JP2009023820A - エレベータの安全監視システム - Google Patents
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Abstract
【課題】安価な構成でありながら通常電圧定格の安全スイッチを安全回路に使用できるようにすると共に、保守作業員が復旧作業の際に費やす労力及び時間を低減できるようにすること。
【解決手段】乗場系統安全回路SC1、かご系統安全回路SC2、及び昇降路系統安全回路SC3の3つの系統の安全回路が安全回路監視手段3に接続されている。3つの系統に分割されているので、1系統あたりのケーブル長さは短くなり電圧降下も小さくなる。それ故、各系統の安全スイッチは通常定格のものを用いることができる。安全回路監視手段3は、正常でない系統があると判別した場合、エレベータ運転禁止指令を出力すると共に、異常な安全スイッチを特定する。
【選択図】図1
【解決手段】乗場系統安全回路SC1、かご系統安全回路SC2、及び昇降路系統安全回路SC3の3つの系統の安全回路が安全回路監視手段3に接続されている。3つの系統に分割されているので、1系統あたりのケーブル長さは短くなり電圧降下も小さくなる。それ故、各系統の安全スイッチは通常定格のものを用いることができる。安全回路監視手段3は、正常でない系統があると判別した場合、エレベータ運転禁止指令を出力すると共に、異常な安全スイッチを特定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、エレベータの安全監視システムに関するものである。
エレベータシステムは、種々の電気機器や機械的機構、更にはこれらに用いられている多数の部品、部材など非常に多くの要素により構成されている。エレベータの運転を継続していくうちに、これら多数の構成要素のうちに故障等により異常が発生することがあるが、異常発生によりエレベータの安全運転に支障をきたすような重要な要素については、その異常状態を速やかに検出できる安全監視システムが従来から構築されている。
このような安全監視システムが採用している方式の一つに、例えば特許文献1に示すように、安全回路と呼ばれる電気的回路を設けることにより、その異常を速やかに検出できるようにしたものがある。すなわち、重要な構成要素の正常・異常を示す安全スイッチを全て直列接続することにより安全回路を構成し、この安全回路の導通が検出されれば正常であると判別し、一方、回路の導通が検出されなければいずれかの要素に異常が発生していると判別するものである。
また、別の方式として、例えば特許文献2に示すように、重要な構成要素の正常・異常を監視する手段にトランシーバのような無線通信手段を付加し、この無線通信手段から送られてくる監視結果によりエレベータシステムの異常を検出できるようにしたものもある。
特開2005−96881号公報
特開2003−40543号公報
しかし、特許文献1の方式では、全ての安全スイッチを直列接続して安全回路を構成しているので、安全回路のケーブル長さが非常に長くなり、ケーブル自身の抵抗による電圧降下の増大のために、回路が正常に動作しない虞がある。
そこで、電圧降下分を考慮して回路の印加電圧を当初から大きくしておくことが考えられるが、そのためには定格電圧の大きな安全スイッチを用いなければならず、通常電圧定格の安全スイッチを用いることができなくなる。また、特許文献1に記載されているような、コンバータ等の専用電源装置を付加して電圧を安定化させる構成は、コスト的に不利なものとなる。
更に、特許文献1の方式では、保守作業員が復旧作業を行う場合に、直列接続された安全スイッチのうちどのスイッチが異常を示しているかを直ちに知ることができないために、これらの安全スイッチを個別に順次点検しなければならず、多くの労力及び時間を費やす結果となっていた。
これに対し、特許文献2の方式によれば、無線通信手段を用いているので上記のような不都合は生じない。しかし、無線通信手段を用いることにより電波障害や機器誤作動が発生する虞を考えると、この特許文献2の方式も好ましい方式であるとは言えない。また、正常・異常を監視する手段の全てに無線通信手段を付加する構成は、必然的に大幅なコストアップを伴うことになる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、安価な構成でありながら通常電圧定格の安全スイッチを安全回路に使用できるようにすると共に、保守作業員が復旧作業の際に費やす労力及び時間を低減することができるエレベータの安全監視システムを提供することを目的としている。
