JP2009014436A - 球形タンクの溶接検査システム - Google Patents

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Abstract

【課題】検査作業の安全性を確保して球形タンクの溶接部を効率的に検査することのできる球形タンクの溶接検査システムを提供する。
【解決手段】球形タンクを包囲する多面体空間を形成する複数の頂点位置に、互いに同期して位置計測用情報を発するGPS送信機をそれぞれ配置し、一方、前記球形タンクの表面に沿って走行可能な自走型走行装置に、少なくとも3つのGPS送信機からの位置計測用情報をそれぞれ受信して前記球形タンクの表面上における自位置を求めるGPS受信機と、予め求められている前記球形タンクの溶接線を示す座標データと前記GPS受信機にて求められた前記球形タンク上の自位置とを比較して前記球形タンクの溶接線に倣ってその走行を制御する走行制御装置を搭載したことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、液化ガス等の貯留に用いられる球形タンクの表面に沿って走行可能な走行装置の走行を制御し、上記走行装置に搭載した溶接検査装置により上記球形タンクの溶接部を効率的に検査するに好適な球形タンクの溶接検査システムに関する。
液化ガス等の貯留に用いられる球形タンクは、その直径が10数mにも及ぶ鋼鉄製の大型構造物であり、図6(a)(b)にその平面図と側面図とをそれぞれ示すように、複数枚の壁面体(鋼鉄板)1を互いに溶接して構築される。尚、図中2は球形タンクを支持する複数本の支柱であり、3は球形タンクの表面(壁面)に表れる溶接線(溶接ビード;溶接痕)を示している。
このような球形タンクにおいては、その溶接部の状態を検査して溶接欠陥が存在しないことを確認することが重要であり、例えば球形タンクの表面に沿って走行可能な走行装置に搭載した超音波探傷装置等の溶接検査装置を用いてその検査が行われる(例えば特許文献1,2を参照)。
特開平7−224542号公報 特開2000−272559号公報
ところで球形タンクにおける溶接線3の全てを検査するには、溶接検査装置を搭載した走行装置を上記溶接線3に倣って走行させることが必要であり、従来一般的にはオペレータにより球形タンク上における走行装置の位置と溶接線との位置関係を確認しながら、その走行をリモート制御している。しかしながら前述したように球形タンクは大型構造物であるので、特に走行装置が球形タンクの上半球面上を走行している場合、オペレータが位置する地表上から上記走行装置を視認することが困難である。
そこで走行装置にカメラを搭載して走行位置周辺のタンク表面の状況を撮像し、その画像をモニタしながら上記走行装置の走行を制御したり、或いはオペレータ自らが球形タンクの赤道部に設けられた歩廊に上って、更には上記歩廊からタンク天頂部に続く階段を上って走行装置を視認しながら前記走行装置の走行を制御するようにしている。この為、検査作業に多大な時間を要すると共に、その作業効率が非常に悪く、しかも作業安全性の点でも問題があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、溶接検査装置を搭載し、球形タンクの表面に沿って走行可能な走行装置の走行を自動制御して上記球形タンクの溶接部を効率的に検査することのできる球形タンクの溶接検査システムを提供することにある。
上述した目的を達成するべく本発明に係る球形タンクの溶接検査システムは、球形タンクの表面に沿って走行可能な自走型走行装置を前記球形タンクの溶接線に沿って走行させ、上記自走型走行装置に搭載した溶接検査装置を用いて前記球形タンクの溶接部の状態を自動検査するに好適なものであって、
前記球形タンクを包囲する多面体空間を形成する複数の頂点位置に、互いに同期して位置計測用情報を発する複数のGPS送信機をそれぞれ配置すると共に、前記自走型走行装置には少なくとも3つの上記GPS送信機からの位置計測用情報をそれぞれ受信して前記球形タンクの表面上における自位置を求めるGPS受信機を搭載し、
更に前記自走型走行装置に、予め求められている前記球形タンクにおける溶接線の座標データと前記GPS受信機にて求められた前記球形タンクの表面上における自位置とを比較して前記球形タンクの溶接線に倣ってその走行を制御する走行制御装置を搭載したことを特徴としている。
