JP2009022166A - 連続遠心分離装置を使用したカキ肉エキスの製造方法 - Google Patents

Abstract

【課題】カキ肉エキスの有効成分を抽出する、この沈殿物の沈殿と上澄み液の攪拌、分離作業を、強制的に分離し、分離作業を連続的に行え、もって、攪拌分離の作業時間を大幅に短縮することが出来、沈殿物が沈殿するまでの時間を待機する必要がなく、きわめて効率よくカキ肉エキスの製造作業が行える画期的な連続遠心分離装置を使用したカキ肉エキスの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、カキ肉エキスの製造方法であって、カキ肉エキス含有した溶液の攪拌、分離工程を連続遠心分離装置を使用した遠心分離工程としてなり、連続遠心分離装置は、収納体と、収納体内に配置された回転体と、回転体を回転させる回転手段と、分離すべき溶液を収納空間部へ連続注入する注入部と、溶液を遠心分離し収納空間部の側部より分離された流動物を連続して排出する排出部と、残余の溶液を連続的に排出する溶液排出部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図１

Description

本発明は、例えば生ガキ等のカキ肉よりカキ肉のエキスを効率よく抽出すると共に、カキ肉内に存する有益な有効微量成分を逃すことなく抽出して製造できる、連続遠心分離装置を使用したカキ肉エキスの製造方法に関するものである。

近年、カキ肉のエキスは健康補助食品として有益物質を多く含んだ極めて優れた製品であると一般にその認識度は日増しに高まっている。
そして、現在では例えば多種多様な抽出法によって抽出されたカキ肉エキスに関する健康補助食品が販売されている（特開平１０−１３６９４６号公報）。

かかるカキ肉のエキスの抽出に際しては、グリコーゲンやタウリンあるいは蛋白質、セレン等の有益な栄養源及び亜鉛等を含むいわゆる血小板の凝集を抑制する作用を有する物質を多量に含有され、効率よくカキ肉エキス中に回収できる様抽出し、製造することが望ましい。

しかもカキ肉エキスの製造に関しては、カキ肉エキスの含有した溶液を攪拌し、いわゆる沈殿する沈殿物と沈殿しない上澄み液とを分離し、その各々からカキ肉エキスの有効成分を抽出するが、この攪拌による沈殿物の沈殿と上澄み液との分離作業は、攪拌後の自然沈殿を待たなければならず、当該自然沈殿には所定の時間を要するとの課題があった。
また、最終的に自然沈殿しない溶液部分にも優れた有効成分が存することも各種の実験により明確となってきた。
さらに、従来より、前記攪拌、分離作業は連続的には行える装置は存在して折らず、そのため、この攪拌分離の作業時間がやはり長時間要するものとされていた。
特開平１０−１３６９４６号公報

かくして、本発明は上記の課題に鑑みて創案されたものであり、従来より必ず必要とされてきたカキ肉エキスの含有した溶液を攪拌し、いわゆる自然沈殿する沈殿物と沈殿しない上澄み液とを分離し、その各々からカキ肉エキスの有効成分を抽出する、この沈殿物の沈殿と上澄み液の攪拌、分離作業を、前記自然沈殿に頼ることなく強制的に分離し、しかもその分離作業を連続的に行え、もって、攪拌分離の作業時間を大幅に短縮することが出来、しかも沈殿物が沈殿するまでの時間を待機する必要がなく、きわめて効率よくカキ肉エキスの製造作業が行える画期的な連続遠心分離装置を使用したカキ肉エキスの製造方法を提供することを目的とするものである。