本発明は上記課題を解決するための手段として、直列接続された複数の安全スイッチにより各系統が構成される複数系統の安全回路と、各系統の安全回路が全て正常であるか否かを監視し、正常でない系統があると判別した場合にはエレベータ運転禁止指令を出力すると共に、その正常でない系統の安全回路における異常な安全スイッチを特定する安全回路監視手段と、安全回路監視手段からのエレベータ運転禁止指令に基づきエレベータの運転を停止するエレベータ運転制御手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、安価な構成でありながら通常定格の安全スイッチを安全回路に使用することができる。また、保守作業員が復旧作業の際に費やす労力及び時間を低減することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るエレベータの安全監視システムの構成図である。エレベータ制御装置1は、エレベータ運転制御手段2、及び安全回路監視手段3を有している。このエレベータ制御装置1は、機械室が設置されるタイプのエレベータシステムにあっては機械室内部に取り付けられ、一方、機械室が設置されないタイプのエレベータシステムにあっては、昇降路内上部又は所定階床の乗場付近などに取り付けられる。
1階〜N階までの各乗場ドア4には、ドア開閉状態を示す乗場ドアスイッチなどの安全スイッチSWa1〜SWanが取り付けられており、これらの直列接続された安全スイッチSWa1〜SWanにより乗場系統安全回路SC1が構成されている。
乗りかご5のかごドア6には、ドア開閉状態を示すかごドアスイッチなどの安全スイッチSWb1が取り付けられ、また、乗りかご5の屋根上にも安全スイッチSWb2(例えば、セーフティ・リンクと呼ばれるエレベータ非常停止装置のスイッチなど)が取り付けられている。そして、これら直列接続された安全スイッチSWb1,SWb2によりかご系統安全回路SC2が構成されている。
昇降路の例えば最下部付近及び最上部付近には、乗りかご5が所定制限位置まで接近したことを示す下部リミットスイッチ及び上部リミットスイッチなどの安全スイッチSWc1,SWc2が取り付けられている。そして、これら直列接続された安全スイッチSWc1,SWc2により昇降路系統安全回路SC3が構成されている。なお、図1に示した各系統の安全回路を構成する安全スイッチはもちろん例示であり、実際にはその他種々の安全スイッチが設けられている。
これらの乗場系統安全回路SC1、かご系統安全回路SC2、及び昇降路系統安全回路SC3は安全回路監視手段3に接続されている。安全回路監視手段3は、これら各系統の安全回路が全て正常であるか否かを監視しており、更に、正常でない系統があると判別した場合には、エレベータ運転禁止指令をエレベータ運転制御手段2に対して出力すると共に、その正常でない系統の安全回路における異常な安全スイッチを特定するようになっている。そして、エレベータ運転制御手段2は、安全回路監視手段3からのエレベータ運転禁止指令に基づきエレベータの運転を停止するようになっている。
安全回路監視手段3は、エレベータ運転中は常時エレベータ運転制御手段2から参照用制御データを入力しており、この制御データを参照しながら各系統の安全スイッチが全て正常な状態に維持されているか否かを監視するようになっている。
例えば、各階床の乗場ドア4の開閉状態を示す安全スイッチSWa1〜SWanは、乗りかご5がいずれかの階床に停止中でない限りは、エレベータ運転制御手段2からの乗場ドア全閉指令に基づき全てオンになっているはずであり、したがって、乗場系統安全回路SC1は導通状態になっているはずである。それにもかかわらず、乗場系統安全回路SC1が開放状態になっていれば、いずれかの階床の乗場ドア4又は乗場ドアスイッチに異常が発生していることになる。
