JP2009019128A - グリース組成物およびグリース封入転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】高荷重またはすべり運動が生じる状態での潤滑面での摩擦摩耗を防止し、長期耐久性に優れたグリース組成物および該グリース組成物を封入したグリース封入転がり軸受を提供する。
【解決手段】基油と、増ちょう剤と、添加剤とを含むグリース組成物であって、上記添加剤は、少なくとも芳香族スルホン酸リチウムを含有し、上記グリース組成物全体に対して 0.1〜15 重量%配合され、グリース封入転がり軸受の一例として円すいころ軸受1は上記グリース組成物を封入する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高荷重下における潤滑性および耐荷重性に優れるグリース組成物およびグリース封入転がり軸受に関する。
従来、グリース封入転がり軸受が高荷重条件下で使用される場合には、潤滑グリースの潤滑膜が破断しやすくなる。潤滑油膜が破断すると金属接触が起こり、発熱、摩擦摩耗が増大する不具合が発生する。そのため、極圧剤(EP剤)含有グリースを使用して、その不具合を軽減している。
例えば、メラミン(イソ)シアヌル酸付加物 100 重量部に対して、ポリテトラフルオロエチレン、二硫化モリブデンおよびモリブデンジチオカーバメートよりなる群から選ばれた固体潤滑剤を 5〜1000 重量部の割合で併用した固体潤滑剤含有グリースが知られている(特許文献1参照)。また、有機ビスマス化合物を含んでなる、転がり軸受用の極圧グリース潤滑剤組成物が知られている(特許文献2参照)。また、摩耗を低減するため、モリブデンジチオカーバメートおよびポリサルファイドを含有してなるグリース組成物が知られている(特許文献3参照)。
しかしながら、いずれも摩耗の低減効果が十分ではなかった。転がり軸受の使用条件が過酷になるにつれ、グリースにおいては、潤滑性および高荷重性を向上させ、潤滑油膜破断による金属接触を防止する必要がある。特に、つばを有するころ軸受は、つば部で転動体と軌道輪つばがすべり運動するため、つば部で潤滑油膜の破断が起こりやすくなるという問題がある。
特開昭61−12791号公報 特開平08−41478号公報 特開平10−324885号公報
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、高荷重またはすべり運動が生じる状態での潤滑面での摩擦摩耗を防止し、長期耐久性に優れたグリース組成物および該グリース組成物を封入したグリース封入転がり軸受を提供することを目的とする。
本発明のグリース組成物は、基油と、増ちょう剤と、添加剤とを含むグリース組成物であって、上記添加剤は、少なくとも芳香族スルホン酸リチウムを含有することを特徴とする。
また、上記芳香族スルホン酸リチウムは、上記グリース組成物全体に対して 0.1〜15 重量%含有することを特徴とする。
上記添加剤に硫黄系極圧剤が含まれ、該硫黄系極圧剤は、上記グリース全体に対して 0.1〜15 重量%含有することを特徴とする。
また、上記基油はポリ-α-オレフィン油および鉱油から選ばれた少なくとも一つであり、40℃における動粘度が 30〜200 mm2/s であることを特徴とする。
また、上記増ちょう剤は、ウレア系増ちょう剤であることを特徴とする。
本発明のグリース封入転がり軸受は上記グリース組成物が封入されてなる転がり軸受であることを特徴とする。
また、上記グリース封入転がり軸受は、つばを有する軌道輪と、該軌道輪間に介在する複数の転動体とを備えてなり、上記転動体と上記軌道輪のつばとがすべり運動することを特徴とする。
本発明のグリース組成物は、添加剤として芳香族スルホン酸リチウムを含有するので、このグリース組成物を封入した転がり軸受において、芳香族スルホン酸リチウムが転がり滑り接触部に補給されることによって、極圧性効果を長期間持続することができる。そのため、上記グリース組成物を封入した転がり軸受は、高荷重またはすべり運動が生じる状態での潤滑面において耐摩耗性が向上し、長期間耐久性に優れる。
また、硫黄系極圧剤を併用することで、より極圧性効果を高めることができる。
極圧剤含有グリース組成物を封入した転がり軸受などについて、高速、高荷重下での潤滑性および耐荷重性を向上させる検討を行なった。この結果、グリース組成物全体に対し、添加剤として芳香族スルホン酸リチウムを 0.1〜15 重量%配合したグリース組成物を封入した転がり軸受は、これ以外の添加剤を含有するグリース組成物を封入した転がり軸受に比べて、高荷重およびすべり運動下で摩耗が少なく、長期耐久性能が向上することがわかった。
本発明のグリース組成物に使用することができる芳香族スルホン酸リチウム(リチウムスルホネート)は、例えば、質量平均分子量 100〜1500、好ましくは 200〜700 のアルキル芳香族化合物をスルホン化することによって得られるアルキル芳香族スルホン酸のリチウム塩が好ましく挙げられる。
