JP2009026533A - 燃料電池用電解質膜、及びその製造方法 - Google Patents

燃料電池用電解質膜、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電解質膜として炭化水素系高分子電解質膜を用いる場合に、電解質膜の表面に凹部が形成されて、そのため表面積が大きい燃料電池用電解質膜を提供する。
【解決手段】燃料電池用炭化水素系高分子電解質膜であって、該電解質膜の表面が略円形又は略楕円形の開口部を有することを特徴とする燃料電池用電解質膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、燃料電池に用いる固体高分子電解質膜及びその製造方法に関する。
燃料電池は、燃料と酸化剤を電気的に接続された2つの電極に供給し、電気化学的に燃料の酸化を起こさせることで、化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する。火力発電とは異なり、燃料電池はカルノーサイクルの制約を受けないので、高いエネルギー変換効率を示す。電解質として固体高分子電解質を用いる固体高分子電解質型燃料電池は、小型化が容易であること、低い温度で作動すること、などの利点があることから、特に携帯用、移動体用電源として注目されている。
固体高分子電解質型燃料電池では、水素を燃料とした場合、アノード(水素極)では(1)式の反応が進行する。
→ 2H + 2e …(1)
(1)式で生じる電子は、外部回路を経由し、外部の負荷で仕事をした後、カソード(酸化剤極)に到達する。そして、(1)式で生じたプロトンは、水と水和した状態で、固体高分子電解質膜内を水素極側から酸化剤極側に、電気浸透により移動する。
また、酸素を酸化剤とした場合、酸化剤極では(2)式の反応が進行する。
2H + (1/2)O + 2e → HO …(2)
酸化剤極で生成した水は、主としてガス拡散層を通り、外部へと排出される。
このように、燃料電池では、水以外の排出物がなく、クリーンな発電装置である。
電解質膜の両面に電極を積層したものを膜電極接合体(MEA)という。電解質膜の両面に設けられて一対となる電極(すなわち燃料極及び酸化剤極)は、一般的に、電解質膜側から順に、触媒層、ガス拡散層が積層した構造を有しているものが多い。
触媒層は、通常、各電極における反応を促進する触媒成分、プロトン伝導路を形成する高分子電解質、及び電子伝導路を形成する導電性材料を含み、各電極反応の場となる部分である。触媒層に含まれる高分子電解質としては、上記電解質膜を形成する高分子電解質と同様のものが用いられることが多い。
一方、ガス拡散層は、導電性多孔質体からなり、触媒層への反応ガスの拡散及び電子伝導性を向上させることを目的として設けられている。
燃料電池の膜電極接合体(MEA)を形成する方法としては、例えば、触媒成分と高分子電解質と導電性材料とを溶媒に溶解・分散させた触媒インクを、ガス拡散層となる導電性多孔質体に塗布、乾燥した後、該導電性多孔質体を、触媒インクの塗布面を電解質膜側にしてシート状の電解質膜と熱圧着する方法がある。また、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の基板上に塗布、乾燥した触媒インクを導電性多孔質体に転写し、さらに、この導電性多孔質体の触媒層とシート状の電解質膜とを熱圧着する方法がある。或いは、電解質膜の表面に触媒インクを塗布、乾燥したのち、当該電解質膜を触媒インクの塗布面を導電性多孔質体側にして導電性多孔質体と熱圧着する方法などもある。
一般に、上記電解質膜はキャスト法、延伸処理法等により製造されるため、電解質膜の表面は比較的平滑である。上述したように該電解質膜に触媒層を積層するが、このような表面が平滑な電解質膜上に上記触媒層を設ける場合よりも、さらに膜電極接合体の出力密度や発電性能を向上させるためには、固体高分子電解質膜の表面に凹凸を形成し、電解質膜と触媒層との接触面積を増大させて密着性を高めることが望ましい。
