JP2009019876A - 光学式絶対値エンコーダ - Google Patents

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Abstract

【課題】光学式絶対値エンコーダを高分解能化した場合もスケール基板と検出部の間隔を広く保つことができ、かつ誤差の少ない高精度な光学式絶対値エンコーダを実現する。
【解決手段】1つのアブソリュートデータを生成するアブソリュートデータ生成手段と、異なる周期のインクリメンタルデータを生成する複数のインクリメンタルデータ生成手段とを有し、インクリメンタルデータ生成手段のうち、データ周期の短いものから少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段に、各々、インデックススケール7,8と、インクリメンタルスケール3,4と、受光素子アレイ11,12とを備えた構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、スケールを用い測定対象物体の位置や速度を光学的に検出する光学式絶対値エンコーダに関するものである。
従来より、回転体の角度位置および速度を検出する光学式エンコーダや、直線移動体の直線位置および速度を検出する光学式エンコーダが知られている。光学式エンコーダには信号検出部とスケールとの相対移動量を測定するインクリメンタル型エンコーダと、ある基準位置からの絶対位置を測定するアブソリュート型エンコーダがある。
さらには、スケール基板にインクリメンタルスケールとアブソリュートスケールの両方を備え、上述のインクリメンタル型検出とアブソリュート型検出とを同時に行うことにより、高分解能、高精度な絶対位置検出あるいは速度測定を行うものがあった(例えば、特許文献1参照。)。このような光学式絶対値エンコーダでは、一般に光束をインクリメンタルスケールおよびアブソリュートスケールに照射し、各々のスケールを透過してできる周期的な光強度分布、あるいはスケールから反射してできる周期的な光強度分布、あるいは透過光量、反射光量などを各々測定することで絶対位置、変位、速度情報等を得ている。
特開2001−194185号公報
最近、上述のインクリメンタル型検出とアブソリュート型検出とを行うエンコーダの高分解能化に対する要求が高くなっており、このような高分解能化を実現するためには、インクリメンタルスケールの格子周期を短くする必要がある。しかしながら、短い周期の格子を光束が透過あるいは反射すると回折現象により透過強度分布あるいは反射強度分布のコントラストが格子通過直後から低下し始めるため、格子直近にて上述の光強度分布を検出する必要がある。また、一般に高分解能な検出を実現するには、上記光強度分布から得られる正弦波状の検出信号を電気内挿するため、上記光強度分布のコントラストは大きいことが望ましい。また、上述のようなインクリメンタル型検出とアブソリュート型検出を行うエンコーダのスケール基板には2トラック以上のスケールが備えられるが、上記スケール基板と検出部との間隔は最も短い格子周期を持つインクリメンタルスケールにより制約される。例えば最も短い格子周期を50μm程度にした場合、スケールと検出部との間隔を100μm程度まで近づける必要がある。
このように、インクリメンタル型検出とアブソリュート型検出とを行うエンコーダを高分解能化するためには、スケール基板と検出部との間隔を近づけつつ、スケール基板と検出部との接触を防ぎ、かつ検出性能の劣化を避けるために設計間隔の公差を小さくする必要がある。したがって、製造における工作精度、組立て精度を向上させる必要があり、結果としてコストアップに繋がるという問題があった。
本発明はかかる問題点を解決するためになされたもので、光学式絶対値エンコーダを高分解能化した場合もスケール基板と検出部の間隔を広く保つことができ、かつ誤差の少ない高精度な光学式絶対値エンコーダを実現することを目的としている。
本発明に係る光学式絶対値エンコーダは、1つのアブソリュートデータを生成するアブソリュートデータ生成手段と、それぞれが異なる周期のインクリメンタルデータを生成する複数のインクリメンタルデータ生成手段とを有し、上記インクリメンタルデータ生成手段のうち、データ周期の短いものから少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段は、各々、光源からの光を透過または反射するスケールAと、上記スケールAを透過または反射した光を受光素子アレイにより受光する検出部Aとを備え、上記各スケールAが第一の移動量Lだけ移動した際、各検出部Aの受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量Lとは異なるが、上記各移動量は互いに同等であるように構成し、上記少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段以外のインクリメンタルデータ生成手段、および上記アブソリュートデータ生成手段は、各々、光源からの光を透過または反射するスケールBと、上記スケールBを透過または反射した光を受光素子または受光素子アレイにより受光する検出部Bとを備え、上記各スケールBが第一の移動量Lだけ移動した際、各検出部Bの受光素子または受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量Lと同等となるように構成し、上記検出部Aの検出信号と上記検出部Bの検出信号とを組み合わせて、絶対位置情報を測定するものである。
また、本発明に係る光学式絶対値エンコーダは、1つのアブソリュートデータを生成するアブソリュートデータ生成手段と、それぞれが異なる周期のインクリメンタルデータを生成する複数のインクリメンタルデータ生成手段とを有し、上記インクリメンタルデータ生成手段のうち、データ周期の短いものから少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段は、各々、光源からの光を透過または反射するインデックススケールAと、光源からの光を透過または反射するスケールAと、上記インデックススケールAおよび上記スケールAを透過または反射した光を受光素子アレイにより受光する検出部Aとを備え、上記各スケールAが第一の移動量Lだけ移動した際、各検出部Aの受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量Lとは異なるが、上記各移動量は互いに同等であるように構成し、上記少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段以外のインクリメンタルデータ生成手段、および上記アブソリュートデータ生成手段は、各々、光源からの光を透過または反射するスケールBと、上記スケールBを透過または反射した光を受光素子または受光素子アレイにより受光する検出部Bとを備え、上記各スケールBが第一の移動量Lだけ移動した際、各検出部Bの受光素子または受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量Lと同等となるように構成し、上記検出部Aの検出信号と上記検出部Bの検出信号とを組み合わせて、絶対位置情報を測定するものである。
また、本発明に係る光学式絶対値エンコーダは、1つのアブソリュートデータを生成するアブソリュートデータ生成手段と、それぞれが異なる周期のインクリメンタルデータを生成する複数のインクリメンタルデータ生成手段とを有し、上記インクリメンタルデータ生成手段のうち、データ周期の短いものから少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段は、少なくとも1つの点光源あるいは位置検出方向に発散する線光源を備えると共に、各々、上記点光源あるいは上記線光源からの発散光を透過または反射するスケールAと、上記スケールAを透過または反射した光を受光素子アレイにより受光する検出部Aとを備え、上記各スケールAが第一の移動量Lだけ移動した際、各検出部Aの受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量Lとは異なるが、上記各移動量は互いに同等であるように構成し、上記少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段以外のインクリメンタルデータ生成手段、および上記アブソリュートデータ生成手段は、各々、光源からの光を透過または反射するスケールBと、上記スケールBを透過または反射した光を受光素子または受光素子アレイにより受光する検出部Bとを備え、上記各スケールBが第一の移動量Lだけ移動した際、各検出部Bの受光素子または受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量Lと同等となるように構成し、上記検出部Aの検出信号と上記検出部Bの検出信号とを組み合わせて、絶対位置情報を測定するものである。
本発明は、インクリメンタル型検出とアブソリュート型検出とを行う光学式絶対値エンコーダにおいて、高分解能化のために格子周期の短いインクリメンタルスケールを採用した場合でも、スケール基板と検出部の間隔を広く保つことが可能であり、該間隔の管理が容易となるため製造における工作、組立てコストが削減できる。
さらに、環境変化などにより検出部などの位置が他部品と相対変動した場合においても周期飛び誤差を防ぎ検出誤差を抑制できる。
高分解能化が可能で、かつスケール基板と検出部の間隔を広く保つことができる光学式絶対値エンコーダとして、例えば、特開2003−279384号公報に示すものがある。 この光学式絶対値エンコーダは、スケール基板上にM系列コードを利用したアブソリュートスケールと、該アブソリュートスケールからの位置情報を内挿する第一内挿インクリメンタルスケールと、さらに該第一内挿インクリメンタルスケールからの位置情報を内挿する第二内挿インクリメンタルスケールとを備えた反射型の絶対値エンコーダであり、該第二内挿インクリメンタルスケールには、第二内挿インクリメンタルスケールと同じ周期の格子を発光面付近に備えた光源からの光線が照射され、その反射光は第二内挿インクリメンタルスケールと同じ周期で配置された複数個の受光素子、つまり受光素子アレイにて検出される。第二内挿インクリメンタルスケールの位置情報を検出するこのような構成は、3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダとして知られており、特開昭63−153408号公報などに開示されている。
上記特開2003−279384号公報に示される構成においては、上記3枚のスケール板を用いた測定方法を、データ周期の最も短いスケールにおける位置情報の測定に適用することで、光学式絶対値エンコーダを高分解能化した場合もスケール基板と検出部との間隔を広げることを可能としているが、各スケールにより生成される光強度分布の移動速度が異なるため周期飛び誤差を発生させる可能性を高めてしまうという問題点がある。
すなわち、光源直後に配置した格子と第二内挿インクリメンタルスケールとの間隔と、第二内挿インクリメンタルスケールと第二内挿インクリメンタルスケール読み取り用の受光素子アレイとの間隔とが等しい場合、第二内挿インクリメンタルスケールが光源および受光素子アレイに対してスケール配列方向にLだけ相対移動すると、受光素子アレイ上に生成された周期的な光強度分布はスケールの移動方向と同方向に2L移動する。
一方、第一内挿インクリメンタルスケールには反射部と透過部が交互に第二内挿インクリメンタルスケールの周期より大きな周期で備えられており、上記第二内挿インクリメンタルスケールを照射する光源とは別の光源(この光源と第一内挿インクリメンタルスケールとの間に格子は配置されていない)からの略平行光を照射すると、周期的な反射光強度分布が第一内挿インクリメンタルスケール読み取り用の受光素子アレイ上に生成される。このとき、第一内挿インクリメンタルスケールが光源および受光素子アレイに対してLだけ相対移動すると、受光素子アレイ上に生成される光強度分布はスケールの移動方向と同方向にL移動する。
この光強度分布の移動速度の違いが、周期飛び誤差を発生させる可能性を高めてしまい、温度変化による熱膨張あるいは振動など、環境変化により検出部における受光素子の位置が他部品に対して変動した場合、あるいは光源直後に配置した格子の位置が他部品に対し変動した場合に、検出誤差を増大させる。