ちなみに球形タンクを包囲する前記多面体空間は、例えば4面体(三角錐)や5面体(代表的には三角柱)、或いは6面体(代表的には直方体)からなり、複数のGPS送信機はこれらの多面体の各頂部にそれぞれ配置される。換言すれば多面体空間が4面体である場合には、その4つの頂部にそれぞれGPS送信機が配置され、5面体である場合にはその6つの頂部に、更に6面体である場合にはその8つの頂部にGPS送信機がそれぞれ配置される。従って球形タンクの表面上の任意の位置において上述した複数のGPS受信機の内、少なくとも3個のGPS送信機からそれぞれ送信される位置計測用情報を確実に受信することが可能となる。
また好ましくは前記溶接線の座標データは、メモリに記憶されて前記自走型走行装置に与えられるものであって、前記走行制御装置は、指定された溶接線追跡走行プログラムに従って前記GPS受信機から求められた自位置と前記溶接線の座標データとから該溶接線からのずれを算出し、そのずれを補正しながら前記自走型走行装置の走行を制御するように構成される。
尚、前記溶接検査装置は、例えば超音波を用いてTOFD(Time of Flight Diffraction)法にて溶接部における欠陥の有無を検査する超音波探傷装置からなる。
このように構成された球形タンクの溶接検査システムによれば、球形タンク上の任意の位置において自走型走行装置に搭載したGPS受信機を用いて該球形タンク上の自位置を正確に求めることができる。従ってこの自位置と溶接線の座標データとを比較することで超音波検査部位である溶接線からの上記自走型走行装置のずれを正確に求めることができる。そして溶接線からのずれを補正しながら、指定された溶接線追跡走行プログラムに従って自走型走行装置の走行を制御することで、該自走型走行装置を溶接線に倣って高精度に自動追従走行させることが可能となる。
故にオペレータにより球形タンク上の自走型走行装置を視認することができなくても、更には上記走行装置の現在位置と溶接線との位置関係を視認することかできなくても、球形タンクの全表面に亘って上記自走型走行装置の走行を自動制御することができる。この結果、大型構造物である球形タンクの溶接線検査を効率的に、しかも検査作業の安全性を十分に確保しながら実施することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る球形タンクの溶接検査システムについて説明する。
図1は実施形態に係る溶接検査システムの概略構成図である。この検査システムは、概略的には液化ガス等を貯留する鋼鉄製の大型構造物である球形タンクAの表面に沿って走行して該球形タンクの溶接部を検査する検査ロボット10と、上記球形タンクの周囲に配置される複数のGPS送信機20(20a,20b〜20n)とからなる。
検査ロボット10は、基本的には上記球形タンクAの表面に磁気吸着しながら該球形タンクA上を走行する車輪またはキャタピラを備えた自走型走行装置11と、この走行装置11に搭載されて球形タンクAの溶接部を非接触検査する溶接検査装置12とを備える。更に検査ロボット10は、前記走行装置11に搭載されて前記GPS送信機20(20a,20b〜20n)がそれぞれ発する位置計測用情報を受信して前記球形タンクA上の自位置を検出するGPS受信機13と、このGPS受信機13にて求められた自位置と前記球形タンクAの溶接線の座標データとからその走行位置における溶接線とのずれを求め、このずれを補正しながら走行装置11の走行を制御する走行制御装置14とを備える。
この走行制御装置14は、基本的には球形タンクAの前述した溶接線3に沿って設定された走行ルートに従って、複数の溶接線を順に辿りながら前記検査ロボット10が走行するように、その走行方向を制御する役割を担っている。尚、上記走行ルート(複数の溶接線を辿る順序)は、予めプログラムして走行制御装置14に与えられるものであっても良く、或いはオペレータの指示により順次溶接線を選択指定しながらリアルタイムに走行制御装置14に与えものであっても良い。
このような走行制御の下で前記走行制御装置14は、上述したようにGPS受信機13にて求められた自位置の情報に従って溶接線からのずれを補正するべく走行装置11の走行方向を制御する。これによって検査ロボット10は、その走行ルートである溶接線上を正確に辿りながら球形タンクAの表面に沿って走行する。そしてこの検査ロボット10の走行に伴い、前記溶接検査装置12は前記球形タンクAの溶接部の超音波検査を逐次実行する。
