JP2009018911A - 線材巻取装置 - Google Patents

線材巻取装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009018911A
JP2009018911A JP2007183252A JP2007183252A JP2009018911A JP 2009018911 A JP2009018911 A JP 2009018911A JP 2007183252 A JP2007183252 A JP 2007183252A JP 2007183252 A JP2007183252 A JP 2007183252A JP 2009018911 A JP2009018911 A JP 2009018911A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
traverse
bobbin
winding device
winding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007183252A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobukazu Kashiwabara
延多 柏原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yutaka Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Yutaka Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yutaka Manufacturing Co Ltd filed Critical Yutaka Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2007183252A priority Critical patent/JP2009018911A/ja
Publication of JP2009018911A publication Critical patent/JP2009018911A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Winding Filamentary Materials (AREA)

Abstract

【課題】ボビンに対する巻取径が増加した場合でも巻取線材の表面における線材と線材の隙間を小さく維持し、線材どうしが絡み合うことがないように一定の状態で線材を整列させながらボビンに巻き取ることができる線材巻取装置を提供する。
【解決手段】一対の側板2a,2b間に設けられた胴部2cを有するボビン2を回転可能に支持する回転軸3と、ボビン2の軸方向に往復移動するトラバース4とを備え、回転軸3を介してボビン2を一定方向に回転させると共に、トラバース4を往復移動させながら走行する線材Wをボビン2に案内することにより、胴部2cに線材2を整列させつつ巻き取る線材巻取装置である。この装置は、ボビン2の回転速度を検出する回転速度検出手段23と、その回転速度に基づいてボビン2が1回転したときトラバース4を線材Wの幅寸法に対応するピッチで往復移動させるトラバース駆動手段27とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、合成樹脂などの押し出し成形線材やその他の線材をボビンに巻き取るための線材巻取装置に関する。
従来、例えば、ビニル袋の開口縁などに設けられる線状のファスナ部材はその断面が円形ではなく、複雑な異形断面とされ、合成樹脂により押し出し成形される。そして押し出される異形断面の線材は所定長さ毎にボビンに巻き取られていく。このとき使用されるボビンは、モータにより回転駆動されると共に、ボビン前方位置に設けたトラバースがモータの回転に伴ってボビンの軸方向に往復移動しながら線材を案内していくことで線材を整列させながら巻き取っていく。
しかしながら、モータの回転トルクがボビンにそのまま伝達されると、ボビン上の線材の巻取径が大きくなったときに線材に掛かるテンションが過大になり、線材を破損する虞がある。そのため、ボビンの回転軸とモータの駆動軸との間に滑りを生じさせ、ボビンが線材を巻き取る際のテンションがほぼ一定の状態となるように調整することが望まれる。テンションを調整するためのひとつの手段として、例えばパウダークラッチがある(特許文献1)。パウダークラッチは、電気的制御によってボビンの回転軸とモータの駆動軸の間に滑りを生じさせるので、ボビンにおける線材の巻取径が大きくなった場合でも線材に過大なテンションが掛かることを防止できる。
特開2005−112625号公報
