JP2009015199A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 有機系透明絶縁膜とその上に形成される電極との密着性を改善すると同時に、前記電極が存在していない箇所における前記有機系透明絶縁膜の透過率の低下を抑制し、もって前記電極のパターン化不良を防止しながら表示の明るさを向上できる液晶表示装置とその製造方法を提供する。
【解決手段】 有機絶縁膜13の表面をヘリウムガス等でプラズマ処理して改質層14を形成し、その改質層14上に画素電極17と共通電極18(透明電極)を形成する。改質層14と画素電極17および共通電極18は、相互に接触して密着状態が保持されている。画素電極17と共通電極18が存在しない箇所では、改質層14の少なくとも一部がその厚さ方向に除去されていて、両電極17および18と重なっていない領域における改質層14の厚さが、両電極17および18と重なっている領域における改質層14の厚さよりも小さい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、液晶表示装置およびその製造方法に関し、さらに言えば、有機系透明絶縁膜上にその改質層を介して形成された透明電極を有する液晶表示装置と、その液晶表示装置の製造方法に関する。
液晶表示装置は、対向する二枚の透明基板に挟まれた液晶層に電界を印加し、液晶分子を回転させることによって画像の表示を行っている。その代表例としては、対向する二枚の透明基板上にそれぞれ形成された電極を用いて液晶層に垂直な方向の電界(縦電界)を生成することによって、液晶分子を前記両基板の面に垂直な方向に向けるTN(Twisted Nematic)モードのような縦電界方式と、同一の透明基板内に形成された電極を用いて液晶層に平行な方向の電界(横電界)を生成することによって、液晶分子の回転方向を前記両基板の面に平行な方向に向けるIPS(In-Plane Switching)モードやFFS(Fringe Field Switching)モードなどの横電界方式がある。
横電界方式のアクティブマトリクス型液晶表示装置は、例えば特開2002−323706号公報(特許文献1)に開示されている(要約、図2)。その液晶表示装置の概略構成を図14に示す。
この液晶表示装置は、図14に示すように、透明な能動素子基板111と、透明な対向基板112と、両基板111および112の間に挟まれた状態で保持されている液晶層113とから構成されている。能動素子基板111には透明な第2層間絶縁膜114が形成されており、その上に透明な共通電極115と画素電極116が形成されている。共通電極115と画素電極116は、いずれも櫛歯状とされていて、各画素領域内で相互に噛合するように配置されているため、図14では交互に並置して描かれている。第2層間絶縁膜114は、感光性アクリル樹脂を用いて形成され、共通電極115と画素電極116は、透明な導電体であるインジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide, ITO)により形成されている。
共通電極115および画素電極116は、第2層間絶縁膜114上に形成された配向膜117で覆われている。対向基板112の内面は、配向膜118で覆われている。配向膜117と118の内面には、それぞれ所定の配向処理が施されている。液晶層113の液晶分子は、配向膜117と118の配向処理が施された内面に接触していて、能動素子基板111と対向基板112の面に平行な面内で所定方向に初期配向されている。
共通電極115と画素電極116の間に所定の電圧が印加されると、両基板111および112の面に平行な方向の電界(横電界)が生成され、液晶層113の液晶分子はその横電界によって初期配向方向から両基板111および112の面に平行な面内で回転し、それによって画像が表示される。このように、液晶分子の配向は常に両基板111および112の面に平行な面内に保持され、液晶分子は両基板111および112に垂直な方向の回転をすることがない。このため、横電界方式の液晶表示装置では、視野角による輝度変化や色変化を少なくすることができるという利点が得られる。
ところで、アクリル樹脂やポリイミド樹脂のような有機材料からなる絶縁膜(有機絶縁膜)の上にITO膜を形成し、それをフォトリソグラフィ法とウエットエッチング法によりパターン化して画素電極等の透明電極を得る場合、パターン化不良が生じやすいことが知られている。たとえば、パターン化されたITO膜(すなわち透明電極)の線幅が、所望の線幅よりも細くなったり、そのITO膜自体が有機絶縁膜から剥がれたりしやすいのである。その原因は、有機絶縁膜とその上に形成されたITO膜との密着性が低いため、ウエットエッチングの際に使用されるエッチャントが有機絶縁膜とITO膜の界面に入り込みやすいことにある。このような問題を解消する方法が特開平4−257826号公報(特許文献2)および特許第3612529号公報(特開2003−207774号公報)(特許文献3)に開示されている。
特許文献2に開示されたアクティブマトリクス基板の製造方法は、アクリル樹脂やポリイミド樹脂のような有機材料からなる有機系透明絶縁膜の表面を、アルゴン(Ar)等の不活性ガスをプラズマ化した雰囲気下で処理し、その後、前記有機系透明絶縁膜上にITO膜等の透明導電膜を形成してから、この透明導電膜をフォトリソグラフィ法とウエットエッチング法によりパターン化することによって画素電極等の透明電極を形成する、というものである(図1、請求項1)。特許文献2に開示されたアクティブマトリクス基板の製造方法は、このように、不活性ガスでプラズマ処理することによって有機系透明絶縁膜の表面を改質し、それによって当該有機系透明絶縁膜とその上に形成される透明電極の密着性を改善して、当該透明電極のパターン化不良を防止するものである。
特許第3612529号公報(特開2003−207774号公報)(特許文献3)に開示された半透過型液晶表示装置の製造方法は、有機絶縁膜に対して例えばヘリウムガスによるプラズマ処理をしてその有機絶縁膜の表面に改質層を形成し、前記改質層の表面を洗浄してからITO等の透明導電膜を形成し、その後、前記透明導電膜を所望の形状にパターニングして透明電極を得る、というものである(請求項1、図3〜図11)。この方法も、特許文献2に開示された方法と同様に、前記有機絶縁膜の表面に改質層を形成することにより、前記有機絶縁膜と前記透明導電膜の間の密着性を改善して、当該透明電極のパターン化不良を防止するものである。
特開2002−323706号公報 特開平4−257826号公報 特開2003−207774号公報
上記特許文献2および3に開示された有機系透明絶縁膜上に透明電極を形成する方法、すなわち、有機系透明絶縁膜を不活性ガスをプラズマ化した雰囲気下で表面処理してから、前記有機系透明絶縁膜上に透明導電膜を形成し、この透明導電膜をパターン化することによって画素電極等の透明電極を形成することによって、前記有機系透明絶縁膜と前記透明導電膜との密着性を改善するという方法は、いずれも、TNモード(縦電界方式)の液晶表示装置に対して適用されるものである。この方法を、図14に示したようなIPSモード液晶表示装置に対して適用する場合、以下に述べるような問題がある。