本発明は、
カキ肉からカキ肉エキスを抽出してカキ肉エキスを製造するカキ肉エキスの製造方法であって、
前記製造方法で採用されるカキ肉エキスを含有した溶液の攪拌、分離工程に連続遠心分離装置を使用してなり、
該連続遠心分離装置は、内部に収納空間部を有する収納体と、該収納体内に配置され、長手方向を軸芯方向として回転可能に構成された複数の回転羽を有する回転体と、該回転体を回転させる回転手段と、分離すべき溶液を前記収納空間部へ連続注入する注入部と、注入部から注入された溶液を遠心分離し、前記収納空間部の側部より分離された沈殿物を連続して排出する排出部と、前記沈殿物から分離された残余の溶液を連続的に排出する溶液排出部と、
を有する、
ことを特徴とし、
または、
水溶液が貯留された抽出容器内に生カキ肉を収納し、該抽出容器内で前記生カキ肉からカキ肉エキスを抽出する抽出工程と、
前記抽出工程で抽出されたカキ肉エキスを濃縮する工程と、
濃縮されたカキ肉エキスにエタノール溶液を添加して攪拌する攪拌工程と、
前記攪拌後に得られた沈殿物を濃縮する濃縮工程と、
を有するカキ肉エキスの製造工程であって、
前記攪拌工程には、連続遠心分離装置を使用してなり、
該連続遠心分離装置は、内部に収納空間部を有する収納体と、該収納体内に配置され、長手方向を軸芯方向として回転可能に構成された複数の回転羽を有する回転体と、該回転体を回転させる回転手段と、分離すべき溶液を前記収納空間部へ注入する注入部と、注入部から注入された溶液を遠心分離し、前記収納空間部の側部より分離された沈殿物を連続して排出する排出部と、前記沈殿物から分離された残余の溶液を排出する溶液排出部と、
を有する、
ことを特徴とし、
または、
前記複数の回転羽は、前記軸芯に設けられた回転軸部の外周から軸芯方向に間隔をあけ、かつ放射状に張り出して形成された、
ことを特徴とし、
または、
前記回転軸部は筒状部材により構成され、内部の中空部は注入部から注入された溶液の導入路とされた、
ことを特徴とするものである。

本発明による連続遠心分離装置を使用したカキ肉エキスの製造方法によれば、
従来より必ず必要とされてきたカキ肉エキスの含有した溶液を攪拌し、いわゆる自然沈殿する沈殿物と沈殿しない上澄み液とを分離し、その各々からカキ肉エキスの有効成分を抽出する、この沈殿物の沈殿と上澄み液の攪拌、分離作業を、前記自然沈殿に頼ることなく強制的に分離し、しかもその分離作業を連続的に行え、もって、攪拌分離の作業時間を大幅に短縮することが出来、しかも沈殿物が沈殿するまでの時間を待機する必要がなく、きわめて効率よくカキ肉エキスの製造作業が行えるとの優れた効果を奏する。

以下、本発明の好適な実施例を説明する。
図１には、本発明による連続遠心分離装置１を示しており、当該連続遠心分離装置１は、内部に収納空間部２を有する収納体３と、該収納体３内に配置され、長手方向、ここでは垂直方向を軸芯の方向として回転可能に構成された複数の回転羽４を有する回転体５と、該回転体５を回転させる回転装置６と、分離すべき溶液を前記収納空間部２へ連続注入する注入部７と、注入部７から注入された溶液を遠心分離し、前記収納空間部２の側部より分離された流動物１２（従来の沈殿物）を連続して排出する排出部８と、前記流動物１２から分離された残余の溶液１９（従来の上澄み液）を連続的に排出する溶液排出部９とを有して構成されている。

ここで、前記回転装置６は、連続遠心分離装置１の底部略中央より上方に突設された回転軸１０と、該回転軸１０につき長手方向（本実施例では垂直方向）を回転方向にして回転させるモータなどの回転部材（図示していない）とを備えて構成される。

そして、回転軸１０の先端方向には、回転体５が固着され、この回転体５は回転軸１０と同様に回転するよう構成されている。回転体５は、図１から理解されるように、内部に中空部を有する円筒状をなす回転軸部１１を有しており、該回転軸部１１の外周には各々スカート状に外側へ張り出す回転羽４・・・が垂直方向へ所定の等間隔をあけて取り付けられている。

