JP2009016428A - 保持治具及び被粘着物の離脱方法 - Google Patents

保持治具及び被粘着物の離脱方法 Download PDF

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雄吾 八子
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Abstract

【課題】被粘着物を長期間にわたって粘着保持することができると共に粘着保持されている被粘着物を所望のように取り外すことができる保持治具、及び、粘着保持部に粘着保持されている被粘着物を粘着保持部の粘着性を維持しつつ所望のように取り外すことができる被粘着物の離脱方法を提供すること。
【解決手段】被粘着物を粘着保持することのできる先端粘着保持部14を有し、互いに並行に配置された複数の粘着性突出部材10と、前記粘着性突出部材10に対して相対的に前後進可能に配置された複数の非粘着性突出部材20とを備えて成ることを特徴とする保持治具1、並びに、前記非粘着性突出部材20を、前記粘着性突出部材10に対して相対的に、その軸線方向に前進させて、前記被粘着物を前記粘着性突出部材10から引き離すことを特徴とする被粘着物の離脱方法。
【選択図】 図3

Description

この発明は、保持治具及び被粘着物の離脱方法に関し、さらに詳しくは、被粘着物を長期間にわたって粘着保持することができると共に、粘着保持されている被粘着物を所望のように取り外すことができる保持治具、及び、粘着保持部の粘着性を維持しつつ被粘着物を所望のように取り外すことができる被粘着物の離脱方法に関する。
従来、例えば、チップコンデンサ等の小型部品等を製造する際等に、この小型部品を製造可能な小型部品用部材等の被粘着物をその表面に粘着保持可能な保持治具が用いられている。このような保持治具を用いて小型部品等を製造した後には、小型部品等の被粘着物は保持治具から取り外される。
このような保持治具として、例えば、特許文献1には、「支持平板と、前記支持平板の主面に設けられ、電子部品を粘着させた状態で保持する粘着材層と、前記粘着材層の周縁部に設けられた非粘着部分又は粘着材層よりも粘着力の小さい低粘着部分と、を備えたことを特徴とする電子部品の保持治具」が記載されている(請求項1等参照。)。そして、このような保持治具から被粘着物を取り外す方法として、スクレイパー等の掻き取り部材を粘着層表面上に摺動させて、粘着保持された小型部品を取り外す方法がある。このような方法として、例えば、特許文献1には、「粘着材層と、非粘着部分又は粘着材層よりも粘着力の小さい低粘着部分とを備える保持手段を準備するステップと、前記保持手段の粘着材層に電子部品の一端面を粘着させて該電子部品を保持するステップと、掻取り手段を前記粘着材層の表面に沿って、かつ、前記非粘着部分又は前記低粘着部分が移動方向終端にくるような方向に移動させ、電子部品を粘着材層から掻き取るステップと、を備えたことを特徴とする電子部品の取扱い方法」が記載されている(請求項8等参照。)。
ところが、特許文献1に記載の方法のように、掻き取り部材を粘着層表面上に摺動させても、被粘着物の転倒等によって被粘着物が再度粘着層表面に粘着されてしまい、被粘着物を容易に取り外すことができないことがあり、また、粘着層表面から被粘着物を取り外す際に被粘着物が飛散することがある。さらに、掻き取り部材を粘着層表面上に摺動させると、掻き取り部材によって粘着層表面に傷が付き、損傷することがある。そうすると、粘着層表面の平滑性が損なわれるから、被粘着物を所望のように粘着保持することができなくなる。
保持治具から被粘着物を取り外す別の方法として、例えば、特許文献2には、「プレート上に貼り付けられている弾性のある粘着層上に、1列ごとに複数の部品が整列して接着している状態で、複数の部品の近傍の粘着層をプッシャーで一度に押し込み、さらに上方から各部品を吸着ノズルで一度に吸着して剥がす、一連の動作を1列に並んだ複数の部品を単位として行う、粘着性プレートからの部品剥がし方法」が記載されている(請求項1等参照。)。
特許文献2に記載の方法によれば、掻き取り部材を用いることはないので、粘着層を激しく劣化させることはないと予想されるものの、近年の超小型化された被粘着物が高密度で粘着層上に粘着されている場合には、粘着保持された被粘着物を一列ごとに所望のように剥がすことができるように、被粘着物の近傍に押し込まれるプッシャーの位置及び押込み量等、並びに、被粘着物の一度の吸着を、制御することは困難である。また、この方法を実行することのできる装置は大型で構成が複雑となる。
粘着面を有する保持治具から被粘着物を取り外すまた別の方法として、例えば、特許文献3には、「チップ状電子部品をそれぞれ保持するための複数個の保持部が与えられるとともに、各前記保持部に連通する貫通孔が設けられ、かつ全体として板状をなす、ホルダを用意する工程と、前記ホルダの各前記保持部に前記チップ状電子部品が保持された状態とする工程と、前記ホルダによって保持された複数個の前記チップ状電子部品のうち、特定の前記チップ状電子部品を保持している前記保持部に連通する前記貫通孔内に、プッシャーピンを挿入し、それによって、前記特定のチップ状電子部品のみを押して前記ホルダから離脱させる工程とを備える、チップ状電子部品の取扱方法」が記載されている(請求項8等参照。)。また、特許文献4には、「全体として板状であり、その一方主面側には、複数個のチップ状部品の各々の所定の外表面に粘着してチップ状部品を保持する粘着面が与えられ、さらに、前記粘着面に粘着されているチップ状部品の前記所定の外表面に対して外力を作用させることを可能にするように、その少なくとも一部がチップ状部品の前記所定の外表面の一部によって閉じられる開口端を有する貫通孔が設けられている、チップ状部品用ホルダ」が記載されている。
