JP2009023983A - エチニル基含有有橋脂環式化合物、絶縁膜形成材料、絶縁膜及びその製造方法 - Google Patents

エチニル基含有有橋脂環式化合物、絶縁膜形成材料、絶縁膜及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体の製造に有用な高い耐熱性及び極めて低い比誘電率を有するとともに、比誘電率のばらつきの少ない絶縁膜を形成しうる重合性化合物、該化合物を含む絶縁膜形成材料、該絶縁膜形成材料を重合反応に付して得られる空孔構造を有するポリマーからなる絶縁膜の提供。
【解決手段】絶縁膜を形成しうる重合性化合物として、下記式(1)
Figure 2009023983

(式中、Zは有橋脂環骨格を示し、Xは複素環又はその前駆構造を含む2価以上の有機基を示し、Yは置換基を有していてもよいエチニル基を含む基を示す。Rは水素原子又は炭化水素基を示す。mは1〜5の整数、nは2〜7の整数、kは0〜5の整数を示す。n+k=2〜7である。分子内の複数のX、Y、及び複数存在する場合のRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい)で表されるエチニル基含有有橋脂環式化合物。特に、Zとしてアダマンタン骨格、Xとしてベンズイミダゾリル基を有する化合物が好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体の製造等に用いる絶縁膜、特に耐熱性や機械的強度に優れ低い比誘電率を示す絶縁膜とその製造方法、該絶縁膜を得るために有用な重合性化合物、絶縁膜形成材料及び空孔構造を有するポリマーに関する。
近年、回路パターンの微細化が進む半導体プロセスにおいて、層間絶縁膜の低誘電率化が求められている。層間絶縁膜の低誘電率化には空孔構造の構築が効果的であるとされており、酸化ケイ素系の層間絶縁膜では、発泡剤等を用いた空孔構造の導入が提案されている。しかし、この方法では、空孔の形成は可能なものの、空孔の結合(空孔の連続化)が避けがたいため、機械的強度、熱的安定性に難点があり、半導体の製造における配線プロセスにおいて、膜破壊が生じるなどの重大な問題を抱えていた。
本発明者らは、多官能性の架橋性モノマーの重合により、分子レベルの空孔が形成された絶縁膜によれば、低誘電率化と高い機械的強度を両立しうることを見出した(例えば、特開2004−307804号公報参照)。しかし、前記の絶縁膜では、未反応末端が多く残存するため、誘電率がばらつきやすいという問題があった。また、半導体の高集積化が進行する現状においては、より一層の低比誘電率化が求められている。
特開2004−307804号公報
本発明の目的は、半導体の製造に有用な高い耐熱性及び極めて低い比誘電率を有するとともに、比誘電率のばらつきの少ない空孔構造を有するポリマー及び絶縁膜とその製造方法、これらを形成しうる絶縁膜形成材料及び重合性化合物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定構造のエチニル基含有有橋脂環化合物を重合すると、比誘電率が極めて低く且つ比誘電率のばらつきの少ない絶縁膜が効率よく得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記式(1)
Figure 2009023983
(式中、Zは有橋脂環骨格を示し、Xは複素環又はその前駆構造を含む2価以上の有機基を示し、Yは置換基を有していてもよいエチニル基を含む基を示す。Rは水素原子又は炭化水素基を示す。mは1〜5の整数、nは2〜7の整数、kは0〜5の整数を示す。n+k=2〜7である。分子内の複数のX、Y、及び複数存在する場合のRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい)
で表されるエチニル基含有有橋脂環式化合物を提供する。
前記Zにおける有橋脂環骨格に係る有橋脂環には、下記式から選ばれる環、又はこれらが2以上結合した環が含まれる。
Figure 2009023983
前記Xにおける複素環又はその前駆構造を含む2価以上の有機基には、イミダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、オキサゾリル基、ベンズオキサゾリル基、チアゾリル基、ベンズチアゾリル基、これらの複素環式基の前駆体となる基、前記複素環式基又はその前駆体となる基が2以上結合した基、又は前記複素環式基又はその前駆体となる基の1又は2以上と芳香族炭化水素基が結合した基が含まれる。
また、前記Xにおける複素環又はその前駆構造を含む2価以上の有機基には、下記式から選ばれる基、又はこれらが2以上結合した基が含まれる。
Figure 2009023983
(式中、Aは、−NH−、酸素原子又は硫黄原子を示す。sは0〜5の整数を示す。式中の各環は置換基を有していてもよい)
本発明は、また、前記エチニル基含有有橋脂環式化合物を含む絶縁膜形成材料を提供する。
この絶縁膜形成材料は、前記エチニル基含有有橋脂環式化合物とともに、他のエチニル基含有化合物を含んでいてもよい。
前記絶縁膜形成材料は、エチニル基含有有橋脂環式化合物が有機溶媒に溶解した溶液が含まれる。
本発明は、さらに、前記絶縁膜形成材料を重合反応に付して得られる空孔構造を有するポリマーを提供する。
本発明は、さらにまた、前記空孔構造を有するポリマーからなる絶縁膜を提供する。
本発明は、また、前記絶縁膜形成材料を基材上に塗布した後、重合反応に付して空孔構造を有するポリマーからなる絶縁膜を形成することを特徴とする絶縁膜の製造方法を提供する。