すなわち、有機系透明絶縁膜の表面を上記特許文献2および3に開示された方法で処理すると、その表面には高屈折率の改質層が形成される。よって、前記有機系透明絶縁膜の表面での光の反射が大きくなり、結果として前記有機系透明絶縁膜の光の透過率(以下、単に透過率ともいう)が低下する。TNモードの液晶表示装置では、光の透過すべき箇所においては前記改質層上に前記透明導電膜(前記透明電極)が存在しており、前記透明導電膜(前記透明電極)による光の反射あるいは吸収が大きいため、前記改質層による透過率低下を抑制することができる。したがって、前記改質層に起因する問題は生じない。
しかし、共通電極115と画素電極116の一方あるいは両方を、有機系透明絶縁膜上に透明導電膜で形成するIPSモードの液晶表示装置(図14を参照)では、第2層間絶縁膜(有機系透明絶縁膜)114上の共通電極115と画素電極116が存在していない箇所においても、光が透過しなければならないため、共通電極115および画素電極116またはいずれか一方を形成する工程に上記特許文献2および3に開示された方法を適用すると、前記改質層に起因する問題が生じる。すなわち、前記有機系透明絶縁膜上の共通電極115と画素電極116が存在していない箇所において透過率が低下し、当該液晶表示装置の表示の明るさが低下する、という問題が生じるのである。
本発明は、IPSモードの液晶表示装置における上記問題を解消しようとするものであり、その目的とするところは、有機系透明絶縁膜とその上に形成される電極との密着性を改善すると同時に、前記電極が存在していない箇所(前記電極と重なっていない領域)における前記有機系透明絶縁膜の透過率の低下を抑制し、もって前記電極のパターン化不良を防止しながら表示の明るさを向上することができる液晶表示装置と、その製造方法を提供するものである。
ここに明記しない本発明の他の目的は、以下の説明及び添付図面から明らかになるであろう。
(1) 本発明の第1の観点による液晶表示装置は、
透明基板と、
前記透明基板上に形成された、表面に改質層を含む有機系透明絶縁膜と、
前記有機系透明絶縁膜上に形成された電極とを備え、
前記電極が前記改質層に接触している液晶表示装置において、
前記電極と重なっていない領域では、前記有機系透明絶縁膜が前記電極から露出していると共に、前記改質層の少なくとも一部を含んで前記有機系透明絶縁膜がその厚さ方向に選択的に除去されており、
前記電極と重なっていない領域における前記改質層の厚さが、前記電極と重なっている領域における前記改質層の厚さよりも小さいことを特徴とするものである。
本発明の第1の観点による液晶表示装置では、前記電極と重なっていない領域では、前記有機系透明絶縁膜が前記電極から露出していると共に、前記改質層の少なくとも一部を含んで前記有機系透明絶縁膜がその厚さ方向に選択的に除去されている。そして、前記電極と重なっていない領域における前記改質層の厚さが、前記電極と重なっている領域における前記改質層の厚さよりも小さくなっている(前記電極と重なっていない領域における前記改質層の厚さがゼロの場合も含む)。このため、前記電極と重なっていない領域、すなわち前記電極が存在していない箇所における前記改質層による透過率の低下が緩和され、前記有機系透明絶縁膜の本来の透過率に近づく。したがって、前記電極と重なっていない領域(前記電極が存在していない箇所)における前記改質層の除去を行っていない場合に比べて、当該液晶表示装置の表示の明るさを向上することができる。
また、前記有機系透明絶縁膜の前記電極と重なっている領域では、前記電極は前記改質層に接触しているため、前記改質層による前記有機系透明絶縁膜と前記電極との密着性の改善は保持される。したがって、前記電極のパターン化不良は生じない。
よって、前記電極のパターン化不良を防止しながら表示の明るさを向上することができる。
(2) 本発明の第1の観点による液晶表示装置の好ましい例では、前記有機系透明絶縁膜の前記電極と重なっていない領域に前記選択的除去によって露出せしめられた前記有機系透明絶縁膜の面と、前記電極の表面との間には、所定の大きさの段差が形成されており、前記段差の大きさは液晶分子のディスクリネーションが発生しない範囲に設定される。この例では、前記段差に起因して前記電極を覆う配向膜に凹凸が形成されても、液晶分子のディスクリネーションの発生を防止することができる。
(3) 本発明の第1の観点による液晶表示装置の他の好ましい例では、前記段差の大きさが100nm以下に設定される。前記段差の大きさが100nmを越えると、その段差により液晶分子の配向が乱れてディスクリネーションが発生しやすくなるからである。
(4) 本発明の第1の観点による液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、前記電極と重なっていない領域における前記有機系透明絶縁膜のその厚さ方向の除去深さが、前記改質層の厚さよりも大きく設定される。この例では、前記電極と重なっていない領域に前記改質層が存在しなくなる(前記改質層の厚さがゼロとなる)ため、当該領域では前記改質層による透過率の低下が解消され、前記有機系透明絶縁膜の本来の透過率に等しくなる。したがって、当該液晶表示装置の表示の明るさを前記改質層を形成しない場合と同等にまで向上することができる利点がある。他方、これによって前記電極のパターン化不良は生じない。
(5) 本発明の第1の観点による液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、前記電極が、画素電極および共通電極の少なくとも一方とされる。この場合により効果が大であるからである。
(6) 本発明の第1の観点による液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、前記電極が、画素電極および共通電極とされる。IPSモードでは通常、このように構成されるからである。
(7) 本発明の第1の観点による液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、前記画素電極および共通電極が、同一材料から形成される。IPSモードでは通常、このように構成されるからである。
(8) 本発明の第1の観点による液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、その表示形式が横電界方式とされる。この場合に効果が顕著であるからである。
(9) 本発明の第1の観点による液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、その表示形式がIPSモードとされる。この場合に効果が顕著であるからである。
(10) 本発明の第1の観点による液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、前記有機系透明絶縁膜がアクリル樹脂またはポリイミド樹脂により形成される。この場合に効果が顕著であるからである。
(11) 本発明の第1の観点による液晶表示装置のさらに他の好ましい例では、前記改質層が、ガスをプラズマ化した雰囲気下で前記有機系透明絶縁膜の表面を処理することによって形成されたものとされる。この場合に前記改質層が所望の性質を持つからである。
(12) 本発明の第2の観点による液晶表示装置の製造方法は、
透明基板と、
前記透明基板上に形成された、表面に改質層を含む有機系透明絶縁膜と、
前記有機系透明絶縁膜上に形成された電極とを備え、
前記電極が前記改質層に接触している液晶表示装置の製造方法において、
