JP2009023110A - サーマル記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置構成を簡易にして故障しにくくする。
【解決手段】サーマルプリンタは、ロール紙2を搬送する搬送機構と、ロール紙2に画像を形成する発熱体3を有するサーマルヘッド4と、プラテンローラ20と、搬送機構を制御する搬送制御部とを含んでいる。搬送制御部は、切断されたロール紙2の前端をサーマルヘッド4よりも搬送方向上流側に一旦戻した後、当該前端がサーマルヘッド4の発熱体3の下面3aと接触しながら搬送方向に搬送されるように搬送機構を制御する。
【選択図】図3
【解決手段】サーマルプリンタは、ロール紙2を搬送する搬送機構と、ロール紙2に画像を形成する発熱体3を有するサーマルヘッド4と、プラテンローラ20と、搬送機構を制御する搬送制御部とを含んでいる。搬送制御部は、切断されたロール紙2の前端をサーマルヘッド4よりも搬送方向上流側に一旦戻した後、当該前端がサーマルヘッド4の発熱体3の下面3aと接触しながら搬送方向に搬送されるように搬送機構を制御する。
【選択図】図3
Description
本発明は、サーマルヘッドにより印字媒体に画像を形成するサーマル記録装置に関する。
特許文献1には、サーマルヘッドでロール紙に印字を行うサーマルプリンタについて記載されている。このサーマルプリンタにおいては、カバーを開けてロール紙をセットするときなどのカバーの開閉動作に連動して、サーマルヘッドの表面を払拭するクリーニングローラを含むクリーニング機構部を有している。この構成により、サーマルヘッドによって溶融したロール紙の発色成分がすべてロール紙に付着せず、サーマルヘッドの表面に異物として付着したものを、カバー開閉毎に、クリーニングローラが自動的にサーマルヘッドの表面を払拭し除去する。そのため、ユーザがサーマルヘッドの表面から異物を除去する、煩わしいクリーニング作業を行う必要がなくなる。
しかしながら、上記特許文献1に記載のサーマルプリンタにおいては、クリーニング機構部がカバーの開閉に連動してサーマルヘッドの表面をクリーニングローラで払拭するような複雑な機構となっているため、装置構成が複雑になって故障が生じやすい。
そこで、本発明の目的は、装置構成が簡易になって故障しにくいサーマル記録装置を提供することである。
本発明のサーマル記録装置は、巻解かれたロール紙を搬送する搬送機構と、前記搬送機構によって搬送されたロール紙に画像を形成する発熱体を有するサーマルヘッドと、前記発熱体と対向する位置に配置されたプラテンと、前記サーマルヘッドと前記プラテンとの間に巻解かれたロール紙を搬送するように、前記搬送機構を制御する搬送制御手段と、前記サーマルヘッドの搬送方向下流側に配置された前記ロール紙を切断する切断機構とを備えている。そして、前記搬送制御手段が、前記切断機構によって切断された残りのロール紙の前端を前記サーマルヘッドよりも搬送方向上流側に一旦戻した後、当該前端が前記発熱体の前記プラテンと対向する面に接触しながら搬送方向に搬送されるように前記搬送機構を制御する。
これによると、切断されたロール紙の前端と発熱体のプラテンと対向する面とを接触させることが可能になるので、発熱体のプラテンと対向する面に付着した異物をロール紙の前端で掻き取ることができる。そのため、サーマルヘッドの発熱体に付着した異物を除去するためのクリーニング機構を別に設ける必要がなくなり、装置構成が簡易になって故障しにくくなる。
本発明のサーマル記録装置は、別の観点では、印字媒体に画像を形成する発熱体を有するサーマルヘッドと、前記発熱体と対向する位置に配置されたプラテンと、印字媒体を搬送する搬送機構と、前記サーマルヘッドと前記プラテンとの間に印字媒体を搬送するように、前記搬送機構を制御する搬送制御手段と、前記発熱体と前記プラテンとで印字媒体を狭持して当該印字媒体に画像を形成可能な画像形成位置、前記発熱体と前記プラテンとが前記画像形成位置におけるよりも離れた位置であって前記発熱体と前記プラテンとの間に印字媒体を供給可能な供給位置、及び、前記画像形成位置と前記供給位置との間であって印字媒体の前端と前記発熱体の前記プラテンと対向する面とが接触可能な接触位置に選択的に前記サーマルヘッドを移動させる移動機構と、前記サーマルヘッドと前記プラテンとの間に印字媒体を搬送するときに前記サーマルヘッドを前記供給位置に移動させ、前記サーマルヘッドと前記プラテンとの間に搬送された印字媒体に画像を形成するときに前記サーマルヘッドを前記画像形成位置に移動させ、前記発熱体と印字媒体とを接触させるときに前記サーマルヘッドを前記接触位置に移動させるように、前記移動機構を制御する移動制御手段とを備えている。