同様に、乗りかご5のかごドア6の開閉状態を示す安全スイッチSWb1も、乗りかご5がいずれかの階床に停止中でない限りは、エレベータ運転制御手段2からのかごドア全閉指令に基づきオンになっているはずであり、また、安全スイッチSWb2も乗りかご5が通常速度で走行している限りはオンになっているはずである。したがって、かご系統安全回路SC2も導通状態になっているはずである。それにもかかわらず、かご系統安全回路SC2が開放状態になっていれば、かごドア6又はセーフティ・リンクに異常が発生していることになる。
同様に、リミットスイッチなどの安全スイッチSWc1,SWc2も、乗りかご5が最下部付近又は最上部付近に接近していない限りはオンになっているはずであり、したがって、昇降路系統安全回路SC3は導通状態になっているはずである。それにもかかわらず、昇降路系統安全回路SC3が開放状態になっていれば、どちらかのリミットスイッチに異常が発生していることになる。
次に、図1の主な動作を図2のフローチャートに基づき説明する。安全回路監視手段3は、エレベータ運転制御手段2からの制御データを参照しつつ、乗場系統安全回路SC1が現在の制御状態に対応して正常状態(すなわち導通状態)になっているか否かにつき判別する(ステップ1)。
この判別結果が「YES」であれば、次いでかご系統安全回路SC2が現在の制御状態に対応して正常状態(すなわち導通状態)になっているか否かにつき判別する(ステップ2)。
この判別結果も「YES」であれば、次いで昇降路系統安全回路SC3が現在の制御状態に対応して正常状態(すなわち導通状態)になっているか否かにつき判別する(ステップ3)。
そして、ステップ3での判別結果も「YES」であれば、全系統の安全回路が正常状態であることになるため、安全回路監視手段3はエレベータ運転制御手段2に対してエレベータ運転許可指令を出力する(ステップ4)。したがって、エレベータ運転制御手段2は、そのままエレベータの運転を続行することができる。
安全回路監視手段3は、エレベータ運転許可指令を出力した後、エレベータ運転が終了したか否かを判別し(ステップ5)、未だ終了していないと判別した場合はステップ1に戻って次のサイクルの監視動作を再度実行する。なお、エレベータ運転が終了したと判別する場合とは、例えば、深夜の時間帯に設定されている所定のエレベータ運転終了時刻を経過したような場合である。
一方、上記のステップ1〜3のうちいずれか1つのステップにおいて判別結果が「NO」であれば、安全回路監視手段3は、エレベータ運転禁止指令をエレベータ運転制御手段2に対して出力すると共に、その正常でない系統の安全回路における異常な安全スイッチを特定する(ステップ6)。そして、エレベータ運転制御手段2は、安全回路監視手段3からのエレベータ運転禁止指令に基づきエレベータの運転を停止する。
ここで、ステップ1〜5までの監視動作を安全回路監視手段3が繰り返す場合の周期につき説明する。本実施形態では、この周期を、いずれかの安全スイッチが異常となった時点と、この異常に起因したトラブルがエレベータシステムにが発生すると想定した時点との間の時間から、エレベータ運転制御手段2が運転を停止するのに必要とする時間を差し引いた時間よりも短い周期とすることにしている。
例えば、安全スイッチSWb2(セーフティ・リンク・スイッチ)が異常を示すオフ状態になった場合、セーフティ・リンクがこの時点で直ちに機能しなくなるのではなく、一定の時間T1の経過後に機能しなくなるものとし、また、エレベータ運転制御手段2が運転を停止して乗りかご5を停止させるまでに時間T2(T2<T1)を要する。この場合、安全回路監視手段3は、T1−T2よりも短い周期でステップ1〜5までの監視動作を繰り返す必要がある。
このT1−T2の周期よりも短い監視動作であれば、安全スイッチSWb2の異常を検出した時点で直ちに運転を停止すれば、セーフティ・リンクが実際には機能し得る時間内で乗りかご5を停止させることができ、乗客の安全は確保されることになる。
次に、本実施形態の構成を更に詳細に説明する。図3は、図1においては図示を省略していた、安全回路監視手段3の詳細構成、及び安全回路に付加された補助回路の構成を示す説明図である。但し、図3では、3系統の安全回路のうち乗場系統安全回路SC1及びその補助回路AC1,AC2,…,ACnのみを代表して図示している(かご系統安全回路SC2及びその補助回路、並びに昇降路系統安全回路SC3及びその補助回路も略同様の構成である。)。