ところが、上記のようにモータ駆動軸とボビンの回転軸との間にパウダークラッチを設けて滑りを生じさせ、線材に掛かるテンションがほぼ一定となるように構成すると、ボビンの回転速度はモータの回転速度と一致しなくなり、ボビンに対する巻取径の増加と共にボビンの回転速度は低下する。このとき、トラバースが常に一定の速度で往復移動を繰り返すと、ボビンの軸方向に整列して巻き取るべきはずの線材と線材の間に大きな隙間が生じ、この上に更に線材を巻き取ると上記隙間に上層の線材が嵌り込むことがある。特に、異形断面線材の場合には上層の線材が下層の線材間の隙間に嵌り込むと、線材どうしが絡み合い、後に巻き取った線材を引き出そうとするときに容易に引き出すことができなくなるという問題がある。
そこで本発明は、上記問題点を解決することを目的としてなされたものであり、ボビンに対する巻取径が増加した場合でも巻取線材をボビンの軸方向に隙間なく整列させながら巻き取っていくことができる線材巻取装置を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明が解決手段として採用したところは、一対の側板間に設けられた胴部を有するボビンを回転可能に支持する回転軸と、前記ボビンの軸方向に往復移動するトラバースとを備え、前記回転軸を介して前記ボビンを一定方向に回転させると共に、前記トラバースを前記軸方向に往復移動させながら走行する線材を前記ボビンに案内することにより、前記胴部に線材を整列させつつ巻き取っていく線材巻取装置であって、前記ボビンの回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転速度に基づいて前記ボビンが1回転したとき前記トラバースを線材の幅寸法に対応するピッチで往動又は復動させるトラバース駆動手段とを備える点にある。かかる構成によると、ボビンの回転速度に応じてトラバースの往復移動が制御されるようになる。そのため、ボビンの巻取径が大きくなってボビンの回転速度が低下した場合には、その低下した速度に応じてトラバースの往復移動が制御される。
また上記構成において前記トラバースは、前記ボビンの回転軸と平行な支軸と、前記支軸周りに回動自在であり、かつ前記ボビンに向かって延設されたアームと、前記アームの先端に設けられ、前記線材を挿通するトラバースヘッドとを備えており、前記トラバースヘッドは、前記アームの自重により前記胴部に巻き取られた巻取線材の表面に接した状態で前記線材を案内する構成とすることが好ましい。かかる構成によると、トラバースのアーム先端に設けたトラバースヘッドがボビンの胴部に巻き取られた巻取線材の表面に接した状態で線材を案内するので、ボビンに対する巻取直前の位置で線材を案内することができる。
更に、上記構成において線材巻取装置は、往復移動する前記トラバースの各折返し位置に対応して設けられ、前記トラバースが該折返し位置に到達したときにリターン信号を出力する一対の折返し検出センサを更に備え、前記トラバース駆動手段が、前記リターン信号を検知すると、前記トラバースの往動又は復動を停止させ、該停止から所定時間経過後に前記トラバースを逆方向に移動させる構成とすることが好ましい。かかる構成は、トラバースが折返し位置に到達して直ぐにトラバースを逆方向に移動させるのではなく、折返し位置でトラバースを停止させた状態を所定時間継続させる。
本発明に係る線材巻取装置によれば、ボビンの回転速度を検出する回転速度検出手段と、回転速度に基づいてボビンが1回転したときトラバースを線材の幅寸法に対応するピッチで往動又は復動させるトラバース駆動手段とを備えるので、ボビンに対する巻取径が大きくなった場合でもボビンに対して線材の幅寸法に対応したピッチで線材を整列させながら巻き取っていくことができる。そのため巻取径が大きくなっても巻取線材の表面における線材と線材の間の隙間を小さく維持することができ、異形断面の線材を巻き取る場合であっても線材どうしが絡み合うことがないように巻き取ることができる。
またトラバースのアーム先端に設けたトラバースヘッドが、アームの自重により胴部に巻き取られた巻取線材の表面に接した状態で線材を案内する構成の場合には、トラバースヘッドがボビンに対する巻取直前の位置で線材を案内するので、巻取時の線材のぶれを抑制でき、ボビンに対して精度良くかつ安定して線材を整列させることができる。
