JP2009016001A - 光記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期保存後も記録再生特性の悪化が極めて少なく、信頼性が高く、安価な光記録媒体及び該光記録媒体の製造方法の提供。
【解決手段】基板と、該基板上に少なくとも記録層と、カバー層とをこの順に有し、該カバー層側から前記記録層にレーザ光を照射して、情報の記録及び再生の少なくともいずれかを行う光記録媒体であって、
前記カバー層が、有機金属化合物、若しくは有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかを含有する光記録媒体を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、長期保存後も記録再生特性の悪化が極めて少なく、信頼性が高い光記録媒体及び該光記録媒体の製造方法に関する。
青色レーザ波長以下の短波長でも記録再生が可能な追記型光記録媒体として、金属、又は半金属の酸化物、特に酸化ビスマスを主成分とする記録層を有するものが提案されている(例えば特許文献1、特許文献2、及び特許文献3参照)。
また、青色レーザ世代の光ディスクシステムとして、405nmの青色レーザと開口数(NA)=0.85の光学系を用いたBlu−ray disc規格が提案され、既に商品化が始まっている。このBlu−ray disc規格では、高開口数の光学系においてチルトマージンを確保するため、記録及び再生光を基板側からではなく、0.1mm程度の厚みに形成されたカバー層を通して照射するように設計されている。
このように、カバー層の厚みが0.1mm程度であると、ポリカーボネート樹脂等の射出成形により該カバー層を形成すると、十分な機械的強度、板厚分布、光学特性の面内均一性等が確保できなくなるという問題がある。
このため、例えば特許文献4では、ポリカーボネート樹脂からなる基板上に反射層、第1誘電体層、相変化記録層、第2誘電体層、及びカバー層をこの順に形成し、該カバー層が薄層化された相変化記録媒体が提案されている。
この提案では、スタンパを用いてプリグルーブを有する基板を射出成形する。次に、プリグルーブが形成されている基板表面に、スパッタリング法等によって反射層、第1誘電体層、相変化記録層、及び第2誘電体層をこの順に成膜する。そして、第2誘電体層の表面に紫外線硬化樹脂を含有する組成物のスピンコート、又はフィルムシートの貼り合わせによりカバー層を形成している。
また、厚み均一性の高いカバー層を形成する方法として、中心孔を塞いだスピンコート法で紫外線硬化樹脂を含有する組成物を塗布する方法(特許文献5参照)が提案されている。
このようにして作製された光記録媒体では、基板の反対側から記録及び再生レーザが入射するため、基板の厚みを十分に厚くすることができる。また、基板には透過率や複屈折等の光学特性が要求されないため、溝の転写性や媒体の機械特性のみに着目した基板成形を行えばよいので、基板の機械的強度を十分に確保しつつ、高NAの光記録媒体用ヘッドを利用することが可能となる。
また、厚さ約0.1mmのカバー層を形成する方法として、熱可塑性フィルムを接着する方法が提案されている(特許文献6参照)。通常、このような熱可塑性フィルムには、特許文献7に示されるような、芳香族ポリカーボネートを溶液キャスト法で形成したものが用いられる。このような熱可塑性フィルムとして、例えば、ピュアエース(帝人化成)がある。
ここで、前記溶液キャスト法とは、溶液流延法とも称し、ポリカーボネート樹脂を溶剤で溶解し、それをキャスティングベルトの上に押し出し、半乾燥後、ベルトから剥ぎ取り、屈折率を制御しつつ加熱乾燥させ、フィルムを得る方法を指す。
上記熱可塑性フィルムは、フィルムの複屈折を小さくするために、キャスト法という特別な製造プロセスが必要になるため、フィルムのコストが高いという問題点があった。
また、工程内でフィルムを円形に打ち抜いて用いるため、打ち抜いた後の廃材フィルムが大量に発生するという環境上の問題もあった。
これに対し、特許文献3及び4に開示された紫外線硬化樹脂を用いて光透過層を形成する方法は、光透過層の製造コストが1/10〜1/3で可能であり、樹脂のリサイクルによって、生産工場での産業廃棄物の発生も少ないという利点を備えている。
しかし、上記のように紫外線硬化樹脂を含有する組成物を用いてカバー層を形成した場合、光記録媒体の信頼性が悪化するという問題がある。具体的には、80℃、85%RH、300時間の高温高湿試験において、初期に記録した部分の再生ジッタ(以下、「アーカイバルジッタ」と称する)が悪化したり、試験後の未記録部に記録した時の記録ジッタ(以下、「シェルフジッタ」と称する)が悪化してしまうという問題がある。
特開2003−48375号公報 特開2005−161831号公報 特開2005−108396号公報 特許第3241560号公報 特開平11−213459号公報 特開2000−298879号公報 特開2001−243659号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、長期保存後も記録再生特性の悪化が極めて少なく、信頼性が高く、安価な光記録媒体及び該光記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが、光硬化性樹脂組成物をスピンコート法で塗布し、硬化させてなるカバー層を有する光記録媒体が、信頼性試験において記録及び再生特性を損なう原因について鋭意検討を重ねた結果、(1)紫外線硬化樹脂の耐湿度耐久性の脆弱さに起因し、特に、記録層を介して基板上に形成された誘電体層とカバー層との界面の密着力の低下や、透湿性・保湿性に起因する誘電体層の劣化によって、アーカイバルジッタや、シェルフジッタが劣化することを知見した。
また、(2)湿度耐久性の改善として、「紫外線硬化樹脂の光露光条件の最適化」、「誘電体層と接する紫外線硬化樹脂の湿度耐久性を改善する物質の添加」、及び「誘電体層と接する紫外線硬化樹脂の硬化性を改善する物質の添加」について検討し、有機金属化合物、又は有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかが前記紫外線硬化樹脂に含有されることが有効であることを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> 基板と、該基板上に少なくとも記録層と、カバー層とをこの順に有し、該カバー層側から前記記録層にレーザ光を照射して、情報の記録及び再生の少なくともいずれかを行う光記録媒体であって、
前記カバー層が、有機金属化合物、若しくは有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかを含む光硬化性樹脂組成物の硬化物を含有することを特徴とする光記録媒体である。
<2> カバー層が、光硬化性樹脂組成物をスピンコート法で塗布し、硬化させてなる前記<1>に記載の光記録媒体である。