例えば、受光素子アレイや光源直後に配置した格子などがスケール基板に対して移動していないにも関らず、第二内挿インクリメンタルスケール読み取り用の受光素子アレイのみが保持部材の熱膨張などにより、他部品に対してスケール格子配列方向にXだけ変動すると検出誤差を発生する。この場合の検出誤差値は、第二内挿インクリメンタルスケールが受光素子アレイおよび光源直後に配置した格子に対し相対的にX/2移動した時の値と同じになる。同様に、第一内挿インクリメンタルスケール読み取り用の受光素子アレイのみがスケール格子配列方向にXだけ変動した場合の検出誤差値は、第一内挿インクリメンタルスケールがX移動した時の値と同じなる。つまり、第二内挿インクリメンタルスケール読み取り用の受光素子アレイと第一内挿インクリメンタルスケール読み取り用の受光素子アレイが同様にX変動すると、検出誤差値にX/2の差が発生する。
ところで、前述のように第二内挿インクリメンタルスケールは第一内挿インクリメンタルスケールからの位置情報を内挿するために設けられており、第二内挿インクリメンタルスケールによる検出値は第一内挿インクリメンタルスケールの検出値1周期内に複数周期繰り返される。従って、第二内挿インクリメンタルスケールによる検出値が何番目の周期からの結果であるかを誤ると、検出誤差が、第二内挿インクリメンタルスケールによる検出値の繰り返し周期の1周期以上となる周期飛び誤差を発生することになる。通常、第二内挿インクリメンタルスケールによる検出値と第一内挿インクリメンタルスケールによる検出値は予め校正することで、正確な内挿が可能となるが、校正後に検出誤差が発生するとこの検出誤差以外に周期飛び誤差が発生する場合がある。この周期飛び誤差は測定結果が突如大きく変化する(飛ぶ)ので、この光学式絶対値エンコーダがステージ制御などに使用される場合、致命的な誤動作を発生させる可能性がある。通常、この周期飛び誤差が発生する条件は、第二内挿インクリメンタルスケールによる検出誤差と第一内挿インクリメンタルスケールの検出誤差の差が、第二内挿インクリメンタルスケールによる検出値の繰り返し周期の半周期を超えることである。
従って、前述の検出誤差値の差が第二内挿インクリメンタルスケールによる検出値の半周期を超えないように管理することが重要となる。
しかしながら、高分解能化が進むと上記第二内挿インクリメンタルスケールによる検出値周期が非常に小さくなり、上述の管理が困難となる。その結果、第二内挿インクリメンタルスケールによる検出値の周期番号を誤り、周期飛び誤差を発生する可能性が大きくなる。
以上のように、本発明は、データ周期の最も短いスケールにおける位置情報の測定に、3枚のスケール板を用いた測定方法を適用することで、光学式絶対値エンコーダを高分解能化した場合もスケール基板と検出部との間隔を広げることができるが、その一方で、周期飛び誤差を発生させる可能性を高めてしまうという問題を明らかにすると共に、この問題を解決する構成を明らかにしたものである。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に示す。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による光学式絶対値エンコーダのうち、スケール基板を示す正面図であり、図2は、本発明の実施の形態1による光学式絶対値エンコーダのうち、インデックススケール基板、スケール基板、および検出基板を示す側面図である。本実施の形態以降、リニアタイプの光学式絶対値エンコーダについて説明するが、本発明はこれに限ることなくロータリータイプの光学式絶対値エンコーダにも適用可能である。
図1において、スケール基板1は、例えばガラス基板上にクロム蒸着などで透過開口および非透過部を形成したものであり、この透過開口および非透過部によりオン、オフパターンを形成している。また、スケール基板1上には、測定範囲P1において1周期分の正弦波状光量変化を受光素子上に生成するよう設計されたアブソリュートスケール2、周期がP1のi分の1、即ちP2に設定されたインクリメンタルスケール3、周期がP2のj分の1、即ちP3に設定されたインクリメンタルスケール4が設けられている。各スケール2、3、4の実線で囲まれた部分が透過部を示し、残りは非透過部であり、透過部の周期方向における巾は周期の半分に設定されている。
図2において、下方から略平行光である光束5がインデックススケール基板6、スケール基板1、検出基板9に向けて照射される。光束5は、LEDなど空間的にインコヒーレントな光源から発せられた中心波長λの光束である。
スケール基板1はその他の部材6、9に対し、相対的にx方向へ移動可能な構造となっている。つまり、スケール基板1、あるいはインデックススケール基板6と検出基板9との組が移動できる機構になっている。
インデックススケール基板6とスケール基板1との間隔Z1、およびスケール基板1と検出基板9との間隔Z2は共にZに設定されている。このとき、距離Zの値は厳密には、インデックススケール基板6上に形成されるスケールとスケール基板1上に形成されるスケールとの間の距離、およびスケール基板1上に形成されるスケールと検出基板9との間の距離であり、各スケール基板1、6の屈折率などを考慮した空気換算長を意図する(これは後述する実施の形態においても同様)。
インデックススケール基板6上には、スケール基板1と同様、例えばガラス基板上にクロム蒸着などで透過開口および非透過部を形成することにより、インクリメンタルスケール3、およびインクリメンタルスケール4に各々対応したインデックススケール7、およびインデックススケール8が備えられており、周期が各々、2×P2、2×P3の振幅格子で、透過部の周期方向における巾は周期の半分に設定されている。
検出基板9上には、アブソリュートスケール2、インクリメンタルスケール3、インクリメンタルスケール4を透過した光信号を各々検出し、各々正弦波状信号および余弦波状信号を出力する受光素子10、受光素子アレイ11、受光素子アレイ12が備えられている。受光素子10には正弦波状信号出力用受光素子および余弦波状信号出力用受光素子が備えられており、それらの出力位相が90°異なるように配置されている。また、スケール格子配列方向(x方向)の開口巾は出力強度、AC、DC比が所望の値になるように設定されている。受光素子アレイ11、および受光素子アレイ12にも同様に正弦波状信号出力用受光素子アレイおよび余弦波状信号出力用の受光素子アレイが各々備えられており、それらの格子パターンは、各々インデックススケール7、およびインデックススケール8と同じで、受光素子配列周期は各々、2×P2、2×P3となっている。上述の各正弦波状信号と各余弦波状信号とを用いて、それぞれアブソリュートデータおよびインクリメンタルデータを生成する。
なお、検出基板9上にはあるパターンを持った受光素子および受光素子アレイを備えるものを示したが、代わりに該パターンを持った開口をクロム蒸着などで形成したインデックススケール基板とその後段に配置した各信号出力用の受光素子とにより上記受光素子アレイに対応する検出部を構成しても本質的に同様の働きをする。
上述の構成において、アブソリュートスケール2(スケールB)と受光素子10(検出部B)とにより1つのアブソリュートデータを生成するアブソリュートデータ生成手段を構成し、インデックススケール7(インデックススケールA)と、インクリメンタルスケール3(スケールA)と、受光素子アレイ11(検出部A)とにより周期が2番目に短いインクリメンタルデータを生成するインクリメンタルデータ生成手段を構成し、インデックススケール8(インデックススケールA)と、インクリメンタルスケール4(スケールA)と、受光素子アレイ12(検出部A)とにより周期の最も短いインクリメンタルデータを生成するインクリメンタルデータ生成手段を構成し、検出部Aの検出信号と検出部Bの検出信号とを組み合わせて、絶対位置情報を測定する。
今、スケール基板1がその他の部材に対し相対的にx方向へ移動した場合、周期P1のアブソリュートデータ、周期P2のインクリメンタルデータ、周期P3のインクリメンタルデータを得ることができる。つまり、2つのインクリメンタルデータ生成手段の信号周期は共に受光素子アレイ周期の0.5倍となっている。これは、受光素子アレイ11、受光素子アレイ12上に生成される周期2×P2、2×P3の正弦波状光量分布が共に、スケール基板1の移動に伴いその移動量の2倍移動することに起因する。つまり、2つのインクリメンタルスケール3、4が第一の移動量Lだけ移動した際、各受光素子アレイ11、12上に生成される光強度分布の各移動量は第一の移動量Lとは異なるが、スケール基板1の移動に対する受光素子アレイ11、および受光素子アレイ12上に生成される各光強度分布の移動量(および移動速度)は同じである。
インクリメンタルスケール3、インクリメンタルスケール4の移動量検出には前述した3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理が採用されているが、ここで受光素子アレイ11、受光素子アレイ12上に正弦波状光量分布を生成する設計法について図3を用いて説明する。
図3において、例えばクロム蒸着などで形成された周期s1の振幅格子を持つスケール15を備えた第一スケール基板14には、空間的にインコヒーレントな光源から発せられた中心波長λの光束13が照射され、後段には距離Z1だけ離れた位置に第二スケール基板16が、第二スケール基板16の後段にはさらに距離Z2だけ離れた位置に検出基板18が配置されている。光束13は略平行光として図示されているが、これに限らず発散光でも良い。第二スケール基板16上には例えば周期s2の振幅格子を持つスケール17が、検出基板18上には例えば周期s3の受光素子アレイ19が各々備えられている。図3の構成例において、検出基板18上に生成される周期的な光強度分布の空間周波数およびそのコントラストは、OTF(光学伝達関数:Optical Transfer Function)を求めることにより知ることができる。つまり、スケール15上に生成される光強度分布のうちある空間周波数のコントラストに、対応するOTFを掛け合わせたものが、受光素子アレイ19上に伝達されるある空間周波数の光強度分布のコントラストに相当する。OTF(F(σ3))は、図3中のx1軸上に点光源を配置した場合のx3軸上における点像振幅分布関数h(x1,x3)の二乗のフーリエ変換で表現できることが知られており、下記の式(1)で表される。
Figure 2009019876
ここで、σ3(=1/s3)は、検出基板18上に生成される光強度分布の空間周波数を示す。点像振幅分布関数h(x1,x3)はスケール15とスケール17の間隔Z1、スケール17と受光素子アレイ19との間隔Z2、スケール17の周期s2や位相情報も含んだ透過率分布などで決まる関数である。
なお、図3では、スケール17を透過部のデューティー比50%の振幅格子としたが、これに限らずデューティー比50%以外の振幅格子や位相格子などでも良い。
式(1)を用いて受光素子アレイ19と同じ周期s3の空間周波数を持つ光強度分布に対するOTFの値を計算し、理論上最大となる条件を求め、1/s3の空間周波数を伝達するために必要な光強度分布をスケール15上に生成するよう光学式エンコーダを設計すれば良い。このとき、受光素子アレイ19上に生成される光強度分布のコントラストが最大となり、第一スケール基板14、あるいは第二スケール基板16の移動に伴い受光素子アレイ19から出力される正弦波状信号のAC、DC比を大きくすることができる。従って、光学式エンコーダの高分解能化、高精度化が可能となる。
ただし、下記式(2)にてNが1以上の整数となる条件でのみ1/s3の空間周波数に対するOTFは値を持つことになるので、式(2)を満たす条件で設計することが望ましい。実体系においては式(2)の条件を多少外れても検出基板18上に光強度分布は生成されるので、ある程度の公差は許容される。
Figure 2009019876
ここで、s1とs3の関係を、式(3)のようにすれば、1/s3の空間周波数が受光素子アレイ19上に伝達される。
Figure 2009019876
