JP2009014839A - 露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】隣接する画素同士の濃度差が大きい場合でも、感光材料における滲みを解消して明瞭な輪郭の画像をプリントし得る露光装置を構成する。
【解決手段】主走査方向で隣接する画素の画素値の差を濃度差として濃度差取得手段62が取得すると共に、設定値を越えた濃度差を取得し、かつ、主走査方向での上流側の画素の画素値が下流側のものより大きい場合には、露光タイミング設定手段63が画素の露光終了タイミングを繰り上げると共に、光量補正手段64が画素の露光時に光量の増大を図る。
【選択図】図5
【解決手段】主走査方向で隣接する画素の画素値の差を濃度差として濃度差取得手段62が取得すると共に、設定値を越えた濃度差を取得し、かつ、主走査方向での上流側の画素の画素値が下流側のものより大きい場合には、露光タイミング設定手段63が画素の露光終了タイミングを繰り上げると共に、光量補正手段64が画素の露光時に光量の増大を図る。
【選択図】図5
Description
本発明は、感光材料を副走査方向に搬送しながら、この感光材料に対して主走査方向にレーザビームを走査する形態で露光を行う画像露光ユニットを備えている露光装置に関し、詳しくは、感光材料に形成される画像の滲みを抑制する技術に関する。
上記のように構成された露光装置として、R、G、Bの3原色のレーザビームがAOM式による強度変調と、駆動電流の制御による直接変調(半導体レーザ光源の場合)との2種の変調方式によってレーザビームの光量の調節を行うものにおいて、滲みを抑制するものが存在する(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1では、強度変調と直接変調と2種のレーザビームのビーム径を等しくしても、感光材料に照射される積分光量分布が異なることに起因して、色間差を生じ、感光材料に形成された画像に色の滲みが発生しており、この色の滲みを抑制する目的から、半導体レーザ光源の強度変調を行うことや、パルス幅変調を行うことでレーザビームのスポット径を設定している。
また、上記のように構成された露光装置と類似するものとして、1ドットの露光を行うためのクロックを4分周し、黒の1ドットの露光を行う際には、分周された4クロックのうち、例えば、3クロックに対応してレーザビームによる露光を行うことにより、ドットの露光時間を短縮し、露光によって形成されるドットの面積を小さくするものが存在する(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献2では、判定結果に基づいてドットに対する露光時間を短縮することにより、ドットの面積の広がりを抑制し、理論上のドット寸法での露光を可能にして、高品質の画像を得るものである。
この特許文献1では感光材料に形成される1つの画素について、異なる色のレーザビームによる露光が、適正な光量分布で行われない現象に起因する不都合を解消するものであった。
しかしながら、レーザビームを走査する形態で露光を行う露光装置において、例えば、印画紙等の感光材料の感光面において白い背景に黒い文字となる露光を行った場合には、黒い文字の外周が白い背景に滲み出し、文字の輪郭が不明瞭になることがある。
このような現象は明暗の差が大きいため、感光材料上において黒く発色させるべき領域(画素に対応する領域)に対する露光のためのレーザビームが、隣接する領域に影響し、隣接する領域の一部を発色させる現象に起因するものであった。
この不都合の解消を考えると、特許文献1に記載されるように、露光を行う際のレーザビームのスポット径を小さくするものでは色の滲みを抑制するものであるが、感光材料の感光面において隣接する領域(画素に対応する領域)の明暗差が大きい場合には、滲みを生ずる現象を回避できないものである。また、特許文献2に記載されるように、露光時間を短縮するものでは、隣接する領域(画素に対応する領域)の滲みを抑制し得るものであるものの、隣接する領域(画素に対応する領域)の明暗差が小さい場合には、露光不足に陥ることも考えられ、適正な階調が得られず改善の余地があった。
本発明の目的は、隣接する画素同士の濃度差が大きい場合でも、感光材料における滲みを解消して明瞭な輪郭の画像をプリントし得る露光装置を合理的に構成する点にある。
本発明の特徴は、感光材料を副走査方向に搬送しながら、この感光材料に対して主走査方向にレーザビームを走査する形態で露光を行う画像露光ユニットを備えている露光装置において、
画像データの主走査方向に沿う方向での画素毎に、画素値が大きいものほど前記レーザビームの光量を増大する露光制御部を備え、
この露光制御部は、前記主走査方向で隣接する画素の画素値の差を濃度差として取得する濃度差取得手段と、各画素における露光タイミングを設定する露光タイミング設定手段とを備え、
前記濃度差取得手段で設定値を超える濃度差を取得し、かつ、主走査方向で上流側の画素の画素値が下流側の画素の画素値より大きい場合には、上流側の画素の画素値に基づく露光の終了タイミングを繰り上げ、前記濃度差取得手段で設定値を超える濃度差を取得し、かつ、主走査方向で下流側の画素の画素値が上流側の画素の画素値より大きい場合には、下流側の画素の画素値に基づく露光開始タイミングを繰り下げるように前記露光タイミング設定手段による露光タイミングが設定される点にある。
画像データの主走査方向に沿う方向での画素毎に、画素値が大きいものほど前記レーザビームの光量を増大する露光制御部を備え、
この露光制御部は、前記主走査方向で隣接する画素の画素値の差を濃度差として取得する濃度差取得手段と、各画素における露光タイミングを設定する露光タイミング設定手段とを備え、
