JP2009017391A - 音声多重放送信号の信号処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】テレビジョン放送用信号にサブ信号が含まれているか否かを正確に判定することができる装置を提供する。
【解決手段】サブ信号の存在の有無を示すサブ判定信号を出力するサブ信号検出部12と、キュー信号の存在の有無を示すキュー判定信号を出力するキュー信号検出部14と、キュー判定信号を遅延させる遅延回路部16と、サブ判定信号と、遅延回路部16で遅延されたキュー判定信号と、の論理積を出力するアンド回路部18と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】サブ信号の存在の有無を示すサブ判定信号を出力するサブ信号検出部12と、キュー信号の存在の有無を示すキュー判定信号を出力するキュー信号検出部14と、キュー判定信号を遅延させる遅延回路部16と、サブ判定信号と、遅延回路部16で遅延されたキュー判定信号と、の論理積を出力するアンド回路部18と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、音声多重放送信号の信号処理装置に関する。
テレビジョン放送(TV)の復調用回路では、図5に示すように、モノラル音声を含むメイン信号、ステレオ音声信号(ST信号)又はバイリンガル音声信号(BI信号)を含むサブ信号、及び、サブ信号がST信号であるのかBI信号であるのかを示すキュー信号を含む受信信号を復調する処理が行われる(例えば、特許文献1等)。
テレビジョン放送では、テレビジョン放送用信号にサブ信号が含まれている場合にはステレオ音声また2カ国語音声として判別し、サブ信号が含まれていない場合にはモノラル音声として判別して処理を行っている。
例えば、図6に示すように、テレビジョン放送用信号のサブ信号に該当する周波数帯に信号が存在するか否かを示すサブ判別信号と、テレビジョン放送用信号のキュー信号に該当する周波数帯に信号が存在するか否かを示すキュー判別信号と、の論理積を算出することによってサブ信号がテレビジョン放送用信号に含まれているか否かを判定する回路が知られている。サブ判別信号は、ハイレベルの場合にサブ信号が含まれており、ローレベルの場合にサブ信号が含まれていないことを示す。また、キュー判別信号は、ハイレベルの場合にキュー信号が含まれており、ローレベルの場合にキュー信号が含まれていないことを示す。そうすると、サブ信号及びキュー信号の両方が共に含まれている場合のみ信号処理装置の出力がハイレベルとなり、この場合にテレビジョン放送用信号にサブ信号が含まれているものとして処理する。サブ信号又はキュー信号のいずれかのみがハイレベルの場合、それはノイズ等によるものとしてテレビジョン放送用信号にはサブ信号が含まれていないものとして処理する。
ところが、テレビジョン放送用信号に含まれるサブ信号の周波数帯及びキュー信号の周波数帯には同時にノイズが重畳してしまう場合がある。このような場合、図6に示すように、実際にはテレビジョン放送用信号にサブ信号が含まれていない場合でもノイズの影響により信号処理装置の出力がハイレベルとなり、テレビジョン放送用信号にサブ信号が含まれているものとして誤った処理が施されるおそれがある。
本発明の1つの態様は、ステレオ音声信号又はバイリンガル音声信号を含むサブ信号と、サブ信号がステレオ音声信号又はバイリンガル音声信号かを示すキュー信号と、を含むテレビジョン放送用信号を処理する信号処理装置であって、前記サブ信号の存在の有無を示すサブ判定信号を出力するサブ信号検出部と、前記キュー信号の存在の有無を示すキュー判定信号を出力するキュー信号検出部と、前記キュー判定信号を遅延させる遅延回路部と、前記サブ判定信号と、前記遅延回路部で遅延された前記キュー判定信号と、の論理積を出力するアンド回路部と、を備えることを特徴とする信号処理装置である。
本発明の別の態様は、ステレオ音声信号又はバイリンガル音声信号を含むサブ信号と、サブ信号がステレオ音声信号又はバイリンガル音声信号かを示すキュー信号と、を含むテレビジョン放送用信号を処理する信号処理装置であって、前記サブ信号の存在の有無を示すサブ判定信号を出力するサブ信号検出部と、前記キュー信号の存在の有無を示すキュー判定信号を出力するキュー信号検出部と、前記サブ判定信号を遅延させる遅延回路部と、前記遅延回路部で遅延された前記サブ判定信号と、前記キュー判定信号と、の論理積を出力するアンド回路部と、を備えることを特徴とする信号処理装置である。
いずれの態様においても、ノイズの影響を抑えて、テレビジョン放送用信号にサブ信号が含まれているか否かをより正確に判定することを可能にする。
