JP2009016179A - 透明導電膜とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
凹凸部を有する透明電極は、デバイス形成時に電流の短絡の原因となる可能性があるが、平坦化処理には非常に高い精度の技術が必要であった。
【解決手段】
「透明基板上に少なくとも2層以上の酸化亜鉛を主成分とする透明導電層を有する透明導電膜であって、透明基板に最も近い第1の透明導電層が透明基板と反対側に凹凸構造を有するものであり、第1の透明導電層上に上記凹凸構造を埋めるようにして形成された第2の透明導電層を有する透明導電膜」を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、主としてタッチパネルやPDP、LCDやエレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ材料、太陽電池、表面弾性波素子、ガスセンサーなどに使用される透明導電層、非線形光学を活用したプリズムシート、透明磁性体、光学記録素子、光スイッチ、光導波路、光スプリッタ、光音響材料への活用、高温発熱ヒーター材料において、平坦な透明導電層表面を有し、デバイス形成時の電流の短絡を防止することが可能な透明導電膜およびその製造方法に関する。
タッチパネルやディスプレイ材料、太陽電池などに使用される透明導電膜は、その透明導電層として酸化インジウム錫(ITO)や酸化亜鉛などが広く使用されている。ITOは透明導電材料として優れた材料であり、現在広く透明導電層に使用されている。しかしながら、原料のインジウムはその精製が困難であることから非常に希少な金属であり、資源的にもコスト的にもITOに替わる材料の探索が急務となっている。酸化亜鉛は資源的にも豊富な材料であり、ITO代替として大きく注目されている。このような透明導電層はマグネトロンスパッタリング法やモレキュラービームエピタキシー法などの物理気相堆積法(PVD法)や熱CVDやプラズマCVDなどの化学気相堆積法(CVD法)などにより形成されるほか、特許文献1に記載されるような無電解法により形成される方法が知られている。
酸化亜鉛透明導電層は、これまで500℃程度の熱処理を経て製造されてきた。しかし最近では、従来よりも低温で酸化亜鉛透明導電層を形成するものとして、特許文献2に記載されているようなテトラヒドロキシ亜鉛酸イオンを出発原料とする方法や、非特許文献1のようなゾルゲル法による酸化亜鉛結晶の形成などが報告されている。
特開平9−278437号公報 特開2004−149367号公報 Journal of the Ceramic Society of Japan、104巻4号、296ページ
タッチパネルやディスプレイ、太陽電池などに使用される透明導電層は、光取り出しまたは光閉じ込めなどの光の有効利用を目的として、透明導電層の半導体層に接する面に凹凸部を設けている。しかし、この凹凸部は、半導体層の膜厚が薄くなった場合には電流の短絡の原因となる可能性がある。このため、透明導電層は必要によって平坦化の処理を施す必要がある。一般的に知られている平坦化の手段としては、透明基板の化学的機械研磨法(CMP法)がある。この方法では、研磨後に透明導電層表面に研磨の傷跡が残りやすく、デバイス形成時の特性に悪影響を及ぼす可能性が大きい。また、ITOと比較して酸化亜鉛は脆い性質があるので、精度の高い研磨条件を見出すことは困難であることが予想される。さらに、フィルムなどのフレキシブル基板上では均一な研磨は大変困難である。また、酸化亜鉛は酸・塩基に対して耐性が低く、化学的な表面処理は困難であることが予想される。
その他に考えられる透明導電層の平坦化としては、インジウムや錫、亜鉛などの有機金属化合物や有機酸塩を含む塗布液を透明導電層上に塗布し、乾燥・焼成する方法がある。しかし、この方法では、焼成に400℃以上の温度を必要とすることが多く、フィルム基板に技術を適用できない点が課題となる。
上記課題を解決する為に、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、水酸化亜鉛を主成分とする懸濁液を透明導電層表面に塗布し、その後加熱処理を施すことで、透明導電層表面の平坦化が低温で可能であることを見出した。