前記濃度差取得手段で設定値を超える濃度差を取得し、かつ、主走査方向で上流側の画素の画素値が下流側の画素の画素値より大きい場合には、上流側の画素の画素値に基づく露光の終了タイミングを繰り上げ、前記濃度差取得手段で設定値を超える濃度差を取得し、かつ、主走査方向で下流側の画素の画素値が上流側の画素の画素値より大きい場合には、下流側の画素の画素値に基づく露光開始タイミングを繰り下げるように前記露光タイミング設定手段による露光タイミングが設定される点にある。
この構成によると、主走査方向で隣接する画素の画素値の差が設定値を超えたことを濃度差取得手段が取得し、かつ、主走査方向で上流側の画素の画素値が下流側の画素の画素値より大きい場合には、上流側の画素値に基づく露光を開始した後には、露光の終了タイミングを繰り上げるので、この次に隣接する領域に対して光線が及ぶ現象を抑制する。これと同様に、主走査方向で隣接する画素の画素値の差が設定値を超えたことを濃度差取得手段が取得し、かつ、主走査方向で下流側の画素の画素値が上流側の画素の画素値より大きい場合には、下流側の画素値に基づく露光開始タイミングを繰り下げられるので、この前に隣接する領域に対して光線が及ぶ現象を抑制する。つまり、ビーム径や光量を低減しなくとも、感光材料に画素を形成する際の露光が隣接する画素に及ぶ現象を低減できる。従って、隣接する画素同士の濃度差が大きい場合に、例えば、白い画素の領域が黒い画素の領域からの滲みによって画素の領域が狭くなる状況であっても、白い画素の領域本来の領域を確保して明瞭な輪郭の画像をプリントし得る露光装置が合理的に構成された。
本発明は、前記露光タイミング設定手段によって、露光終了タイミングが繰り上げられた画素と、露光開始タイミングが繰り下げられた画素とにおける光量の増大を図る光量補正手段を備えても良い。これによると、露光終了タイミングが繰り上げられた場合でも、露光開始タイミングが繰り下げられた場合でも、1つの画素の露光時における積算露光量を目標とする値に維持でき、感光材料の濃度を低下させることがない。
本発明は、R、G、Bの3原色に対応したレーザ光源を備え、前記濃度差取得手段は、前記3原色に対応した3種のラスタデータ毎に隣接する画素の画素値から前記濃度差を取得し、前記露光タイミング設定手段は、前記設定値を越えている濃度差に基づいて前記3種のラスタデータ毎に前記露光タイミングの設定を行っても良い。これによると、3原色の各色に対応する露光における色の滲みを抑制することも可能となる。
本発明は、R、G、Bの3原色に対応したレーザ光源を備え、前記濃度差取得手段は、前記3原色に対応した3種のラスタデータの隣接する画素の画素値から濃度差を取得し、前記露光タイミング設定手段は、前記3種のラスタデータに対応する3種の濃度差の全てが設定値を越えている場合に、3種のラスタデータでの露光において露光タイミングの設定を行っても良い。これによると、高濃度色と低濃度色との境界の滲みを解消して明瞭な画像を形成できる。
本発明は、前記画像データに基づいてYCC表色系の輝度信号値Yが算出され、前記濃度差取得手段は輝度信号値Yの差を前記濃度差としても良い。これによると、YCC表色系の輝度信号値Yを利用して濃度差を取得して処理を実現する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔全体構成〕
図1に示すように、現像済みの写真フィルムFからデジタル信号化された画像データを取得し、デジタル信号化された画像データの処理を行い、システム全体の基本的な制御を行うオペレート部Aを備えると共に、感光材料としての銀塩式のカラー印画紙P(以下、印画紙Pと略称する)に対して露光処理と現像処理とを行い、乾燥処理を行った後に送り出すプリント部Bを備えることによりデジタルミニラボと称せられる写真処理システムが構成されている。
〔全体構成〕
図1に示すように、現像済みの写真フィルムFからデジタル信号化された画像データを取得し、デジタル信号化された画像データの処理を行い、システム全体の基本的な制御を行うオペレート部Aを備えると共に、感光材料としての銀塩式のカラー印画紙P(以下、印画紙Pと略称する)に対して露光処理と現像処理とを行い、乾燥処理を行った後に送り出すプリント部Bを備えることによりデジタルミニラボと称せられる写真処理システムが構成されている。
〔オペレート部〕
前記オペレート部Aは、コンソール部1に対して写真フィルムFのコマ画像の情報を光電変換によりデジタル信号化して画像データとして取り込むフィルムスキャナ2と、各種情報を表示するディスプレイ3と、画像処理と各種処理とを実現するよう汎用コンピュータで成る処理装置4とを配置し、コンソール部1の上面に情報を入力するためのキーボード5と、マウス6とを備えている。前記処理装置4の上部位置にCDやMOやFD等のディスク型のメディアから画像データを取得する、あるいは、半導体型のメディアから画像データを取得するようメディアの構造に対応したメディアドライブ7を備え、内部に情報を保存する半導体メモリやハードディスク等(図示せず)を備えている。尚、フィルムスキャナ2は、写真フィルムFのサイズに適合したフィルムキャリア8を選択することにより、複数種の写真フィルムFのスキャニングを実現する。