特許文献3及び4に記載の方法によれば、掻き取り部材を用いることはないので、粘着面を激しく劣化させることはないと予想されるものの、被粘着物を所望のように取り外すことができないことがあった。
特開2004−193366号公報 特許第3767283号明細書 特開2003−297703号公報 特開2001−118755号公報
この発明は、被粘着物を長期間にわたって粘着保持することができると共に、粘着保持されている被粘着物を所望のように取り外すことができる保持治具を提供することを目的とする。
また、この発明は、粘着保持部に粘着保持されている被粘着物を、粘着保持部の粘着性を維持しつつ、所望のように取り外すことができる被粘着物の離脱方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、被粘着物を粘着保持することのできる先端粘着保持部を有し、互いに並行に配置された複数の粘着性突出部材と、前記粘着性突出部材に対して相対的に前後進可能に配置された複数の非粘着性突出部材とを備えて成ることを特徴とする保持治具であり、
請求項2は、前記複数の粘着性突出部材それぞれは、第1の板状部材に設けられて成り、前記複数の非粘着性突出部材それぞれは、第2の板状部材に設けられて成ることを特徴とする請求項1に記載の保持治具であり、
請求項3は、請求項1又は2に記載の保持治具における前記粘着性突出部材に粘着保持された被粘着物を離脱させる方法であって、前記非粘着性突出部材を、前記粘着性突出部材に対して相対的に、その軸線方向に前進させて、前記被粘着物を前記粘着性突出部材から引き離すことを特徴とする被粘着物の離脱方法である。
この発明に係る保持治具は、粘着性突出部材と非粘着性突出部材とを備え、非粘着性突出部材が、粘着保持された被粘着物を離脱する際に、被粘着物を粘着性突出部材の先端粘着保持部から引き離すように、粘着性突出部材に対して相対的に前後進可能に配置されているから、被粘着物を離脱させるのに掻き取り部材を用いることがないので、粘着性突出部材の先端粘着保持部が損傷等しにくく、また、離脱時に被粘着物が傾斜又は転倒しても、被粘着物を容易に離脱させることができる。したがって、この発明によれば、被粘着物を長期間にわたって粘着保持することができると共に、粘着保持されている被粘着物を所望のように取り外すことができる保持治具を提供することができる。
また、この発明に係る被粘着物の離脱方法は、この発明に係る保持治具を用いるから、先端粘着保持部から被粘着物を容易に離脱することができるにもかかわらず、粘着性突出部材における先端粘着保持部の損傷等を防止して、先端粘着保持部における初期の粘着性を長期間にわたって維持することができる。したがって、この発明によれば、粘着保持部に粘着保持されている被粘着物を、粘着保持部の粘着性を維持しつつ、所望のように取り外すことができる被粘着物の離脱方法を提供することができる。
この発明に係る保持治具に粘着保持される被粘着物は、この発明に係る保持治具に粘着保持される必要性のある小型部品を製造可能な小型部品用部材、例えば、小型器具用部材、小型機械要素用部材及び小型電子部品用部材等が挙げられる。また、小型部品の製造には小型部品の搬送工程等も含まれるから、被粘着物は、小型部品そのもの、例えば、小型器具、小型機械要素及び小型電子部品等も含まれる。したがって、この発明においては、小型部品と小型部品用部材とは明確に区別される必要はない。これら被粘着物の中でも、この発明に係る保持治具が粘着保持するのに好適な被粘着物として、小型電子部品及び/又は小型電子部品用部材等が挙げられる。小型電子部品及び小型電子部品用部材としては、例えば、コンデンサチップ(チップコンデンサとも称されることがある。)、インダクタチップ、抵抗体チップ、FPC、ウエハー等の完成品若しくは未完成品等、及び/又は、これらを製造可能な例えば、角柱体若しくは円柱体、一端部に鍔を有する角柱体若しくは円柱体、両端部に鍔を有する角柱体若しくは円柱体等が挙げられる。例えば、小型電子部品としてのチップコンデンサを製造可能な小型電子部品用部材として、一辺の長さ約0.3mm、軸線方向長さ約0.6mmの四角柱体を成すチップコンデンサ本体が挙げられる。
この発明に係る保持治具は、例えば、このような小型電子部品及び/又は小型電子部品用部材(以下、小型電子部品等と称することがある。)の粘着保持用として好適である。小型電子部品等を保持治具に粘着保持させた場合に、各工程完了後又は必要に応じて、保持治具から小型電子部品等を取り外すときに、従来の保持治具では小型電子部品等を所望のように離脱することができないことがあったところ、この発明に係る保持治具では、粘着保持された小型電子部品等のほとんどすべてを所望のように一挙に離脱させることができ、保持治具の使用期間を大幅に長期化することができると共に、小型電子部品等の取り扱い性、生産性等が著しく向上する。