式(1)によると、上記Nが1以上の整数となった時のみ、スケール15に含まれる空間周波数の光強度分布が所定のOTFに従って受光素子アレイ19に結像される。例えば、図3においてZ1=Z2、周期s2で巾s2/2の開口を持った振幅格子をスケール基板16に備えた場合、N=1つまりs3=2×s2=s1について式(1)計算すると、OTF(F(σ3))の絶対値は式(4)に示すZ1、Z2の条件で最大値約0.6となる。
Figure 2009019876
N=1、かつ式(2)〜式(4)を満たす条件で設計すれば、受光素子からの正弦波状信号のAC、DC比が大きな光学式エンコーダを実現できる。例えばs2を30μm、λを0.85μm、nを1とした場合、Z1、Z2の値は、2118μmとなり、第二スケール基板16と第一スケール基板14との間隔、あるいは第二スケール基板16と検出基板18との間隔を広く保つことが可能である。
但し、上記数値は一例であって、設計時のs1,s2、s3およびZ1、Z2やλ、Nなどのパラメータを、式(1)〜式(3)に従いOTFの値が理論上最大になるよう適当に選定すれば良い。例えば、スケール17と同様に振幅格子を用い、s1=s2=s3、Z1=Z2、つまりN=2となるような条件の場合は、式(5)に示すZ1、Z2の条件でOTFの絶対値は最大となり約0.3となる。
Figure 2009019876
また、ここではスケール17を振幅格子としたが、前述したとおりこれに限らず位相格子などでも良い。例えば、光路長差λ/2(位相差π)を発生させる段差およびデューティ比50%の凹凸形状を持った位相格子を用い、s1=s2=s3、Z1=Z2、つまりN=2となるような条件の場合も式(5)に示すZ1、Z2の条件でOTFの絶対値は最大となり、その値は約0.6となる。
あるいは、光路長差λ/4(位相差π/2)を発生させる段差およびデューティ比50%の凹凸形状を持った位相格子を用い、s1=2×s2=s3、Z1=Z2、つまりN=1となるような条件の場合は、式(6)に示すZ1、Z2の条件でOTFの絶対値は最大となりその値は約0.6となる。
Figure 2009019876
さらに、スケール15を振幅格子としたが、周期s1の二次光源分布を生成するような位相格子やレンズアレイなどでも良い。スケール15上に生成される光強度分布には伝達したい空間周波数のみ含まれる、あるいは伝達したくない空間周波数成分があったとしてもこの不要な空間周波数に対するOTF値は0に近いことが望ましく、このことを実現するような第一スケール基板を設計すれば良い。
また、上記例では、全てZ1=Z2としたが、これに限るものではない。
次にスケールの移動に伴う受光素子アレイ19上の光強度分布の移動量について説明する。
スケール15上に生成される二次光源分布は、上述のとおりZ1とZ2の比で決まる拡大率にて受光素子アレイ19上に結像されるが、受光素子アレイ19上の光強度分布の移動量もZ1とZ2の関係により求まる。第二スケール基板16が他部材に対しxだけ移動した場合の受光素子アレイ19上に生成された光強度分布の移動量dは、式(7)のように書ける。
Figure 2009019876
例えばZ1=Z2のとき、第二スケール基板16の移動に伴う受光素子アレイ19上の光強度分布の移動量はその2倍となる。
第一スケール基板14が他部材に対しxだけ移動した場合は、受光素子アレイ19上に生成された光強度分布の移動量dは式(8)のように書ける。
Figure 2009019876
例えばZ1=Z2のとき、第一スケール基板14の移動に伴う受光素子アレイ19上の光強度分布の移動量は同じであるが、その方向は、、第一スケール基板14の移動方向とは逆となる。
さて、図1、図2の構成において、インクリメンタルスケール3、インクリメンタルスケール4は、各々周期P2、P3の振幅格子で、透過部と非透過部のx方向における巾は等しい。また、インクリメンタルスケール3およびインクリメンタルスケール4とインデックススケール7およびインデックススケール8との間隔、インクリメンタルスケール3およびインクリメンタルスケール4と受光素子アレイ11および受光素子アレイ12との間隔は共にZに設定されている。この条件において、受光素子アレイ11および受光素子アレイ12の基本周波数、つまり1/(2×P2)および1/(2×P3)に対するOTFを、インクリメンタルスケール3およびインクリメンタルスケール4に関し式(1)を用いて各々計算すると、図4に示す結果が得られる。ここで、P2とP3の関係は、一例として式(9)のとおり設定している。
Figure 2009019876
図4において、縦軸はOTFの値であり、横軸は距離Z(=Z1=Z2)を、波長λとインクリメンタルスケール4のピッチP3で決定される位置T(=(P3)2/λ)で式(10)のように規格化したZ’の値である。
Figure 2009019876
空間周波数1/(2×P2)、1/(2×P3)に対するOTF曲線は共に余弦波曲線となっており、点線で示す曲線(空間周波数1/(2×P2))の場合は、式(4)のs2にP2(=5×P3)を代入した位置で最大となり、実線で示す曲線(空間周波数1/(2×P3))の場合は、式(4)のs2にP3を代入した位置で最大となる。その最大値は約0.6である。OTFの値が負になる場合があるが、これは検出基板9上に生成される光強度分布の位相(周期方向の位置)が、OTFが正の場合から1/2周期異なることを意味しており、伝達される光強度分布のコントラストの値はOTFの絶対値が同じであれば同じにある。従って、本発明におけるOTFの最大値とはOTFの絶対値が最大となる値を意味するものとする。
光学式絶対値エンコーダの性能、例えば分解能、検出精度を向上するには受光素子アレイ11および受光素子アレイ12上に生成される2つの光強度分布のコントラストが共に高いことが望ましく、そのようなZを選び設計することが好ましい。当然、アブソリュートスケール2により受光素子10上に生成された光強度分布のコントラストも高いことが望まれるが、略平行光束をスケールに照射し、その透過光あるいは反射光の分布を測定する場合、スケールのパターン周期が長ければ、光強度分布のコントラストはZが離れても通常高く維持することができ、インクリメンタルスケール3およびインクリメンタルスケール4による光強度分布のコントラストの管理ほど注意する必要はない。従って、本実施の形態の場合もインクリメンタルスケール3およびインクリメンタルスケール4による光強度分布のコントラストを高くするようなZの設定を行う。
例えば、Z’=2となるZを設定すれば、受光素子アレイ12上に生成される光強度分布の基本周波数(1/(2×P3))に対するOTFは理論上最大となり、かつ受光素子アレイ11上に生成される光強度分布の基本周波数(1/(2×P2))に対するOTFはその最大値から僅かに低下するのみである。具体的には最大値から約1%劣化するのみである。この劣化係数は式(9)による周期の倍数で決まるが、P2がP3に対しさらに長くなれば、その劣化係数は小さくなる。
例えば、P3が30μm(このときP2は150μm)、λが0.85μmの場合、Zは2118μmとなり、Zの管理が容易となる。また、組立て誤差、振動などにより例えばZの値が300μm変動したとしても受光素子アレイ12上に生成される光強度分布のOTF低下は約10%に抑制することができ、このようなZを設定することが望ましい。
アブソリュートスケール2により受光素子10上に生成される光強度分布の周期(=P1)は、P2よりも大きく設定され、例えば1000μmとする。受光素子アレイ11および受光素子アレイ12上に各々生成される光強度分布の周期は、式(3)より各々300μm、60μmとなる。
上述の例の場合、スケール基板1が例えば30μm移動した場合、受光素子10、受光素子アレイ11、受光素子アレイ12上に各々生成される光強度分布の移動量は、受光素子10上にて30μm、受光素子アレイ11上、受光素子アレイ12上においては式(7)に従い60μmとなる。スケール基板1の移動に対する受光素子10、受光素子アレイ11、および受光素子アレイ12から出力される信号周期は、各々1000μm、150μm、30μmとなる。
上記例にて、保持部材の熱膨張などにより検出基板9の位置が変化した場合を考える。例えばその検出基板9が他部品に対し、x方向に−30μm移動した場合、受光素子アレイ11、受光素子アレイ12による検出誤差は、上記式(7)より15μm発生する。一方、受光素子10による検出誤差は30μmである。このように、本実施の形態の光学式絶対値エンコーダは3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用しているので検出誤差自身を小さくする効果を有する。
さらに、本実施の形態の光学式絶対値エンコーダでは、データ周期の短いものから2つのインクリメンタルデータ生成手段に上記3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用しているので周期飛び誤差を抑制することができる。以下に、本実施の形態の周期飛び誤差に関して説明する。
本発明による光学式絶対値エンコーダは周期の異なる複数のスケールを組合せることで、アブソリュートデータをアブソリュートデータより短い周期の複数のインクリメンタルデータにより内挿し、アブソリュート検出の高分解能化を実現するものであり、ある周期を持ったインクリメンタルスケールにより周期的に変化するインクリメンタルデータが、次に長い周期を持つ上位のインクリメンタルデータあるいはアブソリュートデータ1周期内の何番目の周期であるかを判断することで、上位のインクリメンタルデータあるいはアブソリュートデータを内挿する。通常、初期校正にて上位のインクリメンタルデータあるいはアブソリュートデータの値と下位のインクリメンタルデータの周期番号が対応付けされている。もし、何らかの原因で、上位と下位データが誤差を持ち上記周期番号を誤ると、下位のインクリメンタルデータ1周期以上の検出誤差、つまり周期飛び誤差を発生することになる。通常、上記周期飛び誤差が発生する条件は、下位のインクリメンタルスケールによる検出誤差と上位のインクリメンタルスケールあるいはアブソリュートスケールの検出誤差の差が、下位インクリメンタルスケールによる検出値の繰り返し周期の半周期を超えることである。ただし、下位のインクリメンタルデータと上位のインクリメンタルデータあるいはアブソリュートデータとの合成方法によってはこの限りではない。
上述の保持部材の熱膨張による誤差の例では、受光素子アレイ11、受光素子アレイ12による検出誤差の差は0となり、上記周期とび誤差は発生しない。一方、受光素子アレイ11による検出誤差と受光素子10による検出誤差の差は15μm発生する。しかし、その値は受光素子アレイ11による検出周期150μmの1/10であり、周期飛び誤差は発生しない。
もし、本実施の形態における検出周期150μmのインクリメンタルデータ生成手段の代わりに、従来技術と同様に、略平行光束をインデックススケール7を介さず直接、インクリメンタルスケール3に照射し、その透過光あるいは反射光の分布を受光素子アレイ11で測定する場合、検出誤差は30μm発生する。従って、受光素子アレイ12による検出誤差(15μm)との差は15μmとなり、この値は受光素子アレイ12による検出周期30μmの1/2であるため周期飛び誤差が発生してしまう。
なお、上記実施の形態では、検出基板9が保持部材の熱膨張でx方向に移動した場合について述べたが、インデックススケール基板6が他部品に対して相対移動した場合など、ある光学部品が他の光学部品に対して本来の測定とは異なる相対移動をした場合も上述と同様に考えることができ、同様の効果がある。
以上のように、本実施の形態では、データ周期の短いものから2つのインクリメンタルデータ生成手段に3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用しているので、スケール基板と検出部との間隔を広く保つことが可能であり、該間隔の管理が容易となるため、製造における工作、組立てコストが削減できる。
また、温度変化による熱膨張あるいは振動などにより検出部を構成する受光素子アレイや受光素子、あるいは受光素子アレイを構成するインデックススケール基板などの位置が他部品と相対変動した場合においても周期飛び誤差を防ぎ検出誤差を抑制できる。