本発明のエチニル基含有有橋脂環化合物は、有橋脂環骨格を中心骨格とし、該有橋脂環骨格に置換基を有していてもよいエチニル基を含む基が複素環を含む2価以上の有機基を介して結合した構造を有しているので、重合により比誘電率の低い空孔構造を有するポリマー及び絶縁膜を得ることができる。また、エチニル基は未反応で残存していても誘電率を低下させない性質を有するので、絶縁膜の比誘電率のばらつきを抑制できる。また、本発明のエチニル基含有有橋脂環化合物を重合して得られる絶縁膜は、高い耐熱性と機械的強度を有する。
本発明のエチニル基含有有橋脂環式化合物は前記式(1)で表される。式中、Zは有橋脂環骨格を示し、Xは複素環又はその前駆構造を含む2価以上の有機基を示し、Yは置換基を有していてもよいエチニル基を含む基を示す。Rは水素原子又は炭化水素基を示す。
中心骨格Zとしての有橋脂環骨格の代表的な例として、前記式(2a)〜(2j)で表される環、又はこれらが2以上(例えば2〜3個)結合した環が挙げられる。
前記有橋脂環骨格の好ましい例としては、アダマンタン骨格(アダマンタン−1,3,5,7−テトライル基等)、ビアダマンタン骨格、テトラフェニルアダマンタン骨格、ノルボルナン骨格、テトラメチルノルボルナン骨格、ノルボルネン骨格、テトラメチルノルボルネン骨格などが挙げられる。中心骨格部分の分子量は、例えば40〜1460、好ましくは60〜500程度である。
Xにおける複素環又はその前駆構造を含む2価以上の有機基において、複素環としては、例えば、イミダゾール環、ベンズイミダゾール環、オキサゾール環、ベンズオキサゾール環、チアゾール環、ベンズチアゾール環などが挙げられる。これらの中でも、耐熱性の点で、ベンズイミダゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環が好ましい。
Xは複素環又はその前駆構造だけで構成されていてもよく、複素環又はその前駆構造と芳香族炭素環とで構成されていてもよい。好ましいXとして、イミダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、オキサゾリル基、ベンズオキサゾリル基、チアゾリル基、ベンズチアゾリル基、これらの複素環式基の前駆体となる基、前記複素環式基又はその前駆体となる基が2以上結合した基、又は前記複素環式基又はその前駆体となる基の1又は2以上と芳香族炭化水素基が結合した基が含まれる。Xは、必要に応じて、アルキレン基又はエーテル結合を少なくとも含む全原子数2〜20(好ましくは全原子数2〜10)の有機基を含んでいてもよい。
Xの代表的な例として、前記式(3a)〜(3v)で表される基、又はこれらが2以上結合した基が挙げられる。なお、式(3e)、(3i)、(3j)、(3m)、(3o)、(3p)、(3s)、(3t)、(3u)、(3v)はベンズオキサゾール環の前駆構造を含む基である。式中、Aは、−NH−、酸素原子又は硫黄原子を示す。sは0〜5の整数を示す。式中の各環は置換基を有していてもよい。
前記式中の各環が有していてもよい置換基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、又はこれらの2以上(例えば2〜4個)が酸素原子若しくは硫黄原子を介して、又は介することなく結合した基が挙げられる。前記各環が有していてもよい置換基の総炭素数は、例えば1〜50である。
前記脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル基などの炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基;ビニル、アリル、1−ブテニル、3−メチル−4−ペンテニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜5)程度の直鎖状又は分岐鎖状アルケニル基;エチニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜5)程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキニル基などが挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは3〜12員)程度のシクロアルキル基、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは3〜10員)程度のシクロアルケニル基などの単環の脂環式炭化水素基;アダマンタン環、パーヒドロインデン環、デカリン環、パーヒドロフルオレン環、パーヒドロアントラセン環、パーヒドロフェナントレン環、トリシクロデカン環、トリシクロウンデカン環、テトラシクロドデカン環、パーヒドロアセナフテン環、パーヒドロフェナレン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環など2〜4環程度の有橋脂環などを有する有橋脂環式炭化水素基(橋かけ環炭化水素基)などが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラニル、フェナンスリル、ピレニル基などの炭素数6〜20(好ましくは6〜14)程度の芳香族炭化水素基が挙げられる。
脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した炭化水素基には、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル基などのシクロアルキル−アルキル基(例えば、C3-20シクロアルキル−C1-4アルキル基など);アダマンチルメチル、アダマンチルエチル、ノルボルニルメチル、ノルボルニルエチル基等の有橋脂環式基−アルキル基等が挙げられる。また、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した炭化水素基には、例えば、ベンジル、2−フェニルエチル、ビフェニルメチル基等のアラルキル基(例えば、C7-18アラルキル基など)、アルキル置換アリール基(例えば、1〜4個程度のC1-4アルキル基が置換したフェニル基又はナフチル基など)などが含まれる。前記脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、及びこれらの結合した基は、置換基を有していてもよい。該置換基としては反応や重合後の高分子量重合体の物性を損なわないものであれば特に限定されない。