また、この発明に係る保持治具は、少なくとも二箇所に導電性ペーストを塗布する必要のある小型電子部品用部材の粘着保持用としても好適である。小型電子部品用部材の少なくとも二箇所に導電性ペーストを塗着させる場合に、保持治具に粘着保持された小型電子部品用部材の一部を導電性ペーストに浸漬した後に、その小型電子部品用部材を他の保持治具で粘着保持し直すときに、従来の保持治具では小型電子部品用部材を他の保持治具で所望のように保持することができないことがあったところ、この発明に係る保持治具では、最初に小型電子部品用部材を粘着保持させた保持治具に多数の小型電子部品用部材のほとんどを残存させることなく、所望のように小型電子部品用部材を他の保持治具に粘着保持させることができ、高い生産性で導電性ペーストを塗布することができると共に、小型電子部品用部材の表面に均一に導電性ペーストを付着させることができる。
この発明に係る保持治具の一実施例である保持治具1は、図3に示されるように、第1の板状部材5と、第2の板状部材7と、第1の板状部材5を第2の板状部材7に対して相対的に前後進可能にする可動機構30とを備えている。
図1に示されるように、第1の板状部材5は、方形を成す盤状体とされている。第1の板状部材5における各隅部には、可動機構30のボルト35を貫通可能な可動機構用貫通孔33が穿設されている。第1の板状部材5は、後述する複数の粘着性突出部材10を支持することのできる強度を有する材料で形成され、このような材料として、例えば、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、ニッケル合金等の金属、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル、メタクリル樹脂、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等の樹脂等が挙げられる。突出機構は、加工性、操作性及び強度等の観点から、ステンレス鋼又はアルミニウム合金で形成されるのがよい。第1の板状部材5は、例えば、真空成形、射出成形及び金型成形等の各種成形方法、圧延、切削、研削、溶接等の各種金属加工方法等によって、製造される。
図1に示されるように、第1の板状部材5における一方の表面には、複数の粘着性突出部材10が略等間隔で縦方向及び横方向に軸線が互いに並行になるように、配置されている。粘着性突出部材10は、中空又は中実の、柱状、棒状、針状、ピン状等に形成された基部12と、基部12の先端部に形成された先端粘着保持部14とを備えている。
基部12は、この例においては、ピン状に形成されている。基部12それぞれは、同一の寸法を有しているのが好ましく、特に、軸線方向の長さが同一であるのが好ましく、また、軸線方向に垂直な断面積が被粘着物の底面積に対して50〜90%程度に調整されるのが好ましい。基部12は、先端粘着保持部14に粘着保持された被粘着物を支持することができる強度を有する材料で、前記各種成形方法又は前記各種金属加工方法等によって、製造される。このような材料として、例えば、前記第1の板状部材5で挙げた各種の材料が挙げられる。なお、基部12は、第1の板状部材5と別体に形成された後、第1の板状部材5に配設されてもよく、第1の板状部材5と一体的に形成されてもよい。
先端粘着保持部14は、基部12の先端部に粘着性材料で形成されている。先端粘着保持部14は、被粘着物を粘着保持することができるように、基部12の先端部に形成されていればよく、例えば、図1に示されるように、基部12における先端面の一部又は全面に形成されてもよく、先端面の一部又は全面及び先端部の周側面に形成されてもよい。被粘着物を離脱する際に被粘着物が傾斜又は転倒しても、被粘着物を先端粘着保持部14から容易かつ確実に離脱することができる点で、先端粘着保持部14は基部12における先端面の一部又は全面に形成されているのが好ましく、製造が容易で、被粘着物を所望のように粘着保持することができると共に、先端粘着保持部14から容易かつ確実に離脱することができる点で、先端粘着保持部14は、基部12における先端面の全面に形成されるのが特に好ましい。先端粘着保持部14は、被粘着物を粘着保持することができる寸法に形成されていればよく、粘着性材料の粘着力、基部12における軸線方向の断面積等に応じて、例えば、被粘着物と接触する接触面積が適宜調整される。具体的には、先端粘着保持部14における被粘着物との接触面積は、被粘着物の底面積に対して50〜90%程度に調整されるのがよい。
先端粘着保持部14、特にその表面は、被粘着物を保持するのに十分な粘着力を有していればよく、例えば、先端粘着保持部14に被粘着物を粘着保持した状態で保持治具1を少なくとも90度傾斜させたときに、被粘着物が保持されるのに十分な粘着力を有しているのが好ましい。特に、先端粘着保持部14が下向きになるように、保持治具1を180度回転させたときに、被粘着物が保持されるのに十分な粘着力、すなわち、被粘着物の質量を先端粘着保持部14の表面積で除して得られる被粘着物における単位面積あたりの質量(g/mm)よりも大きな粘着力(g/mm)を有しているのが好ましい。先端粘着保持部14がこのような粘着力を有すると、保持治具1に被粘着物を確実に保持することができる。先端粘着保持部14の具体的な粘着力は、被粘着物の自重、大きさ等に応じて決定されるが、例えば、1〜60(g/mm)であるのが好ましく、2〜40(g/mm)であるのがさらに好ましく、4〜20(g/mm)であるのが特に好ましい。
