間胴95は、給紙装置3側のものを除いて版胴97およびブランケット胴99の直径の2倍の直径を有する、いわゆる倍胴仕立てとされている。
中間胴95の周面には、枚葉紙9の先端を保持する爪装置(図示省略)が軸線中心を挟んで2ヶ所(給紙装置3側のものは1ヶ所)に備えられている。中間胴95によって、上流側の圧胴101から下流側の圧胴101へと枚葉紙9が送られる。
排紙装置7には、チェーングリッパ103と、排紙台105とが備えられている。
チェーングリッパ103は、最終の印刷ユニット5の圧胴101に隣接する位置と排紙台105の上方位置とを循環移動する一対のチェーンと、その間を連結するくわえ棒と、くわえ棒に所定間隔を空けて設置された爪装置と、を備え、圧胴101から枚葉紙9を受取って排紙台105の上方位置まで搬送するものである。
排紙台105は、上下方向に移動可能に構成され、チェーングリッパ103から排出される枚葉紙9を積層して保持する。
排紙台105は、枚葉紙9の落下距離が略一定となるように徐々に下動するように制御されている。
以上、説明した本実施形態にかかる枚葉印刷機1の動作について説明する。
まず、印刷動作について説明する。
印刷作業が開始され給紙装置3が作動されると、給紙台11が上昇し、積層された枚葉紙9の上端が所定位置に至る。ここで紙さばき装置21は、積層した枚葉紙9の上部に空気を吹き付け、枚葉紙9を1枚ずつに分離させる。
そして、セパレータ23は、紙さばき装置21にて分離された最上部の枚葉紙9を1枚だけ吸引パッド25で吸引保持し、搬送方向Hへ移動する。
セパレータ23の移動によって枚葉紙9はフィードローラ27に送り込まれる。このタイミングに合わせてくわえローラ29がフィードローラ27へ接近し、フィードローラ27とで枚葉紙9を挟持する。これにより、枚葉紙9はフィードローラ27の回転によってフィーダボード31上へ移載され、搬送ベルト33の移動に伴い下流側へ搬送される。
この間に、2枚目の枚葉紙9がフィードローラ27によって最初の枚葉紙9の上流側下方に供給され、部分的に積重ねられた状態とされ、搬送ベルト33の移動に伴い下流側へ搬送される。
これを順次繰り返すことによって図2に示されるように枚葉紙9は部分的に積重ねられた状態で搬送ベルト33の移動に伴い、それと略同速度で搬送される。
このようにして搬送ベルト33で搬送されている枚葉紙9は、その先端部が見当調整部19のレジスタボード43に移動し、前当45に当接し、搬送方向H(天地方向)の姿勢と位置が調整される。また、横針装置47によって幅方向の姿勢と位置が調整される。
そして、見当調整部19で姿勢および位置が調整された枚葉紙9は、図示しないスインググリッパによって加速されながら印刷ユニット5の中間胴95に供給される。中間胴95に供給された枚葉紙9は、圧胴101にくわえ替えされ、これを繰り返して印刷ユニット5を通って下流側へ順次搬送される。
各印刷ユニット5では、版胴97の周面に取付けられた刷版の非画線部に湿し装置から水が供給され、次いで刷版の画線部にインキ供給装置からインキが供給される。
これにより得られる刷版上の印刷画像がブランケット胴99に転写される。
ブランケット胴99に転写された印刷画像は、圧胴101によって運ばれる枚葉紙9に転写され、1色の印刷が行われる。
これが各印刷ユニット5で繰り返されカラー印刷される。
カラー印刷された枚葉紙9は最後の印刷ユニット5の圧胴101からチェーングリッパ103の爪装置にくわえ替えされる。
チェーングリッパ103で搬送される枚葉紙9は、排紙台105の上方でくわえを外され、落下し、排紙台105上に積み上げられる。
このとき、未乾燥のインキが上側の枚葉紙9の裏に写るのを防止するため、枚葉紙9の上にパウダが噴霧される。
次に、2枚検知の検知動作について図5〜図9に基づいて説明する。
図5は、2枚検知センサ49の検出値、2枚検知タイミングセンサのON−OFFタイミング、見当検知センサ51のON−OFF検出値および見当検知タイミングセンサ75のON−OFFタイミングのタイミングチャートの一例である。図6〜図12は、不正給紙検知制御装置87の制御フローを示すフロー図である。
印刷準備が始まると、オペレータはジョブ開始操作を実施する(ステップS1)。