Yにおける置換基を有していてもよいエチニル基を含む基において、前記置換基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル基等のアルキル基(例えば、炭素数1〜10程度のアルキル基等);フェニル、ナフチル基等のアリール基(例えば、炭素数6〜20程度のアリール基等);トリメチルシリル、トリエチルシリル基等の置換シリル基(例えば、トリアルキルシリル基等)などが挙げられる。
好ましいYには、置換基を有していてもよいエチニル基、置換基を有していてもよいエチニルフェニル基などが含まれる。
Yの代表的な例として、例えば、下記式(4a)〜(4d)で表される基が挙げられる。
Figure 2009023983
(式中、R′はアルキル基、アリール基又はトリアルキルシリル基を示す)
R′におけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル基等の炭素数1〜10程度のアルキル基等が挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル基等の炭素数6〜20程度のアリール基等が挙げられる。トリアルキルシリル基としては、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル基等が挙げられる。
前記Rにおける炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、及びこれらの結合した基などが含まれる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、デシル、ドデシル基などの炭素数1〜20(好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基;ビニル、アリル、1−ブテニル、3−メチル−4−ペンテニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜5)程度の直鎖状又は分岐鎖状アルケニル基;エチニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル基などの炭素数2〜20(好ましくは2〜10、さらに好ましくは2〜5)程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキニル基などが挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは3〜12員)程度のシクロアルキル基、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル基などの3〜20員(好ましくは3〜15員、さらに好ましくは3〜10員)程度のシクロアルケニル基などの単環の脂環式炭化水素基;アダマンタン環、パーヒドロインデン環、デカリン環、パーヒドロフルオレン環、パーヒドロアントラセン環、パーヒドロフェナントレン環、トリシクロデカン環、トリシクロウンデカン環、テトラシクロドデカン環、パーヒドロアセナフテン環、パーヒドロフェナレン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環など2〜4環程度の有橋脂環などを有する有橋脂環式炭化水素基(橋かけ環炭化水素基)などが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、フェニル、ナフチル基などの炭素数6〜20(好ましくは6〜14)程度の芳香族炭化水素基が挙げられる。
脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した炭化水素基には、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル基などのシクロアルキル−アルキル基(例えば、C3-20シクロアルキル−C1-4アルキル基など)が含まれる。また、脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した炭化水素基には、アラルキル基(例えば、C7-18アラルキル基など)、アルキル置換アリール基(例えば、1〜4個程度のC1-4アルキル基が置換したフェニル基又はナフチル基など)などが含まれる。
前記脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、及びこれらの結合した基は、置換基を有していてもよい。置換基としては反応や重合後の高分子架橋体の物性を損なわないものであれば特に限定されない。
式(1)中、mは1〜5の整数を示す。mは、好ましくは1又は2、さらに好ましくは1である。nは2〜7の整数を示し、好ましくは3又は4、さらに好ましくは4である。kは0〜5の整数を示す。n+k=2〜7である。分子内の複数のX、Y、及び複数存在する場合のRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
式(1)で表される化合物は、公知化合物又は公知化合物から公知の反応を利用して誘導される誘導体を出発原料として、縮合反応、置換反応、付加反応、酸化反応、環化反応等の公知の反応を利用して合成できる。例えば、式(1)で表される化合物のうち、末端に下記式(5)
Figure 2009023983
で表される構造を有する化合物は、末端に下記式(6)
Figure 2009023983