すなわち、(1)透明基板上に少なくとも2層以上の酸化亜鉛を主成分とする透明導電層を有する透明導電膜であって、透明基板に最も近い第1の透明導電層が透明基板表面と反対側に凹凸部を有するものであり、第1の透明導電層上に上記凹凸部を埋めて形成された第2の透明導電層を有する透明導電膜。(2)第2の透明導電層の平均粗さ(Sa)が1.5ナノメートル以下であることを特徴とする透明導電膜。(3)上記第1の透明導電層が、気相堆積法により形成され、かつ第2の透明導電層がpH6〜8の塗布液を塗布、加熱処理することで形成されることを特徴とする透明導電膜の製造方法。(4)上記塗布液が、水酸化亜鉛を主成分とする懸濁液からなることを特徴とする透明導電膜の製造方法。(5)上記第2の透明導電層上にダイヤモンドライクカーボンが形成されることを特徴とする透明導電膜。(6)上記ダイヤモンドライクカーボンが気相堆積法により形成されることを特徴とする透明導電膜の製造方法。
である。
本発明の好ましい態様は、「酸化亜鉛を主成分とする透明導電層において、透明導電層表面を平坦化するように、第2の酸化亜鉛透明導電層が設けられている透明導電膜」である。本発明の透明導電膜を使用することで、デバイス形成時に透明導電層と半導体層での電流の異常な短絡が解消され、良好な特性のデバイスを形成することが可能となる。
本発明の第一は、
「透明基板上に少なくとも2層以上の酸化亜鉛を主成分とする透明導電層を有する透明導電膜であって、透明基板に最も近い第1の透明導電層が透明基板表面と反対側に凹凸部を有するものであり、第1の透明導電層上に上記凹凸部を埋めるようにして形成された第2の透明導電層を有する透明導電膜。」
である。ここでいう凹凸部とは、第1の酸化亜鉛透明導電層が形成される際に生じるテクスチャ構造であり、透明導電層の結晶粒がその構造の原因となるものである。本発明によれば、酸化亜鉛を主成分とする第1の透明導電層表面に酸化亜鉛の前駆体を塗布液状にして塗布・加熱処理し第2の酸化亜鉛透明導電層を形成することで表面が平坦な酸化亜鉛透明導電層を形成することが可能となる。第2の酸化亜鉛透明導電層を形成時に塗布液中の成分が酸化亜鉛ではなく水酸化亜鉛を用いることで、塗布液中の亜鉛の分散性が良いことが期待されると同時に、加熱処理による水酸化亜鉛の分解過程(式1)において、分解生成物である酸化亜鉛が微結晶または結晶の状態で形成され、光学特性および電気特性が透明導電材料として優れているものを得ることが可能となる。下式1の反応は約125℃で起こるため、フィルムなどのプラスチック基板にも適用可能である。
Zn(OH) → ZnO + HO (式1)
以下、本発明に係る透明導電膜の代表的な種々の実施例を説明する。
図1は、本発明に係る透明導電膜の断面説明図である。この透明導電膜は厚さ0.05〜40mmの透明基板1上に、酸化亜鉛を主成分とする第1の透明導電層2が設けられ、さらにその上に酸化亜鉛を主成分とする第2の透明導電層3が設けられたものである。
上記透明基板1については、少なくとも可視光領域で無色透明であり透明導電層を形成可能なものであり、透明基板のガラス転移温度が酸化亜鉛生成反応温度である125℃以上であれば、硬質または軟質な材料に限定されずに使用することができる。硬質な材料であれば、例えばソーダガラスやホウ珪酸ガラスなどのガラス基板やサファイヤ基板、セラミックや硬質プラスチックなどが挙げられる。軟質な材料であれば、例えばポリブチレンテレフテレート(PBT)やポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルムやシクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂などが挙げられる。
