JP2009011901A - ポンプ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】雨天時に合流式の下水処理場が放流する水の水質を、公共用水域へ影響を与えない所定の水質に保つようなポンプ制御を行うことができるポンプ制御装置を提供する。
【解決手段】水質センサによって測定される下水の水質、ポンプ井に流入する下水の流入量および雨量に基づいて求められる流入汚濁負荷から、所定時間におけるポンプ井へ流入する下水中の流入汚泥負荷濃度と流入する流入汚濁負荷量を算出する算出手段103と、流入汚濁負荷濃度および貯留される下水の水量に基づいて、所定時間にポンプ井に一時貯留する汚濁負荷貯留量を決定する決定手段104と、流入汚濁負荷量および汚濁負荷貯留量に基づいて、起動設定水位を補正する補正手段105とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、合流式の下水処理場あるいはポンプ場において雨水ポンプを制御するポンプ制御装置に関する。
下水処理場は、流入する汚水や雨水等の下水を処理して河川等へ排出している。図7に一例を示す下水処理場5では、流入する下水を流入渠51を介して一旦ポンプ井52に貯留する。その後下水処理場5では、ポンプ井52に貯留されている下水をポンプ53によって処理設備54に揚水し、処理設備54で処理された処理水を河川等に排出する(図示せず)。下水処理場5やポンプ場(図示せず)では、雨天時に多量の雨水が流入されてポンプ井52に貯留されたときにポンプ井52内の水位がポンプ53を起動させる水位として予め設定される起動設定水位に達すると、ポンプ53を制御してポンプ井52に貯留されている雨水を処理せずに河川等への排出することもある。
一方、汚水と雨水が流入する合流式の下水処理場5あるいはポンプ場では、天候によって流入する流入水の流入量や流入水の水質が大きく左右される。したがって、起動設定水位が固定であるとき、ポンプ53の制御が急激に変化する流入量や流入水質に対応できず、大雨時に排水が間に合わなかったり、小雨時等に汚濁負荷の高い水を不必要に河川等に排出するおそれもある。これに対して、降雨状況や流入の状況に応じたポンプ制御を行う必要があるため、例えば雨量計55や水位計56における測定結果を利用してポンプ制御を行うポンプ制御装置50もある。
ポンプの制御方法として、雨量計等から得られる気象データを利用して下水処理場への流入量を予測し、雨量によってポンプの制御モードを切替えることで水位を動的に補正し、流入量が少ない場合には起動設定水位を高くして汚濁負荷の高い水が河川等に放流されるのを防止し、流入量が多い場合は起動設定水位を低くして早期に汚濁負荷の低い水を河川等に放流する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
また、降水量に基づいて下水処理場へ流入する流入水の水質を予測して流入水の貯留及び排水を制御する方法もある(例えば、特許文献2参照)。
特開2006‐2462号公報 特開2006‐187682号公報
しかしながら、特許文献1に記載の水量のみに基づくモードの切替えで雨水を排出する方法では、雨天時に変動する流入水の水質が考慮されていなかった。
また、特許文献2の記載の方法では、流入水の水質の予測を予測した制御を行っているものの、水質が固定の閾値を超えている場合に雨水を排出するポンプを停止している。すなわち、二者択一的にポンプを制御する適切な閾値の設定は困難であった。
このように、従来の制御方法では、例えば雨の降り始め等に管内や地表面に堆積していた堆積物が流入水とともに流れて、流入水の汚濁負荷が急激に高くなる変化に対応できず、水質の望ましくない流入水を排出するおそれがあった。
上述したように、従来の合流式の下水処理場においては、雨天時に水質の悪い水が放流されるおそれがあった。