これによると、印字媒体の厚みの大小によらず、さらには印字媒体が屈曲しにくい硬質カードなどであっても、印字媒体の前端と発熱体のプラテンと対向する面とを接触させることが可能になって、発熱体のプラテンと対向する面に付着した異物を印字媒体の前端で掻き取ることができる。そのため、サーマルヘッドの発熱体に付着した異物を除去するためのクリーニング機構を別に設ける必要がなくなり、装置構成が簡易になって故障しにくくなる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1実施形態によるサーマルプリンタの概略構成図である。サーマルプリンタ(サーマル記録装置)1は、図1に示すように、印字信号により所定の通電パルスが通電されると高温に発熱する発熱体3を有するサーマルヘッド4を含んでいる。サーマルプリンタ1には、図中右方に給紙部11が、左方に排紙部12がそれぞれ構成されており、これら給紙部11と排紙部12との間に搬送機構15が設けられている。そして、サーマルプリンタ1の内部には、給紙部11に収容されたロール紙2が巻解かれながら、給紙部11から排紙部12に向かう搬送方向A(図1中矢印A方向)に搬送される用紙搬送経路が形成されている。また、サーマルプリンタ1には、サーマルヘッド4、搬送機構15、及び、後述の切断機構9を制御する制御部100が設けられている。
本実施形態におけるロール紙2は、熱により変色する薬品などが塗布されてなる発色層を印字面側に有している。この発色層とサーマルヘッド4の発熱体3とが接触し且つ発熱体3が高温に発熱することで、発色層の発色成分が溶融する。そして、発熱体3とロール紙2との間で溶融し発色した液体は、温度が下がるとロール紙2の印字面側に固着しロール紙2に画像が形成される。
搬送機構15は、給紙部11とサーマルヘッド4との間に配置された一対の給紙ローラ5と、サーマルヘッド4と排紙部12との間に配置された一対の排紙ローラ6とを有している。一対の給紙ローラ5は、ロール紙2を狭持可能に互いに近接して配置されている。2つの給紙ローラ5a,5bのうち図中下方に位置する給紙ローラ5aだけが給紙モータ111(図2参照)によって回転駆動可能となっている。そして、図中上方に位置する給紙ローラ5bは回転自在に支持されており、下方の給紙ローラ5aが回転することで、給紙ローラ5aの回転方向とは逆方向に回転する。具体的には、給紙モータ111を正回転に駆動すると給紙ローラ5aが図中反時計回り方向に回転し、給紙ローラ5bが図中時計回り方向に回転する。そして、一対の給紙ローラ5に狭持されたロール紙2が給紙部11から搬送方向Aに搬送される。また、給紙モータ111を逆回転に駆動すると、給紙ローラ5aが図中時計回り方向に回転し、給紙ローラ5bが図中反時計回り方向に回転する。そして、ロール紙2を搬送方向Aとは反対方向に搬送する。なお、この搬送方向Aとは反対方向にロール紙2を搬送するのは、後述するように、ロール紙2の前端を発熱体3の下面3aに接触させるときの予備搬送動作である。
一対の排紙ローラ6も、ロール紙2を狭持可能に互いに近接して配置されている。2つの排紙ローラ6a,6bのうち図中下方に位置する排紙ローラ6aだけが排紙モータ112(図2参照)によって回転駆動可能となっている。そして、図中上方に位置する排紙ローラ6bは回転自在に支持されており、下方の排紙ローラ6aが回転することで、排紙ロータ6aの回転方向とは逆方向に回転する。具体的には、排紙モータ112を正回転に駆動すると、排紙ローラ6aが図中反時計回り方向に回転し、排紙ローラ6bが図中時計回り方向に回転する。そして、一対の排紙ローラ6に狭持されたロール紙2が搬送方向Aに沿って排紙部12側に搬送される。また、排紙モータ112を逆回転に駆動すると、排紙ローラ6aが図中時計回り方向に回転し、排紙ローラ6bが図中反時計回り方向に回転する。そして、ロール紙2を搬送方向Aとは反対方向に搬送する。この搬送方向Aとは反対方向にロール紙2を搬送するのは、上述の一対の給紙ローラ5と同様であって、後述するように、ロール紙2の前端を発熱体3の下面3aに接触させるときの予備搬送動作である。