<3> 記録層が、少なくとも金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物から選ばれる物質を含有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<4> 記録層が、ビスマス酸化物を含有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<5> 基板と記録層との間に反射層が形成され、該反射層が、銀又はアルミニウムを95質量%以上含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<6> 前記<1>から<5>に記載の光記録媒体の作製方法であって、有機金属化合物、若しくは有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかが、光硬化性樹脂組成物に含有され、該光硬化性樹脂組成物を記録層上に供給し、該光硬化性樹脂組成物に遠心力を付与して、該光硬化性樹脂組成物を該記録層上に展延させる展延工程と、
該展延された光硬化性樹脂組成物を光照射して、カバー層を形成する硬化工程とを少なくとも含むことを特徴とする光記録媒体の製造方法である。
<7> 有機金属化合物、若しくは有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかが、光重合開始剤として光硬化性樹脂組成物に含有されている前記<6>に記載の光記録媒体の製造方法である。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、長期保存後も記録再生特性の悪化が極めて少なく、信頼性が高く、安価な光記録媒体及び該光記録媒体の製造方法を提供することができる。
(光記録媒体)
本発明の光記録媒体は、基板と、該基板上に少なくとも記録層と、カバー層とをこの順に有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記光記録媒体においては、前記カバー層側から前記記録層にレーザ光を照射して、情報の記録及び再生の少なくともいずれかが行われる。
<カバー層>
従来より、光硬化性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、硬化させてなるカバー層を有する光記録媒体には、信頼性試験において記録及び再生特性が損なわれる虞があるという問題があった。
本発明者らの知見によれば、金属化合物からなる誘電体層と、高分子化合物である紫外線硬化樹脂とにおける、熱膨張係数や透湿度が大きく異なることが原因のひとつとして挙げられる。即ち、この熱膨張係数や透湿度の差によって、不安定な界面が形成され、アーカイバル不良が発生しやすくなる。
したがって、有機物質と結合力のある金属、及びリンの少なくともいずれかの仲介によって、誘電体層と紫外線硬化樹脂との界面を安定させることが、光記録媒体の湿度耐久性の改善に有効である。
特に、誘電体層と接する紫外線硬化樹脂に、有機物質と結合力のある金属、及びリンの少なくともいずれかを含有した光重合開始剤を添加し、露光条件を最適化することが、光透過層を有する光記録媒体の湿度耐久性の改善に極めて有効である。
そこで、前記カバー層における光硬化性樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、及びポリエステル(メタ)アクリレートの少なくとも1種からなるラジカル重合性オリゴマー(A)と、(メタ)アクリレート化合物からなる反応性希釈剤(B)と、有機金属化合物、若しくは有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかを含む光重合開始剤(C)とを少なくとも含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
一般に、前記カバー層そのもの、あるいはそれを接着するために用いることのできるラジカル硬化型紫外線硬化樹脂の硬化物の物性(以下、硬化物性と記す)は、Tgで30〜80℃程度、例えば、動的粘弾性測定による貯蔵弾性率として求めた弾性率(80℃、10Hz)では、E’=数10〜100MPa程度が有効である。
−ラジカル重合性オリゴマー(A)−
前記ラジカル重合性オリゴマー(A)は、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、及びポリエステル(メタ)アクリレートの少なくともいずれかからなる。これらの中でも、エポキシ(メタ)アクリレートは、基材との接着性に優れ,硬化物の硬度や硬化速度を向上させる機能があるため,ウレタン(メタ)アクリレート及びポリエステル(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを併用するのが好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、及び水酸基含有(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られるものが好適である。
前記ポリオール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、分子中に2つ以上の水酸基を有する脂肪族炭化水素、分子中に2つ以上の水酸基を有する脂環式炭化水素、分子中に2つ以上の水酸基を有する不飽和炭化水素などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば脂肪族ポリエーテルポリオール、脂環式ポリエーテルポリオール、芳香族ポリエーテルポリオールなどが挙げられる。
前記脂肪族ポリエーテルポリオールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加トリオール、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド付加トリオール、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド付加トリオール、ペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加テトラオール、ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加ヘキサオール等のアルキレンオキサイド付加ポリオール等の多価アルコール、あるいは2種類以上のイオン重合性環状化合物を開環重合させて得られるポリエーテルポリオールなどが挙げられる。
前記脂環式ポリエーテルポリオールとしては、例えば水添ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加ジオール、水添ビスフェノールFのアルキレンオキシド付加ジオール、1,4−シクロヘキサンジオールのアルキレンオキシド付加ジオールなどが挙げられる。