まず、準備作業として印刷機制御装置87は記憶部89に記憶された2枚検知センサの感度設定値等のデータや表示部91にて設定された2枚検知センサ49の感度設定値等のデータを通信インターフェース部93経由で不正給紙検知装置50に出力し、不正給紙検知装置50は取得したデータを使用し、送波回路63が送波センサ57に出力する送波信号の送波電圧をプリセットする(ステップS2)。このとき、新規ジョブ、すなわち、いままで用いたことのない種類の枚葉紙を用いる場合には、紙厚に応じて送波電圧をセット(薄い場合は弱く、厚い場合は強く)する。リピートジョブ、すなわち、前に同じ枚葉紙を用いて印刷したことがある場合には、記憶部89に記憶されている前回ジョブの最終設定電圧をプリセットする。送波電圧としては、たとえば、40Vとする。
このとき、枚葉紙9が貫通孔55を覆っていない、すなわち、紙無しの場合、送波センサ57から送信された超音波は受波センサ59に略そのままの強度で受信されるので、受波回路65で受け取る信号のレベルは略40Vとなるが、検出回路の構成により検出範囲の上限が5Vのため、検出値は5Vとなる(図5参照)。
1枚の枚葉紙9が貫通孔55を覆っている場合、超音波の一部が枚葉紙9に吸収されるので、受波回路65で受け取る信号のレベル(受波レベル)は送波電圧の5Vより少し低下したレベルとなる(図5参照)。
2枚の枚葉紙9が貫通孔55を覆っている場合、超音波は1枚のときよりも多く吸収されるので、受波回路65で受け取る信号のレベル(受波レベル)は1枚のときよりも相当低下したレベルとなる(図5参照)。
次に、閾値を自動的にセットする(ステップS3)。
これらの設定は短時間で終了する。オペレータ操作により印刷機制御装置87が給紙装置3の給紙を開始(フィーダスタート)する(ステップS4)。
搬送される枚葉紙9がフィーダボード31上の所定位置に到達したか、すなわち、シートパスがONとなったかを継続的に判断する(ステップS5)。すなわち、ONでない(NO)場合は、繰り返しチェックする。
ステップS5でシートパスがONとなった(YES)場合、次のステップS6に移行する。
まず、不正給紙検知装置50は、ステップS6で、2枚検知タイミングセンサ61がONされているかを判断する。
2枚検知タイミングセンサ61がONされていない(NO)、すなわち、2枚検知タイミングセンサ61がOFFとなっている期間(2枚検知タイミング設定部材が非検知としている期間)の場合、不正給紙検知装置50は、2枚検知タイミングセンサ61がONからOFFに変化したかを判断する(ステップS51)。
2枚検知タイミングセンサ61がONからOFFに変化する(YES)と、1枚目紙尻検出開始フラグをONとし(ステップS52)、次いで、MIN値を初期化し(ステップS53)、受波レベルの最低値であるMIN値を検出するMIN値検出プロセス113に入る。
このMIN値は後述する閾値評価プロセス109で用いられる。
2枚検知タイミングセンサ61がONからOFFに変化しない(NO)場合、そのままMIN値検出プロセス113に入る。
このように、2枚検知タイミングセンサ61がOFFとなっている期間における受波レベルを検出しているので、図5に示される2枚状態の受波レベルも検知していることになる。
したがって、受波レベルのMIN値は、2枚重ねの枚葉紙9を検出した検出値となる。
MIN値検出プロセス113では、まず、1枚目紙尻検出開始フラグがONとなっているかを判断する(ステップS54)。
1枚目紙尻検出開始フラグがONとなっていない(NO)場合は、そのままステップS6に戻る。
1枚目紙尻検出開始フラグがONとなっている(YES)場合、不正給紙検知装置50は継続して受波レベルを検知する(ステップS55)。
そして、検出された受波レベルが設定されたMIN値よりも小さいかを判断する(ステップS56)。
受波レベルが設定されたMIN値よりも小さい(YES)場合には、MINが受波レベルに置き換えられる、すなわち、MIN値が受波レベルに更新される(ステップS57)。その後、ステップS6に戻る。
一方、受波レベルが設定されたMIN値よりも大きい(NO)場合には、そのまま、ステップS6に戻る。
また、ステップS6で、不正給紙検知装置50は、2枚検知タイミングセンサ61がONされている(YES)と、1枚状態の枚葉紙9が貫通孔55のところを通過しており、2枚給紙となっているかを検知するタイミング(2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間)であると判断し、受波回路65が検出する受波レベルを検知する(ステップS7)。