さらに、受光素子アレイ上に生成される光強度分布のうち基本空間周波数を持つ光強度分布のコントラストが最大、あるいは略最大になるように、インクリメンタルスケールとインデックススケールとの距離、およびインクリメンタルスケールと受光素子アレイとの距離を設定しているので、スケール基板上の各スケールによる検出信号のAC、DC比が大きく、かつスケール基板と検出部との間隔などが変動した場合でも該AC、DC比低下を少なくでき、高分解能、高精度な光学式絶対値エンコーダを実現できる。
なお、上記実施の形態では、インデックススケール基板6とスケール基板1との間隔Z1と、スケール基板1と検出基板9との間隔Z2とを等しくし(Z1=Z2=Z)、N=1の条件で設計した場合を述べたが、これに限ることはなく、P2、P3、Z1、Z2、λ、Nなどのパラメータを(1)〜式(3)に従いOTFの値が略最大になるよう適当に選定すれば良い。
また、上記実施の形態では、Z(=Z1=Z2)はZ’=2となるように設定したが、複数のインクリメンタルスケールに対する各OTFの値が略最大になるよう設定すれば良い。
また、上記実施の形態では、アブソリュートデータ生成手段として、測定範囲P1において1周期分の正弦波状光量変化を受光素子上に生成するよう設計されたアブソリュートスケール2を用い、アナログ信号を生成したが、例えばM系列データのようなデジタル信号生成用のアブソリュートスケールを用いても良い。
さらに、上記実施の形態では、1つのアブソリュートデータ生成手段と2つのインクリメンタルデータ生成手段とを用い、上記2つのインクリメンタルデータ生成手段に3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用する構成としたが、これに限ることなく、バーニアコードのような複数本のスケールによるアブソリュートデータ生成手段や、3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段を用いても良い。3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段を用いる場合、データ周期の短いものから少なくとも2つ以上のインクリメンタルデータ生成手段に対し、上述の3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用するとよい。データ周期の短いものから2つ目のインクリメンタルデータ生成手段と3つ目のインクリメンタルデータ生成手段との間に上述の周期飛び誤差が懸念されない場合は、3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段のうち、データ周期の短いものから2つのインクリメンタルデータ生成手段に対してのみ、3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用すれば良い。
あるいは、アブソリュートデータ生成手段および全てのインクリメンタルデータ生成手段に3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用しても良い。この場合は、各データ生成手段間の上述検出誤差の差はほぼ0となる。
また、光束5を略平行としたが、十分な受光素子上の光量が得られ、スケール透過光同士のクロストークがないなど、性能上問題ない設計が可能であれば、これに限ることなく発散光でも良い。
さらに、上記実施の形態ではインクリメンタルスケール3、インクリメンタルスケール4に振幅格子を用いたが、位相格子を用いても良い。あるいは振幅格子のインクリメンタルスケールと位相格子のインクリメンタルスケールを組み合わせても良い。この際も、上述の設計方法により複数のインクリメンタルスケールに対する各OTFの値が略最大になるよう設定すれば良い。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2に係る反射式の光学式絶対値エンコーダのうち、インデックススケール基板、スケール基板、検出基板を示す斜視図である。
図5において、略平行光である光束20がインデックススケール基板21に向けて照射される。インデックススケール基板21を透過した光束20はスケール基板25で反射して検出基板29に入射する。インデックススケール基板21と検出基板29とは好ましくは同一の筐体に納められており、スケール基板25に対し相対的にx方向へ移動可能な構造となっている。
インデックススケール基板21には開口22、透過型の振幅格子であるインデックススケール23、インデックススケール24が備えられており、インデックススケール23、インデックススケール24の周期は各々2×P2、2×P3に設定されている。上記振幅格子における透過部の周期方向における巾は周期の半分に設定されている。
スケール基板25は、例えばガラス基板上にアルミ蒸着などで反射部および非反射部を形成したものであり、この反射部および非反射部によりオン、オフパターンを形成している。また、スケール基板25上には、測定範囲P1において1周期分の正弦波状光量変化を受光素子上に生成するよう設計されたアブソリュートスケール26、周期がP2に設定されたインクリメンタルスケール27、周期が2×P3に設定されたインクリメンタルスケール28が備えられている。各スケールの実線で囲まれた部分(グレー部)が反射部を示し、残りは非反射部である。アブソリュートスケール26における反射部のパターンは、例えば各反射部の巾が一定でパターン周期がx方向の位置によって変化するよう設計され、結果として検出基板29に向かう反射光量が正弦波状に変化する。インクリメンタルスケール27、インクリメンタルスケール28においては、周期は一定で反射部の周期方向における巾は周期の半分に設定されている。
検出基板29はインデックススケール基板21の開口面と同一面に配置され、適当な開口巾を設けた受光素子30、受光素子配列周期が2×P2に設定された受光素子アレイ31、受光素子配列周期が2×P3に設定された受光素子アレイ32が各々設けられている。
インデックススケール基板21とスケール基板25とのz方向の間隔、および検出基板29とスケール基板25とのz方向の間隔はZに設定されている。
なお、本来は検出基板29上に各スケールに対応して正弦波状信号出力用、および余弦波状信号出力用の受光素子が備えられるが、ここでは簡潔に説明するため、正弦波状信号出力用の受光素子のみ記載している。
上述の構成において、アブソリュートスケール26(スケールB)と受光素子30(検出部B)とにより1つのアブソリュートデータを生成するアブソリュートデータ生成手段を構成し、インデックススケール23(インデックススケールA)と、インクリメンタルスケール27(スケールA)と、受光素子アレイ31(検出部A)とにより周期が2番目に短いインクリメンタルデータを生成するインクリメンタルデータ生成手段を構成し、インデックススケール24(インデックススケールA)と、インクリメンタルスケール28(スケールA)と、受光素子アレイ32(検出部A)とにより周期の最も短いインクリメンタルデータを生成するインクリメンタルデータ生成手段を構成し、検出部Aの検出信号と検出部Bの検出信号とを組み合わせて、絶対位置情報を測定する。
本実施の形態の構成によれば、式(2)よりインクリメンタルスケール27対してはN=1の条件となり、インクリメンタルスケール28に対してはN=2の条件となる。これらの条件にて前述の実施の形態1と同様に、式(1)〜式(3)に従いOTFの値が理論上最大となるよう光学式絶対値エンコーダを構成すれば良い。
図5の構成において、受光素子アレイ31、受光素子アレイ32の各周期、つまり2×P2、2×P3に相当する空間周波数に対してOTFを式(1)を用いて各々計算すると、図6に示す結果が得られる。ここで、P2とP3の関係は実施の形態1と同様に式(9)のとおり設定している。
図6において、縦軸はOTFの値であり、横軸は距離Zを、波長λとインクリメンタルスケール28のピッチ2×P3で決定される位置T2(=(2×P3)2/λ)で式(11)のように規格化したZ’’の値である。
Figure 2009019876
図6において、空間周波数1/(2×P2)に対するOTF曲線は余弦波曲線となっており、式(4)のs2にP2(=5×P3)を代入した位置で最大値約0.6となる。一方、空間周波数1/(2×P3)に対するOTF曲線は正弦波の絶対値を示した曲線となっており、式(5)のs2に2×P3を代入した位置で最大値約0.3となる。
例えば、Z’’=0.25となるZを設定すれば、受光素子アレイ32上に生成される光強度分布の基本周波数(1/(2×P3))に対するOTFは理論上最大となり、かつ受光素子アレイ31上に生成される光強度分布の基本周波数(1/(2×P2))に対するOTFはその最大値から僅かに低下するのみである。具体的には最大値から約0.2%劣化するのみである。この劣化係数は式(9)による周期の倍数で決まるが、P2がP3に対しさらに長くなれば、その劣化係数はさらに小さくなる。
例えば、P3が30μm(このときP2は150μm)、λが0.85μmの場合、Zは1059μmとなる。また、組立て誤差、振動などにより例えばZの値が300μm変動したとしても受光素子アレイ32上に生成される光強度分布のOTF低下は約10%に抑制することができ、このようなZを設定することが望ましい。
アブソリュートスケール26により受光素子30上に生成される光強度分布の周期(=P1)は、P2よりも大きく設定され、例えば1000μmとする。受光素子アレイ31、受光素子アレイ32上に各々生成される光強度分布の周期は、式(3)より各々300μm、60μmとなる。
上述の例の場合、スケール基板25が他部品に対し、例えば30μm相対移動した場合、受光素子30、受光素子アレイ31、受光素子アレイ32上に各々生成される光強度分布の移動量は、受光素子10上にて30μm、受光素子アレイ31上、受光素子アレイ32上においては式(7)に示すとおり60μmとなる。スケール基板25の移動に対する受光素子30、受光素子アレイ31、および受光素子アレイ32から出力される信号周期は、各々P1(=1000μm)、P2(=150μm)、P3(=30μm)となる。
上記例にて、保持部材の熱膨張などにより例えば検出基板29が他部品に対し、x方向に−30μm移動した場合、受光素子アレイ31、受光素子アレイ32による検出誤差は、上記式(7)より15μm発生する。一方、受光素子30による検出誤差は30μmである。
従って、受光素子アレイ31、受光素子アレイ32による検出誤差の差は実施の形態1と同様0となり、周期飛び誤差は発生しない。一方、受光素子アレイ31による検出誤差と受光素子30による検出誤差の差は実施の形態1と同様15μm発生する。しかし、その値は受光素子アレイ31による検出周期150μmの1/10であり、周期飛び誤差は発生しない。
なお、上記実施の形態では、検出基板29が保持部材の熱膨張でx方向に移動した場合について述べたが、インデックススケール基板21が他部品に対して相対移動した場合など、ある光学部品が他の光学部品に対して本来の測定とは異なる相対移動をした場合も上述と同様に考えることができ、同様の効果がある。
以上のように、本実施の形態のような構成にすることで、実施の形態1と同様の効果があると共に、さらに、反射式スケールを用いることで、光学式絶対値エンコーダの小型化が可能となる。
なお、上記実施の形態では、インデックススケール基板21とスケール基板25との間隔Zと、スケール基板25と検出基板29との間隔Zとを等しくし、N=1とN=2の条件で設計した場合を述べたが、これに限ることはなく、P2、P3、Z、λ、Nなどのパラメータを(1)〜式(3)に従いOTFの値が略最大になるよう適当に選定すれば良い。
また、上記実施の形態では、ZはZ’’=0.25となるように設定したが、複数のインクリメンタルスケールに対する各OTFの値が略最大になるよう設定すれば良い。
また、上記実施の形態では、アブソリュートデータ生成手段として、測定範囲P1において1周期分の正弦波状光量変化を受光素子上に生成するよう設計されたアブソリュートスケール26を用い、アナログ信号を生成したが、例えばM系列データのようなデジタル信号生成用のアブソリュートスケールを用いても良い。