前記芳香族ポリエーテルポリオールとしては、例えばビスフェノールAのアルキレンオキシド付加ジオール、ビスフェノールFのアルキレンオキシド付加ジオール、ハイドロキノンのアルキレンオキシド付加ジオール、ナフトハイドロキノンのアルキレンオキシド付加ジオール、アントラハイドロキノンのアルキレンオキシド付加ジオールなどが挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールの市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記脂肪族ポリエーテルポリオールとしては、例えばPTMG650、PTMG1000、PTMG2000(いずれも、三菱化学株式会社製);PPG1000、EXCENOL1020、EXCENOL2020、EXCENOL3020、EXCENOL4020(いずれも、旭硝子株式会社製);PEG1000、ユニセーフDC1100、ユニセーフDC1800、ユニセーフDCB1100、ユニセーフDCB1800(いずれも、日本油脂株式会社製);PPTG1000、PPTG2000、PPTG4000、PTG400、PTG650、PTG2000、PTG3000、PTGL1000、PTGL2000(いずれも、保土谷化学工業株式会社製);Z−3001−4、Z−3001−5、PBG2000、PBG2000B(いずれも、第一工業製薬株式会社製);TMP30、PNT4グリコール、EDAP4、EDAP8(いずれも、日本乳化剤株式会社製);クオドロール(旭電化株式会社製)などが挙げられる。
前記芳香族ポリエーテルポリオールとしては、例えばユニオールDA400、DA700、DA1000、DB400(いずれも、日本油脂株式会社製)などが挙げられる。
前記ポリエステルポリオールは、多価アルコールと多塩基酸とを反応させて得られる。前記多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンのエチレンオキシド付加体、トリメチロールプロパンのプロピレンオキシド付加体、トリメチロールプロパンのエチレンオキシドとプロピレンオキシドの付加体、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、アルキレンオキシド付加ポリオールなどが挙げられる。
前記多塩基酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸などが挙げられる。
前記ポリエステルポリオールの市販品としては、例えばクラポールP1010、クラポールP2010、PMIPA、PKA−A、PKA−A2、PNA−2000(いずれも、株式会社クラレ製)などが挙げられる。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば下記一般式(1)で表されるポリカーボネートジオールが挙げられる。
ただし、前記一般式(1)中、Rは炭素数2〜20のアルキレン基、(ポリ)エチレングリコール残基、(ポリ)プロピレングリコール残基、又は(ポリ)テトラメチレングリコール残基を表す。mは1〜30の整数である。
前記一般式(1)におけるRとしては、以下の化合物から両末端水酸基を除いた残基、即ち1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコールなどから水酸基を除いた残基が挙げられる。
このようなポリカーボネートポリオールとしては、市販品として、例えばDN−980、DN−981、DN−982、DN−983(いずれも、日本ポリウレタン工業株式会社製);PC−8000(PPG社製);PNOC1000、PNOC2000、PMC100、PMC2000(いずれも、株式会社クラレ製);プラクセルCD−205、CD−208、CD−210、CD−220、CD−205PL、CD−208PL、CD−210PL、CD−220PL、CD−205HL、CD−208HL、CD−210HL、CD−220HL、CD−210T、CD−221T(いずれも、ダイセル化学工業株式会社製)などが挙げられる。
前記ポリカプロラクトンポリオールとしては、ε−カプロラクトンを、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,2−ポリブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブタンジオール等のジオールに付加反応させて得られるポリカプロラクトンジオールなどが挙げられる。前記ポリカプロラクトンジオールの市販品としては、例えばプラクセル205、205AL、212、212AL、220、220AL(いずれも、ダイセル化学工業株式会社製)などが挙げられる。
前記分子中に2つ以上の水酸基を有する脂肪族炭化水素としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、ヒドロキシ末端水添ポリブタジエン、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどが挙げられる。
前記分子中に2つ以上の水酸基を有する脂環式炭化水素としては、例えば1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、ジシクロペンタジエンのジメチロール化合物、トリシクロデカンジメタノールなどが挙げられる。
前記分子中に2つ以上の水酸基を有する不飽和炭化水素としては、例えばヒドロキシ末端ポリブタジエン、ヒドロキシ末端ポリイソプレンなどが挙げられる。
上記以外のポリオールとしては、例えばβ−メチル−δ−バレロラクトンジオール、ひまし油変性ジオール、ポリジメチルシロキサンの末端ジオール化合物、ポリジメチルシロキサンカルビトール変性ジオールなどが挙げられる。
これらのポリオール化合物の数平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、50〜15,000が好ましく、100〜8,000がより好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ジイソシアネート化合物が好ましい。
前記ジイソシアネート化合物としては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートが特に好ましい。
前記水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エステル残基に水酸基を有する(メタ)アクリレートが好適である。
前記エステル残基に水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルホスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、下記一般式(2)で表される(メタ)アクリレート、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物などが挙げられる。これらの中でも、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