更にトラバースが折返し位置に到達したことを示すリターン信号を検知すると、トラバース駆動手段が、トラバースの往動又は復動を一旦停止させ、該停止から所定時間経過後にトラバースを逆方向に移動させる構成の場合には、トラバースを折返し位置で所定時間停止させることとなり、胴部の端部において線材を巻き取った後、その直上に次の線材を巻き取ることができ、胴部の全幅に亘って線材を均等に巻き取ることができる。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。図1は本実施形態における線材巻取装置1を示す図である。線材巻取装置1は、ボビン2を回転可能に支持する回転軸3と、ボビン2の軸方向と平行なX軸方向に往復移動するトラバース4とを備える。ボビン2は互いに対向する一対の側板2a,2bと、その側板間に設けられた胴部2cを有し、胴部2cの中心には回転軸3を挿通する貫通孔が形成される。線材巻取装置1は、回転軸3に装着したボビン2を一定方向(R方向)に回転させると共に、トラバース4が搬送方向Tに沿って走行する線材Wを保持しつつ回転軸3と平行なX軸方向に往復移動することで線材Wをボビン2に案内し、胴部2c周面に対して線材Wを常に一定の状態で整列させながら、ボビン2への巻き取りを行う。
回転軸3は線材巻取装置1の表面パネル1aを貫通して水平に所定長さ突出しており、この突出部分にボビン2を装着する。ボビン2は抜止部材2dにより回転軸3からの抜けが防止されると共に、回転軸3と常に供回りするように装着される。トラバース4は回転軸3の位置よりも線材Wの搬送方向Tの上流側に所定距離を隔てた位置で表面パネル1aから突出して設けられたトラバース支持機構5に支持される。トラバース支持機構5は、水平な支持ブラケット6と、支持ブラケット6上にX軸方向に沿って設けられたガイドレール7と、X軸方向に沿って設けられた雄ねじ部材8と、支持ブラケット6の端部にX軸方向に沿って設けられたセンサ保持部材9とを備える。またセンサ保持部材9にはトラバース4のX方向の移動範囲の両端に対応してトラバース検知センサ10,11が設けられている。
トラバース4は、ガイドレール7に接合すると共に雄ねじ部材8を螺合挿通した移動基台12と、移動基台12に設けられた線材案内部材13と、線材案内部材13とボビン2との間で移動基台12に対して回転軸3と平行に取り付けられた支軸14と、該支軸14の周りに回動自在に取り付けられ、ボビン2に向かって延設されたアーム15と、該アーム15の先端に設けられ線材Wを挿通してボビン2に対して線材Wを供給する孔又は溝から成るガイド16aを有するトラバースヘッド16とを備える。線材Wは上流側の押し出し成型器等から送り出され搬送方向Tに沿って一定速度で連続走行してくると、線材案内部材13に設けた挿通孔13aを挿通してアーム15の先端のトラバースヘッド16に導かれる。線材案内部材13とトラバースヘッド16は、線材Wを挿通孔13aとガイド16aに挿通することによりトラバース4がX方向に移動した場合に線材案内部材13とトラバースヘッド16との間で線材Wが横方向及び縦方向に振動することを規制し、ボビン2の胴部2cに対してほぼ直角方向に線材Wを走行させる。アーム15はその長手方向の一端から下方に向かって延設され、移動基台12上の支軸14に対して回動自在に連結される一対の支持部材15a,15bを有し、他端にトラバースヘッド16を備えている。線材案内部材13を通過した線材Wはアーム15の下方を走行し、トラバースヘッド16に導かれる。このトラバースヘッド16はボビン2の胴部2cに巻き取った巻取線材の周りに摺接しており、ボビン2に巻き取る直前の位置で線材Wを案内することにより、線材Wを整列させるように構成されている。
図2は線材巻取時のボビン2とトラバース4の関係を示す概略側面図である。トラバース4のアーム15は支軸14周りに回動自在であり、アーム15の自重によりトラバースヘッド16を下向きに付勢し、該ヘッド16により常にボビン2の胴部表面或いは胴部2cに巻き取った巻取線材の表面に接線方向から接する状態で線材Wを案内する。例えば、ボビン2に対する巻取径が小さい状態(図2の実線で示す状態)から次第に巻取径が大きくなっていくと、それに伴い、アーム15は支軸14を中心にθ方向に回動した状態(図2の鎖線で示す状態)となり、ボビン2に対する線材Wの巻取過程において常にトラバースヘッド16は巻取線材の表面に接線方向から接した状態となる。このようにトラバース4においてトラバースヘッド16がアーム15の自重によりボビン2の胴部2cに巻き取られた巻取線材の表面に常に接した状態で線材Wを案内することにより、巻取直前位置での線材Wのぶれが抑制され、ボビン2に対して精度良くかつ安定して一定間隔で線材Wを整列させることができる。