さらに、上記実施の形態では、1つのアブソリュートデータ生成手段と2つのインクリメンタルデータ生成手段とを用い、上記2つのインクリメンタルデータ生成手段に3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用する構成としたが、これに限ることなく、バーニアコードのような複数本のスケールによるアブソリュートデータ生成手段や、3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段を用いても良い。3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段を用いる場合、データ周期の短いものから少なくとも2つ以上のインクリメンタルデータ生成手段に対し、上述の3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用するとよい。データ周期の短いものから2つ目のインクリメンタルデータ生成手段と3つ目のインクリメンタルデータ生成手段との間に上述の周期飛び誤差が懸念されない場合は、3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段のうち、データ周期の短いものから2つのインクリメンタルデータ生成手段に対してのみ、3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用すれば良い。
あるいは、アブソリュートデータ生成手段および全てのインクリメンタルデータ生成手段に3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用しても良い。この場合は、各データ生成手段間の上述検出誤差の差はほぼ0となる。
また、光束20を略平行としたが、十分な受光素子上の光量が得られ、スケール反射光同士のクロストークがないなど、性能上問題ない設計が可能であれば、これに限ることなく発散光でも良い。
さらに、本実施の形態ではインクリメンタルスケール27、インクリメンタルスケール28に振幅格子を用いたが、位相格子を用いても良い。あるいは振幅格子のインクリメンタルスケールと位相格子のインクリメンタルスケールを組み合わせても良い。この際も、上述設計方法により複数のインクリメンタルスケールに対する各OTFの値が略最大になるよう設定すれば良い。
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3による光学式絶対値エンコーダのうち、インデックススケール基板、スケール基板、および検出基板の構成、並びにa面上の光強度分布を示す図である。図7(a)は側面図、図7(b)は図7(a)のA−A線での断面図、図7(c)は図7(a)のB−B線での断面図、図7(d)は図7(b)に示すa面上での光強度分布を示す図である。
図7(a)〜図7(c)において、下方から略平行光である光束5がインデックススケール基板34、スケール基板1、検出基板37に向けて照射される。光束5は、LEDなど空間的にインコヒーレントな光源から発せられた中心波長λの光束である。
スケール基板1には透過開口、非透過部によるオン、オフパターンを備えており、実施の形態1と同様に、測定範囲P1において1周期分の正弦波状光量変化を受光素子上に生成するよう設計されたアブソリュートスケール2、周期がP2に設定されたインクリメンタルスケール3、周期がP3に設定されたインクリメンタルスケール4が備えられている。スケール基板1はその他の部材に対し相対的にx方向へ移動可能な構造となっている。
本実施の形態では、式(2)にてN=1の構成でインクリメンタルスケール3、インクリメンタルスケール4による信号が検出される。
透明部材で作製されたインデックススケール基板34上には、インクリメンタルスケール3、インクリメンタルスケール4に各々対応したシリンドリカルレンズアレイ35、シリンドリカルレンズアレイ36が備えられており、各々、シリンドリカルレンズ素子が周期(1+Z3/Z)×P2、2×P3で配置されている。
ここで、Zはシリンドリカルレンズアレイ36の焦点位置(b面)とスケール基板1との間隔、およびスケール基板1と検出基板37との間隔であり、Z3はシリンドリカルレンズアレイ35の焦点位置(a面)とスケール基板1との間隔である。
このとき、シリンドリカルレンズアレイ35はa面上に焦点を持ち、図7(d)のように周期(1+Z3/Z)×P2の正弦波状の光強度分布が生成される。同様に、シリンドリカルレンズアレイ36はb面上に焦点を持ち、周期2×P3の正弦波状の光強度分布が生成される。
このようにシリンドリカルレンズアレイ35、36は実施の形態1および実施の形態2に示したインデックススケールと同等の働きをするが、振幅格子のような光の遮光部がないので光量透過率を高くでき、焦点位置からの光の発散角度も任意に設定できる。
検出基板37上には、実施の形態1と同様、アブソリュートスケール2、インクリメンタルスケール3、インクリメンタルスケール4を透過した光信号を各々検出し、各々正弦波状信号、余弦波状信号を出力する受光素子38、受光素子アレイ39、受光素子アレイ40が備えられている。受光素子アレイ39、受光素子アレイ40の受光素子配列周期は各々(1+Z/Z3)×P2、2×P3となっている。
上述の構成により、スケール基板1がその他の部材に対し相対的にx方向へ移動した場合、周期P1のアブソリュートデータ、周期P2のインクリメンタルデータ、周期P3のインクリメンタルデータを得ることができる。つまり、周期P2、周期P3のインクリメンタルデータ生成手段の信号周期は、各々受光素子アレイ周期のZ3/(Z+Z3)倍、Z/(Z+Z)倍(0.5倍)となっている。これは式(7)に示すとおり、受光素子アレイ39、受光素子アレイ40上に生成される周期(1+Z/Z3)×P2、2×P3の正弦波状光量分布が、各々スケール基板1の移動に伴いその移動量の(Z+Z3)/Z3倍、(Z+Z)/Z倍(2倍)移動することに起因する。このとき、スケール基板1の移動に対する受光素子アレイ39、受光素子アレイ40上に生成される光強度分布の移動速度は、上述の実施の形態1および実施の形態2と異なり差を持っているが、各パラメータを適当に設定すれば従来技術のような周期飛び誤差を防止することができる。
例えば、P3が30μm、P2が150μm、λが0.85μm、Z=2118μm、Z3=1618μmの場合、実施の形態1と同様に、受光素子アレイ40上に生成される光強度分布の基本周波数(1/(2×P3))に対するOTFは理論上最大(約0.6)となり、かつ受光素子アレイ39上に生成される光強度分布のOTFを式(1)より求めると、その値は最大値(約0.6)から僅かに低下するのみである。具体的には最大値から約1%劣化するのみである。また、組立て誤差、振動などにより例えばZの値が300μm変動したとしても受光素子アレイ40上に生成される光強度分布のOTF低下は約10%に抑制することができ、このようなZを設定することが望ましい。
アブソリュートスケール2により受光素子38上に生成される光強度分布の周期(=P1)は、P2よりも大きく設定され、例えば1000μmとする。受光素子アレイ39、受光素子アレイ40上に各々生成される光強度分布の周期は、式(3)より各々346μm、60μmとなる。
上述の例の場合、スケール基板1が他部品に対し、例えば30μm相対移動した場合、受光素子38、受光素子アレイ39、受光素子アレイ40上に各々生成される光強度分布の移動量は、受光素子38上にて30μm、受光素子アレイ39上においては式(7)のとおり約69μm、受光素子アレイ40上においては60μmとなる。スケール基板1の移動に対する受光素子38、受光素子アレイ39、受光素子アレイ40から出力される信号周期は、各々1000μm、150μm、30μmとなる。
上記例にて、保持部材の熱膨張などにより例えば検出基板37が他部品に対し、x方向に−30μm移動した場合、受光素子アレイ39による検出誤差は、上記式(7)より約13μm発生し、受光素子アレイ40による検出誤差は15μm発生する。一方、受光素子38による検出誤差は30μmである。
従って、受光素子アレイ39、受光素子アレイ40による検出誤差の差は2μmとなるが、この値は受光素子アレイ40による検出周期30μmの1/15であり、前述した周期飛び誤差は発生しない。一方、受光素子アレイ39による検出誤差と受光素子38による検出誤差の差は実施の形態1と同様17μm発生する。しかし、その値は受光素子アレイ39による検出周期150μmの約1/9であり、やはり周期飛び誤差は発生しない。
なお、上記実施の形態では、検出基板37が保持部材の熱膨張でx方向に移動した場合について述べたが、インデックススケール基板34が他部品に対して相対移動した場合など、ある光学部品が他の光学部品に対して本来の測定とは異なる相対移動をした場合も上述と同様に考えることができ、同様の効果がある。
以上のように、本実施の形態のような構成にすることで、実施の形態1と同様の効果があると共に、さらに、インデックススケールとしてシリンドリカルレンズアレイを用いることで、受光素子上の検出光量を増加でき、高分解能、高精度な光学式絶対値エンコーダを実現できる。
なお、上記実施の形態では、P2=150μm、P3=30μm、λ=0.85μm、Z=2118μm、Z3=1618μmとし、N=1の条件で設計した場合を述べたが、これに限ることはなくP2、P3、Z、λ、Nなどのパラメータを上記周期飛びが発生しない範囲で(1)〜式(3)に従いOTFの値が略最大になるよう適当に選定すれば良い。
また、上記実施の形態では、Zは図4におけるZ’がZ’=2となるように設定したが、複数のインクリメンタルスケールに対する各OTFの値が略最大になるよう設定すれば良い。
また、上記実施の形態では、アブソリュートデータ生成手段として、測定範囲P1において1周期分の正弦波状光量変化を受光素子上に生成するよう設計されたアブソリュートスケール2を用い、アナログ信号を生成したが、例えばM系列データのようなデジタル信号生成用のアブソリュートスケールを用いても良い。
さらに、上記実施の形態では、1つのアブソリュートデータ生成手段と2つのインクリメンタルデータ生成手段とを用い、上記2つのインクリメンタルデータ生成手段に3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用する構成としたが、これに限ることなく、バーニアコードのような複数本のスケールによるアブソリュートデータ生成手段や、3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段を用いても良い。3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段を用いる場合、データ周期の短いものから少なくとも2つ以上のインクリメンタルデータ生成手段に対し、上述の3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用するとよい。データ周期の短いものから2つ目のインクリメンタルデータ生成手段と3つ目のインクリメンタルデータ生成手段との間に上述の周期飛び誤差が懸念されない場合は、3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段のうち、データ周期の短いものから2つのインクリメンタルデータ生成手段に対してのみ、3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用すれば良い。
あるいは、アブソリュートデータ生成手段および全てのインクリメンタルデータ生成手段に3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用しても良い。この場合は、各データ生成手段間の上述検出誤差の差はほぼ0となる。
また、上記実施の形態では、インクリメンタルスケール3、インクリメンタルスケール4に振幅格子を用いたが、位相格子を用いても良い。あるいは振幅格子のインクリメンタルスケールと位相格子のインクリメンタルスケールを組み合わせても良い。この際も、上述の設計方法により複数のインクリメンタルスケールに対する各OTFの値が略最大になるよう設定すれば良い。
また、上記実施の形態では、2本のインデックススケールとして、2つのシリンドリカルレンズアレイを備えたが、両方シリンドリカルレンズアレイでなくとも良く、シリンドリカルレンズアレイと例えば振幅格子や位相格子など二次光源分布を生成するスケールとの組合せでも良い。
実施の形態4.
