JP2009014484A - 圧力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイアフラムを含む基板を圧力媒体の導入方向に平行に配置してなる縦置き型の圧力センサにおいて、圧力脈動や外部振動による基板のダイアフラムの振動を抑制する。
【解決手段】ケース1はコネクタケース10とハウジング30との組付により構成され、基板20は、圧力導入通路31のコネクタケース10側の開口部31bに配置されている。そして、圧力媒体の導入方向Yに平行な基板20の板面20a、20bのうちセンシング部であるダイアフラム2に対応する位置にある部位は、ケース1を構成するハウジング30の内面30aに接して固定されケース1に支持されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧力検出を行うセンシング部を含む基板を、圧力媒体の導入方向に平行に配置してなる縦置き型の圧力センサに関する。
従来より、この種の一般的な縦置き型の圧力センサとしては、圧力媒体からの圧力を検出するセンシング部によって一部が構成されている板状の基板と、当該基板を収納するケースと、ケースの内部に設けられ圧力媒体が導入される圧力導入通路とを備え、基板の板面が圧力媒体の導入方向と平行になるように、基板を圧力導入通路に配置したものが提案されている(たとえば、特許文献1、2参照)。なお、基板の板面とは、通常の板における表と裏の主表面のことである。
このような圧力センサは、基板の板面を圧力導入通路と直交する方向に平行に設けてなる一般的なタイプのものに比べて、当該圧力導入通路と直交する方向に沿った体格が小さい、すなわち全体として体格の細い圧力センサを実現できる。
ここで、従来のものでは、基板は、基板の端部寄りの部位にダイアフラムなどのセンシング部が設けてあり、基板の中央部寄りの部位を、ハーメチックガラスなどによりケースに固定支持している。
特開平2−138776号公報 特許第2792116号公報
しかしながら、従来の縦置き型の圧力センサにおける基板の支持構造では、基板の表裏の板面のうちセンシング部に対応する位置にある部位が拘束されていない。つまり、従来では、センシング部は基板における自由端の部分となっているため、導入される圧力の脈動や外部からの振動の伝達によって、基板のセンシング部が振動してしまい、センサの出力に影響を及ぼす可能性があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、センシング部を含む基板を、圧力媒体の導入方向に平行に配置してなる縦置き型の圧力センサにおいて、圧力脈動や外部振動による基板のセンシング部の振動を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、基板(20)の板面(20a、20b)のうちセンシング部(2)に対応する位置にある部位を、ケース(1)に接しつつケース(1)に支持したことを、第1の特徴とする。
それによれば、基板(20)の板面(20a、20b)のうちセンシング部(2)に対応する位置にある部位が、ケース(1)に接して支持されることにより、センシング部(2)もケース(1)に支持された形となるため、圧力脈動や外部振動による基板(20)のセンシング部(2)の振動を抑制することができる。
ここで、ケース(1)としては、第1のケース部材(10)と、この第1のケース部材(10)に連結された第2のケース部材(30)とを備えたものであって、第1のケース部材(10)に、センシング部(2)からの信号を取り出すためのリード(12)を設け、圧力導入通路(31)を、第2のケース部材(30)における一端部および他端部に開口部(31a、31b)を有するとともに第2のケース部材(30)の内部にて当該両端部間を延びるように設けられたものとし、第1のケース部材(10)を第2のケース部材(30)における他端部側に接続したものにできる。
そして、このようなケース(1)の場合、基板(20)が第1のケース部材(10)の内部に臨む状態となるように、圧力導入通路(31)のうち第2のケース部材(30)における他端部側の開口部(31b)に当該基板(20)を配置し、基板(20)とリード(12)とを電気的に接続し、基板(20)の板面(20a、20b)のうちセンシング部(2)に対応する位置にある部位を、第2のケース部材(30)に接して支持すればよい(後述の図1、図4、図5、図6参照)。
このような基板(20)の配置とすることで、信号取り出し用のリード(12)と基板(20)との電気的接続が容易となる。
また、基板(20)とリード(12)との電気的接続を、一端部が基板(20)の一方の板面(20a)側に設けられた電極(28)に接続され他端部がリード(12)に接続されたボンディングワイヤ(40)により行った場合には、基板(20)の他方の板面(20b)のうちボンディングワイヤ(40)の接続部に対応する位置にある部位を、ケース(1)に接してケース(1)に支持してもよい(後述の図4、図5参照)。
それによれば、基板(20)のワイヤ接続部もケース(1)に支持されるため、圧力脈動や外部振動による基板(20)のワイヤ接続部の振動を抑制することができる。その結果、ワイヤ(40)の断線などの防止効果が期待できる。
ここにおいて、上記したようにケース(1)は第1のケース部材(10)と第2のケース部材(30)とより構成されるが、基板(20)の他方の板面(20b)のうちボンディングワイヤ(40)の接続部に対応する位置にある部位を支持するケース(1)の部分としては、これら両ケース部材(10、30)のどちらでもよい。
すなわち、基板(20)の他方の板面(20b)のうちボンディングワイヤ(40)の接続部に対応する位置にある部位を、第1のケース部材(10)の内部空間に入り込ませ、当該部位を第1のケース部材(10)に接して支持することができる(後述の図4参照)。