前記オペレート部Aは、コンソール部1に対して写真フィルムFのコマ画像の情報を光電変換によりデジタル信号化して画像データとして取り込むフィルムスキャナ2と、各種情報を表示するディスプレイ3と、画像処理と各種処理とを実現するよう汎用コンピュータで成る処理装置4とを配置し、コンソール部1の上面に情報を入力するためのキーボード5と、マウス6とを備えている。前記処理装置4の上部位置にCDやMOやFD等のディスク型のメディアから画像データを取得する、あるいは、半導体型のメディアから画像データを取得するようメディアの構造に対応したメディアドライブ7を備え、内部に情報を保存する半導体メモリやハードディスク等(図示せず)を備えている。尚、フィルムスキャナ2は、写真フィルムFのサイズに適合したフィルムキャリア8を選択することにより、複数種の写真フィルムFのスキャニングを実現する。
〔プリント部〕
前記プリント部Bは、図1及び図2に示すように露光ブロックExと、現像ブロックDeと、乾燥ブロックDrとを筐体10に収納している。前記筐体10の外部には、処理の後に筐体10の上部から水平方向に送り出される印画紙Pを搬送するベルト搬送機構11を備え、このベルト搬送機構11から送られる印画紙Pをオーダ単位で仕分けて集積するように複数のトレー12を有したソータ13を備えている。
前記プリント部Bは、図1及び図2に示すように露光ブロックExと、現像ブロックDeと、乾燥ブロックDrとを筐体10に収納している。前記筐体10の外部には、処理の後に筐体10の上部から水平方向に送り出される印画紙Pを搬送するベルト搬送機構11を備え、このベルト搬送機構11から送られる印画紙Pをオーダ単位で仕分けて集積するように複数のトレー12を有したソータ13を備えている。
前記現像ブロックDeは、発色現像槽と漂白定着槽と安定槽とで成る複数の現像処理槽14を備えると共に、夫々の現像処理槽14に印画紙Pを供給する搬送機構を備えている。図面には示さないが、前記乾燥ブロックDrは現像ブロックDeから送り出される印画紙Pを搬送する搬送機構と、この搬送機構で搬送される印画紙Pに対してヒータで加熱された乾燥空気を供給するブロワー15とを備えている。
前記露光ブロックExは、印画紙マガジンMからの印画紙Pを前搬送ユニットUfで露光搬送ユニットUeに供給し、この露光搬送ユニットUeでは印画紙Pを副走査方向(図面では上方)に搬送しながら露光エンジンE(画像露光ユニットの一例)からのレーザビームを主走査方向(図面では水平方向)に走査する形態で画像データの露光を行い、この露光搬送ユニットUeでの搬送時に露光された印画紙Pを後搬送ユニットUrで前記現像処理槽14に送り込むよう基本的な処理形態が設定されている。前記露光エンジンEを下側から支持する位置に露光エンジンEを制御する露光制御ユニットG(露光制御部の一例)を備えている。
尚、露光エンジンE(画像露光ユニットの一例)と、露光制御ユニットG(露光制御部の一例)と、印画紙Pを露光位置に搬送する前記露光搬送ユニットUeとによって本発明の露光装置が構成されている。
具体的に説明すると、前搬送ユニットUfは、2つの印画紙マガジンM、Mの一方に収納したロール状の印画紙Pを、搬送ローラ16によって引き出し、カッター17でプリントサイズに切断し、裏面側に印字ヘッド18によって必要な情報をプリントした後、フィーダ19によって上方に送り露光搬送ユニットUeに供給する。
前記露光搬送ユニットUeは、前記フィーダ19からの印画紙Pを受取ローラ20で受け取り、この受取ローラ20からの印画紙Pを駆動ローラ21と従動ローラ22とで成る2組の露光搬送ローラによって上方(副走査方向)に搬送しながら、露光位置Xにおいて前記露光エンジンEからのレーザビームによって主走査方向(水平方向)に露光を行う。前記一対の駆動ローラ21は搬送モータ21M(図4を参照)からの駆動力により等速で駆動される。
この露光搬送ユニットUeでは、受取ローラ20から送られる印画紙Pを、下側の露光搬送ローラで受け取る際には、従動ローラ22を開放位置に設定しておき、印画紙Pが圧着可能な位置まで搬送されたタイミングで従動ローラ22を圧着位置に切換え、これと同様に、上側の露光搬送ローラで印画紙Pを受け取る際には、従動ローラ22を開放位置に設定しておき、印画紙Pが圧着可能な位置まで搬送されたタイミングで従動ローラ22を圧着位置に切換えることにより、円滑な搬送を実現している。
前記後搬送ユニットUrは、前記露光搬送ユニットUeからの印画紙Pを、圧着型の複数の搬送ローラ23を有した湾曲搬送部U1で搬送方向を縦方向から水平方向に変換し、一対のチャッカー24を備えた振り分け搬送部U2で2列となる振り分け経路に振り分け、このように振り分けられた印画紙Pを圧着型の複数の搬送ローラ25を備えた導入搬送部U3から前記現像ブロックDeの現像処理槽14に導入する。
〔露光エンジン〕
前記露光エンジンE(画像露光ユニットの一例)は、図3及び図4に示すように、レーザビームを送り出す開口部に防塵ガラス31を備えた密封構造となるアルミニウム合金等の軽金属合金のハウジング32と、このハウジング32の内部に収容したレーザ光源ユニットとで構成されている。レーザ光源ユニットは、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色のレーザ光源33r、33g、33bと、G(緑)、B(青)との2つのレーザ光源33g、33bからのレーザビームの強度(光量)を調節する音響光学変調素子(AOM)で成る光量調節機構44g、44bと、レーザビームを反射するビームミラー35r、35g、35bと、このビームミラー35r、35g、35bからのレーザビームが導かれるポリゴンミラー36と、このポリゴンミラー36を駆動回転する電動モータ37と、ポリゴンミラー36で反射されたレーザビームを露光位置Xの印画紙Pに導くfθレンズ群38と、ポリゴンミラー36からのレーザビームが走査端に達したタイミングをタイミングミラー39で反射されたレーザビームから検出する同期センサ40とを備えている。