受波レベルは、受波センサ59が受けた超音波を電圧(受波電圧)に変換したものの大きさであり、2枚検知センサ49の検出値である。
ステップS7において、2枚検知タイミングセンサ61がON期間中の受波レベルを検知した後、受波レベルが閾値よりも大きいかを判断する(ステップS8)。
受波レベルが閾値よりも大きい(YES)と、枚葉紙9が1枚である、すなわち、正しい給紙であると判断する。
この場合、不正給紙検知装置50は、2枚検知タイミングセンサ61がOFFからONに変化したかを判断する(ステップS9)。
2枚検知タイミングセンサ61がOFFからONに変化する(YES)と、カウンタのカウントを1増加させる(ステップS10)。
2枚検知タイミングセンサ61は版胴97の1回転(すなわち、枚葉紙9の1枚)に1回ONするので、カウンタは枚葉紙9の通過数をカウントしていることになる。
次いで、1枚目紙尻検出開始フラグがONとなっているかを判断する(ステップS21)。
1枚目紙尻検出開始フラグがONとなっていない(NO)場合、警告実施プロセス107に入る。
1枚目紙尻検出開始フラグがONとなっている(YES)場合(2枚目以降は確実にこの場合に該当する。)、閾値評価プロセス109および感度低下評価プロセス111に入る。閾値評価プロセス109および感度低下評価プロセス111については後で説明する。
警告実施プロセス107に入ると、不正給紙検知装置50は見当検知タイミングセンサ75がONからOFFに変化したかを判断する(ステップS22)。
見当検知タイミングセンサ75がONからOFFに変化していない(NO)場合には、次のステップS41に移行する。
見当検知タイミングセンサ75がONからOFFに変化する(YES)と、用紙注意警告フラグがONされているかを判断する(ステップS23)。
用紙注意警告フラグがONされている(YES)と、上位側である印刷機制御装置87に用紙注意警告を通知し(ステップS24)、たとえば、表示部に用紙注意の警告を表示する。また、同時にマシン警報(音声)を鳴動させ、オペレータに通報する。
ステップS24で上位側である印刷機制御装置87に用紙注意警告を通知した後、用紙注意警告フラグをOFFにする(ステップS25)。
ステップS25の後、次のステップS41に移行する。
用紙注意警告フラグがONされていない(NO)場合、感度低下警告フラグがONされているかを判断する(ステップS26)。
感度低下警告フラグがONされている(YES)と、上位側である印刷機制御装置87に感度低下警告を通知し(ステップS27)、たとえば、表示部に用紙注意の警告を表示する。また、同時にマシン警報(音声)を鳴動させ、オペレータに通報する。
ステップS27で上位側である印刷機制御装置87に感度低下警告を通知した後、感度低下警告フラグをOFFにする(ステップS28)。
ステップS28の後または感度低下警告フラグがONされていない(NO)場合、次のステップS41に移行する。
ステップS41で不正給紙検知装置50は、得られた受波レベルに適宜定数Kを乗算して新閾値を算出し、元の閾値を新閾値に更新する(ステップS42)。
また、この受波レベルを、前回の受波レベルとして不正給紙検知装置50で記憶し(ステップS43)、ステップS6に戻る。
ステップS41では1枚状態の検出レベルと2枚状態の検出レベルとの間に閾値を設定し、ステップS42では、湿度、室温等の環境変化や枚葉紙の密度の変動等により検出値が変動した場合に備え、閾値を適切な値に更新していく。
ステップS8で、受波レベルが閾値よりも小さい(NO)場合、枚葉紙9が2枚である、すなわち、不正給紙である2枚給紙であると判断し、不正給紙検知装置50は上位側である印刷機制御装置87に指示して、給紙装置3の給紙動作を停止(フィーダストップ)させる(ステップS11)。
次いで、1枚目紙尻検出開始フラグがONとなっているかを判断する(ステップS12)。
1枚目紙尻検出開始フラグがONとなっていない(NO)場合、次のステップS44に移行する。