ここで、前記先端粘着保持部14の粘着力は次のようにして求める。まず、先端粘着保持部14を形成する粘着性材料で同様にして平滑な粘着性シートを作製する。この粘着性シートを水平に固定する吸着固定装置(例えば、商品名:電磁チャック、KET−1530B、カネテック(株)製)又は真空吸引チャックプレート等と、測定部先端に、直径10mmの円柱をなしたステンレス鋼(SUS304)製の接触子を取り付けたデジタルフォースゲージ(商品名:ZP−50N、(株)イマダ製)とを備えた荷重測定装置を用意する。この試験台上に粘着性シートを固定し、測定環境を21±1℃、湿度50±5%に設定する。次いで、20mm/minの速度で粘着性シートの被測定部位に接触するまで前記荷重測定装置に取り付けられた前記接触子を下降させ、次いで、この接触子を被測定部位に所定の荷重で被測定部位に対して垂直に3秒間押圧する。ここで、前記所定の荷重を25g/mmに設定する。次いで、180mm/minの速度で前記接触子を被測定部位から引き離し、このときに前記デジタルフォースゲージにより測定される引き離し荷重を読み取る。この操作を、被測定部位の複数箇所で行い、得られる複数の引き離し荷重を算術平均し、得られる平均値を先端粘着保持部14の粘着力とする。なお、この測定方法は、手動で行ってもよいが、例えば、テストスタンド(例えば、商品名:VERTICAl MODEL MOTORIZED STAND シリーズ、(株)イマダ製)等の機器を用いて、自動で行ってもよい。
先端粘着保持部14は、被粘着物を粘着保持することができる程度の硬度を有していればよく、例えば、5〜60の硬度(JIS K6253[デュロメータE])を有しているのが好ましく、15〜45の硬度を有しているのが特に好ましい。
先端粘着保持部14は、平滑であるのが好ましく、その厚さは0.05〜2mm程度であるのが好ましい。先端粘着保持部14の厚さが、0.05mm未満であると先端粘着保持部14の機械的強度が低下し、先端粘着保持部14の耐久性が十分でないことがあり、一方、2mmを越えると、粘着保持された被粘着物の粘着状態が定まらず、被粘着物が起立状態等の所定の粘着状態に粘着保持されないことがある。
先端粘着保持部14を形成する粘着性材料は、例えば、先端粘着保持部としたときに前記粘着力を付与することのできる粘着性材料であればよく、このような粘着材料として、例えば、フッ素系樹脂又はフッ素系ゴム、フッ素系樹脂又はフッ素系ゴムを含有するフッ素系組成物、シリコーン樹脂又はシリコーンゴム、シリコーン樹脂又はシリコーンゴムを含有するシリコーン組成物、ウレタン系エラストマー、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合エラストマー等の各種エラストマー等が挙げられる。この中でも、シリコーンゴム、及び/又は、シリコーンゴムを含有する付加反応硬化型粘着性シリコーン組成物及び過酸化物硬化型粘着性シリコーン組成物が好ましい。
前記付加反応硬化型粘着性シリコーン組成物としては、シリコーン生ゴム(a)と、架橋成分(b)と、粘着力向上剤(c)と、触媒(d)と、シリカ系充填材(e)とを含有する粘着性組成物を挙げることができる。前記シリコーン生ゴム(a)、架橋成分(b)、粘着力向上剤(c)、触媒(d)及びシリカ系充填材(e)を含有する組成物としては、適宜製造してもよく、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、前記シリカ系充填材(e)を含有しない組成物である、信越化学工業株式会社製の商品名「KE1214」、「X−40−3098」等の「X−40系」及び「X−34−632A/B」等の「X−34系」組成物等が入手可能である。
前記過酸化物硬化型粘着性シリコーン組成物は、シリコーン生ゴム(a)と、粘着力向上剤(c)と、シリカ系充填材(e)と、有機過酸化物(f)とを含有する粘着性組成物を挙げることができる。このような過酸化物硬化型粘着性シリコーン組成物としては、適宜製造してもよく、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、前記有機過酸化物(f)を含有しない組成物である、信越化学工業株式会社製の商品名「KR−101−10」、「KR−120」、「KR−130」及び「KR−140」等が入手可能である。
先端粘着保持部14は、前記材料を用いて、公知の成形方法等によって、成形され、粘着性突出部材10の先端部に装着される。
図2に示されるように、第2の板状部材7は、第1の板状部材5と同様に、方形を成す盤状体とされている。第2の板状部材7は、保持治具1としたときに、前記第1の板状部材5における粘着性突出部材10を貫通させる貫通孔23が、粘着性突出部材10の配置と同様の配置となるように、略等間隔で縦方向及び横方向に配列された状態に、穿設されている。また、第2の板状部材7における各隅部には、可動機構30のボルト35を螺合可能な可動機構用螺合穴32が形成されている。第2の板状部材7は、複数の非粘着性突出部材20を支持することのできる強度を有する材料で、前記各種成形方法又は前記各種金属加工方法等によって、製造される。このような材料として、例えば、前記第1の板状部材5で挙げた各種の材料が挙げられる。