前記露光エンジンE(画像露光ユニットの一例)は、図3及び図4に示すように、レーザビームを送り出す開口部に防塵ガラス31を備えた密封構造となるアルミニウム合金等の軽金属合金のハウジング32と、このハウジング32の内部に収容したレーザ光源ユニットとで構成されている。レーザ光源ユニットは、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色のレーザ光源33r、33g、33bと、G(緑)、B(青)との2つのレーザ光源33g、33bからのレーザビームの強度(光量)を調節する音響光学変調素子(AOM)で成る光量調節機構44g、44bと、レーザビームを反射するビームミラー35r、35g、35bと、このビームミラー35r、35g、35bからのレーザビームが導かれるポリゴンミラー36と、このポリゴンミラー36を駆動回転する電動モータ37と、ポリゴンミラー36で反射されたレーザビームを露光位置Xの印画紙Pに導くfθレンズ群38と、ポリゴンミラー36からのレーザビームが走査端に達したタイミングをタイミングミラー39で反射されたレーザビームから検出する同期センサ40とを備えている。
前記R(赤)のレーザ光源33rは半導体レーザ型に構成され、前記G(緑)とB(青)とのレーザ光源33g、33bは固体レーザ型に構成されている。前記ポリゴンミラー36は、前記電動モータ37からの駆動力により縦向き姿勢の軸芯Y周りで回転自在に支持されている。前記ポリゴンミラー36は、軸芯Yに沿う方向視で正多角形となる外周面を平坦な鏡面に仕上ることにより複数のミラー面36mが形成されている。前記fθレンズ群38は複数のシリンドリカルレンズで成り、ポリゴンミラー36の回転によって主走査方向に等角度走査(一定の角速度で走査)されるレーザビームを、印画紙Pの感光面上で等速走査(一定の線速度で走査)するレーザビームに変換するよう機能する。
〔露光制御ユニット〕
前記露光制御ユニットG(露光制御部の一例)は、前記処理装置4から伝送される画像データとオーダデータとに基づいて前記露光エンジンEのレーザ光源33r、33g、33b、光量調節機構44g、44b、ポリゴンミラー36を駆動する電動モータ37夫々を制御すると共に、このポリゴンミラー36の回転と同期して前記搬送モータ21Mを駆動することにより露光処理を実現する。
前記露光制御ユニットG(露光制御部の一例)は、前記処理装置4から伝送される画像データとオーダデータとに基づいて前記露光エンジンEのレーザ光源33r、33g、33b、光量調節機構44g、44b、ポリゴンミラー36を駆動する電動モータ37夫々を制御すると共に、このポリゴンミラー36の回転と同期して前記搬送モータ21Mを駆動することにより露光処理を実現する。
特に、本発明では、画像データにおいて主走査方向で隣接する画素同士の画素値の差を濃度差として取得し、この濃度差が設定値を超える場合には、主走査方向で印画紙Pに照射されるレーザビームを制御することによって、印画紙Pに形成された画像の滲みを抑制しており、前記露光制御ユニットGには、この滲みの抑制を実現するように図5に示される露光制御回路を備えると共に、この滲みを抑制するように図8のフローチャートに示す制御を行う。
図5に示す光制御回路は、半導体レーザ型に構成された前記レーザ光源33rに電力を供給する系を示したものであるが、レーザ光源33g、33bに対応する光量調節機構44g、44bに電力を供給する系に適用した場合でも、基本的に回路構成に変わるところはない。
また、この露光制御回路では、R(赤)に対応したレーザ光源33rのレーザビームによる露光時には、後述するようにR(赤)のラスタデータに含まれる補正対象画素を特定して、露光タイミングの変更と、レーザビームの光量の増大とを行うと共に、これと同様に、R(赤)以外のG(緑)、B(青)に対応したレーザ光源33g、33bのレーザビームによる露光時においても、G(緑)のラスタデータと、B(青)のラスタデータとにおいて補正対象画素を特定して露光タイミングの変更と、レーザビームの光量の増大が行われる。
前記処理装置4から伝送される画像データはR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色について、画素毎に8ビット階調(8ビット以上の階調でも良い)のビットマップ形式であり、この露光制御回路では画像データのうち主走査方向に沿う画素の列をラスタデータとして取得して、露光エンジンEにおいて1ラインの露光を行い、このラスタデータに対して副走査方向に隣接する次のラスタデータを取得して次の1ラインの露光を行う形態での露光が継続的に行われる。
前記画像データでは画素毎に、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に対応した3種の画素値(濃度を示す値)が存在し、露光を行う際には、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に対応した3種のラスタデータが取得され、夫々のラスタデータにはR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に対応した画素値を含むものとなる。
図5に示す露光制御回路では、前記処理装置4から伝送された画像データのうち、プリント対象とするものが画像データ保存部51に保存され、この画像データ保存部51に保存された画像データからラスタデータ取得部52で、R(赤)に対応したラスタデータを取得し、このように取得したラスタデータを画素値出力部53と画素値判定手段61とに与える。