前記透明基板上に前記有機系透明絶縁膜を形成する工程と、
前記有機系透明絶縁膜の表面を改質することによってその表面に前記改質層を形成する工程と、
前記改質層上に前記電極用の導電膜を形成する工程と、
前記導電膜上にマスクを形成する工程と、
前記マスクを用いて前記導電膜を選択的に除去して所望パターンを持つ前記電極を形成すると共に、前記マスクと重なっていない領域で前記有機系透明絶縁膜を前記導電膜から露出させる工程と、
前記導電膜から露出せしめられた前記有機系透明絶縁膜を、前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去し、もって前記電極と重なっていない領域における前記改質層の厚さを、前記電極と重なっている領域における前記改質層の厚さよりも小さくする工程と
を備えたことを特徴とするものである。
本発明の第2の観点による液晶表示装置の製造方法では、前記マスクを用いて前記導電膜を選択的に除去して前記電極を形成すると共に、前記マスクと重なっていない領域で前記有機系透明絶縁膜を前記導電膜から露出させた後、前記導電膜から露出せしめられた前記有機系透明絶縁膜を、前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去する。こうして、前記電極と重なっていない領域における前記改質層の厚さを、前記電極と重なっている領域における前記改質層の厚さよりも小さくする(前記電極と重なっていない領域における前記改質層の厚さがゼロの場合も含む)。このため、前記電極と重なっていない領域、すなわち前記電極が存在していない箇所における前記改質層による透過率の低下が緩和され、前記有機系透明絶縁膜の本来の透過率に近づく。したがって、前記電極と重なっていない領域(前記電極が存在していない箇所)における前記改質層の除去を行っていない場合に比べて、当該液晶表示装置の表示の明るさを向上することができる。
また、前記有機系透明絶縁膜の前記電極と重なっている領域では、前記電極は前記改質層に接触しているため、前記改質層による前記有機系透明絶縁膜と前記電極との密着性の改善は保持される。したがって、前記電極のパターン化不良は生じない。
よって、前記電極のパターン化不良を防止しながら表示の明るさを向上することができる。
(13) 本発明の第2の観点による液晶表示装置の製造方法の好ましい例では、前記有機系透明絶縁膜を前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去する工程において、前記有機系透明絶縁膜の前記電極と重なっていない領域に前記選択的除去によって露出せしめられた前記有機系透明絶縁膜の面と、前記電極の表面との間には、所定の大きさの段差が形成されており、前記段差の大きさは液晶分子のディスクリネーションが発生しない範囲に設定される。この例では、前記段差に起因して前記電極を覆う配向膜に凹凸が形成されても、液晶分子のディスクリネーションの発生を防止することができる。
(14) 本発明の第2の観点による液晶表示装置の製造方法の他の好ましい例では、前記段差の大きさが100nm以下に設定される。前記段差の大きさが100nmを越えると、その段差により液晶分子の配向が乱れてディスクリネーションが発生しやすくなるからである。
(15) 本発明の第2の観点による液晶表示装置の製造方法のさらに他の好ましい例では、前記電極と重なっていない領域における前記有機系透明絶縁膜のその厚さ方向の除去深さが、前記改質層の厚さよりも大きく設定される。この例では、前記電極と重なっていない領域に前記改質層が存在しなくなる(前記改質層の厚さがゼロとなる)ため、前記改質層による透過率の低下が解消され、前記有機系透明絶縁膜の本来の透過率に等しくなる。したがって、当該液晶表示装置の表示の明るさを前記改質層を形成しない場合と同等にまで向上することができる利点がある。他方、これによって前記電極のパターン化不良は生じない。
(16) 本発明の第2の観点による液晶表示装置の製造方法のさらに他の好ましい例では、前記有機系透明絶縁膜を前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去する工程が、(a)酸素(O)ガス単体、(b)六弗化硫黄(SF)とヘリウム(He)の混合ガス、(c)四弗化炭素(CF)と酸素(O)の混合ガス、(d)三弗化メタン(CHF)と酸素(O)の混合ガス、および(e)四弗化炭素(CF)と三弗化メタン(CHF)と酸素(O)の混合ガスからなる群から選ばれる1種をエッチングガスとして使用するドライエッチングにより実施される。この例では、他の部分に与える影響を可能な限り少なくして、前記改質層を効率的にエッチング除去することができる。
(17) 本発明の第2の観点による液晶表示装置の製造方法のさらに他の好ましい例では、前記有機系透明絶縁膜がアクリル樹脂またはポリイミド樹脂により形成される。この場合に効果が顕著であるからである。
(18) 本発明の第2の観点による液晶表示装置の製造方法のさらに他の好ましい例では、前記有機系透明絶縁膜を前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去する工程で、前記電極をマスクとして、前記有機系透明絶縁膜が前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去される。この例では、当該工程用に別のマスクを用意することが不要となるので、製造工程が簡易化される。
(19) 本発明の第2の観点による液晶表示装置の製造方法のさらに他の好ましい例では、前記有機系透明絶縁膜を前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去する工程で、前記電極を形成するために使用された前記マスクをマスクとして、前記有機系透明絶縁膜が前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去される。この例では、当該工程用に別のマスクを用意することが不要となるのでので、製造工程が簡略化され、且つ前記改質層を選択的に除去する際に使用するエッチャントが前記電極に与える悪影響を少なくすることができる。
(20) 本発明の第2の観点による液晶表示装置の製造方法のさらに他の好ましい例では、前記有機系透明絶縁膜の表面に前記改質層を形成する工程において、前記改質層が、ガスをプラズマ化した雰囲気下で前記有機系透明絶縁膜の表面を処理することによって形成される。この場合に所望の性質を持つ前記改質層が得られるからである。
(21) 本発明の第2の観点による液晶表示装置の製造方法のさらに他の好ましい例では、前記ガスとして、ヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガスおよび窒素(N)ガスからなる群から選ばれる少なくとも1種が使用される。この場合に所望の性質を持つ前記改質層が得られるからである。
本発明の第1の観点による液晶表示装置および本発明の第2の観点による液晶表示装置の製造方法によれば、有機系透明絶縁膜とその上に形成される電極との密着性を改善すると同時に、前記電極が存在していない箇所における前記有機系透明絶縁膜の透過率の低下を抑制し、もって前記電極のパターン化不良を防止しながら表示の明るさを向上することができる、という効果が得られる。
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態の液晶表示装置の構成)