本発明は、雨天時に合流式の下水処理場が放流する水の水質を、公共用水域へ影響を与えない所定の水質に保つようなポンプ制御を行うことができるポンプ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るポンプ制御装置は、ポンプ井に貯留される下水の水位が予め定められる起動設定水位に達したとき、ポンプを起動して下水をポンプ井から排出するポンプ制御装置であって、水質センサによって測定される下水の水質、ポンプ井に流入する下水の流入量および雨量に基づいて求められる流入汚濁負荷から、所定時間におけるポンプ井へ流入する下水中の流入汚泥負荷濃度と流入する流入汚濁負荷量を算出する算出手段と、流入汚濁負荷濃度および貯留される下水の水量に基づいて、所定時間にポンプ井に一時貯留する汚濁負荷貯留量を決定する決定手段と、流入汚濁負荷量および汚濁負荷貯留量に基づいて、起動設定水位を補正する補正手段とを備える。
また、本発明の他の形態に係るポンプ制御装置は、ポンプ井に貯留される下水の水位が予め定められる起動設定水位に達したとき、ポンプを起動して下水をポンプ井から排出するポンプ制御装置であって、水質の基準として予め定められる初期値、ポンプ井に流入する下水の流入量および雨量に基づいて求められる流入汚濁負荷から、所定時間におけるポンプ井へ流入する下水中の流入汚泥負荷濃度と流入する流入汚濁負荷量を算出する算出手段と、流入汚濁負荷濃度および貯留される下水の水量に基づいて、所定時間にポンプ井に一時貯留する汚濁負荷貯留量を決定する決定手段と、流入汚濁負荷量および汚濁負荷貯留量に基づいて、起動設定水位を補正する補正手段とを備える。
本発明によれば、雨天時に合流式の下水処理場が放流する水の水質を、公共用水域へ影響を与えない所定の水質に保つようなポンプ制御を行うことができる。
〈第1の実施形態〉
図1を用いて、本発明の第1の実施形態に係るポンプ制御装置10aを備える雨水および汚水が流入する合流式の下水処理場1aについて説明する。
下水処理場1aでは、下水管11から流入渠12に流入する一定量の汚水および雨水は、第1沈砂池13Aを介して汚水ポンプ井14Aに蓄積し、最初沈殿地15、生物反応タンク16、最終沈殿池17及び塩素混和池18を介して処理された後、第1放流渠19Aを介して河川等(図示せず)に放流する。
また、下水処理場1aでは、下水管11から流入渠12に流入する雨水は、第2沈砂池13Bを介して雨水ポンプ井14Bに蓄積される。この雨水ポンプ井14Bは、ポンプ制御装置10aの制御によって起動する雨水ポンプ32を有している。下水処理場1aでは、ポンプ制御装置10aによって雨水ポンプ32が起動すると、雨水ポンプ井14Bに貯水されている雨水を放流渠19を介して図示しない河川等に放流する。すなわち、雨水ポンプ井14Bは、大雨時に汚水ポンプ井14Aに貯水できない雨水が貯水されており、ポンプ制御装置10aの制御によってこの雨水が第2放流渠19Bを介して放流される。
流入渠12は、水位計21及び水質センサ22を備えている。水位計21は、流入渠12における水位を測定する。また、水質センサ22は、流入渠12に流入する流入水の水質を測定するセンサである。この水質センサ22は、例えば、汚濁物質(SS)、化学的酸素要求量(COD)、生物学的酸素要求量(BOD)、全有機炭素量(TOC)、アンモニア濃度又は大腸菌数等の下水中に含まれる汚濁物の指標を連続的測定することによって、水質を測定する。また、水質センサ22は光学測定、重量測定、滴定等化学反応を利用した測定あるいは電気的な測定等の測定方法や、直接測定した一時的な指標から線形又は非線形の換算式により得た二次的な指標を出力する方法で測定結果を出力する。水位計21で測定された水位と、水質センサ22で測定される水質は、ポンプ制御装置10aに出力される。雨量計23は、下水処理場付近の雨量を測定する。あるいは、雨量計23は、1台でなく異なる場所に複数台設置されており、複数台の雨量計23で測定された値から求めた雨量データをポンプ制御装置10aに提供することも考えられる。