画素値出力部53では、ラスタデータに含まれる複数の画素の画素値を、走査方向の上流側に対応した端部から読み出し、D/A変換部54では画素値を電圧信号に変換し、較正部56では電圧信号の較正を行い、この較正部56からの電圧信号によって電力トランジスタ等で構成される電力制御部57を制御することによって半導体レーザ型に構成された前記レーザ光源33rに供給する電力が設定され、これによりレーザ光源33rから照射されるレーザビームの光量が決まる。図面には示していないが、画素値出力部53には露光タイミングの基準を設定するため、前記同期センサ40からのタイミング信号と、このタイミング信号を分周した分周信号が与えられる。
この露光制御回路では、画素値出力部53から出力される画素の画素値が大きいものほど、D/A変換部54において高い電圧信号に変換され、電力制御部57においてレーザ光源33rに供給する電力を増大させ、結果として印画紙Pに形成される露光領域の濃度を高めている。また、D/A変換部54はオリジナルの画像データにおける階調のビット数を超えるビット数に対応しており、具体的には、8ビット階調の画像データを、例えば、10ビット階調等に変換した場合にも対応できるものが用いられている。
尚、この光制御回路では、オリジナルの画像データが8ビット階調である場合に、画像データ保存部51に保存する際に、例えば10ビット階調の画像データに変換しても良く、前記画像データ保存部51に8ビット階調の画像データを保存し、この画像データからラスタデータ取得部52がラスタデータを取得した際に、例えば10ビット階調に変換することや、画素値出力部53がラスタデータを取得した際に例えば10ビット階調に変換するものであっても良い。
また、この露光制御回路では、前記レーザ光源33rから照射されるレーザビームの光量を光センサ58において電圧値として取得して前記較正部56にフィードバックする信号系を備えている。この較正部56は、フィードバックされる信号値に基づいて電力制御部57に与える電圧信号を調整することによりレーザビームの基準となる光量を設定する。
図面には示していないが、前記同期センサ40でレーザビームを検出することにより、次のラスタデータによる露光タイミングをセットする制御系を備えている。
前記画素値判定手段61は、ラスタデータに含まれる各画素の画素値を取得し、このように取得した画素値を濃度差取得手段62に与える。この濃度差取得手段62は、隣接する2つの画素の画素値の差を濃度差として取得し、この濃度差が設定値を越えるものの存否を判別し、設定値を越えるものが存在する場合には、隣接する2つの画素を特定する特定データ(アドレスデータ)を取得し、この特定データと画素値とを露光タイミング設定手段63に与える。因みに、画素値が8ビット階調で設定されているものでは前記設定値が200を超える値に設定される。
この露光タイミング設定手段63は、特定データと画素値とに基づいてレーザビームの走査方向で上流側の画素の画素値が、下流側の画素の画素値より大きいことを判定した場合には、上流側の画素の画素値に基づく露光の終了タイミングを繰り上げる補正データを設定し、主走査方向で下流側の画素の画素値が上流側の画素の画素値より大きいことを判定した場合には、下流側の画素の画素値に基づく露光開始タイミングを繰り下げる補正データを設定する。
また、この露光タイミング設定手段63において補正データが設定された場合には、その補正データによる露光タイミングの設定(露光終了タイミングの繰り上げと、露光開始タイミングの繰り下げ)の対象となる画素(以下、補正対象画素と称する)を特定する特定データを前記画素値出力部53と光量補正手段64に与える。この光量補正手段64は補正対象画素について、光量の増大を図る補正データを設定するものであり、この光量補正手段64は、補正データを画素値出力部53に与える。
前記画素値判定手段61と、濃度差取得手段62と、露光タイミング設定手段63と、光量補正手段64とはハードウエアとソフトウエアとの組み合わせによって構成されるものを想定しているが、ソフトウエアのみで構成することや、ロジックやメモリ等を組み合わせたハードウエアで構成しても良い。
前記画素値出力部53は、ラスタデータを構成する個々の画素値をメモリやレジスタ等の記憶領域においてアドレスで管理可能な状態で保存しておき、前記露光タイミング設定手段63と前記光量補正手段64とからアドレスを指定して補正データが与えられた場合には、補正データに基づいて指定されたアドレスの画素値と露光タイミングの変更を行う機能を有する。
この画素値出力部53では、画素値の変更は、前述したように、例えば10ビット階調に変換されているラスタデータに含まれる画素のうち、補正対象画素の画素値を増大する処理が行われる。また、露光タイミングの変更は、前述したように画素値出力部53に与えられる分周信号に基づく露光開始タイミングと、露光終了タイミングの変更が行われる。具体的には、補正対象画素以外の画素では、画素に対応した分周信号の全てを露光ONに設定するものであるが、露光終了タイミングを繰り上げる場合には、画素に対応した分周信号のうち、露光終了時の分周信号に対応したものを露光OFFに設定し、これと同様に、露光開始タイミングを繰り下げる場合には、画素に対応した分周信号のうち、露光開始時の分周信号に対応したものを露光OFFに設定することになる。
また、この画素値出力部53では、前記タイミング信号に基づいて(分周信号に基づいても良い)ラスタデータのアドレスを順次指定することで、主走査方向に沿って画素値を読み出し、この読み出し時においては、分周信号に基づく露光ONに対応して読み出した画素値を前記D/A変換部54に出力する。