第2の板状部材7における一方の表面には、複数の非粘着性突出部材20が貫通孔23と同心となるように、すなわち、粘着性突出部材10の配置と同様の配置となるように、配設されている。非粘着性突出部材20は、自由端が開口した中空又は中実の筒状に形成され、この例においては自由端が開口した円筒状に形成されている。非粘着性突出部材20は、先端粘着保持部14に粘着保持された被粘着物を先端粘着保持部14の粘着力に反して先端粘着保持部14から引き離すことができる強度を有する材料で、前記各種成形方法又は前記各種金属加工方法等によって、製造される。このような材料として、例えば、前記第1の板状部材5で挙げた各種の材料が挙げられる。なお、非粘着性突出部材20は、第1の板状部材5と別体に形成された後、第2の板状部材7に配設されてもよく、第2の板状部材7と一体的に形成されてもよい。
非粘着性突出部材20は、保持治具1としたときに、その内部に粘着性突出部材10が位置し、その内部を軸線方向に粘着性突出部材10が前後進することができる程度の寸法を有していればよく、例えば、非粘着性突出部材20の内径は粘着性突出部材10の外径よりもわずかに大きな内径に調整され、非粘着性突出部材20の外径は被粘着物の底面よりも小さな外径及び/又は隣接する非粘着性突出部材20に接触しない程度の外径に調整されている。
図3に示されるように、保持治具1は、第1の板状部材5と第2の板状部材7と可動機構30とを備え、第1の板状部材5と第2の板状部材7とは、第1の板状部材5における複数の粘着性突出部材10それぞれが、第2の板状部材7における貫通孔23及び非粘着性突出部材20の内部を貫通して、非粘着性突出部材20の開口端から少なくとも先端粘着保持部14が突出した状態に、可動機構30によって、連結されて成る。
可動機構30は、図3に示されるように、第2の板状部材7における各隅部に形成された可動機構用螺合穴32に螺合されて、第2の板状部材7の表面から延在し、第2の板状部材5(可動機構用貫通孔33)を貫通するボルト35と、ボルト35に螺合するナット36と、第1の板状部材5とナット36との間にボルト35を囲繞して配置された付勢部材37とを備えて成る。この可動機構30は、所定の範囲内で第1の板状部材5を第2の板状部材7に対して相対的に前後進可能にする。ボルト35及びナット36は、第1の板状部材5と同様の材料で任意の寸法に形成される。この例において付勢部材37は圧縮コイルバネを採用しているが、例えば、ゴム部材、円錐コイルバネ、ねじりバネ、竹の子バネ、板バネ、輪バネ等を用いることもできる。なお、保持治具1において、付勢部材37によって、第1の板状部材5と第2の板状部材7とが近接しすぎないように、第1の板状部材5と第2の板状部材7との間隔を付勢部材37の付勢力に反して調整する間隔調整部材、例えば、ストッパー、係止片等が設けられていてもよい。
次に、保持治具1を用いた、被粘着物としてのチップコンデンサ本体9の取り扱い方法を説明する。チップコンデンサ本体9を取り扱う前に、保持治具1は図3に示される初期状態にされる。保持治具1にチップコンデンサ本体9を粘着保持するには、保持治具1における粘着性突出部材10の配列と同様の配列となるように、複数のチップコンデンサ本体9を配列する。複数のチップコンデンサ本体9をこのような状態に配列する手段は、特に限定されず、例えば、チップコンデンサ本体9が通過可能な複数の貫通孔が縦方向及び横方向に配設された板状の整列具等を用いる方法等が好適に採用される。
このように配列された複数のチップコンデンサ本体9それぞれを、粘着性突出部材10の先端粘着保持部14それぞれに押圧する。このとき、先端粘着保持部14は非粘着性突出部材20の開口端から突出しているから、チップコンデンサ本体9それぞれは、非粘着性突出部材20に接することなく、図4(a)に示されるように、先端粘着保持部14に起立状態に粘着保持される。
このようにして保持治具1に粘着保持されたチップコンデンサ本体9の自由端に、例えば、公知の方法等によって電極等を形成した後、チップコンデンサ本体9を保持治具1から離脱させるには、可動機構30の付勢部材37の付勢力に反して、第2の板状部材7を第1の板状部材5に対して相対的に離間する方向に、すなわち、図4(a)に示される矢印Aの方向に、前進させる。換言すると、可動機構30の付勢部材37の付勢力に反して、第1の板状部材5を第2の板状部材7に対して相対的に離間する方向に、すなわち、図4(a)に示される矢印Bの方向に、後進させる。さらに換言すると、可動機構30の付勢部材37の付勢力に反して、非粘着性突出部材20を粘着性突出部材10に対して相対的にその軸線方向に、すなわち、図4(a)に示される矢印Aの方向に、前進させる。換言すると、粘着性突出部材10を非粘着性突出部材20に対して相対的にその軸線方向に、すなわち、図4(a)に示される矢印Bの方向に、後進させる。そうすると、非粘着性突出部材20の自由端から突出した先端粘着保持部14に粘着保持されたチップコンデンサ本体9の底面に非粘着性突出部材20の自由端が当接し、さらに、引き続き前記操作を行うと、図4(b)に示されるように、チップコンデンサ本体9は、チップコンデンサ本体9の底面に当接した非粘着性突出部材20によって、粘着性突出部材10の先端粘着保持部14から引き離される。図4(b)に示される状態においては、チップコンデンサ本体9は非粘着性突出部材20の自由端上に位置しているにすぎないから、保持治具1を傾斜又は反転させれば、チップコンデンサ本体9は保持治具1から離脱する。このようにして、チップコンデンサ本体9を保持治具1から離脱することができる。