そして、回転軸部１１に先端側には、上方から垂下して設けられたパイプ状の注入管１３先端部が挿入されており、該注入管１３と回転軸部１２との間には、回転軸部１１が回転できるようにしつつも注入管１３と回転軸部１２との間を密閉する様構成されている。

しかして、前記注入管１３の基端側には遠心分離すべきカキ肉エキスの濃縮液にエタノール溶液を加えた溶液が送出管１４から注入管１３に連続的に送出されている。

送出された溶液は回転軸部１１の内部に形成された導入路１５を通過し、該導入路１５の下側から収納体３内に導かれる。

収納体３内に前記溶液が貯留されると、前記の回転体５が垂直方向を回転軸として高速に回転する。該回転体５には前述のように複数枚の回転羽４・・・が設けられており、この複数の回転羽４・・・が回転しながら、収納体３内の溶液を攪拌し、遠心分離する作業が行われる。

そして、通常、従来は、攪拌後、沈殿物が自然沈殿するのを所定の長時間待ち、自然沈殿が終了した後、上方の上澄み液と沈殿物に分離して沈殿物を取り出すのであるが、この連続遠心分離装置１においては、前記従来の沈殿すべき沈殿物は、回転によって、収納体３の側壁側に寄せられ、かつ側壁に設けられた排出孔１６により外部へ連続的に排出されるようになっている。すなわち、従来のように自然沈殿に頼るものではなく、上澄み液と強制的に分離しようとするものである。

なお、この排出孔１６は収納体３の側壁円周方向に所定間隔をおいて複数設けられている。

ところで、前記排出孔１６は、当初より開孔されてはいない。その排出孔１６の近傍位置において、遠心分離操作により従来の沈殿物となる流動物１２が集まり、例えば作動液１８を作動させて、前記の排出孔１６を開閉するように構成し、排出孔１６を開口したときに前記の流動物１２が外部排出出来るように構成されているのである（図２参照）。

ここで、本発明による連続遠心分離装置１を使用したカキ肉エキスの製造方法について説明する。
まず、水などの溶液２２を貯留した、例えばいわゆる半球状をなすカマ型の抽出容器２０内に、剥き身の生カキ肉２１をそのままの形で、すなわち剥き身の生カキ肉２１を粉砕することなく丁寧に収納する。
次いで、前記抽出容器２０内で、温熱抽出あるいは常温抽出そして、常圧抽出あるいは加圧して抽出するか減圧して抽出するか等のカキ肉エキス抽出工程が行われる。

ここで、加圧抽出法を採用すると、加圧抽出は、例えばカキ肉細胞内の成分が加圧により活発に動き回ることによって細胞膜を通り抜け、細胞外へ飛び出るよう溶出する現象により抽出がなされる。よって、加圧抽出は例えばカキ肉細胞内の奥深いに部位に存在する成分抽出に優れている。例えばミトコンドリア内の成分抽出などが挙げられる。

これに対し、減圧抽出は、例えばカキ肉細胞外の圧力がカキ肉細胞内の圧力より低下するため、カキ肉細胞内の成分が細胞外に吸い取られるように抽出、溶出される。

よって、減圧抽出は、特にカキ肉細胞表面付近に存在している成分を抽出する場合に優れている。

そして、加圧抽出では、短時間でカキ肉エキスが多く抽出できるメリットも存するものであり、特に亜鉛（Ｚｎ）、セレン（Ｓｅ）、鉄（Ｆｅ）など加圧状態においても安定性の高い微量元素などを多く採取するときなど有効とされる。