線材巻取装置1の表面パネル1aには、線材Wの幅や厚み、走行速度などを設定するための操作部19が設けられる。また線材巻取装置1の内部には、回転軸3をR方向に回転駆動するモータ20と、モータ20によって直接回転駆動される駆動軸21と、駆動軸21と回転軸3との間に介挿されたパウダークラッチ22と、回転軸3の回転速度を検出する回転速度検出手段23と、雄ねじ部材8を連結されてトラバース4を往復駆動する正逆回転可能なモータ24が設けられる。パウダークラッチ22は、モータ20によって回転される駆動軸21と回転軸3との間に滑りを生じさせ、ボビン2に巻き取る線材Wに過度のテンションが掛からないように回転軸3のトルクを低減させる。従って、回転軸3の回転速度はパウダークラッチ22における滑りの程度に応じてモータ20によって直接回転駆動される駆動軸21よりも低速となる。パウダークラッチ22のトルク設定は操作部19を介して行われ、ボビン2における巻取径が大きくなることに伴ってパウダークラッチ22に供給する電流等を調整することにより回転軸3のトルクを低下させて線材Wに一定値以上の過度のテンションが掛かることを防止する。尚、本実施形態においてモータ24はサーボモータを用いる場合を例示するが、他のモータ例えばステッピングモータなどを用いても良い。
図3は線材巻取装置1の制御機構を現した平面図である。線材巻取装置1は、上述の構成の他、ボビン駆動手段25と、ピッチ記憶部26と、トラバース駆動手段27とを備えている。ボビン駆動手段25は操作部19を介して設定された回転速度でモータ20を駆動すると共に、パウダークラッチ22を制御して駆動軸21と回転軸3との間に適宜滑りを生じさせ、ボビン2における巻取時に線材Wに対して過度のテンションが掛からないように制御する。ピッチ記憶部26は、ボビン2が1回転する間にトラバース4をX軸方向に移動させるピッチ情報を記憶するメモリであり、このピッチ情報は線材Wの幅寸法(X軸方向の幅)に対応しており、例えば操作部19を介して設定入力される。回転速度検出手段23は、例えば回転軸3の回転に伴ってパルス信号を出力するパルスエンコーダ28が用いられ、回転軸3が1回転する間に数百〜数千のパルス信号を出力するように構成されており、回転軸3及びボビン2の回転速度に応じてパルス信号の周期を変動させる。トラバース駆動手段27は回転速度検出手段23の出力信号S1からボビン2の回転速度を検知し、ボビン2の回転速度に応じてモータ24を駆動することにより、トラバース4をボビン2の回転に同期させてX軸方向に駆動する。
トラバース検知センサ10,11はそれぞれトラバース4の移動範囲の内側に設けられた折返し検出センサ31と、外側に設けられた異常検出センサ33とを備えており、これらセンサによりトラバース4の位置が検出される。折返し検出センサ31,31はX軸方向に関してボビン2の側板2a,2bの位置に対応して設けられる。言い換えると、折返し検出センサ31,31はX軸方向に往復移動するトラバース4の各折返し位置に対応して設けられる。これらセンサ31,31は非接触式或いは接触式センサが使用され、トラバース4が折返し位置に到達したときにトラバース4を検知する。そしてこれらセンサ31,31がトラバース4を検出すると、トラバース駆動手段27に対してモータ24の駆動を反転させるリターン信号S2を出力する。異常検出センサ32,32はX軸方向に関してボビン2の側板2a,2bの位置よりも外側に設けられており、これらセンサ32,32がトラバース4を検出すると、トラバース駆動手段27及びボビン駆動手段25に対して異常停止させるための異常信号S3を出力する。尚、トラバース検知センサ10,11は、図1に示すハンドル部10a,11aを操作して固定解除することによりX軸に沿ってスライド自在となり、センサ保持部材9の任意の所定位置に固定することにより、多種多様なボビン2に対応できるようになっている。
トラバース駆動手段27は、回転速度検出手段23からのパルス信号S1に基づいてボビン2の回転速度を検出し、ボビン2が1回転することに伴ってトラバース4を線材Wの幅寸法に対応するピッチでX軸に沿って往動又は復動させるようにモータ24を駆動する。図4は、トラバース4の駆動制御に関するフローチャートである。回転軸3に対してボビン2が取付けられ、線材巻取装置1が始動すると、トラバース駆動手段27は回転数検出手段23からのパルス信号S1に基づいてボビン2の回転速度を検出する(ステップSP1)。そしてモータ24を駆動し、ボビン2の1回転に対してトラバースヘッド16を線材Wの幅に対応した1ピッチ分移動させるようにトラバース4をX軸方向に沿って移動させる(ステップSP2)。例えば回転速度検出手段23が回転軸3の1回転当たり2000パルスの信号を出力する場合、1パルスの信号が得られる毎に1ピッチの1/2000ずつ移動させるようにモータ24を一定速度で駆動する。またモータ24を間欠的に駆動して、nパルス(但し、nは2以上の整数)の信号が得られる毎に1ピッチのn/2000ずつ移動させるようにしても良い。ボビン2への巻取時にステップSP1及びSP2の処理を繰り返し行うことにより、ボビン2の巻取径が大きくなり、ボビン2の回転速度が低下した場合でもトラバース4はボビン2の回転速度の低下に追従してX軸方向の移動速度を低下させるため、ボビン2の胴部2cに対して常に一定の間隔で線材Wを整列させていくことができる。