ただし、前記一般式(2)中、Rは、水素原子又はメチル基を示す。nは1〜15の整数を表し、1〜4が好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートの合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記(i)〜(iii)の方法に従って行われる。
(i)ポリイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いでポリオールの順に反応させる方法
(ii)ポリオール、ポリイソシアネート、水酸基含有(メタ)アクリレートを一括に仕込んで反応させる方法
(iii)ポリオール及びポリイソシアネートを反応させ、次いで水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法
前記ウレタン(メタ)アクリレートの合成では、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、1,4−ジアザ−2−メチルビシクロ〔2.2.2〕オクタン等のウレタン化触媒を、反応物の総量100質量部に対して0.01〜1質量部用いて反応を行うのが好ましい。この反応における反応温度は、0〜90℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートの数平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、400〜40,000が好ましく、600〜20,000がより好ましい。
前記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、グリシジルエーテル型エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるものが挙げられる。
前記グリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、例えばビスフェノールA又はそのアルキレンオキシド付加体のジグリシジルエーテル、ビスフェノールF又はそのアルキレンオキシド付加体のジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA又はそのアルキレンオキシド付加体のジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールF又はそのアルキレンオキシド付加体のジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルなどが挙げられる。
前記エポキシ(メタ)アクリレートの反応量は、例えば、前記グリシジルエーテル型エポキシ化合物のエポキシ基1当量に対して(メタ)アクリル酸を0.9〜1.5モルが好ましく、0.95〜1.1モルがより好ましい。反応温度は80〜120℃が好ましく、反応時間は10〜35時間程度である。
反応を促進させるため、例えば、トリフェニルフォスフィン、TAP(2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール)、トリエタノールアミン、テトラエチルアンモニウムクロリド等の触媒を使用するのが好ましい。また、反応中の重合を防止するために重合禁止剤(例えば、パラメトキシフェノール、メチルハイドロキノン等)を使用することもできる。
前記エポキシ(メタ)アクリレートは、1種又は2種以上を混合して使用することができる。
前記エポキシ(メタ)アクリレートの数平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、400〜10,000が好ましい。
前記エポキシ(メタ)アクリレートの前記光硬化性樹脂組成物における含有量は、1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
前記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えばビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、フェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレートが好ましい。
ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばエピコート828、エピコート1001、エピコート1004等(いずれも、油化シェルエポキシ株式会社製の商品名)、EPA−1(日本化薬(株)製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂や、エピコート4001P,エピコート4002P、エピコート4003P(いずれも、油化シェルエポキシ株式会社製の商品名)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂などが挙げられる。
前記ポリエステルアクリレートとしては,例えば、多価アルコールと多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオールと、(メタ)アクリル酸との反応物が挙げられる。前記多価アルコールとしては、例えばネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。前記多塩基酸としては、例えばコハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などが挙げられる。
前記ラジカル重合性オリゴマー(A)の含有量は、前記光硬化性樹脂組成物全体に対し20〜80質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましい。
−反応性希釈剤(B)−
前記(メタ)アクリレート化合物からなる反応性希釈剤(B)としては、1分子中に(メタ)アクリロイル基を少なくとも1つ有する(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。該(メタ)アクリレート化合物としては、(メタ)アクリロイル基を1つだけ有する単官能化合物と、(メタ)アクリロイル基を2つ以上有する多官能化合物のいずれの化合物を用いてもよく、これらを適当な比率で併用してもよい。
前記反応性希釈剤(B)の含有量は、前記光硬化性樹脂組成物全体に対し20〜78質量%が好ましく、40〜70質量%がより好ましい。
前記単官能化合物としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが光記録媒体の耐湿熱性向上の点から好ましい。
また、その他の単官能化合物としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ジフェニルホスフェート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル〕ホスフェートなどが挙げられる。