また、芳香族スルホン酸リチウムとしては、通常、軽質潤滑油基油等で希釈された状態の市販品を使用することもできる。また、これらの芳香族スルホン酸リチウムは、1種類または、2種類を混合してグリースに添加してもよい。
アルキル芳香族スルホン酸としては、例えば、石油スルホン酸または合成スルホン酸等が挙げられる。
上記石油スルホン酸としては、一般に、鉱油の潤滑油留分のアルキル芳香族化合物をスルホン化したものや、ホワイトオイル製造時に副生する、いわゆるマホガニー酸等が用いられる。
また、上記合成スルホン酸としては、例えば、洗剤の原料となるアルキルベンゼン製造プラントから副生したり、ポリオレフィンをベンゼンにアルキル化することにより得られる、直鎖状または分枝状のアルキル基を有するアルキルベンゼンを原料とし、これをスルホン化したもの、あるいはジノニルナフタレン等のアルキルナフタレンをスルホン化したもの等が挙げられる。
また、これらアルキル芳香族化合物をスルホン化する際のスルホン化剤としては特に限定されず、通常、発煙硫酸または無水硫酸等が用いられる。
芳香族スルホン酸リチウムの添加量は、グリース組成物全体に対し 0.1〜15 重量%が好ましい。より好ましくは 1〜10 重量%、さらに好ましくは 1〜5 重量%である。添加量が 0.1 重量%未満では、耐摩耗性の向上効果が発揮されない。また、15 重量%をこえると、回転時のトルクが大きくなり、発熱が増大して回転障害を生じる。
本発明のグリース組成物に使用できる基油としては、例えば、鉱油、ポリ-α-オレフィン(以下、PAOと記す)油、エステル油、フェニルエーテル油、フッ素油、さらに、フィッシャートロプシュ反応で合成される合成炭化水素油(GTL基油)などが挙げられる。これらの基油は、単独で、または 2 種類以上組み合せて用いてもよい。
これらの中でも、PAO油および鉱油から選ばれた少なくとも一種を使用することが好ましい。
上記のPAO油としては、通常、α-オレフィンまたは異性化されたα-オレフィンのオリゴマーまたはポリマーの混合物である。α-オレフィンの具体例としては、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン、1-ドコセン、1-テトラコセン等を挙げることができ、通常はこれらの混合物が使用される。
また、鉱油としては、例えば、パラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油等の通常潤滑油やグリースの分野で使用されているものをいずれも使用することができる。
本発明のグリース組成物に使用できる基油は、好ましくは、40℃における動粘度が 30〜200 mm2/s である。30 mm2/s 未満の場合は、蒸発量が増加し、耐熱性が低下するので好ましくなく、また、200 mm2/s をこえると回転トルクの増加による軸受の温度上昇が大きくなるので好ましくない。
本発明のグリース組成物に使用できる増ちょう剤としては、アルミニウム、リチウム、ナトリウム、複合リチウム、複合カルシウム、複合アルミニウムなどの金属石けん系増ちょう剤、および、下記式(1)のジウレア化合物、ポリウレア化合物などのウレア系増ちょう剤が挙げられる。好ましくは、ジウレア化合物である。これらの増ちょう剤は、単独で、または 2 種類以上組み合わせて用いてもよい。
Figure 2009019128
(式(1)中のR2 は、炭素数 6〜15 の芳香族炭化水素基を、R1 およびR3 は、炭素数 6〜12 の芳香族炭化水素基または炭素数 6〜20 の脂環族炭化水素基または炭素数 6〜20 の脂肪族炭化水素基をそれぞれ示し、R1 およびR3 は、同一であっても異なっていてもよい。)
ジウレア化合物、ポリウレア化合物などのウレア系化合物は、イソシアネート化合物とアミン化合物を反応させることにより得られる。反応性のある遊離基を残さないため、イソシアネート化合物のイソシアネート基とアミン化合物のアミノ基とは略当量となるように配合することが好ましい。
式(1)で表されるジウレア化合物は、例えば、ジイソシアネートとモノアミンの反応で得られる。ジイソシアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5-ナフチレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、3,3-ジメチル-4,4-ビフェニレンジイソシアネート、オクタデカンジイソシアネート、デカンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネー卜等が挙げられる。
モノアミンとしては、オクチルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、アニリン、p-トルイジン、シクロヘキシルアミン等が挙げられる。