凹凸のある固体高分子型電解質膜を形成する方法として、従来から種々の提案がなされてきた。例えば、特許文献1には、電解質膜の表面に表面粗化処理を施したのち、表面粗化された電解質膜表面に金属をスパッタすることにより金属層を堆積させることを特徴とする燃料電池用電解質膜の表面処理方法が開示されている。しかしながら、スパッタによって電解質膜が削れ、電解質膜の膨潤収縮時に削れた箇所が割れの起点となることがあり、電解質膜へのダメージが大きいことが問題であった。また、スパッタによって炭素鎖が切断され、電解質膜の劣化の原因とされているラジカルの発生の虞がある。
また、特許文献2では、第1の固体高分子電解質からなる第1の膜と、該第1の膜の少なくとも一方の表面に形成された第2の固体高分子電解質からなる凸部とを備え、該凸部は、前記第1の膜又はその前駆体の表面の一部を可溶化し、可溶化された部分を溶解除去することにより形成されたものからなる高分子電解質膜が開示され、第1の膜又はその前駆体の表面の一部を可溶化するために有機塩基を用いることが記載されている。
しかしながら、昨今、電解質膜としては、従来より用いられてきたNafion(商品名、Dupont社製)のようなパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂膜に代表されるフッ素系高分子電解質膜の原料が高価であるため、代わりに炭化水素系(HC系)高分子化合物の燃料電池用膜が用いられるようになってきたが、特許文献2の技術は、炭化水素系高分子電解質膜にはあまり有効ではないと考えられる。特許文献2における固体高分子電解質としては、フッ素系電解質及び炭化水素系電解質が挙げられているが(段落0023及び0025)、実際には、固体高分子電解質としてフッ素系電解質であるナフィオン(登録商標)を用いた実施例が記載されているのみである。
また、炭化水素系電解質膜としては、例えばエンジニアリングプラスチック系の炭化水素系電解質膜が用いられているが、エンジニアリングプラスチック系の炭化水素系電解質膜は、ガラス転移点が高いため軟化しにくく、触媒層と接合しにくい。
特開平5−258756号公報 特開2005−85544号公報
本発明は、上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、電解質膜として炭化水素系高分子電解質膜を用いる場合に、電解質膜の表面に凹部が形成されて、そのため表面積が大きい燃料電池用電解質膜を提供することを目的とする。
また、本発明は、燃料電池用電解質膜の製造方法であって、電解質膜として炭化水素系高分子電解質膜を用いた場合に、電解質膜の表面に凹部を形成することができ、そのため表面積が大きい燃料電池用電解質膜の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池用電解質膜は、燃料電池用炭化水素系高分子電解質膜であって、該電解質膜の表面が略円形又は略楕円形の開口部を有することを特徴とする。
前記電解質膜の表面の開口率は25%〜75%であり、前記開口部の平均径と深さの比であるアスペクト比は3:1〜1:1及び深さが5〜10μmであることが好ましい。
前記電解質膜は、ポリフェニレン系構造を含む炭化水素系高分子電解質膜であることが好ましい。
さらに、燃料電池用電解質膜の製造方法は、炭化水素系高分子電解質膜を用意する工程、及び、該電解質膜の表面の少なくとも一部を、酸化剤に接触させる工程を含むことを特徴とする。
前記酸化剤は、無機酸であることが好ましい。
前記電解質膜は、ポリフェニレン系構造を含む炭化水素系高分子電解質膜であることが好ましい。
本発明の燃料電池用電解質膜によれば、電解質膜として炭化水素系高分子電解質膜を用いる場合において、電解質膜の表面、特に電極と接触する面に酸処理が施されているため、電解質膜の表面に開口部が形成されており、そのため表面積が大きい燃料電池用電解質膜である。電解質膜の表面積が大きいことによって、電解質膜に積層する触媒層との接触界面が増加する。したがって、電解質膜と触媒層との密着性が高くなり、イオンや水の透過性を高めることができるため、電解質膜を燃料電池に用いた場合に、燃料電池の出力密度や発電性能を向上させることができる。