これに対し、減圧抽出では、例えば減圧状態では沸点が低くなり、温度の上昇が比較的ない状態などを利用することにある。

すなわち、ビタミンあるいはタンパク質など加熱などで比較的変性しやすい栄養成分、特に細胞表面に存在している微量元素ビタミンなどを採取するときに有効な抽出法となる。

その他、例えば、生カキ肉の状態（肉厚のカキ肉なのか否かなど）あるいは生カキの重量などのカキ肉データが参酌され、全体としてカキ肉エキスを抽出するに際し、加圧抽出が好ましいのかあるいは減圧抽出が好ましいのかを選択して決定すればよい。
ここで、上記抽出選択工程で加圧抽出を選択した場合につき説明する。

まず、抽出容器２０が密閉されて加圧される。
この加圧の程度については何ら限定されるものではないが、１気圧以上に加圧するものであり、例えば１．１気圧乃至２．５気圧程度が好ましいものである。また、加圧する時間も限定されるものではないが、５分乃至６０分程度がこのましいものとなる。また、この際の温度は７５度Ｃから１２０度Ｃであり、加圧すると温度は常圧時より上昇するものとなる。

なお前記加圧抽出に際しては、剥き身のカキ肉を傷つけないよう抽出容器２０内で攪拌する必要はない。本発明によれば攪拌しなくとも効率よく抽出出来るからである。また、攪拌すると、抽出すべき有効成分を痛めるおそれがある。

しかして、生カキ肉からは各種有効成分を効率よく抽出される。そして、前記の各種有効成分が抽出容器２０内の水溶液２２内に効率よく溶け出すものとなる。

この抽出量は通常の常圧の下で抽出した場合と比較し、かなりの増量が確認されている。また、従来と比較して抽出時間も大幅に短縮させて同じ量を抽出することが出来る。

ついで、前記生カキ肉２１からカキ肉エキスを抽出した抽出溶液を濃縮する。
ここで、水溶液の濃縮方法については何ら限定されず、抽出されたカキ肉のエキスをその固形分の含有量が例えば１５〜４５（Ｗ／Ｗ）％程度になるよう濃縮出来ればよい。

そして、この濃縮の際には、通常は温度が上げられ、６０℃乃至７０℃の範囲、若しくはそれ以上の高温で作業されるが、減圧低温加熱濃縮方法を採用すれば、これよりも低温で作業することが出来る。

減圧低温加熱濃縮、すなわち、低温で濃縮作業を行うことはカキ肉エキスの抽出にとってきわめて重要な要素であることが判明した。

カキ肉のエキスである蛋白質溶液を高温状態で持続すると蛋白質は硬く凝縮することが判明している。しかし、低温状態では蛋白質の凝縮は緩やかのものとなる。その緩やかな蛋白質が溶液中にある場合、溶液と接する面積は多くなるといえる。

たとえば、高温殺菌牛乳より低温殺菌牛乳の方が消化率が良いのは低温殺菌牛乳中の蛋白質と消化液の接する面積が高温殺菌牛乳中の蛋白質より広いためであると理解されている。

しかして、次の遠心分離させる工程の説明でも述べることとするが、蛋白質はアルコール溶液に接することにより変性し分離する。このとき、緩やかな凝縮の蛋白質は、硬く凝縮した蛋白質よりアルコール溶液と蛋白質とが接する面積が大きく、もって蛋白質は変性しやすく分離しやすくなるのである。

このように、減圧低温加熱濃縮を行うことにより生カキから抽出された蛋白質の凝縮は、緩やかなものとなる。するとアルコールと蛋白質が接する面積が、高温で濃縮した蛋白質より増大しているためにより多くの蛋白質が分離し、その分離した流動物１２により多くの乾燥物が収得できるのである。
ところで、いかなる濃縮作業によるかについては本発明では何ら限定されるものではなく、前記の減圧低温加熱濃縮に限らず、例えば、常圧加熱による濃縮、膜による濃縮、加圧加熱による濃縮などによって行っても構わないものである。

前記所定の濃度に濃縮された濃縮液にエタノール溶液を加えて、従来は、例えば攪拌が行われた所定時間経過後にカキ肉エキスが自然沈殿するのを待っていた。しかし、本発明では前記のように連続遠心分離装置１を使用し、強制的に分離させた。