で表される構造を有する対応する化合物を、下記式(7)
Figure 2009023983
で表される化合物と反応させることにより得ることができる。
前記式(6)で表される構造を有する化合物と式(7)で表される化合物との反応は、通常、溶媒中で行われる。溶媒としては、原料を溶解し反応を阻害しないものであればよく、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド類;ジメチルイミダゾリジン、ジメチルイミダゾリジノン(ジメチルイミダゾリジン−ジオン)等の環状アミノアセタール類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;スルホン類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、安息香酸エステル、γ―ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)などのエステル類;ジオキサン、テトラヒロドフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルなどのエーテル類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレンなどの芳香族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素等が挙げられる。これらの溶媒は単独で又は2種類以上を混合して使用できる。
なかでも、アミド類、環状アミノアセタール類、スルホン類などの非プロトン性極性溶媒が好ましく、特に、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド類;ジメチルイミダゾリジン、ジメチルイミダゾリジノン(ジメチルイミダゾリジン−ジオン)等の環状アミノアセタール類などが好ましく用いられる。
反応は、式(6)で表される構造を有する化合物が酸化されない限度において、酸素を含む雰囲気下で行われる。例えば、酸素を窒素、アルゴンなどの不活性ガスで希釈した混合ガスの雰囲気下で行うことができる。
反応温度は、原料の種類等によって異なるが、一般には0℃〜280℃、好ましくは−30℃〜150℃程度の範囲で適宜選択できる。反応温度は、一定でもよく、連続又は逐次的に変化させてもよい。式(6)で表される構造を有する化合物と式(7)の化合物との使用割合は広い範囲で選択でき、両者を当量[式(6)で表される構造1モルに対して、式(7)の化合物1モル]用いてもよく、何れか一方を過剰量用いてもよい。式(6)で表される構造を有する化合物の仕込量は、式(7)の化合物に対して、例えば0.1〜1000当量、好ましくは1〜800当量、さらに好ましくは10当量以上(特に10〜500当量)程度である。反応は、回分式、半回分式、連続式などの慣用の方法により行うことができる。
反応には、原料の種類に応じて、触媒(塩基触媒、酸触媒等)や反応剤、トラップ剤(塩基、脱水剤等)、縮合化剤(ポリリン酸等)などを使用してもよい。
式(1)で表される化合物又はその中間原料を製造する場合において、複素環の形成は以下のようにして行うことができる。例えば、ベンズイミダゾール環は、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、ホルミル基又はハロホルミル基を有する化合物と、3,4−ジアミノフェニル基を有する化合物とを、必要に応じて酸素の存在下で反応させることにより形成することができる。また、ベンズオキサゾール環は、3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル基又は4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル基を有する化合物とを、必要に応じて酸素の存在下で反応させることにより形成することができる。さらに、ベンズチアゾール環は、3−アミノ−4−メルカプトフェニル基又は4−アミノ−3−メルカプトフェニル基を有する化合物とを、必要に応じて酸素の存在下で反応させることにより形成することができる。前記置換オキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等のC1-6アルコキシ−カルボニル基等が挙げられる。
本発明の絶縁膜形成材料は、前記エチニル基含有有橋脂環式化合物を少なくとも含んでいる。本発明の絶縁膜形成材料は、エチニル基含有有橋脂環式化合物とともに、他のエチニル基含有化合物を含んでいてもよい。他のエチニル基含有化合物としては、分子内に置換基を有していてもよいエチニル基(前記例示の置換基を有していてもよいエチニル基等)を2以上(例えば、2〜4個)有する化合物を使用できる。このような化合物として、例えば、1,3,5,7−テトラキス(4−フェニルアセチレン)アダマンタン、1,3,5−トリス(4−フェニルアセチレン)アダマンタン、1,3,5−トリス(4−フェニルアセチレン)ベンゼンなどの2以上のエチニル基(アセチレン基)を有する化合物などが挙げられる。また、他のエチニル基含有化合物として、主鎖又は側鎖に置換基を有していてもよいエチニル基を含むポリマーが挙げられる。前記エチニル基含有有橋脂環式化合物とこのようなエチニル基含有ポリマーとを含む絶縁膜形成材料においては、前記エチニル基含有有橋脂環式化合物は架橋剤として機能する。例えば、前記エチニル基含有有橋脂環式化合物とエチニル基含有ポリマーとを含む絶縁膜形成材料(薬液)を基板に塗布した後、室温から600℃まで、好ましくは400℃まで加熱すると、架橋反応が進行し、架橋構造を有する高い耐熱性と機械的強度を示す膜を得ることができる。エチニル基含有有橋脂環式化合物及び他のエチニル基含有化合物は、それぞれ、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の絶縁膜形成材料は、前記エチニル基含有有橋脂環式化合物、又は前記エチニル基含有有橋脂環式化合物と他のエチニル基含有化合物が有機溶媒に溶解した溶液として用いることができる。