図1は本発明の第1実施形態に係るIPS方式の液晶表示装置に使用されている薄膜トランジスタ(TFT:Thin-Film Transistor)アレイ基板の平面図、図2は図1のB−B線に沿ったTFTアレイ基板の要部断面図、図3は図1のA−A線に沿ったTFTアレイ基板の要部断面図、図4は図1のB−B線に沿った当該液晶表示装置の断面図である。これらの図面は、マトリックス状に形成された多数の画素領域のうちの一つの構成を示している。
図1に示すように、このTFTアレイ基板は、横方向(左右方向)に延在する複数のゲート線3と、縦方向(上下方向)に延在する複数のデータ線8を有している。ゲート線3とデータ線8は、ゲート絶縁膜5によって絶縁分離されている。ゲート線3は上下方向に所定間隔で配置され、データ線8は左右方向に所定間隔で配置されている。ゲート線3とデータ線8は直交していて、両線3および8によって画定された略矩形部分が画素領域となっている。
各画素領域内には、透明電極である画素電極17が形成されている。画素電極17は櫛歯状とされている。透明電極である共通電極18は、全画素領域に対して共用されるものであり、各画素領域内にある櫛歯状部分と、それら櫛歯状部分を相互に接合する複数のストライプ状部分とから形成されている。共通電極18の画素領域内にある櫛歯状部分は、当該画素領域内にある櫛歯状の画素電極17と相互に噛み合うように配置されている。共通電極18のストライプ状部分は、対応するデータ線8と重なり合ってそれに並行して図1の上下方向に延在している。
各画素領域には、ゲート線3とデータ線8の交差部の近傍にTFT40が配置されている。TFT40のゲート電極2は、対応するゲート線3と一体的に形成されており、相互に接続されている。TFT40のソース電極9は、対応するデータ線8と一体的に形成されており、相互に接続されている。TFT40のドレイン電極10は、対応する画素用コンタクトホール15を介して、対応する画素電極17と接続されている。
各ゲート線3に並行して2本の共通電極配線4a、4bが形成されており、一方の共通電極配線4bは、対応する共通電極用コンタクトホール16を介して、共通電極18に接続されている。画素領域内において、櫛歯状の画素電極17とそれに噛合する共通電極18の櫛歯状部分は、データ線8と並行して上下方向に延在している。共通電極18のストライプ状部分は、対応するデータ線8の上方においてそのデータ線8を完全に覆っている。画素補助電極11は、共通電極配線4a、4bと重なりを持つように配置されている。
図2は図1のB−B線に沿ったTFTアレイ基板の断面を示したものである。ゲート絶縁膜5は、ガラス基板等からなる透明基板1の表面に形成されている。ゲート絶縁膜5の上には、データ線8と画素補助電極11が形成されている。データ線8と画素補助電極11は、ゲート絶縁膜5の上に形成されたパッシベーション膜12で覆われている。パッシベーション膜12の上には、アクリル樹脂やポリイミド樹脂のような透明な有機絶縁材料からなる厚い有機絶縁膜13が形成されている。有機絶縁膜13の表面は平坦である。
透明な有機絶縁膜13の表面には、その改質層14を介して画素電極17と共通電極18が形成されている。画素電極17と共通電極18は、ITO等の透明導電膜をパターン化して形成されたものであるが、有機絶縁膜13の表面に直接配置されているのではなく、有機絶縁膜13の表面との間に改質層14を介在させて配置されている。したがって、画素電極17と共通電極18は改質層14に接触している。改質層14は、後述するように、有機絶縁膜13の表面をプラズマ処理して形成された部分であり、有機絶縁膜13の表面における光の屈折率または反射率(以下、単に反射率ともいう)が増加したことによって透過率が低下した部分である。改質層14は、画素電極17および共通電極18と同じパターンを有しており、したがって、画素電極17と共通電極18が存在しない箇所には改質層14は存在していない。
このように、画素電極17と共通電極18が存在しない箇所では、改質層14に相当する厚さより大きく有機絶縁膜13の表面が選択的に除去されており、当該箇所には透過率が有機絶縁膜13の他の部分よりも低い改質層14は存在していない。その代わりに、改質層14に隣接する有機絶縁膜13の内部領域の面が露出している。有機絶縁膜13の内部領域の露出面は、符号31で示してある。その結果、画素電極17と共通電極18が存在しない箇所では、有機絶縁膜13の露出面31が、画素電極17と共通電極18の下にある改質層14の表面よりも低くなっていて、前述の除去厚さに等しい窪みが生じている。換言すれば、画素電極17と共通電極18が存在しない箇所にある有機絶縁膜13の露出面31と、画素電極17および共通電極18の表面との間には、Δtの大きさを持つ段差が生じている。この段差の大きさΔtは、100nm以下とするのが好ましい。その理由は以下のとおりである。
すなわち、画素電極17および共通電極18とそれらの間の有機絶縁膜13の露出面31は、後述するように、組立時に配向膜29a(図4を参照)で覆われるため、前記段差を反映して配向膜29aの表面には凹凸が生じる。配向膜29aの表面には、液晶層23の液晶分子が接触するので、配向膜29aの表面の凹凸は液晶分子の配向に影響を及ぼす。Δtが小さいときは、当該段差が液晶分子の配向に及ぼす影響は無視できるが、Δtが100nmを越えると、当該段差が液晶分子の配向に及ぼす影響が無視できなくなって、液晶分子のディスクリネーションが発生しやすくなる。よって、Δtは100nm以下とするのが好ましい。
本発明者の研究によれば、一般に、配向膜29aの厚さが大きいとき、具体的に言えばその厚さが100nmを越えるときは、前記段差は緩和され、配向膜29aの表面に表れる凹凸は前記段差の大きさΔtよりも小さくなる。他方、配向膜29aの厚さが小さいとき、具体的に言えばその厚さが100nm以下のときは、前記段差がそのまま反映されて、配向膜29aの表面には前記段差の大きさΔtに等しい凹凸が形成される。
画素電極17と共通電極18が存在しない箇所では、有機絶縁膜13の表面に形成された改質層14はすべて除去されているため、その箇所における透過率は有機絶縁膜13が本来有しているものに等しい。したがって、改質層14による透過率低下という影響が除去される。
図3は、図1のA−A線に沿ったTFT40の断面を示したものである。図3のように、ゲート電極2と共通電極配線4aは、透明基板1の表面に形成されており、ゲート絶縁膜5で覆われている。ゲート絶縁膜5の上には、ゲート電極2と重なるように半導体膜6と高濃度半導体膜7がこの順に積層されており、さらにその上に、高濃度半導体膜7と重なるようにソース電極9およびドレイン電極10が形成されている。ゲート絶縁膜5、ソース電極9およびドレイン電極10は、パッシベーション膜12によって覆われており、パッシベーション膜12の上に有機絶縁膜13が形成されている。
パッシベーション膜12および有機絶縁膜13には、ドレイン電極10に達する画素電極用コンタクトホール15が開口されている。有機絶縁膜13の上には、その表面をプラズマ処理することによって形成された改質層14を介在させて画素電極17が形成されている。画素電極17および共通電極18が存在しない箇所では、改質層14は除去されて有機絶縁膜13の露出面31が形成されている。改質層14は、コンタクトホール15の内壁面にも形成されている。画素電極17は、コンタクトホール15を介してドレイン電極10と電気的に接続されている。