一対の給紙ローラ5とサーマルヘッド4との間、及び、サーマルヘッド4と一対の排紙ローラ6との間には、ロール紙2の搬送をガイドするガイド部材7,8が設けられている。これらガイド部材7,8は、巻解かれながら搬送されるロール紙2が通過可能な中空形状を有している。そして、ガイド部材7によってロール紙2の前端が一対の給紙ローラ5とサーマルヘッド4間において下方に垂れ下がらずに、サーマルヘッド4とプラテンローラ20との間に案内される。また、ガイド部材8によってロール紙2の前端が一対の排紙ローラ6とサーマルヘッド4との間において下方に垂れ下がらずに一対の排紙ローラ6間に案内される。
一対の排紙ローラ6の搬送方向下流側には、ロール紙2を切断する切断機構9が設けられている。切断機構9は、上カッター9a及び下カッター9bを有している。上カッター9aは、図示しないカムによって上下に移動可能とされており、下カッター9bは移動不可能に固定されている。そして、カムがカッターモータ115(図2参照)によって回転駆動されることで上カッター9aが下カッター9bに近づく方向に移動し、両者の間に挟まれたロール紙2が切断される。そして、切断されたロール紙2は、排紙部12に落下し収容される。
サーマルヘッド4の発熱体3の下面3aと対向する位置には、プラテンローラ20が配置されている。プラテンローラ20は、回転自在に軸支されており、ロール紙2を発熱体3とで狭持しながら印字を行うときであって、搬送機構15によるロール紙2の搬送時にロール紙2との摩擦によって回転する。
サーマルヘッド4とガイド部材7との間には、ロール紙2の搬送方向Aの前端を検知する紙面センサ10が設けられている。これにより、ロール紙2の前端を検知することが可能になり、後述するようにロール紙2を無駄に巻き戻す必要がなくなる。
サーマルヘッド4は、その下端部の搬送方向中央に配置された発熱体3を有している。発熱体3は、その下面3aがサーマルヘッド4の下面から露出するように配置されている。この構成により、ロール紙2と発熱体3の下面3aとが接触可能となり、発熱体3とプラテンローラ20とで挟んだロール紙2に印字可能となる。
また、サーマルヘッド4の下端には、搬送方向Aに関して発熱体3を挟む位置にテーパ部4a,4bが形成されている。テーパ部4aは、搬送されてきたロール紙2が下面3aとプラテンローラ20との間に入り込みやすくするために、搬送方向Aの反対方向に向かって開くように傾斜している。一方、テーパ部4bは、搬送方向Aに向かって開くように傾斜している。
サーマルヘッド4の上端には、サーマルヘッド4を下方に付勢するバネ31が設けられている。バネ31は、発熱体3とプラテンローラ20との間に配置されたロール紙2に対して、発熱体3を所定の押圧力で押圧可能に、その付勢力が調整されたものである。この構成により、プラテンローラ20と発熱体3との間のロール紙2が、発熱体3とプラテンローラ20とで狭持されるようにして発熱体3に押圧され、発熱体3が発熱することでロール紙2に印字可能となっている。
次に、サーマルプリンタ1の制御系について、図2を参照しつつ説明する。図2は、本発明の第1実施形態によるサーマルプリンタの制御構成を示す概略ブロック図である。サーマルプリンタ1には、プリンタの各動作を制御する制御部100が設けられている。制御部100は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行する制御プログラム及び制御プログラムに使用されるデータが記憶されているROM(Read Only Memory)と、プログラム実行時にデータを一時記憶するためのRAM(Random Access Memory)とで構成されており、図2に示すように、ヘッド制御部101と、搬送制御部(搬送制御手段)102と、カッター制御部103とを含んでいる。なお、制御部100には、ロール紙2の前端を検知する紙面センサ10が接続されている。
