JP2008117468A - 光記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

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勝幸 山田
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Abstract

【課題】長期保存後も記録再生特性の悪化が極めて少なく、信頼性が高く、安価な光記録媒体及び該光記録媒体の製造方法の提供。
【解決手段】基板と、該基板上に少なくとも記録層と、カバー層とをこの順に有し、該カバー層側から前記記録層にレーザ光を照射して、情報の記録及び再生の少なくともいずれかが行われ、前記カバー層が、400〜450nmにおける最大吸光係数が10ml/g・cm以上である光重合開始剤を少なくとも含有する光硬化性樹脂組成物の硬化物を含有し、該硬化物のガラス転移温度(Tg)が50〜80℃である光記録媒体を提供する。
【選択図】図7

Description

本発明は、長期保存後も記録再生特性の悪化が極めて少なく、信頼性が高い光記録媒体及び該光記録媒体の製造方法に関する。
青色レーザ波長以下の短波長でも記録再生が可能な追記型光記録媒体として、金属、又は半金属の酸化物、特に酸化ビスマスを主成分とする記録層を有するものが提案されている(例えば特許文献1、特許文献2、及び特許文献3参照)。
また、青色レーザ世代の光ディスクシステムとして、405nmの青色レーザと開口数(NA)=0.85の光学系を用いたBlu−ray disc規格が提案され、既に商品化が始まっている。このBlu−ray disc規格では、高開口数の光学系においてチルトマージンを確保するため、記録及び再生光を基板側からではなく、0.1mm程度の厚みに形成されたカバー層を通して照射するように設計されている。
このようにカバー層の厚みが0.1mm程度であると、ポリカーボネート樹脂等の射出成形により該カバー層を形成すると、十分な機械的強度、板厚分布、光学特性の面内均一性等が確保できなくなるという問題がある。このため、例えば特許文献4では、ポリカーボネート樹脂からなる基板上に反射層、第1誘電体層、相変化記録層、第2誘電体層、及びカバー層をこの順に形成し、該カバー層が薄層化された相変化記録媒体が提案されている。この提案では、スタンパを用いてプリグルーブを有する基板を射出成形する。次に、プリグルーブが形成されている基板表面に、スパッタリング法等によって反射層、第1誘電体層、相変化記録層、及び第2誘電体層をこの順に成膜する。そして、第2誘電体層の表面に紫外線硬化樹脂を含有する組成物のスピンコート、又はフィルムシートの貼り合わせによりカバー層を形成している。また、厚み均一性の高いカバー層を形成する方法として、中心孔を塞いだスピンコート法で紫外線硬化樹脂を含有する組成物を塗布する方法が提案されている(特許文献5参照)。
このようにして作製された光記録媒体では、基板の反対側から記録及び再生レーザが入射するため、基板の厚みを十分に厚くすることができる。また、基板には透過率や複屈折等の光学特性が要求されないため、溝の転写性や媒体の機械特性のみに着目した基板成形を行えばよいので、基板の機械的強度を十分に確保しつつ、高NAの光記録媒体用ヘッドを利用することが可能となる。
しかし、上記のように紫外線硬化樹脂を含有する組成物を用いてカバー層を形成した場合、光記録媒体の信頼性が悪化するという問題がある。具体的には、80℃、85%RH、300時間の高温高湿試験において、初期に記録した部分の再生ジッタ(以下、「アーカイバルジッタ」と称する)が悪化したり、試験後の未記録部に記録した時の記録ジッタ(以下、「シェルフジッタ」と称する)が悪化してしまうという問題がある。
また、特許文献6〜9には、DVDの貼り合わせ用紫外線硬化接着剤において、400nm付近を超える長波長域に比較的大きな吸光係数を有する光重合開始剤を用いることにより、信頼性の高い接着構造が得られることが提案されている。しかし、これらの提案には光記録媒体におけるカバー層への適用について何ら記載はなく、いずれも再生専用媒体に関するものであり、記録系媒体のアーカイバル特性やシェルフ特性の改善について開示も示唆もされていない。
特開2003−48375号公報 特開2005−161831号公報 特開2005−108396号公報 特許第3241560号公報 特開平11−213459号公報 特開2001−49198号公報 特開平10−120982号公報 特開平10−8018号公報 特開平9−169956号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、長期保存後も記録再生特性の悪化が極めて少なく、信頼性が高く、安価な光記録媒体及び該光記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者らが、光硬化性樹脂組成物をスピンコート法で塗布し、硬化させてなるカバー層を有する光記録媒体が、信頼性試験において記録及び再生特性を損なう原因について鋭意検討を重ねた結果、(1)光硬化性樹脂組成物の硬化物におけるガラス転移温度(Tg)が低い場合、アーカイバルの信頼性不良が発生しやすく、生産性と信頼性とを兼ね備えた光硬化性樹脂組成物の硬化物におけるガラス転移温度(Tg)は50〜80℃の範囲であることを知見した。また、(2)400nm以上の波長域においても、実用的なラジカル生成反応を起こし得る吸光特性を有する光重合開始剤を光硬化性樹脂組成物に含めることで、内部硬化性が高まり、シェルフ特性を改善できることを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> 基板と、該基板上に少なくとも記録層と、カバー層とをこの順に有し、該カバー層側から前記記録層にレーザ光を照射して、情報の記録及び再生の少なくともいずれかを行う光記録媒体であって、
前記カバー層が、400〜450nmにおける最大吸光係数が10ml/g・cm以上である光重合開始剤を少なくとも含む光硬化性樹脂組成物の硬化物を含有し、該硬化物のガラス転移温度(Tg)が50〜80℃であることを特徴とする光記録媒体である。
<2> カバー層が、光硬化性樹脂組成物をスピンコート法で塗布し、硬化させてなる前記<1>に記載の光記録媒体である。
<3> 光硬化性樹脂組成物が、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、及びポリエステル(メタ)アクリレートの少なくとも1種からなるラジカル重合性オリゴマー(A)と、(メタ)アクリレート化合物からなる反応性希釈剤(B)とを含有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<4> 光重合開始剤(C)が、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、及び2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイドから選択される少なくとも1種を含有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<5> カバー層における基板側の面の硬度である裏面硬度(HB)と、カバー層における基板と反対側の面の硬度である表面硬度(HS)との硬度比(HB/HS)が、0.8〜1.0である前記<1>から<4>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<6> 記録層が少なくとも酸化ビスマスを含有し、かつ該記録層が更にB、Ga、Pd、Ag、Sb、Te、W、Pt、Au、Al、Cr、Mn、In、Co、Fe、Cu、Ni、Zn、Li、Si、Ge、Zr、Ti、Hf、Sn、Mo、V、及びNbから選択される少なくとも1種を含有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<7> 記録層がBi、B、及びOを含有する前記<1>から<6>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の光記録媒体を製造する方法であって、記録層上に光硬化性樹脂組成物を供給し、該光硬化性樹脂組成物に遠心力を付与して、該光硬化性樹脂組成物を該記録層上に展延させる展延工程と、