図4は本実施形態の液晶表示装置の図1のB−B線に沿った断面を示したものである。本実施形態の液晶表示装置は、上述した構成を持つTFTアレイ基板21に、対向基板22を組み合わせて構成されたものである。
TFTアレイ基板21の内面すなわち有機絶縁膜13の表面には、画素電極17と共通電極18を覆うように配向膜29aが形成されている。配向膜29aの内面は、所定の方向にラビング処理されている。TFTアレイ基板21の外面には、偏光板30aが貼り付けられている。
対向基板22は、ガラス基板等の透明基板24を有しており、その表面に所定パターンのブラックマトリクス25および色層26が形成されている。ブラックマトリクス25および色層26は、その上に形成されたオーバーコート膜27で覆われている。透明基板24の裏面には、帯電防止のための透明導電膜28が形成されている。
対向基板22の内面すなわちオーバーコート膜27の表面には、配向膜29bが形成されている。配向膜29bの内面は、所定の方向にラビング処理されている。対向基板22の外面には、偏光板30bが貼り付けられている。
TFTアレイ基板21と対向基板22は、略一定の間隔となるように配向膜29aおよび29bを向かい合わせにして接合・一体化されている。TFTアレイ基板21と対向基板22との間には液晶層23が設けられている。TFTアレイ基板21の側にはバックライト(図示せず)が配置されている。
本第1実施形態の液晶表示装置は、画素電極17と共通電極18との間に信号電圧が印加され、それによって液晶層23中に生成される横電界を利用して液晶層23中の液晶分子の配向状態を変化させ、もってバックライトからの透過光を調整して所望の画像を表示するようになっている。
(第1実施形態の液晶表示装置の製造方法)
次に、図1〜図4に示した構成を持つ本第1実施形態の液晶表示装置の製造方法について、図5〜図11を参照しながら説明する。
図5〜図11は、この液晶表示装置のTFT基板のTFT部、画素部および共通電極用コンタクトホール部の断面を示したものであり、各図の(a)は図1のA−A線に沿った要部断面図、各図の(b)はB−B線に沿った要部断面図、各図の(c)はC−C線に沿った要部断面図である。
まず、TFT基板用の透明基板1上に、導電膜あるいは絶縁膜をスパッタリング、CVD(Chemical Vapor Deposition)によって形成した後、その膜をフォトリソグラフィ法とウエットエッチング法あるいはドライエッチング法によってパターン化する。これらの工程を適宜繰り返すことによって、図5に示す構成を得る。
具体的に言えば、透明基板1上に、第1導電膜として、例えばアルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)あるいはこれらを主成分とする合金からなる単層膜、またはそれらの積層膜を形成し、それをパターン化することによってゲート電極2とゲート線3と共通電極配線4aおよび4bを形成する。その後、第1導電膜を覆うように、ゲート絶縁膜5として、例えば窒化シリコン(SiN)膜あるいはSiN膜と酸化シリコン(SiO)膜の積層膜を形成する。
次に、ゲート絶縁膜5の上に、半導体膜6として、非晶質シリコン(a−Si)膜または多結晶シリコン(p−Si)膜を形成し、その上に、高濃度半導体膜7として、例えば燐(P)を高濃度にドープしたa−Si膜またはp−Si膜を形成する。そして、半導体膜6と高濃度半導体膜7を島状にパターン化する。
次に、第2導電膜を形成して所定形状にパターン化することにより、データ線8、ソース電極9、ドレイン電極10および画素補助電極11を形成する。第2導電膜としては、上記第1導電膜と同様の金属膜を用いることができる。ソース電極9およびドレイン電極10の間にある高濃度半導体膜7と半導体膜6の上側一部を、エッチングにより選択的に除去し、チャネル領域を形成すると、TFT40が形成される。そして、パッシベーション膜12として例えばSiN膜を形成して、TFT40、データ線8および画素補助電極11を覆う。こうして図5に示す構造が得られる。
次に、図6に示すように、パッシベーション膜12の上に厚い有機絶縁膜13を形成する。例えば、有機絶縁材料として透明な感光性のアクリル樹脂を用い、それをスピンコート法でパッシベーション膜12上に塗布してから、露光、現像を行う。その際に、感光性アクリル樹脂膜の画素用コンタクトホール15と共通電極用コンタクトホール16に対応する部分と、表示領域以外の不要部分(図示せず)を選択的に除去する。その後、この感光性アクリル樹脂膜の焼成を行って熱硬化させると、図6に示すような構成の有機絶縁膜13が得られる。有機絶縁材料としてポリイミド樹脂を用いてもよい。
次に、図7に示すように、不活性ガスをプラズマ化した雰囲気下で有機絶縁膜13の表面処理を行う。例えば、ヘリウム(He)ガスを用いて有機絶縁膜13の表面に対してプラズマ処理を行う。その結果、有機膜絶縁膜13の表面に薄い改質層14が形成される。この時、画素用コンタクトホール15の内側面と共通電極用コンタクトホール16の内側面も当該プラズマに接触するので、改質層14は両コンタクトホール15および16の内側面にも形成される。
具体的に言えば、例えば、有機絶縁膜13の厚さを1μm〜2μmとし、Heガス流量を100sccm、圧力を20Pa、出力パワーを1200Wとして20秒間処理を行うと、厚さ10nm〜20nm程度の改質層14が形成される。なお、この表面処理には、Heガス以外のガス、例えばアルゴン(Ar)ガスあるいは窒素(N)ガスを用いてもよい。
続いて、図8に示すように、有機絶縁膜13(露出した表面に改質層14が形成されている)に形成された画素用コンタクトホール15と共通電極用コンタクトホール16の直下にあるパッシベーション膜12とゲート絶縁膜5を選択的に除去し、ドレイン電極10、共通電極配線4b、ゲート線3およびデータ線8を露出させる。こうして、画素用コンタクトホール15、共通電極用コンタクトホール16および端子開口部(図示せず)が完成する。
その後、図9に示すように、表面に改質層14が形成された有機膜絶縁膜13の上に透明導電膜として、例えばインジウム錫酸化物(ITO)膜を形成し、これをフォトリソグラフィ法とウエットエッチング法によりパターニングすることによって、画素電極17と共通電極18を形成する。画素電極17は、有機膜絶縁膜13の上に画素用コンタクトホール15を覆うように配置され、ドレイン電極10と電気的に接続される。共通電極18は、有機膜絶縁膜13の上に共通電極用コンタクトホール16を覆うように配置され、共通電極配線4bと電気的に接続される。
図9は、ITO膜のウエットエッチングが終了後、パターン化してフォトレジスト膜51が残っている状態を表している。フォトレジスト膜51は、ITO膜のウエットエッチングの際にマスクとして使用したものである。
次に、図10に示すように、フォトレジスト膜51をマスクとして、例えば酸素(O)ガスを用いたドライエッチングにより、有機膜絶縁膜13(露出した表面に改質層14が形成されている)の表面を選択的にエッチングし、画素電極17と共通電極18で覆われていない箇所(画素電極17と共通電極18が存在しない箇所)において、有機膜絶縁膜13の改質層14をその厚さ方向に選択的に除去する。その結果、画素電極17と共通電極18で覆われていない箇所では、有機絶縁膜13の表面にある改質層14の全体が除去されて、改質層14の下にある有機絶縁膜13の内部領域が露出せしめられる。改質層14の下にある有機絶縁膜13の内部領域は、改質されていないため、換言すれば透過率が低下していないため、画素電極17と共通電極18で覆われていない箇所における透過率は、有機絶縁膜13が本来持っている透過率に等しくなる。こうして露出した有機絶縁膜13の内部領域の面が、露出面31である。