前記単官能化合物の市販品としては、例えばアロニックス M101、M102、M110、M111、M113、M114、M117、M120、M152、M154、M5300、M5400、M5500、M5600(いずれも、東亞合成株式会社製);KAYARAD TC−110S、R−128H、R629、R644(いずれも、日本化薬株式会社製);IPAA、AIB、SBAA、TBA、IAAA、HEXA、CHA、NOAA、IOAA、INAA、LA、TDA、MSAA、CAA、HDAA、LTA、STA、ISAA−1、ODAA、NDAA、IBXA、ADAA、TCDA、2−MTA、DMA、ビスコート #150、#150D、#155、#158、#160、#190、#190D、#192、#193、#220、#320、#2311HP、#2000、#2100、#2150、#2180、MTG(いずれも、大阪有機化学工業株式会社製);NKエステル M−20G、M−40G、M−90G、M−230G、CB−1、SA、S、AMP−10G、AMP−20G、AMP−60G、AMP−90G、A−SA、NLA(いずれも、新中村化学工業株式会社製);ACMO(株式会社興人製);ライトアクリレート IA−A、L−A、S−A、BO−A、EC−A、MTG−A、DPM−A、PO−A、P−200A、THF−A、IB−XA、HOA−MS、HOA−MPL、HOA−MPE、HOA−HH、IO−A、BZ−A、NP−EA、NP−10EA、HOB−A、FA−108、エポキシエステルM−600A、ライトエステルP−M(いずれも、共栄社化学株式会社製);FA−511、FA−512A、FA−513A(いずれも、日立化成工業株式会社製);AR−100、MR−100、MR−200、MR−260(いずれも、大八化学株式会社製);JAMP−100、JAMP−514、JPA−514(いずれも、城北化学株式会社製)などが挙げられる。
前記単官能化合物は、光硬化性樹脂中に含まれる反応性希釈剤(B)のうち、10〜95質量%含まれることが好ましく、20〜90質量%含まれることがより好ましい。
前記多官能化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジエポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジエポキシジ(メタ)アクリレート、ビス〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、ビス〔2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル〕ホスフェート、トリス〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート等の多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記多官能化合物の市販品としては、例えばSA−1002、SA−2006、SA−2007、SA−4100、SA−5001、SA−6000、SA−7600、SA−8000、SA−9000(いずれも、三菱化学株式会社製);ビスコート #195、#195D、#214HP、#215、#215D、#230、#230D、#260、#295、#295D、#300、#310HP、#310HG、#312、#335HP、#335D、#360、GPT、#400、V#540、#700、GPT(いずれも、大阪有機化学工業株式会社製);KAYARADMANDA、R−526、NPGDA、PEG400DA、R−167、HX−220、HX−620、R−551、R−712、R−604、R−684、GPO−303、TMPTA、THE−330、TPA−320、TPA−330、PET−30、RP−1040、T−1420、DPHA、D−310、D−330、DPCA−20、DPCA−30、DPCA−60、DPCA−120(いずれも、日本化薬株式会社製);アロニックス M−210、M−208、M−215、M−220、M−225、M−233、M−240、M−245、M−260、M−270、M−305、M−309、M−310、M−315、M−320、M−350、M−360、M−400、M−408、M−450(いずれも、東亞合成株式会社製);SR−212、SR−213、SR−355(いずれも、サートマー株式会社製);SP−1506、SP−1507、SP−1509、SP−1519−1、SP−1563、SP−2500、VR60、VR77、VR90(いずれも、昭和高分子株式会社製);ライトエステルP−2M(共栄社化学株式会社製);ビスコート3PA(大阪有機化学工業株式会社製);EB−169、EB−179、EB−3603、R−DX63182(いずれも、ダイセルUCB株式会社製)などが挙げられる。
これらの中でも、上述したヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートとの組み合わせが特に好ましい。
前記多官能化合物は、光硬化性樹脂中に含まれる反応性希釈剤(B)のうち、10〜95質量%含まれることが好ましく、20〜90質量%含まれることがより好ましい。
−光重合開始剤(C)−
有機金属化合物、若しくは有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかを含む光重合開始剤としては、長瀬産業(株)製イルガキュア784(チタンメタロセン誘導体)、イルガキュア1700(ペンチルフォスフィンオキサイド誘導体)、イルガキュア819(フェニルフォスフィンオキサイド)、イルガキュア1800(ペンチルフォスフィンオキサイド誘導体)、イルガキュア1850(ペンチルフォスフィンオキサイド誘導体)などが有効である。
これらの中でも、融点が100℃以上で、より長波長の光に吸収をもつイルガキュア784(チタンメタロセン誘導体)、及びイルガキュア819(フェニルフォスフィンオキサイド)が好ましい。これは、長波長に光吸収があることで、より深部での紫外線硬化が可能となるため、記録層と接する紫外線硬化樹脂界面での硬化性が改善されるためである。
有機金属化合物、若しくは有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの含有量は、光重合開始剤中、5質量%以下0.01質量%以上が好ましく、1質量%以下0.05質量%以上がより好ましい。添加量が5質量%を超えると、余分な金属による酸化、又はリン酸の生成等による劣化が生じる。一方、0.01質量%未満では、光ディスクの信頼性が十分でなくなってしまう。
前記光硬化性樹脂組成物には、上記(A)〜(C)成分以外にも、必要に応じて、各種添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、老化防止剤、界面活性剤、などを添加することができる。