該展延された光硬化性樹脂組成物を光照射して、カバー層を形成する硬化工程とを少なくとも含むことを特徴とする光記録媒体の製造方法である。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、長期保存後も記録再生特性の悪化が極めて少なく、信頼性が高く、安価な光記録媒体及び該光記録媒体の製造方法を提供することができる。
(光記録媒体)
本発明の光記録媒体は、基板と、該基板上に少なくとも記録層と、カバー層とをこの順に有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記光記録媒体においては、前記カバー層側から前記記録層にレーザ光を照射して、情報の記録及び再生の少なくともいずれかが行われる。
<カバー層>
従来より、光硬化性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、硬化させてなるカバー層を有する光記録媒体には、信頼性試験において記録及び再生特性を損ねてしまうという課題があった。本発明者らの知見によれば、この原因の一つとして、光硬化性樹脂組成物の硬化物におけるガラス転移温度(Tg)が低い場合、アーカイバル不良が発生しやすくなる。
一般に、光記録媒体の信頼性試験では、80℃、85%RHの高温高湿環境下、300時間放置後、再生及び記録が初期特性と同様に良好に行えることが要求される。硬化物のガラス転移温度(Tg)が50℃より低い光硬化性樹脂組成物では、樹脂の架橋密度が低く分子鎖が疎で水分を透過しやすい上に、ガラス転移温度(Tg)よりもはるかに高い試験温度下で樹脂中の分子が激しく運動しているため、水に対する十分なバリア性が得られにくい。このため、カバー層を透過した水分が記録層や反射層を侵してしまう。例えば、硬化物のガラス転移温度(Tg)が50℃より低い光硬化性樹脂組成物からカバー層を形成した光記録媒体では、信頼性試験後に未記録部に高周波の微小欠陥による信号の太りが生じ、記録後のジッタやエラー率が悪化するという不具合(図1参照)、記録部の信号に低反射率のスパイク状欠陥が発生して再生時のエラー率が増大するという不具合(図2参照)、信号振幅のHighレベル(Blu−ray disc規格ではI8Hの信号)が周方向にうねり、ジッタ上昇等の信号品質が低下するという不具合(図3参照)、などが発生する。
このように耐透湿性の観点から、光硬化性樹脂組成物の硬化物におけるガラス転移温度(Tg)が高く、架橋密度の高いことが望ましいが、ガラス転移温度(Tg)の上昇に伴って樹脂の剛性率が増大し、樹脂が硬化収縮した際の光記録媒体の反りが大きくなるので、実用的には80℃以下のガラス転移温度(Tg)が好ましい。前記ガラス転移温度(Tg)が80℃を超えると、カバー層形成により光記録媒体の最外周でのラジアルチルト角の変化が−0.6〜−1.0°を超えてしまい、これを補償するため、基板に0.6〜1.0°の逆反りが必要になる。これを実現するには、成型時の金型温度差を極端に大きくしなければならないため、生産タクトを著しく悪化させることになる。
したがって、生産性及び信頼性を兼ね備えたカバー層における光硬化性樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度(Tg)は50〜80℃であり、55〜80℃が好ましく、55〜75℃がより好ましい。前記カバー層のガラス転移温度(Tg)が80℃以下であると、光硬化性樹脂組成物の硬化収縮により、光記録媒体の機械特性を損なうことがない。また、カバー層のガラス転移温度(Tg)が50℃以上であると、水分に対する実用的な保護性能が得られ、カバー層を透過した水分が記録層や反射層を侵してしまうことがない。その結果、保存信頼性に優れた光記録媒体が得られる。
ここで、前記カバー層における光硬化性樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度は、例えば引っ張り法によるレオメーター等により測定することができる。具体的には、記録層との界面で剥離したカバー層から、数mm×40〜60mm程度の短冊状フィルムを切り出し、2℃/min程度の昇温速度で雰囲気温度を上昇させながら、0.1〜10Hz程度の引っ張り周波数で動的粘弾性をレオメーターで測定する。その結果、図4に示すようなグラフが得られる。このグラフから、損失正接tanδ(損失弾性率E”と貯蔵弾性率E’との比=E”/E’)が最大になる温度から、ガラス転移温度(Tg)を求めることができる。例えば、図4では、ガラス転移温度(Tg)は約58℃である。
次に、光硬化性樹脂組成物の内部硬化が不十分な場合には、特にシェルフジッタの悪化を招くことがある。本発明者らは、シェルフジッタが悪化する様相が、初期特性における記録ジッタが悪化する現象と酷似していることを知見し、以下のようにシェルフジッタ悪化の原因を検討した。
即ち、本発明者らは、光エネルギーの強度が十分でないような光源を用いてカバー層を硬化させた場合に、光記録媒体の初期記録ジッタが悪化してしまうことを実験により確認していた。このようなカバー層は、強度が十分に強い光源で硬化させた場合に比べて、ガラス転移温度(Tg)が数℃〜10℃程度低くなっており、全体的に硬化が不十分な状態であると考えられる。このように光硬化性樹脂組成物の硬化が不十分な場合に、初期記録ジッタが悪化する原因として、(1)カバー層の耐熱性が不十分なこと、(2)カバー層の密着力が不十分であることが考えられる。
前記(1)のカバー層の耐熱性が不十分であると、記録時のカバー層の熱的変形によって、その部分の光学干渉条件が変わり、ジッタ的な信号長の揺らぎを生じてしまい、例えば、記録エネルギーが集中するようなロングマークの場合、隣接トラックへのクロスライトが起こりやすくなる。また、ロングマークに続くスペース信号にも影響を受けやすくなる。
前記(2)のカバー層の密着力が不十分であると、記録層に接するカバー層への熱伝導性が変化し、ジッタが悪化する。特に、記録時には、記録層とカバー層との界面に熱的な応力が作用するため、カバー層の密着が不十分な場合にはミクロな剥離が起こり、熱の拡がりが不適切になって、記録に適した温度条件からずれが生じる。光記録媒体は本質的に光を用いた熱記録であり、記録層を挟む誘電体層の熱容量や熱伝導率などの熱特性が変わると、記録マーク部の加熱温度や冷却速度が変化し、更に前後マーク間あるいは隣接トラック間の熱干渉などが変化して、記録マークの形状や記録ジッタに影響を与える。これと同様な現象が、記録層とカバー層との界面付近で起きているものと考えられる。
このような知見から、信頼性試験におけるシェルフジッタの悪化の原因についても、カバー層の硬化性、特に内部硬化性との関係を想起するに至った。即ち、信頼性試験にかける前の初期特性においては、記録特性に問題のないことから、カバー層の耐熱性は原因ではなく、信頼性試験による密着性の変化が本質的な原因ではないかと考え、記録層に接するカバー層内部の硬化性を更に高め、密着性を改善することで、シェルフ特性が改善されるか否かを検討した。
一般に、紫外線硬化樹脂等の光硬化性樹脂では、表面よりも内部の方が、硬化性が低くなる。これは、図6に示すように、光硬化性樹脂自身の光吸収が400nm以下の紫外線領域で大きくなるため、樹脂の内部ほど光重合開始剤のラジカル生成に必要な紫外線強度が弱くなってしまうからである。そこで、400nm以上の波長域においても、実用的なラジカル生成反応を起こしうる吸光特性を有する光重合開始剤を光硬化性樹脂組成物に含めたところ、内部硬化性が高まり、シェルフ特性が改善されることを知見した。更に、このような光重合開始剤に加え、より多官能で反応性の高い(メタ)アクリレート化合物からなる反応性希釈剤、増感剤等を光硬化性樹脂組成物に含めることも、光硬化性樹脂組成物の硬化物の内部硬化性を高める上で効果があることを知見した。
したがって前記カバー層における光硬化性樹脂組成物は、400〜450nmにおける最大吸光係数が10ml/g・cm以上である光重合開始剤を含有することにより、記録層に接するカバー層内部の硬化が十分に行われ、長期保存後も記録層とカバー層の密着性が良好であり、記録時に界面の剥離などによってカバー層側への熱伝導性が変化することなく、シェルフ特性に優れた光記録媒体が得られる。