有機溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド類;ジメチルイミダゾリジン、ジメチルイミダゾリジノン(ジメチルイミダゾリジン−ジオン)等の環状アミノアセタール類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;スルホン類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、安息香酸エステル、乳酸エチル、γ―ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)などのエステル類;ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)などのエーテル類;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;ニトロメタンなどのニトロ化合物;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレンなどの芳香族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;これらの混合溶媒などが挙げられる。
本発明の絶縁膜形成材料は、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。このような成分として、前記エチニル基含有有橋脂環式化合物の合成に用いた原料成分などが挙げられる。また、他の添加成分として、重合や環化反応等を促進するための触媒を用いることもできる。触媒の代表的な例として、硫酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒、塩基触媒などが挙げられる。触媒の使用量は、前記エチニル基含有有橋脂環式化合物、他のエチニル基含有化合物の総量に対して、例えば0〜10モル%、好ましくは0〜5モル%程度である。
本発明の絶縁膜形成材料には、塗布性を改善するため、溶液の粘性を高める増粘剤を添加してもよい。増粘剤の代表的な例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのアルキレングリコール類やポリアルキレングリコール類などが挙げられる。増粘剤の使用量は、絶縁膜形成材料全体に対して、例えば0〜20重量%、好ましくは0〜10重量%程度である。
本発明の絶縁膜形成材料には、基板上に形成される絶縁被膜の基板密着性を高めるための密着促進剤を添加してもよい。密着促進剤の代表的な例としては、トリメトキシビニルシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、アルミニウムモノエチルアセトアセテートジイソプロピレートなどが挙げられる。密着促進剤の使用量は、絶縁膜形成材料を構成するモノマー成分(前記エチニル基含有有橋脂環式化合物及び他のエチニル基含有化合物)の総量に対して、例えば0〜10重量%、好ましくは0〜5重量%程度である。
モノマー成分及びその他の成分の有機溶媒への溶解は、モノマー成分等が酸化されない程度において、例えば空気雰囲気下で行ってもよいが、好ましくは窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行われる。モノマー成分等を溶解させる温度は、特に限定されず、モノマー成分等の溶解性や安定性、溶媒の沸点等に応じて加熱してもよく、例えば、0〜200℃、好ましくは10〜150℃程度である。
絶縁膜形成材料中の前記エチニル基含有有橋脂環式化合物及び他のエチニル基含有化合物の濃度(総濃度)は、モノマー成分の溶解性、塗布性、作業性等を考慮して適宜選択でき、例えば5〜70重量%、好ましくは10〜60重量%程度である。
本発明の空孔構造を有するポリマー及び絶縁膜は、例えば、上記の絶縁膜形成材料を塗布液として基材上に塗布した後、さらに反応に付すことにより、より具体的には、例えば加熱(焼成)等により重合や環化反応させることにより得られる。前記基材としては、例えば、シリコンウェハー、金属基板、セラミック基板などが挙げられる。塗布方法としては、特に限定されず、スピンコート法、ディップコート法、スプレー法などの慣用の方法を用いることができる。
加熱温度は、モノマー成分を高分子量重合体に転化できる温度であれば特に制限されないが、一般には25〜500℃(例えば100〜500℃)、好ましくは25〜450℃(例えば150〜450℃)程度である。加熱は一定温度で行ってもよく、段階的温度勾配を付けて行ってもよい。加熱操作は、形成される薄膜の性能に影響がない限り、例えば空気雰囲気下で行われてもよいが、好ましくは不活性ガス(窒素、アルゴンなど)雰囲気下、又は真空雰囲気下で行われる。
加熱によりモノマー成分(前記エチニル基含有有橋脂環式化合物及び他のエチニル基含有化合物)の末端部のエチニル基同士が分子間で反応し、高分子量化して対応するポリマー(高分子量重合体)が生成する。また、モノマー成分が複素環の前駆構造を有する化合物である場合には、通常モノマー成分の高分子量化とともに、環化反応等が進行して、所望の構造を有するポリマー(高分子量重合体)が生成する。モノマー成分が保護基を有する場合には、通常、保護基の脱離を伴って高分子量化や環化反応が進行する。環化反応により、それぞれの前駆構造から、イミダゾール環、ベンズイミダゾール環、オキサゾール環、ベンズオキサゾール環、チアゾール環、ベンズチアゾール環などが形成される。