また、第2のケース部材(30)における他端部側の一部を、第1のケース部材(10)の内部空間に入り込むように延ばし、基板(20)の他方の板面(20b)のうちボンディングワイヤ(40)の接続部に対応する位置にある部位を、第2のケース部材(30)のうち第1のケース部材(10)の内部空間に入り込んでいる部位に接して支持してもよい(後述の図5参照)。
また、基板(20)とリード(12)との電気的接続を、一端部が基板(20)の一方の板面(20a)側に設けられた電極(28)に接続され他端部がリード(12)に接続されたバネ性を有するバネ部材(41)により行い、バネ部材(41)のバネ力を、基板(20)からリード(12)へ向かう方向に沿って発揮されるとしてもよい(後述の図6参照)。
それによれば、圧力脈動や外部振動による基板(20)のワイヤ接続部の振動を抑制することができる。その結果、ボンディングワイヤ(40)の断線防止などの効果が期待できる。
また、基板(20)としては、2枚の板材(21、22)を貼り合わせ、その貼り合わせ界面の一部に空洞(25)を設け、空洞(25)に対応する位置にある一方の板材(21)の部分に、前記圧力媒体からの圧力によって歪むセンシング部としてのダイアフラム(2)を形成したものでもよい。
この場合、基板(20)の板面(20a、20b)のうちダイアフラム(2)に対応する位置にある部位は、ダイアフラム(2)とは反対側に位置する他方の板材(22)の表面となる(後述の図2参照)。
それによれば、ダイアフラムタイプのセンシング部(2)を有する基板(20)において、基板(20)の板面(20a、20b)のうちダイアフラム(2)とは反対側に位置する面(20b)を、ケース(1)に接触させているから、ダイアフラム(2)の歪み特性を損なうことなく、基板(20)のケース(1)への支持が行える。
また、従来の基板の支持構造では、上記特許文献1、2などにも示されているように、圧力媒体の導入方向に隔てられた基板の両端部は浮いており、基板の中央部が支持された形となっている。このことに着目して、当該両端部の両方もしくは一方の端部を支持してやれば、従来の支持構造に比べて基板の振動を低減できると考え、さらに次の手段を創出した。
すなわち、本発明は、縦置き型の圧力センサにおいて、基板(20)の板面(20a、20b)において圧力媒体の導入方向(Y)に隔てられた両端部のうち少なくとも一方の端部を、ケース(1)に接してケース(1)に支持したことを、第2の特徴とする(後述の図7参照)。
それによれば、基板(20)の板面(20a、20b)における上記両端部の少なくとも一方が、ケース(1)に接して支持されることで固定端となり、基板(20)の振動を従来よりも低減できるため、圧力脈動や外部振動による基板(20)のセンシング部(2)の振動を抑制することができる。
この場合、基板(20)の板面(20a、20b)において圧力媒体の導入方向(Y)に隔てられた両端部を、ケース(1)に接してケース(1)に支持すれば、基板(20)の板面(20a、20b)における上記両端部の両方が、ケース(1)に接して支持されることで固定端となるため、基板(20)の振動低減のためには好ましい。
また、基板(20)の板面(20a、20b)において圧力媒体の導入方向(Y)に隔てられた両端部のうち一方の端部の方が他方の端部よりもセンシング部(2)に近いものである場合には、センシング部(2)に近い端部のみを、ケース(1)に接してケース(1)に支持してもよい。
基板(20)の板面(20a、20b)における上記両端部のうち一方の端部の方が他方の端部よりもセンシング部(2)に近い場合には、当該近い方の端部を支持する方が、圧力脈動によるセンシング部(2)の振動を抑制しやすくなり、好ましい。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサS1の全体概略断面構成を示す図である。また、図2は、図1中の圧力センサS1における基板20およびその近傍の拡大図である。
この圧力センサS1は、たとえば自動車に搭載され、燃料圧力、エンジンや駆動系の潤滑用オイル圧、あるいはエアコンの冷媒圧、さらには排気ガス圧などを検出する圧力センサ等に適用できる。
この圧力センサS1は、大きくは、センシング部2を有する基板20と、基板20を収納するケース1と、ケース1に設けられた圧力導入通路31とを備えてなる縦置き型の圧力センサである。まず、図2を参照して基板20について述べる。
基板20は、板材としての第1のシリコン基板21と板材としての第2のシリコン基板22とを貼り合わせたものである。これら両シリコン基板21、22は、ともにシリコン半導体よりなる。
ここで、基板20における第1のシリコン基板21側の外面としての板面を第1の板面20a、第2のシリコン基板22側の外面としての板面を第2の板面20bとする。基板20の形状は、これら両板面20a、20bを有する板状であればよいが、ここでは、矩形板状のものである。
両シリコン基板21、22の貼り合わせ界面にて、第1のシリコン基板21側から第2のシリコン基板22側へ向かって、導電部23、絶縁層24a、接着層24bが順次介在している。ここで、導電部23は、後述する歪みゲージ26、回路部27、および電極28を電気的に接続する配線として機能するものである。この導電部23は、たとえばAl(アルミニウム)などよりなる。
絶縁層24aおよび接着層24bは、たとえばシリコン酸化膜(SiO2)などよりなる電気絶縁性の膜であり、第1のシリコン基板21と第2のシリコン基板22とを接合固定するとともに、導電部23や回路部27などの電気絶縁を担う絶縁性接合層として機能するものである。ここでは、両シリコン基板21、22の貼り合わせは、絶縁層24aおよび接着層24bの2層にて行っているが、シリコン酸化膜などよりなる1層により行ってもよい。