前記光重合開始剤としては、400nm以上の波長域において、実用的なラジカル生成反応を起こしうる吸収特性を有し、後述するラジカル重合性オリゴマー(A)及び(メタ)アクリレートモノマーからなる反応性希釈剤(B)との光重合反応を開始しうる光重合開始剤が挙げられる。前記光重合開始剤の吸収特性は、使用する光源の種類(分光特性)、強度、光重合開始剤の濃度等により異なり、一概に規定することは困難であるが、400〜450nmにおける最大吸光係数が10ml/g・cm以上であり、100ml/g・cm以上が好ましく、150ml/g・cm以上がより好ましい。
このような光重合開始剤としては、例えばフェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル(405nmにおける吸光係数=24ml/g・cm)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド(405nmにおける吸光係数=900ml/g・cm)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(405nmにおける吸光係数=280ml/g・cm)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(405nmにおける吸光係数=280ml/g・cm)、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド(405nmにおける吸光係数=165ml/g・cm)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイドが特に好ましい。
また、前記カバー層における基板側の面の硬度である裏面硬度(HB)と、前記カバー層における基板と反対側の面の硬度である表面硬度(HS)との表裏硬度比(HB/HS)は、0.8〜1.0が好ましく、0.85〜1.0がより好ましい。前記カバー層の表裏硬度比がこの範囲においては、該カバー層の内部が十分に硬化しており、長期保存後も記録層とカバー層との良好な密着性が得られ、シェルフ特性が悪化することがない。
ここで、前記カバー層の表面硬度及び裏面硬度は、例えば、ダイナミック超微小硬度計(DUH−211、島津製作所製)により測定することができる。この方法は、一定の割合で荷重を増加させながら圧子を試験荷重Fまで押し込んでいき、その時の押し込み深さhとの関係から硬度を求めるもので、硬度DH=a×F/hの関係がある。aは圧子の形状に依存する定数である。試験荷重を数〜10mN程度にすれば、押し込み深さは1〜3μmとなり、厚みが100μm程度の薄いカバー層であっても、表面又は裏面近傍の硬化性の指標となる弾塑性変形抵抗を硬度として計測することが可能である(図5参照)。
前記測定方法によれば、下記表1に示すように、試験荷重Fにより絶対硬度は変化するものの、前記表裏硬度比(HB/HS)はほぼ一定となり、試験荷重Fや押し込み深さhに依らず、再現性よく、表面硬度(HS)と裏面硬度(HB)との違いを比較できることが分かる。なお、表1では、カバー層樹脂として、FS6107(三菱レーヨン株式会社製)を用い、カバー厚み100μmのサンプルを用いた。
このようにシェルフ特性において、より高い内部硬化性が必要とされるのは、カバー層の内部硬化性が低い場合、未反応の光重合開始剤や反応希釈剤モノマー等が記録層との界面付近に多く残ってしまい、これらが経時的に層外へ揮発した後に疎な構造が残り、この部分に水分が溜まり易くなって密着性を劣化させるためであると考えられる。この場合、単に光エネルギーの照度だけを増大しても、カバー層の内部硬化性を上げるのに大きな効果はない。通常、光硬化性樹脂の硬化反応は、紫外線強度が強い表面側から奥側に向かって進行するが、本発明のような吸収特性を有する光重合開始剤を用いることで、硬化反応は樹脂内部でも同時進行するようになる。このため、樹脂内部深さ方向の転化率や構造の変化、硬化物全体に蓄積される応力状態の変化などを伴って、内部硬化性が高まるものと考えられる。単に照度を増大するだけでは、このような構造的変化を伴わないため、内部硬化性はあまり変化しないと考えられる。
ここで、前記カバー層における光硬化性樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、及びポリエステル(メタ)アクリレートの少なくとも1種からなるラジカル重合性オリゴマー(A)と、(メタ)アクリレート化合物からなる反応性希釈剤(B)と、400〜450nmにおける最大吸光係数が10ml/g・cm以上である光重合開始剤(C)とを少なくとも含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−ラジカル重合性オリゴマー(A)−
前記ラジカル重合性オリゴマー(A)は、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、及びポリエステル(メタ)アクリレートの少なくともいずれかからなる。これらの中でも、エポキシ(メタ)アクリレートは、基材との接着性に優れ,硬化物の硬度や硬化速度を向上させる機能があるため,ウレタン(メタ)アクリレート及びポリエステル(メタ)アクリレートの少なくともいずれかを併用するのが好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートとしては、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、及び水酸基含有(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られるものが好適である。
前記ポリオール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、分子中に2つ以上の水酸基を有する脂肪族炭化水素、分子中に2つ以上の水酸基を有する脂環式炭化水素、分子中に2つ以上の水酸基を有する不飽和炭化水素などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば脂肪族ポリエーテルポリオール、脂環式ポリエーテルポリオール、芳香族ポリエーテルポリオールなどが挙げられる。
前記脂肪族ポリエーテルポリオールとしては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加トリオール、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド付加トリオール、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド付加トリオール、ペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加テトラオール、ジペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加ヘキサオール等のアルキレンオキサイド付加ポリオール等の多価アルコール、あるいは2種類以上のイオン重合性環状化合物を開環重合させて得られるポリエーテルポリオールなどが挙げられる。
前記脂環式ポリエーテルポリオールとしては、例えば水添ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加ジオール、水添ビスフェノールFのアルキレンオキシド付加ジオール、1,4−シクロヘキサンジオールのアルキレンオキシド付加ジオールなどが挙げられる。
前記芳香族ポリエーテルポリオールとしては、例えばビスフェノールAのアルキレンオキシド付加ジオール、ビスフェノールFのアルキレンオキシド付加ジオール、ハイドロキノンのアルキレンオキシド付加ジオール、ナフトハイドロキノンのアルキレンオキシド付加ジオール、アントラハイドロキノンのアルキレンオキシド付加ジオールなどが挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールの市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記脂肪族ポリエーテルポリオールとしては、例えばPTMG650、PTMG1000、PTMG2000(いずれも、三菱化学株式会社製);PPG1000、EXCENOL1020、EXCENOL2020、EXCENOL3020、EXCENOL4020(いずれも、旭硝子株式会社製);PEG1000、ユニセーフDC1100、ユニセーフDC1800、ユニセーフDCB1100、ユニセーフDCB1800(いずれも、日本油脂株式会社製);PPTG1000、PPTG2000、PPTG4000、PTG400、PTG650、PTG2000、PTG3000、PTGL1000、PTGL2000(いずれも、保土谷化学工業株式会社製);Z−3001−4、Z−3001−5、PBG2000、PBG2000B(いずれも、第一工業製薬株式会社製);TMP30、PNT4グリコール、EDAP4、EDAP8(いずれも、日本乳化剤株式会社製);クオドロール(旭電化株式会社製)などが挙げられる。