上記透明基板1には、透明導電層の付着性を向上させる目的で表面処理を施すことができる。表面処理としては例えばカップリング剤による処理や、接着剤を薄膜コーティングが上げられる。処理方法については、透明基板表面を均一に処理可能な方法であれば公知の方法で実施することができる。例えば、スプレー塗布やディッピングによる塗布、ロールコートやスピンコート法などの手法や、CVD法などによる手段が挙げられる。また、プラスチック基板やプラスチックフィルムを透明基板として使用する場合、透湿性が高いために酸化亜鉛透明導電膜が劣化する可能性があるので、透明基板上にバリア層を設けることでより高品質な透明導電膜を得ることができる。バリア層材料は、一般的に用いられている二酸化珪素などでも十分な効果を得ることが可能である。
さらに、本発明をディスプレイ材料や太陽電池などの光学素子に使用する場合、透明基板1には用途により光閉じ込め効果や光取り出し効果、反射防止効果などを目的とした表面処理を施すことができる。処理は微粒子を透明基板上に均一に分散させる方法や、型を用いて透明基板上に凹凸部を形成する方法などが挙げられる。
上記透明導電層2には透明導電酸化物が使用されるが、中でも透明性の高さと導電率、さらに資源が豊富という点から酸化亜鉛が好ましい。上記酸化亜鉛透明導電層には抵抗制御や安定性を目的としてドーピング剤を添加することができる。ドーピング剤としては例えば、アルミニウムやホウ素を含む化合物やリン、窒素を含む化合物などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
第1の透明導電層2の形成には気相堆積法が使用される。気相堆積法にはスパッタリングや蒸着などのPVD法や、各種CVD法などがあり、透明導電層の膜特性に応じて最適な方法を選ぶことができる。
気相堆積法で透明導電層を形成する場合、透明基板の温度は室温〜500℃が好ましく、さらに好ましくは室温℃〜300℃が好ましい。透明基板の温度が低すぎると、透明導電層が非晶質になりやすくなるために、光学特性や電気特性が劣る可能性がある。透明基板の温度が高すぎると透明基板に歪が生じやすくなり、また酸化亜鉛の劣化が起こり、透明導電層の劣化の原因ともなる。透明導電層の形成には必要に応じてプラズマ放電を利用することができる。プラズマのパワーには特に制限はないが、生産性や結晶性の観点から10W〜600Wが好ましい。低すぎる場合には製膜が十分にされない可能性がある。透明導電層の形成に使用するキャリアガスは一般的な気相堆積法に使用されるガスを使用することができる。例えばアルゴンや水素、窒素ガスを使用することができる。
第2の透明導電層3は、水酸化亜鉛の懸濁液を塗布液として、塗布・加熱処理により形成される。塗布液の調製方法について説明する。亜鉛(II)の原料としては、亜鉛の強酸塩や弱酸塩を使用することができる。強酸塩としては、例えば塩化亜鉛や硝酸亜鉛、硫酸亜鉛などがある。弱酸塩としては酢酸亜鉛や有機酸亜鉛類が挙げられる。これらの亜鉛塩の少なくとも1種類を溶媒に溶かす。使用する溶媒は、亜鉛塩が溶解する溶媒であれば水やアルコール類など任意の溶媒を使用することができる。溶解する濃度は0.01mol/l〜5.00mol/lの範囲が好ましい。低濃度では十分な層形成に必要な塗布液量が多くなり、また塗布回数が多くなる為、生産性が著しく劣る。高濃度では水酸化亜鉛の分散性が悪くなり、透明導電層形成時にムラが発生しやすくなる。得られた溶液を塩基性溶液で中和する。使用する塩基性化合物は一般的に使用されているものを使用でき、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウムなどの水酸化物が代表的なものとして使用できる。使用する溶媒は上記の水酸化物などが溶解するものであれば水やアルコール類など任意の溶媒を使用することができる。塩基の添加量は亜鉛(II)に対して化学量論的に等量となるように添加する。こうして得られた液は、水酸化亜鉛が析出して白濁している。この塗布液には、塗布条件や、透明基板の種類に応じて分散剤や界面活性剤、表面張力低下剤などを添加することができる。