また、2枚のシリコン基板21、22の貼り合わせ界面の一部には空洞25が設けられている。ここでは、空洞25は第2のシリコン基板22にエッチングなどにより形成された凹部を第1のシリコン基板21で覆うことにより気密に区画された空洞として構成されている。
そして、空洞25に対応する位置にある第1のシリコン基板21の部分は、上記センシング部2としてのダイアフラム2として構成されている。ここでは、空洞25は気密に封止され真空などの一定圧力を有する圧力基準室25として構成され、ダイアフラム2は、当該ダイアフラム2における第1の板面20aに印加される圧力媒体からの圧力によって歪むようになっている。
また、図2に示されるように、ダイアフラム2における貼り合わせ界面の部分には、不純物の注入・拡散などにより形成された歪みゲージ26が形成されている。ここでは、歪みゲージ26によりブリッジ回路が形成されており、ダイアフラム2の歪みによる当該ブリッジ回路の抵抗値変化が検出できるようになっている。
つまり、本実施形態では、ダイアフラム2によりセンシング部2が構成されており、このセンシング部2は、ダイアフラム2が受けた圧力を歪みゲージ26によって電気信号に変換し、この電気信号をセンサ信号として出力する半導体ダイアフラム式のものとして構成されている。
また、第1のシリコン基板21には、回路部27が設けられている。この回路部27は、半導体プロセスなどにより形成されたトランジスタ素子や各種配線などによって構成されたものであり、センサ信号の処理などを行うものである。
また、上述したように、これら歪みゲージ26と回路部27とが上記導電部23によって電気的に接続されている。また、基板20には、導電部23と電気的に接続された電極28が設けられている。この電極28は、後述するボンディングワイヤ40と接続されて、センサ信号を基板20の外部に取り出すためのものである。
ここでは、電極28は、Alなどより構成されたもので、第1のシリコン基板21の外面すなわち基板20における第1の板面20a側に設けられている。具体的には、第1の板面20aから導電部23まで貫通する開口部を第1のシリコン基板21に設け、この開口部内に電極28を設けることにより、第1の板面20a側にて電極28が露出している。それにより、電極28とボンディングワイヤ40との接続が可能となっている。
このように、本実施形態の基板20は、圧力媒体からの圧力を検出するセンシング部としてのダイアフラム2によって一部が構成されている板状のものであり、センシング部2とセンサ信号の処理回路である回路部27とが一体化したものである。
図1に戻って、ケース1について述べる。本実施形態のケース1は、第1のケース部材としてのコネクタケース10と、このコネクタケース10に連結された第2のケース部材としてのハウジング30とを備えるものである。
コネクタケース10は、たとえば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)やPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂を型成形することにより作製されたものであり、ここでは略円柱状をなしている。そして、このコネクタケース10の一端部側の表面(図1中、下方側の端面)には、コネクタケース10の収納空間を構成する凹部11が形成されている。
また、コネクタケース10には、上記センシング部としてのダイアフラム2からのセンサ信号を取り出すためのリード12が設けられている。ここでは、複数個の棒状のリード12が設けられている。
このリード12は、基板20の第1の板面20a側に設けられた上記電極28とボンディングワイヤ40を介して電気的に接続されており、それによって、基板20は、ワイヤ40およびリード12を介して外部と電気的に接続可能になっている。たとえば、図1では、各リード12の一端部(図1中、下方の端部)は、上記コネクタケース10の凹部11の内部に露出し、この露出部にてワイヤ40と接続されている。
このリード12は、たとえば黄銅にNiメッキ等のメッキ処理を施した材料よりなり、インサートモールドによりコネクタケース10と一体に成形されることによりコネクタケース10に保持されている。
一方、図1に示されるように、コネクタケース10の他端部側(図1中、上方端側)は開口部13として構成されている。そして、各リード12の他端部は、このコネクタケース10の他端部側の開口部13内に突出した形で露出している。
このようにコネクタケース10の開口部13に露出するリード12の他端部は、たとえばワイヤハーネス等の外部配線部材(図示せず)を介して外部回路(車両のECU等)に電気的に接続されるようになっている。つまり、コネクタケース10の他端部側は、上記リード12の他端部とともに、外部との接続を行うための接続部すなわちコネクタ部14として構成されている。
また、コネクタケース10には、コネクタケース10の上記凹部11と外部とを遮断する蓋部15が設けられている。この蓋部15は、上記凹部11と外部とを連通する開口部を遮蔽するように、コネクタケース10に対して取り付けられている。
蓋部15は、特に材質を限定するものではないが、コネクタケース10と同様の樹脂あるいは金属、セラミックなどよりなり、コネクタケース10に対して溶着や接着などにより、接合されている。
次に、第2のケース部材としてのハウジング30は、図1中の上下方向に延びる中空筒状をなすものである。このハウジング30は、たとえばステンレス(SUS)などの金属材料よりなるものであり、プレスや切削加工などにより成形できるものである。