図3において、安全回路監視手段3は、閉回路導通検出手段31、運転許可/禁止指令出力手段32、補助回路電流測定手段33、直流電源34、及び異常スイッチ特定手段35を有している。
直列接続された安全スイッチSWa1,SWa2,…,SWanにより構成される乗場系統安全回路SC1の一端側及び他端側が閉回路導通検出手段31に接続されている。閉回路導通検出手段31は、この閉回路としての乗場系統安全回路SC1の導通の有無を検出するようになっている。
そして、乗場系統安全回路SC1には、安全スイッチSWa1,SWa2,…,SWanのオンオフ動作に連動する補助接点Sa1,Sa2,…,Sanと、これらの補助接点に直列接続され所定の固有抵抗値を有する抵抗体R11,R12,…,R1nとで形成される補助回路AC1,AC2,…,ACnが付加されている。補助接点Sa1,Sa2,…,Sanはa接点であり、常時はオフ状態となっているが、安全スイッチSWa1,SWa2,…,SWanがオフになるとオン状態に切り換わるものである。
これら補助接点Sa1,Sa2,…,San、及び抵抗体R11,R12,…,R1nの各直列接続体は、その一端側が補助回路電流測定手段33に接続されると共に、他端側が直流電源34の負側端子に接続されている。したがって、補助回路電流測定手段33は、オン状態に切り換わった補助接点があれば、この補助接点及びこれに直列接続された抵抗体を流れる固有の補助回路電流値を測定するようになっている。
なお、図3の構成では直流電源34を用いているが、これは必ずしも直流電源でなくてもよく、交流電源であってもよい。
次に、図3の動作を図4のフローチャートを参照しつつ説明する。図4は、図2のフローチャートのステップ1及び6の処理内容を詳細に示したものであり、ステップ2,3についてはステップ1と同様であるため記載を省略している。
まず、閉回路導通検出手段31は、閉回路である乗場系統安全回路SC1に微小電流を流し、この閉回路の導通の有無を検出する(ステップ1−1)。運転許可/禁止指令出力手段32はこの検出結果を入力し、導通が検出されていれば(ステップ1−1の「YES」の場合)、乗場系統安全回路SC1が正常であると判別する(ステップ1−2)。
この後、運転許可/禁止指令出力手段32は、かご系統安全回路SC2、及び昇降路系統安全回路SC3の導通の有無についても検出結果を同様の閉回路導通検出手段(図示せず)から入力する。そして、ステップ2,3でも同様に導通が検出されていれば、運転許可/禁止指令出力手段32は、かご系統安全回路SC2、及び昇降路系統安全回路SC3も正常であると判別し、運転許可指令をエレベータ運転制御手段2に対して出力する(図2のステップ4)。
しかし、閉回路導通検出手段31が閉回路の導通を検出しなければ(ステップ1−1の「NO」の場合)、運転許可/禁止指令出力手段32は、乗場系統安全回路SC1が異常と判別し(ステップ1−3)、運転禁止指令をエレベータ運転制御手段2に対して出力する(ステップ6−1)。
このとき、乗場系統安全回路SC1の導通が検出されなかった理由が、例えば安全スイッチSWa2がオフ状態になっていたことであるとすると、補助接点Sa2はオン状態に切り換わっている。したがって、補助回路AC2の補助接点Sa2、及びこれに直列接続された抵抗体R12には直流電源34から供給される電流が流れ、この電流値を補助回路電流測定手段33が測定する(ステップ6−2)。補助回路電流測定手段33は、この測定値を異常スイッチ特定手段35に出力する。
異常スイッチ特定手段35は、このとき既に閉回路導通検出手段31から乗場系統安全回路SC1が開放状態になっている旨を知らせる信号を受け取っている。異常スイッチ特定手段35は、補助回路電流測定手段33からの電流測定値を入力すると、この測定値と抵抗体R11,R12,…,R1nを流れる各固有電流値(自己の内部メモリに予め記憶されている)とを比較する(ステップ6−3)。そして、この比較に基づき、補助回路電流測定手段33から入力した電流測定値は補助回路AC2のものであること、すなわち異常となっている安全スイッチはSWa1,SWa2,…,SWanのうちのSWa2であることを特定する(ステップ6−4)。異常スイッチ特定手段35は、この特定結果をエレベータ運転制御手段2に出力する。