前記芳香族ポリエーテルポリオールとしては、例えばユニオールDA400、DA700、DA1000、DB400(いずれも、日本油脂株式会社製)などが挙げられる。
前記ポリエステルポリオールは、多価アルコールと多塩基酸とを反応させて得られる。前記多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンのエチレンオキシド付加体、トリメチロールプロパンのプロピレンオキシド付加体、トリメチロールプロパンのエチレンオキシドとプロピレンオキシドの付加体、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、アルキレンオキシド付加ポリオールなどが挙げられる。
前記多塩基酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、セバシン酸などが挙げられる。
前記ポリエステルポリオールの市販品としては、例えばクラポールP1010、クラポールP2010、PMIPA、PKA−A、PKA−A2、PNA−2000(いずれも、株式会社クラレ製)などが挙げられる。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば下記一般式(1)で表されるポリカーボネートジオールが挙げられる。
ただし、前記一般式(1)中、Rは炭素数2〜20のアルキレン基、(ポリ)エチレングリコール残基、(ポリ)プロピレングリコール残基、又は(ポリ)テトラメチレングリコール残基を表す。mは1〜30の整数である。
前記一般式(1)におけるRとしては、以下の化合物から両末端水酸基を除いた残基、即ち1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコールなどから水酸基を除いた残基が挙げられる。
このようなポリカーボネートポリオールとしては、市販品として、例えばDN−980、DN−981、DN−982、DN−983(いずれも、日本ポリウレタン工業株式会社製);PC−8000(PPG社製);PNOC1000、PNOC2000、PMC100、PMC2000(いずれも、株式会社クラレ製);プラクセルCD−205、CD−208、CD−210、CD−220、CD−205PL、CD−208PL、CD−210PL、CD−220PL、CD−205HL、CD−208HL、CD−210HL、CD−220HL、CD−210T、CD−221T(いずれも、ダイセル化学工業株式会社製)などが挙げられる。
前記ポリカプロラクトンポリオールとしては、ε−カプロラクトンを、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,2−ポリブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブタンジオール等のジオールに付加反応させて得られるポリカプロラクトンジオールなどが挙げられる。前記ポリカプロラクトンジオールの市販品としては、例えばプラクセル205、205AL、212、212AL、220、220AL(いずれも、ダイセル化学工業株式会社製)などが挙げられる。
前記分子中に2つ以上の水酸基を有する脂肪族炭化水素としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、ヒドロキシ末端水添ポリブタジエン、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどが挙げられる。
前記分子中に2つ以上の水酸基を有する脂環式炭化水素としては、例えば1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、ジシクロペンタジエンのジメチロール化合物、トリシクロデカンジメタノールなどが挙げられる。
前記分子中に2つ以上の水酸基を有する不飽和炭化水素としては、例えばヒドロキシ末端ポリブタジエン、ヒドロキシ末端ポリイソプレンなどが挙げられる。
上記以外のポリオールとしては、例えばβ−メチル−δ−バレロラクトンジオール、ひまし油変性ジオール、ポリジメチルシロキサンの末端ジオール化合物、ポリジメチルシロキサンカルビトール変性ジオールなどが挙げられる。
これらのポリオール化合物の数平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、50〜15,000が好ましく、100〜8,000がより好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ジイソシアネート化合物が好ましい。
前記ジイソシアネート化合物としては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートが特に好ましい。
前記水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エステル残基に水酸基を有する(メタ)アクリレートが好適である。
前記エステル残基に水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルホスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、下記一般式(2)で表される(メタ)アクリレート、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物などが挙げられる。これらの中でも、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
ただし、前記一般式(2)中、Rは、水素原子又はメチル基を示す。nは1〜15の整数を表し、1〜4が好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートの合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記(i)〜(iii)の方法に従って行われる。
(i)ポリイソシアネート及び水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いでポリオールの順に反応させる方法
(ii)ポリオール、ポリイソシアネート、水酸基含有(メタ)アクリレートを一括に仕込んで反応させる方法
(iii)ポリオール及びポリイソシアネートを反応させ、次いで水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法
前記ウレタン(メタ)アクリレートの合成では、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ジラウリル酸ジ−n−ブチルスズ、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、1,4−ジアザ−2−メチルビシクロ〔2.2.2〕オクタン等のウレタン化触媒を、反応物の総量100質量部に対して0.01〜1質量部用いて反応を行うのが好ましい。この反応における反応温度は、0〜90℃が好ましく、10〜80℃がより好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレートの数平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、400〜40,000が好ましく、600〜20,000がより好ましい。
前記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、グリシジルエーテル型エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるものが挙げられる.