本発明において、例えば、モノマー成分として4官能化合物[例えば、式(1)において、n=4、m=1である化合物]を用いた場合には、中心骨格(例えば、アダマンタン骨格)を頂点(架橋点)として4方向に架橋した構造(3つの6角形が互いに2辺を共有してなるユニット)を持ち多数の空孔を有する網目状の高分子膜を形成することができる。モノマー成分として3官能化合物[例えば、式(1)において、n=3、m=1である化合物]を用いた場合には、中心骨格(例えば、アダマンタン骨格)を頂点(架橋点)として3方向に架橋した構造(3つの6角形が互いに2頂点又は2辺を共有してなるユニット)を持ち多数の空孔を有する高架橋型高分子膜が形成される。モノマー成分として2官能化合物[例えば、式(1)において、n=2、m=1である化合物]を用いた場合には、ポリマー分子鎖中のセグメント間の排除体積効果により、1ポリマー分子が存在する領域への他の分子鎖の貫通が制限されるため、モノマー混合物から直接高分子量重合体を得る場合と比べて疎な充填構造を有する空孔率の高い高分子膜を形成することができる。
また、モノマー成分として、4官能化合物又は3官能化合物と2官能化合物とを組み合わせて用いた場合には、隣接する架橋点(又は結節点)同士の距離(辺)が長く大きい空孔が形成され、結果として極めて低い誘電率を達成することができる。より詳細には、4官能化合物は4方向へ分岐した3次元構造を有する架橋点を、3官能化合物は3方向へ分岐した3次元構造を有する架橋点をそれぞれ形成することにより、4官能化合物及び/又は3官能化合物と2官能化合物とが結合して疎な空孔構造からなるポリマーを生成することができる。なお、4官能化合物(3官能化合物)単独では、重合時に架橋点が多く形成されるため高密度化し、また、分子の自由度が減少するため未架橋点を生じ、比誘電率を上昇させる場合がある。このため、4官能化合物と3官能化合物とを組み合わせて用いることにより、互いに立体的な障害を生じて、2官能化合物との結合による重合反応により形成される空隙が大きく、低密度の疎な空孔構造を有するポリマーとなる点で有利ある。
また、モノマー成分として互いに反応する官能基を有する2種の3又は4官能化合物を用いた場合には、モノマー成分同士の立体障害により重合反応時に密度の低下を防ぐことができるため、巨大分子レベルの空孔構造を有するポリマーを得ることができる。すなわち、モノマー成分に用いる3又は4官能化合物は、中心骨格(例えば、アダマンタン骨格)を中心とする四面体(ほぼ正四面体)であって、立体的に嵩高い構造(容積の大きい構造)を有する大きな分子である。これらをモノマー成分とする重合反応においては、2つの四面体が、極めて大きい立体障害により互いの四面体構造の空間内部への貫入を防ぎ、さらに、伸長中のオリゴマー、ポリマー等の侵入も制限される。このため、両モノマー成分が本来有する四面体構造が保持され、これらの四面体の容積に対応するサイズの空孔が規則正しく配置された密度の低い構造を有するポリマーを形成することができる。
このように形成されたポリマーからなる絶縁膜は内部に多数の分子レベルの空孔を均一に分散して有するため、空孔率が高く、それゆえ比誘電率が低い。また、架橋により十分な耐熱性及び機械的強度を有する上、配線からの銅の拡散が極めて少ないという利点を有する。また、分子末端部に未反応で残存しても誘電率を低下させない性質を持つエチニル基を有しているため、比誘電率(K値)のばらつきがなくなるとともに、絶縁性が向上する。
加熱により形成される絶縁膜の膜厚は、用途に応じて適宜設定できるが、一般には50nm以上(50〜2000nm程度)、好ましくは100nm以上(100〜2000nm程度)、さらに好ましくは300nm以上(300〜2000nm程度)である。膜厚が50nm未満では、リーク電流が発生するなどの電気的特性に悪影響を及ぼしたり、半導体製造工程における化学的機械研磨(CMP)による膜の平坦化が困難となるなどの問題が生じやすいため、特に層間絶縁膜用途としては適さない。
本発明の絶縁膜は、低誘電率且つ高耐熱性を示すため、例えば、半導体装置等の電子材料部品における絶縁被膜として使用することができ、特に層間絶縁膜として有用である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。高分子膜の膜厚はエリプソメーターを用いて測定した。高分子膜の比誘電率は膜の表面にAl電極を形成して測定した。赤外線吸収スペクトルの測定はうす膜による透過法を採用した。
製造例1
(アミノ基含有アダマンタン誘導体の合成)
Figure 2009023983
反応容器(3つ口フラスコ)に、上記式(B)で表される3,3’−ジアミノベンジジン77.68g(0.362mol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)307gを加えて溶解させた後、氷浴で0℃以下に保った。この反応容器へ、上記式(A)で表されるアダマンタンテトラキスベンズアルデヒド10.1g(0.018mol)をDMAc501gに溶解させた溶液を、滴下ロートを用いて6ml/minの速度で滴下した。滴下中、反応溶液内の液温が0℃を超えないように注意した。滴下終了後、滴下ロートをDMAc105gで洗浄し、これも反応容器内に滴下した。反応液に、テフロン(登録商標)チューブを用いて酸素濃度5モル%の酸素窒素混合ガスを導入しながら、反応容器をオイルバスにより加熱して液温を90℃に保ち、9時間反応させた。反応終了後、反応液を、別の容器中の水9.13kgへ滴下し、沈殿と上澄みからなるスラリーを、滴下終了後から約1時間撹拌した。撹拌中、反応液は、アミンの酸化を防止するため窒素をバブリングさせた。生成した沈殿物を濾別し、反応容器に再度移し、水1.83kgを加えて窒素雰囲気下、加熱還流を30分施して熱水洗浄を施した。温度が下がらないうちに沈殿物を濾別した後、得られた濾過物を真空乾燥機で乾燥させた。