圧力導入通路31は、ハウジング30の中空部として構成されたものである。つまり、圧力導入通路31は、ハウジング30の一端部側(図1中の下方端側)および他端部にそれぞれ開口部31a、31bを有し、ハウジング30の内部にてハウジング30の当該両端部間を延びるように設けられたものである。
また、ハウジング30の一端部側の外面には、圧力センサS1を自動車の適所、たとえば、エアコンの冷媒配管や自動車の燃料配管などの被検出体の適所に固定するためのネジ部32が形成されている。
そして、この被検出体から圧力導入通路31を介して圧力媒体が導入されるようになっている。この圧力媒体は、たとえば上記したエアコンの冷媒、ガソリンなどのエンジンの燃料、エンジンや駆動系の潤滑用オイル、あるいは排気ガスなどである。
そして、コネクタケース10の一端部側は、ハウジング30の他端部側に接続されている。この両ケース部材10、30の接続方法は特に限定するものではないが、溶接、接着、かしめなどが挙げられる。
ここでは、ハウジング30の他端部側にコネクタケース10の一端部側が挿入された状態で、ハウジング30の他端部側の一部30’がコネクタケース10にかしめ固定されている。これにより、両ケース部材10、30は一体に組み付けられ、本実施形態のケース1が構成されている。
さらに、ハウジング30の他端部側とコネクタケース10の一端部側との間には、ハウジング30とコネクタケース10の間を気密に封止するためのOリング50が配設されている。このOリング50は、たとえばシリコンゴム等の弾性材料よりなる。
ここで、図1に示されるように、本実施形態の圧力センサS1においては、基板20の板面20a、20bが圧力媒体の導入方向Yと平行になるように、基板20は圧力導入通路31に配置されている。ここで、圧力媒体の導入方向Yとは、圧力媒体の流れ方向および圧力導入通路31の延びる方向である。つまり、図1に示されるように、圧力導入通路31におけるハウジング30の一端部側の開口部31aから他端部側の開口部31bへ向かい方向である。
本実施形態では、基板20は、圧力導入通路31のうちハウジング30の他端部側の開口部31b、すなわち、コネクタケース10側の開口部31bに配置されている。そして、基板20は、両ケース部材10、30の境界部に位置してコネクタケース10の内部に臨んだ状態となっており、基板20の一部がコネクタケース10の内部、すなわちコネクタケース10の凹部11に入り込んでいる。
ここでは、このコネクタケース10に入り込んでいる基板20の部分に、上記電極28が設けられており、この電極28およびボンディングワイヤ40を介して、基板20とリード12とが電気的に接続されている(図1、図2参照)。
また、図1に示されるように、基板20の板面20a、20bのうちセンシング部としてのダイアフラム2に対応する位置にある部位が、ケース1に接しつつケース1に支持されている。なお、基板20の板面20a、20bのうちダイアフラム2に対応する位置にある部位を、以下、基板板面におけるセンシング部対応部ということとする。
基板板面におけるセンシング部対応部とは、基板20の板面20a、20bのうちダイアフラム2と平面的に同じ位置にある部位である。言い換えれば、基板板面におけるセンシング部対応部とは、ダイアフラム2を基板20の板面20a、20bに対して投影したときの板面20a、20b全体のうちの当該投影領域の部分をいう。
ここでは、図1、図2に示されるように、基板板面におけるセンシング部対応部は、ダイアフラム2とは反対側に位置する他方の板材としての第2のシリコン基板22の表面である。つまり、当該センシング部対応部は、基板20の第2の板面20bのうち当該ダイアフラム2が投影された領域である。
そして、本実施形態では、図1、図2に示されるように、基板板面におけるセンシング部対応部は、第2のケース部材としてのハウジング30に接してハウジング30支持されている。ここで、図3は、図1中の一点鎖線A−Aに沿った基板20の部分概略断面図である。
ここでは、基板板面におけるセンシング部対応部が接するケース1の部分、つまり、ケース1における基板支持部は、圧力導入通路31におけるハウジング30の他端側の開口部31bを構成するハウジング30の内面30aである。そして、このハウジング30の内面30aは、図3に示されるように、基板20の第2の板面20bに倣って平坦な面となっている。
そして、基板20とハウジング30の内面30aとの間には、低融点ガラスなどよりなる接着剤60を介して接着されている。これにより、基板板面におけるセンシング部対応部は、ハウジング30の内面30aに固定され支持された状態となっている。
なお、「基板板面におけるセンシング部対応部がケース1に接する」とは、接着剤60を介した間接的な接触だけでなく、基板板面におけるセンシング部対応部がケース1に直接接触する直接的な接触でもよい。具体的には上記図3において、基板20の第2の板面20bとハウジング30の内面30aとが直接接していてもよい。
この場合、当該両面20b、30aが直接接触している部位以外では、上記図3と同様に基板20とハウジング30との間に接着剤60が介在し、この接着剤60によって基板20はハウジング30に固定される。
また、間接的な接触の場合には、上記した低融点ガラスなどの接着剤60以外にも、ゴムや低弾性樹脂などよりなる緩衝部材を、基板20の第2の板面20bとハウジング30の内面30aとの間に介在させてもよい。この場合、当該緩衝部材は接着機能を持つものでもよいし、持たないものでもよい。
また、本実施形態では、基板20および接着剤60により、圧力導入通路31におけるハウジング30の他端部側の開口部31bは気密に封止されている。そのため、圧力導入通路31におけるハウジング30の一端部側の開口部31aから導入される圧力媒体は、コネクタケース10側には侵入しないようになっている。