また、この画素値出力部53は、前記露光タイミング設定手段63と前記光量補正手段64とからアドレスを指定して補正データが与えられた場合には、この補正データをアドレスに対応して保存する補正テーブルを備えるものであっても良く、このように補正テーブルを備えたものでは、ラスタデータのアドレスが順次された場合には、ラスタデータの画素値と、このアドレスに対応する補正データを補正テーブルから読み出し、画素値を補正データによって補正して出力する処理が行われることになる。
尚、前記露光タイミング設定手段63は、ラスタデータに含まれる画素の露光が開始される以前にラスタデータを構成する個々の画素値に対応した補正データを前記画素値出力部53に出力する処理を想定しているが、補正対象画素に対する補正データを保存する補正テーブル(図示せず)を備えることにより、露光されるべき画素のアドレスが指定されたタイミングで補正データを画素値出力部53に与えて露光タイミングの補正を実現するものであっても良い。これと同様に、前記光量補正手段64も、ラスタデータに含まれる画素の露光が開始される以前にラスタデータを構成する個々の画素値に対応した補正データを前記画素値出力部53に出力する処理を想定しているが、前記光量補正手段64は、補正対象画素に対する補正データを保存する補正テーブル(図示せず)を備えることにより、露光されるべき画素のアドレスが指定されたタイミングで補正データを画素値出力部53に与えて露光時の光量の補正を実現するものであっても良い。
図8のフローチャートでは、最初に画像データのうち副走査方向での一方の端部のラスタデータを取得し、画素値出力部53に保存し、このように取得したラスタデータに含まれる複数の画素から前記画素値判定手段61が画素値を取得し、濃度差取得手段62が隣接する画素の濃度差(画素値の差)が設定値を越えるものの存否を判定し、存在しない場合には、補正データが補正テーブルに保存されているものでは補正テーブルをクリヤする(#01〜#04ステップ)。
また、隣接する画素の濃度差(画素値の差)が設定値を越えるものが存在することを判定し、かつ、走査方向での上流側の画素値が大きい場合には、露光タイミング設定手段63において画素値が大きい画素(補正対象画素)の露光の終了タイミングを繰り上げる補正データと、光量補正手段64においてその画素の光量を増大する補正データをセットする。
これと同様に、隣接する画素の濃度差(画素値の差)が設定値を越えるものが存在することを判定し、かつ、走査方向での下流側の画素値が大きい場合には、露光タイミング設定手段63において画素値が大きい画素(補正対象画素)の露光の開始タイミングを繰り下げる補正データと、光量補正手段64においてその画素の光量を増大する補正データをセットする。(#05〜#07ステップ)。
このラスタデータに含まれる画素毎の画素値の一例を図6に示すように示すことが可能である。同図では、画素D1〜D8を示しており、画素D2の画素値が高く、画素D3の画素値が低いことから画素の濃度差Sが設定値を越える状況と、画素D6の画素値が低く、画素D7の画素値が高いことから画素の濃度差Sが設定値を超える状況とが示され、露光タイミングの設定が行われない場合には、前記画素D1〜D8について、その画素値に対応した光量で時間Tだけ印画紙Pに露光が行われる。
前述したように画素値が大きいものほど、前記レーザ光源33rに供給する電力が増大し、印画紙Pに照射されるレーザビームの光量が増大するように前記電力制御部57が制御されるため、画素値が大きい画素に対応して印画紙Pに形成されるドット領域では、画素値が小さい画素に対応して印画紙Pに形成されるドット領域より高濃度となる。
前述した状況においては、図7に示すように、画素D2(補正対象画素)については、その画素D2に対応する露光の開始後、露光終了タイミングを時間Trだけ繰り上げるように前記露光タイミング設定手段63において補正データが設定されると共に、前記レーザ光源33rに供給する電圧を値Uxだけ増大させてレーザビームの光量を増大させるように前記光量補正手段64において補正データが設定される。
これと同様に、画素D7(補正対象画素)については、露光開始タイミングを時間Tfだけ繰り下げ、その画素D7に対応する露光が開始されるように前記露光タイミング設定手段63において補正データが設定される共に、前記レーザ光源33rに供給する電圧を値Uxだけ増大させてレーザビームの光量を増大させるように前記光量補正手段64において補正データが設定される。
1つの画素を露光する際のレーザビームの光量と露光時間との積を「積算露光量」とした場合、画素D2については、露光タイミングが変更されない状態では時間Tと画素値Uとの積が「積算露光量」となる。この露光装置では画素の露光を行う場合に、露光終了タイミング、あるいは、露光開始タイミングを変更した場合と比較して、露光タイミングの変更を行わない「積算露光量」と等しくなるように前記値Uxが設定される。
具体的には、画素D2については、時間Tから時間Trを減じた値(T−Tr)が露光時間となり、画素値Uに前記値Uxを加えた値(U+Ux)に露光時間(T−Tr)を乗じた値が補正後の積算露光量となる。従って、この補正後の積算露光量が前記積算露光値(T×U)と一致するように値Uxを設定することにより、露光タイミングの設定により不足する光量を補えるものにしている。画素D7についても同様に時間Tから時間Tfを減じた値(T−Tf)が露光時間となり、画素値Uに前記値Uxを加えた値(U+Ux)に露光時間(T−Tf)を乗じた値が補正後の積算露光量となる。