画素電極17と共通電極18で覆われていない箇所において改質層14を選択的に除去することにより、図11に示すように、有機絶縁膜13の露出面31と、画素電極17と共通電極18の表面との間には、有機絶縁膜13の表面の除去厚さ(エッチング深さ)に相当する大きさΔtを持つ段差が形成される。
画素電極17と共通電極18で覆われていない箇所において有機膜絶縁膜13の改質層14を選択的に除去する上記ドライエッチング工程は、図示しているように、画素電極17と共通電極18をパターニングした後にフォトレジスト膜(マスク)51を除去しない状態で実施するのが望ましい。エッチングガス(O)が画素電極17と共通電極18を酸化してそれらの透過率を低下させるという悪影響を抑制することが可能だからである。
なお、上記ドライエッチング工程を、フォトレジスト膜(マスク)51を除去してから実施してもよいことは言うまでもない。その場合は、画素電極17と共通電極18がマスクとして使用される。
上記ドライエッチングで、改質層14だけでなく、改質層14の直下にある有機絶縁膜13の内部領域を厚く除去すればするほど、画素電極17と共通電極18で覆われていない箇所の透過率は向上するが、厚く除去すればするほど、有機絶縁膜13の露出面31と画素電極17と共通電極18の表面との間に生じる段差が大きくなる。上述したように、画素電極17および共通電極18とそれらの間の有機絶縁膜13の露出面31を覆う配向膜29aの表面には、当該段差に応じた凹凸が生じ、液晶分子の配向に影響を及ぼす(図4を参照)。したがって、改質層14の除去による透過率の向上という効果が得られる範囲で、有機絶縁膜13の除去厚さ(エッチング深さ)をできるだけ小さくするのが好ましい。
本発明者の研究によれば、画素電極17と共通電極18の厚さを40nm、有機絶縁膜13の除去厚さ(エッチング深さ)を60nmとし、前記段差の大きさΔtを100nmに設定しても、液晶分子のディスクリネーションは発生しないことが確認されている。したがって、前記段差の大きさΔtが100nm以下となるようにしながら、画素電極17および共通電極18の厚さと有機絶縁膜13の除去厚さ(エッチング深さ)を調整するのが好ましい。
画素電極17と共通電極18で覆われていない箇所において有機膜絶縁膜13の改質層14を選択的に除去する上記ドライエッチング工程が終了すると、残存しているフォトレジスト膜51を剥離し、画素電極17と共通電極18を露出させる。こうして図11に示した構成を持つTFT基板21が得られる。
その後、TFT基板21の内面に配向膜29aを形成してラビング処理を施し、その外面に偏光板30aを貼り付けると、図4に示したTFT基板の構成となる。そこで、図4に示した構成を持つ対向基板22と貼り合わせると、本第1実施形態の液晶表示装置が完成する。
以上述べたように、本第1実施形態の液晶表示装置では、TFT基板21が透明な有機絶縁膜13を有していて、その表面に改質層14を介して、ITO等の透明導電膜をパターン化して形成された画素電極17と共通電極18が配置されている。有機絶縁膜13の他の部分よりも透過率が低下している改質層14は、画素電極17および共通電極18と同じパターンを有しており、画素電極17と共通電極18が存在しない箇所には存在していない。画素電極17と共通電極18が存在しない箇所では、改質層14の厚さより大きい深さ(エッチング深さ)にわたって有機絶縁膜13の表面が選択的に除去されており、改質層14の全体が除去されていると共に、有機絶縁膜13の内部領域(改質層14に隣接する有機絶縁膜13の内部領域)が露出している。そして、有機絶縁膜13の内部の露出面31と画素電極17および共通電極18の表面との間に所定の大きさΔtを持つ段差が形成されている。このため、画素電極17と共通電極18が存在しない箇所では、透過率が相対的に低い改質層14が存在しなくなり、この箇所の透過率が低下しない、つまり有機絶縁膜13の本来の透過率に等しくなる。よって、当該液晶表示装置の表示の明るさを向上することができる。
また、改質層14は、有機絶縁膜13の表面を例えばHeガスをプラズマ化した雰囲気下で処理することによって形成されたものであり、画素電極17と共通電極18の直下に残存している。換言すれば、有機絶縁膜13の画素電極17および共通電極18と重なっている領域では、両電極17および18と改質層14は、相互に接触した状態を保っている。このため、前記改質層による前記有機系透明絶縁膜と前記電極との密着性の改善は保持される。したがって、前記電極のパターン化不良は生じない。
よって、画素電極17と共通電極18のパターン化不良を防止しながら表示の明るさを向上することができる。
また、上述した本第1実施形態の液晶表示装置の製造方法では、有機絶縁膜13の表面に改質層14を形成した後、改質層14の上に画素電極17と共通電極18(透明電極)用のITO膜(透明導電膜)を形成してから、フォトレジスト膜(マスク)51を用いて前記ITO膜を選択的に除去して画素電極17と共通電極18を形成している。そして、画素電極17と共通電極18から露出している改質層14を除去して、画素電極17と共通電極18が存在しない箇所での有機絶縁膜13(改質層14)の厚さを、画素電極17と共通電極18が存在する箇所での有機絶縁膜13(改質層14)の厚さよりも小さくしている。このため、画素電極17と共通電極18が存在しない箇所では、透過率が相対的に低い改質層14が存在しなくなり、この箇所の透過率が低下しない、つまり有機絶縁膜13の本来の透過率に等しくなる。よって、当該液晶表示装置の表示の明るさを向上することができる。
改質層14は、有機絶縁膜13の表面を例えばHeガスをプラズマ化した雰囲気下で処理することによって形成されたものであり、画素電極17と共通電極18の下方に残存しているから、改質層14による有機絶縁膜13と画素電極17および共通電極18との密着性の改善は保持される。したがって、画素電極17と共通電極18のパターン化不良は生じない。
よって、この液晶表示装置の製造方法においても、画素電極17と共通電極18のパターン化不良を防止しながら表示の明るさを向上することができる。
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態に係るIPS方式の液晶表示装置と、その製造方法について説明する。
本発明の第2実施形態に係るIPS方式の液晶表示装置は、有機絶縁膜13の画素電極17と共通電極18が存在しない箇所(画素電極17および共通電極18と重ならない箇所)において、改質層14の一部が残存している点を除いて、上述した第1実施形態の液晶表示装置と同一の構成である。
上述した第1実施形態では、有機絶縁膜13の画素電極17と共通電極18が存在しない箇所(画素電極17および共通電極18と重ならない箇所)において、改質層14をすべて除去しているが、改質層14全体の除去により有機絶縁膜13の露出面31と画素電極と共通電極18の表面の間に生じる段差が過大になり、ディスクリネーション等の不具合が発生する場合には、改質層14の一部を除去するようにしてもよい。本第2実施形態の液晶表示装置は、このような場合に好適である。