ここで前述した複数のGPS送信機20(20a,20b〜20n)について説明する。これらのGPS送信機20a,20b〜20nは、検査対象である球形タンクAの周囲にそれぞれ配置されるものであって、特に球形タンクAを包囲する多面体空間を形成する複数の頂点位置にそれぞれ設けられる。具体的には、例えば図2に示すように球形タンクAを包囲する6面体空間、代表的には直方体空間Bである場合、直方体空間Bを形成する8個の頂点位置a,b〜hにGPS送信機20a,20b〜20nがそれぞれ設けられる。より具体的には球形タンクAが設置された地表面上の上記球形タンクAの設置領域を囲む四角形(略正方形)の頂部である4箇所a,b,c,dに4個のGPS送信機20a〜20dをそれぞれ配置すると共に、これらの各頂部の直上であって前記球形タンクAの高さよりも高い位置e,f,g,hに4個のGPS送信機20e〜20hをそれぞれ配置する。
ちなみに球形タンクAの上方側に配置する4個のGPS送信機20e〜20hについては、例えば球形タンクAの周囲に存在する該球形タンクAよりも地上高の高い複数の建屋(建築物)を利用して設置するようにすれば十分である。また球形タンクAの周囲に適当な建屋(建築物)が存在しない場合には、球形タンクAの周囲に鉄塔(支柱)を建て、その鉄塔(支柱)の上部にGPS送信機20e〜20hを取り付けるようにすれば良い。
尚、球形タンクAを包囲する多面体空間については、基本的には図3に示すように三角形を組み合わせた4面体(三角錐)であれば十分である。そして4面体を形成する三角錐Cの4つの頂点位置にGPS送信機20a〜20dをそれぞれ配置すれば良く、この場合には4個のGPS送信機20a〜20dを設けるだけで良い。また特に図示しないが上記多面体空間を三角柱により形成される5面体空間とし、球形タンクAが設置された地表面上の上記球形タンクAの設置領域を囲む三角形の3つの頂部、およびその上方位置にそれぞれGPS送信機20a〜20fを配置しても良い。この場合には6個のGPS送信機20a〜20fを用いることになる。
またここでは上記多面体空間を、その代表的な例として複数の平面にて囲まれる空間として説明したが、必ずしも各面が平面である必要はなく、また、例えばサッカーボールの継ぎ目に見られるように複数種の図形を組み合わせて形成される空間であっても良い。要は球形タンクAを包囲する空間を形成するものであれば良い。実用的には、例えば球形タンクAの天空位置、前記球形タンクAの赤道を横切る面内において該球形タンクAを囲む領域を形成する少なくとも3つの位置、および前記球形タンクAが設置される地表面において該球形タンクAの設置領域を囲み、上記赤道面内において設定された3つの位置からそれぞれ角度をずらした少なくとも3つの位置にそれぞれGPS送信機20a,20b〜20nを配置すれば良い。この場合、球形タンクAの周囲における複数のGPS送信機20a,20b〜20nがそれぞれ設けられた位置と上記球形タンクAとの位置関係が明らかにしておけば十分である。
このようにして球形タンクAを包囲する多面体空間を形成する複数の頂点位置にGPS送信機20(20a,20b〜20n)をそれぞれ配置することにより、前記球形タンクAの表面上の任意の位置において、上記複数のGPS送信機20(20a,20b〜20n)の内、少なくとも3個のGPS送信機20から、これらGPS送信機20がそれぞれ送信する位置計測用情報を受信することが可能となる。
さて上述したように球形タンクAを包囲する多面体空間を形成して配置される複数のGPS送信機20a,20b〜20nは、いわゆるi-GPS(indoor GPS)と称されるものであって、基本的には衛星を利用したGPSと同様な原理に基づいて、小出力ではあるがGPS送信機毎の識別コードを付した位置計測用情報を、各GPS送信機20毎に異なる疑似ランダム雑音でそれぞれ変調した所定周波数の電波として送信出力するものである。これらの複数のGPS送信機20a,20b〜20nは、例えばその基地局であるGPS制御部21の管理の下で互いに同期して動作する。
前述したように検査ロボット10(走行装置11)に搭載されたGPS受信機13は、上述した複数のGPS送信機20a,20b〜20nがそれぞれ発する位置計測用情報を受信することで、これらの位置計測用情報から前記球形タンクA上における該検査ロボット10(走行装置11)の存在位置、つまり自位置を検出する機能を備える。具体的にはGPS受信機13は、図1に示すように受信制御部13a、時計13bおよび自位置検出部13cを備えている。
上記受信制御部13aは前述した複数のGPS送信機20a,20b〜20nの中の、少なくとも3個のGPS送信機20からそれぞれ送信される位置計測用情報を受信するものである。そして前記自位置検出部13cは前記時計13bから得られる現在時刻と前記3個のGPS送信機20からそれぞれ求められる位置計測用情報に含まれる時刻情報とから、その時間差をGPS受信機13(自位置)と各GPS送信機20との距離としてそれぞれ検出している。そして前記各位置計測用情報に含まれる各GPS送信機20の設置位置の座標と、上述した如く求めた各GPS送信機20までの距離とに従い、三角点法に基づいて前記位置計測用情報の受信位置の絶対座標、つまり球形タンクA上でのGPS受信機13(検査ロボット10)の位置座標を自位置として求めるものとなっている。このようにして求められた検査ロボット10の自位置を示す位置座標が前述した走行制御部14に与えられて該検査ロボット10(走行装置11)の走行制御に用いられる。