ヘッド制御部101は、制御部100がPC(パーソナルコンピューター)99などからの印字信号を受信したときに、ヘッド駆動回路121を制御してサーマルヘッド4の発熱体3に所定の通電パルスを通電する。
搬送制御部102は、制御部100がPC99からの印刷信号を受信したときに、一対の給紙ローラ5及び排紙ローラ6を回転させてロール紙2を搬送方向Aに搬送するようにモータドライバ122,123を制御する。また、搬送制御部102は、切断機構9によってロール紙2が切断された後、この切断によって形成されたロール紙2の新たな前端(残りのロール紙2の前端)を、ロール紙2に次回印字が行われるまでに、一対の給紙ローラ5及び排紙ローラ6を回転させてロール紙2を搬送方向Aとは反対方向に搬送するようにモータドライバ122,123を制御するとともに、紙面センサ10によってロール紙2の前端が検知されたときに、一対の給紙ローラ5及び排紙ローラ6を回転させてロール紙2を搬送方向Aに搬送するようにモータドライバ122,123を制御する。このように紙面センサ10が設けられていることで、ロール紙2を巻き戻したときの前端を検知することができるので、ロール紙2の無駄な巻き取りを抑制することができる。加えて、ロール紙2の前端をサーマルヘッド4よりも搬送方向上流側に確実に配置することが可能になる。
カッター制御部103は、ロール紙2に形成された印字領域長に応じてロール紙2の前端が切断機構9の下流側に搬送された後、上カッター9aを下カッター9bに近づく方向に移動させてロール紙2を切断するようにカッターモータ115をモータドライバ124で制御する。また、カッター制御部103は、ロール紙2を切断した後、上カッター9aを下カッター9bから離れる方向に移動させるようにカッターモータ115をモータドライバ124で制御する。
次に、発熱体3に付着した異物を除去する動作について以下に説明する。図3は、ロール紙2に対する印字及び発熱体3に付着した異物を除去する動作を経時的に示した状況図である。サーマルヘッド4でロール紙2に印字するときは、搬送制御部102が、モータドライバ122,123を介して給紙及び排紙モータ111,112を正回転に駆動し、図3(a)に示すように、ロール紙2を給紙部11から巻解きながらサーマルヘッド4とプラテンローラ20との間に搬送する。そして、ヘッド制御部101が、ヘッド駆動回路121を介して発熱体3に所定の通電パルスを通電し、サーマルヘッド4とプラテンローラ20との間に搬送されたロール紙2の所定位置に印字する。
次に、カッター制御部103が、切断機構9よりも下流側に所定長(ロール紙2に形成された印字領域長に応じた長さ)だけ搬送された後、モータドライバ124を介してカッターモータ115を駆動し、ロール紙2を切断する。そして、ロール紙2を切断後、カッター制御部103が、モータドライバ124を介してカッターモータ115を駆動し、上カッター9aが下カッター9bから離れる方向に移動させる。
次に、搬送制御部102が、モータドライバ122,123を介して給紙及び排紙モータ111,112を逆回転に駆動し、図3(b)に示すように、切断機構9によって形成されたロール紙2の前端をサーマルヘッド4よりも搬送方向上流側に一旦戻すように搬送方向Aとは反対方向にロール紙2を搬送する。
そして、ロール紙2の前端が紙面センサ10によって検知されると、搬送制御部102が、モータドライバ122,123を介して給紙及び排紙モータ111,112を正回転に駆動し、図3(c)に示すように、ロール紙2の前端が発熱体3とプラテンローラ20との間を通過するように搬送する。このとき、サーマルヘッド4は下方に付勢されているため、発熱体3の下面3aとプラテンローラ20とが接触しているが、ロール紙2の前端はテーパ部4aに当接しながら発熱体3の下面3aとプラテンローラ20との間に入り込む。そして、入り込んだロール紙2の前端は発熱体3の下面3aと接触しながら搬送方向Aに向かって搬送されるとともに、下面3aに付着した異物をロール紙2の前端で掻き取ることができる。このときの前端と下面3aとの接触では、下面3aに付着した異物が前端の上端角部さらには端面と接触するので、異物が下面3aから剥離されるように除去される。なお、ここでいう異物とは、発熱体3によって溶融されたロール紙2の発色層がすべてロール紙2側に付着せず、発熱体3の下面3aにその一部が付着したものなどである。