前記カバー層は、前記光硬化性樹脂組成物をスピンコート法などで塗布し、紫外線を照射して硬化させることにより形成することができる。なお、カバー層の形成方法については、後述する光記録媒体の製造方法において詳細に説明する。
前記カバー層の厚みは、Blu ray disc規格に対応した光記録媒体の場合、100±2μm(カバー層の屈折率が1.6の場合)が好ましい。
次に、図1は、本発明の光記録媒体(追記型)の層構成の一例を示す。図1中、1は基板、2は反射層、3は第1誘電体層、4は記録層、5は第2誘電体層、6はカバー層をそれぞれ表す。前記光記録媒体においては、前記カバー層6側から前記記録層にレーザ光を照射して、情報の記録及び再生の少なくともいずれかが行われる。
<基板>
前記基板は準拠する規格に適した大きさ、厚み、溝形状を有するように成形したものを用いる。記録層を積層側に螺旋状のグルーブ溝を有する。
前記基板の材料としては、ガラス、セラミックス、樹脂などが挙げられ、これらの中でも、樹脂が成形性、コストの点から好適である。
前記樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、図1に示すような光記録媒体では、記録再生用のレーザビームの入射がカバー層6側から行われるので、基板材料は必ずしも透光性である必要はなく、グルーブ溝の転写性や反り等の機械特性の良好な材料から選択しうるが、CDやDVDにおいて実績があり、安価なポリカーボネート樹脂が特に好ましい。
<反射層>
前記反射層の材料としては、再生光の波長で反射率が十分高いもの、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、Ta、Pdなどの金属を単独であるいは合金にして用いることができる。中でもAu、Al、Agは反射率が高く、熱伝導性も良好なので、反射層の材料として適している。また、上記金属を主成分として他の元素を含んでいてもよく、該他の元素としては、Mg、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、Fe、Co、Rh、Ir、Zn、Cd、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属又は半金属が挙げられる。なお、金属以外の材料で低屈折率層と高屈折率層を交互に積み重ねて多層に形成し、反射層として用いることも可能である。前記反射層の厚みは、20〜300nmが好ましく、20〜100nmがより好ましい。
<記録層>
前記記録層は、追記型の記録層の場合には、色素材料やTePdOx、BiMOx(M:添加金属)などの金属酸化物、GeN、NbN、SnNなどの金属窒化物、TiCなどの金属炭化物、ZnSなどの金属硫化物などが用いられる。
また、追記型の記録層として、SiとCuを積層した記録層も用いることができる。なかでも、安価かつ製膜速度が大きくなるBiMOxが有効である。さらには、BiFeOx、BiCuOx、BiZnOx、BiGeOx、BiSnOx、BiTiOx、BiBOx及びこれらの複合酸化物が記録感度及び生産安定性により有効である。
前記色素材料としては、シアニン系色素、ピリリウム系・チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、Ni、Crなどの金属錯塩系色素、ナフトキノン系・アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、トリアリルメタン系色素、アミニウム系・ジインモニウム系色素、ニトロソ化合物、アゾ系色素、フタロシアニン系色素等の記録波長に吸収を有する材料及びこれらの混合物が挙げられる。
また、必要に応じて、バインダー、光安定剤等を含有させることができる。色素系光吸収層の膜厚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば10〜500nmが好ましく、50〜300nmがより好ましい。色素系光吸収層の膜厚が10nmより薄くなると、記録信号振幅や記録感度が低下してしまい、色素系光吸収層の膜厚が500nmより厚くなると、反射率が低下してしまう。
色素系光吸収層は、有機溶媒に色素系光吸収材料が溶解され、スピンコートの回転数により、所定の膜厚にコントロールされる。
書き換え型の記録層としては、相変化型記録材料が用いられる。記録層が相変化材料の場合、反射層はAgを主成分とするAg合金で、十分な冷却能を有するため、その膜厚は100〜250nm程度である。具体的なAg合金としては、Ag−Bi、Ag−In、Ag−Pd−Cu、Ag−Nd−Cu等が選択しうる。
前記合金元素は、Ag膜の高温環境下での凝集や結晶粒成長を抑制するために添加されるが、Agの良好な熱伝導率を損ねることのないよう、その総含有量は5at%以下であることが望ましい。
前記相変化記録層としては、GeSbTeに代表される公知のGeTe−SbTe擬似2元系材料や、AgInSbTeGeに代表されるSbTe共晶系材料を用いることができる。特に、記録再生波長として405±15nm、対物レンズの開口数NA=0.85±0.5の光学系を用いる場合は、Ge、Sb、Sn及びMnからなる合金を主成分とした相変化記録材料が、再生光安定性と保存信頼性(アモルファスマークの安定性)に優れており好ましい。
前記相変化記録層における各元素の好ましい組成は、5≦Ge≦20原子%、45≦Sb≦70原子%、10≦Sn≦20原子%、0<Mn≦20原子%である。Geは、結晶化温度を上げて保存性を高める一方で、繰り返し記録特性を悪化させるので、20原子%を越えないことが望ましい。
逆に、高温高湿環境下での保存信頼性を確保するためには、少なくとも5原子%以上が必要である。Snは、波長405nmにおける十分な反射率とコントラストを得るために、10原子%より多く含む必要がある。
しかし、Snが多すぎると、Ge同様、繰り返し記録特性を損ねるため、20原子%を越えないことが望ましい。
Mnは、反射率低下や記録ジッタへの悪影響がGeよりも小さいため、結晶化速度を遅くする際にGeに代替して添加される。Mnの添加量は、Ge同様に繰り返し記録特性を悪化させるので、20原子%を越えないことが望ましい。
SnとSbは結晶化速度を速め、GeとMnは結晶化速度を遅くする元素なので、総合的な記録特性と狙いの記録線速を考慮して、各元素の組成比が最適化される。
基本的には、狙いの記録線速をGe−Sb系で設計し、Geに対してMn、Sbに対してSnを適量に置換する。
Sb+Snが90原子%を超えると、結晶化速度が速くなり過ぎ、アモルファスマークの形成が困難になるので、Sbの上限はSb≦70原子%が望ましい。また、10≦Sn≦20原子%において記録線速5〜30m/sとするには、45原子%≦Sbが好ましい。
また、Ge、Sb、Sn及びMnの総量が95原子%以上で、記録特性や保存信頼性等を改善するための5原子%以下の第五元素を含む構成としてもよい。
前記相変化型記録層の膜厚としては10〜50nmが好ましく、10〜30nmがより好ましい。更に、ジッタ等の初期特性、オーバーライト特性、量産効率を考慮すると、前記相変化型記録層の膜厚を11〜20nmとするのが特に好ましい。