次に透明導電層3の形成方法について説明する。透明導電層3の形成方法は塗布液を塗布する手段であればどのような方法でもよく、例えばスプレーコーティングやディップコーティング、ロールコーティング、スピンコーティングなどが挙げられる。コーティング後は130℃〜200℃程度の温度で30分間〜2時間加熱処理を行う。水酸化亜鉛の分解温度は125℃であるので、それ以上の温度が必要となる。加熱処理後は、副生成物を除去するために水洗やアルコール洗浄を実施することで良好な酸化亜鉛透明導電層を形成することが可能である。
透明導電層3の上に、ガス遮断性や水蒸気遮断性、透明導電膜の耐摩耗性を向上させる目的で、ダイヤモンドライクカーボン膜を形成することができる。ダイヤモンドライクカーボンとは、グラファイト構造とダイヤモンド構造が混在するアモルファスカーボンの一般的な呼称である。ダイヤモンドライクカーボンは、一般的に知られている手法により生産することができ、例えばプラズマCVD法や蒸着法、スパッタリング法などがあり、どの手法を用いても良い。プラズマCVD法でダイヤモンドライクカーボン膜を形成する場合、原料は通常使用されるものを使用でき、炭素源としてメタンやベンゼンなどがあり、例えばメタンと水素を用いる方法により良好なダイヤモンドライクカーボン膜を得ることができる。また、透明導電膜表面の疎水性を上げる為にフッ素原子を導入してもよく、その際の炭素源としてテトラフルオロメタン、トリフルオロメタン、ジフルオロメタン、フルオロメタンやフッ素置換ベンゼンなどが使用できる。メタンと水素を用いた場合、メタンの濃度は0.5体積%〜10体積%の範囲が好ましい。メタン濃度が低い場合は、製膜速度が低くなり生産性が悪くなる可能性がある。メタン濃度が高い場合は膜中にグラファイト構造をとる炭素原子の割合が多くなり透明性が悪くなる可能性がある。プラズマのパワーは特に制限はないが10W〜600Wが好ましい。低い場合は製膜されず、逆に高い場合はプラズマにより透明導電層2がエッチングされる可能性がある。蒸着法やスパッタリング法を用いてダイヤモンドライクカーボン膜を形成する場合、透明導電層2製膜時にあらかじめ水素を含有させることにより、良好なダイヤモンドライクカーボン膜を得ることができる。ダイヤモンドライクカーボン膜の膜厚は2nm以上30nmが好ましく、特に導電性の観点から5〜10nm程度が好ましい。膜厚が薄い場合は、ガス遮断性などの効果が発揮されにくい場合があり、逆に膜厚が厚い場合は、ダイヤモンドライクカーボンの低導電性の為に、透明導電層の導電性が低下する可能性がある。
以下に、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(平均粗さ(Sa)の測定方法)
平均粗さはNano−R原子間力顕微鏡(AFM)(東陽テクニカ社製)をもちいてノンコンタクトモードで測定した。Saは二次元の算術平均粗さRaを三次元に拡張したもので、表面形状局面と平均面で囲まれた部分の体積を測定面積で割ったのもと定義される。
(第2の透明導電層形成用の塗布液の調合)
酢酸亜鉛二水和物を1.1g(5mmol)を50mlの水に加え撹拌し、0.1mol/lの酢酸亜鉛水溶液を作製した。一方、水酸化ナトリウムを0.4g(10mmol)を50mlの水に溶解し、0.2mol/lの水酸化ナトリウム水溶液を作製した。これら2つの水溶液を撹拌しながらゆっくり混合し、水酸化亜鉛懸濁液を作製した。
(実施例1)
ガラス基板(商品名:OA−10、日本電気硝子社製、膜厚0.7mm)に、透明基板温度200℃でアルゴン気流下(流量55sccm)、400Wの電力をかけて、酸化亜鉛を5分間スパッタリング製膜し、膜厚100nmの第1の透明導電層を作製した。ノンコンタクトモードで測定したAFM観察より、平均粗さ(Sa)は3.5nmだった。
この透明導電基板に上記調合液を滴下し、スピンコートにより塗布した。スピンコート条件は、2500rpmを10秒間、連続して液切りとして3200rpmを1秒間とした。その後、150℃のオーブンで1時間加熱処理を実施した。透明導電基板を水洗後さらに150℃のオーブンで1時間乾燥し、透明導電膜を得た。第2の透明導電層の膜厚は10nmであり、第2の透明導電層形成後の平均粗さ(Sa)は1.2nmであった。
(実施例2)