ポンプ制御装置10aは、図1に示すように、入力手段100、推定手段101、予測手段102、算出手段103a、関数決定手段104、補正値特定手段105、判定手段106、補正手段107及び制御手段108を備えている。
入力手段100は、水位計21、水質センサ22、雨量計23、汚水ポンプ31、雨水ポンプ32と接続されており、水位計21で測定される水位、水質センサ22で測定される水質、雨量計23で測定される雨量、汚水ポンプ31で揚水する揚水量、雨水ポンプ32で揚水する揚水量を入力する。また、入力手段100は、外部から、晴雨日数に関する晴天日数データを入力する。
推定手段101は、水位計21で測定された水位、汚水ポンプ31による揚水量、雨水ポンプ32による揚水量とに基づいて、現時点(時刻t0)において流入渠12に流入する流入水の現流入量を推定し、推定した現流入量を予測手段102に出力する。
予測手段102は、入力した時刻t0における現流入量と、過去に入力した現流入量と、雨量計23で測定された雨量とに基づいて、時刻t0(現在)から時刻tX(未来)までの所定時間Tに流入渠12に流入する流入水の流入量I[m3/s]を予測し、予測した流入量Iを算出手段103aに出力する。
算出手段103aは、入力した流入量Iと、水質センサ22で測定された水質と、雨量に基づいて、時刻t0から時刻txまでの単位時間当たりに流入渠12に流入する流入水中の汚濁負荷の濃度である汚濁負荷濃度の予測値(流入汚濁負荷濃度)D[mg/l]及び時刻t0から時刻tXまでの所定時間Tに流入渠12に流入する汚濁負荷の量である流入汚濁負荷量の予測値(流入汚濁負荷量)A[g]を算出する。また、算出手段103aは、算出した流入汚濁負荷濃度Dを関数決定手段104に出力し、流入汚濁負荷量Aを補正値特定手段105に出力する。ここで、算出手段103aが求める流入汚濁負荷濃度Dおよび流入汚濁負荷量Aは、何れも時刻t0から時刻txまでの所定時間Tにおける予測値である。
具体的には、算出手段103aは、まず、流入汚濁負荷の予測値(流入汚濁負荷)Q[g/s]を求める。この流入汚濁負荷Qの算出方法は、特許文献2にも記載されているが、現時点および過去の水質と、過去の雨量と、下水管11や流入渠12などに応じて求められる定数(α1,α2,α3,・・・β1,β2,β3,・・・γ1,γ2,γ3,・・・δ1,δ2,δ3,・・・)とを用いて、式(1)によって求めることができる。算出手段103aでは、入力手段100を介して入力された水質や雨量を、この流入汚濁負荷Qの演算に必要な期間、メモリ等で記憶している。
Q=現時点(t0)の水質×α1+過去(t0−1)の水質×α2+過去(t0−2)の水質×α3・・・+過去(t0−1)の雨量×β1+過去(t0−2)の雨量×β2・・・+(過去(t0−1)の雨量)2×γ1+過去(t0−2)2の雨量×γ2・・・+(過去(t0−1)の雨量)3×δ1+過去(t0−2)2の雨量×δ2・・・ ・・・(1)
ここで例えば、水質センサ22で測定する水質が、COD(化学的酸素要求量)であるときには、単位時間あたりに流入渠12に流入するCODが流入汚濁負荷Qとなる。
算出手段103aは、流入汚濁負荷Qと、流入量Iとを用いて、式(2)に示すように、流入汚濁負荷濃度Dを求める。また、算出手段103aは、式(3)に示すように、時刻t0から時刻txまでの各時刻における流入汚濁負荷Qを積算することで、流入汚濁負荷量Aを求める。
D=Q(・)/I(・) ・・・(2)
A=ΣΔt・Q(t) ・・・(3)