前記相変化型記録層の膜厚が10nmより薄いと光吸収能が著しく低下し、その役割を果たさなくなる。また、前記相変化型記録層の膜厚が50nmより厚いと高速で均一な相変化が起こりにくくなる。
このような記録層は、各種気相成長法、たとえば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成できる。これらの中でも、スパッタリング法が、量産性、膜質等に優れている。
<誘電体層>
第1誘電体層及び第2誘電体層は、金属や半導体の酸化物、硫化物、窒化物、炭化物等の透明性が高い高融点材料を用いることができる。具体的には、SiOx(ただし、1.5≦x≦2)、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrO、Ta等の金属酸化物;Si、AlN、TiN、BN、ZrN等の窒化物;ZnS、TaS等の硫化物;SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrC等の炭化物などが挙げられ、単体もしくは混合物として、また、2層以上からなる多層構造として用いることができる。前記誘電体層に最適な材料は、屈折率、熱伝導率、化学的安定性、機械的強度、密着性等に留意して決定される。これらの中でも、ZnSを60〜90mol%含むSiOとの混合層は、高温環境下での層自身の結晶化や記録層との化学変化、層変形がないため好ましい。また、熱伝導率が0.5W/mK以下と低いため、記録マーク部の加熱温度を高く保て、変調度の高いマークの形成に有利である点などからも、記録層に接する誘電体層として最も適している。
前記第1誘電体層は、記録層と反射層との反応を抑え、反射層への熱伝導性を適切に制御する機能を有し、その厚みは5〜30nmが好ましい。前記第2誘電体層は、カバー層側からの水分や酸素等の透過を防ぎ、過度なカバー層の熱変形を抑える機能を有し、その厚みは5〜150nmが好ましい。
なお、図示を省略しているが、カバー層の光入射側には、表面の耐擦傷性や防汚性を付与するため、ハードコート層を設けてもよい。
前記ハードコート層としては、紫外線硬化樹脂層、無機分散型光硬化性樹脂層、無機物層等が挙げられ、これらの中でも、光透過層の最表面部にスピンコートで作製した紫外線硬化型樹脂が有効である。その厚さは、2〜6μmが適当である。2μmより薄くすると、十分な耐擦傷性が得られない。6μmより厚くすると、内部応力が大きくなってしまい、ディスクの機械特性に大きく影響してしまう。
また、ハードコート層の硬度は、布でこすっても大きな傷がつかない鉛筆硬度H以上とすることが望ましい。必要に応じて、導電性の材料を混入させ、帯電防止を図り、埃等の付着を防止することも効果的である。
また、基板における記録層形成側とは反対側に印刷層(図示せず)が形成されてもよい。該印刷層は、耐擦傷性の確保、ブランド名などのレーベル印刷、インクジェットプリンタに対するインク受容層の形成などを目的としており、紫外線硬化型樹脂をスクリーン印刷法にて形成するのが好適である。その厚さは、3〜50μmが適当である。3μmより薄くすると、層形成時にムラが生じてしまう。50μmより厚くすると、内部応力が大きくなってしまい、ディスクの機械特性に大きく影響してしまう。
以上、本発明の光記録媒体の構成例として、記録層が1層の例を示したが、中間層を介して記録層を2層以上有するような多層記録媒体であってもよい。
(光記録媒体の製造方法)
本発明の光記録媒体の製造方法は、本発明の前記光記録媒体を製造する方法であって、展延工程と、硬化工程とを少なくとも含んでなり、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
−展延工程−
前記展延工程は、記録層上に光硬化性樹脂組成物を供給し、該光硬化性樹脂組成物に遠心力を付与して、該光硬化性樹脂組成物を該記録層上に展延させる工程である。
前記展延工程は、スピンコート法で行われる。該スピンコート法としては、例えば中心孔を塞いで光硬化性樹脂組成物をスピンコートする方法、基板を加熱して樹脂の粘度を半径方向にコントロールしてスピンコートする方法などを採用することができる。
−硬化工程−
前記硬化工程は、前記展延された光硬化性樹脂組成物を光照射して、カバー層を形成する工程である。
照射するエネルギー線の照射量は50〜2,000mJ/cmが好ましく、200〜1,500mJ/cmがより好ましい。硬化に使用するエネルギー線を照射できるランプであれば光源を問わず、例えば低圧、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、無電極放電ランプ等を用いることができる。
前記紫外線硬化型樹脂組成物の硬化に使用できるエネルギー線の波長としては150〜450nmが好ましい。
−その他の工程−
前記その他の工程としては、記録層形成工程、反射層形成工程、第1誘電体層形成工程、第2誘電体層形成工程などが挙げられる。
本発明の光記録媒体の製造方法によれば、長期保存後も記録再生特性の悪化が極めて少なく、信頼性が高い本発明の前記光記録媒体を効率良く製造することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例により制限されるものではない。
(実施例1)
−光記録媒体の作製−
溝幅0.15μm、溝深さ22nmの案内溝を有する厚み1.1mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂製基板を射出成型し、該基板上に、Biを含有するAgターゲットを用い、スパッタリング装置(Unaxis社製、sprinter)を用いたスパッタリング法により、厚み60nmのAgBi(0.5at%)からなる反射層を形成した。
次に、反射層上に、厚み4nmのSiN層を形成し、該SiN層上に、SiOを20mol%含有するZnSターゲットを用い、上記同様のスパッタリング法により、厚み15nmの第1誘電体層を形成した。
次に、第1誘電体層上に、Bを35mol%含有するBiターゲットを用い、上記同様のスパッタリング法により、厚み16nmの記録層を形成した。
次に、記録層上に、SiOを20mol%含有するZnSターゲットを用い、上記同様のスパッタリング法により、厚み15nmの第2誘電体層を形成した。
次に、第2誘電体層上に、スピンコート法によりカバー層を形成した。具体的には、第2誘電体層上に、(A)ラジカル重合性オリゴマー、(B)反応性希釈剤、及び(C)光重合開始剤からなる紫外線硬化樹脂組成物(25℃粘度1,700mPa・s)を供給し、遠心力を付与して、第2誘電体層上に展延し、UVランプ(HP−6、フュージョンUVシステム社製)を用い、窒素雰囲気下、1,000mJ/cmの露光量で紫外線を照射し、硬化させて、厚み97μmのカバー層を形成した。
なお、上記(A)ラジカル重合性オリゴマーは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を構成成分とするエポキシウレタンアクリレートを含む。