次に、上記圧力センサS100の組み付け方法について、その一具体例を述べる。上記図2に示される基板20を用意し、この基板20を上記図1〜図3に示されるように、接着剤60を介してハウジング30に接合する。
次に、リード12がインサート成形されたコネクタケース10を用意する。この時点では、上記蓋部15は外しておく。そして、Oリング50を介して、ハウジング30とコネクタケース10とを嵌合させ、ハウジング30の一部30’をコネクタケース10にかしめることにより、ハウジング30とコネクタケース10と一体化する。
次に、蓋部15が外されているコネクタケース10における上記開口部から、凹部11内に位置する基板20の上記電極28とコネクタケース10のリード12との間で、ワイヤボンディングを行い、これら両部をボンディングワイヤ40で接続する。このワイヤボンディングは通常の方法により行える。
その後、上記ワイヤボンディングを行ったコネクタケース10の開口部に、蓋部15をかぶせ、溶着などにより蓋部15をコネクタケース10に固定し、当該開口部を閉塞する。こうして、図1に示される本圧力センサS1が完成する。
かかる圧力センサS1の基本的な圧力検出動作について述べる。圧力センサS1は、たとえば、ハウジング30のネジ部32を介して、車両の適所に取り付けられる。そして、外部からの圧力媒体(上記したエアコンの冷媒や自動車の潤滑用オイル等)が、ハウジング30の圧力導入通路31を介して圧力センサS1内に導入される。
このようにして導入された圧力媒体は、直接的には、基板20の第1の板面20aにおけるダイアフラム2の部分に当たることになる。すると、この圧力媒体からの圧力が、ダイアフラム2に受圧され、当該印加圧力に応じてダイアフラム2が歪み、それに基づく電気信号が発生する。
この電気信号は、処理回路部27によって増幅や調整などの処理を施され、センサ信号として、基板20の電極28からボンディングワイヤ40を介してリード12へ出力される。そして、このセンサ信号は、リード12からコネクタ部14を介して、車両のECUなどの上記外部回路へ伝達される。以上が、圧力センサS100における基本的な圧力検出動作である。
ところで、本実施形態の圧力センサS1によれば、基板20の板面20a、20bのうちセンシング部であるダイアフラム2に対応する位置にある部位を、ケース1のうちのハウジング2の内面30aに接して支持しており、ダイアフラム2がケース1に支持された形となる。
そのため、本圧力センサS1によれば、圧力導入通路31にて発生する圧力脈動や、圧力センサS1に加わる車両振動などの外部振動によって、基板20のダイアフラム2が振動するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、外部へ信号を取り出すためのリードを有するコネクタケース10と、圧力導入通路31を有するハウジング30とを組み合わせることにより、ケース1を構成し、これら両ケース部材10、20の境界部に基板20を設けた形としている。このような基板20の配置とすることで、信号取り出し用のリード12と基板20との電気的接続が容易となる。
また、本実施形態では、センシング部としてのダイアフラム2を有する基板20を用いている。ここで、もし、ダイアフラム2をケース1に接して支持させてしまうと、ダイアフラム2の歪み特性が損なわれるおそれがある。
しかし、本実施形態では、基板20の板面20a、20bのうちダイアフラム2とは反対側に位置する第2の板面20bを、ケース1のうちハウジング30の内面30aに接触させているから、ダイアフラム2の歪み特性を損なうことなく、基板20のケース1への支持が行える。
なお、本実施形態の基板20は、上述したように、2枚の板材21、22を貼り合わせ、これらの貼り合わせ界面の一部に空洞25を設け、空洞25に対応する部位をセンシング部としてのダイアフラム2として構成し、回路部27および外部取り出し用の電極28を有するものである。
このような基板20は、一般的な半導体プロセスにより作製できるものであり、貼り合わせ形態や材質などについては、上記した例に限定されるものではない。また、基板20は回路部27を持たないものであってもよく、たとえば基板20とは別体の回路基板をケース1内に設けてもよい。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係る圧力センサS2の全体概略断面構成を示す図である。本実施形態においても、基板板面におけるセンシング部対応部をハウジング30の内面30aに接触支持させているため、圧力脈動や外部振動による基板20のセンシング部2の振動が抑制されることは、上記第1実施形態と同様である。以下、これ以外の上記第1実施形態との相違点を中心に述べる。
図4に示されるように、本実施形態の圧力センサS2も、上記図1のものと同様に、基板20とリード12との電気的接続は、ボンディングワイヤ40により行われている。このボンディングワイヤ40は、一端部が基板20の第1の板面20a側に設けられた電極28に接続され他端部がリード12に接続されている。
ここにおいて、本実施形態では、基板20の第2の板面20bのうちボンディングワイヤ40の接続部に対応する位置にある部位が、ケース1に接してケース1に支持されている。なお、基板20の第2の板面20bのうちボンディングワイヤ40の接続部に対応する位置にある部位を、以下、基板板面におけるワイヤ接続対応部ということとする。
基板板面におけるワイヤ接続対応部とは、基板20の第2の板面20bのうち電極28と平面的に同じ位置にある部位である。言い換えれば、基板板面におけるワイヤ接続対応部は、電極28を基板20の第2の板面20bに対して投影したときの当該第2の板面20bにおける投影領域である。