本第2実施形態の液晶表示装置では、図13に示すように、画素電極17と共通電極18が存在しない箇所において、有機絶縁膜13の表面が改質層14の残部14aで覆われた状態となり、有機絶縁膜13の内部領域は露出しない。その他の構成は、上述した第1実施形態の液晶表示装置と同一である。
本第2実施形態の液晶表示装置では、画素電極17と共通電極18が存在しない箇所において、有機絶縁膜13の表面に改質層14の残部14aが残るので、上述した第1実施形態に比べると透過率の改善は小さくなる。しかし、改質層14の持つ透過率は、その表面部が最低であって、その底部に向かう(深さが大きくなる)につれて徐々に上昇すると考えられるため、改質層14の表面部さえ除去されていれば、その残部14aが当該箇所に残っていても、透過率の改善は上記第1実施形態より少し低い程度に抑えられる。
よって、本第2実施形態の液晶表示装置は、改質層14の全体を除去すると有機絶縁膜13の露出面31と画素電極と共通電極18の表面の間に生じる段差が過大になって、ディスクリネーション等の不具合が生じるような場合に好適であり、そのような場合でも、前記不具合を防止しながら透過率改善の効果を得ることが可能となるという利点がある。
次に、図12〜図13を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置の製造方法について説明する。図12と図13は、第1実施形態の図10と図11にそれぞれ対応している。
本第2実施形態の製造方法では、有機膜絶縁膜13の改質層14の上にマスクとしてのフォトレジスト膜51を形成する工程(図10)までは、第1実施形態の製造方法と同じである。
次に、図12に示すように、フォトレジスト膜51をマスクとして、例えばOガスを用いたドライエッチングにより、有機膜絶縁膜13(露出した表面に改質層14が形成されている)の表面を選択的にエッチングする。このエッチングにより、画素電極17と共通電極18で覆われていない箇所(画素電極17と共通電極18が存在しない箇所)において、有機膜絶縁膜13の改質層14をその厚さ方向に選択的に除去する。この点は第1実施形態と同様であるが、改質層14の全体が除去される前にエッチングを停止し、改質層14の残部14aを有機絶縁膜13の表面に残す点で、第1実施形態とは異なる。
その後、フォトレジスト膜51を剥離して画素電極17と共通電極18を露出させると、図13に示すような状態になり、改質層14の残部14aの表面と画素電極17および共通電極18の表面との間に、大きさΔtの段差が形成される。こうして図12に示す構成を持つTFT基板21が得られる。
その後、TFT基板21の内面に配向膜29aを形成してラビング処理を施し、その外面に偏光板30aを貼り付けると、図4に示したのと同様の構成のTFT基板が得られる。そこで、図4に示した構成を持つ対向基板22と貼り合わせると、本第2実施形態の液晶表示装置が完成する。
(その他の実施形態)
上記第1および第2の実施形態は、本発明の好適な例を示すものであり、本発明はこれらの実施形態に限定されず、種々の変形が可能なことは言うまでもない。
例えば、上記両実施形態では、改質層14を除去するドライエッチング工程で酸素ガスを使用しているが、改質層14を除去できるエッチングガスであれば他の任意のガスを利用することができる。例えば、六弗化硫黄(SF)とヘリウム(He)の混合ガスや、四弗化炭素(CF)と酸素(O)の混合ガスや、三弗化メタン(CHF)と酸素(O)の混合ガスを用いてもよいし、四弗化炭素(CF)と三弗化メタン(CHF)と酸素(O)の混合ガスを用いてもよい。
また、上記両実施形態では、画素電極17と共通電極18を有機絶縁膜13上にあるITO膜(透明導電膜)により形成しているが、画素電極17および共通電極18のいずれか一方は有機絶縁膜13上になくてもよいし、有機絶縁膜13上にない電極は不透明な材料(例えば金属膜)により形成されていてもよい。
また、上記両実施形態では、データ線8、画素電極17および共通電極18が直線状に並行している構造となっているが、並行していれば、直線状でなくてもよい。例えば、データ線8の延在(伸長)方向に対して一定の角度で屈曲せしめられたジグザグ形状であってもよい。
また、上記両実施形態では、IPSモードの液晶表示装置としているが、本発明はこれに限定されるものではない。有機系透明絶縁膜上に透明電極が形成されており、且つ透明電極が存在しない箇所が光の透過領域として利用される構成を持つものであれば、IPSモード以外の液晶表示装置にも適用可能である。
また上記両実施形態では、改質層14を、有機絶縁膜13をHeガス等をプラズマ化した雰囲気下で処理することによって形成しているが、有機絶縁膜13上に形成される透明電極(例えば画素電極17および共通電極18)との密着性を改善できるのであれば、これ以外の方法で形成することもできる。例えば、有機絶縁膜13の表面に紫外線を照射することによって改質層14を形成してもよい。
本発明の第1実施形態の液晶表示装置に使用されているTFTアレイ基板の平面図である。 図1のB−B線に沿ったTFTアレイ基板の要部断面図である。 図1のA−A線に沿ったTFTアレイ基板の要部断面図である。 図1のB−B線に沿った液晶表示装置の断面図である。 本発明の第1実施形態の液晶表示装置のTFTアレイの製造方法の各工程を示す要部断面図である。 本発明の第1実施形態の液晶表示装置のTFTアレイの製造方法の各工程を示す要部断面図で、図5の続きである。 本発明の第1実施形態の液晶表示装置のTFTアレイの製造方法の各工程を示す要部断面図で、図6の続きである。 本発明の第1実施形態の液晶表示装置のTFTアレイの製造方法の各工程を示す要部断面図で、図7の続きである。 本発明の第1実施形態の液晶表示装置のTFTアレイの製造方法の各工程を示す要部断面図で、図8の続きである。 本発明の第1実施形態の液晶表示装置のTFTアレイの製造方法の各工程を示す要部断面図で、図9の続きである。 本発明の第1実施形態の液晶表示装置のTFTアレイの製造方法の各工程を示す要部断面図で、図10の続きである。 本発明の第2実施形態の液晶表示装置のTFTアレイの製造方法の各工程を示す要部断面図である。 本発明の第2実施形態の液晶表示装置のTFTアレイの製造方法の各工程を示す要部断面図で、図12の続きである。 従来の液晶表示装置の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1 透明基板
2 ゲート電極
3 ゲート線
4a,4b 共通電極配線
5 ゲート絶縁膜
6 半導体膜
7 高濃度半導体膜
8 データ線
9 ソース電極
10 ドレイン電極
11 画素補助電極
12 パッシべーション膜
13 有機絶縁膜
14 有機絶縁膜の改質層
15 画素用コンタクトホール
16 共通電極用コンタクトホール
17 画素電極(透明電極)
18 共通電極(透明電極)
21 TFTアレイ基板
22 対向基板
23 液晶層
24 透明基板
25 ブラックマトリクス
26 色層
27 オーバーコート膜
28 透明導電膜
29 配向膜
30a,30b 偏光板
31 有機絶縁膜の露出面
40 TFT
51 フォトレジスト膜(マスク)