このように、保持治具1によれば、チップコンデンサ本体9を離脱させるのに、掻き取り部材等を用いることがないので、チップコンデンサ本体9の離脱時に、掻き取り部材等による強制的な作用に起因するチップコンデンサ本体9の飛散を効果的に防止することができ、また、掻き取り部材等による強制的な作用に起因する先端粘着保持部14の損傷等を効果的に防止することができる。さらに、この保持治具1によれば、チップコンデンサ本体9が粘着保持される部分は粘着性突出部材10の先端であるから、チップコンデンサ本体9の離脱時に、たとえチップコンデンサ本体9が傾斜又は転倒しても、チップコンデンサ本体9が粘着性突出部材10又は第2の板状部材7等に粘着することもなく、複数のチップコンデンサ本体9を一挙に容易かつ確実に離脱させることができる。特に、保持治具1は、ピン状の粘着性突出部材10に粘着保持されたチップコンデンサ本体9を、その底面における先端粘着保持部14との粘着保持面を囲繞するように非粘着性突出部材20の自由端が当接して、先端粘着保持部14から引き離すから、チップコンデンサ本体9が傾斜することなく、先端粘着保持部14から離脱させることができる。したがって、保持治具1によれば、複数のチップコンデンサ本体9を一挙に容易かつより確実に離脱させることができる。
この発明に係る保持治具の別の一実施例である保持治具2は、図7に示されるように、第1の板状部材6と、第2の板状部材8と、第1の板状部材6を第2の板状部材8に対して相対的に前後進可能にする可動機構31とを備えている。この保持治具2は、保持治具1における粘着性突出部材10を非粘着性突出部材に、非粘着性突出部材20を粘着性突出部材に変更した保持治具である。
図5に示されるように、保持治具2における第1の板状部材6は、非粘着性突出部材20に代えて後述する粘着性突出部材11が配設されている以外は、保持治具1における第2の板状部材7と基本的に同様に構成されている。
図5に示されるように、第1の板状部材6における一方の表面には、複数の粘着性突出部材11が貫通孔23と同心となるように、すなわち、略等間隔で縦方向及び横方向に軸線が互いに並行になるように、配置されている。粘着性突出部材11は、自由端が開口した中空又は中実の筒状に形成され基部13と、基部13の先端部に形成された先端粘着保持部15とを備えている。
基部13は、この例においては、自由端が開口した円筒状に形成されている。基部13それぞれは、同一の寸法を有しているのが好ましく、特に、軸線方向の長さが同一であるのが好ましく、また、軸線方向に垂直な断面積が被粘着物の底面積に対して10〜50%程度に調整されるのが好ましい。基部13は、先端粘着保持部15に粘着保持された被粘着物を保持することができる強度を有する材料で、前記各種成形方法又は前記各種金属加工方法等によって、製造される。このような材料として、例えば、前記第1の板状部材5で挙げた各種の材料が挙げられる。なお、基部13は、第1の板状部材6と別体に形成された後第1の板状部材6に配設されてもよく、第1の板状部材6と一体的に形成されてもよい。
先端粘着保持部15は、基部13の先端部に粘着性材料で形成されている。先端粘着保持部15は、被粘着物を粘着保持することができるように、基部13の先端部に形成されていればよく、例えば、図5に示されるように、基部13における先端面の一部又は全面に形成されてもよく、先端面の一部又は全面及び先端部の周側面に形成されてもよい。被粘着物を離脱する際に被粘着物が傾斜又は転倒しても、被粘着物を先端粘着保持部15から容易かつ確実に離脱することができる点で、先端粘着保持部15は基部13における先端面の一部又は全面に形成されているのが好ましく、製造が容易で、被粘着物を所望のように粘着保持することができると共に、先端粘着保持部15から容易かつ確実に離脱することができる点で、先端粘着保持部15は、基部13における先端面の全面に形成されるのが特に好ましい。先端粘着保持部15は、被粘着物を粘着保持することができる寸法に形成されていればよく、粘着性材料の粘着力、基部13における軸線方向の断面積等に応じて調整されるのは、先端粘着保持部14と同様である。先端粘着保持部15の粘着力、硬度及び厚さ等は、前記先端粘着保持部14の粘着力、硬度及び厚さ等と基本的に同様に調整されている。先端粘着保持部15は前記先端粘着保持部14と同様にして、粘着性材料で形成することができる。
図6に示されるように、保持治具2における第2の板状部材8は、粘着性突出部材10に代えて後述する非粘着性突出部材21が配設されている以外は、保持治具1における第1の板状部材5と基本的に同様に構成されている。