1枚目紙尻検出開始フラグがONとなっている(YES)場合(2枚目以降は確実にこの場合に該当する。)、閾値評価プロセス115に入る。(不正給紙である2枚給紙と判断した場合、前回の判定は1枚であり、今回の判定が2枚であり、大きく感度が低下した状態に該当するため、感度低下評価プロセスは実施しない。)
閾値評価プロセス115については後で説明する。
次いでステップS44で、不正給紙検知装置50はカウンタを初期化し、用紙注意警告フラグをOFFとし(ステップS45)、感度低下警告フラグをOFFとし(ステップS46)、1枚目紙尻検出開始フラグをOFFと(ステップS47)する。
そして、オペレータが不正紙を除去し(ステップS48)、ステップS4に戻ってオペレータ操作により給紙作業が再開される。
次に、閾値評価プロセス109および感度低下評価プロセス111について説明する。
ステップS21で、1枚目紙尻検出開始フラグがONとなっている(YES)場合、カウンタのカウントが1よりも大きいかを判断する(ステップS31)。
カウンタのカウントが1以下(NO)の場合、ステップS22に移行する。
カウンタのカウントが2以上(YES)の場合、不正給紙検知装置50は閾値評価プロセス109に入る。
カウントが2以上としているのは、先頭紙には少なくとも後述する前回の受波レベルが存在しないからである。
閾値評価プロセス109では、ステップS7で検出される受波レベルが閾値に1よりも大きい定数であるαを乗算した値よりも小さく、かつ、受波レベルが閾値に1よりも小さい定数であるβを乗算した値よりも大きいかを判断する(ステップS32)。
なお、αは、たとえば、1.5(150%)とされる。この1.5は例示であり、受波レベルが閾値に近接したことを検出することが目的であるため、必要に応じ適宜な値を用いることができる。また、βは、たとえば、0.5(50%)とされる。この0.5は例示であり、受波レベルが閾値に近接したことを検出することが目的であるため、必要に応じ適宜な値を用いることができる。
この受波レベルは、2枚検知タイミングセンサ61がONされている間の検出値であるので、1枚状態の枚葉紙9を検出した検出値となる。
この検出値が閾値の、たとえば1.5倍よりも小さくなると、1枚状態の枚葉紙の検出値である受波レベルと閾値とが近接することになるので、検出値のレベルは1枚状態としては低い状態である。つまり、この場合、1枚と判定しているが、検出値のレベルは1枚状態としては低いため、用紙は2枚で、かつ、用紙に対する2枚検知センサの感度が高い状態であると判断できる。
また、この検出値が閾値の、たとえば0.5倍よりも大きくなると、2枚状態の枚葉紙の検出値である受波レベルと閾値とが近接することになるので、検出値のレベルは2枚状態としては高い状態である。つまり、この場合、2枚と判定はしているが、用紙に対する2枚検知センサの感度が高い状態であると判断できる。
また、ステップS32では、MIN値検出プロセス113で更新されたMIN値が閾値に1よりも小さい定数であるβを乗算した値よりも大きいか、を判断している。
なお、βは、たとえば、0.5(50%)とされる。この0.5は例示であり、受波レベルが閾値に近接したことを検出することが目的であるため、必要に応じ適宜な値を用いることができる。
MIN値は、2枚重ねの枚葉紙9を検出した受波レベルとなるので、このMIN値が閾値の0.5倍よりも大きくなると、閾値とMIN値(すなわち、2枚給紙時の受波レベル)とが近接することになる。
この状態となると、検出値のレベルは2枚状態としては高い状態である。つまり、この場合、2枚と判定はしているが、用紙に対する2枚検知センサの感度が高い状態であると判断できる。
ステップS32で、ステップS7で検出される受波レベルが閾値に1よりも大きい定数であるαを乗算した値よりも小さく、かつ、受波レベルが閾値に1よりも小さい定数であるβを乗算した値よりも大きい、あるいは、MIN値が閾値に1よりも小さい定数であるβを乗算した値よりも大きいと判断された(YES)場合、用紙注意警告フラグをONとし(ステップS33)、ステップS22に戻る。
このように、用紙注意警告フラグがONされると、その後、警告実施プロセス107に入った場合に、上位側である印刷機制御装置87に用紙注意警告が通知され、たとえば、表示部91に用紙注意の警告が表示される。また、同時にマシン警報(音声)を鳴動させ、オペレータに通報する。