乾燥終了後、得られた沈殿を還流管を備えた反応容器へ移し、テトラヒドロフラン(THF)1.83kgを加え、窒素雰囲気下で加熱還流することによりTHF洗浄を施した。再度固形分を濾別し、真空乾燥機で乾燥した生成物のNMRスペクトル、赤外線吸収スペクトルを測定したところ、図1に示されるNMRスペクトルデータ及び図2に示される赤外線吸収スペクトルデータにより、上記式(C)で表されるアミノ基含有アダマンタン誘導体が形成されていることを確認した。アミノ基含有アダマンタン誘導体の収量は24.5g、収率は90%であった。
[NMRスペクトルデータ]
1H−NMR(DMSO−d6) δ(ppm):2.32(12H<−CH2−>),4.60(16H<−NH2>),6.62−6.97(12H<芳香環プロトン>), 7.53−7.78(12H<芳香環プロトン>),7.87(8H),8.24(8H) 12.85(4H)
[赤外線吸収スペクトルデータ(cm-1)]
3419(N−H<伸縮振動>),2933(−CH2−のC−H<伸縮振動>),1623(−C=N−<伸縮振動>),1420−1520(芳香環<面内振動>),1280(芳香族−NH2<伸縮振動>)
実施例1
(エチニル基含有アダマンタン誘導体の合成)
Figure 2009023983
反応容器(3つ口フラスコ)に、上記式(D)で表される4−エチニルベンズアルデヒド2.08gをN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)20gに溶解させた溶液を入れ、これに、室温で、上記式(C)で表されるアミノ基含有アダマンタン誘導体2.65gをDMAc25gに溶解させた溶液を、滴下ロートを用いて滴下した。滴下終了後、滴下ロートをDMAc10gで洗浄し、これも反応容器内に滴下した。反応液に、テフロン(登録商標)チューブを用いて酸素濃度5モル%の酸素窒素混合ガスを導入しながら、反応容器をオイルバスにより加熱して液温を80℃に保ち、7時間反応させた。反応終了後、反応液を、別の容器中の水800gへ滴下し、沈殿と上澄みからなるスラリーを、滴下終了後から約1時間撹拌した。生成した沈殿物を濾別し、反応容器に再度移し、メタノール400gを加え、1時間撹拌した。沈殿物を濾別した後、得られた濾過物を真空乾燥機で乾燥させた。乾燥終了後、得られた沈殿をDMAc50gに溶解させ、メタノール400gに滴下した。沈殿物を濾別した後、真空乾燥機で乾燥させた。生成物のNMRスペクトル、赤外線吸収スペクトルを測定し、上記式(E)で表されるエチニル基含有アダマンタン誘導体が形成されていることを確認した。エチニル基含有アダマンタン誘導体の収量は3.09g、収率は87%であった。
[NMRスペクトルデータ]
1H−NMR(DMSO−d6) δ(ppm):2.32(12H<アダマンタン −CH2−>),4.38(4H<エチニル C−H>),7.54−8.26(6H<芳香環 C−H>),13.05(4H<イミダゾール N−H)
[赤外線吸収スペクトルデータ(cm-1)]
3422(N−H<伸縮振動>),2930(−CH2−のC−H<伸縮振動>),2220(エチニル基の<伸縮振動>,1620(−C=N−<伸縮振動>),1420−1520(芳香環<面内振動>),1280(芳香族−N−H<伸縮振動>),809(C−H<面外変角振動>
(薬液の調製)
3方コックを備えた30mLフラスコに撹拌子を入れ、容器内に窒素を導入しながら、上記で得られたエチニル基含有アダマンタン誘導体800mg、およびDMAcと1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)の混合液(重量比1:1)を入れ、30℃で1時間撹拌し、エチニル基含有アダマンタン誘導体の10重量%溶液とした。溶解後、室温に戻し、0.2μm及び0.1μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過し、薬液(絶縁膜形成材料)とした。
(絶縁膜の形成)
上記で調製した薬液を、シリコンウェハー上に2〜3mL滴下し、回転数を1000〜3000rpmで調整し、スピン塗布した。続いて、窒素雰囲気下、石英製チャンバー内で、温度を室温から400℃に上げ、加熱焼成することで、膜を得た。得られた膜の膜厚は267nmであり、比誘電率は3.0であった。
[赤外線吸収スペクトルデータ(cm-1)]
3422(N−H<伸縮振動>),2930(−CH2−のC−H<伸縮振動>),1620(−C=N−<伸縮振動>),1420−1520(芳香環<面内振動>),1280(芳香族−N−H<伸縮振動>),806(C−H<面外変角振動>
実施例2
(エチニル基含有アダマンタン誘導体の合成)
Figure 2009023983
1000mLの4つ口フラスコに、上記式(H)で表される4−エチニル−1,2−ジアミノベンゼン9.6g(72.0mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)50gを加えて溶解させた後、テフロン(登録商標)チューブを用いて、溶液に空気を吹き込みながら25℃に保った。この混合液に、上記式(A)で表されるアダマンタンテトラキスベンズアルデヒド5.0g(9mmol)をDMAc100gに溶解させた溶液を、滴下ロートを用いて1.5時間かけて滴下した。滴下終了後、25℃で1時間撹拌し、次いで反応液を80℃まで昇温し、撹拌しながら24時間反応させた。反応終了後、25℃まで冷却し、純水600gを滴下し、沈殿と上澄みからなるスラリーを、滴下終了後から約1時間撹拌した。生成した沈殿物を濾別し、反応容器に再度移し、メタノール600gを加えて1時間撹拌した。沈殿物を濾別した後、得られた濾過物を真空乾燥機で乾燥させた。乾燥終了後、得られた沈殿をDMAc150gに溶解させ、そこにメタノール600gを滴下した。沈殿物を濾別した後、得られた濾過物を真空乾燥機で乾燥させた。生成物の1H−NMRスペクトルを測定し(図3参照)、上記式(I)で表されるエチニル基含有アダマンタン誘導体が形成されていることを確認した。エチニル基含有アダマンタン誘導体の収量は5.4g、収率は60%であった。