また、本発明の製造方法によれば、電解質膜として炭化水素系高分子電解質膜を用いた場合に、電解質膜の表面、特に電極と接触する面に酸処理を行うため、電解質膜の表面に開口部を形成することができ、そのため表面積が大きい燃料電池用電解質膜を製造することができる。電解質膜の表面積が大きいことによって、電解質膜に積層する触媒層との接触界面が増加する。したがって、電解質膜と触媒層との密着性が高くなり、イオンや水の透過性を高めることができるため、電解質膜を燃料電池に用いた場合に、燃料電池の出力密度や発電性能を向上させることができる。
本発明の燃料電池用電解質膜は、燃料電池用炭化水素系高分子電解質膜であって、該電解質膜の表面が略円形又は略楕円形の開口部を有することを特徴とする。
本発明における電解質膜としては、従来から固体高分子電解質型燃料電池に用いられている電解質膜用高分子電解質の中、炭化水素系高分子電解質を含む電解質膜を用いることができる。
炭化水素系高分子電解質とは、炭素と水素からなる高分子の主鎖と、イオン交換基とを有するものであり、代表的には、イオン交換基としてプロトン解離性の極性基を有する、プロトン伝導性の炭化水素系高分子電解質が用いられる。プロトン解離性の極性基としては、例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、ボロン酸基、ホスホン酸基、リン酸基、水酸基等が挙げられる。これらは単独で使用しても、必要に応じて2種以上を使用してもよい。
炭化水素系高分子電解質からなる電解質膜は、従来より用いられてきたフッ素系高分子電解質膜よりも原料が安価であるため、燃料電池に用いる膜電極接合体の製造コストの低減が可能である。
炭化水素系高分子電解質には、ナフィオン(商品名、デュポン社製)等のパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂膜に代表される主鎖及び側鎖の水素が全てフッ素で置換されたフッ素系高分子電解質は含まれない。炭化水素系高分子電解質は、典型的には、フッ素を全く含まない。
プロトン解離性の極性基を有する炭化水素系高分子電解質(以下、単に炭化水素系高分子電解質ということがある)としては、主鎖及び/又は側鎖に芳香族環を含み、且つ、プロトン解離性の極性基を含む高分子樹脂を用いることができる。すなわち、本発明の電解質膜としては、ポリフェニレン系構造を含む炭化水素系高分子電解質膜であることが好ましい。炭化水素系高分子電解質としては、具体的には、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリパラフェニレン(PPP)等のエンジニアリングプラスチックや、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂等の汎用プラスチックに、上記したようなプロトン解離性の極性基を導入し、共有結合したものが挙げられる。また、特表平11−503262号公報などに開示されている、ポリベンズイミダゾール(PBI)、ポリピリミジン、ポリベンゾオキサゾールなどの塩基性高分子に強酸をドープした塩基性高分子と強酸との複合体からなる固体ポリマー電解質等の高分子電解質も挙げられる。
これらは単独で使用しても、2種以上の共重合体を使用してもよく、必要に応じて2種以上を混合してもよい。
本発明の電解質膜は、図1に示すような燃料電池用膜電極接合体に用いることができる。図1は、膜電極接合体の一形態例を示す模式的断面図である。図1に示すように、電解質膜2は、一方の面にカソード(酸化剤極)5a、他方の面にアノード(燃料極)5bが設けられ、膜電極接合体1を形成している。本例において、カソード5aは、電解質膜側から順に、カソード側触媒層3a、カソード側ガス拡散層4aが積層した構造を有し、また、アノード5bは、電解質膜側から順に、アノード側触媒層3b、アノード側ガス拡散層4bが積層した構造を有する。
本発明の電解質膜2には、後述するような酸化処理が施されているため、電解質膜2の表面は略円形又は略楕円形の開口部を有している。特に、通常電解質膜2に電極を積層するため、カソード5a又はアノード5bと接触する面が略円形又は略楕円形の開口部を有している場合には、電解質膜と触媒層(電極)との接触界面が増加し、効果を発揮しやすい。ここで、略円形又は略楕円形の開口部とは、電解質膜2のカソード5a又はアノード5bと接触する平坦な表面と開口部の境界が明確に区別できる凹部又は孔であり、いわばクレータ状、又はお椀状、略半球状等の形状を有するものを含む。典型的には膜電極接合体1の積層方向に高さを有する円柱状の孔は含まれない。