エレベータ運転制御手段2は、このとき既に運転許可/禁止指令出力手段32から運転禁止指令を入力しているが、異常スイッチ特定手段35から入力した特定結果を制御の上で利用することができる。例えば、乗りかご5の移動中に運転許可/禁止指令出力手段32から運転禁止指令を入力して最寄り階に停止しようとしたが、その最寄り階が2階であったような場合は、乗場ドア故障の可能性が高い2階では停止せずに1階又は3階に乗りかご5を停止させることができる。
また、エレベータ運転制御手段2は、異常スイッチ特定手段35から入力した特定結果を、エレベータ制御装置1内の記憶装置(図示せず)に保存させることもできる。したがって、エレベータ保守サービスセンターの保守作業員は、エレベータの運転が停止された後、どの安全スイッチが異常になっているのかを直ちに知ることができ、復旧作業を容易且つ迅速に行うことができる。
以上説明した本実施形態に係る図1の構成は、エレベータシステム内の安全スイッチを、従来のように全て直列接続することにより1つの安全回路を構成するのではなく、この1つの安全回路を3つの系統に分割した構成となっている。したがって、1系統あたりのケーブル長さはそれほど長くはならず電圧降下も小さくなっている。それ故、各系統の安全スイッチについては全て通常定格のものを用いることが可能になっている。
また、いずれかの安全回路に異常が発生した場合、その安全回路がどの系統に属し、異常となった安全スイッチはどれであるかが安全回路監視手段によって自動的に特定されるようになっているので、保守作業員が復旧作業に費やす労力及び時間を従来に比べて大きく低減することができる。
なお、本実施形態では、図3に示したように、安全スイッチSWa1,SWa2,…,SWanに連動する補助接点として、a接点である補助接点Sa1,Sa2,…,Sanを用いて補助回路AC1,AC2,…,ACnを形成しているが、この補助接点にはb接点を用いるようにしてもよい。
図5は、図3の変形例を示した説明図であり、b接点である補助接点Sb1,Sb2,…,Sbnを用いて補助回路AC1,AC2,…,ACnを形成した構成を示している。
図5において、補助接点Sb1,Sb2,…,Sbnは常時はオン状態となっているが、安全スイッチSWa1,SWa2,…,SWanがオフになるとオフ状態に切り換わるものである。したがって、例えば、安全スイッチSWa2が異常になりオフ状態になったとすると、補助接点Sb2もオフ状態に切り換わる。補助回路AC2の補助接点Sb2、及びこれに直列接続された抵抗体R12には、それまで直流電源34からの電流が流れていたが、補助接点Sb2がオフ状態に切り換わったことによりこの電流が遮断される。
一方、補助回路電流測定手段33のそれまでの電流測定値は、補助回路AC1,AC2,…,ACnに流れる各電流の合計値であったが、補助回路AC2の電流が遮断されたことにより、その分だけ電流測定値が減小する。異常スイッチ特定手段35は、閉回路導通検出手段31から乗場系統安全回路SC1が開放状態になっている旨を知らせる信号を受け取ると、この補助回路電流測定手段33の電流測定値減小分を調べることにより、異常となっている安全スイッチがSWa2であることを特定する。
また、本実施形態では、図1に示したように、安全回路の系統数が乗場系統SC1,かご系統SC2,昇降路系統SC3の3系統である場合につき説明したが、本発明では必ずしもこれらの3系統に限定する必要はなく、エレベータの仕様や用途等に応じて適宜増減することが可能である。
図6は、本発明の他の実施形態に係るエレベータの安全監視システムの構成図である。この実施形態におけるエレベータ制御装置1Aには、異常報知手段7が付加されている。この異常報知手段7は、安全回路監視手段3からエレベータ運転制御手段2に対して出力されるエレベータ運転禁止指令の信号を入力するようになっており、建物内のエレベータ管理室、又はネットワークを介してエレベータ保守サービスセンターに異常を報知するようになっている。この異常報知の内容には、エレベータに異常が発生したことに加え、異常が発生した系統、及び異常となった安全スイッチを特定する情報が含まれている。