関数決定手段104は、入力した流入汚濁負荷濃度Dと、予め定められる貯留水量S(h)に基づいて、所定時間Tに流入水とともに下水処理場1a(下水管11、流入渠12、沈砂池13A,13B及びポンプ井14A,14B)内に、一時貯留する汚濁負荷貯留量の関数Lp(h)を求め、求めた汚濁負荷貯留量の関数Lp(h)を補正値特定手段105に出力する。
具体的には、関数決定手段104は、式(4)に示す汚濁負荷貯留量の関数Lp(h)を定める。
Lp(h)=D’・(S(h)−T・Qp(t)) ・・・(4)
D’=ΣWt・D(t) ・・・(5)
式(4)中において、D’ [mg/l]は、式(5)に示すように、時刻t0から時刻t1流入汚濁負荷濃度Dの移動平均である。S(h)は、図2に示すように、時刻tにおいて、下水処理場1aに貯留される下水の水量を表わす水位h(t)の関数(貯留水量)である。この貯留水量S(h)は、流入渠12までの管渠の寸法及び敷高から予め求められ、メモリ(図示せず)に記憶されている。Qp(t)[m3/s]はポンプ吐出量であって、T・Qp(t)は、時間Tの間にポンプ31,32によってポンプ井14A,14Bから排出される下水の量である。また、式(5)のWtは、任意に定められる重み係数である。
すなわち、式(4)に示したように、汚濁負荷貯留量の関数Lp(h)は、時刻tにおける水位h(t)の関数であって、貯留水量S(h)から所定時間Tに揚水される水量T・Qp(t)を差し引いて求められる下水処理場1aにおいて貯留されている水量に、流入汚濁負荷濃度D’を掛け合わせて求める。
補正値特定手段105は、入力した流入汚濁負荷量Aと、汚濁負荷貯留量の関数Lp(h)とに基づいて、雨水ポンプ32を起動させる水位として設定されている起動設定水位の補正値Rを特定し、判定手段106に出力する。
具体的には、補正値特定手段105は、図3に示すように、汚濁負荷貯留量の関数Lp(h)において、現在の水位L0を基準としたとき、流入汚濁負荷量Aを貯留したと仮定した場合における水位の上昇値を、雨水ポンプ32の起動設定水位を補正する補正値Rと決定する。
判定手段106は、現在の起動設定水位L1と補正値Rとの和によって求められる補正後の水位L3を予め定められる上限水位Lmaxと比較し、起動設定水位L1を水位L3に補正するか否かを判定し、判定結果を補正手段107に出力する。
具体的には、判定手段106は、補正後の水位L3が上限水位Lmaxより高くなるとき、現在の起動設定水位L1を補正しない判定結果を出力し、補正後の水位L3が上限水位Lmaxより低くなるとき、現在の起動設定水位L1を補正値Rによって水位L3に補正する判定結果を出力する。ポンプ制御装置10aでは、現在水位L0が起動設定水位L1以上になったときにポンプ32を起動させ、現在水位L0が停止設定水位L2以下になったときにポンプ32を停止させるように制御している。このように、起動設定水位L1を補正するか否かを判定しているのは、起動設定水位L1を上限水位Lmax以上に設定した場合、浸水のおそれがあるためこれを防止する必要があるためである。
補正手段107は、起動設定水位L1を補正する判定結果を入力すると、制御手段108に起動設定水位L1を補正させる制御信号を出力する。
制御手段108は、入力した制御信号にしたがって、起動設定水位L1を水位L3に変更し、設定された起動設定水位L3に従って雨水ポンプ32を制御する。
図5に示すフローチャートを用いて、第1の実施形態に係るポンプ制御装置10aにおいてポンプを制御する処理について説明する。
まず、推定手段101は、流入渠12の水位と、汚水ポンプ31の揚水量と、雨水ポンプ32の揚水量とから、現時点(時刻t0)に下水処理場1aに流入する流入水の現在流入量の推定量を算出し、予測手段102に出力する(S1)。
流入量を入力した予測手段102は、現在流入量から、時刻t0から時刻txまでの所定時間Tに下水処理場1aに流入する流入水の流入量を予測し、算出手段103aに出力する(S2)。