用紙注意警告、すなわち、2枚検知センサ49の感度が高感度状態であることを報知されるので、必要に応じて2枚検知センサ49の感度を自動あるいは手動によって調整することができる。
このように、2枚検知センサ49の感度が高くなって誤判定の恐れがある場合、警告を出力して報知するので、実際に誤検知が発生する前に、2枚検知センサ49の感度を適当な値に修正することができ、それにより共通の閾値を設定することができ、誤判定がなく確実な2枚検知を行うことができる。
一方、ステップS32で、ステップS7で検出される受波レベルが閾値に1よりも大きい定数であるαを乗算した値よりも大きい、または、受波レベルが閾値に1よりも小さい定数であるβを乗算した値よりも小さい、あるいは、MIN値が閾値に1よりも小さい定数であるβを乗算した値よりも小さいと判断された(NO)場合、不正給紙検知装置50は感度低下評価プロセス111に入る。
感度低下評価プロセス111では、ステップS7で検出される受波レベルが不正給紙検知装置50で記憶した前回の受波レベルに1よりも小さい定数であるγを乗算した値よりも小さいかを判断する(ステップS34)。
なお、γは、たとえば、0.66(66%)とされる。この0.66は例示であり、受波レベルが大きく変動したことを検出することが目的であるため、必要に応じ適宜な値を用いることができる。
特許文献1に記載の通り、透過する超音波の強さの検出値は、同一紙でも、湿度、室温等の環境変化や枚葉紙の密度の変動等により変動する。
用紙に対する2枚検知センサ49の感度が適切な場合、または、用紙に対する2枚検知センサの感度が不適切だが2枚検知センサ49の感度が高い場合、環境変化や用紙の密度の変動等により検出値が変動しても、検出値全体に占める変動量の割合は少ない。
しかし、用紙に対する2枚検知センサ49の感度が不適切で2枚検知センサ49の感度が低い場合、環境変化や用紙の密度の変動等により検出値が変動すると、検出値全体に占める変動量の割合が多くなる。
受波レベルが前回の受波レベルの、たとえば、0.66以下になると、検出値の変動量が多い状態であるので、検出値のレベルは1枚状態としては低い状態である。つまり、この場合、検出値が閾値よりも大きいため、1枚と判定はしているが、用紙に対する2枚検知センサの感度が低い状態であると判断できる。
ステップS34で、受波レベルが不正給紙検知装置50で記憶した前回の受波レベルに1よりも小さい定数であるγを乗算した値よりも小さいと判断された(YES)場合、感度低下警告フラグをONとし(ステップS35)、ステップS22に戻る。
このように、感度低下警告フラグがONされると、その後、警告実施プロセス107に入った場合に、上位側である印刷機制御装置87に感度低下警告が通知され、たとえば、表示部91に感度低下の警告が表示される。また、同時にマシン警報(音声)を鳴動させ、オペレータに通報する。
感度低下警告が通知されると、2枚検知センサ49の感度を自動あるいは手動によって調整することができる。
このように、2枚検知センサの感度が低下して誤判定の恐れがある場合、実際に誤検知が発生する前に、警告を出力して報知するので、2枚検知センサの感度を適度に修正することができ、それにより共通の閾値を設定することができ、誤判定がなく確実な2枚検知を行うことができる。
実際に誤検知が発生する前に、2枚検知センサの感度が不適切な状態であることを検知するため、不正給紙である2枚給紙の場合も閾値評価プロセス115を実施する。(不正給紙である2枚給紙と判断した場合、前回の判定は1枚であり、今回の判定が2枚であり、大きく感度が低下した状態に該当するため、感度低下評価プロセスは実施しない。)
閾値評価プロセス115は閾値評価プロセス109と同様のプロセスである。
閾値評価プロセス115について説明する。
ステップS12で、1枚目紙尻検出開始フラグがONとなっている(YES)場合、カウンタのカウントが1よりも大きいかを判断する(ステップS13)。
カウンタのカウントが1以下(NO)の場合、ステップS44に移行する。
カウンタのカウントが2以上(YES)の場合、不正給紙検知装置50は閾値評価プロセス115に入る。
カウントが2以上としているのは、先頭紙には少なくとも後述する前回の受波レベルが存在しないからである。