そしてトラバース駆動手段27はモータ24の駆動に伴い、トラバース検知センサ10,11のいずれか一方からリターン信号S2の入力があったか否かを判別する(ステップSP3)。そしてリターン信号S2があった場合にはステップSP4に進む。そしてトラバース駆動手段27はモータ24を停止させ(ステップSP4)、その停止させた状態で所定時間待機する(ステップSP5)。ここでの待機時間は、リターン信号S2が得られた状態でのボビン2が1回転に要する時間或いはそれよりも短い時間であり、ボビン2の巻取径に応じて予め設定された時間である。また回転速度検出手段23からのパルス信号S1をカウントすることにより待機時間を設定することもできる。例えば上述のように回転速度検出手段23が回転軸3の1回転当たり2000パルスの信号を出力する場合、トラバース駆動手段27はリターン信号S2を入力してから2000パルスをカウントするまで待機することによりボビン2が1回転する間はモータ24を停止させた状態で待機する。ここでトラバース駆動手段27がカウントするパルス数は操作部19を介して予め自由に設定でき、例えばボビン2が半回転する間待機させる場合には1000パルスとして設定しておけば良い。
このような待機時間を設けることにより、胴部2cの軸方向端部における線材Wの巻き取りを実行し、側板2a,2b間の全幅において線材Wを均等に巻き取っていくことができる。図5(a)はリターン信号S2の入力した時、待機時間を設けることなくモータ24を反転駆動した場合の巻取状態を示しており、図5(b)は上述のように待機時間を設けて所定時間待機した後にモータ24を反転駆動した場合の巻取状態を示す図である。待機時間を設けない場合には、トラバース4はボビン2の側板2bに対応する胴部2cの端部に到達すると直ちに反対の方向に移動するため、胴部2cの端部において線材W1を巻き取った後、その線材W1の上には線材は巻き取られず、上段側の線材W2は側板2bから一定の間隔Hを隔てて巻取が開始される(図5(a))。そのため、胴部2cの端部に隙間が生じ、上層の線材が下層の隙間に嵌り込む。これに対し、本実施形態ではステップSP5においてトラバース4を停止した状態で所定時間待機するので、胴部2cの端部において線材W3を巻き取った後、その線材W3の直上に線材W4が巻き取られ、胴部2cの全幅に亘って線材を均等に巻き取ることができる(図5(b))。従って、本実施形態においては線材W4と側板2bとの間に上層の線材が嵌り込む隙間を無くすことができる。
そして所定時間が経過すると、トラバース駆動手段27はモータ24の反転駆動を開始する(ステップSP6)。ここではステップSP4の直前までのモータ24の回転を反転させ、トラバース4を逆方向に移動開始する。そしてステップSP1に戻り、上述の制御を繰り返す。
一方、ステップSP3においてリターン信号S2がなかった場合にはステップSP7に進む。ステップSP7では、トラバース検知センサ10,11のいずれか一方から異常信号S3の入力があったか否かを判別する。この判別は、折返し検出センサ31の故障やその他の原因により、トラバース駆動手段27がリターン信号S2を検知しなかった場合に、トラバース4のオーバーランを防止するためのものである。そして異常信号S3の入力がない場合には、トラバース4は正常な移動範囲内にあるものとしてステップSP1に戻り、上述の制御を繰り返す。これに対し、異常信号S3の入力があった場合には、トラバース4は既に設定された移動範囲から外れているので、トラバース4の故障を未然に防止すべく、モータ24の駆動を停止し、トラバース4を異常停止させる(ステップSP8)。この異常停止ではボビン駆動手段25によるモータ20の駆動も停止され、異常な状態で巻取動作が継続することを防止している。
以上のように線材巻取装置1は、モータ20の回転速度とは必ずしも一致しないボビン2の回転速度を検出し、ボビン2が1回転することに伴ってトラバース4を線材Wの幅寸法に対応するピッチでボビン2の軸方向に往復移動させるように構成されている。そのためボビン2に対する巻取径が大きくなっても、常に一定間隔で隙間なく線材Wを整列させながらボビン2に巻き取っていくことができる。このような巻取方法は、特に線材Wの断面が円形でない、異形断面の線材Wに適している。すなわち、断面円形の線材の場合には、巻取時に線材と線材の間に隙間が生じ、この隙間に上層の線材が落ち込んだとしても、それによって線材どうしが絡み合う可能性は小さい。そのため断面円形の線材の場合にはボビン2への巻取時に上述したように精度良くかつ安定して線材Wを整列させる必要性は小さい。それに対して、例えば凹凸のあるような異形断面の線材の場合には、巻取時に線材と線材の間に隙間が生じると、その隙間に上層の線材が落ち込んで凹凸どうしが複雑に絡み合うことがあり、後にボビン2から線材を引き出そうとしても容易には引き出せないことがある。そのため、異形断面の線材を巻き取る場合には巻取時に線材と線材の間に隙間が生じないように巻き取ることが求められ、上述した線材巻取装置1はボビン2の巻取径が大きくなった場合でも常に一定の状態に隙間なく整列させながら線材Wを巻き取ることができるので、異形断面の線材Wを巻き取る場合であっても線材どうしを絡ませることなく巻き取りができ、巻取後にボビン2から線材Wを引き出す場合であっても容易に線材を引き出すことができるようになる。但し、上述した線材巻取装置1は、巻取対象の線材Wが異形断面であるものに限定するものではなく、円形断面の線材を巻き取ることも利用可能である。