さて検査ロボット10(走行装置11)の走行制御は、次のようにして行われる。走行装置11には、予め求められた前記球形タンクAの全ての溶接線をそれぞれ示す座標データを記憶した座標データメモリ15と、複数の溶接線を順に辿る前記検査ロボット10の走行ルートを指定する走行ルート制御部16とが設けられている。尚、上記溶接線の座標データは、溶接線毎にその溶接線上で連なる複数の点の各座標データの連なりとして与えられるものであっても良く、また溶接線の始点と終点、およびその中点をそれぞれ示す座標データの組として与えられるものであっても良い。また上記走行ルート制御部16は、追従走行すべき溶接線を順に指定するプログラムメモリであっても良く、或いはオペレータによって操作される外部のロボット運転制御部(コントローラ)16aから逐次与えられる制御指令に従って、追従走行すべき溶接線を順次リアルタイムに選択指定するようなものであっても良い。
走行制御部14は、このようにして上記走行ルート制御部16の制御の下で追従走行すべき溶接線の座標データを前記座標データメモリ15から求め、その溶接線の座標データと前記GPS受信機13にて求められた自位置の座標データとに従って前記走行装置11の駆動を制御し、これによって検査ロボット10の走行を制御する。具体的には走行制御部14は、位置ずれ検出部14aにて溶接線の座標データと前記GPS受信機13にて求められた自位置の座標データとを比較し、追従走行の対象としている溶接線からのずれを求めている。そしてこのずれを補正するべく走行装置11の走行方向を修正しながらその走行を制御する。例えば溶接線の幅が略15mm程度であるならば走行位置のずれ許容幅を±5mm程度として設定し、そのずれ許容幅の範囲で走行装置11の走行ラインを制御する。このような走行制御は、例えばサーボモータによって左右一対のキャタピラを駆動するような場合、左右のキャタピラの移動量(回転数)を可変制御することによって行われる。
このようにして検査ロボット10を溶接線に倣って追従走行制御しながら前述した溶接検査装置12を用いて球形タンクAの溶接部を検査する。この溶接検査装置12は、例えば超音波を用いてTOFD(Time of Flight Diffraction)法にて溶接部における欠陥の有無を検査する超音波探傷装置からなり、球形タンクAの表面に接触させて用いられる超音波探触子12aを備える。この超音波探傷装置は、基本的には球形タンクAの溶接部に向けて送信したパルス状の超音波信号の反射波を受信し、その受信波形を解析することにより上記溶接部の内部における傷等の欠陥を検出するものである。
具体的には図4に超音波TOFD法の計測原理を示し、また図5に超音波送信パルスとその反射波受信波形との関係を示すように、溶接検査装置12による超音波探傷は、送信探触子から球形タンクAの溶接部に向けて超音波パルスを送信する。するとこの超音波パルスは球形タンクAの表面層を伝播すると共に、鋼鉄製の球形タンクAの外壁体の内部を伝播する。そして鋼鉄製の外壁体内部を伝播した超音波パルスは、外壁体の内壁面(底面)にて反射すると共に、その内部に欠陥が存在する場合には、その欠陥の端部にて散乱または回折する。このようにして球形タンクAの表面層を伝播したラテラル波、底面反射波、欠陥部における上端散乱波、および下端回折波を上記送信探触子から一定の距離を隔てて設けられた受信探触子にてそれぞれ受信すると、その伝播経路長の異なりによって図5に示すように受信タイミングにずれが生じる。従ってこれらの受信波の受信タイミングを、特に上端散乱波および下端回折波の有無と、これらの上端散乱波および下端回折波の受信タイミングを計測することで、溶接部における欠陥検査を行うことが可能となる。
このようにして溶接検査装置12を用いて実行される前記溶接部の欠陥検査結果(欠陥の有無と欠陥の大きさの情報)は、例えばその欠陥検査位置の情報(座標データ)と共に検査結果メモリ17に順次記録される。そして球形タンクAの安全性確認に供されると共に、欠陥が検出された場合には、その補修指示情報として用いられる。尚、上記検査結果メモリ17への欠陥検査結果の記録と共に、欠陥が検出された場合には「欠陥有り」の情報を直接的にオペレータ側に通知(報知)するように構成しておくことも有用である。このようにして溶接部における欠陥の存在をオペレータに速やかに通知するようにすれば、上記欠陥に対する修復作業を速やかに実施することが可能となる。
