JP2009011891A5 - - Google Patents
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上記課題を解決するための本発明法は、下記(1)〜(4)によって特定される。
(1)多官能アミン化合物と多官能酸ハロゲン化物とから界面重縮合反応によって架橋ポリアミドからなる分離機能層を形成する方法によって、水透過係数が30×10−12m3/m2・Pa・s以下、ホウ素透過係数が12.0×10 −7 m/s以下の性能を有する複合半透膜を製造した後、該複合半透膜を、加圧かつ加熱された水蒸気雰囲気下で蒸気処理することを特徴とする複合半透膜の製造方法。
(2)前記蒸気処理が、104〜364kPaの加圧条件下、かつ、101〜140℃に加熱された水蒸気雰囲気中で行われることを特徴とする上記(1)に記載の複合半透膜の製造方法。
(3)上記(1)または(2)に記載の製造方法によって得られる複合半透膜を有していることを特徴とする複合半透膜エレメント。
(4)上記(1)または(2)に記載の製造方法によって得られる複合半透膜を用いて海水もしくはかん水を逆浸透処理することを特徴とする水処理方法。
(1)多官能アミン化合物と多官能酸ハロゲン化物とから界面重縮合反応によって架橋ポリアミドからなる分離機能層を形成する方法によって、水透過係数が30×10−12m3/m2・Pa・s以下、ホウ素透過係数が12.0×10 −7 m/s以下の性能を有する複合半透膜を製造した後、該複合半透膜を、加圧かつ加熱された水蒸気雰囲気下で蒸気処理することを特徴とする複合半透膜の製造方法。
(2)前記蒸気処理が、104〜364kPaの加圧条件下、かつ、101〜140℃に加熱された水蒸気雰囲気中で行われることを特徴とする上記(1)に記載の複合半透膜の製造方法。
(3)上記(1)または(2)に記載の製造方法によって得られる複合半透膜を有していることを特徴とする複合半透膜エレメント。
(4)上記(1)または(2)に記載の製造方法によって得られる複合半透膜を用いて海水もしくはかん水を逆浸透処理することを特徴とする水処理方法。
多官能酸ハロゲン化物を溶解する溶媒は、水と非混和性であり、かつ、多官能酸ハロゲン化物を溶解するとともに、微多孔性支持膜を破壊せず、界面重縮合により架橋ポリマーを形成し得るものであればよい。例えば、炭化水素化合物、シクロヘキサン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2トリフルオロエタンなどが挙げられるが、反応速度、溶媒の揮発性から、好ましくは、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2トリフルオロエタンなどである。
多官能アミン化合物水溶液、および多官能酸ハロゲン化物溶液には、多官能アミン化合物と多官能酸ハロゲン化物との反応を妨害しないものであれば、必要に応じて、アシル化触媒や極性溶媒、酸捕捉剤、界面活性剤、酸化防止剤などを含有させることもできる。
これら多官能アミン化合物、多官能酸ハロゲン化物およびその他の成分の比率は、上記範囲内の濃度でもって製造する複合半透膜の水透過係数が30×10−12m3/m2・Pa・s以下、ホウ素透過係数が12.0×10 −7 m/s以下になるように適宜調整すればよい。
このようにして得られた複合半透膜(水透過係数が30×10−12m3/m2・Pa・s以下、ホウ素透過係数が12.0×10 −7 m/s以下)を、そのまま、加圧・加熱された水蒸気雰囲気下で蒸気処理しても良いし、また、前記のようにして得られた複合半透膜を、次いで、水洗などによって未反応残存物を取り除いた後、pHが6〜13の範囲内の塩素含有水溶液に常圧で接触させ、その後に、加圧・加熱された水蒸気雰囲気下で蒸気処理してもよい。後者の場合には、最終的に得られる複合半透膜の塩排除率、透過水量を高めることができるので好ましい。ここで、加圧・加熱された水蒸気雰囲気は、104〜364kPaの加圧条件下において101〜140℃に加熱された水蒸気雰囲気であることが好ましい。
本発明による蒸気処理に供される複合半透膜は、水透過係数が30×10−12m3/m2・Pa・s以下、ホウ素透過係数が12.0×10 −7 m/s以下の性能を有する複合半透膜である。水透過係数について、好ましくは20×10−12m3/m2・Pa・s以下であり、より好ましくは、15×10−12m3/m2・Pa・s以下である。水透過係数が30×10−12m3/m2・Pa・sを超える複合半透膜である場合、あるいは、ホウ素透過係数が12.0×10 −7 m/sを超える複合半透膜である場合は、本発明による蒸気処理を行っても十分な効果が得られない。
すなわち、30×10−12m3/m2・Pa・s以下、ホウ素透過係数が12.0×10 −7 m/s以下の水透過係数を有する複合半透膜に対して、104〜364kPaの加圧条件下において101〜140℃に加熱された水蒸気による蒸気処理を施すことにより、複合半透膜のホウ素除去率を格段に向上させることができるものであり、高ホウ素除去率を有する複合半透膜とすることができる。
<比較例1>
界面重縮合反応させる際のmPDA、TMC、TPCの組成を表2に示すように変更した他は、参考例と同様にして複合半透膜を作製した。この複合半透膜を、参考例と同様にして膜性能を評価したところ、膜透過流束は1.50m3/m2・日、透過水TDS濃度は341ppm、透過水ホウ素濃度は0.89mg/lであった。この複合半透膜は水透過係数Lp=48.9×10−12m3/m2・Pa・s、ホウ素透過係数Pb=29.3×10−7m/sであった。
界面重縮合反応させる際のmPDA、TMC、TPCの組成を表2に示すように変更した他は、参考例と同様にして複合半透膜を作製した。この複合半透膜を、参考例と同様にして膜性能を評価したところ、膜透過流束は1.50m3/m2・日、透過水TDS濃度は341ppm、透過水ホウ素濃度は0.89mg/lであった。この複合半透膜は水透過係数Lp=48.9×10−12m3/m2・Pa・s、ホウ素透過係数Pb=29.3×10−7m/sであった。
Claims (4)
- 多官能アミン化合物と多官能酸ハロゲン化物とから界面重縮合反応によって架橋ポリアミドからなる分離機能層を形成する方法によって、水透過係数が30×10−12m3/m2・Pa・s以下、ホウ素透過係数が12.0×10 −7 m/s以下の性能を有する複合半透膜を製造した後、該複合半透膜を、加圧かつ加熱された水蒸気雰囲気下で蒸気処理することを特徴とする複合半透膜の製造方法。
- 前記蒸気処理が、104〜364kPaの加圧条件下、かつ、101〜140℃に加熱された水蒸気雰囲気中で行われることを特徴とする請求項1に記載の複合半透膜の製造方法。
- 請求項1または2に記載の製造方法によって得られる複合半透膜を有していることを特徴とする複合半透膜エレメント。
- 請求項1または2に記載の製造方法によって得られる複合半透膜を用いて海水もしくはかん水を逆浸透処理することを特徴とする水処理方法。
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JPH1119493A (ja) * | 1997-07-03 | 1999-01-26 | Nitto Denko Corp | 逆浸透膜モジュ−ル及び海水の処理方法 |
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