図8は、本発明の実施の形態4による光学式絶対値エンコーダのうち、スケール基板を示す正面図であり、図9は本発明の実施の形態4による光学式絶対値エンコーダのうち、スケール基板、インデックススケール基板、および検出基板を示す側面図である。
本実施の形態は、図9に示すように、2つのインクリメンタルデータ生成手段は、光源側より、スケール基板、インデックススケール基板、検出基板の順に配列されるものである。
図8において、スケール基板41は、例えばガラス基板上にクロム蒸着などで透過開口および非透過部を形成したものであり、この透過開口および非透過部によりオン、オフパターンを形成している。また、スケール基板41上には、測定範囲P1において1周期分の正弦波状光量変化を受光素子上に生成するよう設計されたアブソリュートスケール42、周期が2×P2に設定されたインクリメンタルスケール43、周期が2×P3に設定されたインクリメンタルスケール44が備えられている。各スケールの実線で囲まれた部分が透過部を示し、残りは非透過部であり、透過部の周期方向における巾は周期の半分に設定されている。
図9において、下方から略平行光である光束5がスケール基板41、インデックススケール基板45、検出基板9に向けて照射される。光束5は、LEDなど空間的にインコヒーレントな光源から発せられた中心波長λの光束である。
スケール基板41はその他の部材に対し相対的にx方向へ移動可能な構造となっている。スケール基板41とインデックススケール基板45との間隔Z1、およびインデックススケール基板45と検出基板9との間隔Z2は共にZに設定されている。
インデックススケール基板45上には、インクリメンタルスケール43、インクリメンタルスケール44に各々対応したインデックススケール46、インデックススケール47が備えられており、周期が各々P2、P3の振幅格子で透過部の周期方向における巾は周期の半分に設定されている。
検出基板9上には、アブソリュートスケール42、インデックススケール46、インデックススケール47を透過してきた光信号を各々検出し、各々正弦波状信号、余弦波状信号を出力する受光素子10、受光素子アレイ11、受光素子アレイ12が備えられている。
受光素子アレイ11、受光素子アレイ12の受光素子配列周期は各々2×P2、2×P3となっている。上述の各正弦波状信号と余弦波状信号を用いてアブソリュートデータおよびインクリメンタルデータを生成する。
上述の構成において、アブソリュートスケール42(スケールB)と受光素子10(検出部B)とにより1つのアブソリュートデータを生成するアブソリュートデータ生成手段を構成し、インクリメンタルスケール43(スケールA)と、インデックススケール46(インデックススケールA)と、受光素子アレイ11(検出部A)とにより周期が2番目に短いインクリメンタルデータを生成するインクリメンタルデータ生成手段を構成し、インクリメンタルスケール44(スケールA)と、インデックススケール47(インデックススケールA)と、受光素子アレイ12(検出部A)とにより周期の最も短いインクリメンタルデータを生成するインクリメンタルデータ生成手段を構成し、検出部Aの検出信号と検出部Bの検出信号とを組み合わせて、絶対位置情報を測定する。
今、スケール基板41がその他の部材に対し相対的にx方向へ移動した場合、周期P1のアブソリュートデータ、周期2×P2のインクリメンタルデータ、周期2×P3のインクリメンタルデータを得ることができる。実施の形態1と異なり、2つのインクリメンタルデータ生成手段の信号周期は共に受光素子アレイ周期の1倍となっている。これは式(8)に従うもので、受光素子アレイ11、受光素子アレイ12上に生成される周期2×P2、2×P3の正弦波状光量分布が、スケール基板41の移動に伴いその移動量の−1倍、つまり逆方向に等倍だけ移動することに起因する。従って、スケール基板41の移動に対する受光素子アレイ11、受光素子アレイ12上に生成される光強度分布の移動速度は同じである。
例えば、P3が30μm、P2が150μm、λが0.85μm、Z=2118μmの場合、実施の形態1と同様に、受光素子アレイ12上に生成される光強度分布の基本周波数(1/(2×P3))に対するOTFは理論上最大(約0.6)となり、かつ受光素子アレイ11上に生成される光強度分布のOTFは最大値(約0.6)から約1%劣化するのみである。
また、組立て誤差、振動などにより例えばZの値が300μm変動したとしても受光素子アレイ12上に生成される光強度分布のOTF低下は約10%に抑制することができ、このようなZを設定することが望ましい。
アブソリュートスケール42により受光素子10上に生成される光強度分布の周期(=P1)は、2×P2よりも大きく設定され、例えば2000μmとする。受光素子アレイ11、受光素子アレイ12上に各々生成される光強度分布の周期は、式(3)より各々300μm、60μmとなる。
上述の例の場合、スケール基板41が他部品に対し、例えば30μm相対移動した場合、受光素子10、受光素子アレイ11、受光素子アレイ12上に各々生成される光強度分布の移動量は、受光素子10上にて30μm、受光素子アレイ11上においては式(8)のとおり−30μm、受光素子アレイ12上において−30μmとなる。スケール基板41の移動に対する受光素子10、受光素子アレイ11、受光素子アレイ12から出力される信号周期は、各々2000μm、300μm、60μmとなる。
上記例にて、保持部材の熱膨張などにより例えば検出基板9が他部品に対し、x方向に−30μm移動した場合、受光素子アレイ11による検出誤差は、上記式(8)より−30μm発生し、受光素子アレイ12による検出誤差も−30μm発生する。一方、受光素子10による検出誤差は30μmである。
従って、受光素子アレイ11、受光素子アレイ12による検出誤差の差は0となり、周期とび誤差は発生しない。一方、受光素子アレイ11による検出誤差と受光素子10による検出誤差の差は60μm発生する。しかし、その値は受光素子アレイ11による検出周期300μmの1/5であり、周期飛び誤差は発生しない。
もし、本実施の形態における検出周期300μmのインクリメンタルデータ生成手段の代わりに、アブソリュートデータ生成手段と同じく、スケール43を透過した透過光をインデックススケール46を介さず、受光素子アレイ11で測定する場合、検出誤差は30μm発生する。従って、受光素子アレイ12による検出誤差との差は60μmとなり、周期飛び誤差が発生してしまう。
なお、上記実施の形態では、検出基板9が保持部材の熱膨張でx方向に移動した場合について述べたが、インデックススケール基板45が他部品に対して相対移動した場合など、ある光学部品が他の光学部品に対して本来の測定とは異なる相対移動をした場合も上述と同様に考えることができ、同様の効果がある。
以上のように、本実施の形態のように、インデックス基板とスケール基板とを入れ替えた構成であっても、実施の形態1と同様の効果がある。
なお、上記実施の形態では、スケール基板41とインデックススケール基板45との間隔Z1と、インデックススケール基板45と検出基板9との間隔Z2とを等しくし(Z1=Z2=Z)、N=1の条件で設計した場合を述べたが、これに限ることはなくP2、P3、Z1、Z2、λ、Nなどのパラメータを(1)〜式(3)に従いOTFの値が略最大になるよう適当に選定すれば良い。
また、上記実施の形態では、Z(=Z1=Z2)は、図4におけるZ’=2となるように設定したが、複数のインクリメンタルスケールに対する各OTFの値が略最大になるよう設定すれば良い。
また、上記実施の形態では、アブソリュートデータ生成手段として、測定範囲P1において1周期分の正弦波状光量変化を受光素子上に生成するよう設計されたアブソリュートスケール42を用い、アナログ信号を生成したが、例えばM系列データのようなデジタル信号生成用のアブソリュートスケールを用いても良い。
さらに、上記実施の形態では、1つのアブソリュートデータ生成手段と2つのインクリメンタルデータ生成手段とを用い、上記2つのインクリメンタルデータ生成手段に3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用する構成としたが、これに限ることなく、バーニアコードのような複数本のスケールによるアブソリュートデータ生成手段や、3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段を用いても良い。3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段を用いる場合、データ周期の短いものから少なくとも2つ以上のインクリメンタルデータ生成手段に対し、上述の3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用するとよい。データ周期の短いものから2つ目のインクリメンタルデータ生成手段と3つ目のインクリメンタルデータ生成手段との間に上述の周期飛び誤差が懸念されない場合は、3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段のうち、データ周期の短いものから2つのインクリメンタルデータ生成手段に対してのみ、3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用すれば良い。
あるいは、アブソリュートデータ生成手段および全てのインクリメンタルデータ生成手段に3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用しても良い。この場合は、各データ生成手段間の上述検出誤差の差はほぼ0となる。
また、光束5を略平行としたが、十分な受光素子上の光量が得られ、スケール透過光同士のクロストークがないなど、性能上問題ない設計が可能であれば、これに限ることなく発散光でも良い。
さらに、上記実施の形態ではインデックススケール46、インデックススケール47に振幅格子を用いたが、位相格子を用いても良い。あるいは振幅格子のインデックススケールと位相格子のインデックススケールを組み合わせても良い。この際も、上述設計方法により複数のインデックススケールに対する各OTFの値が略最大になるよう設定すれば良い。
また、本実施の形態では、透過式のスケール基板について述べたが、実施の形態2で述べたような反射式スケール基板を用いても良い。この場合、光束5の照射方向は、反射式スケール基板で反射した光線がインデックススケール基板45、検出基板9に進むように構成すれば良い。
実施の形態5.