本実施形態においては、ロール紙2が切断機構9によって切断される度に、ロール紙2の前端をサーマルヘッド4の搬送方向上流側に一旦戻し、その前端を発熱体3の下面3aに接触させて、先の印字により下面3aに付着したロール紙の滓(異物)を下面3aから掻き取っているが、例えば、ロール紙2に対して数十回、数百回の印字が行われた後、上述のようにロール紙2の前端を一旦戻して、その前端を発熱体3の下面3aに接触させてもよい。
以上のように、本実施形態のサーマルプリンタ1によると、切断機構9によって切断されることで形成されたロール紙2の前端が、サーマルヘッド4の搬送方向上流側に一旦戻された後、その前端を発熱体3の下面3aに接触しながら搬送方向Aに搬送することで、下面3aに付着したロール紙の滓(異物)がロール紙2の前端によって掻き取られる。そのため、サーマルヘッド4の発熱体3に付着した異物を除去するためのクリーニング機構を別に設ける必要がなくなり、装置構成が簡易になって故障しにくくなる。
また、ロール紙2が切断機構9によって切断される度に、ロール紙2の前端を下面3aに接触させて下面3aに付着した異物を掻き取っているので、次回行う印字において発熱体3の下面3aにはほとんど異物が付着していない。そのため、ロール紙2に対する印字品質が向上する。
続いて、本発明の第2実施形態によるサーマルプリンタ200について以下に説明する。図4は、本発明の第2実施形態によるサーマルプリンタの概略構成図である。なお、上述の第1実施形態と同様なものについては同符号で示し説明を省略する。本実施形態のサーマルプリンタ(サーマル記録装置)200は、矩形平面形状及び所定の厚みを有する硬質カード(印字媒体)202の印字面に印字を行うプリンタである。このカード202も印字面(サーマルヘッド4と対向する面である上面)に発色層が形成されており、発熱体3の発熱によって溶融した発色成分が印字面側に固着することで画像が形成される。本実施形態では、印字媒体として硬質カード202を用いているが、発熱体3の発熱によって画像が形成される所定サイズの比較的厚みの薄い用紙を用いてもよい。
サーマルプリンタ200には、図中右方に給紙部211が、左方に排紙部212がそれぞれ構成されており、これら給紙部211と排紙部212との間に搬送機構15が設けられている。そして、サーマルプリンタ200の内部には、給紙部211に収容されたカード202を給紙部211から排紙部212に向かう搬送方向C(図4中矢印C方向)に搬送される用紙搬送経路が形成されている。また、サーマルプリンタ200には、サーマルヘッド4、搬送機構15、後述のヘッド移動機構231、及び、ピックアップローラ213を制御する制御部300が設けられている。
給紙部211の上方には、給紙部211内に収納された複数のカード202のうち、最も上方に位置するカード202を送り出すピックアップローラ213が設けられている。ピックアップローラ213がピックアップモータ313(図5参照)によって駆動されると、カード202は図4中右方から左方に送られる。給紙部211から送り出されたカード202は搬送機構15の一対の給紙ローラ5によって狭持されつつ搬送方向Cに搬送される。そして、サーマルヘッド4の発熱体3によってカード202に印字が施され、一対の排紙ローラ6によって狭持されたカード202が排紙部212内に排出される。
サーマルヘッド4の搬送方向下流側には、サーマルヘッド4を上下方向に移動させるヘッド移動機構231が設けられている。ヘッド移動機構231は、サーマルヘッド4の搬送方向下流側側面と近接配置されており、サーマルヘッド4の下流側側面に形成されたラックに噛合するピニオン(ともに図示せず)を有している。そして、ピニオンがピニオンモータ314(図5参照)によって回転駆動されることでサーマルヘッド4が上下方向に移動し、サーマルヘッド4を後述の印字位置(画像形成位置)、供給位置、及び、接触位置に選択的に移動させられる。