電解質膜2の表面の開口率は、25%〜75%である。上記開口率は電解質膜2を膜電極接合体1の積層方向の上から見た時の所定の縦及び横で区切った区間における開口部(孔)と開口部ではない部分の面積比をいい、走査型電子顕微鏡等によって測定することができる。電解質膜2の表面の開口率が上記範囲以外である場合には、電解質膜の実質的な厚みが減少してしまい、耐久性を低下させる可能性がある。
また、電解質膜2の表面の開口部の平均径と深さの比であるアスペクト比は3:1〜1:1及び深さが5〜10μmである。上記電解質膜2の表面の開口部のアスペクト比は、走査型電子顕微鏡等によって求めることができ、上記電解質膜2の表面の開口部の深さは、電解質膜2の膜電極接合体1の積層方向における開口部の深さをいい、走査型電子顕微鏡等によって測定することができる。アスペクト比が上記範囲外である場合には、電解質膜と触媒層の接合面積を十分に確保しにくい、又は、触媒層が電解質膜に入り込みにくい。前記深さが上記範囲外である場合には、ピンホールの原因となり電解質膜の耐久性を低下させる虞がある。
このように、電解質膜2の表面は開口部を有しており、従来のように平滑な場合に比べて表面積が大きい。電解質膜2の表面積が大きいことによって、電解質膜2に積層する層、例えばカソード5a又はアノード5bとの接触界面が増加する。そのため、電解質膜2とカソード5a又はアノード5bは密着性が高くなり、イオンや水の透過性を高めることができるため、該電解質膜を用いた膜電極接合体、及び該膜電極接合体を用いた燃料電池における出力密度や発電性能を向上させることができる。
次に、本発明の燃料電池用電解質膜の製造方法を説明する。本発明の燃料電池用電解質膜の製造方法は、炭化水素系高分子電解質膜を用意する工程、及び、該電解質膜の表面の少なくとも一部を、酸化剤に接触させる工程を含むことを特徴とする。
1)炭化水素系高分子電解質膜を用意する工程
まず、電解質膜2として、炭化水素系高分子電解質を用いた電解質膜を用意する。電解質膜2は、少なくとも上述した炭化水素系高分子電解質を含み、必要に応じて導電性材料を含み、さらに撥水性高分子あるいは親水性高分子等、その他の成分又は材料を含有する電解質膜用インクを、基板等の表面や型に流延、乾燥することによって作製することができる。また、ガラス転移点以上の温度にて高分子電解質を押し出し成型する方法によっても作製することができる。
上記高分子電解質等を溶解するための溶媒としては、例えば、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、DMSO(ジメチルスルホオキシド)などが好適に用いられる。溶媒は、高分子電解質1重量部に対し、通常、5〜50重量部程度添加する。
電解質膜の膜厚は、10〜100μm、好ましくは20〜50μm、さらに好ましくは20〜30μmである。電解質膜は、プロトン伝導性の向上の点から薄い方が好ましいが、あまり薄すぎるとガスを隔離する機能が低下し、非プロトン水素の透過量が増大し、甚だしい場合にはクロスリークが発生する。
2)酸化処理工程
次に、得られた電解質膜2の触媒層3a又は3bと接触する面を酸化処理する。
酸化剤としては、特に限定されないが、無機酸が好ましく、さらに硝酸、又は硫酸が好ましい。有機酸化剤を用いた場合には、一般に有機酸化剤はラジカル酸化を起こすことから、電解質膜の耐久性を低下させる可能性がある。用いる酸化剤の酸化力が大きい場合には、電解質膜を溶解しすぎてしまい、小さい場合には、効果的な開口部を形成することが難しい。
中でも、濃度が約90〜98%の濃硫酸が特に好ましい。濃硫酸を用いて酸化処理を行った場合には、電解質膜2の電極と接触する面のスルホン酸基が増加するため、電解質膜2の親水性を向上させることができる。したがって、電解質膜2におけるプロトン伝導性を良好にすることができる。