また、ここでは、図4に示されるように、基板板面におけるワイヤ接続対応部は、コネクタケース10の内部空間である凹部11内に入り込んでおり、当該ワイヤ接続対応部は、コネクタケース10のうち当該ワイヤ接続対応部に対向する内面10aに接して支持されている。
ここで、コネクタケース10の内面10aは、コネクタケース10の型成形により作製できるものであり、上記したハウジング30の内面30aと同様に、平坦な面として構成されている。
図4では、基板板面におけるワイヤ接続対応部とコネクタケース10の内面10aとの接触は、直接的な接触であり、基板板面におけるワイヤ接続対応部はコネクタケース10の内面10aに押し付けられるように直接接して支持されている。なお、この部分の接触に関しても、上記した基板板面におけるセンシング部対応部とケース1との接触の場合と同様に、直接的な接触および間接的な接触の両方が可能である。
そして、本実施形態によれば、基板20におけるダイアフラム2だけでなく、基板20のワイヤ接続部もケース1に支持されるため、圧力脈動や外部振動による基板20のワイヤ接続部の振動が抑制される。その結果、ボンディングワイヤ40の断線防止などの効果が期待される。
また、本実施形態によれば、圧力センサS2の組み付けにおいてワイヤボンディングを行う際に、基板20の電極28がコネクタケース10に支持されているため、電極28の土台が安定になり、ワイヤボンディング性の向上が期待される。
(第3実施形態)
図5は、本発明の第3実施形態に係る圧力センサS3の全体概略断面構成を示す図である。本実施形態は、上記第2実施形態と同様に、ダイアフラム2および基板20のワイヤ接続部をケース1に支持することで、圧力脈動や外部振動によるダイアフラム2およびワイヤ接続部の振動を抑制したものである。
ここで、本実施形態の圧力センサS3では、基板板面におけるワイヤ接続対応部を支持するケース1の部分が、上記第2実施形態とは異なり、ハウジング30の内面30aとなっている。
図5に示されるように、本実施形態では、ハウジング30における他端側の一部が、コネクタケース10の内部空間である凹部11に入り込むように延びている。このハウジング30のうちコネクタケース10の凹部11に入り込んでいる部位は、上記した基板支持部としてのハウジング30の内面30aを延長したものである。
そして、このハウジング30の内面30aに対して、基板板面におけるセンシング部対応部、および、基板板面におけるワイヤ接続対応部が接しており、これら両対応部はケース1に支持された形となっている。本実施形態の圧力センサS3によれば、上記第2実施形態と同様の効果が期待される。
(第4実施形態)
図6は、本発明の第4実施形態に係る圧力センサS4の要部の概略断面構成を示す図である。本実施形態においても、基板板面におけるセンシング部対応部をハウジング30の内面30aに接して支持させており、それによる作用効果は、上記第1実施形態のものと同様である。
上記第1実施形態との相違点を述べると、図6に示されるように、本実施形態の圧力センサS4では、基板20とリード12との電気的接続は、上記したボンディングワイヤ40の代わりに、バネ性を有するバネ部材41により行われている。
このバネ部材41としては、特に限定されるものではないが、コイルバネ、板バネなどが挙げられる。バネ部材41の一端部が基板20の第1の板面20a側に設けられた電極28に接続され、バネ部材41の他端部がリード12に接続されている。
このバネ部材41は、ステンレスなどの金属よりなるバネ性を有するものであり、そのバネ力は、基板20からリード12へ向かう方向(図6中の左右方向)に沿って伸縮するように発揮される。このバネ部材41と電極28およびリード12との接続は、溶接、接着、はんだ、ロウ付けなどにより行われる。
なお、本実施形態では、コネクタケース10におけるリード12の配置が、上記図1に示されるものとは若干異なっている。つまり、上記図1では、電極28に接続されるリード12は、ワイヤボンディングのために基板20の第2の板面20b側に設けられていたが、本実施形態では、当該リード12は、基板20の第1の板面20aにおける電極28に対向して配置されている。
本実施形態によれば、圧力脈動や外部振動が基板20のワイヤ接続部に加わっても、バネ部材41のバネ性により、当該ワイヤ接続部の振動が緩和される。そのため、本実施形態によれば、圧力脈動や外部振動によるワイヤ接続部の振動が抑制され、その結果、ワイヤ接続部の電気的接触不良などの防止効果が期待される。
(第5実施形態)
図7は、本発明の第5実施形態に係る圧力センサS5の全体概略断面構成を示す図である。図7に示されるように、本実施形態では、基板板面におけるセンシング部対応部をハウジング30の内面30aに接触支持させていない。
その代わり、本実施形態の圧力センサS5では、上記図4に示される圧力センサと同様に、基板板面におけるワイヤ接続対応部を、コネクタケース10の内面10aに接してケース1に支持させている。
図7において、さらに言うならば、基板板面におけるワイヤ接続対応部だけでなく、基板20の第2の板面20bにおいて圧力媒体の導入方向Yに隔てられた両端部のうち当該ワイヤ接続対応部に近い端部も、コネクタケース10の内面10aに接してケース1に支持されている。
本実施形態では、基板板面におけるセンシング部対応部は、ケース1から浮いているものの、基板20の中央部が接着剤60を介してハウジング30に固定されている。そして、基板20の上記端部は、これに接するコネクタケース10の内面10aに対して、単に直接的に接触していてもよいし、上記した接着剤や緩衝部材を介して間接的に接触していてもよい。
上述したように、従来の基板の支持構造では、圧力媒体の導入方向に隔てられた基板の両端部は浮いており、当該両端部間に位置する基板の中央部が支持された形となっている。それに対して、本実施形態では、基板20の中央部をケース1に支持することに加えて、当該基板20の両端部の一方の端部をケース1に支持している。