サーマルヘッド4の印字位置は、サーマルヘッド4とプラテンローラ20との間に搬送されたカード202を発熱体3とプラテンローラ20とで狭持するように発熱体3の下面3aをカード202に押圧する位置であり(図6(b)参照)、この状態で発熱体3が発熱することで、所望の画像がカード202に形成される。サーマルヘッド4の供給位置は、印字位置におけるよりもサーマルヘッド4とプラテンローラ20とが離れた位置であって、発熱体3の下面3aとプラテンローラ20との間にカード202を下面3aと接触させずに供給可能な位置である(図6(a)参照)。サーマルヘッド4の接触位置は、印字位置及び供給位置の間であり、具体的には印字位置よりも僅かに上方であってカード202の前端と発熱体3の下面3aとが接触可能な位置である(図6(c)参照)。
次に、サーマルプリンタ200の制御系について、図5を参照しつつ説明する。図5は、本発明の第2実施形態によるサーマルプリンタの制御構成を示す概略ブロック図である。サーマルプリンタ200には、プリンタの各動作を制御する制御部300が設けられている。この制御部300も、第1実施形態の制御部100と同様に、CPU、ROM及びRAMにより構成されており、図5に示すように、第1実施形態と同様なヘッド制御部101と、搬送制御部(搬送制御手段)302と、ヘッド移動制御部(移動制御手段)303とを含んでいる。
搬送制御部302は、制御部300がPC99などから印刷信号及びクリーニング信号を受信したときに、ピックアップローラ213を回転させ一対の給紙ローラ5間にカード202を搬送するようにピックアップモータ313をモータドライバ324で制御するとともに、一対の給紙ローラ5及び排紙ローラ6を回転させてカード202を搬送方向Cに搬送するようにモータドライバ122,123を制御する。
ヘッド移動制御部303は、制御部300がPC99から印刷信号を受信したときに、ピニオンモータ314を駆動してサーマルヘッド4が供給位置に移動するようにモータドライバ325を制御するとともに、発熱体3の下面3aとプラテンローラ20との間にカード202が搬送されてきたときにサーマルヘッド4が印字位置に移動するようにモータドライバ325を制御する。また、ヘッド移動制御部303は、制御部300がPC99からクリーニング信号を受信したときに、ピニオンモータ314を駆動してサーマルヘッド4が接触位置に移動するようにモータドライバ325を制御する。なお、クリーニング信号は、ユーザが発熱体3の下面3aから異物を除去したいときにPC99を介して制御部300に任意に送信される信号である。
次に、発熱体3に付着した異物を除去する動作について以下に説明する。図6は、カード202に対する印字及び発熱体3に付着した異物を除去する動作を経時的に示した状況図である。サーマルヘッド4でカード202に印字するときは、搬送制御部302が、モータドライバ324を介してピックアップモータ313を駆動し、一対の給紙ローラ5にカード202を搬送する。このとき、ヘッド移動制御部303が、モータドライバ325を介してピニオンモータ314を駆動し、サーマルヘッド4を図6(a)に示すように、供給位置に移動させる。そして、搬送制御部302が、モータドライバ122,123を介して給紙及び排紙モータ111,112を正回転に駆動し、サーマルヘッド4とプラテンローラ20との間にカード202を搬送する。
次に、ヘッド移動制御部303が、モータドライバ325を介してピニオンモータ314を駆動し、図6(b)に示すように、サーマルヘッド4とプラテンローラ20との間に配置されたカード202を発熱体3の下面3aで押圧するようにサーマルヘッド4を印字位置に移動する。そして、ヘッド制御部101が、ヘッド駆動回路121を介して発熱体3に所定の通電パルスを通電し、サーマルヘッド4とプラテンローラ20との間に搬送されたカード202の所定位置に印字する。こうして、カード202に所望の画像が形成される。