図10(a)は本発明の実施の形態5による光学式絶対値エンコーダのうち、スケール基板を示す正面図、図10(b)は本発明の実施の形態5による光学式絶対値エンコーダのうち、スケール基板、検出基板、シリンドリカルレンズを示す側面図、図10(c)は図10(b)のC−C線での断面図である。
図10(a)において、スケール基板48は、例えばガラス基板上にクロム蒸着などで透過開口および非透過部を形成したものであり、この透過開口および非透過部によりオン、オフパターンを形成している。また、スケール基板48上には、測定範囲P1において1周期分の正弦波状光量変化を受光素子上に生成するよう設計されたアブソリュートスケール49、周期がP2に設定されたインクリメンタルスケール50、周期がP3に設定されたインクリメンタルスケール51が備えられている。各スケールの実線で囲まれた部分が透過部を示し、残りは非透過部であり、透過部の周期方向における巾は周期の半分に設定されている。
図10(b)、(c)において、下方から略平行光である光束52がシリンドリカルレンズ53、スケール基板48、検出基板54に向けて照射されるが、シリンドリカルレンズ53を通過した光線はインクリメンタルスケール50、インクリメンタルスケール51を通過し、シリンドリカルレンズ53を通過しない光線はアブソリュートスケール49を通過する。
光束52は、例えばLDなどコヒーレントな光源から発せられた中心波長λの光束である。
スケール基板48はその他の部材に対し相対的にx方向へ移動可能な構造となっている。
シリンドリカルレンズ53はc面上に焦点を持ち、図10(c)のように光束52は一旦c面上で焦点を結んだあと、位置検出方向(x方向)に発散する発散光としてスケール基板48を照射する。この光束52はc面上にて線光源となっており、C−C断面で見れば点光源の役割をしている。このとき、シリンドリカルレンズ53の曲率を変更すれば焦点位置からの光の発散角度を任意に設定できる。
図10(b)において、Zはシリンドリカルレンズ53の焦点位置(c面)とスケール基板48との間隔、およびスケール基板48と検出基板54との間隔である。検出基板54上には、実施の形態1と同様、アブソリュートスケール49、インクリメンタルスケール50、インクリメンタルスケール51を透過した光信号を各々検出し、各々正弦波状信号、余弦波状信号を出力する受光素子55、受光素子アレイ56、受光素子アレイ57が備えられている。受光素子アレイ56、受光素子アレイ57の配列周期は各々2×P2、2×P3となっている。
上述の構成において、アブソリュートスケール49(スケールB)と受光素子55(検出部B)とにより1つのアブソリュートデータを生成するアブソリュートデータ生成手段を構成し、インクリメンタルスケール50(スケールA)と、c面上の線光源と、受光素子アレイ56(検出部A)とにより周期が2番目に短いインクリメンタルデータを生成するインクリメンタルデータ生成手段を構成し、インクリメンタルスケール51(スケールA)と、c面上の線光源と、受光素子アレイ57(検出部A)とにより周期の最も短いインクリメンタルデータを生成するインクリメンタルデータ生成手段を構成し、検出部Aの検出信号と検出部Bの検出信号とを組み合わせて、絶対位置情報を測定する。
本実施の形態における受光素子アレイ56、受光素子アレイ57上の光強度分布の空間周波数分布は式(1)で表現でき、実施の形態1〜実施の形態4と同様、式(2)にてNが1以上の整数となる条件を持つ光強度分布が伝達される。本実施の形態においては、OTFそのものがある空間周波数の光強度分布のコントラストに比例する。本実施の形態においては、式(2)におけるZ1がシリンドリカルレンズ53の焦点位置(c面)とスケール基板48との間隔、Z2がスケール基板48と検出基板54との間隔、s2がインクリメンタルスケール50の周期あるいはインクリメンタルスケール51の周期、s3が受光素子アレイ56あるいは受光素子アレイ57上に伝達される光強度分布の周期に相当する。
また、図10のような構成においても、実施の形態1〜実施の形態3のように、スケール基板48がxだけ移動した場合の受光素子アレイ56、受光素子アレイ57上の光強度分布の移動量dは式(7)に従う。
本実施の形態では、受光素子アレイ57上に伝達される光強度分布のうち、基本空間周波数に対するOTFが最大となるようZを設定している。つまり、式(2)においてNが1となる光強度分布に対するOTFを最大にしている。具体的には、下記式(12)を満たすよう設定している。
Figure 2009019876
今、Z1=Z2であるので、受光素子アレイ57上に伝達される光強度分布のうち基本周波数を持つ光強度分布の周期は2×P3で、式(12)は式(13)のように書ける。
Figure 2009019876
例えば、P3が30μm、P2が150μm、λが0.85μm、Z=2118μmの場合、受光素子アレイ57上に生成される光強度分布の基本空間周波数(1/(2×P3))に対するOTFは理論上最大(約0.6)となり、かつ受光素子アレイ56上に生成される光強度分布の基本空間周波数(1/(2×P2))に対するOTFを式(1)より求めると、その値は最大値(約0.6)から僅かに低下するのみである。具体的には最大値から約1%劣化するのみである。また、組立て誤差、振動などにより例えばZの値が300μm変動したとしても受光素子アレイ57上に生成される光強度分布の基本空間周波数に対するOTF低下は約10%に抑制することができ、このようなZを設定することが望ましい。
受光素子アレイ56、受光素子アレイ57上に生成される光強度分布には式(2)におけるN=2以上を満たす空間周波数も含まれるが、1つ1つの受光素子の格子配列方向における開口巾や配置などを工夫すれば、基本空間周波数成分以外の信号を低減することが可能となる。
例えば、上述開口巾を受光素子アレイの周期の1/3とすれば、基本空間周波数の3倍成分の信号を除去することができ、受光素子アレイ56、受光素子アレイ57から出力される正弦波状出力の理想正弦波からの歪みを低減でき、高精度な測定が可能となる。
アブソリュートスケール49により受光素子55上に生成される光強度分布の周期(=P1)は、例えば1000μmとする。受光素子アレイ56、受光素子アレイ57上に各々生成される光強度分布のうち基本空間周波数を持つ光強度分布の周期は、式(2)より各々300μm、60μmとなる。
上述の例の場合、スケール基板48が他部品に対し、例えば30μm相対移動した場合、受光素子55、受光素子アレイ56、受光素子アレイ57上に各々生成される光強度分布の移動量は、受光素子55上にて30μm、受光素子アレイ56上、受光素子アレイ57上においては式(7)に示すとおり60μmとなる。スケール基板41の移動に対する受光素子55、受光素子アレイ56、受光素子アレイ57から出力される信号周期は、各々P1(=1000μm)、P2(=150μm)、P3(=30μm)となる。
上記例にて、保持部材の熱膨張などにより例えば検出基板54が他部品に対し、x方向に−30μm移動した場合、受光素子アレイ56、受光素子アレイ57による検出誤差は、上記式(7)より15μm発生する。一方、受光素子30による検出誤差は30μmである。
従って、受光素子アレイ56、受光素子アレイ57による検出誤差の差は実施の形態1と同様0となり、周期飛び誤差は発生しない。一方、受光素子アレイ56による検出誤差と受光素子55による検出誤差の差は、実施の形態1と同様15μm発生する。しかし、その値は受光素子アレイ31による検出周期150μmの1/10であり、周期飛び誤差は発生しない。
なお、上記実施の形態では、検出基板54が保持部材の熱膨張でx方向に移動した場合について述べたが、シリンドリカルレンズ53、つまりは光束52の焦点位置が他部品に対して相対移動した場合など、ある光学部品が他の光学部品に対して本来の測定とは異なる相対移動をした場合も上述と同様に考えることができ、同様の効果がある。
以上のように、本実施の形態では、2つのインクリメンタルデータ生成手段に対し、3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を採用する替わりに、線光源を用いた構成としたが、このような構成においても、2つのインクリメンタルスケールが第一の移動量だけ移動した際、各受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量とは異なるが、上記各移動量は互いに同等であるように構成することができ、実施の形態1と同様の効果がある。
なお、上記実施の形態では、シリンドリカルレンズ53の焦点位置(c面)とスケール基板48との間隔、およびスケール基板48と検出基板54との間隔を等しくし、N=1の条件で設計した場合を述べたが、これに限ることはなくP2、P3、Z、λ、Nなどのパラメータを(1)、式(2)に従い、受光素子上に伝達される基本空間周波数のOTFの値が略最大になるよう適当に設定すれば良い。
また、上記実施の形態では、ZはZ’=2となるように設定したが、複数のインクリメンタルスケールに対する各基本空間周波数のOTFの値が略最大になるよう設定すれば良い。
また、上記実施の形態では、アブソリュートデータ生成手段として、測定範囲P1において1周期分の正弦波状光量変化を受光素子上に生成するよう設計されたアブソリュートスケール49を用い、アナログ信号を生成したが、実施の形態2と同様に、各透過部の巾が一定でパターン周期がx方向の位置によって変化するよう設計され、結果として検出基板55に向かう透過光量が正弦波状に変化するアブソリュートスケールを用いても良い。あるいは、例えばM系列データのようなデジタル信号生成用のアブソリュートスケールを用いても良い。
また、本実施の形態では、c面上に2つのインクリメンタルスケールを照射する1つの2次線光源(C−C断面で見れば点光源を備えるものであるが、実際にはc面上で線光源となる光源)を配置したが、c面上に2つのインクリメンタルスケールを照射する1つの点光源(例えば面発光レーザー)、あるいは各インクリメンタルスケールを各々照射する2つの点光源をc面上に備えても良い。
また、c面上にインクリメンタルスケールを照射する1つの2次線光源を生成するために、1つのシリンドリカルレンズ53を備えたが、c面上に複数の2次線光源を生成するために複数のシリンドリカルレンズを備えても良い。
さらに、上記実施の形態ではインクリメンタルスケール50、インクリメンタルスケール51に振幅格子を用いたが、位相格子を用いても良い。あるいは振幅格子のインクリメンタルスケールと位相格子のインクリメンタルスケールを組み合わせても良い。この際も、上述設計方法により複数のインクリメンタルスケールに対する各基本空間周波数のOTFの値が略最大になるよう設定すれば良い。