線材巻取装置の構成を示す外観斜視図である。 線材巻取時のボビンとトラバースの関係を示す概略側面図である。 線材巻取装置の制御機構を現した平面図である。 トラバースの駆動制御に関するフローチャートである。 胴部端部における線材の巻取状態を示しており、(a)は折返し位置において待機時間を設けることなくトラバースを直ちに反転駆動した場合の巻取状態を示す図であり、(b)は折返し位置において所定時間待機した後にトラバースを反転駆動した場合の巻取状態を示す図である。
符号の説明
1 線材巻取装置
2 ボビン
2a,2b 側板
2c 胴部
3 回転軸
4 トラバース
14 支軸
15 アーム
16 トラバースヘッド
23 回転速度検出手段
27 トラバース駆動手段
W 線材

Claims (3)

  1. 一対の側板(2a,2b)間に設けられた胴部(2c)を有するボビン(2)を回転可能に支持する回転軸(3)と、前記ボビンの軸方向に往復移動するトラバース(4)とを備え、前記回転軸(3)を介して前記ボビンを一定方向に回転させると共に、前記トラバース(4)を前記軸方向に往復移動させながら走行する線材(W)を前記ボビン(2)に案内することにより、前記胴部(2c)に線材を整列させつつ巻き取っていく線材巻取装置であって、
    前記ボビン(2)の回転速度を検出する回転速度検出手段(23)と、
    前記回転速度に基づいて前記ボビン(2)が1回転したとき前記トラバース(4)を線材(W)の幅寸法に対応するピッチで往動又は復動させるトラバース駆動手段(27)とを備えることを特徴とする線材巻取装置。
  2. 前記トラバース(4)は、
    前記ボビンの回転軸(3)と平行な支軸(14)と、
    前記支軸(14)周りに回動自在であり、かつ前記ボビン(2)に向かって延設されたアーム(15)と、
    前記アーム(15)の先端に設けられ、前記線材(W)を挿通するトラバースヘッド(16)とを備えており、
    前記トラバースヘッド(16)は、前記アーム(15)の自重により前記胴部(2c)に巻き取られた巻取線材の表面に接した状態で前記線材(W)を案内することを特徴とする請求項1記載の線材巻取装置。
  3. 往復移動する前記トラバース(4)の各折返し位置に対応して設けられ、前記トラバース(4)が該折返し位置に到達したときにリターン信号(S2)を出力する一対の折返し検出センサ(31,31)を更に備えており、
    前記トラバース駆動手段(27)は、前記リターン信号(S2)を検知すると、前記トラバース(4)の往動又は復動を停止させ、該停止から所定時間経過後に前記トラバース(4)を逆方向に移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の線材巻取装置。
JP2007183252A 2007-07-12 2007-07-12 線材巻取装置 Pending JP2009018911A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007183252A JP2009018911A (ja) 2007-07-12 2007-07-12 線材巻取装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007183252A JP2009018911A (ja) 2007-07-12 2007-07-12 線材巻取装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009018911A true JP2009018911A (ja) 2009-01-29

Family

ID=40358889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007183252A Pending JP2009018911A (ja) 2007-07-12 2007-07-12 線材巻取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009018911A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102556757A (zh) * 2011-12-28 2012-07-11 昆明理工大学 一种小型金属窄带盘线机