[NMRスペクトルデータ]
1H−NMR(DMSO−d6) δ(ppm):2.1(12H),4.0−4.1(4H),7.2−8.2(28H),13.1(4H)
(薬液の調製)
上記で得られた式(I)で表されるエチニル基含有アダマンタン誘導体をDMAcと1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)の混合液(重量比1:1)に溶解させ、エチニル基含有アダマンタン誘導体の10重量%溶液を調製した。
(絶縁膜の形成)
上記で調製した薬液(絶縁膜形成材料)を、スピンコータを用いてシリコンウェハー上に塗布した。塗布ウェハーを電気炉中、窒素雰囲気下、350℃で1時間加熱することにより、架橋反応を進行させた。こうして得られた薄膜(膜厚:300nm)の電気特性を調べたところ、比誘電率は3.1であった。また、薄膜を空気中に放置しても、薄膜の吸湿による電流値の上昇は見られなかった。
比較例1
(薬液の調製)
3方コックを備えた30mLフラスコに撹拌子を入れ、容器内に窒素を導入しながら、下記式(F)で表されるカルボン酸化合物255mg、下記式(G)で表されるアミン化合物550mg、およびDMAcとDMIの混合液(重量比1:1)を入れ、30℃で1時間撹拌し、前記2つの化合物の10重量%(合計濃度)溶液とした。溶解後、室温に戻し、0.2μm及び0.1μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過し、薬液(絶縁膜形成材料)とした。
Figure 2009023983
(絶縁膜の形成)
上記で調製した薬液を、シリコンウェハー上に2〜3mL滴下し、回転数を1000〜3000rpmで調整し、スピン塗布した。続いて、窒素雰囲気下、石英製チャンバー内で、温度を室温から400℃に上げ、加熱焼成することで、膜を得た。得られた膜の膜厚は260nmであり、比誘電率は3.5であった。
[赤外線吸収スペクトルデータ(cm-1)]
3419(N−H<伸縮振動>),2933(−CH2−のC−H<伸縮振動>),1626(−C=N−<伸縮振動>),1420−1520(芳香環<面内振動>),1282(芳香族−N−H<伸縮振動>),806(C−H<面外変角振動>
評価試験
実施例1、実施例2及び比較例1で得られた絶縁膜につき、周波数1kHz〜1MHzで、プローブ法により比誘電率を測定した。比較例1で作製した膜の比誘電率が3.5であるのに対し、実施例1及び実施例2で作製した膜(エチニル型)の比誘電率はそれぞれ3.0、3.1であった。実施例では、極性の高い未反応末端がないため低い比誘電率の膜が得られ、低極性のエチニル基の低誘電率化効果が確認された。
製造例1で得られたアミノ基含有アダマンタン誘導体のNMRスペクトルである。 製造例1で得られたアミノ基含有アダマンタン誘導体の赤外線吸収スペクトルである。 実施例2で得られたエチニル基含有アダマンタン誘導体のNMRスペクトルである。

Claims (10)

  1. 下記式(1)
    Figure 2009023983
    (式中、Zは有橋脂環骨格を示し、Xは複素環又はその前駆構造を含む2価以上の有機基を示し、Yは置換基を有していてもよいエチニル基を含む基を示す。Rは水素原子又は炭化水素基を示す。mは1〜5の整数、nは2〜7の整数、kは0〜5の整数を示す。n+k=2〜7である。分子内の複数のX、Y、及び複数存在する場合のRは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい)
    で表されるエチニル基含有有橋脂環式化合物。
  2. Zにおける有橋脂環骨格に係る有橋脂環が下記式から選ばれる環、又はこれらが2以上結合した環である請求項1記載のエチニル基含有有橋脂環式化合物。
    Figure 2009023983
  3. Xにおける複素環又はその前駆構造を含む2価以上の有機基が、イミダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、オキサゾリル基、ベンズオキサゾリル基、チアゾリル基、ベンズチアゾリル基、これらの複素環式基の前駆体となる基、前記複素環式基又はその前駆体となる基が2以上結合した基、又は前記複素環式基又はその前駆体となる基の1又は2以上と芳香族炭化水素基が結合した基である請求項1記載のエチニル基含有有橋脂環式化合物。
  4. Xにおける複素環又はその前駆構造を含む2価以上の有機基が下記式から選ばれる基、又はこれらが2以上結合した基である請求項1記載のエチニル基含有有橋脂環式化合物。
    Figure 2009023983
    (式中、Aは、−NH−、酸素原子又は硫黄原子を示す。sは0〜5の整数を示す。式中の各環は置換基を有していてもよい)
  5. 請求項1〜4の何れかの項に記載のエチニル基含有有橋脂環式化合物を含む絶縁膜形成材料。
  6. 請求項1〜4の何れかの項に記載のエチニル基含有有橋脂環式化合物とともに、他のエチニル基含有化合物を含む請求項5記載の絶縁膜形成材料。
  7. エチニル基含有有橋脂環式化合物が有機溶媒に溶解した溶液である請求項5又は6記載の絶縁膜形成材料。
  8. 請求項5〜7の何れかの項に記載の絶縁膜形成材料を重合反応に付して得られる空孔構造を有するポリマー。
  9. 請求項8記載の空孔構造を有するポリマーからなる絶縁膜。
  10. 請求項7記載の絶縁膜形成材料を基材上に塗布した後、重合反応に付して空孔構造を有するポリマーからなる絶縁膜を形成することを特徴とする絶縁膜の製造方法。
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