カード202に印字をしていくうちに、発熱体3の下面3aに異物が付着し、ユーザによってPC99からクリーニング信号を制御部300が受信したときに、搬送制御部302が、モータドライバ324を介してピックアップモータ313を駆動し、一対の給紙ローラ5にカード202を搬送する。このとき、ヘッド移動制御部303が、モータドライバ325を介してピニオンモータ314を駆動し、サーマルヘッド4を、図6(c)に示すように、接触位置に移動させる。そして、搬送制御部302がモータドライバ122,123を介して給紙及び排紙モータ111,112を正回転に駆動し、カード202の前端が発熱体3とプラテンローラ20との間を通過するように搬送する。このとき、カード202の前端は発熱体3の下面3aと接触しながら搬送方向Cに向かって搬送されるとともに、下面3aに付着した異物をカード202の前端で掻き取ることができる。このときの前端と下面3aとの接触では、下面3aに付着した異物が前端の上端角部さらには前端面と接触するので、異物が下面3aから剥離されるように除去される。なお、ここでいう異物も第1実施形態と同様なものである。
本実施形態においては、ユーザがPC99を介して制御部300にクリーニング信号を送信すると、上述のように、給紙部211からカード202を送り出し、そのカード202の前端を下面3aに接触させて下面3aから異物を除去しているが、例えば、印刷枚数をカウントするカウンターを設けて、数十枚、数百枚印刷するごとに、カード202を給紙部211から送り出して、カード202の前端を上述のように下面3aに接触させて異物を除去してもよい。こうすれば、ユーザがPC99を介して制御部300にクリーニング信号を送らなくてもよくなる。加えて、定期的に下面3aがクリーニングされることになって、発熱体3による印字品質の低下を抑制することができる。また、制御部300が印刷信号を受信する度に、印刷前にカード202を下面3aに接触させて下面3aに付着した異物を除去してもよい。この場合、下面3aに異物がほとんど付着していない状態でカード202に印字することが可能になって、印字品質の低下をより一層抑制することができる。
以上のように、本実施形態のサーマルプリンタ200によると、印字媒体が屈曲しにくい硬質カード202であっても、カード202の前端と発熱体3の下面3aとを接触させることが可能になって、発熱体3の下面3aに付着した異物をカード202の前端で掻き取ることができる。そのため、サーマルヘッド4の発熱体3の下面3aに付着した異物を除去するためのクリーニング機構を別に設ける必要がなくなり、装置構成が簡易になって故障しにくくなる。また、ヘッド移動機構231を有しているので、印刷媒体の厚みに合わせて、サーマルヘッド4の印字位置、供給位置、及び、接触位置を適宜調整することが可能であるため、印字媒体の厚みによらず、上述と同様な効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述した各実施形態においてはサーマルプリンタ1,200について説明したが、第1実施形態のサーマルヘッド4、搬送機構15、制御部100、プラテン、切断機構9を有するサーマル式の発券装置に適用可能であり、第2実施形態のサーマルヘッド4、ヘッド移動機構231、搬送機構15、制御部300、プラテンを有するサーマル式の発券装置にも適用可能である。また、プラテンローラ20は、略直方体形状の平プラテンであってもよい。
1,200 サーマルプリンタ(サーマル記録装置)
2 ロール紙
3 発熱体
3a 下面
4 サーマルヘッド
9 切断機構
15 搬送機構
20 プラテンローラ
102,302 搬送制御部(搬送制御手段)
231 ヘッド移動機構(移動機構)
303 ヘッド移動制御部(移動制御手段)
2 ロール紙
3 発熱体
3a 下面
4 サーマルヘッド
9 切断機構
15 搬送機構
20 プラテンローラ
102,302 搬送制御部(搬送制御手段)
231 ヘッド移動機構(移動機構)
303 ヘッド移動制御部(移動制御手段)
Claims (2)
- 巻解かれたロール紙を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構によって搬送されたロール紙に画像を形成する発熱体を有するサーマルヘッドと、
前記発熱体と対向する位置に配置されたプラテンと、