基油に、ウレア系化合物などの増ちょう剤を配合して各種添加剤を配合するためのベースグリースが得られる。ウレア系化合物を増ちょう剤とする場合、ベースグリースは、基油中でイソシアネート化合物とアミン化合物とを反応させて作製する。
基油の配合割合は、ベースグリース全体に対して、50〜95 重量%であることが好ましい。基油の配合割合が、50 重量%未満では、潤滑油が少なく潤滑不良となりやすい。また 95 重量%をこえるとグリース組成物が軟化しやすくなるので、封入されたグリース組成物が転がり軸受などから漏れやすくなる。
本発明のグリース組成物は、その混和ちょう度が 200〜400 の範囲であることが好ましい。200 未満では低温時の潤滑性能が悪くなり、400 をこえると封入されたグリース組成物が転がり軸受などから漏れやすくなって好ましくない。
本発明のグリース組成物は、上記芳香族スルホン酸リチウムに加えて、添加剤として硫黄系極圧剤を含有することが好ましい。硫黄系極圧剤としては、硫化油脂、二硫化ジベンジル、二硫化ジフェニルなどの有機硫黄化合物が挙げられる。硫黄系極圧剤を併用することで、より極圧性効果を高めることができる。
硫黄系極圧剤の添加量は、グリース組成物全体に対して、0.1〜15 重量%であることが好ましい。添加剤の配合割合が、0.1 重量%未満では極圧性向上の効果が小さい。また 15 重量%をこえると発熱が大となり温度が上昇する。
また、本発明のグリース組成物は、必要に応じてその他の公知の添加剤を含有させることができる。この添加剤として、例えば、有機亜鉛化合物、アミン系、フェノール系、イオウ系等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾール、亜硝酸ソーダなどの金属不活性剤、ポリメタクリレート、ポリスチレン等の粘度指数向上剤、二硫化モリブデン、グラファイト等の固体潤滑剤等が挙げられる。これらを単独で、または、2 種類以上組み合せて添加することができる。
本発明のグリース組成物は、グリース封入転がり軸受の寿命を向上させることができる。このため、玉軸受、円筒ころ軸受、円すいころ軸受、自動調心ころ軸受、針状ころ軸受、スラスト円筒ころ軸受、スラスト円すいころ軸受、スラスト針状ころ軸受、スラスト自動調心ころ軸受等に封入するグリース組成物として使用することができる。
特に、本発明のグリース組成物は、すべり運動による潤滑油膜の破断も抑制できるので、つば部を有する転がり軸受に好適に使用できる。
本発明のグリース封入転がり軸受の一例について図面に基づき説明する。図1は円すいころ軸受の一部切り欠き斜視図である。円すいころ軸受は、軌道輪である内輪2と外輪3との間に、転動体である円すいころ4が保持器5を介して複数配置されている。円すいころ4は内輪2の転走面2aと外輪3の転走面3aとの間でころがり摩擦を受け、内輪2のつば部2b、2cとの間ですべり摩擦を受ける。これらの摩擦を低減するために上述の本発明のグリース組成物が封入されている。
実施例1〜実施例3
鉱油( 40℃での動粘度が 100 mm2/s )2000 g 中で、ジフェニルメタン-4、4'-ジイソシアネー卜 60.6 g と、 オクチルアミン 31.3 g と、ステアリルアミン 66.2 g とを反応させ、生成したウレア化合物を均一に分散させてベースグリース1を得た。このベースグリース1に、表1に示す配合で添加剤を配合し、得られる化合物を三段ロールミルでJISちょう度No.1グレード(ちょう度:310〜340 )に調整してグリース組成物を得た。得られたグリース組成物につき、以下に記す極圧性評価試験およびころ軸受試験を行なった。結果を表1に併記した。
実施例4および実施例5
鉱油( 40℃での動粘度が 100 mm2/s )2000 g 中で、ジフェニルメタン-4、4'-ジイソシアネー卜 60.3 g と、ステアリルアミン 65.5 g と、シクロヘキシルアミン 24.1 g とを反応させ、生成したウレア化合物を均一に分散させてベースグリース2を得た。このベースグリース2に、表1に示す配合で添加剤を配合し、得られる化合物を三段ロールミルでJISちょう度No.1グレード(ちょう度:310〜340 )に調整してグリース組成物を得た。得られたグリース組成物につき、以下に記す極圧性評価試験およびころ軸受試験を行なった。結果を表1に併記した。
比較例1および比較例2
鉱油( 40℃での動粘度が 100 mm2/s )2000 g 中で、ジフェニルメタン-4、4'-ジイソシアネー卜 60.6 g と、 オクチルアミン 31.3 g と、ステアリルアミン 66.2 g とを反応させ、生成したウレア化合物を均一に分散させてベースグリース1を得た。このベースグリース1に、表1に示す配合で添加剤を配合し、得られる化合物を三段ロールミルでJISちょう度No.1グレード(ちょう度:310〜340 )に調整してグリース組成物を得た。得られたグリース組成物につき、以下に記す極圧性評価試験およびころ軸受試験を行なった。結果を表1に併記した。