かくして上述した如くして球形タンクAの溶接線に沿って、その溶接部の欠陥検査を実行する溶接検査システムによれば、球形タンクAの周囲に配置した複数のGPS送信機20からの信号を、上記球形タンクAの表面に沿って走行する検査ロボット10(走行装置11)に搭載したGPS受信機13にて受信し、これによって上記検査ロボット10の前記球形タンクA上の自位置を検出することができる。そして予め求められている前記球形タンクAの複数の溶接線をそれぞれ示す座標データと上述した如くGPS受信機13にて求められた自位置とに従って検査ロボットの走行を制御するので、該検査ロボット10を溶接線に沿って精度良く自動走行させることができる。
従って検査ロボット10が球形タンクAの頂部側に位置し、地表面側から上記検査ロボット10を視認することができないような場合であっても、溶接部の検査を確実に実行することができる。故にその検査効率の向上を図ることができる上、検査の実施に際してオペレータが球形タンクAの歩廊等に上る必要がないので、検査作業の安全性を十分に確保することができる。更には溶接線に倣う検査ロボット10の走行精度を簡易にして十分に高くすることができ、以て溶接検査自体の信頼性を高めることができる等の効果が奏せられる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば前記溶接検査装置12にて求められた検査結果と検査ロボット10の自位置とを、地表面においてオペレータが使用しているパーソナルコンピュータに逐次転送し、該パーソナルコンピュータ上で検査結果を管理するようにしても良い。また球形タンクAの表面における任意の位置および溶接線を示す座標データ、更には複数のGPS送信機20の配置位置をそれぞれ示す座標データについては、予め設定した座標原点からの3次元座標データとして与えるようにすれば十分である。また複数のGPS送信機を設置する多面体空間については、必ずしも正多面体空間である必要がないことは言うまでもない。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実視することができる。
本発明の一実施形態に係る溶接検査システムの要部概略構成図。 球形タンクと複数のGPS送信機との配置関係を模式的に示す図。 球形タンクに対する複数のGPS送信機の基本的な配置例を示す図。 超音波TOFD法による欠陥検査の計測原理を示す図。 超音波TOFD法における超音波送信パルスとその反射波の受信タイミングを示す図。 球形タンクの概略構成を示す平面図および側面図。
符号の説明
A 球形タンク
B,C 多面体空間
10 検査ロボット
11 自走式走行装置
12 溶接検査装置
13 GPS受信機
14 走行制御部
15 座標データメモリ
16 走行ルート制御部
17 検査結果メモリ
20 GPS送信機

Claims (3)

  1. 球形タンクの表面に沿って走行可能な自走型走行装置を前記球形タンクの溶接線に沿って走行させ、上記自走型走行装置に搭載した溶接検査装置を用いて前記球形タンクの溶接部の状態を検査する検査システムであって、
    前記球形タンクを包囲する多面体空間を形成する複数の頂点位置に、互いに同期して位置計測用情報を発する複数のGPS送信機をそれぞれ配置すると共に、前記自走型走行装置には少なくとも3つの上記GPS送信機からの位置計測用情報をそれぞれ受信して前記球形タンクの表面上における自位置を求めるGPS受信機を搭載し、
    更に前記自走型走行装置に、予め求められている前記球形タンクにおける溶接線の座標データと前記GPS受信機にて求められた前記球形タンクの表面上における自位置とを比較して前記球形タンクの溶接線に倣ってその走行を制御する走行制御装置を搭載したことを特徴とする球形タンクの溶接検査システム。
  2. 前記溶接線の座標データは、メモリに記憶されて前記自走型走行装置に与えられるものであって、
    前記走行制御装置は、指定された溶接線追跡走行プログラムに従って前記GPS受信機から求められた自位置と前記溶接線の座標データとから該溶接線からのずれを算出し、そのずれを補正しながら前記自走型走行装置の走行を制御するものである請求項1に記載の球形タンクの溶接検査システム。
  3. 前記溶接検査装置は、超音波を用いて溶接部の欠陥検出を行う超音波探傷装置である請求項1に記載の球形タンクの溶接検査システム。
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