流入量が入力された算出手段103aは、流入量I、水質および雨量から、流入汚濁負荷濃度D及び流入汚濁負荷量Aを算出し、流入汚濁負荷濃度Dを関数決定手段104に出力し、流入汚濁負荷量Aを補正値特定手段105に出力する(S3)。
流入汚濁負荷濃度Dが入力された関数決定手段104は、流入汚濁負荷濃度Dおよび貯留水量S(h)から、汚濁負荷貯留量の関数Lp(h)を求め、補正値特定手段105に出力する(S4)。
流入汚濁負荷量Aと汚濁負荷貯留量の関数Lp(h)が入力された補正値特定手段105は、汚濁負荷貯留量の関数Lp(h)と、流入汚濁負荷量Aとから、水位の補正値Rを求め、判定手段106に出力する(S5)。
補正値Rを入力した判定手段106は、補正値R、現在の起動設定水位L1および上限水位Lmaxから、起動設定水位L1を補正するか否かを判定する(S6)。
起動設定水位L1を補正すると判定された場合(S6でYES)、補正手段107は、制御手段108で設定されている起動設定水位L1を補正する(S7)。一方、補正を行わない場合にはステップS1に戻り、同様の処理を繰り返す。
このように起動設定水位L1が補正値Rによって水位L3に補正されると、制御手段108は、水位L0が補正後の起動設定水位L3に達したときにポンプ32の起動を開始し、水位L0が停止設定水位L2を下回ったときにポンプ32の運転を停止する(図4)。
上述したように、第1の実施形態に係るポンプ制御装置10aは、下水処理場1aに流入する汚濁負荷の量(水質)や現時点で下水処理場1aに貯留可能な水量に応じて、雨水ポンプ32を起動させる起動設定水位の補正値を算出し、補正された起動設定水位によって雨水ポンプ32を制御する。したがって、従来は固定であるために設定が困難であった閾値を水質によって自動に変動させて設定し、雨天時にも下水処理場1aから放出する水の水質を保つことができる。これにより、例えば雨の降り始め等に管内や地表面に堆積していた堆積物が流入水とともに流れて、流入水の汚濁負荷が高くなった場合にもこれらの流入水を処理した後に排出することができる。
また、ポンプ制御装置10aでは、判定手段106が起動設定水位L1と補正値Rとの和による補正後の水位L3が上限水位Lmaxよりも高くなる場合には起動設定水位L1を補正しない。したがって、不必要な起動設定水位L1の上昇による浸水の危険を防ぐことができる。
なお、水質センサ22は、流入渠12の他、沈砂池13やポンプ井14に備えることもできるが、下水管11に最も近い流入渠12に備えることによって、水質センサ22は下水管11から流入する流入水に近い水質を測定することができる。したがって、雨天時に下水処理場1aに流入する汚濁負荷の高い流入水の選択的な貯留の精度を高めることができる。
〈第2の実施形態〉
図6を用いて、本発明の第2の実施形態に係るポンプ制御装置10bを備える合流式の下水処理場1bについて説明する。
下水処理場1bは、図1を用いて上述した下水処理場1aと比較して、流入渠12に水質センサ22を有しておらず、算出手段103bが水質を入力していない点で異なる。したがって、ポンプ制御装置10bは、図1を用いて上述したポンプ制御装置10aと比較して、入力手段100が水質センサからの水質を入力せず、算出手段103bが流入汚濁負荷濃度D及び流入汚濁負荷量Aの算出に水質を利用していない点で異なる。
ポンプ制御装置10bの算出手段103bは、入力した流入量Iと雨量とに基づいて、流入汚濁負荷濃度Dおよび流入汚濁負荷量Aを算出し、出力する。このとき、算出手段103bは、下水処理場1aの場合と異なり、予め水質の初期値を設定しておき、所定の初期値を繰り返し更新して流入汚濁負荷Qの算出に使用する。他の構成については上述したポンプ制御装置10aと同一であるため、説明を省略する。