ステップS14で、ステップS7で検出される受波レベルが閾値に1よりも大きい定数であるαを乗算した値よりも小さく、かつ、受波レベルが閾値に1よりも小さい定数であるβを乗算した値よりも大きい、あるいは、MIN値が閾値に1よりも小さい定数であるβを乗算した値よりも大きいと判断された(YES)場合、用紙注意警告フラグをONとし(ステップS15)、ステップS44に戻る。
ステップS7で検出される受波レベルが閾値に1よりも大きい定数であるαを乗算した値よりも大きい、または、受波レベルが閾値に1よりも小さい定数であるβを乗算した値よりも小さい、あるいは、MIN値が閾値に1よりも小さい定数であるβを乗算した値よりも小さいと判断された(NO)場合、ステップS44に移行する。
不正給紙検知装置50は、見当検知センサ51の動作も制御している。この見当検知センサ51の動作について図12によって説明する。
オペレータが見当検知を選択すると、見当検知がスタート(ステップS61)する。オペレータ操作により印刷機制御装置87が給紙装置3の給紙を開始(フィーダスタート)する(ステップS62)。
搬送される枚葉紙9がフィーダボード31上の所定位置に到達したか、すなわち、シートパスがONとなったかを継続的に判断する(ステップS63)。すなわち、ONでない(NO)場合は、繰り返しチェックする。
ステップS63でシートパスがONとなった(YES)場合、先頭(1枚目)の枚葉紙9が検出位置に接近したと判断し、不正給紙検知装置50は、見当検知タイミングセンサ75がONになっているかを継続的に判断する(ステップS64)。
見当検知タイミングセンサ75がONである(YES)場合、見当検知センサ51の出力がONとなっているかを判断する(ステップS65)。
見当検知センサ51の出力がONとなっている(YES)場合、枚葉紙9が前当45に至ったと判断し、次の枚葉紙9を検知すべくステップS64に戻る。
見当検知センサ51の出力がONとならない(NO)場合、次ぎに来る枚葉紙9はないと判断し、不正給紙検知装置50は上位側である印刷機制御装置87に指示して、給紙装置3の給紙動作を停止(フィーダストップ)させる(ステップS66)。
次いで、不正給紙検知装置50はカウンタを初期化し(ステップS67)、用紙注意警告フラグをOFFとし(ステップS68)、感度低下警告フラグをOFFとし(ステップS69)、1枚目紙尻検出開始フラグをOFFと(ステップS70)する。
そして、オペレータが不正紙を除去し(ステップS71)、ステップS4に戻って給紙作業を再開される。
このように、見当検知センサ51で次ぎに来る枚葉紙9はないと判断されると、カウンタが初期化され、用紙注意警告フラグ、感度低下警告フラグおよび1枚目紙尻検出開始フラグがOFFされる。
また、閾値評価プロセス109および感度低下評価プロセス111では、それぞれ警告を必要とする事態となった場合、用紙注意警告フラグをONとし、あるいは、感度低下警告フラグをONとする処理をしているが、フラグをONしているだけで、実際の警告を発生しないようにしている。
そして、実際の警告は、用紙注意警告フラグあるいは感度低下警告フラグがONされた後で、警告実施プロセス107に入って行われる。
すなわち、ステップS22で、見当タイミングセンサ75がONからOFFへ変化したタイミングで実際の警告が行われるようにされている。
このため、たとえば、最後の枚葉紙9では、2枚検知タイミングセンサ61がOFFである期間に2枚重ね状態とならないので、その期間のMIN値は閾値よりも大きく、すなわち、閾値の0.5倍よりも大きくなる。
この場合、閾値評価プロセス109で用紙注意警告フラグがONされる。一方、最後の枚葉紙9では、次に来る枚葉紙9が存在しないので、見当検知センサ51がONとならないので、ステップS68でこの用紙注意警告フラグがOFFされる。
このため、警告実施プロセス107に入っても用紙注意警告フラグがOFFされているので、警告が実施されないので、不必要な警告を実施しないようにすることができる。
なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明の一実施形態にかかる枚葉印刷機の全体概略構成を示す正面図である。 本発明の一実施形態にかかる給紙装置の概略構造を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる2枚検知タイミングセンサおよび見当検知タイミングセンサを示す斜視図である。 本発明の一実施形態にかかる不正給紙検知装置等の概略構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる不正給紙検知装置の検出信号のタイムチャートである。 本発明の一実施形態にかかる不正給紙検知装置の処理の一部を示すフロー図である。 本発明の一実施形態にかかる不正給紙検知装置の処理の一部を示すフロー図である。 本発明の一実施形態にかかる不正給紙検知装置の処理の一部を示すフロー図である。 本発明の一実施形態にかかる不正給紙検知装置の処理の一部を示すフロー図である。 本発明の一実施形態にかかる不正給紙検知装置の処理の一部を示すフロー図である。 本発明の一実施形態にかかる不正給紙検知装置の処理の一部を示すフロー図である。 本発明の一実施形態にかかる不正給紙検知装置の処理の一部を示すフロー図である。
符号の説明
1 枚葉印刷機
3 給紙装置
9 枚葉紙
45 前当
49 2枚検知センサ
50 不正給紙検知装置
51 見当検知センサ
57 送波センサ
59 受波センサ
61 2枚検知タイミングセンサ
75 見当検知タイミングセンサ
87 印刷機制御装置

Claims (5)

  1. 供給される枚葉紙を部分的に積重ねた状態で連続的に搬送し、出口部分に設けられた前当によって該枚葉紙の先端部を整列して後処理部へ受け渡す給紙装置を備えている枚葉印刷機であって、
    前記前当の上流側位置に設置され、前記枚葉紙を挟んで上下に対向して設けられた超音波を送信する超音波送信部材および超音波を受信する超音波受信部材を有する2枚検知センサと、
    該2枚検知センサの検知タイミングを設定する2枚検知タイミング設定部材と、
    前記2枚検知センサの検出結果を用いて2枚給紙の有無を判定する2枚検知制御部と、を備え、
    前記2枚検知制御部は、前記2枚検知タイミング設定部材が非検知としている期間における前記2枚検知センサの最小検出値が前記2枚検知センサの検出値を2枚検知と判定する閾値の所定範囲よりも大きくなると警告を出力するように構成されていることを特徴とする枚葉印刷機。
  2. 前記2枚検知制御部は、前記2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間における前記2枚検知センサの検出値が前記2枚検知センサの検出値を2枚検知と判定する閾値の所定範囲以内になると警告を出力するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載された枚葉印刷機。
  3. 前記2枚検知制御部は、前記2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間における前記2枚検知センサの検出値が、前回の前記2枚検知タイミング設定部材が検知としている期間における前記2枚検知センサの検出値よりも所定割合低下すると警告を出力するように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された枚葉印刷機。
  4. 前記2枚検知制御部は、前記警告の発生時に警報音または音声で報知することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載された枚葉印刷機。
  5. 前記枚葉紙が前記前当に当接していることを検知する見当センサと、
    該見当センサの検知タイミングを設定する見当タイミング設定部材と、を備え、
    前記2枚検知制御部は、前記2枚検知センサの検出値が前記2枚検知センサの検出値を2枚検知と判定する閾値以下の場合、前記警告の実行が前記2枚検知タイミング設定部材の検知期間に行われるように構成され、前記2枚検知センサの検出値が前記2枚検知センサの検出値を2枚検知と判定する閾値よりも大きい場合、前記警告の実行が前記見当タイミング設定部材の非検知移行時に行われるように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載された枚葉印刷機。
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