比較例3および比較例4
鉱油( 40℃での動粘度が 100 mm2/s )2000 g 中で、ジフェニルメタン−4、4'−ジイソシアネー卜 60.3 g と、ステアリルアミン 65.5 g と、シクロヘキシルアミン 24.1 g とを反応させ、生成したウレア化合物を均一に分散させてベースグリース2を得た。このベースグリース2に、表1に示す配合で添加剤を配合し、得られる化合物を三段ロールミルでJISちょう度No.1グレード(ちょう度:310〜340 )に調整してグリース組成物を得た。得られたグリース組成物につき、以下に記す極圧性評価試験およびころ軸受試験を行なった。結果を表1に併記した。
<極圧性評価試験>
極圧性評価試験装置を図2に示す。評価試験装置は、回転軸6に固定されたφ40×10 のリング状試験片7と、この試験片7と端面9にて端面同士が擦り合わされるリング状試験片8とで構成される。グリース組成物を端面9部分に塗布し、回転軸6を回転数 2000 rpm、図2中右方向Aのアキシアル荷重 490 N 、ラジアル荷重 392 N を負荷して、極圧性を評価した。極圧性は両試験片のすべり部の摩擦摩耗増大により生じる回転軸6の振動を振動センサにて測定し、その振動値が初期値の 2 倍になるまで試験を行ない、その時間を測定した。
回転軸6の振動値が初期値の 2 倍になるまでの時間が長いほど極圧性効果が大となり、優れた耐フレーキング性を示す。したがってグリース組成物のフレーキング性の評価は、測定された上記時間の長さにて各実施例と各比較例とを対比させて行なった。
<ころ軸受試験>
30206円すいころ軸受にグリース組成物を 3.6 g 封入し、アキシアル荷重 980 N 、回転数 2600 rpm 、室温にて運転し、回転中のつば部表面温度を測定した。運転開始後、4〜8 時間までのつば部表面温度の平均値を算出した。
つば部と「ころ」との間に発生するすべり摩擦が大きくなると回転中のつば部表面温度は上昇する。そのためグリース組成物の耐熱耐久性の評価は、測定された上記温度の高さにて各実施例と各比較例とを対比させて行なった。上記温度の高さが 65℃以下であることが、グリース組成物の耐久性に優れていると評価する基準とした。
Figure 2009019128
表1において、各実施例と各比較例とを対比すると、芳香族スルホン酸リチウム(リチウムスルホネート)が、極圧性評価試験およびころ軸受試験において優れた耐熱耐久性を示した。
本発明のグリース組成物は、耐熱耐久性に優れた芳香族スルホン酸リチウムを含有しているので極圧性効果を長期間持続できる。そのため、このグリース組成物を封入した転がり軸受は高荷重下における潤滑性および耐荷重性に優れる転がり軸受として、鉄道車両、建設機械、自動車電装補機などに好適に使用できる。
円すいころ軸受の一部切り欠き斜視図である。 極圧性評価試験装置を示す図である。
符号の説明
1 円すいころ軸受
2 内輪
3 外輪
4 円すいころ
5 保持器
6 回転軸
7、8 リング状試験片
9 端面

Claims (7)

  1. 基油と、増ちょう剤と、添加剤とを含むグリース組成物であって、前記添加剤は、少なくとも芳香族スルホン酸リチウムを含有することを特徴とするグリース組成物。
  2. 前記芳香族スルホン酸リチウムは、前記グリース組成物全体に対して 0.1〜15 重量%含有することを特徴とする請求項1記載のグリース組成物。
  3. 前記添加剤に硫黄系極圧剤が含まれ、該硫黄系極圧剤は、前記グリース組成物全体に対して 0.1〜15 重量%含有することを特徴とする請求項1または請求項2記載のグリース組成物。
  4. 前記基油はポリ-α-オレフィン油および鉱油から選ばれた少なくとも一つであり、40℃における動粘度が 30〜200 mm2/s であることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載のグリース組成物。
  5. 前記増ちょう剤は、ウレア系増ちょう剤であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項記載のグリース組成物。
  6. グリース組成物が封入されてなるグリース封入転がり軸受であって、前記グリース組成物が請求項1ないし請求項5のいずれか一項記載のグリース組成物であることを特徴とするグリース封入転がり軸受。
  7. 前記グリース封入転がり軸受は、つばを有する軌道輪と、該軌道輪間に介在する複数の転動体とを備えてなり、前記転動体と前記軌道輪のつばとがすべり運動することを特徴とする請求項6記載のグリース封入転がり軸受。
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