Claims (21)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板上に形成された、表面に改質層を含む有機系透明絶縁膜と、
    前記有機系透明絶縁膜上に形成された電極とを備え、
    前記電極が前記改質層に接触している液晶表示装置において、
    前記電極と重なっていない領域では、前記有機系透明絶縁膜が前記電極から露出していると共に、前記改質層の少なくとも一部を含んで前記有機系透明絶縁膜がその厚さ方向に選択的に除去されており、
    前記電極と重なっていない領域における前記改質層の厚さが、前記電極と重なっている領域における前記改質層の厚さよりも小さいことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記有機系透明絶縁膜の前記電極と重なっていない領域に前記選択的除去によって露出せしめられた前記有機系透明絶縁膜の面と、前記電極の表面との間には、所定の大きさの段差が形成されており、前記段差の大きさは液晶分子のディスクリネーションが発生しない範囲に設定されている請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記段差の大きさが100nm以下に設定されている請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記電極と重なっていない領域における前記有機系透明絶縁膜のその厚さ方向の除去深さが、前記改質層の厚さよりも大きく設定されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  5. 前記電極が、画素電極および共通電極の少なくとも一方である請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  6. 前記電極が、画素電極および共通電極である請求項5に記載の液晶表示装置。
  7. 前記画素電極および共通電極が、同一材料から形成されている請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 前記液晶表示装置の表示形式が横電界方式である請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  9. 前記表示形式がIPSモードである請求項8に記載の液晶表示装置。
  10. 前記有機系透明絶縁膜が、アクリル樹脂またはポリイミド樹脂により形成されている請求項1〜9のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  11. 前記改質層が、ガスをプラズマ化した雰囲気下で前記有機系透明絶縁膜の表面を処理することによって形成されたものである請求項1〜10のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  12. 透明基板と、
    前記透明基板上に形成された、表面に改質層を含む有機系透明絶縁膜と、
    前記有機系透明絶縁膜上に形成された電極とを備え、
    前記電極が前記改質層に接触している液晶表示装置の製造方法において、
    前記透明基板上に前記有機系透明絶縁膜を形成する工程と、
    前記有機系透明絶縁膜の表面を改質することによってその表面に前記改質層を形成する工程と、
    前記改質層上に前記電極用の導電膜を形成する工程と、
    前記導電膜上にマスクを形成する工程と、
    前記マスクを用いて前記導電膜を選択的に除去して所望パターンを持つ前記電極を形成すると共に、前記マスクと重なっていない領域で前記有機系透明絶縁膜を前記導電膜から露出させる工程と、
    前記導電膜から露出せしめられた前記有機系透明絶縁膜を、前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去し、もって前記電極と重なっていない領域における前記改質層の厚さを、前記電極と重なっている領域における前記改質層の厚さよりも小さくする工程と
    を備えたことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  13. 前記有機系透明絶縁膜を前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去する工程において、前記有機系透明絶縁膜の前記電極と重なっていない領域に前記選択的除去によって露出せしめられた前記有機系透明絶縁膜の面と、前記電極の表面との間には、所定の大きさの段差が形成されており、前記段差の大きさは液晶分子のディスクリネーションが発生しない範囲に設定されている請求項12に記載の液晶表示装置の製造方法。
  14. 前記段差の大きさが100nm以下に設定される請求項13に記載の液晶表示装置の製造方法。
  15. 前記電極と重なっていない領域における前記有機系透明絶縁膜のその厚さ方向の除去深さが、前記改質層の厚さよりも大きく設定される請求項12〜14のいずれか1項に記載の液晶表示装置の製造方法。
  16. 前記有機系透明絶縁膜を前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去する工程が、(a)酸素(O)ガス単体、(b)六弗化硫黄(SF)とヘリウム(He)の混合ガス、(c)四弗化炭素(CF)と酸素(O)の混合ガス、(d)三弗化メタン(CHF)と酸素(O)の混合ガス、および(e)四弗化炭素(CF)と三弗化メタン(CHF)と酸素(O)の混合ガスからなる群から選ばれる1種をエッチングガスとして使用するドライエッチングにより実施される請求項12〜15のいずれか1項に記載の液晶表示装置の製造方法。
  17. 前記有機系透明絶縁膜がアクリル樹脂またはポリイミド樹脂により形成される請求項12〜16のいずれか1項に記載の液晶表示装置の製造方法。
  18. 前記有機系透明絶縁膜を前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去する工程で、前記電極をマスクとして、前記有機系透明絶縁膜を前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去する請求項12〜17のいずれか1項に記載の液晶表示装置の製造方法。
  19. 前記有機系透明絶縁膜を前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去する工程で、前記電極を形成するために使用された前記マスクをマスクとして、前記有機系透明絶縁膜を前記改質層の少なくとも一部を含んでその厚さ方向に選択的に除去する請求項12〜17のいずれか1項に記載の液晶表示装置の製造方法。
  20. 前記有機系透明絶縁膜の表面に前記改質層を形成する工程において、前記改質層が、ガスをプラズマ化した雰囲気下で前記有機系透明絶縁膜の表面を処理することによって形成される請求項12〜19のいずれか1項に記載の液晶表示装置の製造方法。
  21. 前記ガスとして、ヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガスおよび窒素(N)ガスからなる群から選ばれる少なくとも1種が使用される請求項20に記載の液晶表示装置の製造方法。
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