前記グリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、例えばビスフェノールA又はそのアルキレンオキシド付加体のジグリシジルエーテル、ビスフェノールF又はそのアルキレンオキシド付加体のジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA又はそのアルキレンオキシド付加体のジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールF又はそのアルキレンオキシド付加体のジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルなどが挙げられる。
前記エポキシ(メタ)アクリレートの反応量は、例えば、前記グリシジルエーテル型エポキシ化合物のエポキシ基1当量に対して(メタ)アクリル酸を0.9〜1.5モルが好ましく、0.95〜1.1モルがより好ましい。反応温度は80〜120℃が好ましく、反応時間は10〜35時間程度である。
反応を促進させるため、例えば、トリフェニルフォスフィン、TAP(2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール)、トリエタノールアミン、テトラエチルアンモニウムクロリド等の触媒を使用するのが好ましい。また、反応中の重合を防止するために重合禁止剤(例えば、パラメトキシフェノール、メチルハイドロキノン等)を使用することもできる。
前記エポキシ(メタ)アクリレートは、1種又は2種以上を混合して使用することができる。
前記エポキシ(メタ)アクリレートの数平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、400〜10,000が好ましい。
前記エポキシ(メタ)アクリレートの前記光硬化性樹脂組成物における含有量は、1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
前記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えばビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、フェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。前記ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えばエピコート828、エピコート1001、エピコート1004等(いずれも、油化シェルエポキシ株式会社製の商品名)のビスフェノールA型エポキシ樹脂;エピコート4001P,エピコート4002P、エピコート4003P(いずれも、油化シェルエポキシ株式会社製の商品名)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂などが挙げられる。
前記ポリエステルアクリレートとしては,例えば、多価アルコールと多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオールと、(メタ)アクリル酸との反応物が挙げられる。前記多価アルコールとしては、例えばネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。前記多塩基酸としては、例えばコハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などが挙げられる。
前記ラジカル重合性オリゴマー(A)の含有量は、前記光硬化性樹脂組成物全体に対し20〜80質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましい。
−反応性希釈剤(B)−
前記(メタ)アクリレート化合物からなる反応性希釈剤(B)としては、1分子中に(メタ)アクリロイル基を少なくとも1つ有する(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。該(メタ)アクリレート化合物としては、(メタ)アクリロイル基を1つだけ有する単官能化合物と、(メタ)アクリロイル基を2つ以上有する多官能化合物のいずれの化合物を用いてもよく、これらを適当な比率で併用してもよい。
前記単官能化合物としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが光記録媒体の耐湿熱性向上の点から好ましい。
また、その他の単官能化合物としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ジフェニルホスフェート、モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル〕ホスフェートなどが挙げられる。
前記単官能化合物の市販品としては、例えばアロニックス M101、M102、M110、M111、M113、M114、M117、M120、M152、M154、M5300、M5400、M5500、M5600(いずれも、東亞合成株式会社製);KAYARAD TC−110S、R−128H、R629、R644(いずれも、日本化薬株式会社製);IPAA、AIB、SBAA、TBA、IAAA、HEXA、CHA、NOAA、IOAA、INAA、LA、TDA、MSAA、CAA、HDAA、LTA、STA、ISAA−1、ODAA、NDAA、IBXA、ADAA、TCDA、2−MTA、DMA、ビスコート #150、#150D、#155、#158、#160、#190、#190D、#192、#193、#220、#320、#2311HP、#2000、#2100、#2150、#2180、MTG(いずれも、大阪有機化学工業株式会社製);NKエステル M−20G、M−40G、M−90G、M−230G、CB−1、SA、S、AMP−10G、AMP−20G、AMP−60G、AMP−90G、A−SA、NLA(いずれも、新中村化学工業株式会社製);ACMO(株式会社興人製);ライトアクリレート IA−A、L−A、S−A、BO−A、EC−A、MTG−A、DPM−A、PO−A、P−200A、THF−A、IB−XA、HOA−MS、HOA−MPL、HOA−MPE、HOA−HH、IO−A、BZ−A、NP−EA、NP−10EA、HOB−A、FA−108、エポキシエステルM−600A、ライトエステルP−M(いずれも、共栄社化学株式会社製);FA−511、FA−512A、FA−513A(いずれも、日立化成工業株式会社製);AR−100、MR−100、MR−200、MR−260(いずれも、大八化学株式会社製);JAMP−100、JAMP−514、JPA−514(いずれも、城北化学株式会社製)などが挙げられる。
前記多官能化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジエポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジエポキシジ(メタ)アクリレート、ビス〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート、ビス〔2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル〕ホスフェート、トリス〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕ホスフェート等の多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記多官能化合物の市販品としては、例えばSA−1002、SA−2006、SA−2007、SA−4100、SA−5001、SA−6000、SA−7600、SA−8000、SA−9000(いずれも、三菱化学株式会社製);ビスコート #195、#195D、#214HP、#215、#215D、#230、#230D、#260、#295、#295D、#300、#310HP、#310HG、#312、#335HP、#335D、#360、GPT、#400、V#540、#700、GPT(いずれも、大阪有機化学工業株式会社製);KAYARADMANDA、R−526、NPGDA、PEG400DA、R−167、HX−220、HX−620、R−551、R−712、R−604、R−684、GPO−303、TMPTA、THE−330、TPA−320、TPA−330、PET−30、RP−1040、T−1420、DPHA、D−310、D−330、DPCA−20、DPCA−30、DPCA−60、DPCA−120(いずれも、日本化薬株式会社製);アロニックス M−210、M−208、M−215、M−220、M−225、M−233、M−240、M−245、M−260、M−270、M−305、M−309、M−310、M−315、M−320、M−350、M−360、M−400、M−408、M−450(いずれも、東亞合成株式会社製);SR−212、SR−213、SR−355(いずれも、サートマー株式会社製);SP−1506、SP−1507、SP−1509、SP−1519−1、SP−1563、SP−2500、VR60、VR77、VR90(いずれも、昭和高分子株式会社製);ライトエステルP−2M(共栄社化学株式会社製);ビスコート3PA(大阪有機化学工業株式会社製);EB−169、EB−179、EB−3603、R−DX63182(いずれも、ダイセルUCB株式会社製)などが挙げられる。
これらの中でも、上述したヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートとの組み合わせが特に好ましい。
前記反応性希釈剤(B)の含有量は、前記光硬化性樹脂組成物全体に対し20〜78質量%が好ましく、40〜70質量%がより好ましい。
−光重合開始剤(C)−
前記光重合開始剤(C)としては、上述したように、400〜450nmにおける最大吸光係数が10ml/g・cm以上の光重合開始剤を含有する。
なお、前記400〜450nmにおける最大吸光係数が10ml/g・cm以上の光重合開始剤以外にも、必要に応じて、その他の光重合開始剤を併用しても構わない。該その他の光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン,2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、などが挙げられる。
前記光重合開始剤(C)及び前記その他の光重合開始剤を含む光重合開始剤全体の含有量は、前記光硬化性樹脂組成物全体に対し2〜10質量%が好ましく、3〜7質量%がより好ましい。また、前記光重合開始剤(C)の含有量は、前記光硬化性樹脂組成物全体に対し0.1〜2質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。前記光重合開始剤(C)の含有量が多すぎると、可視光に対する感度が敏感になり過ぎ、取り扱い環境等に留意が必要となり好ましくない。
前記光硬化性樹脂組成物には、上記(A)〜(C)成分以外にも、必要に応じて、各種添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、老化防止剤、界面活性剤、などを添加することができる。
前記カバー層は、前記光硬化性樹脂組成物をスピンコート法などで塗布し、紫外線を照射して硬化させることにより形成することができる。なお、カバー層の形成方法については、後述する光記録媒体の製造方法において詳細に説明する。
前記カバー層の厚みは、Blu ray disc規格に対応した光記録媒体の場合、100±2μm(カバー層の屈折率が1.6の場合)が好ましい。
次に、図7は、本発明の光記録媒体の層構成の一例を示す。図7中、1は基板、2は反射層、3は第1誘電体層、4は記録層、5は第2誘電体層、6はカバー層をそれぞれ表す。前記光記録媒体においては、前記カバー層6側から前記記録層にレーザ光を照射して、情報の記録及び再生の少なくともいずれかが行われる。
<基板>
前記基板は準拠する規格に適した大きさ、厚み、溝形状を有するように成形したものを用いる。記録層を積層側に螺旋状のグルーブ溝を有する。
前記基板の材料としては、ガラス、セラミックス、樹脂などが挙げられ、これらの中でも、樹脂が成形性、コストの点から好適である。
前記樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、図7に示すような光記録媒体では、記録再生用のレーザビームの入射がカバー層6側から行われるので、基板材料は必ずしも透光性である必要はなく、グルーブ溝の転写性や反り等の機械特性の良好な材料から選択しうるが、CDやDVDにおいて実績があり、安価なポリカーボネート樹脂が特に好ましい。
<記録層>
前記記録層は、相変化型記録材料を含む相変化型記録層、又は色素材料や無機材料からなる追記型記録層である。該記録層が相変化型記録層、又は無機材料からなる追記型記録層である場合、前記基板上に反射層、第1誘電体層、記録層、及び第2誘電体層をこの順に形成することが好ましい。
前記記録層は、少なくとも酸化ビスマスを含有し、該記録層が更にB、Ga、Pd、Ag、Sb、Te、W、Pt、Au、Al、Cr、Mn、In、Co、Fe、Cu、Ni、Zn、Li、Si、Ge、Zr、Ti、Hf、Sn、Mo、V、及びNbから選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
即ち、記録再生特性及び保存安定性の改良のため、酸化ビスマスを含有する記録層中にビスマス以外の元素Xを添加する。酸化ビスマス及び元素Xは、完全に酸化させる必要はなく、化学量論組成に対して酸素欠損の状態で記録層を構成してもよい。ここでいう化学量論組成とは、常温、常圧下で安定に存在する化合物の持っている組成を指す。例えば、Bi、B、Al、TiO、Inなどの酸化物が化学量論組成と言える。該化学量論組成よりも酸素の少ない酸素欠損状態とは、Biについて言えば、BiOxの形でx<1.5の場合、つまり、BiO1.48などである。酸素欠損のない化学量論組成の場合であれば、BiO1.5になる。
前記記録層が酸化ビスマスだけからなる場合、再生光による劣化が顕著に起こったり、保存信頼性においてアーカイバルジッタが上昇してしまい実用的でない。このため、前記元素Xを少なくとも1種添加することで、記録層の熱伝導率や吸収特性、再生光や温度に対する記録マークの安定性などを改善することができる。
より好ましい形態として、記録層の主成分がBi、B及びOで構成された追記型光記録媒体を挙げることができる。この場合、Bの含有量は、10原子%<B/(Bi+B)<50原子%が好ましい。Bi及びBは、化学量論組成に対していずれか又は両方を酸素欠損の状態で記録層を構成するのが好ましい。酸素欠損量により吸収特性を変化させ、記録感度を調整することが可能となる。また、記録の際、化学量論組成より過剰なBi又はBが金属として析出したり、あるいは凝集したりして、マーク部の光学位相差を生じさせて、記録マークを形成させ易くする。
前記(B/(Bi+B))原子比が50原子%を超えると、記録感度が悪化することがあり、10原子%未満であると、記録層の耐再生光安定性や保存信頼性が悪化する、即ち、前記酸化ビスマス記録層の不具合が顕著に現れるようになり好ましくない。本発明の光記録媒体では、前記カバー層のガラス転移温度(Tg)が50〜80℃であり、内部まで十分に硬化しているため、潮解性を有する記録層中のボロン酸化物が水分によって侵され記録特性を損ねることが無い。
前記記録層は、上述したように、Bi、B及びOで構成されていることが好ましく、このような記録層は、例えば、BiターゲットとBターゲットを備えたコスパッタ法や、BiとBを一体成形したターゲットのスパッタ法等により形成される。望ましいBの含有量を10原子%<B/(Bi+B)<50原子%とするために、コスパッタ法ではそれぞれのターゲットに印加する投入電力を調整する必要がある。一体成形したターゲットを用いる場合は、ターゲットと層の組成ずれを考慮してターゲット組成を決めればよい。
Bi及びBの少なくともいずれかが化学量論組成に対して酸素欠損の状態を作るには、ターゲットを還元雰囲気で焼結して酸素欠損の状態にしたり、化学量論組成のターゲットで成膜レートやスパッタ圧力等の成膜条件を調整して酸素欠損量を調整したり、あるいはスパッタ雰囲気に水素等の還元性ガスを添加して反応性スパッタを行ってもよい。