さらに、上記実施の形態では、1つのアブソリュートデータ生成手段と2つのインクリメンタルデータ生成手段を用い、上記2つのインクリメンタルデータ生成手段に、線光源あるいは点光源からの光線をスケール基板に照射する光学式エンコーダの原理を採用する構成としたが、これに限ることなく、バーニアコードのような複数本のスケールによるアブソリュートデータ生成手段や、3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段を用いても良い。3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段を用いる場合、データ周期の短いものから少なくとも2つ以上のインクリメンタルデータ生成手段に対し、前述の線光源あるいは点光源からの光線をスケール基板に照射する光学式エンコーダの原理を採用するとよい。データ周期の短いものから2つ目のインクリメンタルデータ生成手段と3つ目のインクリメンタルデータ生成手段との間に上述の周期飛び誤差が懸念されない場合は、3つ以上のインクリメンタルデータ生成手段のうち、データ周期の短いものから2つのインクリメンタルデータ生成手段に対してのみ、前述の線光源あるいは点光源からの光線をスケール基板に照射する光学式エンコーダの原理を採用すれば良い。
あるいは、アブソリュートデータ生成手段および全てのインクリメンタルデータ生成手段に前述の線光源あるいは点光源からの光線をスケール基板に照射する光学式エンコーダの原理を採用しても良い。この場合は、各データ生成手段間の検出誤差の差はほぼ0となる。
本発明の実施の形態1に係わるスケール基板を示す正面図である。 本発明の実施の形態1に係わるインデックススケール基板、スケール基板、および検出基板を示す側面図である。 3枚のスケール板を用いた光学式エンコーダの原理を示す図である。 本発明の実施の形態1による光学式絶対値エンコーダの動作を説明する図である。 本発明の実施の形態2に係わるインデックススケール基板、スケール基板、および検出基板を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2による光学式絶対値エンコーダの動作を説明する図である。 本発明の実施の形態3に係わるインデックススケール基板、スケール基板、および検出基板の構成、並びにa面上の光強度分布を示す図である。 本発明の実施の形態4に係わるスケール基板を示す正面図である。 本発明の実施の形態4に係わるスケール基板、インデックススケール基板、および検出基板を示す側面図である。 本発明の実施の形態5に係わるスケール基板、検出基板、およびシリンドリカルレンズの構成を示す図である。
符号の説明
1,25,41,48 スケール基板
2,26,42,49 アブソリュートスケール
3,4,27,28,43,44,50,51 インクリメンタルスケール
5,13,20,52 光束
6,21,34,45 インデックススケール基板
7,8,23,24,46,47 インデックススケール
9,18,29,37,54 検出基板
10,30,38,55 受光素子
11,12,19,31,32,39,40,56,57 受光素子アレイ
14 第一スケール基板
15,17 スケール
16 第二スケール基板
22 開口
35,36 シリンドリカルレンズアレイ
53 シリンドリカルレンズ

Claims (11)

  1. 1つのアブソリュートデータを生成するアブソリュートデータ生成手段と、それぞれが異なる周期のインクリメンタルデータを生成する複数のインクリメンタルデータ生成手段とを有し、
    上記インクリメンタルデータ生成手段のうち、データ周期の短いものから少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段は、各々、光源からの光を透過または反射するスケールAと、上記スケールAを透過または反射した光を受光素子アレイにより受光する検出部Aとを備え、上記各スケールAが第一の移動量Lだけ移動した際、各検出部Aの受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量Lとは異なるが、上記各移動量は互いに同等であるように構成し、
    上記少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段以外のインクリメンタルデータ生成手段、および上記アブソリュートデータ生成手段は、各々、光源からの光を透過または反射するスケールBと、上記スケールBを透過または反射した光を受光素子または受光素子アレイにより受光する検出部Bとを備え、上記各スケールBが第一の移動量Lだけ移動した際、各検出部Bの受光素子または受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量Lと同等となるように構成し、
    上記検出部Aの検出信号と上記検出部Bの検出信号とを組み合わせて、絶対位置情報を測定することを特徴とする光学式絶対値エンコーダ。
  2. 1つのアブソリュートデータを生成するアブソリュートデータ生成手段と、それぞれが異なる周期のインクリメンタルデータを生成する複数のインクリメンタルデータ生成手段とを有し、
    上記インクリメンタルデータ生成手段のうち、データ周期の短いものから少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段は、各々、光源からの光を透過または反射するインデックススケールAと、光源からの光を透過または反射するスケールAと、上記インデックススケールAおよび上記スケールAを透過または反射した光を受光素子アレイにより受光する検出部Aとを備え、上記各スケールAが第一の移動量Lだけ移動した際、各検出部Aの受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量Lとは異なるが、上記各移動量は互いに同等であるように構成し、
    上記少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段以外のインクリメンタルデータ生成手段、および上記アブソリュートデータ生成手段は、各々、光源からの光を透過または反射するスケールBと、上記スケールBを透過または反射した光を受光素子または受光素子アレイにより受光する検出部Bとを備え、上記各スケールBが第一の移動量Lだけ移動した際、各検出部Bの受光素子または受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量Lと同等となるように構成し、
    上記検出部Aの検出信号と上記検出部Bの検出信号とを組み合わせて、絶対位置情報を測定することを特徴とする光学式絶対値エンコーダ。
  3. 各インデックススケールAを同一のインデックススケール基板に、各検出部Aおよび各検出部Bを同一の検出基板に、各スケールAおよび各スケールBを同一のスケール基板に形成したことを特徴とする請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  4. インデックススケールAをシリンドリカルレンズアレイにより構成したことを特徴とする請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  5. データ周期の最も短いインクリメンタルデータ生成手段において、検出部Aの受光素子アレイ上に生成される光強度分布のうち基本空間周波数を持つ光強度分布のコントラストが最大になるように、スケールAとインデックススケールAとの距離、およびスケールAと検出部Aの受光素子アレイとの距離を設定することを特徴とする請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  6. データ周期が2番目に短いインクリメンタルデータ生成手段において、検出部Aの受光素子アレイ上に生成される光強度分布のうち基本空間周波数を持つ光強度分布のコントラストが略最大になるように、スケールAとインデックススケールAとの距離、およびスケールAと検出部Aの受光素子アレイとの距離を設定することを特徴とする請求項5記載の光学式絶対値エンコーダ。
  7. データ周期の短いものから少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段は、光源側より、インデックススケールA、スケールA、検出部Aの順に配列することを特徴とする請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  8. データ周期の短いものから少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段は、光源側より、スケールA、インデックススケールA、検出部Aの順に配列することを特徴とする請求項2記載の光学式絶対値エンコーダ。
  9. 1つのアブソリュートデータを生成するアブソリュートデータ生成手段と、それぞれが異なる周期のインクリメンタルデータを生成する複数のインクリメンタルデータ生成手段とを有し、
    上記インクリメンタルデータ生成手段のうち、データ周期の短いものから少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段は、少なくとも1つの点光源あるいは位置検出方向に発散する線光源を備えると共に、各々、上記点光源あるいは上記線光源からの発散光を透過または反射するスケールAと、上記スケールAを透過または反射した光を受光素子アレイにより受光する検出部Aとを備え、上記各スケールAが第一の移動量Lだけ移動した際、各検出部Aの受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量Lとは異なるが、上記各移動量は互いに同等であるように構成し、
    上記少なくとも2つのインクリメンタルデータ生成手段以外のインクリメンタルデータ生成手段、および上記アブソリュートデータ生成手段は、各々、光源からの光を透過または反射するスケールBと、上記スケールBを透過または反射した光を受光素子または受光素子アレイにより受光する検出部Bとを備え、上記各スケールBが第一の移動量Lだけ移動した際、各検出部Bの受光素子または受光素子アレイ上に生成される光強度分布の各移動量は上記第一の移動量Lと同等となるように構成し、
    上記検出部Aの検出信号と上記検出部Bの検出信号とを組み合わせて、絶対位置情報を測定することを特徴とする光学式絶対値エンコーダ。
  10. データ周期の最も短いインクリメンタルデータ生成手段において、検出部Aの受光素子アレイ上に生成される光強度分布のうち基本空間周波数を持つ光強度分布のコントラストが最大になるように、スケールAと点光源あるいは線光源との距離、およびスケールAと検出部Aの受光素子アレイとの距離を設定することを特徴とする請求項9記載の光学式絶対値エンコーダ。
  11. データ周期が2番目に短いインクリメンタルデータ生成手段において、検出部Aの受光素子アレイ上に生成される光強度分布のうち基本空間周波数を持つ光強度分布のコントラストが略最大になるように、スケールAと点光源あるいは線光源との距離、およびスケールAと検出部Aの受光素子アレイとの距離を設定することを特徴とする請求項10記載の光学式絶対値エンコーダ。
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