特に、濃硫酸によって電解質膜2を酸化処理する前の段階の接触角は約80°〜90°であるが、酸化処理した後の段階の接触角は約40°〜70°となるため、電解質膜2の親水性が高まることによって、プロトンの界面移動を有利にすることができる。尚、上記接触角は接触角測定機等によって測定することができる。
電解質膜は約10〜30秒、約20〜40℃において、上記酸化剤に接触させる。電解質膜を酸化剤に接触させる方法としては、浸漬、スプレ、スピンコート、はけぬり等が挙げられる。その後、水等によって洗浄し、溶解された箇所を除去する。
酸化処理は、酸化剤の温度が高いほど開口部の深さは増加し、処理時間が長いほど開口部の深さは増加し、酸化剤の濃度が高いほど開口部の深さは増加する。
本発明の酸化処理を行うと、電解質膜の酸化剤に強いポリフェニレン系構造はそのまま残り、電解質膜の酸化剤に弱いその他の共重合成分の部分が選択的に酸化剤によって切断及び溶解される。したがって、酸化処理前の電解質膜の最大厚さと酸化処理後の電解質膜の最大厚さにはほとんど変化は生じない。その結果、炭化水素系高分子電解質膜の表面、例えば電極と接触する面に1以上の凹状の開口部ができる。本発明の製造方法による燃料電池用電解質膜の開口部は、従来のスッパッタによって形成される凹部とは形状が孔の形状の点で異なる。
上記1)及び2)によって得られた電解質膜2を用いて、図1に示した触媒層3a及び3bとガス拡散層4a及び4b、さらに必要に応じて他の層を設けて膜電極接合体1を製造する。上記1)及び2)以外の工程については、通常、膜電極接合体を製造する際の方法であればよく、特に限定されない。
例えば、上述したように、触媒成分と高分子電解質と導電性材料とを溶媒に溶解・分散させた触媒インクを、ガス拡散層となる導電性多孔質体に塗布、乾燥した後、該導電性多孔質体を、触媒インクの塗布面を電解質膜側にしてシート状の電解質膜2と熱圧着する方法がある。また、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の基板上に塗布、乾燥した触媒インクを導電性多孔質体に転写し、さらに、この導電性多孔質体の触媒層とシート状の電解質膜2とを熱圧着する方法がある。或いは、電解質膜2の表面に触媒インクを塗布、乾燥したのち、当該電解質膜を触媒インクの塗布面を導電性多孔質体側にして導電性多孔質体と熱圧着する方法などもある。
以下、膜電極接合体1に含まれるガス拡散層4及び触媒層3の各々について説明する。
(ガス拡散層)
ガス拡散層(カソード側ガス拡散層4a、アノード側ガス拡散層4b)は、導電性多孔質体(ガス拡散層基材)や、導電性多孔質体に機能層を設けたガス拡散層シートによって構成される。
導電性多孔質体としては、触媒層に効率良くガスを供給することができるガス拡散性、導電性、及びガス拡散層を構成する材料として要求される強度を有するもの、例えば、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルト等の炭素質多孔質体や、チタン、アルミニウム、銅、ニッケル、ニッケル−クロム合金、銅及びその合金、アルミ合金、亜鉛合金、鉛合金、チタン、ニオブ、タンタル、鉄、ステンレス等の金属から構成される金属メッシュ又は金属多孔質体等が挙げられる。
また、導電性多孔質体は、触媒層と面する側に、ポリテトラフルオロエチレン等の撥水性樹脂をバーコーター等によって含浸塗布することによって、触媒層内の水分がガス拡散層の外へ効率良く排出されるように加工してもよい。
導電性多孔質体に機能層を設けたガス拡散層シートとしては、例えば、導電性多孔質体の触媒層に面する側に撥水層を設けたものが挙げられる。撥水層は、通常、炭素粒子や炭素繊維等の導電性粉粒体、ポリテトラフルオロエチレン等の撥水性樹脂等を含む多孔質構造を有するものである。撥水層を導電性多孔質体上に形成する方法は特に限定されない。例えば、炭素粒子等の導電性粉粒体と撥水性樹脂、及び必要に応じてその他の成分を、エタノール、プロパノール、プロピレングリコール等の有機溶剤、水又はこれらの混合物等の溶剤と混合した撥水層ペーストを、導電性多孔質体の少なくとも触媒層に面する側に塗布し、その後、乾燥及び/又は焼成すればよい。