したがって、管理人又は保守作業員は、異常発生個所を予め知ることができるのでエレベータの復旧作業を行うべき現場にいち早く駆けつけることができるばかりでなく、復旧作業に必要な交換部品を予め用意した上で現場に向かうことができるようになり、効率的な復旧作業を行うことができるようになる。
1:エレベータ制御装置
2:エレベータ運転制御手段
3:安全回路監視手段
4:乗場ドア
5:乗りかご
6:かごドア
7:異常報知手段
SC1:乗場系統安全回路
SC2:かご系統安全回路
SC3:昇降路系統安全回路
SWa1〜SWan:安全スイッチ(乗場ドアスイッチ)
SWb1:安全スイッチ(かごドアスイッチ)
SWb2:安全スイッチ(セーフティ・リンク・スイッチ)
SWc1:安全スイッチ(上部リミットスイッチ)
SWc2:安全スイッチ(下部リミットスイッチ)
31:閉回路導通検出手段
32:運転許可/禁止指令出力手段
33:補助回路電流測定手段
34:直流電源
35:異常スイッチ特定手段
AC1,AC2,…,ACn:補助回路
Sa1,Sa2,…,San:補助接点(a接点)
R11,R12,…,R1n:抵抗体
Sb1,Sb2,…,Sbn:補助接点(b接点)
2:エレベータ運転制御手段
3:安全回路監視手段
4:乗場ドア
5:乗りかご
6:かごドア
7:異常報知手段
SC1:乗場系統安全回路
SC2:かご系統安全回路
SC3:昇降路系統安全回路
SWa1〜SWan:安全スイッチ(乗場ドアスイッチ)
SWb1:安全スイッチ(かごドアスイッチ)
SWb2:安全スイッチ(セーフティ・リンク・スイッチ)
SWc1:安全スイッチ(上部リミットスイッチ)
SWc2:安全スイッチ(下部リミットスイッチ)
31:閉回路導通検出手段
32:運転許可/禁止指令出力手段
33:補助回路電流測定手段
34:直流電源
35:異常スイッチ特定手段
AC1,AC2,…,ACn:補助回路
Sa1,Sa2,…,San:補助接点(a接点)
R11,R12,…,R1n:抵抗体
Sb1,Sb2,…,Sbn:補助接点(b接点)
Claims (5)
- 直列接続された複数の安全スイッチにより各系統が構成される複数系統の安全回路と、
前記各系統の安全回路が全て正常であるか否かを監視し、正常でない系統があると判別した場合にはエレベータ運転禁止指令を出力すると共に、その正常でない系統の安全回路における異常な安全スイッチを特定する安全回路監視手段と、
前記安全回路監視手段からのエレベータ運転禁止指令に基づきエレベータの運転を停止するエレベータ運転制御手段と、
を備えたことを特徴とするエレベータの安全監視システム。 - 前記複数系統の安全回路に、乗場系統安全回路、かご系統安全回路、及び昇降路系統安全回路が含まれる、
ことを特徴とする請求項1記載のエレベータの安全監視システム。 - 前記安全回路監視手段は、
前記直列接続された複数の安全スイッチの一端側及び他端側を結ぶことにより形成される閉回路の導通を検出する閉回路導通検出手段と、
前記閉回路導通検出手段が導通を検出した場合、又は検出しなかった場合に、それぞれ運転許可指令、又は運転禁止指令を前記エレベータ運転制御手段に出力する運転許可/禁止指令出力手段と、
前記各安全スイッチのオンオフ動作に連動する補助接点、及びこの補助接点に直列接続され所定抵抗値を有する抵抗体で形成される補助回路を流れる電流の測定を行う補助回路電流測定手段と、
前記閉回路導通検出手段が導通を検出しない場合に、前記補助回路電流測定手段の電流測定値に基づき、オフ状態の安全スイッチを検出し、このオフ状態の安全スイッチを前記異常安全スイッチと特定する異常スイッチ特定手段と、
を有するものであることを特徴とする請求項1記載のエレベータの安全監視システム。 - 前記補助接点は、a接点又はb接点のいずれをも含むものである、
ことを特徴とする請求項3記載のエレベータの安全監視システム。 - 前記安全回路監視手段が前記エレベータ運転禁止指令を出力した場合に、エレベータに異常が発生したことと共に、異常が発生した系統及び異常な安全スイッチを、エレベータ管理室又はエレベータ保守サービスセンターに報知する異常報知手段を備えた、
ことを特徴とする請求項1記載のエレベータの安全監視システム。
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