JP2014046419A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Yaskawa Electric Corp ロボットおよびロボットシステム
WO2018062375A1 (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 日立金属株式会社 金属条コイルおよびその製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102556757A (zh) * 2011-12-28 2012-07-11 昆明理工大学 一种小型金属窄带盘线机
JP2014046419A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Yaskawa Electric Corp ロボットおよびロボットシステム
WO2018062375A1 (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 日立金属株式会社 金属条コイルおよびその製造方法
CN109789982A (zh) * 2016-09-29 2019-05-21 日立金属株式会社 金属带卷及其制造方法
CN109789982B (zh) * 2016-09-29 2020-09-22 日立金属株式会社 金属带卷及其制造方法
US11097324B2 (en) 2016-09-29 2021-08-24 Hitachi Metals, Ltd. Metal strip coil and method for manufacturing the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2612834B1 (en) Slack preventing device for wire rod wound around spool, and slack preventing method therefore
JP2008265966A (ja) 張力制御装置
CN105668323B (zh) 纱线卷绕机
JP2009018911A (ja) 線材巻取装置
EP2404855B1 (en) Yarn winding device
JP2007238245A (ja) 糸巻取装置
JP5538478B2 (ja) 光ファイバの巻取方法および巻取装置、ならびに光ファイバの製造方法
JP2009046778A (ja) 巻取テンション制御装置
JP3121547B2 (ja) 釣糸巻取り装置
JP2006289733A (ja) ビードコア形成装置
JP4414779B2 (ja) 線材の巻取方法
JP4134122B2 (ja) リールテープ巻取装置及び巻取方法
JP2010189185A (ja) 糸状金属の繰出し装置
JP2020007115A (ja) 線条物巻き体の製造方法および製造装置
US9682578B2 (en) Recording apparatus, method for transporting recording medium, and method for notifying information of remaining amount of recording medium
JP2006248779A (ja) 線条物リール装置
JP3687457B2 (ja) 線材の整列巻取り方法及びその装置
JP7497661B2 (ja) 搬送装置及び画像形成装置
JP2524807B2 (ja) 糸条の巻取機におけるトラバ―ス装置
JPH09227025A (ja) 長尺材の巻取り装置
JP2008257303A (ja) 転写フィルム送り装置
JPH06277756A (ja) 線材の貯線装置
JPH03118911A (ja) 線材の巻取り方法
JP2007332502A (ja) 繊維束供給装置
JP6066070B2 (ja) 記録装置及び記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20081028

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20081215

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090414

A521 Written amendment

Effective date: 20090609

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090901