第2の板状部材8における一方の表面には、複数の非粘着性突出部材21が粘着性突出部材11の配置と同様の配置となるように、配設されている。非粘着性突出部材21は、その先端に先端粘着保持部14を有していないこと、その軸線長さ等の他は、保持治具1における粘着性突出部材10と基本的に同様に構成されている。この例において、非粘着性突出部材21は、ピン状に形成されている。非粘着性突出部材21は、保持治具2としたときに、粘着性突出部材11の内部に位置し、その内部を軸線方向に前後進することができる程度の寸法、例えば、外径及び軸線長さを有していればよい。
図7に示されるように、保持治具2は、第1の板状部材6と第2の板状部材8と可動機構31とを備え、第1の板状部材6と第2の板状部材8とは、第2の板状部材8における複数の非粘着性突出部材21それぞれが、第1の板状部材6における粘着性突出部材11の内部に位置する状態に、可動機構31によって、連結されて成る。
可動機構31は、図7に示されるように、第1の板状部材6における各隅部に形成された可動機構用螺合穴32に螺合されて、第1の板状部材6の表面から延在し、第2の板状部材8(可動機構用貫通孔33)を貫通するボルト35と、ボルト35に螺合するナット36と、第1の板状部材6と第2の板状部材8との間にボルト35を囲繞して配置された付勢部材37とを備えて成る。この可動機構31は、所定の範囲内で第2の板状部材8を第1の板状部材6に対して相対的に前後進可能にする。ボルト35及びナット36は、第1の板状部材6と同様の材料で任意の寸法に形成される。この例において付勢部材37は圧縮コイルバネを採用しているが、例えば、ゴム部材、円錐コイルバネ、ねじりバネ、竹の子バネ、板バネ、輪バネ等を用いることもできる。
次に、保持治具2を用いた、被粘着物としてのチップコンデンサ本体9の取り扱い方法を説明する。チップコンデンサ本体9を取り扱う前に、保持治具2は図7に示される初期状態にされる。保持治具2にチップコンデンサ本体9を粘着保持するには、保持治具2における粘着性突出部材11の配列と同様の配列となるように、複数のチップコンデンサ本体9を配列する。複数のチップコンデンサ本体9をこのような状態に配列する手段は前記した通りである。
このように配列された複数のチップコンデンサ本体9それぞれを、粘着性突出部材11の先端粘着保持部15それぞれに押圧する。このとき、非粘着性突出部材21(その先端部)は粘着性突出部材11の内部に位置しているから、チップコンデンサ本体9それぞれは、非粘着性突出部材21に接することなく、図8(a)に示されるように、先端粘着保持部15に起立状態に粘着保持される。
このようにして保持治具2に粘着保持されたチップコンデンサ本体9の自由端に、例えば、公知の方法等によって電極等を形成した後、チップコンデンサ本体9を保持治具2から離脱させるには、可動機構31の付勢部材37の付勢力に反して、第2の板状部材8を第1の板状部材6に対して相対的に接近する方向に、すなわち、図8(a)の矢印Aに示される方向に、前進させる。換言すると、可動機構31の付勢部材37の付勢力に反して、第2の板状部材6を第6の板状部材8に対して相対的に接近する方向に、すなわち、図8(a)に示される矢印Bの方向に、後進させる。さらに換言すると、可動機構31の付勢部材37の付勢力に反して、非粘着性突出部材21を粘着性突出部材11に対して相対的にその軸線方向に、図8(a)の矢印Aに示される方向に、前進させる。換言すると、粘着性突出部材11を非粘着性突出部材21に対して相対的にその軸線方向に、すなわち、図8(a)に示される矢印Bの方向に、後進させる。そうすると、先端粘着保持部15に粘着保持されたチップコンデンサ本体9における底面の略中央に非粘着性突出部材21の自由端が当接し、さらに、引き続き前記操作を行うと、図8(b)に示されるように、チップコンデンサ本体9は、チップコンデンサ本体9の底面に当接した非粘着性突出部材21によって、粘着性突出部材11の先端粘着保持部15から引き離される。図8(b)に示される状態においては、チップコンデンサ本体9は非粘着性突出部材21の自由端上に位置しているにすぎないから、保持治具2を傾斜又は反転させれば、チップコンデンサ本体9は保持治具2から離脱する。このようにして、チップコンデンサ本体9を保持治具2から離脱することができる。
このように、保持治具2によれば、チップコンデンサ本体9を離脱させるのに、掻き取り部材等を用いることがないので、チップコンデンサ本体9の離脱時に、掻き取り部材等による強制的な作用に起因するチップコンデンサ本体9の飛散を効果的に防止することができ、また、掻き取り部材等による強制的な作用に起因する先端粘着保持部15の損傷等を効果的に防止することができる。さらに、この保持治具2によれば、チップコンデンサ本体9が粘着保持される部分は粘着性突出部材11の先端であるから、チップコンデンサ本体9の離脱時に、たとえチップコンデンサ本体9が傾斜又は転倒しても、チップコンデンサ本体9が粘着性突出部材11又は第2の板状部材8等に粘着することもなく、複数のチップコンデンサ本体9を一挙に容易かつ確実に離脱させることができる。
この発明における保持治具は、前記した実施例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。例えば、保持治具1及び2は、粘着保持されている被粘着物を一挙に離脱することができるように、可動機構30及び31によって第1の板状部材5又は6と第2の板状部材7又は8とが連結されているが、この発明に係る保持治具は、粘着性突出部材及び非粘着性突出部材それぞれを一列ごとに配置した複数の第1の板状部材及び第2の板状部材を、それぞれ複数の可動機構で連結し、一列ごとに被粘着物を離脱することができるように、構成されてもよい。