PENフィルム(商品名:テオネックスQ−51、帝人デュポン社製、膜厚0.1mm)に、透明基板温度100℃でアルゴン気流下(流量55sccm)、400Wの電力をかけて、酸化亜鉛を5分間スパッタリング製膜し、膜厚100nmの第1の透明導電層を作製した。平均粗さ(Sa)は4.0nmだった。
この透明導電基板に上記調合液を滴下し、スピンコートにより塗布した。スピンコート条件は、2500rpmを10秒間、連続して液切りとして3200rpmを1秒間とした。その後、130℃のオーブンで1時間加熱処理を実施した。透明導電基板を水洗後さらに130℃のオーブンで1時間乾燥し、透明導電膜を得た。第2の透明導電層の膜厚は10nmであり、第2の透明導電層形成後の平均粗さ(Sa)は1.4nmであった。
(実施例3)
ガラス基板(商品名:OA−10、日本電気硝子社製、膜厚0.7mm)に、透明基板温度200℃でアルゴン気流下(流量55sccm)、400Wの電力をかけて、酸化亜鉛を5分間スパッタリング製膜し、膜厚100nmの第1の透明導電層を作製した。ノンコンタクトモードで測定したAFM観察より、平均粗さ(Sa)は3.5nmだった。
この透明導電基板に上記調合液を滴下し、スピンコートにより塗布した。スピンコート条件は、2500rpmを10秒間、連続して液切りとして3200rpmを1秒間とした。その後、150℃のオーブンで1時間加熱処理を実施した。透明導電基板を水洗後さらに150℃のオーブンで1時間乾燥した。こうして得られた10nmの第2の透明導電層の上に、プラズマCVD法によりダイヤモンドライクカーボン膜を形成した。形成条件はメタンガス10sccm、水素ガス200sccmとし、70Paの圧力で、RFパワーを200Wとした。製膜時間を30分間とすることで、膜厚3nmのダイヤモンドライクカーボン層を得た。このようにして透明導電膜を得た。ダイヤモンドライクカーボン層形成後の平均粗さ(Sa)は1.2nmであった。
(比較例1)
ガラス基板(商品名:OA−10、日本電気硝子社製、膜厚0.7mm)に、透明基板温度200℃でアルゴン気流下(流量55sccm)、400Wの電力をかけて、酸化亜鉛を5分間スパッタリング製膜し、膜厚100nmの第1の透明導電層を作製した。ノンコンタクトモードで測定したAFM観察より、平均粗さ(Sa)は3.5nmだった。
得られた透明導電基板を化学的機械研磨(CMP)法で研磨を行った。研磨はCMP装置(テクノライズ社製TR15M−P型)を使用し、研磨剤としてアルミナ系研磨剤を使用した。透明導電基板に3kgの荷重をかけて研磨したところ、大きな研磨痕が多数見られ、平滑な透明導電膜を得ることができなかった。
透明導電膜の断面説明図
符号の説明
1 透明基板
2 第1の透明導電層
3 第2の透明導電層

Claims (6)

  1. 透明基板上に少なくとも2層の酸化亜鉛を主成分とする透明導電層を有する透明導電膜であって、透明基板に最も近い第1の透明導電層が透明基板表面と反対側に凹凸部を有し、第1の透明導電層上に上記凹凸部を埋めて形成された第2の透明導電層を有する透明導電膜。
  2. 第2の透明導電層の平均粗さ(Sa)が1.5ナノメートル以下であることを特徴とする、請求項1に記載の透明導電膜。
  3. 上記第1の透明導電層が、気相堆積法により形成され、かつ、第2の透明導電層が水酸化亜鉛を主成分とする塗布液を塗布後、加熱処理することで形成されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の透明導電膜の製造方法。
  4. 上記塗布液が、水酸化亜鉛を主成分とする懸濁液であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の透明導電膜の製造方法。
  5. 上記第2の透明導電層上にダイヤモンドライクカーボンが形成されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の透明導電膜。
  6. 上記ダイヤモンドライクカーボンが気相堆積法により形成されることを特徴とする、請求項5に記載の透明導電膜の製造方法。
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