このように、基板20の上記両端部の一方をケース1に接してケース1に支持させることにより、上記両端部の一方が固定端となる。それによれば、基板20の中央部をケース1に支持するが上記両端部は浮いている従来の支持構造に比べて、基板20の振動が大きくなりにくい構造となる。その結果、本実施形態によっても、圧力脈動や外部振動による基板20のセンシング部2の振動を抑制することができる。
なお、図7に示される例では、基板20の上記両端部の一方の端部が、ケース1に接してケース1に支持されていたが、基板20の上記両端部の両方がケース1に接して支持されていてもよい。基板20の上記両端部の両方が、ケース1に接して支持されることで固定端となるため、基板20の振動低減のためには好ましい。
この場合の具体例は、上記図4や上記図5に示される。ただし、この場合、上記図4や上記図5において、当該基板20の両端部がケース1に接して支持されるように、上記各内面10a、30aが設けられていればよく、基板板面において当該両端部に近い位置にあるセンシング部対応部およびワイヤ接続対応部については、ケース1と接することなく離れていてもよい。
また、本実施形態の基板20では、基板20の上記両端部のうち一方の端部と他方の端部とでは、センシング部であるダイアフラム2からの距離が異なっている。図7に示される例では、基板20の一端部(図7中の下方側の端部)の方が、基板20の他端部(図7中の上方側の端部)よりも、ダイアフラム2に近い位置にある。
そして、図7では、基板20の上記両端部のうち上記他端部のみが、ケース1におけるコネクタケース10の内面10aに接して支持されている。しかしながら、これとは反対に、基板20の上記両端部のうちダイアフラム2に近い方の上記一端部のみが、ケース1に接してケース1に支持されていてもよい。
この場合の具体例は、上記図1に示される。基板20の上記両端部のうち一方の端部の方が他方の端部よりもセンシング部であるダイアフラム2に近い場合において、いずれか一方の端部のみを支持するときには、当該近い方の端部を支持する方が、圧力脈動によるダイアフラム2の振動を抑制しやすくなるため、好ましいと考えられる。
また、基板20の上記両端部の両方もしくはいずれか一方をケース1に接して支持する場合には、ケース1を構成するコネクタケース10およびハウジング30のどちらで支持を行ってもよい。
また、この基板20の上記両端部において、ケース1に接して支持される面は、基板20における第1の板面20aでも第2の板面20bでもよく、あるいは、第1および第2の板面20a、20bの両方でもよい。どの板面にて支持するかは、ケース1の内面の構成を設計変更することで適宜決めればよい。
(他の実施形態)
なお、ケース1における基板支持部としては、上記図3に示したハウジング30の内面30aのように、平坦面であるものが望ましいが、曲面でもよい。図8は、ケース1における基板支持部としてのハウジング30の内面30aが曲面である例を示す概略断面図である。
また、上記各実施形態では、基板20を、圧力導入通路31の端部すなわち圧力導入通路31におけるハウジング30の他端部側の開口部31bに配置したが、圧力導入通路31の中間部に、基板20を配置してもよい。この場合も、上記実施形態と同様に、圧力導入通路31の中間部に位置するハウジング30の内面に対して、基板20を接して支持させればよい。
また、上記実施形態では、ケース1はコネクタケース10とハウジング30との組み付け品として構成されていたが、ケースは、圧力導入通路を有するとともに基板20を縦置き収納できるものであればよく、単一部品よりなるものでもよい。
また、基板20も、圧力媒体からの圧力を検出するセンシング部を有する板状のものであればよく、上記した2枚のシリコン基板21、22を貼り合わせたものに限定されず、単一の基板よりなるものであってもよい。また、センシング部としては、ダイアフラムに限定されるものではなく、公知の圧力検出手段が採用可能である。
本発明の第1実施形態に係る圧力センサの全体概略断面図である。 図1中の圧力センサにおける基板の拡大図である。 図1中のA−A部分概略断面図である。 本発明の第2実施形態に係る圧力センサの全体概略断面図である。 本発明の第3実施形態に係る圧力センサの全体概略断面図である。 本発明の第4実施形態に係る圧力センサの要部を示す概略断面図である。 本発明の第2実施形態に係る圧力センサの全体概略断面図である。 ケースにおける基板支持部としてのハウジングの内面が曲面である例を示す概略断面図である。
符号の説明
1…ケース、2…センシング部としてのダイアフラム、
10…第1のケース部材としてのコネクタケース、12…リード、
20…基板、20a…基板の第1の板面、20b…基板の第2の板面、
21…板材としての第1のシリコン基板、22…板材としての第2のシリコン基板、
25…空洞としての圧力基準室、28…電極、
30…第2のケース部材としてのハウジング、31…圧力導入通路、
31a…圧力導入通路におけるハウジングの一端部側の開口部、
31b…圧力導入通路におけるハウジングの他端部側の開口部、
40…ボンディングワイヤ、41…バネ部材、Y…圧力媒体の導入方向。

Claims (10)

  1. 圧力媒体からの圧力を検出するセンシング部(2)によって一部が構成されている板状の基板(20)と、
    前記基板(20)を収納するケース(1)と、
    前記ケース(1)の内部に設けられ前記圧力媒体が導入される圧力導入通路(31)とを備え、
    前記基板(20)の板面(20a、20b)が前記圧力媒体の導入方向(Y)と平行になるように、前記基板(20)は前記圧力導入通路(31)に配置されている圧力センサにおいて、