そして、連続遠心分離されて従来の沈殿物となる流動物を連続的に採取し、それを乾燥させてカキ肉エキスの乾燥物を生成するのである。
この様に本発明によれば、タウリン、グリコーゲン、蛋白質、あるいは亜鉛を含有したいわゆる血小板の凝集を抑制する作用を有する物質、ビタミン、その他有益な物質の含有率、抽出度が高く、しかも短時間に、かつ連続的にカキ肉エキスの抽出、製造が行える（図３参照）。

次いで、本発明は、一旦カキ肉エキスを抽出したカキ肉から、さらにカキ肉エキスを抽出するいわゆる二度抽出されるカキ肉エキスについても連続遠心分離装置１を使用してカキ肉エキス製造が行える。
ここで、図４を参照して、二度抽出について説明する。

例えば抽出容器２０でまず常圧状態、すなわち一気圧の状態、いわゆる常圧状態で前記生カキ肉からカキ肉エキスを抽出する。

この抽出は一般に常圧抽出と称され、例えば８０分乃至１２０分間の時間で行われる。

前記溶液２２の温度については何ら制限はなく、通常は５０度から８０度程度で行われる。しかし、これに限定されるものではなく、５０度以下でも構わないし、８０度以上でも構わない。

しかして、前記常圧で抽出された生カキ肉エキスは前記抽出容器２０の溶液２２内に送出され、例えばカキ肉エキスが溶けた水溶液が採取される。

次いで、この水溶液を濃縮させる。ここで、水溶液の濃縮方法についても何ら限定されず、例えば抽出されたカキ肉のエキスをその固形分の含有量が１５〜４５（Ｗ／Ｗ）％程度になるよう濃縮出来ればよい。

そして、この濃縮の際には、通常は温度が上げられ、６０℃乃至７０℃の範囲、若しくはそれ以上の高温で作業されるが、減圧低温加熱濃縮方法を採用すれば、これよりも低温で作業することが出来ること既に述べたとおりである。

このように、低温で濃縮作業を行うことはカキ肉エキスの抽出にとってきわめて重要な要素であることが判明している。

しかしながら、いかなる濃縮作業によるかについては何ら限定されるものではなく、前記の減圧低温加熱濃縮に限らず、例えば、常圧加熱による濃縮、膜による濃縮、加圧加熱による濃縮などによって行っても構わないものである。

次に、前記抽出のために一度使用した生カキ肉２１を再度、溶液２２が貯留された抽出容器２内に収納し、あるいは、一度抽出したカキ肉エキス入り溶液を取り除いた後に、再度抽出容器２０内に溶液を貯留し、二度目の抽出をするのである。すなわち、抽出容器２０を密閉して加圧抽出などの二度目の抽出工程が行われる。
なお、この加圧の程度については何ら限定されるものではないが、１気圧以上であり、例えば１．１気圧乃至２．５気圧程度が好ましい。また、加圧する時間も限定されるものではないが、５分乃至６０分程度と解される。

しかして、一度カキ肉エキスが抽出された前記の生カキ肉から再度各種有効成分を効率よく抽出される。そして、前記の各種有効成分が抽出容器２０内の水溶液内に効率よく溶け出す。

この抽出量は通常の常圧の下で二度抽出した場合と比較し、約６０％程度の増量が確認されている。

しかして、ここでは、二度目の抽出について、加圧抽出法を採用したが、加圧抽出法ではなく、いわゆる一般的な常圧抽出でも、減圧抽出でも構わないものである。

この様に第１抽出及び第２回抽出で得られた抽出液を混合して抽出混合液２３とする。

さらに、この抽出混合液２３を濃縮して濃縮液を生成する。

次いで、前記の濃縮液にエタノール溶液を加えて、前記の連続遠心分離装置１に連続的に送出させる。
この送出後に前記連続遠心分離装置１が作動して前記溶液が遠心分離され、カキ肉エキスの従来の沈殿物が装置１の側壁側に流動物１２として収集される。
そして、当該収集流動物の乾燥物が生成出来あがるのである。
この様に本発明によれば、タウリン、グリコーゲン、蛋白質、あるいは亜鉛を含有したいわゆる血小板の凝集を抑制する作用を有する物質、ビタミン、その他有益な物質の含有率、抽出度が高いカキ肉エキスの抽出、製造が、前記連続遠心分離装置１を使用することにより、短時間の間に大量に行うことが出来ることになった。