前述したように前記画素値出力部53は、前記光量補正手段64から与えられる補正データに基づいて、8ビット階調を越える階調(例えば、10ビット階調)の画素値を設定することが可能であり、前記D/A変換部54では、この画素値出力部53で設定される8ビットを越える画素値のデジタル信号をアナログ信号に変換する。これにより、電力制御部57においては8ビット階調を越える光量(高輝度)のレーザビームの照射を実現する。
次に、前記同期センサ40からの検出信号に基づきラスタ毎に設定された露光開始タイミングに達したことが判別されると、画素値出力部53から画素値が読み出され(露光タイミング設定手段63と光量補正手段64で補正データが設定されている場合には、補正データが反映された補正データ)、この画素値はD/A変換部54において電圧信号に変換され、前記電力制御部57に供給されることで、画素値に対応した光量のレーザビームを印画紙Pに照射し、画素値に対応した濃度と、画素に対応した露光タイミングでの露光が実現する(#08〜#10ステップ)。
このように画像データを構成するラスタデータを順次取得して露光を行う制御を反復して行い、全てのデータの露光が終了することにより画素露光処理を終了する(#11ステップ)。
〔画像露光処理の別実施形態〕
このフローチャートに示した制御形態は、本発明の画像露光処理の一例であり、前述したようにラスタデータ毎に、補正対象画素を特定し、露光タイミング設定手段63と光量補正手段64とで補正データを設定して、そのラスタデータの露光を行う逐次処理に代えて、例えば、複数のラスタデータを取得し、複数のラスタデータについて予め補正対象画素を特定し、露光タイミング設定手段63と光量補正手段64とで補正データを設定して保存しておき、この後、そのラスタデータの露光を行う際に、対応する補正データに基づいて露光を行う先行処理的な処理を行うものであっても良い。
このフローチャートに示した制御形態は、本発明の画像露光処理の一例であり、前述したようにラスタデータ毎に、補正対象画素を特定し、露光タイミング設定手段63と光量補正手段64とで補正データを設定して、そのラスタデータの露光を行う逐次処理に代えて、例えば、複数のラスタデータを取得し、複数のラスタデータについて予め補正対象画素を特定し、露光タイミング設定手段63と光量補正手段64とで補正データを設定して保存しておき、この後、そのラスタデータの露光を行う際に、対応する補正データに基づいて露光を行う先行処理的な処理を行うものであっても良い。
特に、露光を開始する以前に、画像データを構成する全ての画素について、補正対象画素を特定し、画素単位での露光タイミングの補正データと、画素単位での光量補正を行う補正データを設定しておき、露光時には、画素単位で設定した露光タイミングと光量補正との補正データに基づいて露光を行うように処理形態を設定しても良い。
更に、画像データに対応した露光を行う以前に、画像データの全てのラスタデータを取得して補正対象画素を特定し、対応する補正データ等をセットして保存し、その画像データの露光を行う際に、補正データに基づき、補正対象画素の露光タイミングと光量とを制御するものであっても良い。
〔発明の概念〕
このように本発明によると、画像データの露光を行う際には、画像データからラスタデータを取得し、そのラスタデータに含まれる画素のうち隣接する画素の濃度差が設定値を越え、かつ、主走査方向で上流側の画素の画素値が下流側の画素の画素値より大きい場合には、上流側の画素の画素値に基づく露光の終了タイミングを繰り上げ、また、隣接する画素の濃度差が設定値を越え、かつ、主走査方向で下流側の画素の画素値が上流側の画素の画素値より大きい場合には、下流側の画素の画素値に基づく露光開始タイミングを繰り下げることにより、大光量のレーザビームの照射時の光線が隣接する画素に与える影響を低減し、この隣接する画素に対応する露光領域における滲みの発生を抑制でき、明瞭な輪郭の画像のプリントを行えるものにしている。
このように本発明によると、画像データの露光を行う際には、画像データからラスタデータを取得し、そのラスタデータに含まれる画素のうち隣接する画素の濃度差が設定値を越え、かつ、主走査方向で上流側の画素の画素値が下流側の画素の画素値より大きい場合には、上流側の画素の画素値に基づく露光の終了タイミングを繰り上げ、また、隣接する画素の濃度差が設定値を越え、かつ、主走査方向で下流側の画素の画素値が上流側の画素の画素値より大きい場合には、下流側の画素の画素値に基づく露光開始タイミングを繰り下げることにより、大光量のレーザビームの照射時の光線が隣接する画素に与える影響を低減し、この隣接する画素に対応する露光領域における滲みの発生を抑制でき、明瞭な輪郭の画像のプリントを行えるものにしている。
特に、補正対象画素に対する露光時には、画像データの階調(ビット数)に対応した最高の光量を越えた光量のレーザビームによる露光が可能となるので、補正対象画素の画素値が8ビットの階調の最高値であっても、補正対象画素に対応する露光領域の濃度が不足する不都合を回避して、最適な濃度の領域を形成することも可能となる。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
本発明は、上記した実施の形態以外に以下のように構成しても良い。
(a)補正対象画素に対応する露光を行う際に、露光の終了タイミングの繰り上げ、又は、露光の開始タイミングの繰り下げのみを行い、その補正対象画素に対する光量の増大を図らない形態で露光を行う。つまり、補正対象画素に対応するレーザビームの光量は比較的大きいため、その補正対象画素に対する積算露光量が低下するものの、濃度の低下が認められ難い場合もあり、このような場合には、レーザビームの光量を増大させる制御を行わずとも済み、処理が単純化する。