ここで、前記遅延回路部で前記サブ判定信号又は前記キュー判定信号を1ミリ秒以上10ミリ秒以下の範囲で遅延させることが好適である。実際のテレビジョン放送用信号では、前記サブ信号及び前記キュー信号の周波数帯域では1ミリ秒以上10ミリ秒以下の時間幅を有するノイズが重畳し易いので、このような遅延時間に設定することでより正確な信号処理が可能となる。
具体的には、前記遅延回路部は、積分回路と、前記積分回路の出力を所定の基準電圧と比較する比較回路と、を含むものとしてもよい。
本発明によれば、テレビジョン放送用信号にサブ信号が含まれているか否かを正確に判定することができる。
本発明の実施の形態におけるテレビジョン放送用信号の信号処理装置100は、図1に示すように、受信部10、サブ信号検出部12、キュー信号検出部14、遅延回路部16及びアンド回路18を含んで構成される。
受信部10は、アンテナ、検波回路、増幅回路等を含んで構成される。受信部10は、テレビジョン放送用信号を受信しサブ信号検出部12及びキュー信号検出部14へ出力する。
サブ信号検出部12は、受信部10で受信されたテレビジョン放送用信号にサブ信号が含まれているか否かを検出してサブ判定信号を出力する。テレビジョン放送用信号には、図5に示すように、31.468kHzを中心周波数としてステレオ放送では±20kHz、バイリンガル放送では±15kHzの周波数帯域を有するサブ信号が重畳される。そこで、サブ信号検出部12は、これらの周波数帯域内において所定の強度以上の信号が含まれているか否かを調査し、所定の強度以上の信号が存在すればテレビジョン放送用信号にサブ信号が含まれているとしてサブ判定信号をハイレベルに変更し、所定の強度以上の信号が存在していなければテレビジョン放送用信号にサブ信号が含まれていないとしてサブ判定信号をローレベルに変更する。サブ信号検出部12の出力はアンド回路18へ入力される。
キュー信号検出部14は、受信部10で受信されたテレビジョン放送用信号にキュー信号が含まれているか否かを検出してキュー判定信号を出力する。テレビジョン放送用信号には、図5に示すように、55.069kHzを中心周波数としてステレオ放送では982.5Hzの信号でAM変調され、バイリンガル放送では922.5Hzの信号でAM変調されたキュー信号が重畳される。そこで、キュー信号検出部14は、これらの周波数帯域において所定の強度以上の信号が含まれているか否かを調査し、所定の強度以上の信号が存在すればテレビジョン放送用信号にキュー信号が含まれているとしてキュー判定信号をハイレベルに変更し、所定の強度以上の信号が存在していなければテレビジョン放送用信号にキュー信号が含まれていないとしてキュー判定信号をローレベルに変更する。キュー信号検出部14のキュー判定信号は遅延回路部16に入力される。
受信部10からサブ信号検出部12及びキュー信号検出部14には同時に信号が入力されるので、サブ信号検出部12及びキュー信号検出部14内での遅延が同程度であるとすると、テレビジョン放送用信号にステレオ音声信号又はバイリンガル音声信号が重畳されている場合には、図2に示すように、サブ判定信号及びキュー判定信号は同時に変化することとなる。なお、図2の横軸は時間、縦軸は信号の強度を示している。
また、テレビジョン放送用信号のサブ信号及びキュー信号の両方の周波数帯域に影響するようなノイズが重畳した場合、図3に示すように、サブ判定信号及びキュー判定信号はノイズの影響を示すパルス状の変化を同時に示すことになる。なお、図3の横軸は時間、縦軸は信号の強度を示している。
遅延回路部16は、キュー判定信号を受けて、キュー判定信号を所定の遅延時間Tdだけ遅延させて出力する。所定の遅延時間Tdは、1ミリ秒以上10ミリ秒以下とすることが好適である。
遅延回路部16は、図4に示すように、バッファ20、抵抗22、コンデンサ24、バッファ26及びコンパレータ28を含む回路構成とすることができる。入力端からキュー判定信号を受けると、積分型フィルタを構成する抵抗22及びコンデンサ24によりキュー判定信号が積分され、バッファ26を介してコンパレータ28の非反転入力端子に入力される。コンパレータ28の反転入力端子には基準電圧Vrefが印加されており、コンデンサ24の端子電圧が基準電圧Vref以上になるとコンパレータ28の出力がハイレベルとなり、コンデンサ24の端子電圧が基準電圧Vrefより小さければコンパレータ28の出力がローレベルとなる。抵抗22の抵抗値とコンデンサ24の容量値の組み合わせにより遅延時間Tdを調整することができる。