また、上記(B)反応性希釈剤は、ジシクロペンテニル型アクリレート、フェノキシ型アクリレートを含む。
また、(C)光重合開始剤は、IRGACURE184を5質量%含み、更にTiを含有するIRGACURE784(長瀬産業(株)製)を0.2質量%含む。
次いで、同様に50mPs・sに粘度調整したハードコート層を、前記カバー層上に3μmの厚さで形成し、500mJ/cmの露光量で硬化させた。
以上により、合計厚み約1.2mmの実施例1の追記型光記録媒体(Blu−ray disc規格対応の追記型光記録媒体)を作製した。
<アーカイバルジッタ及びシェルフジッタの評価>
このようにして作製した実施例1の光記録媒体について、波長405nm、開口数(NA)=0.85のピックアップヘッドを有する光ディスク評価装置(ODU−1000、パルステック工業株式会社製)を用い、追記型Blu−ray disc規格(BD−R Version1.1)に合わせた条件で記録を行い、温度80℃、85%RH、300時間の信頼性試験後のアーカイバルジッタ及びシェルフジッタを測定した。その測定結果(アーカイバルジッタ及びシェルフジッタの変化)を図2及び図3に示した。
図2及び図3に示すように、本実施例1の光記録媒体の信頼性試験後のジッタは、5.4%と良好であり、80℃85%RH環境で300時間経過後でも、アーカイバルジッタ、シェルフジッタともに劣化しなかった。
(実施例2)
実施例1のカバー層の製造工程において、IRGACURE784の代わりに、リンを含有するIRGACURE819(長瀬産業(株)製)を含む以外は、実施例1と同様にして光記録媒体を作製した。
なお、前記外線硬化樹脂組成物における、IRGACURE819の含有率は、0.3質量%とした。
以上のようにして作製した実施例2の光記録媒体について、実施例1と同様にして、アーカイバルジッタ及びシェルフジッタを測定した。その測定結果(アーカイバルジッタ及びシェルフジッタの変化)を図4及び図5に示す。
図4及び図5に示すように、本実施例2の光記録媒体の信頼性試験後のジッタは、5.5%と良好であった。また、80℃85%RH環境で300時間経過後でもアーカイバルジッタ、シェルフジッタともに劣化しなかった。
(比較例1)
実施例1におけるカバー層の製造工程において、IRGACURE784を含まなかった以外は、実施例1と同様にして光記録媒体を作製した。
その後、作製した比較例1の光記録媒体について、実施例1と同様にしてアーカイバルジッタ及びシェルフジッタを測定した。その測定結果(アーカイバルジッタ及びシェルフジッタの変化)を図2及び図3に示す。
図2及び図3に示すように、比較例1の光記録媒体は、80℃85%RH環境で300時間経過後のアーカーバルジッタが約3.0%上昇し、シェルフジッタが約1.5%上昇した。
(比較例2)
実施例1におけるカバー層の製造工程において、IRGACURE819を含まなかった以外は、実施例1と同様にして光記録媒体を作製した。
その後、作製した比較例2の光記録媒体について、実施例1と同様にしてアーカイバルジッタ及びシェルフジッタを測定した。その測定結果(アーカイバルジッタ及びシェルフジッタの変化)を図4及び図5に示す。
図4及び図5に示すように、比較例2の光記録媒体は、80℃85%RH環境で300時間経過後のアーカーバルジッタが約3.0%上昇し、シェルフジッタが約1.5%上昇した。
図2〜5の結果から、実施例1〜2の光記録媒体は、いずれもカバー層に、有機金属化合物、又は有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかを含有するので、アーカイバルジッタが良好であった。
これに対し、比較例1〜2の光記録媒体は、有機金属化合物、又は有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかがカバー層に含まれないので、アーカイバルジッタが増大してしまった。
本発明の光記録媒体は、カバー層が、有機金属化合物、若しくは有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかを含有するため、長期保存を想定した信頼性加速試験において記録再生特性の悪化がなく、信頼性が高いので、各種光記録媒体に用いられ、特にBlu−ray discに好適である。
図1は、本発明の光記録媒体の層構成の一例を示す図である。 図2は、実施例1及び比較例1におけるアーカイバルジッタの変化を示すグラフである。 図3は、実施例1及び比較例1におけるシェルフジッタの変化を示すグラフである。 図4は、実施例2及び比較例2におけるアーカイバルジッタの変化を示すグラフである。 図5は、実施例2及び比較例2におけるシェルフジッタの変化を示すグラフである。
符号の説明
1 基板
2 反射層
3 第1誘電体層
4 記録層
5 第2誘電体層
6 カバー層

Claims (7)

  1. 基板と、該基板上に少なくとも記録層と、カバー層とをこの順に有し、該カバー層側から前記記録層にレーザ光を照射して、情報の記録及び再生の少なくともいずれかを行う光記録媒体であって、
    前記カバー層が、有機金属化合物、若しくは有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかを含む光硬化性樹脂組成物の硬化物を含有することを特徴とする光記録媒体。
  2. カバー層が、光硬化性樹脂組成物をスピンコート法で塗布し、硬化させてなる請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 記録層が、少なくとも金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物から選ばれる物質を含有する請求項1から2のいずれかに記載の光記録媒体。
  4. 記録層が、ビスマス酸化物を含有する請求項1から2のいずれかに記載の光記録媒体。
  5. 基板と記録層との間に反射層が形成され、該反射層が、銀又はアルミニウムを95質量%以上含有する請求項1から4のいずれかに記載の光記録媒体。
  6. 請求項1〜5に記載の光記録媒体の製造方法であって、有機金属化合物、若しくは有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかが、光硬化性樹脂組成物に含有され、該光硬化性樹脂組成物を記録層上に供給し、該光硬化性樹脂組成物に遠心力を付与して、該光硬化性樹脂組成物を該記録層上に展延させる展延工程と、
    該展延された光硬化性樹脂組成物を光照射して、カバー層を形成する硬化工程とを少なくとも含むことを特徴とする光記録媒体の製造方法。
  7. 有機金属化合物、若しくは有機金属錯体を形成可能な金属、及びリンの少なくともいずれかが、光重合開始剤として光硬化性樹脂組成物に含有されている請求項6に記載の光記録媒体の製造方法。
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