(b)R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に対応した3種のラスタデータ毎に、そのラスタの隣接する画素の画素値から濃度差を取得し、3種のラスタデータに対応する3種の濃度差の全てが設定値を越えている場合にのみ、この3原色のラスタデータによって補正対象画素の露光に対応する露光の終了タイミング、あるいは、露光の開始タイミングを変更し、また、この3原色の露光に対応する光量の増大を図るように処理形態を設定しても良い。このように処理形態を設定することにより、印画紙上で白色の領域と黒色(灰色)の領域との境界が明瞭になる。
(c)露光タイミング設定手段63によって露光終了タイミングを繰り上げる場合、あるいは、露光開始タイミングを繰り下げる場合に隣接する画素の画素値の濃度差に対応(例えば、正比例)して繰り上げる時間、あるいは、繰り下げる時間を設定する。つまり、濃度差が設定値を越えるものであるが、その濃度差が比較的小さい場合には繰り上げる時間、あるいは、繰り下げる時間を比較的短くし、その濃度差が大きい場合には繰り上げる時間、あるいは、繰り下げる時間を長く設定する。これにより、滲みを発生しやすい状況の程度に対応した露光を実現し、濃度不足に陥ることがない。
(d)隣接する濃度差に対応(例えば、正比例)して、繰り上げる時間、あるいは、繰り下げる時間を設定する場合、繰り上げた時間、あるいは、繰り下げた時間に対応して、その画素(補正対象画素)に対する光量を増大する。これによると、露光タイミングが変更された場合にも積算露光量を決まった値に維持することが可能となり、補正対象画素の濃度に過不足を生ずることがない。
(e)画像データに基づいて基づいてYCC表色系の輝度信号値Yが算出され、前記濃度差取得手段は輝度信号値Yの差を前記濃度差として取得するように濃度差取得手段62の処理形態を設定しても良い。これによると、YCC表色系の技術を利用して濃度差を取得することが可能となる。
62 濃度差取得手段
63 露光タイミング設定手段
64 光量補正手段
E 画像露光ユニット(露光エンジン)
G 露光制御部(露光ユニット)
P 感光材料(印画紙)
63 露光タイミング設定手段
64 光量補正手段
E 画像露光ユニット(露光エンジン)
G 露光制御部(露光ユニット)
P 感光材料(印画紙)
Claims (5)
- 感光材料を副走査方向に搬送しながら、この感光材料に対して主走査方向にレーザビームを走査する形態で露光を行う画像露光ユニットを備えている露光装置であって、
画像データの主走査方向に沿う方向での画素毎に、画素値が大きいものほど前記レーザビームの光量を増大する露光制御部を備え、
この露光制御部は、前記主走査方向で隣接する画素の画素値の差を濃度差として取得する濃度差取得手段と、各画素における露光タイミングを設定する露光タイミング設定手段とを備え、
前記濃度差取得手段で設定値を超える濃度差を取得し、かつ、主走査方向で上流側の画素の画素値が下流側の画素の画素値より大きい場合には、上流側の画素の画素値に基づく露光の終了タイミングを繰り上げ、前記濃度差取得手段で設定値を超える濃度差を取得し、かつ、主走査方向で下流側の画素の画素値が上流側の画素の画素値より大きい場合には、下流側の画素の画素値に基づく露光開始タイミングを繰り下げるように前記露光タイミング設定手段による露光タイミングが設定される露光装置。 - 前記露光タイミング設定手段によって、露光終了タイミングが繰り上げられた画素と、露光開始タイミングが繰り下げられた画素とにおける光量の増大を図る光量補正手段を備えている請求項1記載の露光装置。
- R、G、Bの3原色に対応したレーザ光源を備え、前記濃度差取得手段は、前記3原色に対応した3種のラスタデータ毎に隣接する画素の画素値から前記濃度差を取得し、前記露光タイミング設定手段は、前記設定値を越えている濃度差に基づいて前記3種のラスタデータ毎に前記露光タイミングの設定を行う請求項1又は2記載の露光装置。
- R、G、Bの3原色に対応したレーザ光源を備え、前記濃度差取得手段は、前記3原色に対応した3種のラスタデータの隣接する画素の画素値から濃度差を取得し、前記露光タイミング設定手段は、前記3種のラスタデータに対応する3種の濃度差の全てが設定値を越えている場合に、3種のラスタデータでの露光において露光タイミングの設定を行う請求項1又は2記載の露光装置。
- 前記画像データに基づいてYCC表色系の輝度信号値Yが算出され、前記濃度差取得手段は輝度信号値Yの差を前記濃度差とする請求項1又は2記載の露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007174174A JP2009014839A (ja) | 2007-07-02 | 2007-07-02 | 露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2009014839A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016055434A (ja) * | 2014-09-05 | 2016-04-21 | 株式会社リコー | 静電潜像形成方法、静電潜像形成装置、画像形成装置、印刷物の生産方法 |
-
2007
- 2007-07-02 JP JP2007174174A patent/JP2009014839A/ja not_active Withdrawn
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