    前記基板(20)の前記板面(20a、20b)のうち前記センシング部(2)に対応する位置にある部位が、前記ケース(1)に接しつつ前記ケース(1)に支持されていることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記ケース(1)は、第1のケース部材(10)と、この第1のケース部材(10)に連結された第2のケース部材(30)とを備えるものであり、
    前記第1のケース部材(10)には、前記センシング部(2)からの信号を取り出すためのリード(12)が設けられており、
    前記圧力導入通路(31)は、前記第2のケース部材(30)における一端部および他端部に開口部(31a、31b)を有するとともに前記第2のケース部材(30)の内部にて当該両端部間を延びるように設けられたものであり、
    前記第1のケース部材(10)は、前記第2のケース部材(30)における前記他端部側に接続されており、
    前記基板(20)は、前記第1のケース部材(10)の内部に臨んだ状態で、前記圧力導入通路(31)のうち前記第2のケース部材(30)における前記他端部側の前記開口部(31b)に配置されており、
    前記基板(20)と前記リード(12)とが電気的に接続されており、
    前記基板(20)の前記板面(20a、20b)のうち前記センシング部(2)に対応する位置にある部位は、前記第2のケース部材(30)に接して支持されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記基板(20)と前記リード(12)との電気的接続は、一端部が前記基板(20)の一方の前記板面(20a)側に設けられた電極(28)に接続され他端部が前記リード(12)に接続されたボンディングワイヤ(40)により行われており、
    前記基板(20)の他方の前記板面(20b)のうち前記ボンディングワイヤ(40)の接続部に対応する位置にある部位が、前記ケース(1)に接して前記ケース(1)に支持されていることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
  4. 前記基板(20)の他方の前記板面(20b)のうち前記ボンディングワイヤ(40)の接続部に対応する位置にある部位は、前記第1のケース部材(10)の内部空間に入り込んでおり、当該部位は前記第1のケース部材(10)に接して支持されていることを特徴とする請求項3に記載の圧力センサ。
  5. 前記第2のケース部材(30)における前記他端部側の一部が、前記第1のケース部材(10)の内部空間に入り込むように延びており、
    前記基板(20)の他方の前記板面(20b)のうち前記ボンディングワイヤ(40)の接続部に対応する位置にある部位は、前記第2のケース部材(30)のうち前記第1のケース部材(10)の内部空間に入り込んでいる部位に接して支持されていることを特徴とする請求項3に記載の圧力センサ。
  6. 前記基板(20)と前記リード(12)との電気的接続は、一端部が前記基板(20)の一方の前記板面(20a)側に設けられた電極(28)に接続され他端部が前記リード(12)に接続されたバネ性を有するバネ部材(41)により行われており、
    前記バネ部材(41)のバネ力は、前記基板(20)から前記リード(12)へ向かう方向に沿って発揮されるものであることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
  7. 前記基板(20)は、2枚の板材(21、22)を貼り合わせてなり、
    前記2枚の板材(21、22)の貼り合わせ界面の一部には空洞(25)が設けられ、
    前記空洞(25)に対応する位置にある一方の前記板材(21)の部分には、前記圧力媒体からの圧力によって歪むダイアフラム(2)が形成され、このダイアフラム(2)が前記センシング部として構成されており、
    前記基板(20)の前記板面(20a、20b)のうち前記ダイアフラム(2)に対応する位置にある部位は、前記ダイアフラム(2)とは反対側に位置する他方の前記板材(22)の表面であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の圧力センサ。
  8. 圧力媒体からの圧力を検出するセンシング部(2)によって一部が構成されている板状の基板(20)と、
    前記基板(20)を収納するケース(1)と、
    前記ケース(1)の内部に設けられ前記圧力媒体が導入される圧力導入通路(31)とを備え、
    前記基板(20)の板面(20a、20b)が前記圧力媒体の導入方向(Y)と平行になるように、前記基板(20)は前記圧力導入通路(31)に配置されている圧力センサにおいて、
    前記基板(20)の前記板面(20a、20b)において前記圧力媒体の導入方向(Y)に隔てられた両端部のうち少なくとも一方の端部が、前記ケース(1)に接して前記ケース(1)に支持されていることを特徴とする圧力センサ。
  9. 前記基板(20)の前記板面(20a、20b)において前記圧力媒体の導入方向(Y)に隔てられた両端部が、前記ケース(1)に接して前記ケース(1)に支持されていることを特徴とする請求項8に記載の圧力センサ。
  10. 前記基板(20)の前記板面(20a、20b)において前記圧力媒体の導入方向(Y)に隔てられた両端部のうち一方の端部の方が他方の端部よりも前記センシング部(2)に近いものであり、
    前記センシング部(2)に近い端部のみが、前記ケース(1)に接して前記ケース(1)に支持されていることを特徴とする請求項8に記載の圧力センサ。
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