前記サーマルヘッドと前記プラテンとの間に巻解かれたロール紙を搬送するように、前記搬送機構を制御する搬送制御手段と、
前記サーマルヘッドの搬送方向下流側に配置された前記ロール紙を切断する切断機構とを備えており、
前記搬送制御手段が、前記切断機構によって切断された残りのロール紙の前端を前記サーマルヘッドよりも搬送方向上流側に一旦戻した後、当該前端が前記発熱体の前記プラテンと対向する面に接触しながら搬送方向に搬送されるように前記搬送機構を制御することを特徴するサーマル記録装置。 - 印字媒体に画像を形成する発熱体を有するサーマルヘッドと、
前記発熱体と対向する位置に配置されたプラテンと、
印字媒体を搬送する搬送機構と、
前記サーマルヘッドと前記プラテンとの間に印字媒体を搬送するように、前記搬送機構を制御する搬送制御手段と、
前記発熱体と前記プラテンとで印字媒体を狭持して当該印字媒体に画像を形成可能な画像形成位置、前記発熱体と前記プラテンとが前記画像形成位置におけるよりも離れた位置であって前記発熱体と前記プラテンとの間に印字媒体を供給可能な供給位置、及び、前記画像形成位置と前記供給位置との間であって印字媒体の前端と前記発熱体の前記プラテンと対向する面とが接触可能な接触位置に選択的に前記サーマルヘッドを移動させる移動機構と、
前記サーマルヘッドと前記プラテンとの間に印字媒体を搬送するときに前記サーマルヘッドを前記供給位置に移動させ、前記サーマルヘッドと前記プラテンとの間に搬送された印字媒体に画像を形成するときに前記サーマルヘッドを前記画像形成位置に移動させ、前記発熱体と印字媒体とを接触させるときに前記サーマルヘッドを前記接触位置に移動させるように、前記移動機構を制御する移動制御手段とを備えていることを特徴とするサーマル記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007185560A JP2009023110A (ja) | 2007-07-17 | 2007-07-17 | サーマル記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007185560A JP2009023110A (ja) | 2007-07-17 | 2007-07-17 | サーマル記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009023110A true JP2009023110A (ja) | 2009-02-05 |
Family
ID=40395425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007185560A Pending JP2009023110A (ja) | 2007-07-17 | 2007-07-17 | サーマル記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009023110A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103612489A (zh) * | 2013-12-12 | 2014-03-05 | 福建联迪商用设备有限公司 | 一种热敏打印头自动清洁的方法及装置 |
WO2017061089A1 (ja) * | 2015-10-07 | 2017-04-13 | ソニー株式会社 | サーマルプリンタ及びサーマルプリンタの制御方法 |
Citations (1)
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---|---|---|---|---|
JP2005001151A (ja) * | 2003-06-10 | 2005-01-06 | Sii P & S Inc | プリンタ装置 |
-
2007
- 2007-07-17 JP JP2007185560A patent/JP2009023110A/ja active Pending
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