また、保持治具1及び2は、図9(a)に示されるように、粘着性突出部材10及び非粘着性突出部材21がピン状に形成され、非粘着性突出部材20及び粘着性突出部材11が円筒状に形成されているが、この発明において、粘着性突出部材及び非粘着性突出部材の形状は特に限定されない。例えば、粘着性突出部材(基部)及び非粘着性突出部材の組合せとして、図9(b)に示されるように断面が矩形の筒状体A及び四角柱状体Bの組合せでもよく、図9(c)に示されるように断面がU字型を成す一側面が開口した筒状体C及び四角柱状体Dの組合せでもよく、図9(d)に示されるように断面が矩形をなす複数の四角柱状体E1〜E3の組合せでもよく、図9(e)に示されるように断面がH字型の棒状体F及び四角柱状体G1、G2の組合せでもよい。もちろん図9に示される組合せにおいて、いずれが粘着性突出部材(基部)であってもよい。
さらに、保持治具1及び2は、被粘着物を粘着保持し、粘着保持された被粘着物を離脱する際に好適に使用されるが、この発明に係る保持治具は、例えば、チップコンデンサ本体の両端面に電極を形成する場合において、一方の保持治具に粘着保持された被粘着物を他方の保持治具に移設する際にも使用することができる。
図1は、この発明に係る保持治具の一実施例である保持治具における第1の板状部材を示す概略図であり、図1(a)はこの発明に係る保持治具の一実施例である保持治具における第1の板状部材を示す概略上面図であり、図1(b)はこの発明に係る保持治具の一実施例である保持治具における第1の板状部材を示す概略正面図である。 図2は、この発明に係る保持治具の一実施例である保持治具における第2の板状部材を示す概略図であり、図2(a)はこの発明に係る保持治具の一実施例である保持治具における第2の板状部材を示す概略上面図であり、図2(b)はこの発明に係る保持治具の一実施例である保持治具における第2の板状部材を示す概略正面図である。 図3は、この発明に係る保持治具の一実施例である保持治具を示す概略正面図である。 図4は、この発明に係る保持治具の一実施例である保持治具の使用方法を説明する部分説明図であり、図4(a)はこの発明に係る保持治具の一実施例である保持治具にチップコンデンサ本体が粘着保持された状態を説明する部分説明図であり、図4(b)はこの発明に係る保持治具の一実施例である保持治具に粘着保持されたチップコンデンサ本体を離脱した状態を説明する部分説明図である。 図5は、この発明に係る保持治具の別の一実施例である保持治具における第1の板状部材を示す概略図であり、図5(a)はこの発明に係る保持治具の別の一実施例である保持治具における第1の板状部材を示す概略上面図であり、図5(b)はこの発明に係る保持治具の別の一実施例である保持治具における第1の板状部材を示す概略正面図である。 図6は、この発明に係る保持治具の別の一実施例である保持治具における第2の板状部材を示す概略図であり、図6(a)はこの発明に係る別の保持治具の一実施例である保持治具における第2の板状部材を示す概略上面図であり、図6(b)はこの発明に係る保持治具の別の一実施例である保持治具における第2の板状部材を示す概略正面図である。 図7は、この発明に係る保持治具の別の一実施例である保持治具を示す概略正面図である。 図8は、この発明に係る保持治具の別の一実施例である保持治具の使用方法を説明する部分説明図であり、図8(a)はこの発明に係る保持治具の別の一実施例である保持治具にチップコンデンサ本体が粘着保持された状態を説明する部分説明図であり、図8(b)はこの発明に係る保持治具の別の一実施例である保持治具に粘着保持されたチップコンデンサ本体を離脱した状態を説明する部分説明図である。 図9は、粘着性突出部材及び非粘着性突出部材の変形例を説明する概略上面図である。
符号の説明
1、2 保持治具
5、6 第1の板状部材
7、8 第2の板状部材
9 チップコンデンサ本体
10、11 粘着性突出部材
12、13 基部
14、15 先端粘着保持部
20、21 非粘着性突出部材
23 貫通孔
30、31 可動機構
32 可動機構用螺合穴
33 可動機構用貫通孔
35 ボルト
36 ナット
37 付勢部材

Claims (3)

  1. 被粘着物を粘着保持することのできる先端粘着保持部を有し、互いに並行に配置された複数の粘着性突出部材と、
    前記粘着性突出部材に対して相対的に前後進可能に配置された複数の非粘着性突出部材とを備えて成ることを特徴とする保持治具。
  2. 前記複数の粘着性突出部材それぞれは、第1の板状部材に設けられて成り、
    前記複数の非粘着性突出部材それぞれは、第2の板状部材に設けられて成ることを特徴とする請求項1に記載の保持治具。
  3. 請求項1又は2に記載の保持治具における前記粘着性突出部材に粘着保持された被粘着物を離脱させる方法であって、
    前記非粘着性突出部材を、前記粘着性突出部材に対して相対的に、その軸線方向に前進させて、前記被粘着物を前記粘着性突出部材から引き離すことを特徴とする被粘着物の離脱方法。
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