アンド回路18は、サブ信号検出部12からサブ判定信号と、遅延回路部16から遅延されたキュー判定信号と、を受けて、サブ判定信号と遅延されたキュー判定信号との論理積を算出して出力する。
このとき、アンド回路18からの出力は、図2に示すように、遅延時間Tdだけキュー判定信号から遅延時間Tdだけ遅れて立ち上がる遅延回路部16の出力信号の立ち上がりから、キュー判定信号と同時に立ち下がるサブ判定信号の立ち下がりまで、の時間だけハイレベルとなる。このアンド回路18の出力信号の立ち上がりをサブ信号の処理開始のトリガとして用いることによって、テレビジョン放送用信号に重畳されているステレオ音声やバイリンガル音声の再生を適切なタイミングで開始することができる。このとき、所定の遅延時間Tdを1ミリ秒以上10ミリ秒以下とすることによって、ステレオ音声やバイリンガル音声の再生に実質的な遅れを感じさせることなくサブ信号の処理を行うことができる。
また、サブ信号及びキュー信号の両方の周波数帯域に影響するようなノイズが重畳した場合、図3に示すように、遅延回路部16からの出力に重畳されているノイズと、サブ判定信号に重畳されているノイズと、の時間的な重なりがなくなるので、アンド回路18からの出力はノイズの影響を受けることがなくなる。このとき、実際のテレビジョン放送用信号では、サブ信号及び前記キュー信号の周波数帯域では1ミリ秒以上10ミリ秒以下の時間幅を有するノイズが重畳し易いので、遅延時間Tdをノイズの継続時間以上に設定することによってノイズの影響を避けてより正確な信号処理が可能となる。
なお、本実施の形態では、キュー信号検出部14の後段に遅延回路部16を設けてキュー判定信号を遅延させる構成としたが、代りに、サブ信号検出部12の後段に遅延回路部16を設けてサブ判定信号を遅延させる構成としてもよい。すなわち、キュー判定信号又はサブ判定信号のいずれか一方を遅延させることによって、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
10 受信部、12 サブ信号検出部、14 キュー信号検出部、16 遅延回路部、18 アンド回路、20 バッファ、22 抵抗、24 コンデンサ、26 バッファ、28 コンパレータ、100 信号処理装置。
Claims (5)
- ステレオ音声信号又はバイリンガル音声信号を含むサブ信号と、サブ信号がステレオ音声信号又はバイリンガル音声信号かを示すキュー信号と、を含むテレビジョン放送用信号を処理する信号処理装置であって、
前記サブ信号の存在の有無を示すサブ判定信号を出力するサブ信号検出部と、
前記キュー信号の存在の有無を示すキュー判定信号を出力するキュー信号検出部と、
前記キュー判定信号を遅延させる遅延回路部と、
前記サブ判定信号と、前記遅延回路部で遅延された前記キュー判定信号と、の論理積を出力するアンド回路部と、
を備えることを特徴とする信号処理装置。 - 請求項1に記載の信号処理装置であって、
前記遅延回路部で前記キュー判定信号を1ミリ秒以上10ミリ秒以下の範囲で遅延させることを特徴とする信号処理装置。 - ステレオ音声信号又はバイリンガル音声信号を含むサブ信号と、サブ信号がステレオ音声信号又はバイリンガル音声信号かを示すキュー信号と、を含むテレビジョン放送用信号を処理する信号処理装置であって、
前記サブ信号の存在の有無を示すサブ判定信号を出力するサブ信号検出部と、
前記キュー信号の存在の有無を示すキュー判定信号を出力するキュー信号検出部と、
前記サブ判定信号を遅延させる遅延回路部と、
前記遅延回路部で遅延された前記サブ判定信号と、前記キュー判定信号と、の論理積を出力するアンド回路部と、
を備えることを特徴とする信号処理装置。 - 請求項3に記載の信号処理装置であって、
前記遅延回路部で前記サブ判定信号を1ミリ秒以上10ミリ秒以下の範囲で遅延させることを特徴とする信号処理装置。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の信号処理装置であって、
前記遅延回路部は、積分回路と、前記積分回路の出力を所定の基準電圧と比較する比較回路と、を含むことを特徴とする信号処理装置。
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Citations (4)
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2007
- 2007-07-06 JP JP2007178748A patent/JP2009017391A/ja active Pending
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