このとき撥水層ペーストは、導電性多孔質体の内部に含浸してもよい。また、撥水層の形状は特に限定されず、例えば、導電性多孔質体の触媒層側の面全体を覆うような形状でもよいし、格子状等の所定パターンを有する形状でもよい。撥水層ペーストを導電性多孔質体に塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、スクリーン印刷法、スプレー法、ドクターブレード法、グラビア印刷法、ダイコート法等が挙げられる。
ガス拡散層の膜厚は、50〜400μm、好ましくは100〜300μm、さらに好ましくは100〜200μmである。
(触媒層)
触媒層(カソード側触媒層3a、アノード側触媒層3b)は、少なくとも触媒成分を含み、さらにプロトン伝導路を形成するための電極用高分子電解質を含有する触媒インクを、ガス拡散層上に塗布、乾燥させることで形成できる。
触媒成分としては、燃料極の燃料の酸化反応又は酸化剤極の酸化剤の還元反応に対して触媒活性を有しているものであれば、特に限定されず、固体高分子型燃料電池に一般的に用いられているものを使用することができる。例えば、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスニウム(Os)、タングステン(W)、鉛(Pb)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)等の金属、又はそれらの合金から選択することができる。好ましくは、Pt、及びPtと例えばRuなど他の金属とからなる合金である。
触媒成分は、通常、導電性粒子に担持された状態で用いられる。触媒担体である導電性粒子としては、カーボンブラック等の炭素粒子や炭素繊維のような導電性炭素材料、金属粒子や金属繊維等の金属材料も用いることができる。
電極用高分子電解質は特に限定されず、上述した電解質膜を形成する時に用いられる高分子電解質を用いることができる。電極用高分子電解質と電解質膜用高分子電解質は異なるものであってもよいが、通常は同じものが好ましく使用される。
触媒インクは上記のような触媒成分と電極用高分子電解質とを、溶媒に溶解又は分散させて得られる。触媒インクの溶媒は、用いる電極用高分子電解質に応じて適宜選択すればよく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコールの他、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジクロロメタン、クロロホルム、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、又はこれら有機溶媒の混合物やこれら有機溶媒と水との混合物を用いることができる。
溶媒は、触媒成分1重量部に対し、通常、10〜30重量部程度添加する。
触媒インクの塗布方法は、適宜選択することができる。例えば、塗布方法としては、スピンコート法、スプレー法、キャスト法、ディップ法、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、グラビア印刷法、ダイコート法等が挙げられる。特に、薄く厚さが均一な膜を形成しやすいことから、スピンコート法が好ましい。
また、乾燥方法としては、例えば、減圧乾燥、加熱乾燥、減圧加熱乾燥等が挙げられる。具体的な条件に制限はなく、適宜設定すればよい。
触媒層の膜厚は、1〜20μm、好ましくは5〜15μm、さらに好ましくは5〜10μmである。
上記のようにして形成した、電解質膜2、及び、カソード側触媒層3a、カソード側ガス拡散層4aが積層した構造を有するカソード(酸化剤極)5aと、アノード側触媒層3b、アノード側ガス拡散層4bが積層した構造を有するアノード(燃料極)5bを、カソード5a及びアノード5bの触媒層面が電解質膜側になるようにしてシート状の電解質膜2を挟んで熱圧着し、電解質膜2の両面に電極5a、5bを接合した膜電極接合体1が得られる。熱圧着工程における加熱温度や加圧力は、高分子電解質膜のガラス転移温度や電極用高分子電解質のガラス転移温度に応じて適宜設定すればよい。