前記記録層の厚みは、5〜30nmが好ましく、5〜20nmがより好ましい。
<反射層>
前記反射層の材料としては、再生光の波長で反射率が十分高いもの、例えば、Au、Al、Ag、Cu、Ti、Cr、Ni、Pt、Ta、Pdなどの金属を単独であるいは合金にして用いることができる。中でもAu、Al、Agは反射率が高く、熱伝導性も良好なので、反射層の材料として適している。また、上記金属を主成分として他の元素を含んでいてもよく、該他の元素としては、Mg、Se、Hf、V、Nb、Ru、W、Mn、Re、Fe、Co、Rh、Ir、Zn、Cd、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属又は半金属が挙げられる。なお、金属以外の材料で低屈折率層と高屈折率層を交互に積み重ねて多層に形成し、反射層として用いることも可能である。前記反射層の厚みは、20〜300nmが好ましく、20〜100nmがより好ましい。
<誘電体層>
第1誘電体層及び第2誘電体層は、金属や半導体の酸化物、硫化物、窒化物、炭化物等の透明性が高い高融点材料を用いることができる。具体的には、SiOx(ただし、1.5≦x≦2)、ZnO、SnO、Al、TiO、In、MgO、ZrO、Ta等の金属酸化物;Si、AlN、TiN、BN、ZrN等の窒化物;ZnS、TaS等の硫化物;SiC、TaC、BC、WC、TiC、ZrC等の炭化物などが挙げられ、単体もしくは混合物として、また2層以上からなる多層構造として用いることができる。前記誘電体層に最適な材料は、屈折率、熱伝導率、化学的安定性、機械的強度、密着性等に留意して決定される。これらの中でも、ZnSを60〜90mol%含むSiOとの混合層は、高温環境下での層自身の結晶化や記録層との化学変化、層変形がないため好ましい。また、熱伝導率が〜0.5W/mKと低いため、記録マーク部の加熱温度を高く保て、変調度の高いマークの形成に有利である点などからも、記録層に接する誘電体層として最も適している。
前記第1誘電体層は、記録層と反射層との反応を抑え、反射層への熱伝導性を適切に制御する機能を有し、その厚みは5〜30nmが好ましい。前記第2誘電体層は、カバー層側からの水分や酸素等の透過を防ぎ、過度なカバー層の熱変形を抑える機能を有し、その厚みは5〜150nmが好ましい。
なお、図示を省略しているが、カバー層の上(光入射側)には、表面の耐擦傷性や防汚性を付与するため、ハードコート層を設けてもよい。該ハードコート層としては、紫外線硬化樹脂層、無機分散型光硬化性樹脂層、無機物層等が挙げられる。
以上、本発明の光記録媒体の構成例として、記録層が1層の例を示したが、中間層を介して記録層を2層以上有するような多層記録媒体であってもよい。
(光記録媒体の製造方法)
本発明の光記録媒体の製造方法は、本発明の前記光記録媒体を製造する方法であって、展延工程と、硬化工程とを少なくとも含んでなり、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
−展延工程−
前記展延工程は、記録層上に光硬化性樹脂組成物を供給し、該光硬化性樹脂組成物に遠心力を付与して、該光硬化性樹脂組成物を該記録層上に展延させる工程である。
前記展延工程は、スピンコート法で行われる。該スピンコート法としては、例えば中心孔を塞いで光硬化性樹脂組成物をスピンコートする方法、基板を加熱して樹脂の粘度を半径方向にコントロールしてスピンコートする方法などを採用することができる。
−硬化工程−
前記硬化工程は、前記展延された光硬化性樹脂組成物を光照射して、カバー層を形成する工程である。
照射するエネルギー線の照射量は50〜2,000mJ/cmが好ましく、200〜1,500mJ/cmがより好ましい。硬化に使用するエネルギー線を照射できるランプであれば光源を問わず、例えば低圧、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、(パルス)キセノンランプ、無電極放電ランプ等を用いることができる。
前記紫外線硬化型樹脂組成物の硬化に使用できるエネルギー線の波長としては150〜450nmが好ましい。
−その他の工程−
前記その他の工程としては、記録層形成工程、反射層形成工程、第1誘電体層形成工程、第2誘電体層形成工程などが挙げられる。
本発明の光記録媒体の製造方法によれば、長期保存後も記録再生特性の悪化が極めて少なく、信頼性が高い本発明の前記光記録媒体を効率良く製造することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例により制限されるものではない。
(実施例1)
−光記録媒体の作製−
溝深さ21nm、トラックピッチ0.32μmの案内溝を有する厚み1.1mm、直径120mmのポリカーボネート樹脂製基板(製品名:ST3000、帝人バイエルポリテック株式会社製)上に、Tiを1.0質量%含有するAlターゲットを用い、スパッタリング装置(Unaxis社製、sprinter)を用いたスパッタリング法により、厚み40nmの反射層を形成した。
次に、反射層上に、Siターゲットを用い、上記同様のスパッタリング法により、厚み10nmの第1誘電体層を形成した。
次に、第1誘電体層上に、Bを35mol%含有するBiターゲットを用い、上記同様のスパッタリング法により、厚み16nmの記録層を形成した。
次に、記録層上に、SiOを20mol%含有するZnSターゲットを用い、上記同様のスパッタリング法により、厚み15nmの第2誘電体層を形成した。
次に、第2誘電体層上に、スピンコート法によりカバー層を形成した。具体的には、第2誘電体層上に、表2の実施例1に示す組成からなる紫外線硬化樹脂組成物を供給し、遠心力を付与して、第2誘電体層上に展延し、UVランプ(HP−6、フュージョンUVシステム社製)を用い、窒素雰囲気下、400mW/cm、3秒間の紫外線照度を照射し、硬化させて、厚み100μmのカバー層を形成した。以上により、合計厚み約1.2mmの実施例1の追記型光記録媒体(Blu−ray disc規格対応の追記型光記録媒体)を作製した。
(実施例2〜6及び比較例1〜4)
−光記録媒体の作製−
実施例1において、表2に示す各紫外線硬化樹脂組成物を用いてカバー層を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜6及び比較例1〜4の光記録媒体を作製した。
次に、作製した実施例1〜6及び比較例1〜4の各光記録媒体について、以下のようにして、カバー層のガラス転移温度、カバー層の表裏硬度比(HB/HS)、アーカイバルジッタ、及びシェルフジッタを評価した。結果を表2及び表3に示す。
<カバー層のガラス転移温度の測定>
各光記録媒体の記録層との界面で剥離したカバー層について、数mm×40〜60mm程度の短冊状フィルムを切り出し、2℃/min程度の昇温速度で雰囲気温度を上昇させながら、0.1〜10Hz程度の引っ張り周波数で動的粘弾性をレオメーター(SII社製、DMS6100)で測定し、図4に示すようなグラフを作成し、損失正接tanδ(損失弾性率E”と貯蔵弾性率E’との比=E”/E’)が最大になる温度からカバー層のガラス転移温度を求めた。
<カバー層の表裏硬度比(HB/HS)の測定>
各光記録媒体の記録層との界面で剥離したカバー層について、ダイナミック超微小硬度計(DUH−211、島津製作所製)を用い、一定の割合で荷重を増加させながら圧子を試験荷重Fまで押し込んでいき、その時の押し込み深さhとの関係から、カバー層の表面硬度及び裏面硬度を求めた。なお、測定は5回行い、その平均値を硬度値とした。
−測定条件−
・圧子:115°ダイヤモンド圧子
・試験(最大)荷重:9.8mN
・負荷速度:0.446mN/sec
・最大荷重保持時間:5sec
<アーカイバルジッタ及びシェルフジッタの評価>
各光記録媒体について、波長405nm、開口数(NA)=0.85のピックアップヘッドを有する光ディスク評価装置(ODU−1000、パルステック工業株式会社製)を用い、追記型Blu−ray disc規格(BD−R Version1.1)に合わせた条件で記録を行い、温度80℃、85%RH、300時間の信頼性試験後のアーカイバルジッタとシェルフジッタを測定し、下記基準で評価した。また、実施例5〜6及び比較例1〜3のシェルフジッタの変化を図8に示した。