連続遠心分離装置の構成を説明する構成説明図（その１）である。 連続遠心分離装置の構成を説明する構成説明図（その２）である。 カキ肉エキスの製造工程を説明する説明図（その１）である。 カキ肉エキスの製造工程を説明する説明図（その２）である。

符号の説明

１ 連続遠心分離装置
２ 収納空間部
３ 収納体
４ 回転羽
５ 回転体
６ 回転装置
７ 注入部
８ 排出部
９ 溶液排出部
１０ 回転軸
１１ 回転軸部
１２ 流動物
１３ 注入管
１４ 送出管
１５ 導入管
１６ 排出孔
１７ 送出孔
１８ 作動液
１９ 残余の溶液
２０ 抽出容器
２１ 生カキ肉
２２ 溶液
２３ 抽出混合液

Claims (4)

1. カキ肉からカキ肉エキスを抽出してカキ肉エキスを製造するカキ肉エキスの製造方法であって、
   前記製造方法で採用されるカキ肉エキスを含有した溶液の攪拌、分離工程を連続遠心分離装置を使用した遠心分離工程としてなり、
   該連続遠心分離装置は、内部に収納空間部を有する収納体と、該収納体内に配置され長手方向を軸芯方向として回転可能に構成された複数の回転羽を有する回転体と、該回転体を回転させる回転手段と、分離すべき溶液を前記収納空間部へ連続注入する注入部と、注入部から注入された溶液を遠心分離し、前記収納空間部の側部より分離された流動物を連続して排出する排出部と、前記流動物から分離された残余の溶液を連続的に排出する溶液排出部と、
   を有する、
   ことを特徴とする連続遠心分離装置を使用したカキ肉エキスの製造方法。
   
2. 水溶液が貯留された抽出容器内に生カキ肉を収納し、該抽出容器内で前記生カキ肉からカキ肉エキスを抽出する抽出工程と、
   前記抽出工程で抽出されたカキ肉エキスを濃縮する工程と、
   濃縮されたカキ肉エキスにエタノール溶液を添加して攪拌する攪拌工程と、
   前記攪拌後に得られた沈殿物を濃縮する濃縮工程と、
   を有するカキ肉エキスの製造工程であって、
   前記攪拌工程は、連続遠心分離装置を使用した遠心分離工程としてなり、
   該連続遠心分離装置は、内部に収納空間部を有する収納体と、該収納体内に配置され、長手方向を軸芯方向として回転可能に構成された複数の回転羽を有する回転体と、該回転体を回転させる回転手段と、分離すべき溶液を前記収納空間部へ注入する注入部と、注入部から注入された溶液を遠心分離し、前記収納空間部の側部より分離された流動物を連続して排出する排出部と、前記流動物から分離された残余の溶液を排出する溶液排出部と、
   を有する、
   ことを特徴とする連続遠心分離器を使用したカキ肉エキスの製造方法。
   
3. 前記複数の回転羽は、前記軸芯に設けられた回転軸部の外周から
   軸芯方向に間隔をあけ、かつ放射状に張り出して形成された、
   ことを特徴とする請求項１または請求項２記載の連続遠心分離装置を使用したカキ肉エキスの製造方法。
   
4. 前記回転軸部は筒状部材により構成され、内部の中空部は注入部から注入された溶液の導入路とされた、
   ことを特徴とする請求項３記載の連続遠心分離装置を使用したカキ肉エキスの製造方法。

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