上述したように、第2の実施形態に係るポンプ制御装置10bは、現時点で下水処理場1bに貯留可能な水量や予め設定されている水質の初期値に応じて、雨水ポンプ32を起動させる起動設定水位の補正値を算出し、補正された起動設定水位によって雨水ポンプ32を制御する。したがって、従来は固定であるために設定困難であった閾値を天候によって自動に変動させて設定し、雨天時にも下水処理場1aから放出する水の水質を保つことができる。また、水質センサを用いないことで、下水処理場及びポンプ制御装置の構成を簡易にすることができる。
本発明の第1の実施形態に係るポンプ制御装置及びポンプ制御装置を備える下水処理場について説明する図である。 図1のポンプ制御装置で利用される貯留水量の関数を表わすグラフである。 図1のポンプ制御装置で利用される汚濁負荷貯留量の関数を表わすグラフである。 図1のポンプ制御装置における制御による水位の変化を表す図である。 図1のポンプ制御装置においてポンプを制御する処理を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るポンプ制御装置及びポンプ制御装置を備える下水処理場について説明する図である。 合流式の下水処理場について説明する概略図である。
符号の説明
1a,1b…下水処理場
10a,10b…ポンプ制御装置
100…入力手段
101…推定手段
102…予測手段
103a,103b…算出手段
104…関数決定手段
105…補正値特定手段
106…判定手段
107…補正手段
108…制御手段
11…下水管
12…流入渠
13A,13B…沈砂池
14A,14B…ポンプ井
15…最初沈殿地
16…生物反応タンク
17…最終沈殿池
18…塩素混和池
19A,19B…放流渠
21…水位計
22…水質センサ
23…雨量計
31,32…ポンプ

Claims (3)

  1. ポンプ井に貯留される下水の水位が予め定められる起動設定水位に達したとき、ポンプを起動して前記下水をポンプ井から排出するポンプ制御装置であって、
    水質センサによって測定される前記下水の水質、前記ポンプ井に流入する下水の流入量および雨量に基づいて求められる流入汚濁負荷から、所定時間における前記ポンプ井へ流入する下水中の流入汚泥負荷濃度と流入する流入汚濁負荷量を算出する算出手段と、
    前記流入汚濁負荷濃度および前記貯留される下水の水量に基づいて、前記所定時間に前記ポンプ井に一時貯留する汚濁負荷貯留量を決定する決定手段と、
    前記流入汚濁負荷量および前記汚濁負荷貯留量に基づいて、前記起動設定水位を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とするポンプ制御装置。
  2. ポンプ井に貯留される下水の水位が予め定められる起動設定水位に達したとき、ポンプを起動して前記下水をポンプ井から排出するポンプ制御装置であって、
    水質の基準として予め定められる初期値、前記ポンプ井に流入する下水の流入量および雨量に基づいて求められる流入汚濁負荷から、所定時間における前記ポンプ井へ流入する下水中の流入汚泥負荷濃度と流入する流入汚濁負荷量を算出する算出手段と、
    前記流入汚濁負荷濃度および前記貯留される下水の水量に基づいて、前記所定時間に前記ポンプ井に一時貯留する汚濁負荷貯留量を決定する決定手段と、
    前記流入汚濁負荷量および前記汚濁負荷貯留量に基づいて、前記起動設定水位を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とするポンプ制御装置。
  3. 前記汚濁負荷貯留量は、貯留される下水の水位の関数であって、
    前記補正手段は、前記関数に基づき、前記現在貯留される汚濁負荷の量に対して前記流入汚濁負荷量を積算した場合の水位の上昇値を補正値とすることを特徴とする請求項1又は2記載のポンプ制御装置。
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