[評価基準]
ジッタの評価に関しては、規格値のジッタ6.5%を満足するものを○又は◎、6.5%を超えてしまったものを×とした。特に、シェルフジッタに関しては、初期ジッタからの増分が0.3%未満と良好であったものを◎とした。
表2及び表3中における略号(商品名)は、以下の意味を表す。
*(A):ラジカル重合性オリゴマー
*(B):反応性希釈剤
*(C):400〜450nmにおける最大吸光係数が10ml/g・cm以上である光重合開始剤
*(C)’:(C)以外の光重合開始剤
*EPA:ビスフェノールAグリシジルエーテルジアクリレート、日本化薬株式会社製
*UX−4101:ポリエステル系ウレタンアクリレート、日本化薬株式会社製
*HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート、東亞合成株式会社製
*MANDA:ヒドロヒバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、日本化薬株式会社製
*TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート、東亞合成株式会社製
*Lucirin TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド、BASF社製
*IRGACURE819:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
*IRGACURE369:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
*IRGACURE379:2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
*IRGACURE184:1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
*IRGACURE173:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
表2及び表3の結果から、実施例1〜4の光記録媒体は、いずれもカバー層のガラス転移温度(Tg)が50℃よりも高いので、アーカイバルジッタが良好であった。また、400〜450nmにおける最大吸光係数が10ml/g・cmより大きい光重合開始剤(成分(C))を含むため、シェルフジッタも良好であった。
また、実施例5及び6の光記録媒体は、いずれもカバー層のガラス転移温度(Tg)が50℃よりも高く、アーカイバルジッタが良好であった。また、400〜450nmにおける最大吸光係数が10ml/g・cmより大きい光重合開始剤(成分(C))に加え、3官能の硬化性の高いアクリレートモノマーを含むため、表裏硬度比(HB/HS)が0.85を超え、特にシェルフジッタの変化が小さい良好な光記録媒体であった。
これに対し、比較例1及び2の光記録媒体は、カバー層のガラス転移温度(Tg)が50℃よりも低いので、アーカイバルジッタが増大してしまった。また、比較例1及び2に含まれる光重合開始剤は、いずれも400〜450nmの最大吸光係数が0(ゼロ)なので、カバー層内部の硬化が十分ではなく、シェルフジッタが悪化してしまった。実際にカバー層の表裏硬度比(HB/HS)は、0.8未満と小さかった。
比較例3及び4の光記録媒体は、硬化性の高い2〜3官能の(メタ)アクリレートモノマーを含むため、ガラス転移温度(Tg)が50℃よりも高くなり、アーカイバルジッタが良好であったが、比較例1及び2と同様に、光重合開始剤の400〜450nmにおける最大吸光係数が0(ゼロ)なので、シェルフジッタが悪化してしまった。また、比較例1及び2よりも、カバー層の表裏硬度比(HB/HS)は高くなったものの0.8未満であった。
本発明の光記録媒体は、カバー層が内部硬化性の高い光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物の硬化物を含有し、該硬化物のガラス転移温度(Tg)が50〜80℃であるため、長期保存を想定した信頼性加速試験において記録再生特性の悪化がなく、信頼性が高いので、各種光記録媒体に用いられ、特にBlu−ray discに好適である。
図1は、ガラス転移温度が50℃より低い光硬化性樹脂組成物の硬化物からなるカバー層を形成した光記録媒体において、信頼性試験後に未記録部に高周波の微小欠陥による信号の太りが生じ、記録後のジッタやエラー率が悪化する様子を示す図である。 図2は、図1と同様の信頼試験後に、記録部の信号に低反射率のスパイク状欠陥が発生して再生時のエラー率が増大する状態を示す図である。 図3は、図1同様の信頼試験後に、信号振幅のHighレベルが周方向にうねり、ジッタ上昇等の信号品質を落とす不具合が生じる状態を示す図である。 図4は、カバー層の動的粘弾性をレオメーターで測定した結果を示すグラフである。 図5は、カバー層における表面硬度及び裏面硬度を押し込み荷重と押し込み深さを変えて測定した結果を示すグラフである。 図6は、一般的な紫外線硬化樹脂組成物の硬化物の透過スペクトルである。 図7は、本発明の光記録媒体の層構成の一例を示す図である。 図8は、実施例5〜6及び比較例1〜3におけるシェルフジッタの変化を示すグラフである。
符号の説明
1 基板
2 反射層
3 第1誘電体層
4 記録層
5 第2誘電体層
6 カバー層

Claims (8)

  1. 基板と、該基板上に少なくとも記録層と、カバー層とをこの順に有し、該カバー層側から前記記録層にレーザ光を照射して、情報の記録及び再生の少なくともいずれかを行う光記録媒体であって、
    前記カバー層が、400〜450nmにおける最大吸光係数が10ml/g・cm以上である光重合開始剤を少なくとも含む光硬化性樹脂組成物の硬化物を含有し、該硬化物のガラス転移温度(Tg)が50〜80℃であることを特徴とする光記録媒体。
  2. カバー層が、光硬化性樹脂組成物をスピンコート法で塗布し、硬化させてなる請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 光硬化性樹脂組成物が、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、及びポリエステル(メタ)アクリレートの少なくとも1種からなるラジカル重合性オリゴマー(A)と、(メタ)アクリレート化合物からなる反応性希釈剤(B)とを含有する請求項1から2のいずれかに記載の光記録媒体。
  4. 光重合開始剤が、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、及び2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイドから選択される少なくとも1種を含有する請求項1から3のいずれかに記載の光記録媒体。
  5. カバー層における基板側の面の硬度である裏面硬度(HB)と、カバー層における基板と反対側の面の硬度である表面硬度(HS)との硬度比(HB/HS)が、0.8〜1.0である請求項1から4のいずれかに記載の光記録媒体。
  6. 記録層が少なくとも酸化ビスマスを含有し、かつ該記録層が更にB、Ga、Pd、Ag、Sb、Te、W、Pt、Au、Al、Cr、Mn、In、Co、Fe、Cu、Ni、Zn、Li、Si、Ge、Zr、Ti、Hf、Sn、Mo、V、及びNbから選択される少なくとも1種を含有する請求項1から5のいずれかに記載の光記録媒体。
  7. 記録層がBi、B、及びOを含有する請求項1から6のいずれかに記載の光記録媒体。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の光記録媒体を製造する方法であって、
    記録層上に光硬化性樹脂組成物を供給し、該光硬化性樹脂組成物に遠心力を付与して、該光硬化性樹脂組成物を該記録層上に展延させる展延工程と、
    該展延された光硬化性樹脂組成物を光照射して、カバー層を形成する硬化工程とを少なくとも含むことを特徴とする光記録媒体の製造方法。
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