この膜電極接合体1は、さらに図2に示すように、セパレータ22a、22bで挟持され単セル21を形成する。セパレータ22には酸化剤ガス流路23又は燃料ガス流路24が形成されており、セパレータ22としては、例えば、炭素繊維を高濃度に含有し、樹脂との複合材からなるカーボンセパレータや、金属材料を用いた金属セパレータ等を用いることができる。金属セパレータとしては、耐腐食性に優れた金属材料からなるものや、表面をカーボンや耐腐食性に優れた金属材料等で被覆し、耐腐食性を高めるコーティングが施されたもの等が挙げられる。
かかる構成を有する単セル21を、電気的に集合させてスタックを形成して容器に収納し、燃料電池を形成する。
以上に説明した本発明に係る電解質膜によれば、電解質膜として炭化水素系高分子電解質膜を用いる場合において、電解質膜の表面に酸処理が施されているため、電解質膜の表面に開口部が形成されており、そのため表面積が大きい燃料電池用電解質膜である。電解質膜の表面積が大きいことによって、電解質膜に積層する触媒層などの層との接触界面が増加する。したがって、電解質膜と触媒層などの層との密着性が高くなり、イオンや水の透過性を高めることができるため、該電解質膜を燃料電池に用いた場合に燃料電池の出力密度や発電性能を向上させることができる。
また、本発明の製造方法によれば、電解質膜として炭化水素系高分子電解質膜を用いた場合に、電解質膜の表面に酸処理を行うため、電解質膜の表面に開口部を形成することができ、そのため表面積が大きい電解質膜を製造することができる。電解質膜の表面積が大きいことによって、電解質膜に積層する触媒層などの層との接触界面が増加する。したがって、電解質膜と触媒層などの層との密着性が高くなり、イオンや水の透過性を高めることができるため、該電解質膜を燃料電池に用いた場合に燃料電池の出力密度や発電性能を向上させることができる。
(実施例1)
室温にて、厚さ30μmのポリフェニレン系炭化水素電解質膜の片面を、シャーレ中の濃硫酸(98%)に30秒接触させた。
続いて、上記電解質膜を著しく過剰な純水で5回洗浄した後、80℃の恒温槽で乾燥した。
その結果、孔径が10〜15μm、開口部の平均径と深さの比であるアスペクト比が3:1〜2:1、孔の深さが約5〜10μm、開口率が約60%の電解質膜が得られた。酸化剤による処理前の接触角は80°であり、処理後の接触角は68°であった。
本発明に係る製造方法により提供される電解質膜を含む膜電極接合体の模式的断面図である。 本発明に係る電解質膜を含む膜電極接合体を備えた単セルの一実施形態を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1…膜電極接合体
2…電解質膜
3a…カソード側触媒層
3b…アノード側触媒層
4a…カソード側ガス拡散層
4b…アノード側ガス拡散層
5a…カソード
5b…アノード
21…単セル
22a、22b…セパレータ
23…酸化剤ガス流路
24…燃料ガス流路

Claims (6)

  1. 燃料電池用炭化水素系高分子電解質膜であって、該電解質膜の表面が略円形又は略楕円形の開口部を有することを特徴とする燃料電池用電解質膜。
  2. 前記電解質膜の表面の開口率が25%〜75%であり、前記開口部の平均径と深さの比であるアスペクト比が3:1〜1:1及び深さが5〜10μmであることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池用電解質膜。
  3. 前記電解質膜が、ポリフェニレン系構造を含む炭化水素系高分子電解質膜であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の燃料電池用電解質膜。
  4. 炭化水素系高分子電解質膜を用意する工程、及び、該電解質膜の表面の少なくとも一部を、酸化剤に接触させる工程を含むことを特徴とする燃料電池用電解質膜の製造方法。
  5. 前記酸化剤が、無機酸であることを特徴とする、請求項4に記載の燃料電池用電解質膜の製造方法。
  6. 前記電解質膜が、ポリフェニレン系構造を含む炭化水素系高分子電解質膜であることを特徴とする、請求項4又は5に記載の燃料電池用電解質膜の製造方法。
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